JP3514600B2 - スイッチング電源及びその制御方法 - Google Patents

スイッチング電源及びその制御方法

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JP3514600B2 JP02597997A JP2597997A JP3514600B2 JP 3514600 B2 JP3514600 B2 JP 3514600B2 JP 02597997 A JP02597997 A JP 02597997A JP 2597997 A JP2597997 A JP 2597997A JP 3514600 B2 JP3514600 B2 JP 3514600B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】 本発明は、スイッチング半導体
素子のスイッチング時の急激な電圧や電流の変化により
発生するサ−ジ電圧からスイッチング半導体素子を保護
するためのスナバ回路を備えたスイッチング電源に関す
る。
【0002】
【従来技術】 従来の代表的なスイッチング電源として
図11に示すような回路構成のものがある。このスイッ
チング電源では、直流電源1と変圧器2の1次巻線とM
OSFETのようなスイッチング半導体素子3とが直列
接続されている。そして互いに直列接続された第1のダ
イオ−ド4と第1のコンデンサ5とが、図示の方向でス
イッチング半導体素子3に跨がって並列接続される。変
圧器2の2次巻線側には、整流用ダイオード6と、フリ
ーホイリングダイオード7と、平滑用インダクタ8と、
平滑用コンデンサ9と、負荷10とが接続される。な
お、11" は第1のダイオ−ド4のカソ−ド側と直流電
源1の正極の間に接続された抵抗、12はスイッチング
半導体素子3の寄生容量、又はその寄生容量と並列接続
されたコンデンサの合成容量、13は制御回路、14は
スイッチング半導体素子3に並列接続された第2のダイ
オード、又はスイッチング半導体素子3がMOSFET
の場合のボディドレインダイオードを示している。
【0003】 次にこの回路の代表的な動作を図12を
参照して説明する。
【0004】 期間1(t1<t≦t2) 時刻t1で、スイッチング半導体素子3がオフすると、
それまでスイッチング半導体素子3を流れていた電流が
コンデンサ12に流れ込み、スイッチング半導体素子3
の電圧V1が急速に上昇して直流電源1の電圧Eiと等
しくなった時点で、変圧器2の巻線に印加されていた電
圧がゼロとなる。この間、スイッチング半導体素子の電
圧V1はほぼ直線的に上昇する。変圧器2の巻線電圧が
ゼロとなると、今まで変圧器2の電圧によって逆バイア
スされていたフリ−ホイリングダイオ−ド7が導通する
ことにより、負荷電流はフーリーホイリングダイオード
7と整流用ダイオード6に流れ、変圧器2の2次巻線を
短絡状態にする。この時刻をt2とする。
【0005】 期間2(t2<t≦t3) 時刻t2で変圧器2の2次巻線が短絡されるので、変圧
器2の励磁電流は、時刻t2の値を保持し一定に保たれ
る。コンデンサ12には、それまで負荷電流の1次側換
算電流と励磁電流が流れ込んでいたが、負荷電流がフリ
−ホイリングダイオ−ド7に移行するため減少する。し
かし、変圧器2のリ−ケイジインダクタンスと配線のイ
ンダクタンスが存在するために、直ちにゼロにならな
い。コンデンサ12に充電電流が流れ続けることでスイ
ッチング半導体素子3の電圧V1はさらに上昇し続け、
第2のコンデンサ5の電圧に達すると、第1のダイオ−
ド4が導通を開始する。この時刻をt3とする。
【0006】 期間3(t3<t≦t4) 時刻t3で第1のダイオ−ド4が導通したことでスイッ
チング半導体素子3の電圧V1は、第1のコンデンサ5
の容量がコンデンサ12の容量と比べ充分大きく選定し
てあるために、第1のコンデンサ5の電圧でクランプさ
れる。第2のコンデンサ12と第1のコンデンサ5の充
電電流が変圧器2の励磁電流の値まで減少すると整流用
ダイオ−ド6が非導通となり、変圧器2の2次巻線の短
絡状態が解除される。この時刻をt4とする。
【0007】 期間4(t4<t≦t5) 時刻t4において、変圧器2の2次巻線の短絡状態が解
除され、一定に保っていた励磁電流は減少し始める。ま
た、変圧器2には第1のコンデンサ5と電源電圧の差の
電圧が加わり励磁電流をリッセットさせるようになる。
スイッチング半導体素子3の電圧V1は、期間3に引き
続き第1のコンデンサ5の電圧でクランプされる。変圧
器2の励磁電流がゼロになる時刻をt5とする。
【0008】 期間5(t5<t≦t6) 時刻t5において、コンデンサ12とコンデンサ5の充
電電流がゼロになると、ダイオ−ド4が非導通になり、
コンデンサ12から変圧器2の1次巻線と直流電源1の
ル−プで放電電流が流れ始める。この後、出力電圧を安
定化するように制御する制御回路13からの制御信号に
よりスイッチング半導体素子3がオンする。この時刻を
t6とする。
【0009】 期間6(t6<t≦t8) 時刻t6において、スイッチング半導体素子3がオンす
ると、整流用ダイオ−ド6が導通する。変圧器2のリー
ケージインダクタンスのために整流用ダイオード6の電
流の立ち上がりが制限されるため、フリ−ホイリングダ
イオ−ド7が引き続きオンするので、変圧器2の2次巻
線は短絡状態となる。このとき、直流電源電圧Eiを変
圧器2のリ−ケイジインダクタンスが負担するので、ス
イッチング半導体素子3の電流と整流用ダイオ−ド6の
電流は、直線的に増加する。整流用ダイオ−ド6の電流
が平滑用インダクタ8の電流と等しくなると、フリ−ホ
イリングダイオ−ド7が非導通になる。この時刻をt7
とする。フリ−ホイリングダイオ−ド7が非導通になる
と、直流電源1から変圧器2の2次側にスイッチング半
導体素子3、変圧器2、整流用ダイオ−ド6を介して電
力が供給される。この期間は、スイッチング半導体素子
3がオフするまで続く。この時刻をt8とする。
【0010】 この後、期間1の動作に戻り、前述の動
作を繰り返す。
【0011】 この回路は、前述したように期間5で第
1のダイオ−ド4が非導通になった後、スイッチング半
導体素子3がオンする。このとき、第1のダイオ−ド4
の逆方向導通が終了していない場合、第1のダイオ−ド
4と第1のコンデンサ5とスイッチング半導体素子3の
ル−プで短絡電流が流れ、損失やノイズの増加の原因と
なる。そのため、この回路では、第1のダイオ−ド4と
して、キャリア・ライフタイムの短いダイオ−ドが必要
となる。
【0012】 また、第1のコンデンサ5に流れ込む電
流の平均値と同じ電流が抵抗11”を通して放電される
ので、抵抗11”の損失が大きくなる。しかしながら、
このようなスイッチング回路は、充電された電力を抵抗
11”を通して直流電源に戻すため、抵抗11”のロス
が大きくなり、効率を低下させる原因となっていた。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】 本発明は、この発明
の技術思想をできるだけ有効にするために、スイッチン
グ周期と同等以上のキャリア・ライフタイムをもつ電荷
蓄積型ダイオードと、そのダイオードの順方向導通時に
はインダクタンス手段からのエネルギを蓄え、そのダイ
オードの逆方向導通時には前記エネルギを電源に戻すと
共に、スイッチング素子の両端の電圧をクランプする電
圧クランプ手段と、前記電荷蓄積型ダイオードの逆方向
導通時に放出できなかった部分の前記エネルギを放電す
る放電回路を備えることにより、回路部品を増やすこと
なく、電力損失を低減し得るスイッチング電源及びその
制御方法を提供することを目的としている。
【0014】
【問題を解決するための手段】前述のような問題を解決
するため、請求項1の発明では、直流電源から負荷に至
る電流路を選択的に開閉するスイッチング半導体素子
と、該スイッチング半導体素子に直列に接続されるイン
ダクタンス手段と、前記スイッチング半導体素子に並列
に接続され、かつ互いに直列接続された電荷蓄積型ダイ
オードと前記スイッチング半導体素子の電圧をクランプ
する作用を行う電圧クランプコンデンサと、前記電荷蓄
積型ダイオードと前記電圧クランプコンデンサとの接続
点と前記直流電源との間に接続され、前記電荷蓄積型ダ
イオードの順方向導通により前記電圧クランプコンデン
サに充電されたエネルギのうちの前記電荷蓄積型ダイオ
ードの逆方向導通で放出されなかったエネルギを放電す
る放電回路であって、その放電電流が変換周波数を固定
ないしはその変化幅を小さくするように制御される放電
回路と、前記スイッチング半導体素子のスイッチングを
制御する制御回路とを備え、前記電荷蓄積型ダイオード
は、前記スイッチング半導体素子のスイッチング周期に
相当する時間以上のキャリア・ライフタイムを有し、前
記スイッチング半導体素子がオフの期間で、先ず順方向
に導通して前記インダクタンス手段に蓄えられたエネル
ギを前記電圧クランプコンデンサに蓄え、次にその順方
向に流れる電流がゼロになるとき逆方向に導通して、前
記電圧クランプコンデンサに蓄えられたエネルギを前記
インダクタンス手段を通して前記直流電源に回収するこ
とを特徴とするスイッチング電源を提供する。
【0015】 前述のような問題を解決するため、請求
項2の発明では、直流電源から負荷に至る電流路を選択
的に開閉するスイッチング半導体素子と、そのスイッチ
ング半導体素子に直列に接続されるインダクタンス手段
と、そのインダクタンス手段に並列に接続されると共
に、互いに直列接続された電荷蓄積型ダイオードと電圧
クランプコンデンサと、前記電荷蓄積型ダイオードと前
記電圧クランプ手段との接続点と前記直流電源との間に
接続され、前記電荷蓄積型ダイオードの順方向導通によ
り前記電圧クランプコンデンサに充電されたエネルギの
うちの前記電荷蓄積型ダイオードの逆方向導通で放出さ
れなかったエネルギを放電する放電回路と、前記スイッ
チング半導体素子のスイッチングを制御する制御回路と
を備え、前記電荷蓄積型ダイオードは、前記スイッチン
グ半導体素子のスイッチング周期に相当する時間以上の
キャリア・ライフタイムを有し、前記スイッチング半導
体素子がオフの期間で、先ず順方向に導通して前記イン
ダクタンス手段に蓄えられたエネルギを前記電圧クラン
プコンデンサに蓄え、次にその順方向に流れる電流がゼ
ロになるとき逆方向に導通して、前記電圧クランプコン
デンサに蓄えられたエネルギを前記インダクタンス手段
を通して前記直流電源に回収するスイッチング電源を提
供する。
【0016】前述のような問題を解決するために、請求
項3の発明では、請求項1又は請求項2において、前記
放電回路は、前記電圧クランプコンデンサの電圧が設定
電圧を越えないように、前記電圧クランプコンデンサの
エネルギ量を調整し得るものであることを特徴とするス
イッチング電源を提供する。
【0017】 前述のような問題を解決するため、請求
項4の発明では、請求項1又は請求項2において、前記
インダクタンス手段が、前記スイッチング半導体素子に
直列接続された1次巻線とこれに磁気的に結合された2
次巻線とを有する変圧器であるスイッチング電源を提供
する。
【0018】 前述のような問題を解決するため、請求
項5の発明では、請求項1又は請求項2において、前記
放電回路は、前記スイッチング半導体素子を駆動するた
めの駆動信号に同期した信号の周波数に対応する可変イ
ンピーダンスを呈するスイッチング電源を提供する。
【0019】前述のような問題を解決するために、請求
項6の発明では、直流電源から負荷に至る電流路を選択
的に開閉するスイッチング半導体素子と、該スイッチン
グ半導体素子に直列に接続されるインダクタンス手段
と、前記スイッチング半導体素子に並列に接続され、か
つ互いに直列接続された電荷蓄積型ダイオードと前記ス
イッチング半導体素子の電圧をクランプする作用を行う
電圧クランプコンデンサと、前記電荷蓄積型ダイオード
と前記電圧クランプコンデンサとの接続点と前記直流電
源との間に接続され、制御によりインピーダンスの変化
する放電回路と、前記スイッチング半導体素子のスイッ
チングを制御する制御回路とを備えるスイッチング電源
の制御方法であって、前記スイッチング半導体素子がオ
ンの期間に前記インダクタンス手段に蓄えられたエネル
ギを、前記スイッチング半導体素子のオフの期間におい
て、前記電荷蓄積型ダイオードの順方向電流により前記
電圧クランプコンデンサに一旦蓄えた後、前記電荷蓄積
型ダイオードの逆方向導通で前記電圧クランプコンデン
サに蓄えられた前記エネルギを前記インダクタンス手段
を通して前記直流電源側へ流すと共に、前記電圧クラン
プコンデンサからの放電電流が変換周波数を固定ないし
はその変化幅を小さくするように上記放電回路を制御す
ことを特徴とするスイッチング電源の制御方法を提供
する。
【0020】 前述のような問題を解決するため、請求
項7の発明では、直流電源から負荷に至る電流路を選択
的に開閉するスイッチング半導体素子と、そのスイッチ
ング半導体素子に直列に接続されるインダクタンス手段
と、そのインダクタンス手段に並列に接続されると共
に、互いに直列接続された電荷蓄積型ダイオードと電圧
クランプコンデンサと、前記電荷蓄積型ダイオードと前
記電圧クランプ手段との接続点と前記直流電源との間に
接続され、制御によりインピーダンスの変化する放電回
路と、前記スイッチング半導体素子のスイッチングを制
御する制御回路とを備え、前記スイッチング半導体素子
がオンの期間に前記インダクタンス手段に蓄えられたエ
ネルギを、前記スイッチング半導体素子のオフの期間に
おいて、前記電荷蓄積型ダイオードの順方向電流により
前記電圧クランプコンデンサに一旦蓄えた後、前記電荷
蓄積型ダイオードの逆方向導通で前記電圧クランプコン
デンサに蓄えられた前記エネルギを前記インダクタンス
手段を通して前記直流電源側へ流すと共に、前記電荷蓄
積型ダイオードの順、逆方向電流による前記電圧クラン
プコンデンサの充電エネルギと放電エネルギとの差にほ
ぼ等しいエネルギを放電するように、前記放電回路のイ
ンピーダンスを制御するスイッチング電源の制御方法を
提供する。
【0021】
【発明を実施するための形態及び実施例】 図1乃至図
3により本発明にかかる第1の実施例を説明する。この
実施例は図1に示す回路構成になっており、各回路部品
間の接続は図示のとおりである。
【0022】 図1において、図11で参照した記号と
同一の記号は相当する回路部品を示すものとする。第1
のダイオ−ド4は、スイッチング半導体素子3のスイッ
チング周期以上の長いキャリア・ライフタイムを有する
ダイオード(電荷蓄積型ダイオードと言う。)である。
キャリア・ライフタイムの長い電荷蓄積型ダイオ−ド
は、短いものに比べて本質的に逆方向導通を長時間保持
する特性を有するが、蓄積キャリアと等しいキャリアが
逆方向から注入されれば、ダイオ−ドの逆方向阻止能力
が回復する。本発明は、このような新たな知見に基づく
ものである。
【0023】 電圧クランプコンデンサ5はスイッチン
グ半導体素子3の両端に印加される電圧をクランプする
作用を行う。スイッチング半導体素子3のゲ−トには、
実質的に電荷蓄積型ダイオ−ド4の逆方向が回復した
後、又はスイッチング半導体素子3の電圧がほぼゼロボ
ルトになったとき、スイッチング半導体素子3にオン信
号を出力する制御回路13が接続される。電荷蓄積型ダ
イオ−ド4と電圧クランプコンデンサ5の接続点と直流
電源1の一端に跨がって放電回路11が接続される。こ
の放電回路については、後で図7を用いて説明する。
【0024】 次にこの実施例の代表的な動作について
図2の各部の波形を参照して説明する。
【0025】 期間1(t1<t≦t2) 時刻t1で、スイッチング半導体素子3がオフすると、
それまでスイッチング半導体素子3を流れていた電流が
コンデンサ12に流れ込み、スイッチング半導体素子3
の電圧V1が急速に上昇して直流電源1の電圧Eiと等
しくなった時点で、変圧器2の巻線に印加されていた電
圧がゼロとなる。この間、スイッチング半導体素子の電
圧V1はほぼ直線的に上昇する。変圧器2の巻線電圧が
ゼロとなると、今まで変圧器2の電圧によって逆バイア
スされていたフリ−ホイリングダイオ−ド7が導通し、
負荷電流はフーホイリングダイオード7と整流用ダイオ
ード6に流れ、変圧器2の2次巻線を短絡状態にする。
この時刻をt2とする。
【0026】 期間2(t2<t≦t3) 時刻t2で変圧器2の2次巻線が短絡されるので、変圧
器2の励磁電流は、時刻t2での電流値を保持し、一定
に保たれる。コンデンサ12には、それまで負荷電流の
1次側換算電流と励磁電流とが流れ込んでいたが、負荷
電流がフリ−ホイリングダイオ−ド7に移行するため減
少する。しかし、変圧器2のリ−ケイジインダクタンス
と配線のインダクタンスとが存在するために、直ちにゼ
ロにならない。コンデンサ12に充電電流が流れ続ける
ことでスイッチング半導体素子3の電圧V1はさらに上
昇し続け、電圧クランプコンデンサ5の電圧に達する
と、電荷蓄積型ダイオ−ド4が導通を開始する。この時
刻をt3とする。
【0027】 期間3(t3<t≦t4) 時刻t3で電荷蓄積型ダイオ−ド4が導通したことで、
スイッチング半導体素子3の電圧V1は、電圧クランプ
コンデンサ5の容量をコンデンサ12の容量と比べ充分
大きく選定しているため、電圧クランプコンデンサ5の
電圧でクランプされる。第2のコンデンサ12と電圧ク
ランプコンデンサ5の充電電流が変圧器2の励磁電流の
値まで減少すると、整流用ダイオ−ド6が非導通とな
り、変圧器2の2次巻線の短絡状態が解除される。この
時刻をt4とする。
【0028】 期間4(t4<t≦t5) 時刻t4において、変圧器2の2次巻線の短絡状態が解
除され、一定に保たれていた励磁電流は減少し始める。
また、変圧器2には電圧クランプコンデンサ5と電源電
圧の差の電圧が加わり、励磁電流をリッセットさせるよ
うになる。スイッチング半導体素子3の電圧V1は、期
間3に引き続き電圧クランプコンデンサ5の電圧でクラ
ンプされる。変圧器2の励磁電流がゼロになる時刻をt
5とする。
【0029】 期間5(t5<t≦t6) 時刻t5で電圧クランプコンデンサ5の充電電流がゼロ
になると、電荷蓄積型ダイオード4の順方向導通が終了
する。電荷蓄積型ダイオード4は、順方向導通時に接合
部に蓄えられて再結合せずに残留している電荷により逆
方向導通となり、電圧クランプコンデンサ5の放電電流
が、電荷蓄積型ダイオ−ド4、変圧器2、直流電源1、
及び電圧クランプコンデンサ5からなるル−プを流れ、
電荷蓄積型ダイオード4の順方向導通時に電圧クランプ
コンデンサ5に蓄えられたエネルギを直流電源1に回収
する。この期間は、電荷蓄積型ダイオ−ド4の接合部に
残留する電荷がゼロになると終了する。この時刻をt6
とする。
【0030】 ここで、電荷蓄積型ダイオード4の順電
流と逆電流の比を電力回収率とし、図3により本発明に
必要な電荷蓄積型ダイオード4の特性について説明す
る。図3は、電荷蓄積型ダイオード4のキャリア・ライ
フタイム/ スイッチング周期に対する電力回収率特性を
示す。図3によりスイッチング周期に相当する時間以下
のキャリア・ライフタイムを有するダイオードを使用し
た場合、電力回収率が急激に悪くなり、出力電力に対す
る電圧クランプコンデンサ5の未回収電力が極端に大き
くなる。
【0031】 電圧クランプコンデンサ5やスイッチン
グ半導体素子3の耐圧が高くなったり、それを避けるた
めに放電回路11により電圧クランプコンデンサ5のエ
ネルギを放電した場合、電力損失が大きくなったりす
る。
【0032】 したがって、電荷蓄積型ダイオード4の
逆方向導通による電圧クランプコンデンサ5からの電力
の放電を効率良く実現するには、スイッチング周期以上
のキャリア・ライフタイムを有するダイオードを使用し
なければならない。
【0033】 また、電荷蓄積型ダイオード4のキャリ
ア・ライフタイムがスイッチング周期に相当する時間と
同じくらいの場合、電圧クランプコンデンサ5の未回収
電力を放電回路11により放電しても、その電力損失は
出力電力に対して非常に小さく、変換効率を悪化させず
に前記のような動作を得ることができる。
【0034】期間6(t6<t≦t7) 時刻t6で電荷蓄積型ダイオード4の逆方向導通が終了
すると、コンデンサ12と変圧器2の励磁インダクタン
スとリーケイジインダクタンスと配線のインダクタンス
とで共振回路が形成され、コンデンサ12はさらに放電
される。電荷蓄積型ダイオ−ド4の逆方向導通が終了し
た後、スイッチング半導体素子3を導通しても本発明の
効果は損なわれないが、定数を選択的に設計することで
コンデンサ12の電圧をゼロになるまで放電でき、スイ
ッチング半導体素子3の逆並列ダイオ−ド14(MOS
FETの場合はそのボディダイオ−ド)が導通したと
き、スイッチング半導体素子3を導通させるとゼロ電圧
スイッチングが可能となる。ここでは、ゼロ電圧スイッ
チングが可能な場合の動作を説明する。スイッチング半
導体素子3の電圧V1が直流電源1の電圧と等しくなる
と、変圧器2の電圧がほぼゼロとなり、整流用ダイオ−
ド6が導通し、変圧器2の2次巻線は整流用ダイオ−ド
6とフリ−ホイリングダイオード7とで短絡される。変
圧器2はリセットされる。この時刻をt7とする。以上
の記載、及び図2の次巻線電流I2の波形から分かるよ
うに、整流用ダイオード6は時刻t4で非導通になり、
時刻t7で導通を始めるまで非導通状態にあるから、時
刻t4から時刻t7までの期間は、変圧器2の2次巻線
2Bに2次巻線電流I2が流れず、ゼロである。
【0035】 期間7(t7<t≦t10) コンデンサ12の電圧は、変圧器2のリーケイジインダ
クタンスと配線のインダクタンスとコンデンサ12との
共振回路によりさらに放電され、ゼロボルトになったと
きスイッチング半導体素子3がオンする。この時刻をt
8とする。整流用ダイオード6が導通し、変圧器2の巻
線は短絡されているので、直流電源電圧Eiのほとんど
を変圧器2のリーケイジインダクタンスが負担し、直線
的に順方向に向かって電流が増える。変圧器2のリーケ
イジインダクタンスは小さいので、スイッチング半導体
素子3と整流用ダイオ−ド6の電流は急速に増加し、整
流用ダイオード6の電流が時刻t9でインダクタ8の電
流に等しくなると、フリ−ホイリングダイオ−ド7が逆
バイアスされ非導通になる。フリ−ホイリングダイオ−
ド7が非導通になると、変圧器2の2次巻線に直流電源
1の電圧Eiの巻数換算された電圧が現われ、スイッチ
ング半導体素子3、変圧器2、及び整流用ダイオード6
を介して直流電源1から変圧器2の2次側に電力が供給
される。この期間は、スイッチング半導体素子3がオフ
するまで続く。この時刻をt 10とする。
【0036】 この後、期間1の動作に戻り、前述と同
じ動作を繰り返す。各部の波形は図2のようになる。
【0037】 電荷蓄積型ダイオード4のキャリア・ラ
イフタイムがスイッチング周期に対して十分長い場合、
図3で示すように電圧クランプコンデンサ5へ充電され
た電力は、ほぼ100%放電されるため、電荷蓄積型ダ
イオード4にリーク電流の大きいダイオードを使用すれ
ば放電回路11が不要になる。
【0038】 次に図4により本発明の第2の実施例を
説明すると、図1に示した記号と同一の記号のものは相
当する部材を示す。図4は、プシュプルタイプのフォワ
ードコンバータに、電荷蓄積型ダイオード4’、第2の
コンデンサ12’、電圧クランプコンデンサ5’、放電
回路11’からなる回路を、図1に示した電荷蓄積型ダ
イオード4、第2のコンデンサ12、電圧クランプコン
デンサ5、及び放電回路11と同様にスイッチング半導
体素子3’に並列接続したものである。電荷蓄積型ダイ
オード4’は電荷蓄積型ダイオード4と同様に、スイッ
チング半導体素子3’のスイッチング周期にほぼ相当す
る時間以上の長さのキャリア・ライフタイムを有する。
主要な動作については、図1に示した実施例とほぼ同じ
であるので動作説明は省略する。
【0039】 次に本発明の第3の実施例を図5に示
す。図1に示した実施例における変圧器2を第2のコン
デンサと共振回路を形成する共振用インダクタ2’に置
き換えた非絶縁型のスイッチング電源である。電荷蓄積
型ダイオード4は、前述と同様にスイッチング半導体素
子3のスイッチング周期にほぼ相当する時間以上の長さ
のキャリア・ライフタイムを有する。主要な動作につい
ては、図1に示した実施例とほぼ同じであるので、動作
説明を省略する。なお、図5において、図1に示した記
号と同一の記号のものについては、相当する部材を示す
ものとする。
【0040】 次に図6(A),(B)に本発明の第
4、第5の実施例をそれぞれ示す。図6(A)は図1に
示した実施例における変圧器2のインダクタンスと並列
に、電荷蓄積型ダイオード4と電圧クランプコンデンサ
5との直列接続回路を接続したものであり、電圧クラン
プコンデンサ5は放電回路11と並列に接続されること
になる。また、図6(B)は図5に示した実施例におけ
る共振用インダクタ2’と並列に、電荷蓄積型ダイオー
ド4と電圧クランプコンデンサ5との直列接続回路を接
続したものであり、同様に電圧クランプコンデンサ5は
放電回路11と並列に接続されることになる。電荷蓄積
型ダイオード4は、前述説明と同様にスイッチング半導
体素子3のスイッチング周期にほぼ相当する時間以上の
長さのキャリア・ライフタイムを有する。主要な動作に
ついては、図6(A)の回路は図1に示した実施例とほ
ぼ同じであり、また図6(B)の回路は図5に示した実
施例とほぼ同じであるので、動作説明を省略する。な
お、図6において、図1又は図5に示した記号と同一の
記号のものについては、相当する部材を示すものとす
る。
【0041】 次に放電回路11の一実施例を図7
(1)〜(4)に示す。図7における端子11−a、1
1−b は、図1の放電回路11の端子11−a、11−
bにそれぞれ相当する。
【0042】 図7(1)は、電荷蓄積型ダイオード4
の逆方向導通中に回収されなかった電圧クランプコンデ
ンサ5の未回収電力を抵抗17で消費しながら直流電源
1に戻す方法である。本方式は電荷蓄積型ダイオード4
としてスイッチング半導体素子3のスイッチング周期以
上の長いキャリア・ライフタイムを有するダイオードを
積極的に使用するので、変換効率を悪化させずに前記の
ような動作を得ることができる。
【0043】 図7(2)は、端子11−aにPNPト
ランジスタ15のコレクタが接続され、端子11−bに
抵抗18、抵抗18の他端にトランジスタ15のエミッ
タが接続されている。トランジスタ15のコレクタ・ベ
ース間にツェナーダイオード20が図示のような向きで
接続され、ベース・エミッタ間に抵抗19が接続されて
いる。図7( 2) の回路は、トランジスタ15のコレク
タ・エミッタ間の電圧がツェナーダイオード20の電圧
になるように、端子11ーbから端子11ーaに電流が
流れ、これらの端子間の電圧は、ツェナーダイオード2
0の電圧と抵抗18の電圧降下分との和に等しい電圧値
となる。図1に示した回路に適用した場合、電圧クラン
プコンデンサ5の電圧がツェナーダイオード20の電圧
と抵抗18の電圧降下分の和にほぼ等しい電圧値となる
ように動作する。したがって、スイッチング半導体素子
3のピーク電圧は、ツェナーダイオード20の電圧と抵
抗18の電圧降下分と直流電源1の電圧Eiとの和に等
しい電圧値でクランプされる。
【0044】 図7(2)の回路を用いた場合、負荷急
変や入力電圧が変動したときでも、電圧クランプコンデ
ンサ5の電圧が安定しているため、電圧クランプコンデ
ンサ5に関わらず一巡伝達特性の高速な制御を可能とす
る。
【0045】 図7(3)は、図7(2)のツェナーダ
イオード20を制御回路16に変更したものであり、そ
れ以外の構成、動作は図7(2)と同じになっている。
制御回路16は、トランジスタ15の電圧を制御する能
力を有する構成とする。図1の回路に適用した場合、例
えば負荷回路10の電流や直流電源1の電圧Eiの変化
に応じてスイッチング半導体素子3の電圧のピーク値を
制御することが可能となり、入力電圧や負荷電流の範囲
が広い場合でもスイッチング半導体素子3のピーク電圧
を最小にすることができる。
【0046】 いずれの前記実施例も以上述べたような
大きな効果を有するものの、しかし放電回路11を図7
(1)に示したような抵抗器だけで構成し、かつ図9に
示すような回路構成の従来制御回路を用いた場合には、
スイッチング電源の変換周波数が大きく変動してしまう
という問題が生じる。この問題について、図2の各時刻
に対応する動作波形を示す図10をも用いて説明する。
【0047】 図10の時刻t7において、電圧検出回
路32はスイッチング半導体素子3の両端の電圧がゼ
ロ、若しくは最低電圧になったのを検出して、検出信号
を駆動回路35に出力し、駆動回路35はスイッチング
半導体素子3をオンさせる。誤差増幅器37はスイッチ
ング電源の出力電圧を定電圧に制御するため、その出力
電圧を検出し、設定電圧との誤差電圧を増幅した誤差信
号を出力する。電流検出回路33によりスイッチング半
導体素子3の電流、若しくはダイオード6の電流を検出
し、誤差増幅器37はその電流検出信号と誤差信号とを
比較し、その電流検出信号が誤差信号よりも大きくなる
と、比較器36は駆動回路35に信号を出力し、駆動回
路35はスイッチング半導体素子3をオフさせる。
【0048】 なお、起動時においてはスイッチング半
導体素子3の電圧が入力電圧の大きさと等しいので、電
圧検出回路32が動作しない。したがって、起動時にお
けるスイッチング半導体素子3の駆動信号は起動回路3
4が出力する。起動回路34は、入力電圧を検出して、
その入力電圧が選定電圧値以上になったとき、駆動回路
35に信号を出力し、駆動回路35はスイッチング半導
体素子3をオンさせる。
【0049】 このような駆動方式では、主回路定数や
入出力条件によって変換周波数が決定されてしまうの
で、入出力条件が変化すると、変換周波数が大きく変動
し、入出力フィルタを最低周波数で設定する必要があっ
たり、最高周波数で部品を決定したりするので、コスト
アップやスイッチング電源の大型化といった問題があ
る。
【0050】 したがって、次に入出力条件が変化して
も変換周波数の変化幅を非常に小さくし得る放電回路1
1の一実施例を図7(4)に示す。図7(4)における
端子11−a、11−b は、図1の放電回路11の端子
11−a、11−bにそれぞれ相当する。この放電回路
11を図8に示すスイッチング電源に採用して放電電流
量を制御することにより、電圧クランプコンデンサ5の
電圧やトランス2の巻線に印加される電圧を変化させ、
変換周波数が一定になるようにスイッチング半導体素子
3のオフ時間を変えられるところに、この実施例の特徴
がある。
【0051】 先ずこの制御方法は、電圧クランプコン
デンサ5の電圧を制御することで、トランス2のリセッ
ト時の巻線の印加電圧を制御することができ、これに伴
いスイッチング半導体素子3のオフ時におけるリセット
電流の傾きが変化し、リセット完了までの時間が変化す
ることにより変換周波数も変化するという知見に基づい
ている。
【0052】 図8の制御回路13は図9に示した従来
の制御回路に、f/v変換回路21、誤差増幅器23、
基準電圧源24、ホトカプラの発光ダイオード25−a
及び抵抗26を付加したものである。f/v変換回路2
1は駆動回路35からスイッチング半導体素子3に供給
される駆動信号を受け、スイッチング電源の変換周波数
に対応する大きさの直流電圧を出力する。誤差増幅器2
3は、この直流電圧と所望の変換周波数に設定するため
の基準電圧源24の基準電圧との誤差電圧を求め、これ
を所望レベルに増幅した誤差増幅信号を発生し、ホトカ
プラの発光ダイオード25−aと受光トランジスタ25
−bを通して放電回路11のトランジスタ31のベース
に与える。
【0053】 したがって、トランジスタ31は前記誤
差増幅信号に対応した電流を電圧クランプコンデンサ5
から入力電源1側に放電し、この放電電流は設定された
変換周波数になるよう制御された電流になっている。こ
の放電電流により、電圧クランプコンデンサ5の電圧と
トランス2の巻線に印加される電圧、及びスイッチング
半導体素子3のオフ時間が制御され、ほぼ目標とする変
換周波数になる。
【0054】 この実施例では、従来制御方式のカレン
トモードコントロールを使用し、以上のべたような構成
の放電回路を付加して変換周波数を固定ないしはその変
化幅を小さくしているが、制御方式としてボルテージモ
ードコントロールを使用しても同様な効果が得られる。
【0055】 以上説明したように、スイッチング半導
体素子3のオン時に変圧器2の励磁インダクタンスやリ
ーケージインダクタンスや配線のインダクタンスに蓄え
られたエネルギを、スイッチング半導体素子3のオフ時
に前記エネルギの大部分を消費することなく、電圧クラ
ンプコンデンサ5に蓄え、そのエネルギの大部分を変圧
器2の励磁インダクタンスやリーケージインダクタンス
や配線のインダクタンスに再循環させて直流電源1へエ
ネルギを戻すことができ、さらに、その定数を選択的に
設計することでゼロ電圧でオンすることができる。ま
た、電荷蓄積型ダイオード4の逆方向導通が終了するま
でスイッチング半導体素子3をオンさせないので、電荷
蓄積型ダイオード4の逆方向導通によるノイズの発生や
損失の発生が少なくできる。
【0056】 なお、以上の実施例では変圧器の2次側
の電圧を整流して直流出力を得る電源について述べた
が、変圧器の2次側の電圧を整流せずに、負荷に交流電
圧を供給する電源についても本発明を同様に実施するこ
とができる。この場合には一般の電圧検出回路と同様
に、出力電圧の検出電圧信号を整流するダイオードが必
要になる。
【0057】
【発明の効果】 以上述べたように本発明では、スイッ
チイング半導体素子のスイッチング周期以上の長いライ
フタイムを有する電荷蓄積型ダイオードと電圧クランプ
コンデンサとをインダクタンス手段に組み合わせると共
に、入力電圧や負荷電流の変化に伴い電圧クランプコン
デンサの放電量を調整してその電圧をほぼ一定に制御す
る放電回路を備えることにより、スイッチング半導体素
子のオン時に変圧器の励磁インダクタンスやリーケイジ
インダクタンスや配線のインダクタンスに蓄えられたエ
ネルギを、スイッチング半導体素子のオフ時に前記エネ
ルギを電圧クランプコンデンサに蓄え、そのエネルギの
大部分を変圧器の励磁インダクタンスやリーケイジイン
ダクタンスや配線のインダクタンスに再循環させること
ができるので、電力損失を小さくでき、また従来のよう
にリセット用スイッチを設けることなくトランスのリセ
ットを確実に行える。
【0058】 また、その定数を選択的に設計すること
でゼロ電圧でオンすることができ、さらに電荷蓄積型ダ
イオードの逆方向導通が終了するまでスイッチング半導
体素子をオンさせないので、電荷蓄積型ダイオードの逆
方向導通によるノイズの発生や、電力損失の発生を少な
くすることができる。さらに、回路の構成を複雑にする
ことなく、これらの効果を得ることができる。
【0059】 さらにまた、スイッチング電源の変換周
波数に対応させて放電回路のインピーダンスを制御し、
電圧クランプコンデンサの放電量を調整することによ
り、スイッチング電源の変換周波数を目標値、あるいは
その変動幅を十分に小さいものにすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかるスイッチング電源の一実施例を
示す図である。
【図2】前記実施例を説明するための各部の波形を示す
図である。
【図3】ダイオードのキャリア・ライフタイムの長さに
依存する電力回収率を示す図である。
【図4】本発明にかかるスイッチング電源の第2の実施
例を示す図である。
【図5】本発明にかかるスイッチング電源の第3の実施
例を示す図である。
【図6】本発明にかかるスイッチング電源の他の別々の
実施例を示す図である。
【図7】本発明に用いられる放電回路のそれぞれの例を
示す図である。
【図8】本発明にかかるスイッチング電源の別の実施例
を示す図である。
【図9】従来のスイッチング電源の制御回路の1例を示
す図である。
【図10】従来の制御方法を説明するたのるための各部
の波形を示す図である
【図11】従来のスイッチング電源の一例を示す図であ
る。
【図12】従来のスイッチング電源を説明するための各
部の波形を示す図である。
【符号の説明】
1・・・・直流電源 2・・・・1次巻線2Aと2次巻線2Bとを有する変圧
器 3、3’・・・・スイッチング半導体素子 4、4’・・・・電荷蓄積型ダイオード 5、5’・・・・電圧クランプコンデンサ 6・・・・整流用ダイオード 7・・・・フリーホイリングダイオード 8・・・・平滑用インダクタ 9・・・・平滑用コンデンサ 10・・・・負荷抵抗 11、11’・・・・放電回路 11−a、11−b、11’−a 、11’−b ・・・・
放電回路端子 11”・・・放電抵抗 12・・・・第2のコンデンサ 13・・・・制御回路 16・・・
・制御回路 14・・・・第2のダイオード 17〜19
・・・・抵抗 15・・・・トランジスタ 20・・・
・ツェナーダイオード 21・・・・パルス発生回路 22・・・
・平滑回路 23・・・・差動増幅器 24・・・
・基準電圧 25−a・・・・ホトカプラの発光ダイオード 25−b・・・・ホトカプラの受光ダイオード
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平9−149640(JP,A) 特開 平9−182429(JP,A) 特開 平6−86546(JP,A) 特開 昭60−70972(JP,A) 特開 平3−222671(JP,A) 特開 平2−174557(JP,A) 特開 平3−135368(JP,A) 特開 平6−6973(JP,A) 実開 昭63−51585(JP,U) 実開 平4−131185(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02M 3/00 - 3/44

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 直流電源から負荷に至る電流路を選択的
    に開閉するスイッチング半導体素子と、 該スイッチング半導体素子に直列に接続されるインダク
    タンス手段と、 前記スイッチング半導体素子に並列に接続され、かつ互
    いに直列接続された電荷蓄積型ダイオードと前記スイッ
    チング半導体素子の電圧をクランプする作用を行う電圧
    クランプコンデンサと、 前記電荷蓄積型ダイオードと前記電圧クランプコンデン
    サとの接続点と前記直流電源との間に接続され、前記電
    荷蓄積型ダイオードの順方向導通により前記電圧クラン
    プコンデンサに充電されたエネルギのうちの前記電荷蓄
    積型ダイオードの逆方向導通で放出されなかったエネル
    ギを放電する放電回路であって、その放電電流が変換周
    波数を固定ないしはその変化幅を小さくするように制御
    される放電回路と、 前記スイッチング半導体素子のスイッチングを制御する
    制御回路とを備え、 前記電荷蓄積型ダイオードは、前記スイッチング半導体
    素子のスイッチング周期に相当する時間以上のキャリア
    ・ライフタイムを有し、前記スイッチング半導体素子が
    オフの期間で、先ず順方向に導通して前記インダクタン
    ス手段に蓄えられたエネルギを前記電圧クランプコンデ
    ンサに蓄え、次にその順方向に流れる電流がゼロになる
    とき逆方向に導通して、前記電圧クランプコンデンサに
    蓄えられたエネルギを前記インダクタンス手段を通して
    前記直流電源に回収することを特徴とするスイッチング
    電源。
  2. 【請求項2】 直流電源から負荷に至る電流路を選択的
    に開閉するスイッチング半導体素子と、 該スイッチング半導体素子に直列に接続されるインダク
    タンス手段と、 該インダクタンス手段に並列に接続されると共に、互い
    に直列接続された電荷蓄積型ダイオードと電圧クランプ
    コンデンサと、 前記電荷蓄積型ダイオードと前記電圧クランプ手段との
    接続点と前記直流電源との間に接続され、前記電荷蓄積
    型ダイオードの順方向導通により前記電圧クランプコン
    デンサに充電されたエネルギのうちの前記電荷蓄積型ダ
    イオードの逆方向導通で放出されなかったエネルギを放
    電する放電回路と、 前記スイッチング半導体素子のスイッチングを制御する
    制御回路とを備え、 前記電荷蓄積型ダイオードは、前記スイッチング半導体
    素子のスイッチング周期に相当する時間以上のキャリア
    ・ライフタイムを有し、前記スイッチング半導体素子が
    オフの期間で、先ず順方向に導通して前記インダクタン
    ス手段に蓄えられたエネルギを前記電圧クランプコンデ
    ンサに蓄え、次にその順方向に流れる電流がゼロになる
    とき逆方向に導通して、前記電圧クランプコンデンサに
    蓄えられたエネルギを前記インダクタンス手段を通して
    前記直流電源に回収することを特徴とするスイッチング
    電源。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2において、前記放電回路は、 前記電圧クランプコンデンサの電圧が
    設定電圧を越えないように、前記電圧クランプコンデン
    サのエネルギ量を調整し得るものであることを特徴とす
    るスイッチング電源。
  4. 【請求項4】 請求項1又は請求項2において、 前記インダクタンス手段が、前記スイッチング半導体素
    子に直列接続された1次巻線とこれに磁気的に結合され
    た2次巻線とを有する変圧器であることを特徴とするス
    イッチング電源。
  5. 【請求項5】 請求項1又は請求項2において、 前記放電回路は、前記スイッチング半導体素子を駆動す
    るための駆動信号に同期した信号の周波数に対応する可
    変インピーダンスを呈することを特徴とするスイッチン
    グ電源。
  6. 【請求項6】 直流電源から負荷に至る電流路を選択的
    に開閉するスイッチング半導体素子と、 該スイッチング半導体素子に直列に接続されるインダク
    タンス手段と、 前記スイッチング半導体素子に並列に接続され、かつ互
    いに直列接続された電荷蓄積型ダイオードと前記スイッ
    チング半導体素子の電圧をクランプする作用を行う電圧
    クランプコンデンサと、 前記電荷蓄積型ダイオードと前記電圧クランプコンデン
    サとの接続点と前記直流電源との間に接続され、制御に
    よりインピーダンスの変化する放電回路と、 前記スイッチング半導体素子のスイッチングを制御する
    制御回路と、 を備えるスイッチング電源の制御方法であって、 前記スイッチング半導体素子がオンの期間に前記インダ
    クタンス手段に蓄えられたエネルギを、前記スイッチン
    グ半導体素子のオフの期間において、前記電荷蓄積型ダ
    イオードの順方向電流により前記電圧クランプコンデン
    サに一旦蓄えた後、前記電荷蓄積型ダイオードの逆方向
    導通で前記電圧クランプコンデンサに蓄えられた前記エ
    ネルギを前記インダクタンス手段を通して前記直流電源
    側へ流すと共に、前記電圧クランプコンデンサからの放
    電電流が変換周波数を固定ないしはその変化幅を小さく
    するように上記放電回路を制御することを特徴とするス
    イッチング電源の制御方法。
  7. 【請求項7】 直流電源から負荷に至る電流路を選択的
    に開閉するスイッチング半導体素子と、 該スイッチング半導体素子に直列に接続されるインダク
    タンス手段と、 該インダクタンス手段に並列に接続されると共に、互い
    に直列接続された電荷蓄積型ダイオードと電圧クランプ
    コンデンサと、 前記電荷蓄積型ダイオードと前記電圧クランプ手段との
    接続点と前記直流電源との間に接続され、制御によりイ
    ンピーダンスの変化する放電回路と、 前記スイッチング半導体素子のスイッチングを制御する
    制御回路とを備え、 前記スイッチング半導体素子がオンの期間に前記インダ
    クタンス手段に蓄えられたエネルギを、前記スイッチン
    グ半導体素子のオフの期間において、前記電荷蓄積型ダ
    イオードの順方向電流により前記電圧クランプコンデン
    サに一旦蓄えた後、前記電荷蓄積型ダイオードの逆方向
    導通で前記電圧クランプコンデンサに蓄えられた前記エ
    ネルギを前記インダクタンス手段を通して前記直流電源
    側へ流すと共に、前記電荷蓄積型ダイオードの順、逆方
    向電流による前記電圧クランプコンデンサの充電エネル
    ギと放電エネルギとの差にほぼ等しいエネルギを放電す
    るように、前記放電回路のインピーダンスを制御するこ
    とを特徴とするスイッチング電源の制御方法。
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