JP3519685B2 - シャワー用の調整可能な支持具 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【技術分野】本発明は、実質的に鉛直位置に設置された
ロッドを備えた手持式シャワー用の調整可能な支持具に
関し、この支持具により、柔軟なホースにより給水され
る手持式シャワーを、調整された位置においてロッドに
取り付けることができる。

【０００２】

【発明の背景】シャワーヘッドの２種の基本型が住宅用
の屋内型浴室及びシャワー室内に見いだせる。一つは固
定シャワーヘッドと呼ばれ、シャワーライザーの頂端部
において強固なパイプの端部にネジ止めされる。第２の
ものは、通常は手持式シャワー又はマニュアルシャワー
と呼ばれ、柔軟なホースの端部に取り付けられる。これ
は、手でつかむための長い握り部分を持つことが普通で
ある。柔軟性と手による把握及びシャワー位置の自由の
ため手持式シャワーが一般的であるが、使用者は固定式
シャワーヘッドの特徴であるフリーハンド使用を望むと
きが多い。手持式シャワーの操作のための手を自由にし
たいため、手持式シャワーを取り付けるためにシャワー
室の壁面に調整式の支持具が取り付けられる。

【０００３】公知の調整式支持具においては、通常、ロ
ッドは、その両端に設けられたブラケットの手段により
壁に取り付けられる。ロッドは、流量調整ハンドルの高
さ付近にその下端を有し、ロッドはここから上方に伸び
る。１個の取付用ブラケットがロッドに沿って摺動可能
に取り付けられ、かつ取付用ブラケットを固定できる止
めネジ又は固定用ノブを持つ。取付用ブラケットは、手
持式シャワーを取り付けるクリップ又はピンを持つ。鉛
直方向の調整のために、混合弁組立体の本体内にロッド
がねじ込まれたシャワー用の調整可能な支持具も知られ
ている。

【０００４】弁組立体は、ロッドを希望位置に固定する
ための固定装置を持つ。混合弁から出ている柔軟なホー
スを経て給水されるシャワーヘッドが、ロッドの上端に
着脱自在に取り付けられる。この事例においては、シャ
ワーヘッドの高さの調整は、ロッドを混合弁の本体内で
動かすことにより達成される。手持式シャワーに対する
これら調整可能な支持具のすべてが、手持式シャワーの
設置高さを、人間の身長に近い比較的高い位置だけでな
く調整することを可能とする。人が例えば足だけ又はそ
の他の身体の下方部分だけを洗いたい場合、或いは入浴
中に頭を洗いかつすすぎたい場合があることは当然であ
る。このような場合、洗っている間は、快適さを減少を
伴いつつシャワーを手で保持しなければならない。

【０００５】手を自由にするために、位置の選択度及び
範囲を大きくさせる手持式シャワーヘッド用の改良され
た支持具が要求される。

【０００６】

【発明の概要】本発明の一態様により、調節可能なシャ
ワー支持具は、壁に取り付け得る支持ブラケットであっ
て、実質的に鉛直方向に向けられたロッドをその上端と
下端との間に取り付けている前記支持ブラケットを備え
る。ロッドは、それぞれ前記支持ブラケットの上方と下
方とにおいて、鉛直方向に向けられたロッドに取り付け
られた上方シャワーホルダー及び下方シャワーホルダー
を持つ。少なくも１個のシャワーホルダーが、ロッドに
沿って摺動可能に取り付けられ、かつ摺動可能に取り付
けられたシャワーホルダーを鉛直方向に向けられたロッ
ドに沿った希望位置に着脱自在に固定するための取付具
が設けられる。各シャワーホルダーは、給水源に機能的
に連結された柔軟なホースに連結された手持式シャワー
を着脱自在に保持するように構成される。

【０００７】好ましくは、支持ブラケットは、柔軟なホ
ース及び手持式シャワーへの給水を制御する壁取付式弁
装置とほぼ同じ高さにおいて壁に取り付けられる。一実
施例においては、支持ブラケットは弁装置と一体の部品
である。弁装置は、混合弁、サーモスタット式混合弁又
は単純な水栓とすることができる。

【０００８】ロッドが支持ブラケットに関して摺動可能
に取り付けられ、かつ支持ブラケットが、ロッドを希望
の鉛直方向高さにおいて着脱自在でかつ長手方向で固定
するための取付具を有することが望ましい。この実施例
においては、シャワーホルダーの一方がロッドに沿って
摺動可能に取り付けられ、そしてシャワーホルダーの一
方がロッドに永久的に固定される。ロッドに摺動可能に
取り付けられたシャワーホルダーには、摺動可能に取り
付けられたシャワーホルダーをロッドに沿った希望高さ
において着脱自在に固定するために取付具が設けられ
る。好ましくは、上方シャワーホルダーは前記ロッドに
沿って摺動可能に取り付けられ、下方シャワーホルダー
は支持ブラケットの下方でロッドの下端に永久的に固定
される。

【０００９】或いは、ロッドは支持ブラケットに非調整
式に固定される。この実施例においては、両方のシャワ
ーホルダーはロッドに沿って摺動可能に取り付けられか
つ前記摺動可能に取り付けられたシャワーホルダーをロ
ッドに沿った希望位置において着脱自在に鉛直方向で固
定するための取付具が設けられる。

【００１０】一実施例においては、第２の支持ブラケッ
トは、これを壁に取り付けることができ、かつロッドを
その上方部分において摺動可能に取り付ける。

【００１１】この方式においては、手持式シャワーのベ
ースを受けかつ保持するように意図されたシャワーホル
ダーは、ロッドの方向に沿って独立的に移動させること
ができ、そして希望の高さに固定することができる。ロ
ッドの上方部分にあるホルダーは、使用者が伝統的な高
いシャワー位置から身体にシャワーをかけたいときに手
持式シャワーを受けるのに適している。ロッドの下方部
分にあるホルダーは、使用者が身体の上方部分を濡らす
ことなく下方部分にシャワーをかけたいとき又は入浴時
に頭をすすぎたいときに、手持式シャワーを受けて保持
するに適している。

【００１２】

【好ましい実施例の詳細な説明】さて、付属図面を参照
することとする。

【００１３】図１は、この事例では、壁に取り付けられ
た操作ハンドル組立体１１を有する混合弁も組み入れて
いる支持ブラケット１２により支持される鉛直ロッド１
０を備えたシャワー用の調節可能な支持具を示す。ロッ
ド１０は、支持ブラケット１２を通って摺動可能に取り
付けられる。ブラケット１２は、ロッド１０を希望位置
に固定するために固定用ネジ１３を持つ。固定用ネジ１
３の代わりにその他の固定用機構、例えばネジ付きノ
ブ、押しボタン、摩擦装置、留め金、又はその他の適切
な装置を使うこともできる。ロッド１０は２個の部分で
伸び、一方の部分２０は支持ブラケット１２の上方に伸
び、他方の部分３０はその下方に伸びる。ロッド１０の
これら２個の部分２０、３０の各には、それぞれシャワ
ーホルダー１４及び１７が取り付けられる。各ホルダー
は、ロッド１０上を調整可能に長手方向に滑る。それぞ
れのシャワーホルダーを希望位置に着脱自在に固定する
ために、シャワーホルダー１４及び１７においてそれぞ
れ固定用ネジ１５及び１８が作動する。この場合、同様
に、ねじ１５及び１８を、ネジ付きノブ、押しボタン、
摩擦装置、留め金、又はその他の適切な装置のようなそ
の他の固定具で代えることができる。

【００１４】更に、ホルダー１４及び１７の各は、例え
ば手持式シャワー２２を着脱自在に把持するに適したフ
ォーク形式のホルダー機構１６及び１９を持ち、このシ
ャワーは、この例では、混合装置１２から来ている柔軟
なホース２４より給水される。ホルダー１６及び１９
は、これに代わって、手持式シャワー２２のベースの穴
に受け入れられる直立ペグの形式を取ることができる。
従って、手持式シャワー２２は、使用者の全身にシャワ
ーをかけるために上方ホルダー１４に固定することがで
きるが、想像線で示されるように下方のホルダー１７に
固定することもできる。この下方位置は、身体の上方部
分を濡らすことなく身体の下方部分にシャワーをかける
ため、或いは使用者の入浴中に洗髪後にすすぐために使
用することができる。この下方の使用により、使用者
は、シャワーを手で持つことなしに使うことができ、こ
のため両手を自由に上げることができる。

【００１５】摺動可能なホルダー１４及び１７（及びジ
ェットを出すシャワー２２）の調整可能な高さは、２個
のホルダー１４と１７とで無関係である。各ホルダー
は、ロッド１０に沿って摺動できかつ希望の位置に固定
される。更に、ロッド１０は、これを、ホルダー１４及
び１７の鉛直方向位置決めに対してより適した位置に置
くために、支持ブラケット１２内で滑ることができる。

【００１６】図２は、ロッド１用の支持ブラケット２に
混合弁が組み込まれずかつ単純な水栓が壁に取り付けら
れてこれからシャワー２２に給水する柔軟なホース２４
が出ていることだけが図１のものと異なる別の実施例を
示す。この実施例に関して、図１による実施例に関して
説明された全てが適用される。

【００１７】図４に示されるように、支持ブラケット１
２は、ロッド１０に固定された非調節式とすることがで
きる。この変更例においては、固定用ネジ１３は無くす
ことができ、或いは使用者が使う必要がない。一方で
は、図３に示されるように、ロッド１０の位置が調整可
能であるならば、手持式シャワー２２を受けるように意
図された下方ホルダー１７の調整ネジ１８を無くすこと
ができる。或いは、ホルダー１７がロッド１０の下端に
固定される。ホルダー１７はロッド１０に沿って摺動し
ないが、ロッド１０とともに摺動する。それでも、手持
式シャワー２２を受けるように意図された２個のホルダ
ー１４及び１７の位置は独立的に調整可能のままであ
り、下方のホルダー１７はロッド１０の調整された位置
に対して調整可能であり、更に上方のホルダー１４はロ
ッド１０に沿って調整される。

【００１８】図５は、ロッド１０が、支持ブラケット１
２に加えて、壁９に取り付けられたブラケット２１によ
りその上端近くで支持されることだけが図２によるもの
とは異なる別の実施例を示す。ブラケット１２は、水栓
を組み入れ、シャワー２２に給水する柔軟なホース２４
がこの水栓から出る。この実施例は、ロッド１０をより
安定にできかつ恐らくはその構成を軽量化することがで
きる。図１及び２による実施例に関して説明された全て
がこの実施例に適用される。特に、ロッド１０が支持ブ
ラケット１２内で走るようにこれが装備された場合は、
これは、上方ブラケット２１に関しても摺動調整が可能
であろう。

【００１９】一方、図６は、支持ブラケット１２に水
栓、弁、又はその他の水用の設備を何も組み込まないこ
とだけが図５によるものとは異なる実施例を示す。手持
式シャワー２２及び柔軟なホース２４は、混合弁、サー
モスタット式混合弁、又は単純な水栓となし得る別の弁
装置３１に機能的に連結される。

【００２０】以上説明された方式においては、本発明に
より、使用者は、通常の方法でシャワーを使うための高
い位置に加えて、身体の上方部分を濡らすことなく下方
部分にシャワーをかけるため又は入浴中に頭髪をすすぐ
ために有用な下方部分にシャワーを取り付けることがで
きる。更に、この２種のシャワー位置の各に対して、使
用者がその身長及び採択によりシャワーを調整し得るよ
うに手持式シャワーの高さを調整することができる。

【００２１】請求項に定められた本発明の精神及び範囲
から離れることのないその他の変更が予想される。 ［図面の簡単な説明］

【図１】手持式シャワー用の調整可能な支持具の斜視図
である。

【図２】第２の実施例を示している図１と同様な斜視図
である。

【図３】下方シャワーホルダーが非調節式にロッドに固
定された図２に示された実施例の図示された変更例であ
る。

【図４】シャワーロッドが非調節式に支持ブラケットに
固定された図２に示された実施例の図示された別の変更
例である。

【図５】第３の実施例を示している図１と同様な斜視図
である。

【図６】第４の実施例を示している図１と同様な斜視図
である。

Claims (11)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 壁に取り付け得る支持ブラケット、 実質的に鉛直方向に向けられたロッドを、その上端と下
   端との間で取り付けている前記支持ブラケット、 それぞれ前記支持ブラケットの上方と下方とで、鉛直方
   向に向けられたロッドに取り付けられた上方シャワーホ
   ルダー及び下方シャワーホルダーを有する前記ロッド、 前記ロッドに沿って摺動可能に取り付けられた少なくも
   １個のシャワーホルダーであって、かつ前記摺動可能に
   取り付けられたシャワーホルダーをロッドに沿った希望
   位置に着脱自在に固定するための取付具が設けられた前
   記シャワーホルダー、 給水源に機能的に連結された柔軟なホースに連結された
   手持式シャワーを着脱自在に保持するように構成された
   各シャワーホルダーを特徴とする調節可能なシャワー支
   持具。
2. 【請求項２】 前記支持ブラケットが、柔軟なホース及
   び手持式シャワーへの給水を制御する壁取付式弁装置と
   ほぼ同じ高さで壁に取り付けられることを更に特徴とす
   る請求項１に定められた調節可能なシャワー支持具。
3. 【請求項３】 前記支持ブラケットが弁装置と一体の部
   品であることを更に特徴とする請求項２に定められた調
   節可能なシャワー支持具。
4. 【請求項４】 前記ロッドが前記支持ブラケットに関し
   て摺動可能に取り付けられ、かつ前記支持ブラケットが
   前記ロッドを希望の鉛直方向高さにおいて着脱自在かつ
   長手方向で固定するための取付具を有することを更に特
   徴とする請求項３に定められた調節可能なシャワー支持
   具。
5. 【請求項５】 前記ロッドをその上方部分において摺動
   可能に支持している前記壁に取付可能な第２の支持ブラ
   ケットを更に特徴とする請求項４に定められた調節可能
   なシャワー支持具。
6. 【請求項６】 前記壁に取付可能でありかつ前記ロッド
   の上方部分を支持している第２の支持ブラケットを更に
   特徴とする請求項３に定められた調節可能なシャワー支
   持具。
7. 【請求項７】 シャワーホルダーの一方がロッドに沿っ
   て摺動可能に取り付けられ、シャワーホルダーの他方が
   前記ロッドに永久的に固定されることを更に特徴とする
   請求項３に定められた調節可能なシャワー支持具。
8. 【請求項８】 前記上方シャワーホルダーが前記ロッド
   に沿って摺動可能に取り付けられ、前記下方シャワーホ
   ルダーが前記支持ブラケットの下方で前記ロッドに永久
   的に固定されることを更に特徴とする請求項７に定めら
   れた調節可能なシャワー支持具。
9. 【請求項９】 前記ロッドが支持ブラケットに調節でき
   ないように固定されることを更に特徴とする請求項２に
   定められた調節可能なシャワー支持具。
10. 【請求項１０】 両方のシャワーホルダーは、ロッドに
    沿って摺動可能に取り付けられ、かつ前記摺動可能に取
    り付けられたシャワーホルダーをロッドに沿った希望位
    置において着脱自在に鉛直方向で固定するための取付具
    が設けられることを更に特徴とする請求項９に定められ
    た調節可能なシャワー支持具。
11. 【請求項１１】 ロッドが支持ブラケットに調節できな
    いように固定されることを更に特徴とする請求項１に定
    められた調節可能なシャワー支持具。