JP3514553B2 - 超音波診断装置 - Google Patents

超音波診断装置

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JP3514553B2
JP3514553B2 JP16625095A JP16625095A JP3514553B2 JP 3514553 B2 JP3514553 B2 JP 3514553B2 JP 16625095 A JP16625095 A JP 16625095A JP 16625095 A JP16625095 A JP 16625095A JP 3514553 B2 JP3514553 B2 JP 3514553B2
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  • Hematology (AREA)
  • Ultra Sonic Daignosis Equipment (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、被検体内に超音波ビー
ムを送信し被検体内で反射した超音波を受信して受信信
号を得、その受信信号に基づいて被検体内の情報を表示
する超音波診断装置に関し、詳細には、被検体の断層像
に、被検体内の血流分布をカラーで表示する、いわゆる
カラーフローイメージング機能、および断層面内に指定
した観測点の血流速度を高精度に求めて表示する、いわ
ゆるパルスドプラ機能を合わせ持った超音波診断装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】被検体、特に人体内に超音波を送信し被
検体内で反射した超音波を受信して受信信号を得、この
受信信号に基づく断層像等を表示することにより人体の
内臓等の疾患の診断に役立たせる超音波診断装置が従来
より用いられている。この超音波診断装置の中には、体
内を流れる血流で反射された超音波を受信して血流速度
を得てそれを表示することができるように構成されたも
のがある。その血流速度を得て表示する方式にも大別し
て2種類存在し、そのうちの1つは、断層面内、あるい
は断層面内の一部領域内の血流分布を、白/黒の断層像
に重畳させて、例えば体表に近づく方向の血流を赤、体
表から遠ざかる方向の血流を青で表示し、かつその赤や
青の色の濃さで各画素の血流速度を表示する方式であ
り、カラーフローイメージングと呼ばれる。以下この方
式により得られた血流速度データを、‘カラーデータ’
と称する。この方式は血流分布の直感的な把握には有効
である。この方式では広範囲の血流速度分布を高速に求
める必要があることから、高速演算に適した、例えば自
己相関演算等により血流速度が求められるが、高速処理
の要請上、演算に用いられる、一画素あたりのデータ数
が少なく、かなり大きな誤差要因を含んでおり、高精度
な血流速度は求められない。
【0003】血流速度を得て表示する方式のうちの他の
1つは、被検体内のある一点の血流速度を求めて表示す
る方式である。この方式は、ある一点(観測点)のみの
血流速度を求めれば良いため、短時間のうちにその一点
のデータを多数収集することができ、それらの多数のデ
ータに基づいて、例えばFFT(Fast Fouri
er Transform)を用いて高精度の血流速度
が求められる。この方式として、超音波パルスに対する
ドプラ現象を捉えて血流速度を求める方式が広く用いら
れており、ここでは、これをパルスドプラ方式と称し、
この方式により得られた血流速度データを‘ドプラデー
タ’と称する。
【0004】このパルスドプラ方式は、血流速度を高精
度に求めることができるが、一点の血流速度しかわから
ないため、例えばカラーフローイメージングで関心のあ
る観測点を見つけ出し、その観測点を指定して、その観
測点の血流速度を高精度に測定するという手順が採られ
る。ところで、パルスドプラ方式の場合、直接的に測定
される血流速度は、超音波パルスビームの延びる方向の
血流速度成分であり、このため、例えばその観測点の血
流方向が超音波パルスビーム方向に対し0°以外の角度
θを有している場合、実際の血流速度をVとしたとき、
Vcosθが測定される。ここでは、この角度を‘ドプ
ラアングル’と称する。したがって正しい血流速度を得
るためには、観測点におけるドブラアングルを知って、
そのドプラアングルに応じて、測定された血流速度を換
算する必要がある。
【0005】尚、カラーフローイメージングの場合も、
通常、超音波パルスビームの延びる方向の血流速度成分
が求められるが、カラーフローイメージングの場合、全
体的な血流分布の把握が目的であり、血流速度の誤差は
あまり問題にはならない。パルスドプラ方式において血
流方向による血流速度の換算を行なうにあたっては、従
来の超音波診断装置は、観測点から延びる血流方向を示
すマーク(例えば矢印)がカラーフローイメージングに
よる表示画面上に表示され、操作者がその表示画面を見
ながら所定の操作子を操作してそのマークを血流の方向
に合わせることにより、装置に対しドプラアングルを知
らせるように構成されている。装置は、操作者による操
作により入力されたドプラアングルに基づいて観測点の
血流速度を換算する。
【0006】図16は、超音波診断装置の表示画面の一
例を示した図である。この表示画面1の左半分には、被
検体の扇形の断層像(いわゆるBモード像)2が表示さ
れており、そのBモード像2にカラーフローイメージが
重畳され、血管3がカラーで表示されている。ここで、
図示しない操作子を操作して血管3の中に観測点Pを設
定する。このとき、この観測点Pを通る超音波パルスビ
ームは、点Qから点Pを通って点Rの方向に延びてい
る。次に、ドプラアングルを設定する。Bモード上に
は、血流方向に合わせる必要のある矢印4が表示されて
おり、図示しない操作子を操作するとその矢印4が設定
された観測点Pを中心に回動する。そこでその操作子を
操作して、その矢印4を、図示のように血流方向(血管
の延びる方向)に設定する。こうすることによりドプラ
アングルθが設定される。
【0007】一方図16の右半分には、パルスドプラ方
式により求められた、観測点Pの血流速度が表示されて
いる。横軸は時間、縦軸は観測点Pの、各時刻における
血流速度を表わしている。この図では、その血流速度を
表わすカーブの横に目盛りが付されており、上述のよう
な操作によりドプラアングルθが入力されると、そのド
プラアングルθによりその目盛りが変更される。ドプラ
アングルθにより血流速度を表わすカーブの振幅の方を
変化させることももちろん可能であるが、カーブの振幅
は小さ過ぎても大き過ぎても観察しづらくなてしまうた
め、ここでは、カーブの振幅は変えずに目盛りの方を変
えるようにしている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】パルスドプラ方式を用
いて正確な血流速度を知ろうとする場合、上述のように
してドプラアングルを正しく設定さえすれば正しい血流
速度を知ることができるが、多忙な臨床でドプラアング
ルをいちいち設定するのでは煩わしく、手間がかかり過
ぎ、この点がこのパルスドプラの機能を有効に活用する
ことへの妨げとなっている。
【0009】本発明は、上記事情に鑑み、従来よりも少
ない操作で観測点の正しい血流速度を知ることのできる
超音波診断装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明の超音波診断装置は、被検体内に超音波ビームを送信
し該被検体内で反射した超音波を受信して受信信号を
得、該受信信号に基づいて該被検体内の情報を表示する
超音波診断装置において、 (1)上記受信信号に基づいて、被検体内に二次元的に
広がる断層面内の複数画素にわたる血流速度分布を求め
る第1の血流速度測定手段 (2)上記断層面内に所定の観測点を移動自在に設定す
る観測点設定手段と、 (3)上記受信信号に基づいて、観測点設定手段により
設定された観測点における、該観測点を通過する超音波
ビームの延びる方向の血流速度を、上記第1の血流速度
測定手段による血流速度の測定精度よりも高精度に測定
する第2の血流速度測定手段 (4)第1の血流速度測定手段により求められた血流速
度分布に基づいて、上記観測点における、断層面内の血
流の方向を求める血流方向演算手段 (5)第2の血流速度測定手段により求められた上記観
測点の血流速度を、血流方向演算手段により求められた
血流の方向の血流速度に換算する血流速度換算手段 を備えたことを特徴とする。
【0011】ここで、上記血流方向演算手段が、第1の
血流速度測定手段により求められた血流速度分布に基づ
いて、上記観測点から断層面内に放射状に延びる複数の
各線分に対応する、それら各線分の延びる方向がその観
測点における血流の方向である蓋然性を表わす各評価値
を求め、これら複数の線分のうち最大評価値が求められ
た線分の延びる方向を血流の方向とするものであっても
よい。
【0012】この場合に、上記血流方向演算手段は、断
層面内に広がる、上記観測点を含む所定の領域内におい
て、上記複数の各線分上に位置する、血流が存在する画
素の数を該各線分毎に求め、その画素の数を上記評価値
として用いるものであってもよく、あるいは、上記血流
速度演算手段は、断層面内に広がる、上記観測点を含む
所定の領域内において、上記複数の各線分上に位置す
る、各画素の血流速度のうちの最大流速をそれらの各線
分毎に求め、その最大流速を上記評価値として用いるも
のであってもよく、さらには、上記血流速度演算手段
が、断層面内に広がる、観測点を含む所定の領域内にお
いて、その観測点からの、複数の各線分に沿う方向に血
流が存在する画素のうち該観測点から連続する最遠の画
素までの距離を、それらの各線分毎に求め、その距離を
上記評価値として用いるものであってもよい。
【0013】あるいは、上記血流方向演算手段は、断層
面内に広がる、上記観測点を含む所定の領域内におい
て、上記複数の各線分上に位置する、血流が存在する画
素の数、それら各線分上に位置する各画素の血流速度の
うち最大流速、およびその観測点からの、上記複数の各
線分に沿う方向に血流が存在する画素のうち該観測点か
ら連続する最遠の画素までの距離のうちの少なくとも2
つをそれらの各線分毎に求め、これらの少なくとも2つ
に基づいてそれら各線分毎の上記評価値を求めるもので
あってもよい。
【0014】ここで上記血流方向演算手段は、上記最大
評価値を所定の閾値と比較してその最大評価値がその閾
値よりも小さいときに上記血流速度換算手段による血流
速度の換算が不能である旨の情報を生成するものであっ
てもよく、あるいは上記血流方向演算手段は、上記最大
評価値を所定の閾値と比較してその最大評価値がその閾
値よりも小さいときに断層面内の所定の方向を上記観測
点における血流の方向とするものであってもよい。
【0015】また上記本発明の超音波診断装置におい
て、上記血流方向演算手段は、上記第1の血流速度測定
手段により求められた血流速度分布に基づいて、上記断
層面内に互いに平行な方向に延びる複数の各線分に沿
う、血流が存在する画素が連続する各線分領域の少なく
とも一方の端点を、その断層面内に広がる上記観測点を
含む所定の領域内においてそれらの各線分毎に求め、上
記観測点から、上記端点のうちその観測点との間の距離
が最も大きい端点に向かう方向を上記観測点における血
流の方向とするものであってもよい。
【0016】尚、本発明における血流方向演算手段は、
上記各線分に沿う方向に血流が存在しない画素が所定数
以下連続していてもこれら連続する所定数以下の画素を
血流が存在する画素とみなすものであってもよい。
【0017】
【作用】パルスドプラ方式による血流速度を求めるにあ
たっては、通常、カラーフローイメージにより観測点を
設定する。すなわち、パルスドプラ方式による血流速度
の測定機能を有する超音波診断装置には、カラーフロー
イメージ機能が付随しているのが一般的である。
【0018】本発明は、この点に着目したものであり、
上記第1の血流速度測定手段により求めた血流速度(カ
ラーデータ)に基づいて血流方向(ドプラアングル)を
求め、求められた血流方向に基づいて第2の血流速度測
定手段により求められた観測点の血流速度(ドプラデー
タ)を換算するようにしたものであり、観察者は、断層
面内に観測点を指定するだけで、手動操作によるドプラ
アングルの情報の入力なしに、その観測点の、ドプラア
ングルを考慮した正しい血流速度が求められる。このよ
うに、本発明においてはドプラアングルが考慮された、
観測点の正しい血流速度を求めるための操作が簡単化さ
れ、診断時間の短縮化、診察の高精度化に寄与する。
【0019】観測点の血流速度を求めるにあたっては、
上記第1の血流速度測定手段により求められた血流速度
に基づいて、例えば観測点から放射状に延びる複数の各
線分に沿って、その線分の方向が血流方向である蓋然性
を表わす評価値を求め、最大評価値が求められた線分の
方向を血流の方向としてもよい。このときの評価値とし
ては、例えば、各線分上に位置する、血流が存在する画
素の数、各線分に位置する各画素の血流速度のうちの最
大流速、その観測点からの、各線分に沿う方向に血流が
存在する画素のうちその観測点から連続する最遠の画素
までの距離、等のうちの1つもしくは複数の組合せを採
用することができる。
【0020】ここで、上記の方法により血流の方向が正
しく求められなかった場合、すなわち、上記最大評価値
を所定の閾値と比較してその最大評価値が閾値よりも小
さいときには、例えば血流速度換算手段による血流速度
の換算が不能である旨の情報を生成して必要に応じてそ
れを表示したり、あるいは、その情報の生成とともに、
あるいはそれに代わり、断層面内の所定の方向、例えば
超音波パルスビームの延びる方向を観測点における血流
の方向としてもよい。
【0021】また、上記本発明において、観測点の血流
速度を求めるにあたって、上記第1の血流速度測定手段
により求められた血流速度分布に基づいて、断層面内に
互いに平行な方向に延びる複数の各線分に沿う、血流が
存在する画素が連続する各線分領域の少なくとも一方の
端点を、断層面内に広がる上記観測点を含む所定の領域
内においてそれらの各線分毎に求め、上記観測点から、
上記端点のうち該観測点との間の距離が最も大きい端点
に向かう方向をその観測点における血流の方向とする演
算を採用すると、上記複数の各線分の方向を画素表示に
おける走査の方向と一致させることにより、観測点から
放射状に延びる線分に沿う演算を行なう場合と比べ、血
流方向の探索のための演算が高速化され、しかも、その
血流方向が実用上十分な精度で求められる。
【0022】尚、カラーフローイメージングにおける血
流速度演算においては、誤差が大きいため、実際には血
流が存在していてもカラーデータが存在しない(血流が
存在しないあるいは微小な血流しか存在しないことを表
わす)場合が多々生じる。そこで、上記血流方向演算手
段は、各線分に沿う方向にデータ上、血流が存在しない
画素が所定数以下連続していてもこれら連続する所定数
以下の画素を血流が存在する画素とみなす、すなわちカ
ラーデータが存在する画素と同一視するものであること
が好ましい。
【0023】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。図
1は、本発明の超音波診断装置の一実施例の構成を表わ
したブロック図である。アナログ処理部11からプロー
ブ12に向けてパルス電圧が印加され、このプローブ1
2から被検体9の内部に向けて超音波パルスビームが送
信される。被検体9の内部に送信された超音波は、被検
体9の内部で反射されてプローブ12に戻り、プローブ
12で受信され受信信号に変換されてアナログ処理部に
11に入力される。アナログ処理部11では、入力され
た受信信号に基づいて、いわゆるビームフォーミングが
行なわれ、さらに検波されディジタル信号に変換されて
Bモードフレームメモリ14に一旦格納される。Bモー
ドフレームメモリ14に格納されたBモードデータは、
後述するドプラフレームメモリ17、カラーフレームメ
モリ18等に格納されたデータと同期して読み出されて
画像表示制御部23に入力され画像表示用の信号に変換
されて、表示部24に、図6に示すような画像が表示さ
れる。
【0024】またアナログ処理部11からは、ビームフ
ォーミング直後の信号がドプラ処理部13に入力され、
ドプラ処理部13では、入力信号に直交検波が施されデ
ィジタル信号に変換されて、そのディジタル信号がパル
スドプラ処理部15、およびカラーフロー解析部16に
入力される。ここで、トラックボール19の操作によ
り、表示部24に表示された断層像(Bモード像)上に
所望の観測点P(図16参照)が設定される。トラック
ボール19では、観測点Pの位置情報が生成され、その
位置情報は制御部20およびマーカ表示制御部21に入
力される。
【0025】制御部20は、トラックボール19から
の、観測点の位置情報に基づいて、その観測点を通過す
る方向に、単位時間あたり多数回の超音波パルスが送信
されるようにアナログ処理部11を制御するとともに、
ドプラ処理部13から出力されるデータの流れを制御し
て、その観測点の血流速度をパルスドプラ方式により測
定するのに必要なデータをパルスドプラ処理部15に入
力させ、カラーフローイメージの形成に必要なデータを
カラーフロー解析部16に入力させる。
【0026】パルスドプラ処理部15では、トラックボ
ールの操作により指定された観測点Pの、超音波パルス
ビームの進む方向の血流速度が求められる。この血流速
度は上述したように、多数のデータに基づいて高精度に
求められる。パルスドプラ処理部15で求められた観測
点Pの血流速度データ(ドプラデータ)は、ドプラフレ
ームメモリ17に一旦格納され、その後、上述したよう
に画像表示部23に入力される。
【0027】またカラーフロー解析部16では、断層面
内の広い領域にわたる血流分布が求められる。このカラ
ーフロー解析部16で得られた血流分布(カラーデー
タ)は、カラーフレームメモリ18に一旦格納され、そ
の後画像表示部23に入力される。また、トラックボー
ル19の操作状態を表わすデータは、上述のように、制
御部20に入力されるほか、マーカ表示制御部21にも
入力される。マーカ表示制御部21は、図16に示す観
測点Pを表わす〇印の表示制御を行なうものであり、マ
ーカ表示制御部21で生成された、観測点Pを表わす〇
印のデータは画像表示制御部23に入力され、表示部2
4の表示画面上の、トラックボール19の操作により位
置設定された観測点Pに、その〇印が表示される。
【0028】さらに、この図1に示す超音波診断装置1
0には、ドプラアングル表示制御部22が備えられてい
る。このドプラアングル表示制御部22は、カラーフレ
ームメモリ18に格納されているカラーデータに基づい
てドプラアングルを求め、表示画面上に血流方向(図1
6に示す矢印4の方向)を表示させる機能、およびその
求めたドプラアングルに基づいて図16に示す目盛り6
を適正に表示する機能を有する。本実施例では、この目
盛り6を適正に表示する機能が本発明にいう血流速度換
算手段の一例に相当する。
【0029】図1に示す超音波診断装置10は、カラー
データに基づいてドプラアングルを求める機能を除く他
の機能は従来技術と同等であるため、超音波診断装置1
0の全体の構成についての説明は以上の概略説明にとど
め、以下、ドプラアングル表示制御部22における、ド
プラアングルを求めるための演算について詳述する。図
2は、図16に示すBモード画像2の観測点Pの周囲の
部分を示した模式図である。
【0030】ここでは、図2に〇印で示す観測点Pを中
心とする円7の内部領域において、観測点Pからプロー
ブ2(図1参照)に向かう方向(これをPQ方向と称す
る)から、P点から超音波パルスビームの進む方向(P
R方向)に対し10°だけ傾いた方向迄の、順次10°
ずつ異なる18の方向に放射状に延びる複数の各線分8
について、その各線分8に沿って並ぶ画素のカラーデー
タから血流方向である蓋然表わす評価値が各線分毎に求
められ、それらの各線分の評価値のうち、最大評価値に
対応する方向が血流方向として求められる。ここで、血
流の、超音波パルスビームに沿う方向の成分がプラスで
あるかマイナスであるかは、パルスドプラ処理部15で
求められるため、ドプラアングルを求めるにあたって
は、図2に示すように180°の範囲内で放射状に延び
る複数の線分について評価値を求める演算を行なえば十
分である。
【0031】図3は、図1に示すドプラアングル表示制
御部22におけるドプラアングルを求めるための処理手
順の第1の例を示すフローチャート、図4は、図3に示
すフローチャート中に明示的に表われるレジスタ等の一
覧を表わした図である。ここでは、図2に示す各線分8
上に並ぶ画素のうち、カラーデータが付されている画素
の数が評価値として採用されている。
【0032】ここで、カラーデータとは、その対応する
画素に血流が存在することを示すデータであり、カラー
データが付されていない画素は、血流が存在しないか、
あるいは存在しても所定の血流速度未満の血流速度であ
ってカラーフロー解析部16(図1参照)における解析
において血流が存在しないとみなされた画素であること
を意味し、カラーデータが付された画素は、その画素に
所定の血流速度以上の血流が存在している画素であるこ
とを示している。また、カラーデータの値は、その画素
の血流速度に対応している。ただし、前述したとおり、
ここにはかなり大きな誤差が含まれており、このカラー
データで示される血流速度は概略的なものである。
【0033】図3のステップ3_1では、初期設定とし
て、最大カラーデータレジスタおよび最大検索方向レジ
スタに零が格納される。最大カラーデータレジスタは、
線分8(図2参照)上に並ぶ画素のうちカラーデータを
伴う画素の数を各線分毎に集計したとき、最も大きい画
素数が格納されるレジスタであり、最大検索方向レジス
タは、複数の線分8のうち、カラーデータを伴う画素の
数が最も多い線分の延びる方向(検索角度)が格納され
る。
【0034】次に、ステップ3_2において、検索方向
がPQ方向に初期設定され、さらにステップ3_3に進
んで、検索画素カウンタおよびカラーデータカウンタ
に、初期値として零が格納される。検索カウンタおよび
カラーデータカウンタは、各線分8に沿う検索の際の作
業領域として用いられる。ステップ3_4では、観測点
Pに近い側から順に、現在検索しようとしている線分8
に沿って画像データが1画素分読み取られ、ステップ3
_5においてその画像データにカラーデータが存在して
いるか否かが判定される。カラーデータが存在している
ときは、ステップ3_6に進んでカラーデータカウンタ
の内容が1だけインクリメントされ、さらにステップ3
_7に進んで検索画素カウンタの値が1だけインクリメ
ントされる。ステップ3_5においてその画像データに
カラーデータが存在していないときは、ステップ3_6
はスキップしてステップ3_7に進み、検索画素カウン
タの値が1だけインクリメントされる。
【0035】ステップ3_8では、検索画素カウンタの
値が設定値を越えたか否かが判定される。この設定値
は、1画素を単位としたとしたときの図2に示す円7の
半径(観測点Pと円7との間の距離、各線分8の長さ)
に相当しており、検索画素カウンタの値が設定値を越え
たということは、その線分8に沿って円7の位置まで検
索が終了したことを意味し、ステップ3_9に進む。検
索画素カウンタの値が設定値以下のときは、再びステッ
プ3_4に進み、前回読み取った画像データに対応する
画素に対し、その線分に沿って観測点Pから離れた側に
隣接する画素の画像データが読み取られ、以下、上述の
処理が繰り返される。
【0036】ステップ3_8において、その線分の検索
が終了したことが判定されると、ステップ3_9に進
む。このとき、カラーデータカウンタの内容は、その線
分8上に存在する画素のうち、カラーデータを伴った画
素の数を表わしており、画素の幅を単位とした長さでい
うと、例えば図2に示すそれぞれ線分8a,8bの場
合、カラーデータカウンタの値はそれぞれd1 ,d2
3 となる。
【0037】ステップ3_9では、カラーデータレジス
タの値、すなわち今回検索した線分上に並ぶカラーデー
タが付された画素の数が、最大カラーデータレジスタの
値、すなわち、これまでに検索した線分についての、カ
ラーデータが付された画素の数の中の最高値とが比較さ
れ、過去の最高値よりも今回求めた画素数の方が大きい
値の場合、ステップ3_10に進み、カラーデータカウ
ンタの値が最大カラーデータカウンタに格納され、ま
た、今回の線分の方向(検索角度)が最大検索方向レジ
スタに格納される。ステップ3_9において、今回求め
た画素数よりも過去の最高値の方が大きいときは、ステ
ップ3_10はスキップされる。
【0038】ステップ3_11では検索角度が10°だ
け更新される。ステップ3_12では、検索角度が10
°だけ更新された結果、検索角度が180°に達したか
否か、すなわち次に検索しようとする方向が図2に示す
PR方向であるか否かが判定され、180°未満の場合
は、ステップ3_3に戻って、以後、それまでの検索方
向とは10°だけ異なった方向についての検索が行なわ
れる。
【0039】ステップ3_12において検索角度が18
0°に達したことが判定されると、ステップ3_13に
進み、このときに最大検索方向レジスタに格納されてい
る検索角度に基づいてドプラアングルが検出される。図
1に示すドプラアングル表示制御部22では、上記のよ
うにして求めたドプラアングルに基づいて図16に示す
目盛り6の表示情報が変換され、それらドプラアングル
の情報および目盛り6の表示情報が画像表示制御部23
に送られる。画像表示制御部23はそれらの情報を基
に、表示部24の表示画面上に、図16に示す血流方向
を向いた矢印4および適正な目盛り6を表示する。
【0040】このように、ここでは、図2に示す各線分
8上に並ぶ画素のうちカラーデータを伴う画素の数を数
えて評価値とし、そのうちの最大評価値に対応する方向
を、血流方向として自動的に検出して表示および血流速
度の換算を行なっている。これにより観察者によるドプ
ラアングルの入力操作が省かれ、使い勝手の良い装置が
構成される。
【0041】図5は、図1に示すドプラアングル表示制
御部22におけるドプラアングルを求めるための処理手
順の第2の例を示すフローチャート、図6は、図5に示
すフローチャート中に明示的に表われるレジスタ等の一
覧を表わした図である。ここでは図2に示す各線分8上
に並ぶ画素に付されたカラーデータのうち、各線分毎の
最大流速に対応するカラーデータの値が評価値として採
用されている。
【0042】図5のステップ5_1では、初期設定とし
て、最大流速レジスタおよび最大検索方向レジスタに零
が格納される。流速レジスタは、複数の各線分8(図2
参照)上に並ぶ画素の中の最大流速を示すカラーデータ
が格納されるレジスタであり、最大検索方向レジスタに
は、複数の線分8のうち、最大の流速を示すカラーデー
タを示す線分の延びる方向(検索角度)が格納される。
【0043】次に、ステップ5_2において、検索方向
がPQ方向に初期設定され、さらにステップ5_3に進
んで、検索画素カウンタおよび単一方向最大流速レジス
タに、初期値として零が格納される。検索画素カウンタ
およびび単一方向最大流速レジスタは、各線分8に沿う
検索の際の作業領域として用いられる。ステップ5_4
では、観測点Pに近い側から順に、現在検索しようとし
ている線分8に沿って画像データが1画素分読み取ら
れ、ステップ5_5においてその画像データに付された
カラーデータが示す流速と単一方向最大流速レジスタの
内容との大小が判定される。今回読み取った流速の方が
単一方向最大流速レジスタに格納された流速値よりも大
きいときはステップ5_6に進んで、今回読み取った流
速が単一方向最大流速レジスタに格納され、さらにステ
ップ5_7に進んで検索画素カウンタの値が1だけイン
クリメントされる。ステップ5_5において今回読み取
った流速よりも単一方向最大流速レジスタの値の方が大
きいと判定されたときは、ステップ5_6はスキップし
てステップ5_7に進み、検索画素カウンタの値が1だ
けインクリメントされる。
【0044】ステップ5_8では検索画素カウンタの値
が、図2に示す円7の半径に相当する設定値を越えたか
否かが判定される。検索画素カウンタの値が設定値を越
えたときは、ステップ5_9に進む。検索画素カウンタ
の値が設定値以下のときは、再びステップ5_4に進
み、前回読み取った画像データ(流速)に対応する画素
に対し、その線分に沿って観測点Pから離れた側に隣接
する画素の画像データ(流速)が読み取られ、以下、上
述の処理が繰り返される。ステップ5_8において、そ
の線分8の検索が終了したことが判定されると、ステッ
プ5_9に進み、単一方向最大流速レジスタの値、すな
わち今回検索した線分上に並ぶ各画素のカラーデータの
うち最大値のカラーデータと、最大流速レジスタの値、
すなわち、これまでに検索した線分についてのカラーデ
ータの最高値とが比較され、過去の最高値よりも今回求
めたカラーデータの最高値の方が大きい場合、ステップ
5_10に進み、単一方向最大流速レジスタの値が最大
流速レジスタに格納され、また、今回の線分の方向(検
索角度)が最大検索方向レジスタに格納される。ステッ
プ5_9において、今回求めたカラーデータの最高値よ
りも過去の最高値の方が大きいときは、ステップ5_1
0はスキップされる。
【0045】ステップ5_11では検索角度が10°だ
け更新される。ステップ5_12では、検索角度が10
°だけ更新された結果、検索角度が180°に達したか
否か、すなわち、次に検索しようとする方向が図2に示
すPR方向であるか否かが判定され、180°未満の場
合は、ステップ5_3に戻って、以後、それまでの検索
方向とは10°だけ異なった方向についての検索が行な
われる。
【0046】ステップ5_12において検索角度が18
0°に達したことが判定されると、ステップ5_13に
進み、このときに最大検索方向レジスタに格納されてい
る検索角度に基づいてドプラアングルが検出される。以
後の、ドプラアングル表示制御部22の動作は、図3を
参照して説明した第1の例の場合と同様である。
【0047】このように、ここでは、図2に示す各線分
8上に並ぶ画素に対応するカラーデータのうち最大値を
有するカラーデータを評価値とし、そのうちの最大評価
値に対応する方向を血流の方向として自動的に検出し
て、表示および血流速度の換算を行なっている。これに
より、図3に示す第1の例の場合と同様に、ドプラアン
グルの入力操作なしに観測点Pの正しい血流速度が求め
られ、使い勝手のよい装置が構成される。
【0048】図7は、図1に示すドプラアングル表示制
御部22におけるドプラアングルを求めるための処理手
順の第3の例を示すフローチャート、図8は、図7に示
すフローチャート中に明示的に表われるレジスタ等の一
覧を表わした図である。ここでは、観測点Pを起点とし
て、図2に示す各線分8上に並ぶいくつの画素に連続し
てカラーデータが付されているか、を示す画素数が評価
値とされる。すなわち、図2に示す線分8a,8bの場
合、それぞれ長さd1 ,d2 がその線分8a,8bにつ
いての評価値となる。
【0049】図7のステップ7_1では、初期設定とし
て、最大位置レジスタおよび最大検索方向レジスタに零
が格納される。最大位置レジスタは複数の各線分8(図
2参照)上に並ぶ画素のうち観測点Pを起点としてどの
画素までカラーデータを伴っているかを示すカラーデー
タ数のうちの複数の線分8についての最大数が格納され
るレジスタであり、最大検索方向レジスタには、複数の
線分8のうち、その最大数に対応する線分の延びる方向
(検索角度)が格納される。
【0050】次に、ステップ7_2において、検索方向
がPQ方向に初期設定され、さらにステップ7_3に進
んで、検索画素カウンタ、および単一方向最長レジスタ
に初期値として零が格納される。検索カウンタ、および
単一方向最長レジスタは、各線分8に沿う検索の際の作
業領域として用いられる。ステップ7_5では、観測点
Pの画像データが1画素分読み取られ、旧流速レジスタ
に格納される。この旧流速レジスタも、各線分8に沿う
検索の際の作業領域である。
【0051】ステップ7_6では、観測点Pに近い側か
ら順に、現在検索しようとしている線分8に沿って画像
データ(流速)が1画素分読み取られる。ここでは、こ
のステップ7_6において読み取った画像データ(流
速)を‘現在流速’と称する。ステップ7_7では現在
流速と、その現在流速に対応する画素に対し、観測点P
側に隣接する画素の流速(すなわち、旧流速レジスタに
格納されている流速)との双方に、カラーデータが存在
しているか否かが判定される。それらの双方にカラーデ
ータが存在しているときは、カラーデータが連続してい
るため、ステップ7_8に進んで単一方向最長レジスタ
の値が1だけインクリメントされ、さらにステップ7_
9に進んで、検索画素カウンタの値が1だけインクリメ
ントされる。さらにステップ7_10に進み、ステップ
7_10では、検索画素カウンタの値が、図2に示す円
7の半径に相当する設定値を越えたか否かが判定され、
検索画素カウンタの値が設定値を越えたときはステップ
7_11に進む。一方、検索画素カウンタの値が設定値
以下のときは、ステップ7_5に進み、前回、ステップ
7_6において読み取った現在流速が旧流速レジスタに
格納され、ステップ7_6に進み、ステップ7_6にお
いて読み取った現在流速に対応する画素に対し、現在検
索中の線分に沿って観測点Pから離れた側に隣接する画
素の画像データ(流速)が、新たな現在流速として読み
取られ、以下、上述の処理が繰り返される。
【0052】一方、ステップ7_7においてカラーデー
タが連続していないと判定されたときは、その線分につ
いて検索を続行する必要はないため、直接にステップ7
_11に進む。ステップ7_11では、単一方向最長レ
ジスタの値と最大流速レジスタの値との大小が比較され
る。すなわち、今回検索した線分8における観測点Pか
らカラーデータが連続して並ぶ画素数と、過去に検索し
た各線分8の観測点Pからカラーデータが連続して並ぶ
画素数のうちの最大値とが比較される。
【0053】ステップ7_11において単一方向最良レ
ジスタの値の方が大きい、すなわち今回の求めた画素数
の方が過去の最高値よりも大きいときは、ステップ7_
12に進み、単一方向最良レジスタの値が最良流速レジ
スタに格納され、さらに今回検索を行なった線分の方向
(検索角度)が最大検索方向レジスタに格納される。ス
テップ7_11において、今回求めた画素数よりも過去
の最高値の方が大きいとき、もしくはそれらが等しいと
きは、ステップ7_12はスキップされる。ステップ7
_13では、検索角度が10°だけ更新される。
【0054】ステップ7_14では、検索角度が10°
だけ更新された結果、検索角度が180°に達したか否
か、すなわち次に検索しようとする方向が図2に示すP
R方向であるか否かが判定され、180°未満の場合
は、ステップ7_3に戻って、以後、それまでの検索方
向とは10°だけ異なった方向についての検索が行なわ
れる。
【0055】ステップ7_14において検索角度が18
0°に達したことが判定されると、ステップ7_15に
進み、このときに最大検索方向レジスタに格納されてい
る検索角度に基づいてドプラアングルが検出される。ド
プラアングルが検出された以後における、ドプラアング
ル表示制御部22(図1参照)の動作は、図3を参照し
て説明した第1の例の場合と同様である。
【0056】この様に、ここでは、図2に示す各線分8
上の観測点Pから連続して並ぶ、カラーデータを伴った
画素の数を評価値とし、そのうちの最大評価値に対応す
る方向を血流の方向として検出し、図16に示す矢印4
の表示、目盛り6の換算および表示を行なっている。こ
れにより、図3、図5に示す各例の場合と同様、ドプラ
アングルを手動設定することなしに、観測点Pの正しい
血流速度が求められる。
【0057】図9は、図7に示す第3の例の変形例を示
す図である。ここでは、図7のフローに追加する部分の
みが示されている。この図9に示す部分フローは図7に
示すaの部分に追加される。図7に示すフローのステッ
プ7_7において、現在流速と、旧流速レジスタに格納
された旧流速とのいずれか一方にカラーデータが存在し
ない場合、ステップ9_1に進み、現在流速に対応する
画素に続く、あらかじめ定められたn個の、順次連続す
る画素の流速が読み取られ、ステップ9_2に進み、そ
れらn画素のうちのいずれかにカラーデータが存在する
か否かが判定される。
【0058】ステップ9_2において、それらn画素の
うちのいずれかにカラーデータが存在する場合、すなわ
ちカラーデータが存在しない画素がn画素以内の場合
は、それらの画素にもカラーデータが連続しているもの
と同一視してステップ7_8に進む。それらn画素のう
ちいずれにもカラーデータが存在しないときは、カラー
データの連続はそこで終了しているものと判定し、ステ
ップ7_11に進む。
【0059】前述したとおり、カラーデータはかなり大
きな誤差を含むため、本来血流が存在している領域であ
っても、カラーデータが存在しない画素が多々存在する
ことがある。そのような場合、この図9に示す変形例、
すなわちn画素以下程度の短い画素の連続の間カラーデ
ータが存在していなくても、その後再びカラーデータが
存在する場合、そのカラーデータが存在していない区間
もカラーデータが存在するとみなすことにより、ノイズ
に強いドプラアングルの検出が可能となる。
【0060】図10は、図1に示すドプラアングル表示
制御部22におけるドプラアングルを求める処理手順の
第4例を示すフローチャート、図11は、図10に示す
フローチャート中に明示的に表われるレジスタ等の一覧
を表わした図である。ここでは、図3、図5、および図
7に示す各評価値を総合したものが評価値とされる。こ
こでは、図11に示すように、図2に示す各線分8それ
ぞれに対応して、各方向カラーデータカウンタ、各方向
最大流速レジスタ、各方向最長レジスタ、および各方向
評価値レジスタがそれぞれ1つずつ備えられている。
【0061】図10のステップ10−1では、初期設定
として、各方向カラーデータレジスタ、各方向最大流速
レジスタ、および各方向最長レジスタに零が格納され
る。各方向カラーデータレジスタは複数の各線分8(図
2参照)上に並ぶ画素のうちカラーデータを伴う画素の
数が格納されるレジスタであり、各方向最大流速レジス
タは、各線分8上に並ぶ画素の中の、各方向毎の最大の
流速を示すカラーデータが格納されるレジスタであり、
各方向最長レジスタは各線分8上に並ぶ画素のうち観測
点Pを起点としてどの画素までカラーデータが続いてい
るかを示す画素数が格納されるレジスタである。
【0062】次に、ステップ10_2において、検索方
向がPQ方向に初期設定され、さらにステップ10_3
に進んで、検索画素カウンタに、初期値として零が格納
され、一次フラグに零が設定される。検索画素カウンタ
および一時フラグは、各線分8に沿う検索の際の作業領
域、作業用フラグとして用いられる。ステップ10_4
では、観測点Pの画素データ(流速)が一画素分読み取
られ、ステップ10_5においてその流速が旧流速レジ
スタに格納される。この旧流速レジスタも、各線分8に
沿う検索の際の作業領域である。ステップ10_6で
は、観測点Pに近い側から順に、現在検索しようとして
いる線分8に沿って、画像データ(流速)が一画素分読
み取られる。ここでは、このステップ10_6において
読み取った画像データ(流速)を‘現在流速’と称す
る。
【0063】ステップ7_7では、画像データにカラー
データ(流速)が存在するか否かが判定される。カラー
データが存在しているときは、ステップ10_8に進ん
で、図11に示す各方向カラーデータカウンタのうち、
現在検索している方向(線分)に対応する各方向カラー
データカウンタの値が1だけインクリメントされる。ス
テップ10_7において、画像データにカラーデータが
存在しない(血流がない)と判定されたときは、ステッ
プ10_8はスキップされる。
【0064】ステップ10_9では、現在流速と、図1
1に示す各方向最大流速レジスタのうち現在検索してい
る方向(線分)に対応する各方向最大流速レジスタの値
との大小が判定される。現在流速の方が、その方向につ
いての各方向最大流速レジスタの値よりも大きいとき
は、ステップ10_10に進んで、現在流速が、その方
向についての各方向最大流速レジスタに格納され、ステ
ップ10_11に進む。ステップ10_9において、現
在検索中の方向についての各方向最大流速レジスタの値
の方が現在流速よりも大きいか、もしくはそれらが等し
いときは、ステップ10_10はスキップされ、直接に
ステップ10_11に進む。
【0065】ステップ10_11では、一時フラグが零
か否かが判定される。一時フラグが‘1’のときは、ス
テップ10_14に進む。一時フラグが零のときは、ス
テップ10_12に進んで、現在流速と、旧流速(その
現在流速に対応する画素に隣接する、観測点P側の画素
の流速、すなわち旧流速レジスタの値)との双方に、カ
ラーデータが存在しているか否かが判定される。それら
の双方にカラーデータが存在しているときは、カラーデ
ータが観測点Pから連続しているため、ステップ10_
13に進んで、各方向最長レジスタのうち、現在の検索
方向に対応する各方向最長レジスタの値が1だけインク
リメントされ、ステップ10_14に進む。
【0066】一方、ステップ10_12において、カラ
ーデータが連続していないと判定されたときは、その線
分については、以後、ステップ10_12、10−13
の処理を行なう必要がないため、ステップ10_15に
進み、以後、その線分についてステップ10_12、1
0−13の処理を禁止すべく、一時フラグに‘1’が格
納されてステップ10_14に進む。
【0067】ステップ10_14では、検索画素カウン
タの値が、図2に示す円7の半径に相当する設定値を越
えたか否かが判定され、検索画素カウンタの値が設定値
を越えたときは、その方向についての検索が終了したこ
とを意味し、ステップ10_17に進む。一方、検索画
素カウンタの値が設定値以下のときは、ステップ10_
5に進み、前回、ステップ10_6において読み取った
現在流速が旧流速レジスタに格納され、ステップ10_
6において、前回ステップ10_6において読み取った
現在流速に対応する画素の、現在検索中の線分に沿って
観測点Pから離れた側に隣接する画素の画像データ(流
速)が、新たな現在流速として読み取られ、以下、上述
の処理が繰り返される。
【0068】一方、10−16において、その線分につ
いての検索が終了したことが判定されると、ステップ1
0_17に進み、検索角度が10°だけ更新される。ス
テップ10_18では、検索角度が10°更新された結
果、検索角度が180°に達したか否か、すなわち、次
に検索しようとする方向が図2に示すPR方向であるか
否かが判定され、180°未満の場合は、ステップ10
_3に戻って、以後、それまでの検索方向とは10°だ
け異なった方向についての検索が行なわれる。
【0069】ステップ10_18において検索角度が1
80°に達したことが判定されると、ステップ10_1
9に進み、各方向についての各評価値の計算が行なわれ
る。ここでは、各方向の評価価は、図1に示す、各方向
についての、各方向カラーデータカウンタの値と、各方
向最大流速レジスタの値と、各方向最長レジスタの値と
が、各方向毎に重み付け加算されることにより求められ
る。このようにして求められた各方向毎の評価値は、各
方向に対応する各方向評価値レジスタに格納される。
【0070】このようにして、各方向についての評価値
が求められ各方向評価値レジスタに格納されると、次に
ステップ10_20に進み、それらの各方向評価値レジ
スタに格納された各評価値のうち、最大評価値が格納さ
れた各方向評価値レジスタがサーチされ、その、最大評
価値が格納された各方向評価値レジスタに対応する検索
角度に基づいてドプラアングルが検出される。
【0071】ドプラアングルが検出された以後におけ
る、ドプラアングル表示制御部22(図1参照)の動作
は、これまでの各例の場合を同様であるが、この図10
を参照して説明した例においては複数種類の指標に基づ
いて評価値を求めているため、ドプラアングルをより正
確に求めることができ、したがって血流速度をより正確
に求めることができる。
【0072】尚、図10に示す例においても、図7に示
す例に対する図9に示す変形例と同様の変形例が存在す
るが、図10に示すフローに図9に示す部分フローと同
様の部分フローを付加するだけであるため、ここでは、
図10に対する、図9と同様の変形例の図示および説明
は省略する。図12は、本発明の超音波診断装置の他の
実施例の構成を表わしたブロック図である。図1に示す
実施例と同一の構成要素には、図1において付した符号
と同一の符号を付して示し、相違点のみについて説明す
る。
【0073】図2に示す超音波診断装置10’には、図
1に示す超音波診断装置にけるドプラアングル制御部2
2に代わり、画像表示制御部23の出力データを入力す
るドプラアングル制御部22’が備えられている。この
ドプラアングル制御部22’に入力される、画像表示制
御部23からの出力データは、もともとは、カラーフロ
ー解析部16で求められカラーフローフレームメモり1
8に格納されたカラーデータであるが、画像表示制御部
23により、表示に適した、いわゆるラスタースキャン
データに変換されたカラーデータである。
【0074】図13は、図16に示すBモード画像2
の、観測点Pの周囲の部分を示した模式図である。ここ
では、図13に示す、観測点Pを含む矩形領域70内に
おいて、互いに平行に横方向に延びる複数の各線分71
に沿って、カラーデータが存在する線分領域72が求め
られ、各線分領域72の各一方の端点73が求められ、
観測点Pと、各端点73との各距離が求められ、観測点
Pから、それらの各端点73のうち、観測点Pから最遠
に位置する観測点Pに向かう方向が血流方向として求め
られる。
【0075】図13に示す例では、線部71aの、カラ
ーデータが連続する線分領域72aの端点73aが観測
点Pから最遠に位置し、したがって、観測点Pから端点
73aに向かう矢印74の方向が血流方向として求めら
れる。この場合、血流方向が若干の誤差をもって求めら
れることがあるが、実用上十分な誤差内であり、かつ、
このような演算手法は、これまでの各例における、観測
点Pから放射状に延びる線分に沿って検索する手法と異
なり、ラスターデータの流れに沿って水平方向に検索す
るだけであるため、高速演算が可能である。
【0076】図14は、図13を参照して説明した、図
12に示すドプラアングル表示制御部22’におけるド
プラアングルを求めるための処理手順を示すフローチャ
ート、図15は、図14に示すフローチャート中に明示
的に表われるレジスタ等の一覧を表わした図である。先
ず、ステップ14_1において、最長距離レジスタ、最
大位置レジスタ(x),最大位置レジスタ(y)および
水平ラインカウンタに、初期値零がそれぞれ格納され
る。最長距離レジスタは、図13に示す線分(ライン)
71のうち、それまでに検索が終了した線分(ライン)
それぞれの線分領域72の端点73と観測点Pとの間の
距離のうちの最長距離が格納されるレジスタであり、水
平ラインレジスタは、図3に示す線分(ライン)71の
うち、現在検索を行なっている線分(ライン)71の番
号が格納されるレジスタである。また、最大位置レジス
タ(x)、最大位置レジスタ(y)は、最長距離レジス
タに格納された最長距離に対応する線分(ライン)71
の、線分領域72の端点73の座標が格納されるレジス
タである。
【0077】ステップ14_2では、検索画素カウンタ
および一時フラグに零が格納される。これら検索画素カ
ウンタ、一時フラグ、および後述する旧流速レジスタ
は、各線分(ライン)71毎の検索の作業領域ないし作
業用フラグとして用いられる。尚、各線分(ライン)7
1の検索は、図13に示す矩形領域70の左端側から右
端側に向かって各画素毎に順次行なわれるものとする。
【0078】ステップ14_3では、現在検索を行なお
うとしている線分(ライン)71上の、矩形領域70の
左端に位置する画素の画像データ(流速)が読み取ら
れ、ステップ14_4において、その読み取ったデータ
が旧流速レジスタに格納され、ステップ14_5におい
て、その旧流速の画素の右隣りの画素の画像データ(流
速)が読み取られる。ここでは、このステップ14_5
において読み取った画像データ(流速)を‘現在流速’
と称する。ステップ14_6では、現在流速と旧流速と
の双方にカラーデータが存在するか否かが判定される。
それらの双方にカラーデータが存在するときは、ステッ
プ14_7に進み、一時フラグに‘1’が格納される。
【0079】この一時フラグは、その線分(ライン)7
1において、カラーデータが存在する領域まで検索が進
んだか否かを示すフラグである。ステップ14_8で
は、検索画素カウンタの値が1だけインクリメントさ
れ、ステップ14_9では、その検索画素カウンタの値
と、図13に示す矩形領域70の右端まで検索が進んだ
ことを示す設定値との大小比較が行なわれる。検索画素
カウンタの値が設定値以下のときは、ステップ14_4
に進み、前回、ステップ14_5において読み取られた
現在流速が旧流速レジスタに格納され、ステップ14_
5では、前回そのステップ14_5において読み取られ
た、現在流速に対応する画素の右隣の画素の画像データ
(流速)が新たな現在流速として読み取られる。以下、
上述と同様の処理が繰り返される。
【0080】ステップ14_6において、現在流速と旧
流速との双方のうちの少なくとも一方にカラーデータが
存在しないと判定されると、ステップ14_10に進
み、一時フラグが初期値の零のままであるか否かが判定
される。これは、例えば図13に示す線分(ライン)7
1aの場合、その線分71aの左端から右端に向かって
順に検索してきて、線分領域72aの左端73bに至る
までは、一次フラグにはずっと零が格納されたままにな
っているからである。ステップ14_10において、一
時フラグが零のときは、ステップ14_7はスキップし
てステップ14_8に進む。
【0081】ステップ14_10において、一時フラグ
に‘1’がセットされていたときは、既に、例えば図3
に示す線分71aの場合、線分領域72aにまで検索が
進んできていることを意味し、しかもステップ14_6
においてカラーデータが途切れた(検索が端点73aに
達した)ことを意味するため、ステップ14_11に進
み、現在の検索画素カウンタの値、および現在の水平ラ
インカウンタの値(即ち、現在検索中の線分71の端点
73の位置座標)と、観測点Pの位置座標より、それら
の間の距離が計算される。
【0082】ステップ14_12では、ステップ14_
11で求められた距離と最長距離レジスタの値との大小
が比較され、今回求められた距離の方が大きいときは、
ステップ14_13に進んで、今回求められた距離が最
長距離レジスタに格納され、さらにステップ14_14
に進んで、検索画素カウンタの値、すなわち、現在検索
中の線分71の端点73のx座標が最大位置レジスタ
(x)に格納されるとともに、水平ラインカウンタの
値、すなわち現在検索中の線分71の端点73のy座標
が最大位置レジスタ(y)に格納される。
【0083】尚、ステップ14_9において、検索画素
カウンタの値が設定値を越えたと判定された場合、すな
わち、カラーデータが途切れないまま、図13に示す左
端まで検索が進んだ場合も、ステップ14_11に進ん
で距離が計算されるが、その際は、ステップ14_8に
おいて検索画素カウンタがインクリメントされているた
め、ステップ14_15において検索画素カウンタの内
容が1だけデクリメントされた後、ステップ14_11
に進む。
【0084】ステップ14_14の次にステップ14_
16に進み、水平ラインカウンタの内容が1だけインク
リメントされ、ステップ14_17では、そのインクリ
メントされた水平ラインカウンタの値により、最終水平
アドレス(最終の線分)まで検索が終了したか否かが判
定され、最終水平アドレスまでは終了していないとき
は、ステップ14_2に進み次のライン(線分)につい
ての検索が開始される。
【0085】ステップ14_17において最終水平アド
レスまで検索が全て完了した旨判定されると、ステップ
14_18に進み、最大位置レジスタ(x)、最大位置
レジスタ(y)の値に基づいてドプラアングルが求めら
れる。ドプラアングルが検出された以後における、ドプ
ラアングル表示制御部22’(図12参照)の動作は、
これまでの各例における、ドプラアングル表示制御部2
2(図1参照)においてドプラアングルが求められた後
の動作と同様であるが、ここで説明した例によれば、カ
ラーデータを、画素データが時間的に並ぶ水平方向に検
索を行なうため、より短時間にドプラアングルを求める
ことができる。
【0086】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の超音波診
断装置によれば、ドプラアングルをマニュアルで設定す
る手間が省かれ、使い勝手の良い装置が実現する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の超音波診断装置の一実施例の構成を表
わしたブロック図である。
【図2】図16に示すBモード画像2観測点Pの周囲の
部分を示した模式図である。
【図3】ドプラアングルを求めるための処理手順の第1
の例を示すフローチャートである。
【図4】図3に示すフローチャート中に明示的に表われ
るレジスタ等の一覧を表わした図である。
【図5】ドプラアングルを求めるための処理手順の第2
の例を示すフローチャートである。
【図6】図5に示すフローチャート中に明示的に表われ
るレジスタ等の一覧を表わした図である。
【図7】ドプラアングルを求めるための処理手順の第3
の例を示すフローチャートである。
【図8】図7に示すフローチャート中に明示的に表われ
るレジスタ等の一覧を表わした図である。
【図9】図7に示す第3の例の変形例を示す図である。
【図10】ドプラアングルを求める処理手順の第4例を
示すフローチャートである。
【図11】図10に示すフローチャート中に明示的に表
われるレジスタ等の一覧を表わした図である。
【図12】本発明の超音波診断装置の他の実施例の構成
を表わしたブロック図である。
【図13】図16に示すBモード画像の、観測点Pの周
囲の部分を示した模式図である。
【図14】ドプラアングルを求めるための処理手順を示
すフローチャートである。
【図15】図14に示すフローチャート中に明示的に表
われるレジスタ等の一覧を表わした図である。
【図16】超音波診断装置の表示画面の一例を示した図
である。
【符号の説明】
9 被検体 10,10’ 超音波診断装置 11 アナログ処理部 12 プローブ 13 ドプラ処理部 14 Bモードフレームメモリ 15 パルスドプラ処理部 16 カラーフロー解析部 17 ドプラフレームメモリ 18 カラーフレームメモリ 19 トラックボール 20 制御部 21 マーカ制御部 22,22’ ドプラアングル制御部 23 画像表示制御部 24 表示部
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭56−112226(JP,A) 特開 昭59−88138(JP,A) 特開 平2−264646(JP,A) 特開 平5−56975(JP,A) 特開 平6−78924(JP,A) 特開 平6−217975(JP,A) 特表 平9−509603(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61B 8/00

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被検体内に超音波ビームを送信し該被検
    体内で反射した超音波を受信して受信信号を得、該受信
    信号に基づいて該被検体内の情報を表示する超音波診断
    装置において、 前記受信信号に基づいて、被検体内に二次元的に広がる
    断層面内の複数画素にわたる血流速度分布を求める第1
    の血流速度測定手段と、前記断層面内に所定の観測点を
    移動自在に設定する観測点設定手段と、 前記受信信号に基づいて、前記観測点設定手段により設
    定された観測点における、該観測点を通過する超音波ビ
    ームの延びる方向の血流速度を、前記第1の血流速度測
    定手段による血流速度の測定精度よりも高精度に測定す
    る第2の血流速度測定手段と、 前記第1の血流速度測定手段により求められた血流速度
    分布に基づいて、前記観測点における、前記断層面内の
    血流の方向を求める血流方向演算手段と、 前記第2の血流速度測定手段により求められた前記観測
    点の前記血流速度を、前記血流方向演算手段により求め
    られた前記血流の方向の血流速度に換算する血流速度換
    算手段とを備え 前記血流方向演算手段が、前記第1の血流速度測定手段
    により求められた血流速度分布に基づいて、前記観測点
    から前記断層面内に放射状に延びる複数の各線分に対応
    する、該各線分の延びる方向が該観測点における血流の
    方向である蓋然性を表わす各評価値を求め、これら複数
    の線分のうち最大評価値が求められた線分の延びる方向
    を血流の方向とするものであり、 前記血流速度演算手段が、前記断層面内に広がる、前記
    観測点を含む所定の領域内において、該観測点からの、
    前記複数の各線分に沿う方向に血流が存在する画素のう
    ち該観測点から連続する最遠の画素までの距離を、該各
    線分毎に求め、該距離を前記評価値として用いるもので
    ある ことを特徴とする超音波診断装置。
  2. 【請求項2】 被検体内に超音波ビームを送信し該被検
    体内で反射した超音波を受信して受信信号を得、該受信
    信号に基づいて該被検体内の情報を表示する超音波診断
    装置において、 前記受信信号に基づいて、被検体内に二次元的に広がる
    断層面内の複数画素にわたる血流速度分布を求める第1
    の血流速度測定手段と、前記断層面内に所定の観測点を
    移動自在に設定する観測点設定手段と、 前記受信信号に基づいて、前記観測点設定手段により設
    定された観測点における、該観測点を通過する超音波ビ
    ームの延びる方向の血流速度を、前記第1の血流速度測
    定手段による血流速度の測定精度よりも高精度に測定す
    る第2の血流速度測定手段と、 前記第1の血流速度測定手段により求められた血流速度
    分布に基づいて、前記観測点における、前記断層面内の
    血流の方向を求める血流方向演算手段と、 前記第2の血流速度測定手段により求められた前記観測
    点の前記血流速度を、前記血流方向演算手段により求め
    られた前記血流の方向の血流速度に換算する血流速度換
    算手段とを備え、 前記血流方向演算手段が、前記第1の血流速度測定手段
    により求められた血流速度分布に基づいて、前記観測点
    から前記断層面内に放射状に延びる複数の各線分に対応
    する、該各線分の延びる方向が該観測点における血流の
    方向である蓋然性を表わす各評価値を求め、これら複数
    の線分のうち最大評価値が求められた線分の延びる方向
    を血流の方向とするものであり、 前記血流方向演算手段が、前記断層面内に広がる、前記
    観測点を含む所定の領域内において、前記複数の各線分
    上に位置する、血流が存在する画素の数、及び/又は、
    該各線分上に位置する各画素の血流速度のうち最大流速
    と、該観測点からの、前記複数の各線分に沿う方向に血
    流が存在する画素のうち該観測点から連続する最遠の画
    素までの距離とからなる少なくとも2つを該各線分毎に
    求め、これらの少なくとも2つに基づいて該各線分毎の
    前記評価値を求めるものであることを特徴とする超音波
    診断装置。
  3. 【請求項3】 被検体内に超音波ビームを送信し該被検
    体内で反射した超音波を受信 して受信信号を得、該受信
    信号に基づいて該被検体内の情報を表示する超音波診断
    装置において、 前記受信信号に基づいて、被検体内に二次元的に広がる
    断層面内の複数画素にわたる血流速度分布を求める第1
    の血流速度測定手段と、前記断層面内に所定の観測点を
    移動自在に設定する観測点設定手段と、 前記受信信号に基づいて、前記観測点設定手段により設
    定された観測点における、該観測点を通過する超音波ビ
    ームの延びる方向の血流速度を、前記第1の血流速度測
    定手段による血流速度の測定精度よりも高精度に測定す
    る第2の血流速度測定手段と、 前記第1の血流速度測定手段により求められた血流速度
    分布に基づいて、前記観測点における、前記断層面内の
    血流の方向を求める血流方向演算手段と、 前記第2の血流速度測定手段により求められた前記観測
    点の前記血流速度を、前記血流方向演算手段により求め
    られた前記血流の方向の血流速度に換算する血流速度換
    算手段とを備え、 前記血流方向演算手段が、前記第1の血流速度測定手段
    により求められた血流速度分布に基づいて、前記観測点
    から前記断層面内に放射状に延びる複数の各線分に対応
    する、該各線分の延びる方向が該観測点における血流の
    方向である蓋然性を表わす各評価値を求め、これら複数
    の線分のうち最大評価値が求められた線分の延びる方向
    を血流の方向とするものであり、 前記血流方向演算手段が、前記最大評価値を所定の閾値
    と比較して該最大評価値が該閾値よりも小さいときに前
    記断層面内の所定の方向を前記観測点における血流の方
    向とするものであることを特徴とする超音波診断装置。
  4. 【請求項4】 被検体内に超音波ビームを送信し該被検
    体内で反射した超音波を受信して受信信号を得、該受信
    信号に基づいて該被検体内の情報を表示する超音波診断
    装置において、 前記受信信号に基づいて、被検体内に二次元的に広がる
    断層面内の複数画素にわたる血流速度分布を求める第1
    の血流速度測定手段と、前記断層面内に所定の観測点を
    移動自在に設定する観測点設定手段と、 前記受信信号に基づいて、前記観測点設定手段により設
    定された観測点における、該観測点を通過する超音波ビ
    ームの延びる方向の血流速度を、前記第1の血流速度測
    定手段による血流速度の測定精度よりも高精度に測定す
    る第2の血流速度測定手段と、 前記第1の血流速度測定手段により求められた血流速度
    分布に基づいて、前記観測点における、前記断層面内の
    血流の方向を求める血流方向演算手段と、 前記第2の血流速度測定手段により求められた前記観測
    点の前記血流速度を、前記血流方向演算手段により求め
    られた前記血流の方向の血流速度に換算する血流速度換
    算手段とを備え、 前記血流方向演算手段が、前記第1の血流速度測定手段
    により求められた血流速度分布に基づいて、前記断層面
    内に互いに平行な方向に延びる複数の各線分に沿う、血
    流が存在する画素が連続する各線分領域の少なくとも一
    方の端点を、前記断層面内に広がる前記観測点を含む所
    定の領域内において該各線分毎に求め、前記観測点か
    ら、前記端点のうち該観測点との間の距離が最も大きい
    端点に向かう方向を前記観測点における血流の方向とす
    るものであることを特徴とする超音波診断装置。
  5. 【請求項5】 前記血流方向演算手段が、前記各線分に
    沿う方向に血流が存在しない画素が所定数以下連続して
    いてもこれら連続する所定数以下の画素を血流が存在す
    る画素とみなすものであることを特徴とする請求項1、
    2又は4記載の超音波診断装置。
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