JP3518400B2 - 電子線描画装置および電子線を用いた描画方法 - Google Patents

電子線描画装置および電子線を用いた描画方法

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shot
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  • Electron Beam Exposure (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • Electron Sources, Ion Sources (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、転写マスク,レチ
クル,半導体ウェハ等に回路パターン等の微細なパター
ンを電子線によって描画する電子線描画装置および電子
線を用いた描画方法に関する。
【0002】
【従来の技術】電子描画装置は、一般的に、微細パタ
ーン形成が可能である、パターン発生機能がある、
歪みの補正が可能であるなどの特徴があり、LSIの開
発や光露光用のマスク製作などに広く用いられてきた。
また、電子線の横断面形状をアパーチャと呼ばれる絞り
で任意の形状にして試料を露光する一括ショットと呼ば
れる方法も広く用いられている。しかし、サブミクロン
オーダーの超LSIパターンを描画するにあたっては、
近接効果と呼ばれる物理効果による問題点があった。
【0003】近接効果とは、例えば特開平5−234861号
公報や特開平9−186058号公報に記載されているよう
に、前方散乱と後方散乱と呼ばれる2種類の電子散乱に
より、電子線の照射エネルギーが、露光領域以外にも堆
積することになり、微細パターンにおいては、露光量不
足を生じ、逆に大面積パターン間のスペースには過剰な
エネルギーが蓄積されることになる。そのため、電子線
で複数個の図形からなるパターンを描画したとき、近接
して多くの図形があると図形が太めに描画され、一方で
孤立していると細く描画される現象である。
【0004】この近接効果を補正する方法として、特開
平3−225816 号公報には、描画データに対して区分され
た領域ごとに描画面積を計算して露光量のマップを作
り、各露光のショットごとに露光量のマップを参照し
て、描画密度の低いパターンにおいては露光量を増加さ
せ、逆に描画密度の高いパターンでは露光量を小さくす
ることで、描画密度に依存した最適な露光量で描画を行
う方法が示されている。
【0005】前述の特開平3−225816 号公報に記載され
た方法の特徴は、露光量マップを作成するため実際に電
子線は照射しないで露光すべきパターンをひととおり描
画する空描画を行い、区分された領域毎の露光ショット
の面積値を求め、この面積値に基づく露光量を求める。
次に隣接する領域の露光量を考慮してその値を平滑化
し、露光量を修正する。この露光量に従って、実際の描
画では、面積値が大きいメッシュ内に含まれるショット
は露光量を小さく、面積値が小さなメッシュでは露光量
を大きくすることで、所望の補正が可能となる。
【0006】ところが、従来、メッシュ毎の露光量をシ
ョット図形の面積割合を考慮して決めるには、そのショ
ット図形の重心がどのメッシュにあるかを判断し、その
ショット図形の全ての面積をその重心があるメッシュに
割り当てるため、メッシュ内の実際のショット面積と、
重心を基準に割り当てられたメッシュ毎のショットの面
積値とが大きく食い違い、その結果、露光量が不適切に
なってしまうことがあった。
【0007】そこで、これを避けるため、メッシュ毎に
ショット図形を分割してそれぞれの面積を求めれば最も
正確なメッシュ毎の面積値が求まるが、分割された図形
の数が増大してそれだけ空描画による面積値の計算時間
の増大が予想され、露光量マップの作成時間が増大する
ので実際的でない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
のような露光量マップの作成時間の増大なく、実際のシ
ョットの面積値に近い面積値を求めることができる電子
線描画装置および電子線を用いた描画方法を提供するこ
とである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を解決するため
に、本発明は、試料に露光される図形の面積を求め、試
料上の電子線が照射される領域をメッシュで区分して、
図形の2辺がメッシュの方向と平行で外接する長方形の
面積を求め、図形の面積を長方形の面積で除して面積比
率を求め、長方形がメッシュで区分された場合、メッシ
ュで区分された長方形の各部分長方形の面積を求め、長
方形の面積、または、長方形がメッシュで区分された場
合は各部分長方形の面積に面積比率を乗算してメッシュ
毎の面積値を求め、このメッシュ毎の面積値からメッシ
ュ毎の露光量を求め、露光量マップを作成し、この露光
量マップに基づいて試料へ図形を描画する構成としたも
のである。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を図面を参
照しながら説明する。
【0011】図9は、電子線描画装置の構成を示す縦断
面図である。図9において、右側に断面で示した部分
は、実際にウェハを描画する電子線鏡体900であり、
その周囲の四角形は電子線鏡体1000を制御する機能
をブロックで表したものである。試料1008は搬送部
1002から電子線鏡体1000の内部の試料台1001へ
搬送される。電子線鏡体1000の最上部にある電子銃
1003から発射された電子線1004は、鏡体内のレ
ンズ1006によって形状が整えられ、さらに電磁偏向
器と静電偏向器からなる偏向器1007によって偏向さ
れ、試料台1001上に配置された試料1008の目標位置
に照射される。照射される電子線1004の幾種類かの断面
形状は、マスク1005を選択することによって試料1
008上に転写することができる。
【0012】図10の左側の部分は、システム制御の機
能をブロックで表したものであり、システム全体の制御
と外部からのインターフェイスとを分担している。ハー
ドディスク1021に保持された描画すべきパターンデ
ータを計算機1012は伝送する。枠1011で囲まれ
たブロック群は、計算機1012から伝送されたパター
ンデータを、電子線の偏向データへと連続的,パイプラ
イン的に、かつ高速に変換する制御系デジタル処理群で
あって、他の制御部とバス1019を介して接続されて
おり、図示した各処理部では以下の処理を行っている。
【0013】(1)図形データ部1023 計算機1012から伝送される圧縮されたパターンデー
タを格納する。
【0014】(2)図形復元部1024 圧縮されたパターンデータを図形データへと復元する。
【0015】(3)図形分解部1025 復元された1つ1つの図形を、電子線で描画可能な形状
であるショットに置き換え、各ショットの位置,形状,
露光量のデータを作成する。
【0016】(4)合わせ補正部1026 電子線照射位置と試料1008との間の位置ずれや変形
をセンサー1009で監視し、そのずれ、変形に合わせ
て補正を行う。
【0017】(5)近接効果補正部1027 近接効果を補正するための処理を行う。予め描画するパ
ターンの単位面積あたりの面積マップである露光量マッ
プ1029を求めてメモリへ保持し、その値を参照しな
がらショット単位に露光量を補正する処理を行う。
【0018】(6)追従絶対校正部1028 連続描画を可能にするために、測長器1010と試料台
位置測長部1020で測定される試料台1001の位置
に基づいて、電子線1004が試料1008上の目標位
置に照射される様に、電子線偏向位置を計算するととも
に、電子線鏡体1000の偏向歪み量なども補正する。
【0019】(7)手順制御部1022 上記各ユニットの処理がスムーズに動く様、監視、及び
制御を受け持つ。
【0020】以上の枠1011内のユニットからのデー
タは、D/A変換器1013でD/A変換されてビーム
制御部1014へ移り、レンズ1006,偏向器100
7の制御を行う。この他、高圧電源1015は、電子銃
1003の加速電圧を発生し、マスク制御部1016は
マスク交換部1031を制御してマスク1005の形状
を選択し、試料台制御部1017は試料台1001の移
動制御を行い、搬送系制御部1018は試料1008を
試料台1001へ搬送する搬送部1002を制御する。
それぞれのユニット間はバス1019で結ばれ、インタ
ーフェイスを介して信号の受け渡しを行う。計算機10
12によってこれらのユニットの制御を行うこともでき
る。
【0021】露光量マップを作成するためには、実際に
電子線は照射しないで露光すべきパターンをひととおり
描画する空描画を行い、次に、この作成された露光量マ
ップを参照しながら実際の描画を行う。
【0022】図4は描画データから露光量マップを作成
する手順を示す機能ブロック図である。図4を用いて、
その概念を説明する。入力部400に入力される描画デ
ータは、前段の図9に示す図形分解、合わせ補正部より
計算された各露光ショット毎の位置データ,形状デー
タ、及び、露光量データである。露光量マップの作成手
順は、まず、空描画を行うことで始める。前段から描画
データ(ショット形状,位置)を送信し、面積値計算部
401で各ショットの面積を計算する。
【0023】図5は試料上に定義されたメッシュとショ
ットとの位置関係を示す模式図である。図5に示すよう
に、描画データを一辺の長さがαの正方形のメッシュで
分割する。次に、ショット500の重心位置501が含
まれるメッシュにそのショットの面積値を累積加算し、
一時、部分メモリ402と呼ばれるメモリに格納する。
これを随時繰り返し、次に、部分メモリ402に貯えら
れた面積値を露光量マップメモリ403に転送する。露
光量マップメモリ403に格納されたデータに平滑化フ
ィルタ404によりデータ平滑化するなどの処理を施し
た後、再び露光量マップメモリ403にデータを格納す
る。
【0024】実際の描画を行う際は、再度、前段から同
描画データを送信し、ショットの位置,形状データから
アドレス計算部405で露光量マップのアドレスを計算
する。そして、露光量マップメモリ403のそのアドレ
スの面積値を露光量変換部406で露光量に同時に変換
し、加算器407において各ショットの露光量に加算も
しくは減算して、出力部408から後段に送る。このよ
うにして、面積値が大きいメッシュ内に含まれるショッ
トは露光量を小さく、面積値が小さなメッシュでは露光
量を大きくすることで所望の補正が可能となる。
【0025】このような方式において、ショットを実行
処理する方式は二通りある。図6,図7は、図5と同じ
く試料上に定義されたメッシュとショットとの位置関係
を示す模式図である。方式の一つは、図6に示すよう
に、予め登録しておいた一括ショット600の面積値S
(もしくは面積密度)と、メッシュ原点(図6の場合は
メッシュの左端点としている)からの一括ショット60
0の重心位置を参照し、これを試料の露光すべき領域全
体についての露光量マップを作成する方法である。この
方法によると、メッシュの境界付近にショットの重心位
置がある場合、次のような問題が生じる。図6に示した
一括ショット600は複雑な形状をしており、一度のシ
ョットでは露光できないため、図7に示すように、複数
個の矩形に分割され、この分割された矩形毎に一括ショ
ットされる。ここで、分割されたショット2とショット
4の面積は、メッシュの面積に対して小さい。また、シ
ョット1は2個のメッシュにまたがっており、ショット
3は4個のメッシュにまたがっている。この例のような
場合、露光量のもととなるメッシュ毎の面積値の計算は
以下のようになる。
【0026】図8(a)は、図5と同じく試料上に定義
されたメッシュとショットとの位置関係を示す模式図、
図8(b)は、メッシュの位置xと計算された面積値と
の関係を示す相関図である。図8(a)は図7に示した
ショットとは異なる形状の例を用いて、面積値の計算を
分かり易く示すものである。図8(a)において、メッ
シュは1から3までx方向に3個あり、その中にショッ
ト1から3までの3個のショットすべき図形がある。シ
ョットの境界は実線で示してある。ここで、ショット1
はメッシュ1とメッシュ2にまたがっており、その重心
1 はメッシュ1とメッシュ2の境界付近であるがメッ
シュ1内に存在する。細長い形状のショット2は、重心
2 も含めて全体がメッシュ2の中にある。ショット3
はメッシュ2とメッシュ3にまたがっており、その重心
3 はメッシュ2とメッシュ3の境界付近であるがメッ
シュ3に存在する。
【0027】このような図形の場合、ショット1とショ
ット2との間、及び、ショット2とショット3との間が
狭く、近接効果は各ショット間のスペースを狭くする様
に作用するため、メッシュ2において、その中のショッ
トの露光量を小さく補正する必要があることは、容易に
考えられることである。しかし、図5から図7で述べた
ような方法では、ショットの重心を基準としてメッシュ
毎のショットの面積値が決定される。したがって、図8
(b)に示すように、ショット1の面積はその重心C1
がメッシュ1にあるため、全てメッシュ1に加算され、
同様にショット3の面積は全てメッシュ3に加算され
て、メッシュ1とメッシュ3の面積値が決定される。一
方、図8(a)でわかるように、メッシュ毎のショット
の面積が最も大きいのはメッシュ2であるが、メッシュ
2にはショット2の重心C2 しかないため、ショット2
の面積しか加算されない。その結果、図8(b)に示す
ように、メッシュ1とメッシュ3の面積値が大きくな
り、メッシュ2のショットの面積値は小さくなってしま
い、ショット毎の実際の面積割合とは大きく異なってし
まう。
【0028】このようにして計算されたメッシュ毎の面
積値に基づいて露光量マップを用いて露光量補正を行う
と、メッシュ2の面積値が小さいので、メッシュ2に含
まれるショット2は露光量が大きくなるように補正さ
れ、一方、ショット1,ショット3は露光量が小さくな
る様に補正される。そして、実際に露光が行われると、
ショット2は過剰露光されるので、その幅が所望の値よ
り大きくなってショット1やショット3に接近してしま
い、これらのスペースが狭くなったり、スペースがなく
なってショットが接合してしまうという問題がある。こ
の露光量補正は期待される補正と逆であり、所望の露光
量補正ができない。
【0029】もう一つの方式は、一括ショットを図7に
示すように矩形ショットに分解し、分解した矩形ショッ
トがメッシュ境界にまたがる場合にはさらにその境界で
分解して、矩形ショットの面積をメッシュ毎に空描画で
求めて面積値として露光量マップを作成する方法であ
る。ショットの位置と形状は座標で与えられ、この座標
とメッシュとの位置関係に基づいて、それぞれのメッシ
ュ毎の面積値が計算される。この方法はメッシュ毎に実
際のショット図形の面積を求めるのであるから、精度か
ら見て最も理想的であるが、一括ショットを細かく分割
するので面積を求める図形の数が増え、計算処理回数が
増えるため、空描画に多大な時間がかかってしまう。
【0030】そこで本発明は、以下に述べるような方式
を採用したものである。
【0031】図1から図3は、試料上に定義されたメッ
シュとショットの位置関係を示す模式図であり、本発明
の原理を説明する図である。
【0032】図1において、一括ショット100の形状
を表す角の座標,面積Sおよび重心位置は、従来と同じ
く予め計算されメモリ等に格納されている。この座標の
値を用いて一括ショット100の外郭枠を定義し、外郭
枠の幅W,高さHのデータを求める。外郭枠の枠の方向
は後で定義されるメッシュの境界の方向に一致させる。
次にこのデータより、図2に示す一括ショット100の
外郭枠で定義された外郭矩形200の面積を計算する。
外郭矩形の面積はW×Hになる。次に、この面積W×H
と図1に示す一括ショット100の面積Sとの面積比率
Shを(式1)により算出する。一方、図3に示すよう
に、一括ショット100がメッシュ境界で分割されるよ
うな位置関係にある場合は、図2に示す外郭矩形200
をメッシュ境界で分割する。続いて、メッシュ毎に外郭
矩形200の分割された面積S0からS3を計算する。
外郭矩形200はメッシュ境界と平行な長方形なので、
外郭枠の幅W,高さHのデータとメッシュの座標とから
面積を求めるのは容易である。次に、(式2)から(式
5)に示すように、面積S0からS3に(式1)で求め
た面積比率Shを積算して、メッシュ毎の面積値S0′
からS3′を算出する。これらが、各メッシュ毎の露光
量を決める面積値となる。
【0033】 Sh=S/(W×H) (式1) S0′=Sh×S0 (式2) S1′=Sh×S1 (式3) S2′=Sh×S2 (式4) S3′=Sh×S3 (式5) 以上をまとめると、次のようなステップになる。
【0034】(1)ショット図形の面積Sを求める。
【0035】(2)その辺がメッシュの方向と平行でシ
ョット図形に外接する長方形をつくる。これを外郭矩形
と呼ぶ。
【0036】(3)前記外郭矩形の面積(W×H)を求
める。
【0037】(4)(式1)より面積比率Shを求め
る。
【0038】(5)前記外郭矩形のメッシュで分割され
た各矩形の面積S0からS3を求める。
【0039】(6)(式2)から(式5)より各矩形の
面積値S0′からS3′を求める。
【0040】以上のように本発明によれば、露光量マッ
プを作成するために使用されるショットのメッシュ毎の
面積値を簡単な方法で求めることができるので、計算時
間の増大を防ぐことができる。
【0041】以上の本発明の原理を用いた実施例を以下
説明する。
【0042】はじめに、本発明の第1実施例を説明す
る。図10は、本発明による近接効果補正部の機能の一
例を示すブロック図である。図3に示した従来の構成
に、一括ショット処理部1000,メッシュ境界判定部
1001、および、積算器1002を追加している。また、
図11は、試料上に定義されたメッシュとショットとの
位置関係を示す模式図であり、本実施例における、計算
手順を説明するものである。
【0043】図11の外側の破線の矩形はメッシュ境界
を、内側の破線の矩形はショット図形の外郭矩形を、黒
丸は外郭図形の重心位置を、黒丸を通る破線はX軸方向
とY軸方向に対する重心位置を示すものである。また、
白丸は座標計算のときの基準となるメッシュ原点、およ
び、一括ショット原点を示す。
【0044】図11において、一括ショットの外郭枠デ
ータ(W,H)を基準に近接効果補正部の入力データを
作成するため、図11で左端に示される一括ショットの
位置のデータ(X,Y)に、一括ショットの外郭枠デー
タ(W,H)が追加され、図10中の入力部400に転
送される。図10中の一括ショット処理部1000は、
それらの入力データをもとに、一括ショットの外郭矩形
面積に対する一括ショットの面積の比率を算出するとと
もに、描画時には、ショットの重心を示す位置データを
アドレス計算部405に転送する。メッシュ境界判定部
1001は、外郭枠データ(W,H)とショットの位置
関係から、メッシュ境界においてショットを分割する判
定を行う。分割する必要がある場合、各メッシュに分割
された図形の面積値を面積値計算部401にて算出し、
積算器1002に出力する。そして、積算器1002に
おいて、一括ショット処理部1000で算出した面積率
と面積値計算部で算出した面積を積算し、各該当するメ
ッシュに、加算器にて累積加算され、各メッシュの位置
を示すアドレス計算部305からのアドレスにより部分
メモリに格納し、そのデータを露光量マップメモリに転
送し、露光量マップを作成する。描画時には、一括ショ
ットの重心が含まれるメッシュアドレスのデータ(露光
量)を使用する。これにより一括ショットが複数のメッ
シュにまたがる場合でも、各メッシュに面積値が正確に
累積加算され、高精度の露光量マップを作成でき、描画
精度も向上する。
【0045】次に本発明の第2実施例を以下説明する。
図12は、図10に示した一括ショット処理部1000
の構成を詳細に示すブロック図である。一括ショット処
理部1000は、メモリ内蔵のDSP(Digital Signal
Processor)1200,レジスタ1201,積算器と除
算器を備えた面積率計算部1202から構成される。面
積率計算部1202の一例としてゲートアレイを用いる
とよい。また、積算器と除算器は、面積率計算部120
2の機能の外に別に設定してもよい。
【0046】DSP1200 内には、数種類の一括ショットの
面積値と重心を示す位置データを内部メモリに予め格納
しておく。一括ショットの種類を知らせるデータは番号
等で表される。これらのデータが入力部400から転送
されると、DSP1200 が起動し、DSP1200のメモリ
から指定された一括ショットの面積値と重心位置データ
をレジスタ1201に転送する。次に、入力部からのシ
ョットの外郭形状データ(W,H)をもとに、面積率計
算部1202において、外郭矩形面積を計算するととも
に、レジスタから一括ショットの面積値を読み出し、矩
形面積で除算することにより面積比率を算出して積算器
1003に転送する。描画時には、ショットの重心位置
をアドレス計算部405に転送する。
【0047】次に本発明の第3実施例を以下説明する。
図13は、図12と同じく、図10に示した一括ショッ
ト処理部1000の構成を詳細に示すブロック図であ
る。一括ショット処理部1000はメモリ1300と面
積率計算部1202とから構成される。一括ショットの
種類はメモリ1300に対応させ、そのアドレスに一括
ショットの面積値と重心位置を格納しておく。入力部4
00から一括ショットの種類を示すアドレスが転送され
ると、メモリから各データが出力される。
【0048】図14から図17に、本発明の効果を従来
技術と比較した結果を示す。図14は試料上に定義され
たメッシュとショットとの位置関係を示す模式図、図1
5,図16,図17は図14に示すメッシュ毎に計算さ
れた面積値を示す模式図である。
【0049】図14に示されたショット図形の寸法の単
位はマイクロメートルである。このようなショットの各
メッシュ毎の面積値を求めたものを図15から図17に
示す。数字の単位は平方マイクロメートルである。図1
5はメッシュ毎にショット図形を分割してそれぞれの面
積を求める詳細な計算方法によって計算された面積値、
図16は特開平3−225816 号公報に記載された従来技術
によって計算された面積値、図17は本発明によって計
算された面積値である。図17に示された面積値は図1
5に示された面積値に極めて近く、本発明が精度の点で
優れていることを示している。
【0050】上記は一つのショットに対するメッシュの
面積値を比較したものであるが、図18から図21に面
積値を用いて求めた面積密度マップの比較を示す。図1
8は試料上に定義されたメッシュとショットとの位置関
係を示す模式図、図19は、図18に示したショットを
試料上に複数個配列した平面図、図20,図21は図1
9に示したショットに対する面積密度マップを示す模式
図である。
【0051】図18において、ショット1800の外郭
矩形の寸法は、横,縦ともに2マイクロメートルであ
る。黒色で示した部分が一括ショットで露光される形状
である。図19に示す試料上の100マイクロメートル
四方の部分に、図18に示すショットが横27個,縦3
0個の合計810個露光される場合を想定し、空描画を
行い、図19に示した領域についてメッシュ毎の面積値
を求めてマップ化すると、図20や図21に示される面
積密度マップが作成される。露光量マップはこの面積密
度マップから作成される。
【0052】横27個,縦30個の図18に示す形状の
ショットに対して、それぞれ20個のメッシュに分割し
た場合、図18に示す露光部分の面積と露光されない部
分の面積とはあまりかわらないことから、メッシュ毎の
面積密度の値もあまりかわらないように思われる。しか
し、図20に示す従来の方法では、メッシュ毎の面積密
度の値にばらつきが発生している。一方、図21に示す
本発明による方法を用いると、予想どおりメッシュ毎の
面積密度の値はほぼ均一になっている。このように、本
発明は時間がかからない簡単な方法で精度の高い面積値
を求め、露光量マップを作成できるという効果がある。
【0053】このように、本発明を用いれば、一括ショ
ットに関して高精度な露光量マップを、ショット形状,
寸法に関係なく得ることができ、また、ショット寸法を
細かく分割しないため、露光量マップの作成時間の増大
を防止することができる。
【0054】
【発明の効果】上述のように、本発明によれば、露光量
マップの作成時間の増大なく、実際のショットの面積値
に近い面積値を求めることができる電子線描画装置を提
供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】試料上に定義されたメッシュとショットとの位
置関係を示す模式図。
【図2】試料上に定義されたメッシュとショットとの位
置関係を示す模式図。
【図3】試料上に定義されたメッシュとショットとの位
置関係を示す模式図。
【図4】描画データから露光量マップを作成する手順を
示す機能ブロック図。
【図5】試料上に定義されたメッシュとショットとの位
置関係を示す模式図。
【図6】試料上に定義されたメッシュとショットとの位
置関係を示す模式図。
【図7】試料上に定義されたメッシュとショットとの位
置関係を示す模式図。
【図8】試料上に定義されたメッシュとショットとの位
置関係を示す模式図、及び、メッシュの位置xと計算さ
れた面積値との関係を示す相関図。
【図9】電子線描画装置の構成を示す縦断面図。
【図10】本発明による近接効果補正部の機能の一例を
示すブロック図。
【図11】試料上に定義されたメッシュとショットとの
位置関係を示す模式図。
【図12】一括ショット処理部の構成を詳細に示すブロ
ック図。
【図13】一括ショット処理部の構成を詳細に示すブロ
ック図。
【図14】試料上に定義されたメッシュとショットとの
位置関係を示す模式図。
【図15】図14に示すメッシュ毎に計算された面積値
を示す模式図。
【図16】図14に示すメッシュ毎に計算された面積値
を示す模式図。
【図17】図14に示すメッシュ毎に計算された面積値
を示す模式図。
【図18】試料上に定義されたメッシュとショットとの
位置関係を示す模式図。
【図19】図18に示したショットを試料上に複数個配
列した平面図。
【図20】図19に示したショットに対する面積密度マ
ップを示す模式図。
【図21】図19に示したショットに対する面積密度マ
ップを示す模式図。
【符号の説明】
100,600…一括ショット、200…外郭矩形、4
00…入力部、401…面積値計算部、402…部分メ
モリ、403…露光量マップメモリ、404…平滑化フ
ィルタ、405…アドレス計算部、406…露光量変換
部、407…加算器、408…出力部、500…ショッ
ト、501…重心位置、900…電子線筐体、901…
試料台、902…搬送部、903…電子銃、904…電
子線、905…マスク、906…レンズ、907…偏向
器、908…半導体ウェハ、909…センサー、910
…試料台位置測長部、911…デジタル処理群、912…
計算機、913…D/A変換器、914…ビーム制御
部、915…高圧電源、916…マスク制御部、917
…試料台制御部、918…搬送制御部、1000…一括
ショット処理部、1001…メッシュ境界判定部、10
02…積算器、1200…DSP、1201…レジス
タ、1202…面積率計算部、1300…メモリ。
フロントページの続き (72)発明者 川野 源 茨城県ひたちなか市大字市毛882番地 株式会社 日立製作所 計測器事業部内 (56)参考文献 特開 平10−261562(JP,A) 特開 平11−16801(JP,A) 特開 平11−111584(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 21/027

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】試料への照射によって図形を描画する電子
    線を発生させる電子源と、試料への前記電子線の照射を
    制御する偏向器と、前記試料へ照射される電子線を任意
    の断面形状の図形に成形するアパーチャとを有する電子
    線描画装置において、前記試料上の描画される描画領域
    をメッシュ状のメッシュ領域に区分し、前記図形の図形
    面積を求め、一辺が前記メッシュ領域の境界線に平行で
    前記図形に外接する矩形図形を作成し、前記矩形図形の
    矩形面積を求め、前記図形面積と前記矩形面積との面積
    比率を求める面積比率演算手段と、前記矩形図形の前記
    メッシュ領域の境界線で分割された個々の部分図形の前
    記メッシュ領域の面積に対する第1の面積密度を求める
    第1面積密度演算手段と、前記面積比率演算手段で求め
    られた前記面積比率と前記第1面積密度演算手段で求め
    られた前記第1の面積密度との乗算により第2の面積密
    度を求める第2面積密度演算手段と、前記第2面積密度
    演算手段で求められた前記第2の面積密度から露光量を
    求める露光量演算手段と、前記露光量演算手段で求めら
    れた前記露光量から露光量マップを作成する露光量マッ
    プ作成手段と、前記露光量マップ作成手段で作成された
    前記露光量マップを参照して前記図形を描画する露光量
    を補正する露光量補正手段とからなることを特徴とする
    電子線描画装置。
  2. 【請求項2】請求項1の記載において、前記面積比率演
    算手段で前記面積比率を求めるための情報を保持する記
    憶手段を備えたことを特徴とする電子線描画装置。
  3. 【請求項3】任意の断面形状の図形に成形された電子線
    を試料へ照射して図形を描画する電子線描画装置におい
    て、 前記図形の面積を求め、前記試料上の電子線が照射され
    る領域をメッシュで区分して、前記図形の2辺が前記メ
    ッシュの方向と平行で外接する長方形の面積を求め、前
    記図形の面積を前記長方形の面積で除して面積比率を求
    め、前記長方形が前記メッシュで区分された場合、前記
    メッシュで区分された前記長方形の各部分長方形の面積
    を求め、前記長方形の面積、または、前記長方形が前記
    メッシュで区分された場合は前記各部分長方形の面積に
    前記面積比率を乗算して前記メッシュ毎の面積値を求め
    る面積値演算手段と、 前記面積値演算手段で求められた前記メッシュ毎の面積
    値から前記メッシュ毎の露光量を求め、前記メッシュ毎
    の露光量から露光量マップを作成する露光量演算手段と
    を備え、 前記露光量演算手段で作成された前記露光量マップに基
    づいて前記試料へ図形を描画することを特徴とする電子
    線描画装置。
  4. 【請求項4】任意の断面形状の図形に成形された電子線
    を試料へ照射して図形を描画する電子線を用いた描画方
    法において、前記試料上の電子線が照射される領域をメ
    ッシュで区分し、前記図形の面積を求め、前記図形の2
    辺が前記メッシュの方向と平行で外接する長方形の面積
    を求め、前記図形の面積を前記長方形の面積で除して面
    積比率を求め、前記長方形が前記メッシュで区分された
    場合、前記メッシュで区分された前記長方形の各部分長
    方形の面積を求め、前記長方形の面積、または、前記長
    方形が前記メッシュで区分された場合は前記各部分長方
    形の面積に前記面積比率を乗算して前記メッシュ毎の面
    積値を求め、前記メッシュ毎の面積値から前記メッシュ
    毎の露光量を求め、前記メッシュ毎の露光量から露光量
    マップを作成し、前記露光量マップに基づいて前記試料
    へ図形を描画することを特徴とする電子線を用いた描画
    方法。
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