JP3518586B2 - カーボンナノチューブ精製方法およびその装置 - Google Patents

カーボンナノチューブ精製方法およびその装置

Info

Publication number
JP3518586B2
JP3518586B2 JP28043198A JP28043198A JP3518586B2 JP 3518586 B2 JP3518586 B2 JP 3518586B2 JP 28043198 A JP28043198 A JP 28043198A JP 28043198 A JP28043198 A JP 28043198A JP 3518586 B2 JP3518586 B2 JP 3518586B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
carbon
electrophoretic
electrodes
solution
carbon nanotubes
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP28043198A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2000072422A (ja
Inventor
喜萬 中山
昭雄 原田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Daiken Kagaku Kogyo KK
Original Assignee
Daiken Kagaku Kogyo KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Daiken Kagaku Kogyo KK filed Critical Daiken Kagaku Kogyo KK
Priority to JP28043198A priority Critical patent/JP3518586B2/ja
Publication of JP2000072422A publication Critical patent/JP2000072422A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3518586B2 publication Critical patent/JP3518586B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はカーボンナノチュー
ブの精製方法に関し、更に詳細には、アーク放電等によ
って得られるカーボンナノチューブを含むカーボン物質
混合物からカーボンナノチューブを電気泳動により選択
的に選別回収するカーボンナノチューブ精製方法および
その装置に関する。
【0002】
【従来の技術】カーボンの安定な同素体としてダイヤモ
ンド、グラファイトおよび非晶質カーボンが知られてお
り、それらの構造もX線回折分析等によりほとんど決定
された状態にあった。ところが、1985年にグラファ
イトを高エネルギーレーザーで照射して得られた蒸気冷
却物の中に、炭素原子がサッカーボール状に配列したフ
ラーレンが発見され、C60で表記されることになっ
た。更に、1991年には直流アーク放電によって生成
される陰極堆積物の中に、炭素原子が筒状に配列したカ
ーボンナノチューブが発見されるに至った。
【0003】図11は直流アーク放電法の構成図であ
り、チャンバ52の中央に直径の異なる2本の炭素棒5
4、56を水平に対向配置している。直流電源58によ
り直径が6.5mmの炭素棒54を陽極にし、直径が1
1mmの炭素棒56を陰極にする。チャンバ52には矢
印a方向にヘリウムガスを流入させて矢印b方向に油回
転ポンプで排気し、圧力計60で計測しながらガス圧力
が200Torrで一定になるように調節する。ステッ
ピングモーター62で陰極炭素棒56を矢印c方向に微
動させ、電流計64で放電電流が一定になるまで電極間
距離を微調整する。一例として、直流電圧が26Vで電
流が70Aのときに、炭素棒54、56間にアーク放電
が始まり、陽極炭素棒54から炭素原子が放出されて陰
極炭素棒56の対向面に堆積し、陽極は次第に消耗して
ゆく。
【0004】図12はアークプラズマの陰極炭素棒56
付近の模式図である。領域IIIはアークプラズマ領域
で、炭素イオンiと電子eがプラズマ状態で混在して陽
光柱を形成している。領域IIはプレシース領域と呼ば
れ、陰極から飛び出た熱電子eの衝突により中性炭素原
子nがイオンiと電子eに解離する領域で、平均自由行
程位の厚みを有している。領域Iはシース領域と呼ば
れ、炭素イオンiが陰極付近をデバイ距離位の厚みで取
り巻き、中性原子化しながら陰極に堆積してゆく。従っ
て、陽極は次第に消耗し、陰極に堆積物が成長するので
ある。
【0005】図13は陽極炭素棒54と陰極炭素棒56
の拡大図である。陽極炭素棒54の先端表面は放電で消
耗するために荒くなっており、他方、陰極炭素棒56の
先端には堆積物66が成長している。この堆積物66は
同心円状に二層に分離している。周辺堆積物68は灰色
で金属光沢を有する堅いガラス状のグラファイトからな
り、中心堆積物70は脆い黒色物質で、この中にカーボ
ンナノチューブ(CNT)が含まれている。カーボンナ
ノチューブ以外にカーボンナノ粒子(CP)等のカーボ
ン物質が含まれ、中心部分70の構成物質をカーボン物
質混合物と呼ぶことにする。
【0006】カーボンナノチューブ(CNT)は、直径
が数nm〜数十nmで長さが数μmの擬一次元的構造を
有する円筒状物質であり、透過型電子顕微鏡写真から図
14に示すような各種の形状をしていることが分かっ
た。(a)は先端が多面体で閉じており、(b)は先端
が開いており、(c)は先端が円錐形で閉じており、
(d)は先端がくちばし形で閉じている。この他に半ド
ーナツ型のものが存在することも知られている。このよ
うな形状をしているために、中心軸方向や半径方向の剛
性も強く、他の炭素同素体と同様に化学的・熱的に極め
て安定である。
【0007】カーボンナノチューブの原子配列は、グラ
ファイトシートをずらせて丸めたラセン構造を持つ円筒
であることが分かってきた。CNTの円筒の端面を閉じ
るためには、五員環を6個ずつ入れればよいことが分か
る。図14のように先端形状が多様であるのは、五員環
の配置の仕方が多様であることを示している。図15は
カーボンナノチューブの先端構造の一例を示しており、
五員環の周りに六員環が配置されることによって平面か
ら曲面に変化し、先端が閉じた構造になっている。丸は
炭素原子で、実線部分が表側を示し、点線部分が裏側に
対応している。五員環の配置方式には各種あるため、先
端構造の多様性が出現する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】カーボンナノチューブ
は上述したように擬一次元構造を有するので、剛性が高
くしかも電子的特性が極めて良好である。この剛性や電
子的特性を利用してカーボンナノチューブを走査型トン
ネル顕微鏡(STM)の探針として活用するアイデア
や、電子エミッターに活用するアイデア等が提案されて
いる。ところが、カーボンナノチューブは他のカーボン
同素体と混在することなく単体で作ることが現在の所極
めて困難で、直流アーク放電法でもカーボンナノ粒子
(CP)等の他のカーボン物質と混在しているのが常で
ある。カーボンナノチューブは溶媒に不溶でしかも蒸発
しないことから、カーボンナノチューブの選別やハンド
リングは極めて困難である。従って、これらのカーボン
物質混合物からカーボンナノチューブを選択的に選別す
る方法、即ちカーボンナノチューブの精製方法を早急に
確立することが要請されている。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を達成
するためになされたものであり、本発明に係るカーボン
ナノチューブ精製方法は、カーボンナノチューブを含む
カーボン物質混合物を泳動液中に分散させて分散泳動液
を形成する第1工程と、この分散泳動液を供給して電圧
を印加した電極間に分散泳動液を流動させる第2工程
と、この流動中にカーボン物質を電極間方向に電気泳動
させてカーボンナノチューブを他のカーボン物質と電気
的に分離配位させる第3工程と、カーボンナノチューブ
が集中する位置からカーボンナノチューブを選別回収す
る第4工程から構成される点に特徴を有する。
【0010】電圧としては直流電圧と交流電圧を利用で
き、特に交流電圧を印可する場合には、電極間に不均一
電場を形成するように電極を配置する。また、分散泳動
液を供給するときに、カーボン物質混合物を加えていな
い純粋泳動液を同時に供給することもできる。
【0011】具体的な直流電気泳動精製装置としては、
泳動液を充填した電気泳動を生起させる本体容器と、こ
の本体容器の対向する面に配置された電極と、この電極
の一方を陽極に他方を陰極に印加する直流電源と、また
本体容器内にカーボン物質混合物を分散させた分散泳動
液を供給して電極間において分散泳動液を一方向に流動
させる分散泳動液供給手段と、分散泳動液の出口側でカ
ーボンナノチューブが集中する位置に設けられた回収手
段とから構成する。
【0012】交直両用電気泳動精製装置としては、泳動
液を充填した電気泳動を生起させる筒状本体容器と、こ
の筒状本体容器の中心軸位置に設けられた中心軸電極
と、この中心軸電極を取り囲むように配置された筒状電
極と、この中心軸電極と筒状電極に直流電圧または交流
電圧を印加する電源と、筒状本体容器内にカーボン物質
混合物を分散させた分散泳動液を供給して電極間におい
て分散泳動液を軸方向に流動させる分散泳動液供給手段
と、分散泳動液の出口側でカーボンナノチューブが集中
する位置に設けられた回収手段とから構成する。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明者等は、アーク放電法など
により得られるカーボン物質混合物からカーボンナノチ
ューブを精製する方法を鋭意研究した結果、電気泳動法
によりカーボンナノチューブとカーボンナノ粒子が分離
できることを見いだし、この知見に基づいて本発明をな
すに至った。
【0014】本発明で精製の原料となるカーボン物質混
合物は、例えばアーク放電法によって生成される陰極堆
積物のうち黒色の中心堆積物である。この中心堆積物の
中には、カーボンナノチューブ(CNT)とカーボンナ
ノ粒子(CP)が混在していることが走査型電子顕微鏡
で確認されている。また、アーク放電法は通常の真空装
置で炭素蒸着を行う場合に利用される極めて汎用性の高
い方法で、カーボンナノチューブを含むカーボン物質混
合物の量産に適している。しかもこれらのカーボン物質
混合物は従来は廃棄されていた不要物であり、この不要
物を原料としてCNTを選別回収する本発明の意義が理
解できるであろう。
【0015】アーク放電法を改良して陽極中に触媒金属
を混入させると、単層のカーボンナノチューブが得られ
る。またアーク放電法以外でも、ニッケルやコバルト等
の触媒金属微粒子を基材としたCVD法でもカーボンナ
ノチューブが合成できる。更に、触媒金属を混入させた
グラファイトに高温下で高出力レーザー光を照射すると
単層カーボンナノチューブが合成できることも分かって
いる。本発明では、これらのカーボンナノチューブを含
んだカーボン物質混合物もアーク放電法による場合と同
様に精製原料として利用することができる。
【0016】発明者等の研究によれば、中心堆積物中に
おけるカーボンナノチューブの密度を増加させるために
は次の3条件が重要である。第1条件はチャンバ内のガ
ス(例えばヘリウムガス)の圧力を高くすることで、カ
ーボンナノチューブの数密度が増大すると共にその直径
が大きくなる。150TorrではCPが高密度に存在
するが、200TorrになるとCNT密度が増大し、
その長さも長くなる。300TorrになるとCNT密
度が急増し、しかも直径が大きくなって円筒が太くな
る。第2条件はアーク放電が安定しており、陰極炭素棒
の温度を低く維持することである。このためには陰極炭
素棒を水冷などで冷却させればよい。第3条件は放電電
流密度を小さくすることである。この電流密度を大きく
すると、グラファイト状炭素やCPの量が増加し、また
生成されるCNTの長さが1μm未満と短くなり、しか
も細くなってくることが分かっている。
【0017】以上のようにして得られたCNT密度の高
いカーボン物質混合物を収集して精製すべき原料物質と
した。このカーボン物質混合物を溶媒中にきめ細かく分
散させるために超音波分散し、その後遠心分離して上澄
み液のみを取り出した。CNTやCP等が融合して大き
くなったカーボン物質はこの遠心分離によって除去で
き、上澄み液中にはCNTやCPの一個一個が単体で混
在していると考えることができる。このように精細に分
散させることによって、単一のCNTを効率よく回収で
きるようになる。
【0018】前記溶媒としてはカーボン物質混合物を分
散でき、カーボン物質混合物がその液中で電気泳動する
ものなら何でも利用できる。即ち、溶媒は分散液である
と同時に泳動液でもある。この溶媒としては、水性溶媒
や有機溶媒あるいはそれらの混合溶媒が利用でき、例え
ば水、酸性溶液、アルカリ性溶液、アルコール、エーテ
ル、石油エーテル、ベンゼン、酢酸エチル、クロロホル
ム等公知の溶媒が利用できる。より具体的には、イソプ
ロピルアルコール(IPA)、エチルアルコール、アセ
トン、トルエン等の汎用の有機溶媒が利用できる。例と
して、IPAの場合には電気泳動のイオン種としてカル
ボキシル基が考慮されている。このように、溶媒として
はカーボン物質混合物の電気泳動性能や分散性能、分散
の安定性や安全性等を総合的に考慮して選択すればよ
い。
【0019】まず、直流電気泳動性能を評価するため
に、図1に示す直流電気泳動装置2を使って試験した。
カーボン物質混合物をイソプロピルアルコールに超音波
分散した後、遠心分離をしてその上澄み液を分散泳動液
4とする。この分散泳動液4を容器6の中に満たし、そ
の一組の対向面に電極を配設する。直流電源8により一
方を陽極10に、他方を陰極12に印加する。この実験
では電場(電界強度)は2250V/cmであった。分
散泳動液4の中には、肉眼には見えないが極めて小さな
カーボンナノチューブ(CNT)とカーボンナノ粒子
(CP)が無数に存在する。本装置では、両電極間に均
一電場を形成しているが、不均一電場を形成しても直流
電気泳動装置として利用できる。不均一電場では泳動速
度が一定でないだけで、電気泳動が可能だからである。
【0020】図2はCNTとCPが電気泳動した状態の
走査型電子顕微鏡写真のスケッチである。CNTとCP
が陰極12に偏って泳動しているのが分かる。また陰極
12から陽極10に向かって枝状の連なりが見られる。
この枝状の連なりはCNTが相互に縦方向に連続したも
ので、電界方向dと平行に配向していることが理解でき
る。この配向は、静止した溶媒中を棒状のものが一定方
向に運動するとき、最も抵抗の少ない方向をとるために
起こる現象である。このように、CNTとCPが電気泳
動現象を示したことから、これらの粒子がコロイド粒子
としてIPA中に分散していることが分かる。
【0021】CNTとCPが陰極側に偏った泳動を見せ
たことから、コロイド粒子の界面には、図3で示すよう
な電荷が分布していると考えられる。コロイド粒子14
の表面は+電荷を有するため、その表面電位はΨ。であ
る。この+電荷は溶媒中の−電荷を吸引し、その境界面
hがシュテルン面(厚み:δ)と呼ばれている。しか
し、その外側のイオンは熱運動の影響によって+イオン
もコロイド粒子に接近する。通常、コロイド粒子が溶媒
中を移動するとき、コロイド粒子と一体に運動する溶媒
境界面fをずれ面と呼ぶ。このずれ面fより内側の電荷
の和が電気泳動に感応するコロイド粒子の有効電荷とな
る。このずれ面fの電位をζ(ツェータ)電位と云い、
コロイド粒子の表面状態と溶媒の性質によって決まる定
数である。又、コロイド粒子14の+電荷が溶媒の電荷
によって遮蔽される長さをデバイ距離λといい、遮蔽面
gによって表される。この遮蔽面gより外側(r>δ+
λ)では熱運動が主体となり、正負イオンがボルツマン
分布している領域である。
【0022】CNTとCPの直流電気泳動の観察から、
CNTの電気泳動移動度がCPのそれより大きいことが
分かった。つまり、CNTがCPより早く陰極に到達す
るのである。一般に、電気泳動速度Vは電界強度Eに比
例することが分かっているから、この電気泳動移動度μ
はV/Eで与えられる。つまり、単位電場当りの速度増
分を意味しているから、CNTとCPのμ値が違うと、
時間経過に従って、CNTとCPが相互に電界方向に分
離してゆくことになる。
【0023】CNTとCPが電極間で分離すると、両者
を選別回収することが可能となる。CNTとCPは肉眼
で観察できないが、両者は正負の電極間で異なる位置に
存在しているから、泳動液を泳動方向と直交方向に、例
えば重力方向に流動させたとすると、コロイド粒子は重
力方向に流動しながら電極間を泳動する。コロイド粒子
が電極の下面に到達したときに、電極間の複数位置で泳
動液を回収すると、各位置毎に集中した特定形状のコロ
イド粒子を選択的に回収することができる。流動方向は
泳動方向と直交しておればよく、重力方向でなくてもよ
い。泳動液を流動させない場合には、図2のように、C
NTもCPも混合状態で陰極に到達するから、CNTと
CPの分離回収が困難になる。しかし、流動させた場合
にはCNTとCPの分離回収を行うことができる。一段
の分離回収ではCNTとCPが多少混在するが、二段
目、三段目と繰り返す中で、高純度でCNTを選択的に
回収できる。
【0024】実験から得られた電気泳動移動度の相違を
理論的に検討してみた。球形粒子と棒状粒子が同じζ電
位を持つと仮定して、ヘンリーの電気泳動方程式を解い
てみた。ある条件を満たすと、電気泳動移動度μに1.
5倍程度の差異がでることが分かった。その条件とは、
棒状粒子が電界に平行に配向し、球形粒子のκa積の値
が10以下であることである。κはデバイ長さλの逆数
であり、aは球形粒子の半径である。カーボンナノ粒子
の半径は10〜100nmであり、κは1/200nm
程度だから、κa<10を十分に満足していることが分
かる。このように、実験的にも理論的にもCNTとCP
の電気泳動移動度に違いがあることが証明され、両者の
分離が可能となった。
【0025】次に、交流電気泳動性能を評価するため
に、図4に示す交流電気泳動装置16を使って試験し
た。カーボン物質混合物をイソプロピルアルコールに超
音波分散した後、遠心分離をしてその上澄み液を分散泳
動液4とする。この分散泳動液4を筒状本体容器18の
中に満たす。この容器18の外周または内周に筒状電極
20を配設し、中心軸位置に中心軸電極22を配置す
る。前記筒状本体容器18自体を筒状電極として利用し
てもよい。交流電源24を設けて筒状電極20と中心軸
電極22に交流電圧を印加する。
【0026】この装置16において、筒状電極20と中
心軸電極22から構成したのは、両電極間に不均一電場
を形成するためである。交流電圧の印加により、中心軸
電極22から筒状電極20の円周に向かって放射状に電
気力線が流れ、電気力線密度(電場)が中心から離れる
にしたがって次第に小さくなってゆく。つまり、電気力
線の間隔が両電極間において不均一になるように電極を
配置すればよく、中心軸電極と筒状電極に限られるもの
ではない。不均一電場を形成した本装置は交流電源用に
構成されているが、直流電源を接続した場合には不均一
電場であっても陰極側にコロイド粒子を泳動でき、直流
電気泳動装置としても利用できる。
【0027】交流電源24により電場が約2250V/
cmで周波数が100Hzと10MHzの交流電圧を、
両電極間に印加した。各々の周波数における電気泳動の
スケッチを図5に示す。矢印i方向は電界の方向であ
り、図の上方は電極20および電極22付近を示し、下
方は両電極間の中間位置を示す。100Hzでは電極付
近にコロイド粒子が集中し、中間位置にはコロイド粒子
はほとんど見られない。しかも電極付近ではCNTとC
Pが共存して両者の分離は難しい。これに対し10MH
zでは、電極近傍にCNTが集中しCPは中間位置に集
中することが分かった。この結果は、高周波を用いれば
CNTとCPを分離できることを意味している。
【0028】電気泳動の周波数依存性の詳細を検討し
た。図6は電極近傍におけるCNTの全粒子に対する割
合の周波数依存性を示す。CNT/(CNT+CP)の
値は周波数が10kHzを越えると高くなり、5〜10
MHz付近で30%にまで達する。従って、高周波を印
加すればCNTとCPの分離が極めて容易になることを
意味する。
【0029】また、CNTの電界方向iからのずれ角度
(配向角度)について検討した。1200本のCNTに
ついて、配向角度の平均値を0度としてその標準偏差の
周波数依存性を図7に示す。10kHzを越えると標準
偏差は急激に小さくなり、5〜10MHzでは標準偏差
は16度程度にまで落ちる。電界方向への平行性が極め
て高くなるのである。図8は周波数を無視して配向角度
の標準偏差のCNTの長さに対する依存性を示した片対
数グラフである。CNTの長さの増加に伴って配向角度
の標準偏差が指数関数的に小さくなることを示す。つま
り、CNTの長さが長くなるほどより電界方向に配向す
ることを意味する。
【0030】以上のような周波数依存性の理由を考察す
る。交流泳動現象では、コロイド粒子に誘起された電荷
とこれを取り囲む吸着イオン胞の全体でその挙動を考え
る必要がある。低周波領域では、電界によって吸着イオ
ン胞がコロイド粒子に対して相対的にシフトすることに
より分極が生じて双極子が形成される。この双極子が不
均一電場に感応して移動するのである。これらの移動は
粒子からみて近い方の電極に向かう。イソプロピルアル
コール中のカルボキシル基をイオンと想定すると、その
移動度は約10−4〜10−5cm/Vsと見積るこ
とができ、イオンの運動が追随できる周波数は1kHz
程度である。これを越えた高周波領域では、吸着イオン
胞の変移は無視でき、コロイド粒子内部の分極のみが誘
起され、この双極子が不均一電場を感じて電気泳動する
ことになる。つまり、低周波では吸着イオン胞の変移を
伴うのでコロイド粒子の形状の差異の影響は小さいが、
高周波では形状の差異が直接効いてくることになる。そ
の臨界値が10kHz程度だと考えられる。
【0031】以上をまとめると、カーボンナノチューブ
(CNT)は電極の近傍に泳動して電界に対して平行に
配向する。電界の周波数が高いほど、またCNTの長さ
が長いほど電界方向への配向度が向上する。電極近傍に
おけるCNTの存在比率は周波数の増加にともなって向
上する。特に、CNTやCPは不均一電場によって泳動
するが、その移動方向はコロイド粒子から見て近い方の
電極に向かう性質を有する。
【0032】図4の装置では分散泳動液を流動させてい
ないから、CNTを選択的に回収するのは困難である。
これを回収するためには直流電気泳動と同様に、分散泳
動液を両電極間に流動させる必要がある。この流動中に
CNTとCPを電気的に分離し、しかも電極の終端付近
で各粒子の集中位置に回収容器を配設しておけば、CN
TとCPが選択的に容器内に連続的に選別回収すること
ができる。また一端から分散泳動液を連続的に供給し、
他端から選別回収を連続的に行えば、CNTの選別回収
を工業的に量産化することができる。
【0033】
【実施例】<実施例1> [直流電気泳動精製装置]図9は直流電気泳動精製装置
26の簡易斜視図であり、図1と同一部分には同一番号
を付して説明する。泳動液を充填した本体容器6の一組
の対向面に電極を取り付け、直流電源8により一方を陽
極10に、他方を陰極12とする。本体容器6の上部に
は注入器28があり、この注入器28に分散泳動液供給
手段30と純粋泳動液供給手段32が連結されている。
分散泳動液供給手段30からは矢印j方向にカーボン物
質混合物を分散させた分散泳動液が分散注入室34に注
入され、その後容器6内に供給される。また純粋泳動液
供給手段32からは矢印k方向に純粋の泳動液が純粋注
入室36を介して容器6に供給される。
【0034】本体容器6の下部にはカーボンナノチュー
ブの回収手段38が配設され、この回収手段38は電極
間方向(電気泳動方向)に複数並設した吸込室38aと
回収容器38bから構成される。分散泳動液は容器6の
中央に供給され、同時に供給される純粋泳動液と混合さ
れながら下方に流動してゆく。純粋泳動液はコロイド粒
子の濃度調整と流量調整のために供給される。しかし、
分散泳動液のみで濃度調整と流量調整ができる場合には
純粋泳動液を供給しないこともある。流動中に電極10
・12間で電気泳動して、CNTがCPと分離しながら
電極間に移動する。CNTが陰極12に到達する前に、
CNTは容器6の下端に到達し、その位置にある吸込室
38aを介して回収容器38bに回収されてゆく。従っ
て、同一の回収容器38bにはほぼ同一形状のCNTが
回収されることになり、CNT自体の長さに応じて選別
回収が可能になる。CNTの中にCPが混在する場合に
は、この回収された分散泳動液をさらに原料として供給
し、2段目の精製を行う。必要があれば更に多段にして
精製純度を高めることができる。
【0035】実施例2 [交直両用電気泳動精製装置]図10は交直両用電気泳
動精製装置40の簡易斜視図であり、図4および図9と
同一部分には同一番号を付して説明する。泳動液を充填
した筒状本体容器18の外周には筒状電極20を配設
し、中心軸位置には中心軸電極22を設けている。中心
軸電極22は接地し、筒状電極20には交流電源24を
接続する。従って、両電極20、22間には交流電圧が
印加される。容器18の上部には分散泳動液供給手段3
0と純粋泳動液供給手段32が連結されている。分散泳
動液供給手段30からは矢印m方向にカーボン物質混合
物を分散させた分散泳動液が容器18に供給され、純粋
泳動液供給手段32からは矢印n方向に純粋の泳動液が
容器18に供給される。この純粋泳動液の供給の理由は
実施例1と同様であり、その説明を省略する。
【0036】容器18の下部にはカーボンナノチューブ
の回収手段42が配置されている。この回収手段42は
周辺位置に配置された周辺回収手段44およびバルブ4
4aと中心位置に配置された中心回収手段46およびバ
ルブ46aとから構成されている。分散泳動液は容器1
8の周辺に供給され、同時に中央に供給される純粋泳動
液と混合されながら下方に流動してゆく。流動中に電極
20・22間で電気泳動し、高周波電圧によりCNTが
電極近傍に集中し、CPは電極間の中間部に集中するよ
うになる。従って、CNTとCPが分離されて容器18
の下端に到達し、CNTが周辺および中心回収手段4
4、46により矢印p方向に選別回収されることにな
る。
【0037】回収流量は分散泳動液と純粋泳動液の流入
流量に等しく、この流量調整によって回収効率を適宜可
変できる。回収されたCNTには多少のCPも含まれて
いるから、この回収された泳動液を分散泳動液として第
2段目の選別装置に導入すれば、CNTの単離効率を増
大化できる。もちろん更に多段化を図ることも自在にで
きる。得られたCNTは泳動液に分散しているから、こ
の中からCNTを取り出すためには、高速の遠心分離装
置で濃縮したり、溶媒の蒸発により乾燥化して取り出す
こともできる。
【0038】第2実施例では交流電源を用いたが、直流
電源を使用することもできる。中心軸電極22と筒状電
極20間には中心部分で強く周辺部分で弱い不均一電場
が形成される。交流電圧の場合にはこの不均一電場によ
りコロイド粒子の双極子が近い方の電極に電界移動させ
られる。直流電源の場合でも不均一電場の状況は変わら
ないが、直流電源ではあくまでコロイド粒子は陰極に集
中し、従ってCNTは陰極へと電気泳動することにな
る。
【0039】本発明は上記実施例に限定されるものでは
なく、本発明の技術的思想に逸脱しない範囲における種
々の変形例・設訃変更等が本発明の技術的範囲内に包含
されるものである。
【0040】
【発明の効果】本発明は上記詳述したように、電気泳動
法によりカーボン物質混合物からカーボンナノチューブ
を容易に選別することができる。カーボンナノチューブ
を含むカーボン物質混合物はアーク放電法等により日々
大量に製造されており、しかもこれらのカーボン物質混
合物は不要物として廃棄されていたものである。本発明
はこの廃棄物であるカーボン物質混合物から、走査型ト
ンネル顕微鏡(STM)の探針や電子エミッター素子等
に利用できるカーボンナノチューブを選別回収するもの
であり、無料の原料から電気泳動法によってカーボンナ
ノチューブを大量生産することが出来る。従って、安価
で効率性の高い産業上極めて有益なカーボンナノチュー
ブ精製方法およびその装置を実現したものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は直流電気泳動装置の概略構成図である。
【図2】図2はカーボンナノチューブとカーボンナノ粒
子が電気泳動した状態の走査型電子顕微鏡写真のスケッ
チである。
【図3】図3はコロイド粒子の界面の電荷分布図および
電位分布図である。
【図4】図4は交流電気泳動装置の概略構成図である。
【図5】図5はカーボンナノチューブとカーボンナノ粒
子が2種の交流周波数により電気泳動した状態の走査型
電子顕微鏡写真のスケッチである。
【図6】図6は電極近傍におけるカーボンナノチューブ
の全粒子に対する割合の周波数依存性を示す特性図であ
る。
【図7】図7はカーボンナノチューブの配向角度の標準
偏差の周波数依存性を示す特性図である。
【図8】図8はカーボンナノチューブの配向角度の標準
偏差のカーボンナノチューブ長さ依存性を示した片対数
グラフである。
【図9】図9は直流電気泳動精製装置の簡易斜視図であ
る。
【図10】図10は交直両用電気泳動精製装置の簡易斜
視図である。
【図11】図11は直流アーク放電法の構成図である。
【図12】図12はアークプラズマの陰極炭素棒付近の
模式図である。
【図13】図13は陽極炭素棒と陰極炭素棒の拡大図で
ある。
【図14】図14はカーボンナノチューブの各種の先端
形状の模式図である。
【図15】図15はカーボンナノチューブの原子配列の
一例であり、五員環と六員環の配列を示す。
【符号の説明】 2 直流電気泳動装置 4 分散泳動液 6 本体容器 8 直流電源 10 陽極 12 陰極 14 コロイド粒子 16 交流電気泳動装置 18 筒状本体容器 20 筒状電極 22 中心軸電極 24 交流電源 26 直流電気泳動精製装置 28 注入器 30 分散泳動液供給手段 32 純粋泳動液供給手段 34 分散注入室 36 純粋注入室 38 回収手段 38a 吸込室 38b 回収容器 40 交直両用電気泳動精製装置 42 回収手段 44 周辺回収手段 44a バルブ 46 中心回収手段 46a バルブ 52 チャンバ 54 陽極炭素棒 56 陰極炭素棒 58 直流電源 60 圧力計 62 ステッピングモータ 64 電流計 66 堆積物 68 周辺堆積物 70 中心堆積物
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 KUNITOSHI YAMAMOT O et al,Orientatio n of carbon nanotu bes using electrop horesis,JPN.J.APP L.PHYS.PART2,1996年,V ol.35, No.7B,p.L917− L918 KUNITOSHI YAMAMOT O et al,Orientatio n and purification of carbon nanotub es using ac electr ophoresis,J.PHYS. D:APPL.PHYS,1998年 4月 21日,Vol.31, No.8,p.L 34−L36 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C01B 31/02 JICSTファイル(JOIS) WEB OF SCIENCE

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カーボンナノチューブを含むカーボン物
    質混合物を泳動液中に分散させた分散泳動液を形成し、
    この分散泳動液を電極間に存在させた状態で電極間に電
    圧を印加してカーボン物質を電気泳動させ、カーボン物
    質の種類による電気泳動移動度の違いによりカーボン物
    質をその種類に応じて電極間に分離配位させる電気泳動
    法において、前記電極間の電界方向と直交する方向に前
    記分散泳動液を流動させ、この流動方向に前記電極を延
    伸状に配置しておき、分散泳動液が電極間を流動するに
    従ってカーボンナノチューブと他のカーボン物質との離
    間距離を次第に増大させ、カーボンナノチューブが集中
    する位置から流動する泳動液と一緒にカーボンナノチュ
    ーブを選別回収することを特徴とするカーボンナノチュ
    ーブ精製方法。
  2. 【請求項2】 前記分散泳動液の流動は、分散泳動液が
    自重により流下して生起される請求項1に記載のカーボ
    ンナノチューブ精製方法。
  3. 【請求項3】 前記カーボン物質の電気泳動は、電極間
    に交流電圧又は直流電圧を印加して生起される請求項1
    に記載の精製方法。
  4. 【請求項4】 前記分散泳動液を供給するとき、カーボ
    ン物質混合物を加えていない純粋泳動液を同時に供給す
    る請求項1、2又は3に記載の精製方法。
  5. 【請求項5】カーボンナノチューブを含むカーボン物質
    混合物を泳動液中に分散させた分散泳動液を使用し、こ
    の分散泳動液を電極間に存在させた状態で電極間に電圧
    を印加してカーボン物質を電気泳動させ、カーボン物質
    の種類による電気泳動移動度の違いによりカーボン物質
    をその種類に応じて電極間に分離配位させる電気泳動装
    置において、泳動液を充填して電気泳動を生起させる本
    体容器と、この本体容器の対向する側面に上下方向に延
    伸状に配置された電極と、この電極の一方を陽極に他方
    を陰極に印加する直流電源と、本体容器の上方に配置さ
    れてカーボン物質混合物を分散させた分散泳動液を本体
    容器内に供給する分散泳動液供給手段を設け、電極間の
    電界方向と直交するように分散泳動液を流下させながら
    電気泳動移動度の違いを利用してカーボンナノチューブ
    と他のカーボン物質との離間距離を次第に増大させ、前
    記本体容器の下方に配置されてカーボンナノチューブが
    集中する位置からカーボンナノチューブを泳動液と一緒
    に回収する回収手段とから構成されることを特徴とする
    カーボンナノチューブ精製装置。
  6. 【請求項6】カーボンナノチューブを含むカーボン物質
    混合物を泳動液中に分散させた分散泳動液を使用し、こ
    の分散泳動液を電極間に存在させた状態で電極間に電圧
    を印加してカーボン物質を電気泳動させ、カーボン物質
    の種類による電気泳動移動度の違いによりカーボン物質
    をその種類に応じて電極間に分離配位させる電気泳動装
    置において、泳動液を充填して電気泳動を生起させる筒
    状本体容器と、この筒状本体容器の中心軸位置に設けら
    上下方向に延伸状に配置された中心軸電極と、この中
    心軸電極を取り囲むように配置され上下方向に延伸状に
    配置された筒状電極と、この中心軸電極と筒状電極に交
    流電圧又は直流電圧を印加する電源と、筒状本体容器の
    上方に配置されてカーボン物質混合物を分散させた分散
    泳動液を筒状本体容器内に供給する分散泳動液供給手段
    を設け、電極間の電界方向と直交するように分散泳動液
    を流下させながら電気泳動移動度の違いを利用してカー
    ボンナノチューブと他のカーボン物質との離間距離を次
    第に増大させ、前記本体容器の下方に配置されてカーボ
    ンナノチューブが集中する位置からカーボンナノチュー
    ブを泳動液と一緒に回収する回収手段とから構成される
    ことを特徴とするカーボンナノチューブ精製装置。
JP28043198A 1998-08-25 1998-08-25 カーボンナノチューブ精製方法およびその装置 Expired - Fee Related JP3518586B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP28043198A JP3518586B2 (ja) 1998-08-25 1998-08-25 カーボンナノチューブ精製方法およびその装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP28043198A JP3518586B2 (ja) 1998-08-25 1998-08-25 カーボンナノチューブ精製方法およびその装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2000072422A JP2000072422A (ja) 2000-03-07
JP3518586B2 true JP3518586B2 (ja) 2004-04-12

Family

ID=17624967

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP28043198A Expired - Fee Related JP3518586B2 (ja) 1998-08-25 1998-08-25 カーボンナノチューブ精製方法およびその装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3518586B2 (ja)

Families Citing this family (17)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100368592B1 (ko) * 2000-09-02 2003-01-24 삼성에스디아이 주식회사 전기영동액 제조방법
KR100385866B1 (ko) * 2001-02-15 2003-06-02 일진나노텍 주식회사 단층 탄소 나노튜브 정제 방법 및 이에 이용되는 열처리장비
US6974926B2 (en) * 2002-03-26 2005-12-13 Intel Corporation Sorting of single-walled carbon nanotubes using optical dipole traps
JP3861747B2 (ja) 2002-05-17 2006-12-20 株式会社豊田自動織機 カーボンナノチューブの精製方法
JP4296074B2 (ja) * 2003-10-22 2009-07-15 富士通株式会社 カーボンナノチューブの精製方法及びカーボンナノチューブ構造体の製造方法
WO2005052053A1 (ja) 2003-11-27 2005-06-09 National Institute Of Advanced Industrial Science And Technology カーボンナノチューブ分散極性有機溶媒及びその製造方法
CN101010137B (zh) * 2004-05-13 2011-02-02 国立大学法人北海道大学 微细碳分散体
EP1612187A1 (en) * 2004-06-30 2006-01-04 E.I. du Pont de Nemours and Company Carbon nanotube microfibers
US7259344B2 (en) * 2004-10-01 2007-08-21 Intel Corporation Application of static light to a fluid of CNTs for purposes of sorting the CNTs
JP2012051794A (ja) * 2005-01-14 2012-03-15 Kaneko Hiroyuki フラーレンベース材料の製造装置、及び、製造方法
JP5065597B2 (ja) * 2005-01-14 2012-11-07 金子 博之 フラーレンベース材料の製造装置、及び、製造方法
JP2008055375A (ja) * 2006-09-01 2008-03-13 Osaka Univ 単層カーボンナノチューブの分離方法
TWI434904B (zh) 2006-10-25 2014-04-21 Kuraray Co 透明導電膜、透明電極基板及使用它之液晶配向膜之製法、以及碳奈米管及其製法
KR101429698B1 (ko) 2008-07-03 2014-08-13 유씨엘 비즈니스 피엘씨 나노튜브의 분산 및 분리 방법
JP5783900B2 (ja) * 2008-07-03 2015-09-24 ユーシーエル ビジネス パブリック リミテッド カンパニー ナノ材料を分離する方法
WO2010074000A1 (ja) 2008-12-24 2010-07-01 国立大学法人東北大学 炭素材料の分散液、及びその製造方法
WO2016038747A1 (ja) * 2014-09-12 2016-03-17 Hoya株式会社 磁気ディスク用基板の製造方法

Non-Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
KUNITOSHI YAMAMOTO et al,Orientation and purification of carbon nanotubes using ac electrophoresis,J.PHYS.D:APPL.PHYS,1998年 4月21日,Vol.31, No.8,p.L34−L36
KUNITOSHI YAMAMOTO et al,Orientation of carbon nanotubes using electrophoresis,JPN.J.APPL.PHYS.PART2,1996年,Vol.35, No.7B,p.L917−L918

Also Published As

Publication number Publication date
JP2000072422A (ja) 2000-03-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3518586B2 (ja) カーボンナノチューブ精製方法およびその装置
US5424054A (en) Carbon fibers and method for their production
JP2682486B2 (ja) カーボンナノチューブの精製方法
Zhang et al. Efficient fabrication of carbon nanotube point electron sources by dielectrophoresis
Wang et al. Carbon nanotubes as separation carrier in capillary electrophoresis
CA2575479C (en) Methods and apparatuses for purifying carbon filamentary structures
JP2001348215A (ja) カーボンナノチューブおよび/またはフラーレンの製造方法、並びにその製造装置
KR20050084226A (ko) 나노구조체 함유 물질 및 관련 물품의 조립 및 분류 방법
WO1997019208A1 (en) Method of encapsulating a material in a carbon nanotube
KR20060048657A (ko) 탄소 나노튜브 마이크로섬유
JP4599046B2 (ja) カーボンナノチューブ製フィラメントおよびその利用
JP4738611B2 (ja) カーボンナノチューブの精製方法
Hernandez-Tabares et al. Stabilization methods in the submerged arc discharge synthesis of carbon nanostructures
CN101612612B (zh) 用于组装和分选含纳米结构的材料的方法和相关制品
Sun et al. Purification and separation of single-walled carbon nanotubes (SWCNTs)
US7156958B2 (en) Preparation of hollow carbon nanocapsules
WO2013062488A1 (en) Methods of enriching different species of carbon nanotubes
US20030217933A1 (en) Processing method for nano-size substance
Shashurin et al. Voltage-current characteristics of an anodic arc producing carbon nanotubes
Wei et al. The characteristics of multi-walled carbon nanotubes by a two-step separation scheme via dielectrophoresis
Alexandrou et al. Field emission properties of nanocomposite carbon nitride films
JP2003286014A (ja) カーボンナノチューブ含有炭素材料及びその製造方法
Aoyama et al. Effects of gravity and magnetic field in production of C60 by a DC Arc discharge
JP4463070B2 (ja) カーボンナノチューブ精製方法、精製装置、及び精製キット
JP3845341B2 (ja) 導電性ファイバー分離装置

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20040113

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20040120

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees