JP3517925B2 - 車両のサスペンション構造 - Google Patents
車両のサスペンション構造Info
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Description
構造に関し、特に、車輪に対する横方向の支持剛性が変
更可能なサスペンションア−ムを備えた車両のサスペン
ション構造に関するものである。
は、車体に振動が伝達しないようにするために、車輪を
車体に対して懸架する揺動可能なサスペンションア−ム
の基端を、ラバ−ブッシュを介して車体に連結するのが
通例であり、そのようなラバ−ブッシュのラバ−は剛性
が一定で、ブッシュの横方向、すなわち車幅方向に対す
る抵抗力も一定である。
に上記ラバ−の剛性を低く柔らかくすると、車輪に横力
が作用した場合において、サスペンションア−ムの逃げ
が生じ、加減速時、特に加速時において、操縦安定性を
低下する。逆に、上記ラバ−の剛性を高く硬くすると、
操縦安定性は向上するものの、乗員の乗心地が悪くなる
という問題がある。
結するラバ−ブッシュのラバ−部に中空の流体室を設
け、この流体室内の流体圧を走行状態に応じて調整する
ことによりラバ−ブッシュのたわみを制御するようにし
たサスペンションブッシュが提案されている(例えば、
特開昭61−50810号公報)。
うなサスペンションブッシュは、ラバ−部に形成された
流体室に対する配管やソレノイドバルブ等を必要とし、
さらにセンサや、ソレノイドバルブを制御する制御手段
も必要となるため、構成が複雑かつ高価になるという問
題があり、しかも、流体の移動に若干の時間を要するた
めに、応答性の点でも不満足なものであった。
な構成ながら、エンジン加速時等において車輪に対する
横方向の支持剛性を優れた応答性をもって増大させるこ
とができる車両のサスペンション構造を提供することを
目的とする。
スペンション構造は、車輪を車体に対して懸架するサス
ペンションア−ムの基端が、横方向の剛性を変更操作可
能な連結手段を介して車体に連結されてなるとともに、
該連結手段の横剛性変更操作部材とパワ−トレ−ンとの
間にコントロ−ルリンクが接続され、エンジンの加減速
時における上記パワ−トレ−ンのトルク反力に基づく変
位により、上記連結手段の横方向の剛性が変更されるこ
とを特徴とするものである。
−ン側の接続点は、ディファレンシャル装置のハウジン
グ上に設けられる。
段が、横剛性の変更可能なラバ−ブッシュよりなる。
ジン、トランスミッション、ディファレンシャル装置等
によって構成されているが、パワ−トレ−ンがラバ−マ
ウントを介して車体に取り付けられているため、エンジ
ンの加減速時におけるトルク反力により、エンジン本体
およびディファレンシャル装置のハウジングが所定の軸
線の周りでロ−リング運動を発生する。
するサスペンションア−ムの基端が、横方向の剛性を変
更操作可能な連結手段を介して車体に連結されてなると
ともに、該連結手段の横剛性変更操作部材とディファレ
ンシャル装置のハウジングとの間にコントロ−ルリンク
が接続されているため、エンジンの加減速時に生じるデ
ィファレンシャル装置のハウジングのロ−リングによる
変位がコントロ−ルリンクを介して上記連結手段の横剛
性変更操作部材に伝達されるから、エンジンの加減速時
において、車輪に対する横方向の支持剛性を優れた応答
性をもって増大させることができ、極めて簡単かつ安価
な構成によって、操縦安定性と乗員の乗心地とを両立さ
せることが可能になる。
考例及び実施例について説明する。
示す概略的側面図で、図2はその概略的平面図である。
また、図3は本発明を前輪サスペンション装置に適用し
た第1参考例を示す概略的正面図である。
ユニットを前後輪車軸の間に配設したミッドシップタイ
プのエンジン配設構造を有する小型ツ−シ−タ(2人乗
り)ク−ペとして構成され、図中、1は車体、8はエン
ジン、11は前輪、12は後輪であり、これら参照番号
に付したRは右輪、Lは左輪を意味する。また、以下の
説明では、左右を識別するために、必要に応じて適宜参
照番号に、右についてはRを、左についてはLを付すこ
とにする。
されたノ−ズ部の内部空間2と、その後方の車室3とが
ダッシュパネル4により区画され、車体後部には荷室5
が形成され、車室3内のフロアパネル6上には、図3に
示されているように、ダッシュパネル4の車幅方向のほ
ぼ中心部位から後方に延び、かつノ−ズ部の内部空間2
に連通するトンネル部7が凸設されている。そして、こ
のトンネル部7内に、出力軸の延長方向を車体1の前後
方向とするエンジン8が配設されている。
サンプ潤滑方式を採用した、2ロ−タ−・ロ−タリピス
トンエンジンよりなり、エンジン8の下面は、オイルパ
ンの代わりに平坦なクロ−ジングプレ−ト8bによって
閉塞されており、その分だけ、エンジン8の全高が低く
構成されている。そして、エンジン8の前端には、該エ
ンジン8の前端に取り付けられたオイルポンプ等を覆う
エンジンカバ−8aが設けられ、エンジン8の後端に
は、クラッチハウジング9が、該ハウジング9の前端に
一体に形成された取付フランジ9aを介して剛結合され
ている。さらに、クラッチハウジング9の後端には、ト
ランスミッションハウジング10が一体に剛結合されて
いる。クラッチハウジング9およびトランスミッション
ハウジング10も、エンジン8とともにトンネル部7内
に配設されている。
は、従来の構成と同様に、その後部に一体に形成されて
後方に延長されたエクステンションハウジング13を備
えているが、本参考例では、このエクステンションハウ
ジング13からさらに後方へ延びる管状の延長部13a
が一体に形成され、かつこの延長部13aの後端が後輪
差動歯車装置(ディファレンシャル)のハウジング14
に剛結合されている。そして、トランスミッションの出
力軸(図示は省略)が後方へ延長されて、上記延長部1
3a内を通って後輪差動歯車装置の入力軸(図示は省
略)に連結されていることにより、エンジン8、クラッ
チハウジング9、トランスミッションハウジング10お
よび後輪差動歯車装置(ディファレンシャル装置)のハ
ウジング14が一体に剛結合されたパワ−トレイン15
を構成している。
上記トンネル部7の両側に配設されているが、図1にお
いては、運転席または助手席のシ−トバック16のみが
示され、かつ運転姿勢にあるドライバの胴部17および
下半身18がハッチングを施した仮想線で示されてい
る。そして、図1から明らかなように、運転姿勢にある
ドライバの下半身18と、トンネル部7とが、車体1の
側方から視てオ−バ−ラップした状態にある。
がトンネル部7の左方に設けられ、ステアリング19、
フットレスト20、クラッチペダル21、ブレ−キペダ
ル22、アクセルペダル23がトンネル部7の左方に配
置された左ハンドル車が示されているが、本参考例が適
用される車両のエンジン配設構造は、右ハンドル車にも
適用可能である。
前部の両側2箇所と、後輪差動歯車装置のハウジング1
4の両側2箇所の4箇所において、車体フレ−ムに防振
ラバ−を介してマウントされている。図3には、エンジ
ン8の前部を車体フレ−ムにマウントしている防振ラバ
−27L、27Rが示されている。
のフロントサイドフレ−ム24L、24Rの後端と、車
体中央部の左右サイドフレ−ムを構成するサイドシル2
8L、28Rの前端とは、車幅方向に延びる閉断面状の
トルクボックス29L、29Rによりそれぞれ連結され
ている。
は、クロスメンバ30により連結され、さらに、このク
ロスメンバ30に前端を連結されて後方へ延びる左右の
リヤサイドフレ−ム31L、31Rが設けられ、これら
リヤサイドフレ−ム31L、31R間を連結するクロス
メンバ32上に、後輪差動歯車装置のハウジング14が
防振ラバ−(図示は省略)を介して取り付けられてい
る。後輪差動歯車装置のハウジング14の上方には、燃
料タンク34がこのハウジング14を跨ぐように配設さ
れている。
あるため、排気管42が、その導出位置を吸気管(図示
は省略)の導出位置よりも下方にした態様で、吸気管と
ともにエンジン8の右側面に取り付けられている。そし
て、排気管42はエンジン8から後方へ導出され、エン
ジン8の排気は、プレキャタリスト(前置触媒コンバ−
タ)47およびメインキャタリスト(主触媒コンバ−
タ)48を通過して浄化されてから左右に分岐され、左
右のサイレンサ49L、49Rを経て、車外に放出され
るようになっている。
に導出されて、車体ノ−ズ部の内部空間2に配設された
サ−ジタンク(図示は省略)に連結されている。また、
車体ノ−ズ部の内部空間2の前端にはラジエ−タ50が
前傾状態で配設されている。
ラケット(図示は省略)がエンジンカバ−8aに固定さ
れた態様で取り付けられ、この補機マウント用ブラケッ
トに、オルタネ−タ、エアコン用コンプレッサ、パワ−
ステアリング用オイルポンプ等の、エンジン8の出力
軸、すなわちエキセントリックシャフト55によりベル
トを介して駆動される補機類(図示は省略)が各回転軸
を後方に向けて、すなわちエンジン8側に向けて支持さ
れている。
ているように、アッパ−ア−ム35L、35Rおよびロ
アア−ム36L、36Rを備えたダブルウイッシュボ−
ン形式の構成を有する。そして、本参考例では、上記ロ
アア−ム36L、36Rの基端を車体1に連結する連結
部材としてのラバ−ブッシュ60に対して本発明が適用
されている。
ように、ラバ−ブッシュ60は、ロアア−ム36L、3
6Rの基端に一体に形成された円筒状のケ−シング61
内に収容された円筒状のラバ−62を備えている。この
ラバ−62は、ケ−シング61の内周面に嵌着されてス
ラストベアリングとして作用するプラスチック製のカラ
−63と横剛性コントロ−ルパイプ64との間に設けら
れている。
ントロ−ルパイプ64の外周面には、1対の凸部64
a、64aが突設され、かつラバ−62の一方の端面か
ら突出する端部に、このパイプ64の軸線と直交する方
向に延びる操作レバ−70が設けられている。横剛性コ
ントロ−ルパイプ64の内周面には、このパイプ64の
両端面から若干突出するような長さを有する間筒65
が、スラストベアリングとして作用するプラスチック製
のカラ−66を介して嵌装されている。
えた1対の支持部材67、67が、上記間筒65を両端
から挟むような間隔で固設され、両支持部材67、67
のボルト孔67aおよび間筒65に挿通されたボルト6
8と、このボルト68の先端に締着されたナット69と
によって、ロアア−ム36L、36Rの基端が車体1に
揺動可能に取り付けられている。
操作レバ−70に作用する力によりパイプ64がその軸
線の周りで回動された場合、この回動に伴って、凸部6
4a、64aも一体に回動してラバ−62の左右部分を
押圧し、これによって、ラバ−ブッシュ60の横方向の
剛性が増大するように構成されている。
示されているように、エキセントリックシャフト55に
近接してこれと平行に延びるトルクロ−ル軸、すなわ
ち、エンジン8の加減速に伴って生じるエンジン8のロ
−リング運動の中心軸71から等距離の位置に2本の軸
P1、P2が設けられているとともに、軸P1と、ロア
ア−ム36L側のラバ−ブッシュ60の横剛性変更操作
部材である操作レバ−70の先端との間にコントロ−ル
リンク72Lが接続され、かつ、軸P2と、ロアア−ム
36R側のラバ−ブッシュ60の横剛性変更操作部材で
ある操作レバ−70の先端との間にコントロ−ルリンク
72Rが接続されている。
では、エンジン8の加速に伴って、トルク反力によりエ
ンジン本体が図3の反時計方向にロ−ルし、レバ−7
0、70がともに反時計方向に回動されるから、ロアア
−ム36L、36Rの基端にそれぞれ設けられているラ
バ−ブッシュ60の横剛性コントロ−ルパイプ64が回
動して、各ラバ−ブッシュ60の横方向の剛性が増大さ
れることになることは明らかである。
本体が図3の時計方向にロ−ルして、レバ−70、70
がともに時計方向に回動されるから、この場合にも各ラ
バ−ブッシュ60の横方向の剛性が増大されることにな
る。
て、ロアア−ム36L、36Rの前輪11L、11Rに
対する横方向の支持剛性を優れた応答性をもって増大さ
せることができ、極めて簡単かつ安価なな構成によっ
て、操縦安定性と乗員の乗心地とを両立させることが可
能になる。
ル6上に凸設されたトンネル部7内にエンジン8が配設
されているので、軸P1、P2をエンジン8の前面に設
けているが、軸P1、P2を設ける位置は、エンジンの
配設構造に応じて選定すれば良い。
スペンション装置に適用した第1実施例を示す概略的背
面図である。
トラット81L、81Rとロアア−ム82L、82Rと
を備えており、上記ロアア−ム82L、82Rの基端を
車体1に連結する連結部材としてのラバ−ブッシュ60
に対して本発明が適用されている。
14は、防振ラバ−(図示は省略)を介してクロスメン
バ32にマウントされており、エンジン8の加速に伴っ
て、上記ハウジング14がトルクロ−ル軸80の周りで
時計方向にロ−ルするようになっている。そして、ハウ
ジング14の背面に、1対の軸P3、P4がトルクロ−
ル軸80から等距離に設けられ、これら軸P3、P4
と、左右のロアア−ム82L、82Rの基端をそれぞれ
車体1に連結するラバ−ブッシュ60、60のレバ−7
0との間に、コントロ−ルリンク72L、72Rが連結
されている。
ン8の加減速に伴ってラバ−ブッシュ60、60のレバ
−70が回動され、後輪12L、12Rに対するロアア
−ム82L、82Rの横方向の支持剛性が増大されるこ
とは明らかである。
正面図
背面図
ク
Claims (4)
- 【請求項1】 車輪を車体に対して懸架するサスペンシ
ョンア−ムの基端が、横方向の剛性を変更操作可能な連
結手段を介して車体に連結されてなるとともに、 該連結手段の横剛性変更操作部材とパワ−トレ−ンとの
間にコントロ−ルリンクが接続されており、上記コントロールリンクの上記パワートレーン側の接続
点は、ディファレンシャル装置のハウジング上に設けら
れ、 エンジンの加減速時における上記パワ−トレ−ンのトル
ク反力に基づく変位により、上記連結手段の横方向の剛
性が変更されることを特徴とする車両のサスペンション
構造。 - 【請求項2】 上記連結手段の横方向の剛性が、上記エ
ンジンの加速時に増大されることを特徴とする請求項1
に記載の車両のサスペンション構造。 - 【請求項3】 上記連結手段の横方向の剛性が、上記エ
ンジンの減速時に増大されることを特徴とする請求項1
に記載の車両のサスペンション構造。 - 【請求項4】 上記連結手段が、横剛性の変更可能なラ
バ−ブッシュよりなることを特徴とする請求項1〜3に
記載の車両のサスペンション構造。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP01910194A JP3517925B2 (ja) | 1994-02-16 | 1994-02-16 | 車両のサスペンション構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP01910194A JP3517925B2 (ja) | 1994-02-16 | 1994-02-16 | 車両のサスペンション構造 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH07228123A JPH07228123A (ja) | 1995-08-29 |
JP3517925B2 true JP3517925B2 (ja) | 2004-04-12 |
Family
ID=11990093
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP01910194A Expired - Fee Related JP3517925B2 (ja) | 1994-02-16 | 1994-02-16 | 車両のサスペンション構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3517925B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR102319820B1 (ko) * | 2020-08-25 | 2021-11-01 | 쌍용자동차 주식회사 | 자동차의 파워트레인 거동 제어기능 강화 마운팅 로워구조 |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN105150822B (zh) * | 2015-09-22 | 2017-08-11 | 重庆凯特动力科技有限公司 | 一种适用于汽车发动机的左悬置总成 |
-
1994
- 1994-02-16 JP JP01910194A patent/JP3517925B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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KR102319820B1 (ko) * | 2020-08-25 | 2021-11-01 | 쌍용자동차 주식회사 | 자동차의 파워트레인 거동 제어기능 강화 마운팅 로워구조 |
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JPH07228123A (ja) | 1995-08-29 |
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