JP3515001B2 - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JP3515001B2
JP3515001B2 JP01085099A JP1085099A JP3515001B2 JP 3515001 B2 JP3515001 B2 JP 3515001B2 JP 01085099 A JP01085099 A JP 01085099A JP 1085099 A JP1085099 A JP 1085099A JP 3515001 B2 JP3515001 B2 JP 3515001B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複写機、レーザプ
リンタなどの画像形成装置に係り、特に電子写真方式あ
るいは静電記録方式の画像形成装置における画像形成プ
ロセスのシーケンス制御に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図12に、従来の電子写真方式の画像形
成装置21における画像形成部の概略構成を示す。画像
形成装置21において、時刻T0(図13のタイミング
チャート参照)に画像形成プロセスが開始されて感光体
ドラム2が回転駆動されると、まずドラム基体2aの外
周面に形成された有機感光体(OPC)などからなる感
光体2b表面に、コロナ帯電器などの主帯電器4aによ
って負の電荷が供給される。続いて、露光部5から画像
情報に応じた光照射が行われることにより、露光された
領域の負電荷が消失し、感光体2b表面に静電潜像が形
成される。そして、静電潜像が形成された感光体2b表
面に、現像部6によって例えば負に帯電したトナーが付
与される。
【0003】一方、給紙部(図示せず)から搬送されて
きた紙などの記録材Pは、その先端部が記録材検知セン
サ9aを通過する時刻T1に開始される検知に基づき、
レジストローラ9b・9bにより感光体ドラム2の回転
移動にトナー像の転写のタイミングが合うよう転写位置
に送り込まれる。
【0004】転写位置では、コロナ帯電器などの転写帯
電器7aが時刻T2にON状態とされることによって記
録材Pの裏面にトナーとは逆極性の電荷、すなわち正電
荷が付与される。これにより、感光体2b表面に付着し
ているトナーが静電気力によって記録材P上に転写され
る。このとき記録材Pは静電気力によって感光体2b表
面に吸着するため、次にコロナ帯電器などの剥離帯電器
8aを時刻T2に直流電圧に交流電圧を重畳する形でO
N状態にすることによって記録材Pの裏面に転写時とは
逆極性の電荷、すなわち負電荷を付与する。これにより
記録材Pの裏面を除電し、記録材Pを感光体2b表面か
ら剥離(分離)する。
【0005】その後、記録材P上の画像は定着部(図示
せず)によって定着され、機外へ排出される。また感光
体ドラム2は、感光体2b表面上の残留トナーのクリー
ニングなど必要な工程を経た後、連続して画像形成が行
われる場合には上記サイクルを繰り返すために引き続き
回転駆動される一方、画像形成が行われない場合には回
転駆動が停止される。
【0006】上記転写工程において、転写帯電器7aは
定電流で放電して転写を行っているが、転写帯電の条件
は、環境状態、記録材Pの性状、静電潜像の状態、トナ
ーを含む現像剤の状態、感光体2bの状態などによって
変化するために、各種の画像形成条件に応じて変化さ
せ、最適化する必要がある。一般に、転写電流を増大さ
せるとトナーが感光体2b表面から記録材P上に転写さ
れやすくなるが、同時に記録材Pが強く帯電してそれだ
け感光体2b表面に強く吸着する。また、転写時には、
負電位に帯電していた感光体2b表面が転写電圧によっ
て若干正電位の方向にシフトするため、転写電圧を高く
するほどこれが顕著になり、ついには正電荷を帯びるい
わゆる帯電メモリが発生して感光体2b表面に大きな帯
電むらを生じてしまう。従って、転写帯電の条件は、こ
れらの現象が起こらないような範囲内で最適化される。
【0007】また、上記剥離工程において記録材Pの裏
面に付与する電荷の量が不足すると、充分に除電が行わ
れないため、記録材Pが感光体2b表面から剥離せずジ
ャムが発生しやすくなる。一方、記録材Pの裏面に付与
する電荷の量が過大になると、記録材P上のトナーと上
記電荷との反発力によってトナーが感光体2b側に戻
る、いわゆる再転写現象が発生しやすくなる。従って、
剥離工程で剥離帯電器8aに流すコロナ電流(剥離電
流)は、上記転写帯電の条件を考慮に入れた上で、剥離
不良および再転写がいずれも発生しないような適正値に
固定的に設定される。なお、剥離不良に対しては、特開
平7−261564号公報に開示されているように、記
録紙の感光体表面への吸着時間を検知することにより剥
離電流を制御して対処する方法もある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の画像形成装
置21では、上述したように、感光体2b表面が負の帯
電特性を有するのに対し、転写後の記録材Pの裏面が強
く正に帯電した状態にある。従って、例えば誤操作や記
録材Pのジャムなど何らかの原因で、画像形成中の時刻
T4(図13参照)にメイン電源がOFFとなって転写
帯電器7aおよび剥離帯電器8aが同時にOFFとなる
と、感光体2b表面に大きな帯電メモリが発生してしま
う。つまり、時刻T4で回転駆動を停止された感光体ド
ラム2は、時刻T6まで速度を落としながら慣性で回転
することになるが、転写帯電器7aと剥離帯電器8aと
の間の領域を通過する時刻T4から時刻T5までの間
に、除電されずに正に帯電したままの記録材Pと接触状
態あるいは近接状態になることによって感光体2b表面
に多量の正電荷が移動する。
【0009】図14に、剥離帯電器8aを通過する感光
体2bの表面電位の変化を示す。同図から、時刻T4か
ら時刻T5までの間に、正に帯電した感光体2b表面が
剥離帯電器8aを通過することが分かる。さらに、剥離
帯電器8aがOFFであることにより、記録材Pの一部
が感光体2b表面に吸着したまま記録材Pの正電荷の影
響を長時間受けることになると、感光体2b表面の帯電
メモリはますます大きくなる。
【0010】このような正極性の帯電メモリは、画像形
成装置21が正常状態に復帰した後に主帯電器4aによ
って感光体2b表面を負に帯電(一次帯電)させる際、
所望の帯電量を得るのに支障をきたすばかりか、感光体
2bが負極性帯電用である場合にはその性能劣化を引き
起こすという問題がある。この問題を回避するため、特
開平7−271203号公報には、画像形成中に感光体
の駆動が停止した場合に、転写部を感光体から大きく離
反させるようにすることが開示されている。しかし、こ
の方法では転写部を移動させるための複雑な機構が必要
となるだけでなく、感光体の停止時点から離反機構が動
作を開始するまでの応答時間中における帯電メモリの発
生を防止することはできない。
【0011】本発明は、上記従来の問題点に鑑みなされ
たものであって、その目的は、画像形成中のメイン電源
のOFFなど突発的事故により感光体ドラムの駆動が停
止した場合に、特に有機感光体を使用した感光体表面に
記録材の帯電電荷によって正極性の帯電メモリが発生す
ることを確実かつ容易に防止することのできる画像形成
装置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明の画
像形成装置は、上記課題を解決するために、回転駆動さ
れる有機感光体と、上記感光体表面を帯電する主帯電手
段と、帯電した上記感光体表面を露光して静電潜像を形
成する露光手段と、上記感光体表面の帯電電荷と同極性
に帯電したトナーを供給して上記静電潜像をトナー像に
現像する現像手段と、記録材の上記感光体表面側とは反
対側の面を上記トナーと逆極性に帯電させて上記トナー
像を上記感光体表面から上記記録材の上記感光体表面側
の面に転写する転写手段と、上記トナー像転写後の上記
記録材の上記他方の面を除電して上記感光体表面に吸着
した上記記録材を上記感光体表面から剥離する剥離手段
とを有する画像形成装置において、上記転写手段の帯電
動作中に異常が発生した場合に、上記感光体の回転駆動
および上記転写手段の帯電動作を直ちに停止させ、上記
剥離手段の除電動作を上記転写手段の帯電動作が停止し
てから所定時間持続させた後に停止させる制御手段を有
することを特徴としている。
【0013】上記の発明によれば、給電遮断や記録材の
ジャムなどの異常が発生して感光体の回転駆動および転
写手段の帯電動作が停止しても、除電手段は制御手段の
制御によって所定時間だけ除電動作を持続する。転写手
段が帯電動作を行っている間は、記録材の感光体表面側
と反対側の面がトナーの帯電極性とは逆の極性に帯電す
る。しかし、この時点で上記の異常が発生しても除電手
段は動作し続けるため記録材は除電され、転写手段によ
り記録材に付与された電荷が感光体表面に帯電メモリを
発生させることがない。
【0014】従って、装置が正常状態に復帰した後の主
帯電器による感光体表面の一次帯電に影響を及ぼさず、
均一な帯電を行うことができるため、画像濃度が安定し
て鮮明な画像が得られる。
【0015】請求項2に係る発明の画像形成装置は、上
記課題を解決するために、請求項1に記載の画像形成装
置において、上記所定時間は、上記感光体の回転駆動停
止時に上記転写手段に対向する位置にある上記感光体表
面が、慣性による回転動作を行って上記剥離手段に対向
する位置を通過するまでの時間以上であることを特徴と
している。
【0016】上記の発明によれば、異常時に感光体の回
転駆動が停止すると、感光体は慣性によりしばらく回転
動作を続けるが、回転駆動停止時に転写手段に対向する
位置にある感光体表面が剥離手段に対向する位置を通過
するまでは、帯電手段により帯電した記録材による影響
を特に受けやすい。従って、少なくとも上記通過までに
要する時間だけ、剥離手段の除電動作を持続することに
より、感光体の帯電メモリの発生を確実に防止すること
ができる。
【0017】請求項3に係る発明の画像形成装置は、上
記課題を解決するために、請求項1または2に記載の画
像形成装置において、上記感光体の回転駆動停止後の慣
性による回転動作が停止するまでの空転能力を表す量で
ある空転量を検知する空転量検出手段をさらに有し、上
記制御手段は上記空転量検出手段による上記空転量の検
出結果に基づいて上記所定時間を決定することを特徴と
している。
【0018】回転駆動停止後の感光体の空転量、すなわ
ち空転開始時の運動エネルギーから予想される潜在的な
空転能力を表す量は、感光体の駆動系で発生する抵抗
や、感光体表面と現像手段との間に発生する接触抵抗、
感光体表面と通常設けられるクリーニング手段との間に
発生する接触抵抗、主帯電手段・転写手段が接触式であ
る場合にはそれらと感光体表面との接触抵抗など、その
ときの装置状態に応じて変動する抵抗要因に依存するた
め、常に一定になるとは限らない。
【0019】上記の発明によれば、空転量検出手段がそ
のときの装置状態に応じた感光体の空転量を検出し、制
御手段がその検出結果に基づいて上記所定時間を決定す
る。従って、例えば回転駆動停止時に転写手段に対向す
る位置にある感光体表面が剥離手段に対向する位置を通
過するまでの時間など、使用者が所望する剥離手段の除
電持続時間を正確に求めることができる。
【0020】請求項4に係る発明の画像形成装置は、上
記課題を解決するために、請求項3に記載の画像形成装
置において、上記空転量は上記感光体の空転時間または
空転角度であることを特徴としている。
【0021】上記の発明によれば、感光体の空転量が、
空転時間または空転角度など、剥離手段の除電持続時間
の制御に直接用いることのできる量として空転量検出手
段によって検出されるため、制御手段による上記除電持
続時間の制御を容易に行うことができる。
【0022】請求項5に係る発明の画像形成装置は、上
記課題を解決するために、請求項1ないし4のいずれか
に記載の画像形成装置において、上記制御手段は、画像
形成を行った上記記録材の累積枚数または上記感光体の
累積回転数に基づき、上記主帯電手段による上記感光体
表面の帯電電位の初期値からの変化を求めて上記剥離手
段の駆動出力を最適値に調整することを特徴としてい
る。
【0023】感光体表面は主帯電器によって所定の極性
に帯電するが、このときの帯電特性は画像形成を行った
記録材の累積枚数や感光体の累積回転数の増加によって
変化し、例えば感光体表面が負極性の帯電特性の場合に
は、表面電位が負の初期値から徐々に正の値の方向に向
かって変化してくる。一方、転写手段は上記累積枚数や
累積回転数の増加に関わらず、一般に定電流駆動でトナ
ーの帯電極性と逆極性の帯電、例えば上記の例の場合に
トナーの帯電極性が負であるとすると正極性の帯電を行
う。このため、転写後の感光体の表面電位は、記録材に
対向する領域、すなわち転写手段に対向する位置から剥
離手段に対向する位置までの間から、記録材に対向しな
い位置まで回転する間に、感光体表面と記録材との間の
インピーダンスが急激に変化することによって、上記の
例の場合、正の値にピークを有する電位変化が起こる可
能性がある。
【0024】上記の発明によれば、画像形成を行った記
録材の累積枚数または感光体の累積回転数に基づいて、
制御手段が感光体の表面電位の初期値からの変化分を求
めて剥離手段の駆動出力を最適値に調整する。従って、
転写後に感光体表面に残留しようとする逆極性の電荷を
正確に中和・除電することができ、通常動作時および異
常時の両方における感光体表面での帯電メモリの発生を
防止することができる。また、特に記録材の累積枚数よ
りも感光体の累積回転数を優先的に用いる方が、記録材
のサイズの相違をも含めた感光体の正確な稼働時間を表
す量を捉えている点で高精度な制御を行うことができ
る。
【0025】請求項6に係る発明の画像形成装置は、上
記課題を解決するために、請求項1ないし5のいずれか
に記載の画像形成装置において、上記制御手段は、上記
感光体の周囲温度と上記感光体の周囲湿度とのうち少な
くとも一方に基づき、上記主帯電手段による上記感光体
表面の帯電電位の基準値からの変化を求めて上記剥離手
段の駆動出力を最適値に調整することを特徴としてい
る。
【0026】感光体表面は主帯電器によって所定の極性
に帯電するが、このときの帯電特性は感光体の周囲温度
および周囲湿度の変動によって変化し、例えば感光体表
面が負極性の帯電特性の場合には、周囲温度あるいは周
囲湿度の上昇に伴って表面電位が負の初期値から徐々に
正の値の方向に向かって変化してくる。一方、転写手段
は上記周囲温度および周囲湿度の変動に関わらず、一般
に定電流駆動でトナーの帯電極性と逆極性の帯電、例え
ば上記の例の場合にトナーの帯電極性が負であるとする
と正極性の帯電を行う。このため、転写後の感光体の表
面電位は、記録材に対向する領域、すなわち転写手段に
対向する位置から剥離手段に対向する位置までの間か
ら、記録材に対向しない位置まで回転する間に、感光体
表面と記録材との間のインピーダンスが急激に変化する
ことによって、上記の例の場合、正の値にピークを有す
る電位変化が起こる可能性がある。
【0027】上記の発明によれば、感光体の周囲温度と
周囲湿度とのうち少なくとも一方に基づいて、制御手段
が感光体の表面電位の初期値からの変化分を求めて剥離
手段の駆動出力を最適値に調整する。従って、転写後に
感光体表面に残留しようとする逆極性の電荷を正確に中
和・除電することができ、通常動作時および異常時の両
方における感光体表面での帯電メモリの発生を防止する
ことができる。
【0028】請求項7に係る発明の画像形成装置は、上
記課題を解決するために、請求項1ないし6のいずれか
に記載の画像形成装置において、上記制御手段は、上記
転写手段の出力電圧と上記転写手段の出力電流とのうち
少なくとも一方に基づき、上記転写手段による上記感光
体表面の帯電電位の基準値からの変化を求めて上記剥離
手段の駆動出力を最適値に調整することを特徴としてい
る。
【0029】転写手段は、一般に定電流駆動でトナーの
帯電極性と逆極性の帯電、例えばトナーの帯電極性が負
である場合は正極性の帯電を行う。ところが環境条件の
変化などによる影響で感光体表面と転写手段との間のイ
ンピーダンスが変化して例えば転写電圧が上昇すると、
上記の例の場合、結果的により多くの正電荷が感光体表
面に付与されるので、剥離手段の出力が一定であると除
電が充分に行われず、負極性であるべき感光体表面が正
極性を示す可能性がある。
【0030】上記の発明によれば、転写手段の出力電圧
と出力電流とのうち少なくとも一方に基づき、転写手段
による感光体表面の帯電電位の基準値からの変化を求め
て剥離手段の駆動出力を最適値に調整する。従って、転
写後に感光体表面に残留しようとする逆極性の電荷を正
確に中和・除電することができ、通常動作時および異常
時の両方における感光体表面での帯電メモリの発生を防
止することができる。また、特に転写手段の出力電圧よ
りも出力電流を優先的に用いる方が、転写手段から感光
体表面への電荷の移動を正確に反映する電流変化を捉え
ている点で高精度な制御を行うことができる。
【0031】さらに、本発明を請求項5および6と組み
合わせ、同時に多くのパラメータを総合して剥離手段の
駆動出力を最適値に調整することにより、より高精度な
制御を行うことができる。
【0032】
【発明の実施の形態】本発明の画像形成装置の実施の一
形態について図1ないし図11に基づいて説明すれば、
以下の通りである。
【0033】図1に、本実施の形態の画像形成装置1の
構成を示す。画像形成装置1は、感光体ドラム2、感光
体ドラム駆動部3、主帯電部4、露光部5、現像部6、
転写帯電部7、剥離帯電部8、搬送部9、記憶部10、
および制御部11から構成される。
【0034】感光体ドラム2は、例えばアルミニウム製
で円筒状のドラム基体2aと、このドラム基体2aの外
周面に形成された感光体2bとからなる。ドラム基体2
aは接地されており、後述する各コロナ放電が行われる
際の一方の電極を構成している。感光体2bの表面は主
帯電器4aによって所定の極性に帯電するが、以下の説
明では感光体2bを負極性帯電用の有機感光体(OP
C)とする。
【0035】感光体ドラム駆動部3は、感光体ドラム2
を回転駆動するメインモータ3aと、メインモータ3a
に給電を行うメインモータ電源3cと、メインモータ3
aの駆動が停止された後に慣性で回転する感光体ドラム
2の空転量を検知する空転量検出器(空転量検出手段)
3bとからなる。メインモータ3aは駆動系を介して感
光体ドラム2に連結されており、メインモータ電源3c
が異常時に停止した場合にはこの駆動系による連結が解
除され、感光体ドラム2が慣性で空転するようになって
いる。また、空転量検出器3bは、回転駆動停止時にお
ける感光体ドラム2の運動エネルギーを瞬時に検知し、
通常動作時にメインモータ3aに掛かる負荷を検知する
ことにより求めた感光体2b表面とその接触部材との間
の接触抵抗を基に、慣性による回転運動が停止するまで
の空転時間や空転角度を検出して制御部11に出力する
ものである。
【0036】主帯電部(主帯電手段)4は、例えばコロ
ナ帯電器からなる主帯電器4aと、主帯電器4aに高圧
直流電圧を印加してこれを駆動する主帯電器電源4bと
からなる。主帯電器4aの放電電極は感光体2b表面か
ら所定の間隙を介して配置され、主帯電器電源4bから
給電されると上記間隙でコロナ放電を行って感光体2b
表面を負極性に帯電(一次帯電)させる。
【0037】露光部(露光手段)5は、図示しないレー
ザ・スキャニング・ユニットなどの光源部を有し、形成
しようとする画像パターンに応じた光を光学系を介して
感光体2b表面に照射する。主帯電器4aによって帯電
した感光体2b表面には、露光された領域の負電荷が消
失することにより静電潜像が形成される。
【0038】現像部(現像手段)6は、感光体2b表面
の帯電電荷と同極性、すなわち負に帯電したトナーを現
像ローラなどで感光体2b表面に供給し、上記静電潜像
を反転現像方式でトナー像に現像する。トナーは、例え
ば現像部6内で逆極性に帯電されたキャリアと混合され
た2成分現像剤から供給される。
【0039】転写帯電部(転写手段)7は、例えばコロ
ナ帯電器からなる転写帯電器7aと、転写帯電器7aに
高圧直流電圧を印加してこれを駆動する転写帯電器電源
7bと、転写帯電器電源7bの動作を検知する転写帯電
器電源動作検知器7cとからなる。転写帯電器7aの放
電電極はその上方に搬送されてきた記録材Pの裏面(画
像が転写されない方の面)との間に所定の間隙を有する
ように配置され、転写帯電器電源7bから給電されると
上記間隙でコロナ放電を行って記録材Pの裏面を正極性
に帯電させる。この帯電により、転写帯電器7aに対向
する位置まで回転してきた感光体2b表面上のトナー像
は、転写帯電器7a側に引き寄せられて記録材Pの表面
に転写される。また、転写帯電器電源動作検知器7cは
転写帯電器電源7bの給電電圧を検知して、転写帯電器
7aへの印加電圧が設定値に安定するように転写帯電器
電源7bを制御する。
【0040】剥離帯電部(剥離手段)8は、例えばコロ
ナ帯電器からなる剥離帯電器8aと、剥離帯電器8aに
交流電圧が重畳された高圧直流電圧を印加してこれを駆
動する剥離帯電器電源8bと、剥離帯電器電源8bの動
作を検知する剥離帯電器電源動作検知器8cとからな
る。剥離帯電器8aの放電電極はその上方に搬送されて
きた記録材Pの裏面(画像が転写されていない方の面)
との間に所定の間隙を有するように配置され、剥離帯電
器電源8bから給電されると上記間隙でコロナ放電を行
い、記録材Pの裏面に負電荷を付与して除電を行う。こ
れにより、転写工程で感光体2b表面に吸着した記録材
Pを剥離するとともに、若干正電位の方向に電位が変化
した感光体2b表面を0電位とする。また、剥離帯電器
電源動作検知器8cは剥離帯電器電源8bの給電電圧を
検知して、剥離帯電器8aへの印加電圧が設定値に安定
するように剥離帯電器電源8bを制御する。
【0041】搬送部9は、図示しない給紙部から紙など
の記録材Pを搬送し、画像形成プロセスが終了した記録
材Pを機外へ排出するまでの搬送機構である。この搬送
部9には感光体ドラム2の上流側に記録材検知センサ9
aが設けられており、この部分に記録材Pが搬送される
とこれを検知し、その下流側に設けられたレジストロー
ラ9b・9bで記録材Pを一旦停止させる。そしてレジ
ストローラ9b・9bは、感光体2b表面に形成された
トナー像が記録材Pの所定の位置に転写されるよう、感
光体ドラム2の回転に転写のタイミングを合わせて記録
材Pを転写帯電部7に搬送する。
【0042】記憶部10は、制御部11が画像形成プロ
セス全体の動作を制御するためのプログラムおよびデー
タが格納されたROM10aと、上記画像形成プロセス
の途上で用いられるデータが必要に応じて一時的に書き
込まれるRAM10bとからなる。ROM10aには、
特に画像形成プロセスにおける各部材の動作シーケンス
を決めるプログラムや、後述する感光体2bの使用履歴
や環境条件などと感光体2bの表面電位とを対応させた
テーブルが格納されている。またRAM10bには、特
に空転量検出器3bによって求められた画像形成装置1
の通常動作時における感光体2b表面と各部材との間の
接触抵抗のデータが、画像形成装置1のそのときの状態
に応じて随時更新されながら格納される。
【0043】制御部(制御手段)11は画像形成装置1
のCPUであり、ROM10aから読み出したプログラ
ムによって、画像形成装置1の通常動作時における各部
材の動作シーケンスを制御する。そして、画像形成プロ
セス中のメイン電源のOFFや記録材Pのジャムなどの
突発的事故が発生する異常時には、メインモータ電源3
c、主帯電器電源4b、および転写帯電器電源7bをO
FF状態とし、感光体ドラム2、主帯電器4a、および
転写帯電器7aの駆動を停止させる。このとき空転量検
出器3bは、異常発生時の感光体ドラム2の運動エネル
ギーとRAM10bに格納されていた接触抵抗のデータ
とを用いて感光体ドラム2の空転時間や空転角度を求
め、制御部11はそれらの値に基づいて剥離帯電器電源
8bにON状態を継続させる時間を求め、その時間だけ
剥離帯電器8aの除電動作を持続させる。
【0044】図1の構成ブロック図から制御部11によ
る制御ブロック図を抽出したものを図2に示す。なお、
同図に示すように、画像形成装置1のメイン電源が画像
形成プロセス中にOFF状態となる異常時にも剥離帯電
器8bを動作させるために、バックアップ電源12が設
けられている。
【0045】次に、上記の構成の画像形成装置1の動作
について、図3のタイミングチャートを用いて説明す
る。なお、同図において通常動作(時刻T4までの動
作)の画像形成プロセスは、従来の技術で述べたものと
同様であるのでその説明を省略する。
【0046】本実施の形態の画像形成装置1は、画像形
成プロセス中に前述したような異常が発生した場合に、
感光体ドラム2および転写帯電器7aがOFF状態とな
ってから、所定時間だけ除電動作を持続させて剥離帯電
器8aをOFF状態とすることに最大の特徴がある。
【0047】時刻T4で画像形成装置1にメイン電源O
FFによる給電遮断または記録材Pの搬送ジャムなどの
異常が発生して、メインモータ電源3cおよび転写帯電
器電源7bがOFF状態となることにより、まず感光体
ドラム2の回転駆動および転写帯電器7aの転写動作が
停止されたとする。画像形成装置1が正常状態に復帰す
るまでの間は、転写帯電器7aにより裏面に正極性に帯
電した部分を有する記録材Pが画像形成装置1内に放置
された状態となる。この間、感光体ドラム2は時刻T0
から時刻T4までの駆動期間に得た運動エネルギーによ
り時刻T4から時刻T6まで慣性で空転し続ける。従っ
て、この間に記録材Pの正極性に帯電した部分に対向す
る感光体2b表面には、記録材Pから正電荷が移行す
る。またこのとき、転写動作により記録材Pは感光体2
b表面に吸着あるいは近接しており、上記回転に伴って
剥離帯電器8aの方向へ移動しようとする。
【0048】そこで、異常が発生した時刻T4から、記
録材Pの正極性に帯電した部分に対向する感光体2b表
面が剥離帯電器8aに対向する位置まで回転する時刻T
5までの間、制御部11による制御により剥離帯電器電
源8bに給電を行わせて剥離帯電器8aの除電動作を持
続させるようにする。このようにすることで、正電荷が
移行した感光体2b表面は中和・除電されるとともに、
記録材Pも除電されるので、結果的に感光体2b表面に
帯電メモリが発生することを防止することができる。図
4に、時刻T5まで剥離帯電器8aを動作させた場合
の、剥離帯電器8aを通過する感光体2bの表面電位の
時間変化を示す。同図より、時刻T4から時刻T5まで
の間も表面電位が0Vに保たれたままであり、感光体2
b表面に正極性に帯電した部分がないことが分かる。
【0049】時刻T4から時刻T5までの時間は、感光
体ドラム2が転写帯電器7aに対向する位置から剥離帯
電器8aに対向する位置まで空転する時間で決まる。し
かし、空転開始時の感光体ドラム2の運動エネルギーか
ら予想される空転量、すなわち潜在的な空転能力は、感
光体ドラム2の駆動系で発生する抵抗や、感光体2b表
面と現像部6との間に発生する接触抵抗、感光体2b表
面と通常設けられるクリーニング手段との間に発生する
接触抵抗、主帯電器4a・転写帯電器7aが接触式であ
る場合にはそれらと感光体2b表面との接触抵抗など、
そのときの装置状態に応じて変動する抵抗要因に依存す
るため、上記時間は常に一定になるとは限らない。
【0050】そこで、画像形成装置1の通常動作時には
空転量検出器3bが随時上記抵抗要因を総合的に求めて
RAM10bに最新のデータに書き換えながら格納して
おり、異常発生と同時に感光体ドラム2の運動エネルギ
ーを求め、上記データと合わせて空転量を検出する。空
転量としては空転時間または空転角度を対象とすること
ができ、制御部11はそれらを用いて、感光体ドラム2
が転写帯電器7aに対向する位置から剥離帯電器8aに
対向する位置まで空転するのにかかる時間を決定し、異
常発生時刻(時刻T4)から上記時間だけ遅延させて剥
離帯電器電源8bをOFF状態とする。空転量として空
転時間や空転角度を検出しておくと、制御部11が除電
持続時間の決定に直接用いることができるという利点が
ある。なお、制御部11により決定される除電持続時間
は、空転時間や空転角度から理論的に求めてもよいし、
空転時間や空転角度に対応するデータとして実験的に求
めてテーブルの形態でRAM10bに予め格納しておい
てもよい。
【0051】なお、上記除電持続時間は帯電メモリの発
生を抑えるための最短時間であって、充分な除電を行う
ためにこれ以上の時間、すなわち安全サイドの時間を除
電持続時間として制御部11により設定してもよい。こ
のような設定を行って結果的に剥離帯電器8aの駆動出
力、例えば放電電極に流れる剥離電流を上昇させたとし
ても、図5に示すように、剥離帯電器8aの駆動出力
(BC−DC出力)が所定値以上となると感光体2bの
表面電位が0電位になるだけで、負電位にはならないた
め、次回の画像形成プロセスにおける一次帯電に悪影響
を及ぼすことはない。
【0052】ところで、画像形成装置1を長期間使用し
ていると感光体2bの帯電特性が劣化してくるため、主
帯電器4aで同様に感光体2b表面を帯電させても、図
6(a)に示すように画像形成を行った記録材Pの累積
枚数の増加に伴って感光体2bの一次帯電時の表面電位
V0が変化し、例えば初期に−650Vであったものが
−550Vにまで上昇してしまうといったことが起こ
る。
【0053】一方、転写帯電器7aは上記累積枚数の増
加に関わらず、一般に定電流駆動で正極性の帯電を行う
ため、表面電位V0の変化に伴って転写帯電器7aによ
る感光体2b表面への正電荷付与量も増大してくる。こ
のため、転写後の感光体2bの表面電位V0は、記録材
Pに対向する領域、すなわち転写帯電器7aに対向する
位置から剥離帯電器8aに対向する位置までの間から、
記録材Pに対向しない位置まで回転する間に、感光体2
b表面と記録材Pとの間のインピーダンスが急激に変化
することによって、正の値にピークを有する電位変化が
起こる可能性がある。このような状態になると、画像形
成装置1の通常動作時にも感光体2b表面に帯電メモリ
が発生しやすくなる。
【0054】従って、この正電荷を中和させるために、
例えば同図(b)に示すように、剥離帯電器8aの放電
電極に印加する高圧直流電圧(BC−DC出力)を、初
期の−150Vから−250Vまで累積枚数に応じて徐
々に低下させるといったように、負電位の方向へ表面電
位V0の変化量と等大にシフトさせるとよい。またその
制御は、制御部11がROM10a内に格納されたテー
ブルを参照することによって行うようにすればよい。
【0055】上述の例は、感光体2bの使用履歴を記録
材Pの累積枚数で表したものであるが、累積に際して各
記録材Pはそのサイズが大きくても小さくても1枚とし
てカウントされるので、感光体2bの使用時間をさらに
正確に表すために感光体ドラム2の累積回転数を計測
し、これに応じてBC−DC出力を変化させるようにし
てもよい。図7(a)に、感光体ドラム2の累積回転数
に応じて感光体2bの表面電位V0が変化する様子を表
す。同図の場合も、表面電位V0の変化は図6(a)の
場合と同様の傾向を示すので、図7(b)に示すよう
に、累積回転数の増大に伴って、BC−DC出力を負電
位の方向へ表面電位V0の変化量と等大にシフトさせる
とよい。またその制御は、制御部11がROM10a内
に格納されたテーブルを参照することによって行うよう
にすればよい。
【0056】このように、画像形成を行った記録材Pの
累積枚数または感光体ドラム2の累積回転数に基づい
て、制御部11が感光体2bの表面電位V0の初期値か
らの変化分を求めて剥離帯電器8aの駆動出力を最適値
に調整することにより、転写後に感光体2b表面に残留
しようとする正電荷を正確に中和・除電することがで
き、通常動作時および異常時の両方における感光体2b
表面での帯電メモリの発生を防止することができる。
【0057】また、使用履歴とは別に、感光体2bの周
囲温度および周囲湿度が変化することによっても感光体
2bの表面電位V0が変化する。図8(a)・図9
(a)はそれぞれ周囲温度が上昇した場合、周囲湿度が
上昇した場合に、表面電位V0が基準値から正電位の方
向へ上昇する様子を示したものである。
【0058】一方、転写帯電器7aは周囲温度および周
囲湿度の変化に関わらず、一般に定電流駆動で正極性の
帯電を行うため、表面電位V0の変化に伴って転写帯電
器7aによる感光体2b表面への正電荷付与量も増大し
てくる。このため、転写後の感光体2bの表面電位V0
は、記録材Pに対向する領域、すなわち転写帯電器7a
に対向する位置から剥離帯電器8aに対向する位置まで
の間から、記録材Pに対向しない位置まで回転する間
に、感光体2b表面と記録材Pとの間のインピーダンス
が急激に変化することによって、正の値にピークを有す
る電位変化が起こる可能性がある。このような状態にな
ると、画像形成装置1の通常動作時にも感光体2b表面
に帯電メモリが発生しやすくなる。
【0059】そこで、このような表面電位V0の変化に
応じて、周囲温度に対しては図8(b)に示すように、
周囲湿度に対しては図9(b)に示すように、BC−D
C出力を負電位の方向へ表面電位V0の変化量と等大に
シフトさせるとよい。またその制御は、制御部11がR
OM10a内に格納されたテーブルを参照することによ
って行うようにすればよい。
【0060】このように、感光体2bの周囲温度あるい
は周囲湿度に基づいて、制御部11が感光体2bの表面
電位V0の基準値からの変化分を求めて剥離帯電器8a
の駆動出力を最適値に調整することにより、転写後に感
光体2b表面に残留しようとする正電荷を正確に中和・
除電することができ、通常動作時および異常時の両方に
おける感光体2b表面での帯電メモリの発生を防止する
ことができる。
【0061】さらに、転写帯電器7aは一般に定電流駆
動で放電・転写を行っているが、環境条件の変化などに
よる影響で感光体2b表面と転写帯電器7aとの間のイ
ンピーダンスが変化して、例えば図10(a)に示すよ
うに転写電圧(出力電圧)Vtが上昇したり、図11
(a)に示すように転写電流(出力電流)Itが増大し
たりすると、結果的により多くの正電荷が感光体2b表
面に付与されるので、転写後の感光体2bの表面電位V
0は基準値から正電位の方向へシフトする。従って、剥
離帯電器8aの出力が一定であると除電が充分に行われ
ず、感光体2b表面に帯電メモリが発生する可能性があ
る。
【0062】そこで、図10(b)に示すように転写電
圧Vtに応じて、また図11(b)に示すように転写電
流Itに応じて表面電位V0の基準値からの変化を求
め、剥離帯電器8aのBC−DC出力を負電位の方向へ
表面電位V0の変化量と等大にシフトさせて最適値に調
整するとよい。またその制御は、制御部11がROM1
0a内に格納されたテーブルを参照することによって行
うようにすればよい。
【0063】これにより、転写後に感光体2b表面に残
留しようとする正電荷を正確に中和・除電することがで
き、通常動作時および異常時の両方における感光体2b
表面での帯電メモリの発生を防止することができる。ま
た、特に転写帯電器7aの転写電圧Vtよりも転写電流
Itを優先的に用いる方が、転写帯電器7aから感光体
2b表面への電荷の移動を正確に反映する電流変化を捉
えている点で高精度な制御を行うことができる。
【0064】また、以上に述べた感光体2bの表面電位
V0が変化する要因となるパラメータを任意に複数個組
み合わせて、BC−DC出力を変化させるようにしても
よい。この場合は、ROM10a内にテーブルとして格
納されたそれぞれのパラメータの値に対する表面電位V
0の変化分を、制御部11が総合的に判断してBC−D
C出力を変化させるようにすればよい。これにより、そ
の時点での最適なBC−DC出力を決定することができ
る。
【0065】
【発明の効果】請求項1に係る発明の画像形成装置は、
以上のように、回転駆動される有機感光体と、上記感光
体表面を帯電する主帯電手段と、帯電した上記感光体表
面を露光して静電潜像を形成する露光手段と、上記感光
体表面の帯電電荷と同極性に帯電したトナーを供給して
上記静電潜像をトナー像に現像する現像手段と、記録材
の上記感光体表面側とは反対側の面を上記トナーと逆極
性に帯電させて上記トナー像を上記感光体表面から上記
記録材の上記感光体表面側の面に転写する転写手段と、
上記トナー像転写後の上記記録材の上記他方の面を除電
して上記感光体表面に吸着した上記記録材を上記感光体
表面から剥離する剥離手段とを有する画像形成装置にお
いて、上記転写手段の帯電動作中に異常が発生した場合
に、上記感光体の回転駆動および上記転写手段の帯電動
作を直ちに停止させ、上記剥離手段の除電動作を上記転
写手段の帯電動作が停止してから所定時間持続させた後
に停止させる制御手段を有する構成である。
【0066】それゆえ、転写手段が帯電動作を行ってい
る間に異常が発生しても除電手段は動作し続けるため記
録材は除電され、転写手段により記録材に付与された電
荷が感光体表面に帯電メモリを発生させることがない。
【0067】従って、装置が正常状態に復帰した後の主
帯電器による感光体表面の一次帯電に影響を及ぼさず、
均一な帯電を行うことができるため、画像濃度が安定し
て鮮明な画像が得られるという効果を奏する。
【0068】請求項2に係る発明の画像形成装置は、以
上のように、請求項1に記載の画像形成装置において、
上記所定時間は、上記感光体の回転駆動停止時に上記転
写手段に対向する位置にある上記感光体表面が、慣性に
よる回転動作を行って上記剥離手段に対向する位置を通
過するまでの時間以上である構成である。
【0069】それゆえ、少なくとも、異常発生時に転写
手段に対向する位置にある感光体表面が剥離手段に対向
する位置を通過するまでに要する時間だけ、剥離手段の
除電動作を持続するので、感光体の帯電メモリの発生を
確実に防止することができるという効果を奏する。
【0070】請求項3に係る発明の画像形成装置は、以
上のように、請求項1または2に記載の画像形成装置に
おいて、上記感光体の回転駆動停止後の慣性による回転
動作が停止するまでの空転能力を表す量である空転量を
検知する空転量検出手段をさらに有し、上記制御手段は
上記空転量検出手段による上記空転量の検出結果に基づ
いて上記所定時間を決定する構成である。
【0071】それゆえ、例えば回転駆動停止時に転写手
段に対向する位置にある感光体表面が剥離手段に対向す
る位置を通過するまでの時間など、使用者が所望する剥
離手段の除電持続時間を正確に求めることができるとい
う効果を奏する。
【0072】請求項4に係る発明の画像形成装置は、以
上のように、請求項3に記載の画像形成装置において、
上記空転量は上記感光体の空転時間または空転角度であ
る構成である。
【0073】それゆえ、感光体の空転量が剥離手段の除
電持続時間の制御に直接用いることのできる量として空
転量検出手段によって検出されるため、制御手段による
上記除電持続時間の制御を容易に行うことができるとい
う効果を奏する。
【0074】請求項5に係る発明の画像形成装置は、以
上のように、請求項1ないし4のいずれかに記載の画像
形成装置において、上記制御手段は、画像形成を行った
上記記録材の累積枚数または上記感光体の累積回転数に
基づき、上記主帯電手段による上記感光体表面の帯電電
位の初期値からの変化を求めて上記剥離手段の駆動出力
を最適値に調整する構成である。
【0075】それゆえ、転写後に感光体表面に残留しよ
うとする逆極性の電荷を正確に中和・除電することがで
き、通常動作時および異常時の両方における感光体表面
での帯電メモリの発生を防止することができるという効
果を奏する。また、特に感光体の累積回転数を優先的に
用いることにより、記録材のサイズの相違をも含めた感
光体の正確な稼働時間を表す量を捉えている点で高精度
な制御を行うことができるという効果を奏する。
【0076】請求項6に係る発明の画像形成装置は、以
上のように、請求項1ないし5のいずれかに記載の画像
形成装置において、上記制御手段は、上記感光体の周囲
温度と上記感光体の周囲湿度とのうち少なくとも一方に
基づき、上記主帯電手段による上記感光体表面の帯電電
位の基準値からの変化を求めて上記剥離手段の駆動出力
を最適値に調整する構成である。
【0077】それゆえ、転写後に感光体表面に残留しよ
うとする逆極性の電荷を正確に中和・除電することがで
き、通常動作時および異常時の両方における感光体表面
での帯電メモリの発生を防止することができるという効
果を奏する。
【0078】請求項7に係る発明の画像形成装置は、以
上のように、請求項1ないし6のいずれかに記載の画像
形成装置において、上記制御手段は、上記転写手段の出
力電圧と上記転写手段の出力電流とのうち少なくとも一
方に基づき、上記転写手段による上記感光体表面の帯電
電位の基準値からの変化を求めて上記剥離手段の駆動出
力を最適値に調整する構成である。
【0079】それゆえ、転写後に感光体表面に残留しよ
うとする逆極性の電荷を正確に中和・除電することがで
き、通常動作時および異常時の両方における感光体表面
での帯電メモリの発生を防止することができるという効
果を奏する。また、特に転写手段の出力電流を優先的に
用いることにより、転写手段から感光体表面への電荷の
移動を正確に反映する電流変化を捉えている点で高精度
な制御を行うことができるという効果を奏する。
【0080】さらに、本発明を請求項5および6と組み
合わせ、同時に多くのパラメータを総合して剥離手段の
駆動出力を最適値に調整することにより、より高精度な
制御を行うことができるという効果も奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態における画像形成装置の
構成を示す模式図である。
【図2】図1の画像形成装置の制御ブロックを示すブロ
ック図である。
【図3】図1の画像形成装置の動作シーケンスを示すタ
イミングチャートである。
【図4】図1の画像形成装置の動作に伴い剥離帯電器を
通過する感光体の表面電位の時間経過を示すグラフであ
る。
【図5】剥離帯電器の出力と剥離帯電器を通過する感光
体の表面電位との関係を示すグラフである。
【図6】(a)は記録材の累積枚数と感光体の一次帯電
による表面電位との関係を示すグラフ、(b)は記録材
の累積枚数と剥離帯電器の最適出力との関係を示すグラ
フである。
【図7】(a)は感光体ドラムの累積回転数と感光体の
一次帯電による表面電位との関係を示すグラフ、(b)
は感光体ドラムの累積回転数と剥離帯電器の最適出力と
の関係を示すグラフである。
【図8】(a)は感光体の周囲温度と感光体の一次帯電
による表面電位との関係を示すグラフ、(b)は感光体
の周囲温度と剥離帯電器の最適出力との関係を示すグラ
フである。
【図9】(a)は感光体の周囲湿度と感光体の一次帯電
による表面電位との関係を示すグラフ、(b)は感光体
の周囲湿度と剥離帯電器の最適出力との関係を示すグラ
フである。
【図10】(a)は転写電圧と転写後の感光体の表面電
位との関係を示すグラフ、(b)は転写電圧と剥離帯電
器の最適出力との関係を示すグラフである。
【図11】(a)は転写電流と転写後の感光体の表面電
位との関係を示すグラフ、(b)は転写電流と剥離帯電
器の最適出力との関係を示すグラフである。
【図12】従来の画像形成装置の構成を示す模式図であ
る。
【図13】図12の画像形成装置の動作シーケンスを示
すタイミングチャートである。
【図14】図12の画像形成装置の動作に伴い剥離帯電
器を通過する感光体の表面電位の時間経過を示すグラフ
である。
【符号の説明】 1 画像形成装置 2 感光体ドラム 2b 感光体 3b 空転量検出器(空転量検出手段) 4 主帯電部(主帯電手段) 4a 主帯電器 5 露光部(露光手段) 6 現像部(現像手段) 7 転写帯電部(転写手段) 7a 転写帯電器 8 剥離帯電部(剥離手段) 8a 剥離帯電器 11 制御部(制御手段) It 転写電流(出力電流) V0 表面電位(帯電電位) Vt 転写電圧(出力電圧)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 竹ノ内 幸一 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シャープ株式会社内 (56)参考文献 特開2000−105523(JP,A) 特開 平6−27827(JP,A) 特開 平4−324459(JP,A) 特開 平6−258902(JP,A) 特開 平8−240970(JP,A) 特開 平1−164980(JP,A) 特開 平4−163560(JP,A) 特開 昭55−98759(JP,A) 特開 昭58−95756(JP,A) 特開 昭56−89753(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03G 21/00 370 - 512 G03G 15/14 101 G03G 15/16 102 G03G 21/14

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】回転駆動される有機感光体と、上記感光体
    表面を帯電する主帯電手段と、帯電した上記感光体表面
    を露光して静電潜像を形成する露光手段と、上記感光体
    表面の帯電電荷と同極性に帯電したトナーを供給して上
    記静電潜像をトナー像に現像する現像手段と、記録材の
    上記感光体表面側とは反対側の面を上記トナーと逆極性
    に帯電させて上記トナー像を上記感光体表面から上記記
    録材の上記感光体表面側の面に転写する転写手段と、上
    記トナー像転写後の上記記録材の上記他方の面を除電し
    て上記感光体表面に吸着した上記記録材を上記感光体表
    面から剥離する剥離手段とを有する画像形成装置におい
    て、 上記転写手段の帯電動作中に異常が発生した場合に、上
    記感光体の回転駆動および上記転写手段の帯電動作を直
    ちに停止させ、上記剥離手段の除電動作を上記転写手段
    の帯電動作が停止してから所定時間持続させた後に停止
    させる制御手段を有することを特徴とする画像形成装
    置。
  2. 【請求項2】上記所定時間は、上記感光体の回転駆動停
    止時に上記転写手段に対向する位置にある上記感光体表
    面が、慣性による回転動作を行って上記剥離手段に対向
    する位置を通過するまでの時間以上であることを特徴と
    する請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 【請求項3】上記感光体の回転駆動停止後の慣性による
    回転動作が停止するまでの空転能力を表す量である空転
    量を検出する空転量検出手段をさらに有し、上記制御手
    段は上記空転量検出手段による上記空転量の検出結果に
    基づいて上記所定時間を決定することを特徴とする請求
    項1または2に記載の画像形成装置。
  4. 【請求項4】上記空転量は上記感光体の空転時間または
    空転角度であることを特徴とする請求項3に記載の画像
    形成装置。
  5. 【請求項5】上記制御手段は、画像形成を行った上記記
    録材の累積枚数または上記感光体の累積回転数に基づ
    き、上記主帯電手段による上記感光体表面の帯電電位の
    初期値からの変化を求めて上記剥離手段の駆動出力を最
    適値に調整することを特徴とする請求項1ないし4のい
    ずれかに記載の画像形成装置。
  6. 【請求項6】上記制御手段は、上記感光体の周囲温度と
    上記感光体の周囲湿度とのうち少なくとも一方に基づ
    き、上記主帯電手段による上記感光体表面の帯電電位の
    基準値からの変化を求めて上記剥離手段の駆動出力を最
    適値に調整することを特徴とする請求項1ないし5のい
    ずれかに記載の画像形成装置。
  7. 【請求項7】上記制御手段は、上記転写手段の出力電圧
    と上記転写手段の出力電流とのうち少なくとも一方に基
    づき、上記転写手段による上記感光体表面の帯電電位の
    基準値からの変化を求めて上記剥離手段の駆動出力を最
    適値に調整することを特徴とする請求項1ないし6のい
    ずれかに記載の画像形成装置。
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