JP3516011B2 - 静電容量型圧力センサ及びパッケージング構造 - Google Patents

静電容量型圧力センサ及びパッケージング構造

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JP3516011B2
JP3516011B2 JP19391698A JP19391698A JP3516011B2 JP 3516011 B2 JP3516011 B2 JP 3516011B2 JP 19391698 A JP19391698 A JP 19391698A JP 19391698 A JP19391698 A JP 19391698A JP 3516011 B2 JP3516011 B2 JP 3516011B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、静電容量型圧力セ
ンサ及びパッケージング構造に関する。
【0002】
【従来の技術】図23は大気圧との相対的な圧力を計測
するための従来の静電容量型圧力センサの一例を示して
いる。同図に示すように、ガラス基板1とシリコン基板
2を陽極接合して一体化している。シリコン基板2に
は、その中央部を両面からエッチングすることにより、
肉薄のダイアフラム3を形成している。これにより、ダ
イアフラム3は、その外周縁でシリコン基板2の周枠部
2aに支持されることになる。また、このように接合面
側をエッチングすることにより、接合した際にダイアフ
ラム3と固定基板1との間に所定のギャップを有する圧
力室4が形成される。
【0003】そして、圧力室4に臨むガラス基板1の表
面には、固定電極5が形成され、これにより、固定電極
5に対向するダイアフラム3の表面に形成される可動電
極6との間で、距離に応じた静電容量が発生する。さら
にガラス基板1には、厚さ方向に貫通する圧力導入孔1
aが形成され、その開口は圧力室4の中央に位置させて
いる。これにより、圧力導入孔1aを介して測定対象圧
力を圧力室4内に導入し、その圧力に応じてダイアフラ
ム3を撓ませて、両電極5,6間の距離を変化させる。
これに伴い、電極間5,6で発生する静電容量が変化す
る。つまり、圧力の変化と静電容量の変化が一義的に対
応するので、静電容量の変化を検出することにより圧力
が測定できる。
【0004】この静電容量を検出するために各電極を外
部の測定装置に接続する必要がある。可動電極6は、シ
リコン基板2を介してセンサ外部に引き出すことができ
る。一方、圧力室4内に形成される固定電極5の場合に
は、その固定電極5に連続して引出配線7を形成し、そ
の引出配線7の先端をセンサ外部に位置させる。
【0005】この時、引出配線7とシリコン基板1が接
触すると、電極5,6間が短絡してしまうので、図24
(A)に拡大して示すように、両基板1,2の接合部分
における引出配線7の通過領域は、シリコン基板1側に
凹溝2bを設け、所定の絶縁耐圧を形成する。さらにそ
のままでは、圧力室4が凹溝2bを介して大気開放され
てしまうため、例えば、凹溝2b内にポリイミド等の封
止材8を充填することにより気密性を確保するようにし
ている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た従来の静電容量型圧力センサでは、以下に示す各種の
問題を有する。すなわち、上記したように、ダイアフラ
ム3は、その外周縁で周枠部2aに連結されていること
から、圧力室4内の圧力変動にともないダイアフラム3
が変形する場合には、その中央部分が最も大きく変位す
ることになる。そこで、効率よくダイアフラム3を変形
させることから、ガラス基板1に形成する圧力導入孔1
aも、圧力室4すなわちダイアフラム3の中央に対向す
る位置に開口するように形成している。
【0007】その結果、圧力導入孔1aを介して塵埃が
侵入するおそれがある。特に、侵入した塵埃が導電性材
料であったり、湿気を帯びているような場合には、係る
塵埃を介して固定電極5と可動電極6間が短絡してしま
うおそれがある。また、仮に短絡しなくても、電極の静
電容量が変化し、測定誤差を招く原因となる。
【0008】また、加工プロセスの都合から、図24
(B)に示すように、圧力導入孔1aの圧力室4側の開
口付近には、バリ9が形成されてしまうことがある。こ
のバリ9が除去できないと、バリ9の先端がダイアフラ
ム3に近付くので、ガラス基板1とシリコン基板2とを
陽極接合する際に、バリ9とダイアフラム3も接合され
てしまうおそれがある。この場合に、接触面積が小さい
こともあって確実に陽極接合されず、その後に圧力室4
内に圧力を導入した際に、両者を分離することができる
ものの、両者がはがれる際にダイアフラム3側にダメー
ジを与え、その後の圧力がかかったときの変形に影響を
与えるおそれがある。
【0009】また、仮に係るダメージなどない場合であ
っても、圧力のかかっていない平常状態や、負圧がかか
るような場合にバリ9とダイアフラム3が接触すること
がありえる。すると、バリ9自体はガラスであるので短
絡のおそれは比較的少ないが、係る機械的に接触するこ
とにより、バリ9がダイアフラム3に引っかかってしま
い、その後のダイアフラム3の変形を抑止したり、或い
は、バリ9に当たることによりダイアフラム3自体が平
坦な基準状態にまで戻れなくなり、入出力特性の直線性
に影響を与えるおそれなどがある。
【0010】さらに、ダイアフラム3の中心位置は、変
位量が最も大きい位置なので、図25に示すように、ダ
イアフラム3が固定電極5から離れる方向に撓む時に、
圧力導入孔1aを介して、平常状態における電極間距離
よりも大きな塵埃10が圧力室内に侵入してしまうおそ
れがある。すると、塵埃10の誘電率が圧力室4内の雰
囲気の誘電率と同じであることはまずないので、塵埃1
0がない場合の同一圧力(電極間の距離が等しい)に比
べてセンサ出力が異なってしまう。特に、圧力導入孔1
aの開口部周辺は、最もダイアフラム3の変位量が大き
く、センサ特性に与える影響が大きい部分であるので、
係る周辺部分での静電容量の変化は、センサ特性に大き
く影響を与えてしまう。
【0011】また、測定圧力がなくなりダイアフラム3
が元の状態に戻ろうとした場合に、上記塵埃10がダイ
アフラム3とガラス基板1の間に挟まれてしまう。その
結果、塵埃10が比較的硬いものの場合には、ダイアフ
ラム3が元に戻ることができなくなり、また柔らかい場
合であってもダイアフラム3に応力がかかり、その後の
センシング動作が不安定になる。
【0012】さらに、当然のことながら圧力導入孔1a
の開口部分には固定電極を形成することができない。そ
のため、中央部に圧力導入孔1aを設けたことにより、
最もダイアフラム3が変位し、感度が高くなるべき中央
部分が実際のセンシングに使用されないという問題もあ
る。
【0013】さらにまた、固定電極5の外部引き出しを
するためには、シリコン基板2の接合面側に凹溝2bを
設け、かつ圧力室4内を気密にするために凹溝2bに封
止材8を充填する処理が煩雑となる。
【0014】本発明は、上記した背景に鑑みてなされた
もので、その目的とするところは、上記した問題点を解
決し、塵埃の侵入を図り、圧力導入孔の開口部に存在す
るバリの有無に関係なく正確な圧力を測定することがで
き、感度も高く、構造が簡単で製造が容易となり、新た
な固定電極の外部引き出し構造をとることができ、歩留
まりの低下を防ぐことができる静電容量型圧力センサ及
びパッケージング構造を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記した目的を達成する
ため、本発明に係る静電容量型圧力センサでは、固定電
極が形成された固定基板と、周枠部の内側にダイアフラ
ムが形成された半導体基板とが接合され、前記固定電極
に対向する前記ダイアフラム面に可動電極を設け、前記
固定基板の前記ダイアフラムの中心に対向する位置に圧
力導入孔が形成され、前記固定電極は前記圧力導入孔の
周囲を除くように形成され、前記圧力導入孔の周囲と、
前記ダイアフラムの前記圧力導入孔の周囲に対向する位
置の少なくとも一方に、前記圧力導入孔からセンサ内部
への圧力導入経路を閉塞しないように接合用凸部を設
け、前記接合用凸部が対向する基板に接合するように構
成した(請求項1)。
【0016】請求項1に記載するように、圧力導入孔の
開口周囲、及びまたは、ダイアフラムの圧力導入孔の開
口周囲に対向する位置に接合用凸部を設けることによ
り、半導体基板と固定基板を接合する際に、接合用凸部
が対向する基板と接合される。よって、センサ内に圧力
が導入されたとしても、圧力導入孔に対向するダイアフ
ラムの中央部位は変位せず、その周囲部分が変位するこ
とにより、圧力を検出することになる。つまり、ダイア
フラムの中央部位は、センサ出力に影響を与えない不感
帯部分となる。
【0017】従って、仮に圧力導入孔の周囲にバリが生
じても、係るバリはダイアフラムの変形に影響を与え
ず、静電容量の変化にばらつきが生じない。よって、不
良品の発生率は少なくなるので、センサの歩留まりが向
上する。そして、ダイアフラムに加わる圧力に対する静
電容量の変化も一義的になるので、正確な圧力を測定す
ることができる。
【0018】また、ダイアフラムと固定基板との距離が
最短となる状態で、ダイアフラムの圧力導入孔に対向す
る領域が固定されるので、ダイアフラムの変位を妨げる
大きさのごみ等は、固定されたダイアフラムによって、
センサ内部への侵入が妨げられる。
【0019】また、好ましくは、前記固定基板の表面
に、前記固定電極に連続する引出配線が形成され、前記
半導体基板の少なくとも前記引出配線に対向する位置に
絶縁層が形成され、その絶縁層と前記引出配線を密着さ
せるように構成することである(請求項2)。
【0020】係る構成をとると、半導体基板と固定電極
用の引出配線とが電気的に接続するのを防ぐことがで
き、固定基板または半導体基板に凹溝を形成する必要が
なくなる。よって、センサ内部とセンサ外部が接続する
ことはなく、圧力導入孔からセンサ内部に供給されたガ
スが外部に漏れることがなく、センサ内部にごみ等が侵
入することもなくなり、固定電極と可動電極間の静電容
量の変化が安定し、正確な圧力を測定することができ
る。
【0021】また、前記可動電極の内周または外周に相
当する前記ダイアフラム部位に無端状の絶縁層を設け、
その絶縁層の内外を絶縁し、前記ダイアフラムの中央部
位を肉厚にして島状ブロックを形成するとともに、前記
島状ブロックと前記周枠部を、前記絶縁層によって電気
的に絶縁し、かつ前記島状ブロックと前記周枠部のうち
一方を前記可動電極に導通し、他方を前記固定電極に導
通させることにより、前記半導体基板から前記可動電極
と前記固定電極のそれぞれの電極取り出しを可能とする
ように構成してもよい(請求項3)。
【0022】このようにすると、可動電極と固定電極
が、ともに半導体基板に導通されるので、半導体基板か
ら外部に信号を送出することができる。すると、電極取
り出し面を同一高さとすることが可能となるので、ワイ
ヤボンディング作業が容易に行える。
【0023】また、本発明に係るパッケージング構造で
は、請求項3に記載の静電容量型圧力センサと、その静
電容量型圧力センサを収納するパッケージとを備え、前
記固定基板をパッケージの底面側に位置するように収納
し、前記パッケージの所定高さ位置に設けた複数のリー
ド端子と、前記半導体基板に設けた島状ブロック及び周
枠部の表面をそれぞれ接続するように構成した(請求項
4)。この発明は、パッケージング構造の第1,第3の
実施の形態及び変形例に対応する。
【0024】本発明によれば、請求項3の発明と同様
に、電極取り出し面を面一にすることが可能となり、し
かも、固定基板側をパッケージの底面側にすることによ
り、パッケージの開放面側に近い位置に電極取り出し面
を配置することができる。よって、ワイヤボンディング
を自動的に行う場合に、装着面の高低差が少なくなり、
処理が容易になる。
【0025】別の解決手段としては、請求項3に記載の
静電容量型圧力センサと、その静電容量型圧力センサを
収納するパッケージとを備え、前記半導体基板をパッケ
ージの底面側に位置するように収納し、前記パッケージ
の所定位置に設けた複数の端子と、前記半導体基板に設
けた島状ブロック及び周枠部の表面をそれぞれ接続する
ように構成してもよい(請求項5)。このように構成す
ると、請求項3の発明と同様に、電極取り出し面を面一
にすることが可能となり、フリップチップ実装が可能と
なる。
【0026】なお、この請求項5の発明は、パッケージ
ング構造の第2,第4の実施の形態及び変形例に対応す
る。そして、この請求項5で規定するパッケージは、実
施の形態では、ケース52と基板51により構成され
る。そして、この基板51は、例えば回路パターンが形
成された実装基板と兼用することができる。もちろん、
実装基板でなくてもよい。
【0027】
【発明の実施の形態】図1〜図4は本発明に係る静電容
量型圧力センサの第1の実施の形態を示している。同図
に示すように、基本的な構成は、図17に示した従来の
ものと同様である。すなわち、周枠部12a内側に支持
される薄肉のダイアフラム13を一体に形成したシリコ
ン基板12と、接合面に固定電極15及び各引出配線1
7a,17bを形成したガラス基板11を陽極接合して
一体化することにより構成される。この時、シリコン基
板12の接合面側もエッチングしてダイアフラム13を
製造することから、両基板11,12を接合した際に
は、ダイアフラム13とガラス基板11の間には、所定
の空間からなる圧力室14が確保される。そしてこの圧
力室14を挟んで対向するガラス基板11の表面にリン
グ状の固定電極15が形成され、ダイアフラム13の表
面が可動電極16となる。
【0028】そして、固定電極15に連続して引出配線
17aが形成され、その先端がシリコン基板12が存在
せず露出するガラス基板11の表面にまで達している。
もちろん、この引出配線17aは、両基板11,12の
接合領域を通過するため、その引出配線17aに対向す
るシリコン基板12の表面には凹溝12bを形成し、逃
げている。さらに、可動電極13用の引出配線17bも
ガラス基板11の表面に形成している。これは引出配線
17bの一端を両基板11,12の接合部分に介在させ
ることにより、シリコン基板12を用いて可動電極16
と導通状態にしている。
【0029】さらに、圧力室14の中央に臨むように、
ガラス基板11の厚さ方向に貫通する圧力導入孔11a
も形成している。そして、この圧力導入孔11aの圧力
室14側の開口部と、上記した固定電極15の中心を一
致させている。さらに、その圧力導入孔11aの外周縁
と、固定電極15の内周縁との間には、一定の距離がお
かれており、リング状の電極未形成領域が形成されてい
る。
【0030】ここで本形態では、ガラス基板11の圧力
導入孔11aの周囲、つまり、上記した電極未形成領域
に90度間隔で計4個の接合用凸部18を形成してい
る。この接合用凸部18は、ガラス基板11の接合側表
面を除去することにより、一体に形成している。また、
この接合用凸部18の高さは、シリコン基板12の接合
側表面のエッチング量、つまり、圧力がかかっていない
状態におけるダイアフラム13とガラス基板11間の距
離に等しい高さに設定されている。よって、図3に示す
ように、ガラス基板11とシリコン基板12を陽極接合
する際に、接合用凸部18の先端とダイアフラム13も
陽極接合されて一体化する。
【0031】これにより、接合用凸部18の内側に存在
するダイアフラム13の中央部分13aは、ガラス基板
11に対して固定される(厳密にいうと、変位しないた
めダイアフラムとして機能はしていないが、本明細書で
は当該部分もダイアフラムと称する)。そして、この中
央部分13aに対向するガラス基板11の表面には固定
電極15が形成されていないこともあり、その中央部分
13aは不感帯領域となる。
【0032】係る構成の静電容量型圧力センサでは、圧
力導入孔11aを介して導入された圧力測定対象媒体
は、隣接する接合用凸部18とダイアフラム13で仕切
られる隙間を介して圧力室14内に導入される(導入経
路を図4中矢印で示す)。すると、ダイアフラム13の
周囲部分13b(接合用凸部18との接合部分と、周枠
部12aとの間の領域)はフリー状態であるので、図示
するようにその中央部分が上に凸の状態で撓む(実際に
は、リング状に膨らむ)ので、可動電極16も変位し、
可動電極16と固定電極15間の静電容量が変化する。
係る静電容量の変化から圧力測定対象ガスの圧力を測定
することができる。
【0033】さらに、圧力導入孔11aの開口部を覆う
ように配置されることから、例えば図4(B)に拡大し
て示すように、圧力導入孔11aを介して塵埃20が侵
入してきたとしても、そのダイアフラム13の中央部分
13aが停止板としての機能を発揮し、圧力室14内へ
の塵埃20の侵入を阻止する。なお、圧力室14内へ圧
力測定対象媒体を導入する必要から、隣接する接合用凸
部18間には、隙間が空いているため、非常に小さい塵
埃はその隙間を介して圧力室14内に侵入するおそれは
僅かながら残っている。しかし、少なくともかかる侵入
した塵埃はギャップよりも小さいものであるので、すぐ
に電極間を短絡させたり、ダイアフラム13に接触して
その変形を抑制するようなことはない。
【0034】また、同図(B)に示すように、仮に圧力
導入孔11aの開口部周縁にバリ19が存在したとして
も、上記したようにそのバリ19に対向する部分は、圧
力がかかっても変位しないダイアフラム13の中央部分
13aであるので、接触或いは近接していたとしても、
従来のような問題は生じない。つまり、元々中央部分1
3aは変位しない領域であるので、バリ19とダイアフ
ラム13(中央部分13a)が陽極接合されても問題は
なく、また、引っかかっても問題はないからである(圧
力がかかった場合の可動電極16と固定電極15間の静
電容量の変化に影響を与えない)。
【0035】上記した第1の実施の形態では、ガラス基
板11の平坦な表面の所定位置に接合用凸部18のみを
突出するように形成したが、本発明はこれに限ることは
なく、例えば図5(A)に示すように、ガラス基板11
の接合側表面のうち、圧力室14を構成する部分(接合
用凸部18を除く)をエッチングにより除去することに
より、接合用凸部18を形成するようにしてもよい。こ
のようにした方が、エッチング量が少なくてすみ、加工
が容易となる。また、係る構成の場合には、シリコン基
板12の下面側はエッチングする必要がないので、ダイ
アフラム13の下面と周枠部12aの下面は面一とな
る。つまり、シリコン基板12の下面に対するエッチン
グ工程を省くことができるので、この点でも製造プロセ
ス上メリットがある。
【0036】さらにまた、同図(B)に示すように、ダ
イアフラム13の下面中央に接合用凸部18を設けるよ
うにしてもよい。係る接合用凸部18は、ダイアフラム
13を形成するためにシリコン基板12の下面をエッチ
ングする際に、その接合用凸部18の形成領域もマスク
することにより簡単に製造できる。製造プロセスを考慮
すると、ガラス基板11に接合用凸部18を設けるもの
に比べ、シリコン基板12側に接合用凸部18を設ける
方が簡単に行えるので、実施する上では同図(B)のよ
うな構造をとるのが好ましい。
【0037】また、上記した第1の実施の形態及びその
変形例では、いずれも圧力導入孔11aの周囲(ダイア
フラム13側またはガラス基板11側)に4つの接合用
凸部18を形成しているが、本発明に係る静電容量型圧
力センサの特徴として、圧力導入孔11aに対向する位
置のダイアフラム13の部分が固定された状態となって
いればよいので、接合用凸部18の数及び形状は任意と
することができる。
【0038】一例を示すと、図6(A)に示すように、
圧力導入孔11aを中心として点対称となる位置に、2
つの接合用凸部18を形成してもよい。また、同図
(B)に示すように、接合用凸部18の形状を渦巻状と
し、圧力導入孔11aからその渦巻き状の通路21を通
って圧力室側に供給するようにしてもよい。係る渦巻き
状に構成すると、センサ内部に圧力導入経路を形成する
ことになり、実際の感圧部となる圧力室14(ダイアフ
ラム13の周囲部分13bの存在位置)まで圧力測定対
象ガスが到達するのが遅れるので、応答性が悪くなる。
これにより、例えば測定対象ガス圧がパルス状に変動し
ているような場合であって、その振動がノイズ成分とす
ると、応答性を悪くすることにより、そのノイズ成分に
伴う圧力変動をカットすることができ、真の測定対象の
圧力を抽出し測定することが可能となる。そして、接合
用凸部18によって形成される通路21の長さを調整す
ることにより、センサの応答速度を調整することができ
るので、必要な圧力変動のみを抽出することができる。
【0039】図7は本発明に係る静電容量型圧力センサ
の第2の実施の形態を示している。本形態では、第1の
実施の形態で説明した構造、より具体的にはシリコン基
板12側に接合用凸部18を設けた変形例を基本(もち
ろんガラス基板側に接合用凸部を設けたものでも同様に
適用できる)として、両基板11,12の接合構造を変
えている。つまり、上記した実施の形態や、従来のセン
サでは、いずれもシリコン基板12の周枠部12aとガ
ラス基板11との接触部分で陽極接合を行い、両者を一
体化させていた。
【0040】一方、本発明では接合用凸部18を介して
ダイアフラム13ひいてはシリコン基板12と、ガラス
基板11とを陽極接合しているため、必ずしも周枠部1
2aの部分で陽極接合する必要がなくなる。そこで、周
枠部12aの接合面に絶縁膜22を成膜し、その絶縁膜
22を介してガラス基板11と接触させている。従っ
て、同図(B)に拡大して示すように、引出配線17a
とシリコン基板12の間に絶縁膜22が介在するため、
短絡するのを防止できる。なお、絶縁膜22は、酸化膜
或いは窒化膜の堆積により簡単に製造できる。
【0041】そして、この構造では、絶縁膜22と引出
配線17aを密着させることができるので、従来のよう
にシリコン基板12の所定位置に凹溝を設けるととも
に、その凹溝内に寸法精度を良好にして封止材を充填す
る必要がなくなるので、製造プロセスが簡略化する。つ
まり、絶縁膜を成膜するだけでよいので、工定数の削減
ができるのはもちろんであるが、各工程での処理も容易
となる。
【0042】なお、図示の例では、周枠部12aの全面
に絶縁膜22を形成した例を示したが、本発明はこれに
限ることはなく、少なくとも引出配線17aに対向する
部分に設ければよい。そして、そのように部分的に設け
た場合には、周枠部12aの他の領域では、従来と同様
に陽極接合により強固に接合できる。
【0043】図8は、本発明に係る静電容量型圧力セン
サの第3の実施の形態を示している。同図(A)に示す
ように、圧力導入孔11a及びその周囲(接合用凸部1
8とガラス基板11が接合する領域)を除いて、ガラス
基板11のシリコン基板12との接合面全面にメタル2
4を付着させている。
【0044】係る構成にすると、圧力室14内に位置す
るメタル24が固定電極15となり、それ以外の部分が
固定電極15用の引出配線17aとして機能する。従っ
て、露出するメタル24の所定位置にパッドを設けそこ
に対してワイヤボンディングを行うことにより、固定電
極15の電気信号を外部に送出することができる。な
お、可動電極16側の電気信号は、シリコン基板12の
所定位置、例えば周枠部12aの上面にパッドを設ける
ことにより外部に送出することができる。
【0045】さらに、両電極間の短絡を防止するため、
上記した第2の実施の形態と同様に、シリコン基板12
の周枠部12aの下面全面には、絶縁膜22を設け、メ
タル24と導通しないようにしている。そして、この例
でも、両基板11,12の一体化は、接合用凸部18と
ガラス基板11間での陽極接合により行っている。
【0046】図9は、本発明の第4の実施の形態を示し
ている。本実施の形態では、上記した第3の実施の形態
を基本としている。つまり、両基板11,12′の連結
を接合用凸部18により行っているので、ダイアフラム
3に圧力が加わると、シリコン基板12が歪むおそれが
ある。そこで本形態では、図示するように、ダイアフラ
ム13の上面に、略十字形状のリブ25を形成した。こ
れにより、シリコン基板12′が補強され、たとえ圧力
がかかっても、シリコン基板が歪まず、安定した測定が
行える。なお、圧力がかかったときのダイアフラム13
の変形は、リブ25で仕切られた4つの小さなダイアフ
ラムがそれぞれその中央を中心に変形するようになる。
【0047】図10は、本発明に係る静電容量型圧力セ
ンサの第5の実施の形態を示している。本形態では、第
1の実施の形態で説明した構造を基本として、シリコン
基板12″の周枠部12aの上面を除去した形状とし、
シリコン基板12の上面を面一にしている。このように
構成すると、シリコン基板12″の厚さは薄いので、セ
ンサチップ全体の薄型化を図ることができる。なお、そ
の他の構成並びに作用効果は上記した各実施の形態と同
様であるので、同一符号を付しその詳細な説明を省略す
る。
【0048】なお、係る薄型の形状を構成するには、例
えばシリコン基板11″の上面側を研磨したり、或い
は、センサチップの外側に所定高さを有する本来の周枠
部(上記した各実施の形態に相当する形状のもの)を形
成しておき、ダイシングによりその肉厚の周枠部分を切
り離すことによっても製造することができ、その他各種
の方法により実現できる。
【0049】図11,図12は、本発明に係る静電容量
型圧力センサの第6の実施の形態を示している。本形態
では、固定電極の配線引出構造を変更し、センサチップ
の平面形状の小型化を図るようにしている。
【0050】すなわち、図に示すように、ダイアフラム
13の中央部分(接合用凸部18の内側)、つまり、ガ
ラス基板11と一体化して変位しない部分の上面に、島
状ブロック26を形成する。実際には、シリコン基板1
2の上面をエッチングする際に、周枠部12aと島状ブ
ロック26の部分にマスクをかけ、エッチングしないよ
うにすることにより形成する。さらに、ダイアフラム1
3のうち、この島状ブロック26との連結部分には、絶
縁層27を設けている。これにより、ダイアフラム13
と周枠部12aとは電気的に導通状態となり、ダイアフ
ラム13と島状ブロック26は電気的に非導通状態とな
る。
【0051】そこで、可動電極16は、ダイアフラム1
3から周枠部12aを介して外部に取り出し、固定電極
15は島状ブロック26を介して外部に取り出すように
した。そして、係る取り出しを行うため、図11(B)
に示すように、固定電極15の内周縁の一部を中心に向
けて突出させた接続パターン15aを形成し、その接続
パターン15aと、島状ブロック26の下面に一体に突
出形成した接続用凸部28(上記した各実施の形態では
接合凸部と言われたものの一部)と接続することによ
り、固定電極15と島状ブロック26との導通を図る。
また、シリコン基板12とガラス基板11の接合は、残
りの2個の接合用凸部18,18により行われる。さら
に本形態では、周枠部12aとガラス基板11との間で
も陽極接合される。
【0052】係る構成とすると、従来のように両基板1
1,12の間に引出配線を配置する必要がないので、凹
溝などを設ける必要もなく、気密性も確保できる。さら
に、ガラス基板11とシリコン基板12の平面形状を同
じにすることができるため、従来のように配線を引き回
すために一方の基板を大きくする必要がなく、センサチ
ップの平面形状の小型化が図れる。
【0053】図13は、本発明に係るパッケージング構
造の第1の実施の形態を示している。本実施の形態で
は、図11,図12に示すセンサを用いてパッケージン
グした例を示している。すなわち、上記したように、固
定電極15は、島状ブロック26と導通状態となってお
り、可動電極16はシリコン基板12の周枠部12aと
導通状態となっている。
【0054】そこで、係る構造のセンサチップ30をパ
ッケージ32の底面33に取り付ける。実装用パッケー
ジ32の下面中央には、圧力導入管34が形成されて、
その圧力導入管34を介してパッケージ32の底面が開
口している。そして、その開口部にセンサチップ30の
圧力導入孔11aが位置するようにし、これにより、圧
力導入孔11aを介して圧力室14内に圧力を供給でき
るようになる。
【0055】そして、パッケージ32の肩部には、リー
ド端子35,36が取り付けられ、そのリード端子3
5,36の一部が、パッケージ32の外部に突出してい
る。また、リード端子35,36の高さ位置は等しく
し、しかも、シリコン基板12の上面、つまり、電極取
り出し面とも一致させている。そして、島状ブロック2
6及び周枠部12aの上面所定位置には、アルミを蒸着
して電極パッド37,38を設け、それら両電極パッド
37,38とリード端子35,36をボンディングワイ
ヤ39で接続する。これにより、リード端子35を介し
て、固定電極15の電気信号を外部に引き出し、リード
端子36を介して可動電極16の電気信号を外部に引き
出すことができる。そして、本形態では、電極取り出し
面及びリード端子をすべてほぼ同一面上に位置させてい
るので、ボンディング処理が極めて簡単に行える。な
お、センサチップ30自体の構造は、上記した実施の形
態と同様であるので、同一符号を付しその詳細な説明を
省略する。
【0056】また、図12,図13に示した静電容量型
圧力センサを用いたパッケージング構造として、上記し
た実施の形態に限ることはなく、例えば図14に示すよ
うにすることもできる。すなわち、端子パターン50を
設けた基板51(実装基板)上に本センサチップ30を
シリコン基板12の上面の電極取り出し面を下にして接
続してもよい。つまり、シリコン基板12の島状ブロッ
ク26及び周枠部12aの上面を端子パターン50に接
触させることにより基板51上の回路パターンと導通を
図り、フリップチップ実装を可能とする。このとき、島
状ブロック26及び周枠部12aの上面所定位置に、ア
ルミを蒸着して電極パッドを設けておいてもよい。
【0057】そして、本センサチップ30を覆うように
してカバー52を基板に取りつけることになる。このカ
バー52の上面に圧力導入管53を設け、その圧力導入
管53を介して測定圧力をセンサチップ30に供給可能
としている。係る構成が、本発明に係るパッケージング
構造の第2の実施の形態である。
【0058】なお、カバー52としては、図示したもの
に限ることはなく、例えば図15に示すように側面に圧
力導入管53を設けたものでもよい。さらには、図16
に示すように基板51の上面に取り付けるカバー52は
圧力導入管を設けずに密閉する。そして、基板51に孔
部51aを設け、その孔部51aに連続するようにして
基板51の下面に独立した圧力導入管55を接続するよ
うにしてもよい。
【0059】図17は、本発明に係る静電容量型圧力セ
ンサの第7の実施の形態を示している。本形態では、上
記した第6の実施の形態とは逆に、島状ブロック28を
介して可動電極16の電極取り出しを行い、シリコン基
板12の周枠部12aを用いて固定電極15の電極取り
出しを行うようにした。
【0060】すなわち、ダイアフラム13と周枠部12
aとの間に絶縁層40を設けた。これにより、島状ブロ
ック26と周枠部12aは電気的に絶縁され、しかも、
島状ブロック26とダイアフラム13(可動電極16)
とは導通状態となる。一方、固定電極15と周枠部12
aとの接続は、固定電極15の周囲の一部または全部を
外側に延長させ、その延長された部分15bをガラス基
板11とシリコン基板12(周枠部12a)の接合部分
に介在させることにより、固定電極15と周枠部12a
の導通を図るようにしている。なお、図示するように、
固定電極15の延長部分15bを、周枠部12aの途中
までとすることにより、さらにその外側に位置する周枠
部12aとガラス基板11とを陽極接合させることがで
き、両基板をより強固に接合できる。なお、その他の構
成並びに作用効果は、上記した各実施の形態と同様であ
るで、同一符号を付しその詳細な説明を省略する。
【0061】そして、係る構造のセンサチップを用いた
本発明に係るパッケージング構造の第3の実施の形態と
しては、図18に示すような構造となる。つまり、パッ
ケージ3の底部にセンサチップ41を装着する。そし
て、島状ブロック26の上面に設けた電極パッド37と
リード端子35をボンディングワイヤ39で接続するこ
とにより、リード端子35を介して可動電極16の電気
信号を外部に引き出すことができる。また、周枠部12
aの上面に設けた電極パッド38とリード端子36をボ
ンディングワイヤ39で接続することにより、リード端
子36を介して固定電極15の電気信号を外部に引き出
すことができる。なお、その他の構造は、上記した実施
の形態と同様であるので、同一符号を付しその詳細な説
明を省略する。
【0062】また、この図17に示した静電容量型圧力
センサを用いたパッケージ構造においても、例えば図1
9に示すようにすることもできる。すなわち、端子パタ
ーン50を設けた基板51(実装基板)上に本センサチ
ップ41をシリコン基板12の上面の電極取り出し面を
下にして接続してもよい。つまり、シリコン基板12の
島状ブロック26及び周枠部12aの上面を端子パター
ン50に接触させることにより基板51上の回路パター
ンと導通を図り、フリップチップ実装を可能とする。こ
のとき、島状ブロック26及び周枠部12aの上面所定
位置に、アルミを蒸着して電極パッドを設けておいても
よい。
【0063】そして、本センサチップ41を覆うように
してカバー52を基板に取りつけることになる。このカ
バー52の上面に圧力導入管53を設け、その圧力導入
管53を介して測定圧力をセンサチップ41に供給可能
としている。係る構成が、本発明に係るパッケージング
構造の第4の実施の形態である。
【0064】なお、カバー52としては、図示したもの
に限ることはなく、例えば図20に示すように側面に圧
力導入管53を設けたものでもよい。さらには、図21
に示すように基板51の上面に取り付けるカバー52は
圧力導入管を設けずに密閉する。そして、基板51に孔
部51aを設け、その孔部51aに連続するようにして
基板51の下面に独立した圧力導入管55を接続するよ
うにしてもよい。
【0065】また、ダイアフラムに絶縁層を形成するに
は、例えば図22に示すプロセスにしたがって製造でき
る。図22(A)に示す均一な厚さからなるシリコン基
板42にドライエッチングを行い、絶縁層の形成領域に
凹部43を形成する。係る凹部43は、ダイアフラムの
厚さよりも深くなるように形成する(同図(B))。そ
して、シリコン基板42の上面全面にCVDを用いて酸
化膜44を堆積させる。すると、凹部43内に酸化膜4
4が充填される(同図(C))。そして、表面研磨によ
って、凹部43内に入り込んだ領域以外の酸化膜44を
除去する(同図(D))。
【0066】そして、この状態で、通常のダイアフラム
形成と同様の工程を行う。すなわち、シリコン基板42
の酸化膜44の形成面側をドライエッチングすることに
よりギャップ用凹部46を形成する。この時、同時に接
合用凸部18も形成する(同図(E))。次いで、シリ
コン基板42の反対面をウエットエッチングして凹所4
7を形成することにより、ギャップ用凹部46と凹所4
7の間に薄肉のダイアフラム13が形成される。この
時、ダイアフラム13の一部に、酸化膜44が残存す
る。係る残存した酸化膜44が絶縁層40となる。ま
た、同時に島状ブロック26も形成される。なお、同図
(B)において凹部43の形成位置を変えることによ
り、第6の実施の形態のシリコン基板を製造することが
できる。
【0067】
【発明の効果】以上のように、本発明に係る静電容量型
圧力センサでは、圧力導入孔の周囲に対向する位置、ま
たは、圧力導入孔の周囲に接合用凸部を形成することに
よって、半導体基板と固定基板を接合する際に、接合用
凸部とその対向面が接合されて、ダイアフラムの圧力導
入孔に対向する領域が固定基板に固定される。よって、
圧力導入孔を形成する際に、その周囲にバリが生じて
も、バリがダイアフラムと接合されて、可動電極と固定
電極の静電容量の変化をばらつかせることはなくなる。
よって、静電容量型圧力センサの不良品の発生率が低下
するので、歩留まりを向上することができる。
【0068】また、圧力導入孔を介して、センサ内部に
侵入するダイアフラムの変位を妨げる大きさのごみ等
は、接合用凸部によって固定されたダイアフラムによっ
て、センサ内部への侵入を妨げられるので、正確な静電
容量の変化を測定することができる。よって、正確な圧
力を測定することができる。
【0069】また、本発明に係るパッケージング構造で
は、上記したセンサとしての効果を奏することはもちろ
んのこと、ボンディング処理が容易に行え、生産性が向
上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る静電容量型圧力センサの第1の実
施の形態を示す分解斜視図である。
【図2】本発明に係る静電容量型圧力センサの第1の実
施の形態を示す平面図である。
【図3】図2におけるA−A′線矢視断面図である。
【図4】(A)は第1の実施の形態の動作状態を示す断
面図である。(B)は圧力導入孔の開口部分を示す拡大
図である。
【図5】本発明に係る静電容量型圧力センサの変形例を
示す図である。
【図6】接合用凸部の変形例を示した図である。
【図7】本発明に係る静電容量型圧力センサの第2の実
施の形態を示す図である。
【図8】(A)は、本発明に係る静電容量型圧力センサ
の第3の実施の形態を示す平面図である。(B)は、図
(A)におけるB−B′線矢視断面図である。
【図9】(A)は、本発明に係る静電容量型圧力センサ
の第4の実施の形態を示すシリコン基板の平面図であ
る。(B)は、その圧力センサの断面図である。
【図10】本発明に係る静電容量型圧力センサの第5の
実施の形態を示す断面図である。
【図11】(A)は、本発明に係る静電容量型圧力セン
サの第6の実施の形態を示す平面図である。(B)は、
固定電極15の中央部分を示す図である。
【図12】図11(A)におけるC−C′線矢視断面図
である。
【図13】本発明に係るパッケージング構造の第1の実
施の形態を示す図である。
【図14】本発明に係るパッケージング構造の第2の実
施の形態を示す図である。
【図15】本発明に係るパッケージング構造の第2の実
施の形態の変形例(その1)を示す図である。
【図16】本発明に係るパッケージング構造の第2の実
施の形態の変形例(その2)を示す図である。
【図17】(A)は、本発明に係る静電容量型圧力セン
サの第7の実施の形態を示す平面図である。(B)は、
図(A)におけるD−D′矢視断面図である。
【図18】本発明に係るパッケージング構造の第3の実
施の形態を示す図である。
【図19】本発明に係るパッケージング構造の第4の実
施の形態を示す図である。
【図20】 本発明に係るパッケージング構造の第4の
実施の形態の変形例(その1)を示す図である。
【図21】本発明に係るパッケージング構造の第4の実
施の形態の変形例(その2)を示す図である。
【図22】絶縁層付きのダイアフラムを製造するプロセ
スの一例を示す図である。
【図23】従来例を示す図である。
【図24】(A)は図23(B)におけるA部を拡大し
た図である。(B)は図23(B)におけるB部を拡大
した図である。
【図25】従来の静電容量型圧力センサの動作状態を示
す図である。
【符号の説明】
11 ガラス基板(固定基板) 11a 圧力導入孔 12 シリコン基板(半導体基板) 12a 周枠部 13 ダイアフラム 14 圧力室 15 固定電極 16 可動電極 17a 固定電極用の引出配線 18 接合用凸部 22 絶縁膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平9−72807(JP,A) 特開 平9−61272(JP,A) 特開 平8−320268(JP,A) 特開 平9−329518(JP,A) 特開 平5−288624(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 29/84 G01L 9/12

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固定電極が形成された固定基板と、周枠
    部の内側にダイアフラムが形成された半導体基板とが接
    合され、 前記固定電極に対向する前記ダイアフラム面に可動電極
    を設け、 前記固定基板の前記ダイアフラムの中心に対向する位置
    に圧力導入孔が形成され、 前記固定電極は前記圧力導入孔の周囲を除くように形成
    され、 前記圧力導入孔の周囲と、前記ダイアフラムの前記圧力
    導入孔の周囲に対向する位置の少なくとも一方に、前記
    圧力導入孔からセンサ内部への圧力導入経路を閉塞しな
    いように接合用凸部を設け、 前記接合用凸部が対向する基板に接合されていることを
    特徴とする静電容量型圧力センサ。
  2. 【請求項2】 前記固定基板の表面に、前記固定電極に
    連続する引出配線が形成され、 前記半導体基板の少なくとも前記引出配線に対向する位
    置に絶縁膜が形成され、その絶縁膜と前記引出配線を密
    着させるようにしたことを特徴とする請求項1に記載の
    静電容量型圧力センサ。
  3. 【請求項3】 前記可動電極の内周または外周に相当す
    る前記ダイアフラム部位に無端状の絶縁層を設け、その
    絶縁層の内外を絶縁し、 前記ダイアフラムの中央部位を肉厚にして島状ブロック
    を形成するとともに、前記島状ブロックと前記周枠部
    を、前記絶縁層によって電気的に絶縁し、 かつ前記島状ブロックと前記周枠部のうち一方を前記可
    動電極に導通し、他方を前記固定電極に導通させること
    により、前記半導体基板から前記可動電極と前記固定電
    極のそれぞれの電極取り出しを可能としたことを特徴と
    する請求項1に記載の静電容量型圧力センサ。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の静電容量型圧力センサ
    と、 その静電容量型圧力センサを収納するパッケージとを備
    え、 前記固定基板をパッケージの底面側に位置するように収
    納し、 前記パッケージの所定高さ位置に設けた複数のリード端
    子と、前記半導体基板に設けた島状ブロック及び周枠部
    の表面をそれぞれ接続するようにしたパッケージング構
    造。
  5. 【請求項5】 請求項3に記載の静電容量型圧力センサ
    と、 その静電容量型圧力センサを収納するパッケージとを備
    え、 前記半導体基板をパッケージの底面側に位置するように
    収納し、 前記パッケージの所定位置に設けた複数の端子と、 前記半導体基板に設けた島状ブロック及び周枠部の表面
    をそれぞれ接続するようにしたパッケージ構造。
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