JP3515901B2 - 空気分離装置における前処理装置 - Google Patents
空気分離装置における前処理装置Info
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Description
物(CO・H2 等)を除去するために用いられる空気分
離装置における前処理装置に関するものである。
空気中の不純物(CO・H2 等)を除去する前処理装置
として、触媒を使用した酸化反応タイプが用いられてい
る。その理由は、深冷分離方法では、COとN2 の沸点
が極めて近いこと、また、H2はN2 より沸点が低いこ
とから、CO・H2 とN2 との分離が困難であるからで
ある。したがって、前処理段階で、触媒によりCO・H
2 とO2 とを反応させてそれぞれCO2 ・H2 Oに変化
させてから、吸着塔によりCO2 ・H2 Oを吸着除去す
る方法が採用されている。
縮熱を有効利用するために、圧縮機の吐出側に前処理装
置を接続している。この場合に、夏場の水分の多い時期
やSOX の多く含まれる環境下で運転すると、水分およ
びSOX は触媒毒であるため、触媒は被毒し活性が低下
する。そして、活性が低下すると、酸化反応率が低下
し、ppbオーダーでのCO・H2 の除去が困難とな
る。また、水分の被毒は一次的なものであり、水分の少
ない冬場になれば、活性をある程度取り戻すものの、S
OX は永久的に被毒し、再活性化は難しい。
に、触媒の反応温度を高め、より活性の高い条件で運転
を行うことや、SOX を反応除去する充填物を前処理段
階に設置すること等の対策が行われているが、大きな効
果が得られていない。また、最近のガスに要望される不
純物含有量は、低下の一途をたどっており、超高純度化
が強く要求されている(ppbレベル)。しかしなが
ら、現在の装置では、このような要求を長期間満足させ
ることができていないのが実情である。
もので、原料空気中の水分,SOXが少ない環境で、触
媒による酸化反応が効率良く行える空気分離装置におけ
る前処理装置の提供をその目的とする。
め、本発明の空気分離装置における前処理装置は、外部
より取り入れた原料空気を圧縮する圧縮機と、この圧縮
機による圧縮熱によって昇温した原料空気を水と熱交換
させて冷却する第1の熱交換器と、この第1の熱交換器
による冷却によって発生した凝縮水を分離する凝縮水分
離器と、この凝縮水分離器を経た原料空気中の水分をさ
らに吸着して除湿するとともに酸化イオウを吸着する第
1の吸着塔と、原料空気中の一酸化炭素および水素を酸
化する触媒塔と、上記第1の吸着塔を経た原料空気と触
媒塔を経た原料空気とを熱交換させて上記第1の吸着塔
を経た原料空気を昇温させるとともに上記触媒塔を経た
原料空気を降温させる第2の熱交換器と、この第2の熱
交換器を経た原料空気を加熱するヒーターと、このヒー
ターにより加熱された原料空気を上記触媒塔に導入して
原料空気中の一酸化炭素および水素を酸化させる導入路
と、上記触媒塔から取り出されたのち第2の熱交換器を
経由した原料空気中の炭酸ガスと水とを吸着して除去す
る第2の吸着塔と、この第2の吸着塔を経た原料空気を
空気分離装置の精留塔に導入する導入路とを設けたとい
う構成をとる。
前処理装置は、圧縮機と精留塔の間に、第1の熱交換器
と凝縮水分離器と第1の吸着塔と第2の熱交換器とヒー
ターと触媒塔と第2の吸着塔とを備えている。そして、
第1の熱交換器により、圧縮機による圧縮熱によって昇
温した原料空気を水(例えば、32℃以下の冷却水)と
熱交換させて冷却し、ついで凝縮水分離器により、第1
の熱交換器による冷却によって発生した凝縮水を分離
し、つぎに第1の吸着塔により、凝縮水分離器を経た原
料空気中の水分をさらに吸着して除湿するとともに酸化
イオウを吸着し、つぎに第2の熱交換器により、第1の
吸着塔を経た原料空気を触媒塔を経た原料空気と熱交換
させて昇温させ、つぎにヒーターにより、第2の熱交換
器により昇温された原料空気をさらに(第2の熱交換器
の温端温度差分)加熱し、つぎに触媒塔により、ヒータ
ーを経た原料空気中の一酸化炭素および水素を酸化し、
つぎに第2の熱交換器により、触媒塔を経た原料空気を
第1の吸着塔を経た原料空気と熱交換させて降温させ、
つぎに第2の吸着塔により、第2の熱交換器により降温
された原料空気中の炭酸ガスと水とを吸着して除去した
のち、精製ガスとして精留塔に導入するようにしてい
る。
より凝縮水を分離するときに、原料空気中の水分、およ
び凝縮水に溶け込んだ原料空気中の大半のSOX を除去
することができ、また、第1の吸着塔によりさらに水分
およびSOX を除去することができる。したがって、触
媒塔に原料空気を導入する前に、原料空気中の水分・S
OX をほとんど除去することができる。その結果、反応
環境がドライになり、つぎの効果が得られる。すなわ
ち、触媒の反応率が高くなり、このため、ガスの精製度
が良くなり、高純度のガスが得られる。しかも、触媒毒
の水分がないため、ガスの精製度が良くなり、高純度の
ガスが得られるとともに、触媒が高寿命になる。しか
も、触媒が水分により膨脹しないため、触媒が粉化しに
くくなり、高寿命になる。また、反応環境に触媒毒であ
るSOX がなく、つぎの効果が得られる。すなわち、触
媒の反応率が高くなり、このため、ガスの精製度が良く
なり、高純度のガスが得られるとともに、触媒が高寿命
になる。また、上記の効果から、従来の使用を満足させ
る装置を設計した場合に、触媒の反応温度を低下させる
ことができ、つぎの効果が得られる。すなわち、触媒本
体(貴金属等)が酸化しにくくなるため、触媒の寿命が
長くなる。しかも、触媒本体の加熱温度が低くなるた
め、触媒が粉化しにくくなり、長寿命になる。しかも、
第2の熱交換器の熱交換量が少なくなるため、第2の熱
交換器を小さくすることができ、低コストになる。しか
も、触媒の充填量を少なくすることができるため、触媒
量を減らすことができ、低コストになる。しかも、触媒
量を減らすことができるため、触媒塔が小さくなり、低
コストになる。さらに、第2の熱交換器の熱交換量が少
ないこと、触媒の充填量が少ないこと、および、触媒量
が減少することから、放熱が少なくなり、ヒーターを小
さくすることができて低コストになるうえ、消費電力が
減って省エネになる。このように、本発明によれば、高
純度化,低コスト化,省エネ化を実現することができ
る。
上である場合に、CH4 が酸化反応し、CH4 の除去が
可能となる。従来の方式では、250℃以上であって
も、CH4 が酸化反応せず、最低でも350℃程度は必
要であった。これは、反応環境に水が存在したため、反
応率が低下していたことが原因であった。また、従来の
TSA方式の吸着塔では、CH4 を吸着除去することが
できないため、後段のコールドボックスにて処理してい
た。本発明でも、後段の処理設備を外すことはできない
が、安全性は数段向上する。
媒がパラジウム等の貴金属触媒および銅系触媒である場
合には、原料空気中の一酸化炭素および水素を効果的に
酸化させることができる。
面にもとづいて詳しく説明する。
を示すフローシートである。この実施の形態では、Aは
原空圧縮機であり、図2に示すように、外部より取り入
れた原料空気を清浄化するフィルター1と、第1圧縮機
2と、第1圧縮機2を経た原料空気を冷却水(32℃以
下)により40℃以下に冷却するインタークーラー3
と、第2圧縮機4と、第2圧縮機4を経た原料空気と再
生ガス(精留塔〔図示せず〕等の分離器で発生した排ガ
ス)とを熱交換させて原料空気を降温させるとともに再
生ガスを昇温(30→110℃)させる排熱回収器5
と、排熱回収器5を経た原料空気を冷却水(32℃以
下)により40℃以下に冷却するアフタークーラー6と
を備えている。図において、8は再生ガスを排熱回収器
5に供給するパイプであり、9は排熱回収器5を経た再
生ガスを後述する第2吸着ユニットEの第2再生ヒータ
ー27に供給するパイプである。
すように、アフタークーラー6を経た原料空気を冷却水
(32℃以下)により34℃以下に冷却する第1原空冷
却器(第1の熱交換器)10と、第1原空冷却器10に
よる冷却によって発生した凝縮水(この凝縮水には、圧
縮機2,4による圧縮によって、大気中のSOX の大半
が溶け込んでいる)を分離するミストセパレーター11
と、後述する空気処理設備Dの原空熱交換器20(第2
の熱交換器)で降温した原料空気を冷却水(32℃以
下)により34℃以下に冷却する第2原空冷却器12と
を備えている。図において、7は原空圧縮機Aのインタ
ークーラー3,アフタークーラー6および原空冷却器ユ
ニットBの第1原空冷却器10,第2原空冷却器12に
冷却水(32℃以下)を供給するパイプであり、13は
ミストセパレーター11を経た原料空気を後述する第1
吸着ユニットCの第1吸着塔15もしくは第2吸着塔1
6に供給するパイプであり、23は原空熱交換器20を
経た原料空気を第2原空冷却器12に供給するパイプで
あり、24は第2原空冷却器12を経た原料空気を後述
する第2吸着ユニットEの第1吸着塔25もしくは第2
吸着塔26に供給するパイプである。
ように、TSA吸着方式による2塔交互切替式の第1吸
着塔15,第2吸着塔16と、第1再生ヒーター17と
を備えている。上記両吸着塔15,16には、水分の吸
着容量が大きい活性アルミナ等の吸着剤が充填されてお
り、精製工程では、ミストセパレーター11を経た原料
空気中の水分を露点−20℃以下まで、CO2 を300
ppm程度に吸着除去する。また、ミストセパレーター
11による凝縮水分離時に一部残っていたSO X も水分
とともに吸着されるか、もしくは活性アルミナ等と反応
して除去される。一方、第1再生ヒーター17では、第
2吸着ユニットEの第1吸着塔25もしくは第2吸着塔
26を経た再生ガスを170℃程度に加熱する。図にお
いて、18は第1吸着ユニットCの第1吸着塔15もし
くは第2吸着塔16を経た原料空気を原空熱交換器20
に供給するパイプであり、19は再生ガスを外部に放出
する放出弁19a付きパイプであり、28は第2吸着ユ
ニットEの第1吸着塔25もしくは第2吸着塔26を経
た再生ガスを第1再生ヒーター17に供給するパイプで
ある。このパイプ28は、後述するバイパスパイプ3
0,バイパス弁30aによりバイパスされた再生ガスを
第1吸着ユニットCの第1吸着塔15もしくは第2吸着
塔16に供給する作用もする。
に、第1吸着ユニットCの第1吸着塔15もしくは第2
吸着塔16を経た原料空気(入口ガス)と後述する触媒
塔22(空気処理塔)を経た原料空気(出口ガス)とを
熱交換させて入口ガスを加温させるとともに出口ガスを
降温させる原空熱交換器20と、原空熱交換器20によ
り加温された原料ガス(上記入口ガス)を後述する触媒
塔22での酸化反応温度まで再加温させる(この再加温
は、原空熱交換器20の温端ロスおよび外部放熱分を補
うために行う)原空ヒーター21と、原空ヒーター21
により再加温された原料空気中のCOおよびH2 を酸化
反応しそれぞれCO2 およびH2 Oに変化させる触媒塔
22(パラジウム触媒を使用している)とを備えてい
る。この触媒塔22での一般的な酸化反応温度は、水素
除去目的の場合に160〜280℃であり、CO除去目
的の場合に90〜160℃である。この実施の形態で
は、導入する原料空気中に触媒毒が殆ど無く、反応の活
性の高い乾燥状態であるため、触媒塔22での酸化反応
温度を一般的な反応温度に対して50〜100℃程度に
低く設定することができる。このような触媒塔22は、
性能,寿命ともに現在の装置を上回る。また、触媒の充
填量についても、現在の量を20〜50%程度減少させ
ることができる。
ように、TSA吸着方式による2塔交互切替式の第1吸
着塔25,第2吸着塔26と、第2再生ヒーター27と
を備えている。上記両吸着塔25,26には、CO2 の
吸着容量が大きい合成ゼオライト等の吸着剤が充填され
ており、精製工程では、第2原空冷却器12を経た原料
空気中の水分を露点−70℃以下まで、CO2 を1pp
m以下まで吸着除去する。また、従来のTSA吸着方式
により吸着除去していたアセチレン等の炭化水素も同様
に吸着除去する。一方、第2再生ヒーター27では、排
熱回収器5を経由した再生ガスを210℃程度に加熱す
る。図において、29は冷却工程において再生ガスを第
2吸着ユニットEの第1吸着塔25もしくは第2吸着塔
26に直接供給する切換弁29a付きパイプであり、3
0は再生ガスをバイパスしてパイプ28に供給するバイ
パス弁30a付きバイパスパイプであり、31は原料空
気(精製ガス)を精留塔等の分離器に送るパイプであ
る。
製および再生を行う。すなわち、精製工程では、原空圧
縮機Aの圧縮機2,4により圧縮した原料空気をアフタ
ークーラー6により40℃以下に冷却する。ついで、ア
フタークーラー6により冷却した原料空気を原空冷却器
ユニットBの第1原空冷却器10の冷却水により34℃
以下に冷却し、この冷却により発生した凝縮水をミスト
セパレーター11により原料空気から分離する。このと
き、原料空気中のSOX も、その大半が凝縮水に溶け込
んでいるため、原料空気から分離される。つぎに、ミス
トセパレーター11を経由した原料空気を第1吸着ユニ
ットCの精製工程の第1吸着塔15もしくは第2吸着塔
16(以下、精製塔という)に供給し、ここで原料空気
中の水分を露点−20℃以下まで、CO2 を300pp
m程度に吸着除去する。このとき、ミストセパレーター
11による凝縮水分離時に一部残っていたSOX も、水
分とともに吸着されるか、もしくは、活性アルミナ等と
反応し、除去される。また、水分吸着により吸着熱が発
生し、5〜30℃程度原料空気が温度上昇する。
気を空気処理設備Dの原空熱交換器20に供給し、触媒
塔22を経た原料空気と熱交換して加温したのち、原空
ヒーター21により酸化反応温度まで再加温し触媒塔2
2に供給する。この触媒塔22では、原料空気中のCO
およびH2 を酸化反応し、それぞれCO2 およびH2O
に変化させる。つぎに、触媒塔22を経た原料空気を再
度原空熱交換器20に供給し、精製塔15(16)を経
た原料空気と熱交換して降温したのち、第2原空冷却器
12の冷却水により34℃以下に冷却する。そののち、
第2原空冷却器12を経た原料空気(水分:露点−20
℃以下,CO2 :350〜400ppm,温度34℃以
下)を第2吸着ユニットEの精製工程の第1吸着塔25
もしくは第2吸着塔26(以下、精製塔という)に供給
し、ここで水分:露点−70℃以下,CO2 :1ppm
以下まで精製する。このとき、アセチレン等の炭化水素
も同様に吸着除去する。なお、原料空気を第2原空冷却
器12により冷却することなく、第2吸着ユニットEの
精製塔25(26)に供給する場合には、吸着温度が高
く、吸着剤のCO2 を吸着する吸着容量が半減する。そ
して、第2吸着ユニットEの精製塔25(26)を経た
原料空気(精製ガス)をパイプ31により精留塔に送
る。
機Aの排熱回収器5に供給し、ここで圧縮機4の圧縮熱
を回収して加熱する(30→100℃)。ついで、排熱
回収器5を経た再生ガスを第2再生ヒーター27により
210℃程度に加熱したのち、第2吸着ユニットEの再
生工程の第2吸着塔26もしくは第1吸着塔25(以
下、再生塔という)に供給し加熱する。この実施の形態
では、再生ガスを効率よく利用するために、第2吸着ユ
ニットEでの精製工程,再生工程(加熱工程+冷却工
程)を第1吸着ユニットCでの精製工程,再生工程(加
熱工程+冷却工程)より1時間早める(図5参照)。
が加熱工程の初期1時間は、第1吸着ユニットCが切替
中であるため、パイプ28中の再生塔26(25)使用
済み再生ガスをパイプ19,放出弁19aにより放出す
る。すなわち、再生ガスとして、分離器で発生した排ガ
スを使用しているため、再生ガス量を変動させることは
分離器の圧力等の制御に外乱を与えることになる。これ
を防止するために、この実施の形態では、再生ガスが必
要でない場合に(切替時に)、同一量を外部に放出して
いる。
の加熱工程の1時間経過後、第1吸着ユニットCの第2
吸着塔16もしくは第1吸着塔15は加熱工程に入る。
この加熱工程では、再生塔26(25)を加熱した再生
ガスは第1再生ヒーター17により170℃程度に再加
熱されたのち、上記加熱工程の第2吸着塔16もしくは
第1吸着塔15(以下、再生塔という)を加熱する。な
お、第2吸着ユニットEの再生塔26(25)が加熱工
程に入ったとき、この再生塔26(25)の加温のため
に再生ガスは熱量を消費し、再生塔26(25)の塔出
口では常温の状態となっているが、加熱工程の約1時間
経過後には、次第に再生塔26(25)の塔本体が加温
され、上記再生塔26(25)の塔出口での再生ガスの
温度も上昇を始める。第1吸着ユニットCの再生塔16
(15)の加熱工程は、上記再生塔26(25)の塔出
口での再生ガスが温度上昇を始めた時間にスタートす
る。
(25)の加熱工程終了後、冷却工程に入る。この冷却
工程は、パイプ29,切換弁29aにより、再生ガスを
直接再生塔26(25)に導入して行う。第2吸着ユニ
ットEの再生塔26(25)が冷却工程に入ったとき、
この再生塔26(25)の冷却のために再生ガスは高温
の状態となっている。そして、この高温の状態で再生ガ
スが第1吸着ユニットCの再生塔16(15)に供給さ
れる。それ以降も第2吸着ユニットEの再生塔26(2
5)が常温になるまでは、第1吸着ユニットCの再生塔
16(15)が加熱工程であるために、第2吸着ユニッ
トEの再生塔26(25)において加熱に使用された熱
はほとんど第1吸着ユニットCの再生塔16(15)の
加熱に再利用される。このように、両吸着ユニットC,
Eの切替時間を1時間遅らせることにより、再生熱の回
収を効率的に行うことができる。また、両吸着ユニット
C,Eの切替を同時に行わないことにより、精製ガスラ
インの圧力変動を低減することができる。
の冷却工程終了1時間前に、第1吸着ユニットCの再生
塔16(15)は冷却工程を開始する。その時点では、
再生塔26(25)使用済み再生ガスの温度はほぼ常温
となっているため、第1吸着ユニットCの再生塔16
(15)の冷却に支障はない。なお、第1再生ヒーター
17は作動停止の状態になっている。そして、第2吸着
ユニットEは冷却工程終了後に、切替工程に入る。その
とき、第1吸着ユニットCの再生塔16(15)は冷却
工程を続けているために、バイパスパイプ30,バイパ
ス弁30a,パイプ28により再生ガスを直接第1吸着
ユニットCの再生塔16(15)に送る。以上のような
プロセスにより、非常に効率良く、前処理装置を運転す
ることができる。また、切替工程には、昇圧・並列・脱
圧工程があり、精製は連続的に行われる。
22に原料空気を導入する前に、触媒塔22の触媒に対
し、触媒毒となる水分・SOX をほとんど除去すること
ができる。このため、触媒塔22に充填する触媒量を低
減することができる。また、触媒塔22での反応状態が
ドライの状態であるため、触媒が粉化しにくい。また、
触媒塔22での高反応率を長時間維持することができ、
精製ガスの高純度化が図れる。また、触媒塔22での外
部放熱量を低減することができ、エネルギーを節約する
ことができる。しかも、原空熱交換器20の熱交換量が
減り、設備が小さくなり、設備コストが下がる。さら
に、上記実施の形態では、原料空気の冷却手段として、
冷凍機を用いる必要がない。さらに、第1吸着ユニット
Cを水分精製用(粗精製)とし、第2吸着ユニットEを
水分精製用(精密精製)とCO2 精製用としているた
め、第1吸着ユニットCの両吸着塔15,16およびは
第2吸着ユニットEの両吸着塔25,26の吸着剤の充
填量を低減することができる。しかも、第1および第2
の吸着ユニットC,Eに分離したことにより、第2吸着
ユニットEで再生に使用した再生ガスを第1ユニットC
の再生に使用することができる。さらに、両吸着ユニッ
トC,Eの工程を1時間ずらすことにより、第2吸着ユ
ニットEの再生に利用した熱を第1吸着ユニットCの再
生にほとんど回収することができ、省エネルギーを実現
することができる。
ルゴンガス・ヘリウムガス等の使用済みガスの回収精製
装置において、混入したH2 やCOの除去装置として、
設計することができる。
いて、再生ガスとして、分離器で発生した排ガスを用い
ているが、第2吸着ユニットEの両吸着塔25,26の
塔出口の精製ガスを用いてもよい。また、上記実施の形
態では、再生ガスを排熱回収器5に導入しているが、こ
の排熱回収工程は省エネルギーのための工程であり、必
要不可欠なものではない。また、上記実施の形態では、
切替時間を1時間に設定しているが、1時間に限定する
ものではない。
おける前処理装置によれば、凝縮水分離器により凝縮水
を分離するときに、原料空気中の水分、および凝縮水に
溶け込んだ原料空気中の大半のSOX を除去することが
でき、また、第1の吸着塔によりさらに水分およびSO
X を除去することができる。したがって、触媒塔に原料
空気を導入する前に、原料空気中の水分・SOX をほと
んど除去することができる。その結果、反応環境がドラ
イになり、つぎの効果が得られる。すなわち、触媒の反
応率が高くなり、このため、ガスの精製度が良くなり、
高純度のガスが得られる。しかも、触媒毒の水分がない
ため、ガスの精製度が良くなり、高純度のガスが得られ
るとともに、触媒が高寿命になる。しかも、触媒が水分
により膨脹しないため、触媒が粉化しにくくなり、高寿
命になる。また、反応環境に触媒毒であるSOX がな
く、つぎの効果が得られる。すなわち、触媒の反応率が
高くなり、このため、ガスの精製度が良くなり、高純度
のガスが得られるとともに、触媒が高寿命になる。ま
た、上記の効果から、従来の使用を満足させる装置を設
計した場合に、触媒の反応温度を低下させることがで
き、つぎの効果が得られる。すなわち、触媒本体(貴金
属等)が酸化しにくくなるため、触媒の寿命が長くな
る。しかも、触媒本体の加熱温度が低くなるため、触媒
が粉化しにくくなり、長寿命になる。しかも、第2の熱
交換器の熱交換量が少なくなるため、第2の熱交換器を
小さくすることができ、低コストになる。しかも、触媒
の充填量を少なくすることができるため、触媒量を減ら
すことができ、低コストになる。しかも、触媒量を減ら
すことができるため、触媒塔が小さくなり、低コストに
なる。さらに、第2の熱交換器の熱交換量が少ないこ
と、触媒の充填量が少ないこと、および、触媒量が減少
することから、放熱が少なくなり、ヒーターを小さくす
ることができて低コストになるうえ、消費電力が減って
省エネになる。このように、本発明によれば、高純度
化,低コスト化,省エネ化を実現することができる。
上である場合に、CH4 が酸化反応し、CH4 の除去が
可能となる。従来の方式では、250℃以上であって
も、CH4 が酸化反応せず、最低でも350℃程度は必
要であった。これは、反応環境に水が存在したため、反
応率が低下していたことが原因であった。また、従来の
TSA方式の吸着塔では、CH4 を吸着除去することが
できないため、後段のコールドボックスにて処理してい
た。本発明でも、後段の処理設備を外すことはできない
が、安全性は数段向上する。
媒がパラジウムである場合には、原料空気中の一酸化炭
素および水素を効果的に酸化させることができる。
ある。
Claims (2)
- 【請求項1】 外部より取り入れた原料空気を圧縮する
圧縮機と、この圧縮機による圧縮熱によって昇温した原
料空気を水と熱交換させて冷却する第1の熱交換器と、
この第1の熱交換器による冷却によって発生した凝縮水
を分離する凝縮水分離器と、この凝縮水分離器を経た原
料空気中の水分をさらに吸着して除湿するとともに酸化
イオウを吸着する第1の吸着塔と、原料空気中の一酸化
炭素および水素を酸化する触媒塔と、上記第1の吸着塔
を経た原料空気と触媒塔を経た原料空気とを熱交換させ
て上記第1の吸着塔を経た原料空気を昇温させるととも
に上記触媒塔を経た原料空気を降温させる第2の熱交換
器と、この第2の熱交換器を経た原料空気を加熱するヒ
ーターと、このヒーターにより加熱された原料空気を上
記触媒塔に導入して原料空気中の一酸化炭素および水素
を酸化させる導入路と、上記触媒塔から取り出されたの
ち第2の熱交換器を経由した原料空気中の炭酸ガスと水
とを吸着して除去する第2の吸着塔と、この第2の吸着
塔を経た原料空気を空気分離装置の精留塔に導入する導
入路とを設けたことを特徴とする空気分離装置における
前処理装置。 - 【請求項2】 触媒塔に用いる触媒がパラジウム等の貴
金属触媒および銅系触媒である請求項1記載の空気分離
装置における前処理装置。
Priority Applications (1)
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JP13713498A JP3515901B2 (ja) | 1998-05-19 | 1998-05-19 | 空気分離装置における前処理装置 |
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