JP7513803B2 - 超音波診断装置および超音波診断装置の制御方法 - Google Patents

超音波診断装置および超音波診断装置の制御方法

Info

Publication number
JP7513803B2
JP7513803B2 JP2023093790A JP2023093790A JP7513803B2 JP 7513803 B2 JP7513803 B2 JP 7513803B2 JP 2023093790 A JP2023093790 A JP 2023093790A JP 2023093790 A JP2023093790 A JP 2023093790A JP 7513803 B2 JP7513803 B2 JP 7513803B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mode image
image
unit
vascular
doppler
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2023093790A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2023105145A (ja
Inventor
勝也 山本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Corp
Original Assignee
Fujifilm Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Priority claimed from JP2022038890A external-priority patent/JP7295296B2/ja
Application filed by Fujifilm Corp filed Critical Fujifilm Corp
Publication of JP2023105145A publication Critical patent/JP2023105145A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7513803B2 publication Critical patent/JP7513803B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Description

本発明は、超音波診断装置および超音波診断装置の制御方法に係り、特に、被検体内の血流量を計測する超音波診断装置および超音波診断装置の制御方法に関する。
従来から、被検体の内部の画像を得るものとして、超音波診断装置が知られている。超音波診断装置は、一般的に、複数の素子が配列された振動子アレイが備えられた超音波プローブを備えている。この超音波プローブを被検体の体表に接触させた状態において、振動子アレイから被検体内に向けて超音波ビームが送信され、被検体からの超音波エコーを振動子アレイにおいて受信して素子データが取得される。さらに、超音波診断装置は、得られた素子データを電気的に処理して、被検体の当該部位に対する超音波画像を生成する。
例えば、特許文献1には、Bモード画像上にドプラゲートを設置し、ドプラゲートの中心点を含む探索領域内を探索することにより、血管壁を検出すると共に血管径を算出する超音波診断装置が開示されている。この超音波診断装置は、さらに、ドプラゲート内のドプラデータに基づいて血管内の血流速度を算出し、算出された血流速度と血管径を用いて血管内の血流量を計測する。
特開2002-52026号公報
ところで、被検体内の血流量が計測される際に、ユーザは、適切な計測が行われるように、例えば、ドプラゲートが適切な位置に配置されているか等、計測に用いられるBモード画像およびドプラデータの双方を確認することが好ましい。
通常、特許文献1に開示されるような従来の超音波診断装置を用いて血流量の計測が行われる際には、血管領域だけでなく周辺の組織を含む広い領域が描出された超音波画像が用いられるが、Bモード画像の表示領域に比べて、計測対象である血管領域が比較的小さく描出されるため、ユーザがBモード画像上の血管領域を明確に確認し難く、また、計測位置等に誤差が生じて計測精度が低下してしまうという問題があった。
本発明は、このような従来の問題点を解消するためになされたものであり、ユーザがBモード画像上の血管領域を明確に確認することができ且つ血流量の計測精度を向上させることができる超音波診断装置および超音波診断装置の制御方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係る超音波診断装置は、少なくとも血管領域が撮像されているBモード画像を画像解析することにより血管領域内にドプラゲートを設定するゲート設定部と、ドプラゲート内のドプラデータに基づいて血流速度を算出し且つドプラ波形画像を生成するドプラ処理部と、Bモード画像を表示するためのBモード画像表示領域を有し、Bモード画像とドプラ波形画像とを表示する表示部と、ユーザによりBモード画像とドプラ波形画像の双方がフリーズされた場合に、Bモード画像を画像解析することにより血管前壁および血管後壁を検出する血管壁検出部と、互いに異なる複数の定められた拡大率を保持し、複数の定められた拡大率のうちBモード画像表示領域内に血管前壁および血管後壁が含まれる最大の拡大率により、ドプラゲートが含まれる血管領域を拡大した拡大Bモード画像を表示部に表示させる画像拡大部と、拡大Bモード画像において血管壁検出部により検出された血管前壁および血管後壁に基づいて血管の断面積を算出する断面積算出部と、ユーザによりBモード画像とドプラ波形画像の双方がフリーズされた場合に、断面積算出部により算出された血管の断面積とドプラ処理部により算出された血流速度とに基づいて血流量を自動的に計測する血流量計測部とを備えることを特徴とする。
画像拡大部は、血流量計測部により計測された血流量を、拡大Bモード画像と併せて表示部に表示させることが好ましい。
また、画像拡大部は、ドプラゲートの中心位置が拡大Bモード画像の中心位置となるように血管領域を拡大することができる。
また、表示部は、ドプラ波形画像を表示するためのドプラ波形画像表示領域をさらに有し、超音波診断装置は、拡大Bモード画像のサイズに基づいてBモード画像表示領域とドプラ波形画像表示領域のサイズ比率を変更するサイズ比率変更部をさらに備えることができる。
本発明に係る超音波診断装置の制御方法は、少なくとも血管領域が撮像されているBモード画像を画像解析することにより血管領域内にドプラゲートを設定し、ドプラゲート内のドプラデータに基づいて血流速度を算出し且つドプラ波形画像を生成し、Bモード画像を表示するためのBモード画像表示領域を有し、Bモード画像とドプラ波形画像とを表示部に表示し、ユーザによりBモード画像とドプラ波形画像の双方がフリーズされた場合に、Bモード画像を画像解析することにより血管前壁および血管後壁を検出し、互いに異なる複数の定められた拡大率を保持し、複数の定められた拡大率のうちBモード画像表示領域内に血管前壁および血管後壁が含まれる最大の拡大率により、ドプラゲートが含まれる血管領域を拡大した拡大Bモード画像を表示部に表示し、拡大Bモード画像において血管前壁および血管後壁を検出し、拡大Bモード画像において検出された血管前壁および血管後壁に基づいて血管の断面積を算出し、血管の断面積と血流速度とに基づいて血流量を自動的に計測することを特徴とする。
本発明によれば、超音波診断装置が、少なくとも血管領域が撮像されているBモード画像を画像解析することにより血管領域内にドプラゲートを設定するゲート設定部と、ドプラゲート内のドプラデータに基づいて血流速度を算出し且つドプラ波形画像を生成するドプラ処理部と、Bモード画像を表示するためのBモード画像表示領域を有し、Bモード画像とドプラ波形画像とを表示する表示部と、ユーザによりBモード画像とドプラ波形画像の双方がフリーズされた場合に、Bモード画像を画像解析することにより血管前壁および血管後壁を検出する血管壁検出部と、互いに異なる複数の定められた拡大率を保持し、複数の定められた拡大率のうちBモード画像表示領域内に血管前壁および血管後壁が含まれる最大の拡大率により、ドプラゲートが含まれる血管領域を拡大した拡大Bモード画像を表示部に表示させる画像拡大部と、拡大Bモード画像において血管壁検出部により検出された血管前壁および血管後壁に基づいて血管の断面積を算出する断面積算出部と、ユーザによりBモード画像とドプラ波形画像の双方がフリーズされた場合に、断面積算出部により算出された血管の断面積とドプラ処理部により算出された血流速度とに基づいて血流量を自動的に計測する血流量計測部とを備えるため、ユーザがBモード画像上の血管領域を明確に確認することができ且つ血流量の計測精度を向上させることができる。
本発明の実施の形態1に係る超音波診断装置の構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態1における受信部の内部構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態1におけるBモード処理部の内部構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態1におけるドプラ処理部の内部構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態1における血管壁検出部の内部構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態1においてユーザにより指定される指定点を模式的に示す図である。 本発明の実施の形態1において血管壁検出部により血管壁を検出する方法を模式的に示す図である。 本発明の実施の形態1におけるドプラゲートが設定されたBモード画像を示す図である。 本発明の実施の形態1におけるBモード画像およびドプラ波形画像を示す図である。 本発明の実施の形態1における拡大Bモード画像およびドプラ波形画像を示す図である。 本発明の実施の形態1に係る超音波診断装置の動作を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態1における血流量の自動計測の動作を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態1において計測された血流量の表示例を示す図である。 本発明の実施の形態2におけるBモード画像およびドプラ波形画像を示す図である。 本発明の実施の形態2における拡大Bモード画像およびドプラ波形画像を示す図である。 本発明の実施の形態3に係る超音波診断装置の動作を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態3における拡大Bモード画像およびドプラ波形画像を示す図である。 本発明の実施の形態3において、血管前壁と血管後壁が含まれる最大の拡大率で血管領域が拡大された拡大Bモード画像とドプラ波形画像とを示す図である。 本発明の実施の形態4に係る超音波診断装置の構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態4におけるBモード画像およびドプラ波形画像を示す図である。 本発明の実施の形態4において表示領域のサイズ比率が変更されたBモード画像表示領域およびドプラ波形画像表示領域を示す図である。 本発明の実施の形態4の変形例における拡大Bモード画像およびドプラ波形画像を示す図である。 本発明の実施の形態5に係る超音波診断装置の構成を示すブロック図である。
以下、この発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
以下に記載する構成要件の説明は、本発明の代表的な実施態様に基づいてなされるが、本発明はそのような実施態様に限定されるものではない。
なお、本明細書において、「~」を用いて表される数値範囲は、「~」の前後に記載される数値を下限値および上限値として含む範囲を意味する。
また、本明細書において、「垂直」および「平行」とは、本発明が属する技術分野において許容される誤差の範囲を含むものとする。例えば、「垂直」および「平行」とは、厳密な垂直あるいは平行に対して±10°未満の範囲内であることなどを意味し、厳密な垂直あるいは平行に対しての誤差は、5°以下であることが好ましく、3°以下であることがより好ましい。
本明細書において、「同一」、「同じ」は、技術分野で一般的に許容される誤差範囲を含むものとする。また、本明細書において、「全部」、「いずれも」または「全面」などというとき、100%である場合のほか、技術分野で一般的に許容される誤差範囲を含み、例えば99%以上、95%以上、または90%以上である場合を含むものとする。
実施の形態1
図1に、本発明の実施の形態1に係る超音波診断装置1の構成を示す。図1に示すように、超音波診断装置1は、振動子アレイ2を備えており、振動子アレイ2に送信部3および受信部4がそれぞれ接続されている。受信部4には、Bモード処理部5およびドプラ処理部6が並列に接続され、Bモード処理部5およびドプラ処理部6に表示制御部7を介して表示部8が接続されている。
Bモード処理部5に画像拡大部9が接続され、画像拡大部9に血管壁検出部10が接続されている。また、Bモード処理部5は、血管壁検出部10にも接続している。また、血管壁検出部10に、ゲート設定部11および断面積算出部12が接続されている。ゲート設定部11は、ドプラ処理部6および画像拡大部9に接続されている。断面積算出部12には、血流量計測部13が接続されている。また、ドプラ処理部6に、平均血流速度算出部14が接続され、平均血流速度算出部14に、血流量計測部13が接続されている。また、画像拡大部9、ゲート設定部11および血流量計測部13は、それぞれ表示制御部7に接続されている。
また、送信部3、受信部4、Bモード処理部5、ドプラ処理部6、表示制御部7、画像拡大部9、血管壁検出部10、ゲート設定部11、断面積算出部12、血流量計測部13、平均血流速度算出部14に、装置制御部15が接続されており、装置制御部15に、入力部16および格納部17が接続されている。さらに、入力部16に位置指定受付部18が接続されており、位置指定受付部18は装置制御部15に接続されている。ここで、装置制御部15と格納部17とは、双方向に情報の受け渡しが可能に接続されている。
また、振動子アレイ2は、超音波プローブ20に含まれており、送信部3、受信部4、Bモード処理部5、ドプラ処理部6、表示制御部7、画像拡大部9、血管壁検出部10、ゲート設定部11、断面積算出部12、血流量計測部13、平均血流速度算出部14、装置制御部15および位置指定受付部18により、プロセッサ21が構成されている。
図1に示す超音波プローブ20の振動子アレイ2は、1次元または2次元に配列された複数の振動子を有している。これらの振動子は、それぞれ送信部3から供給される駆動信号に従って超音波を送信すると共に、被検体からの超音波エコーを受信して、超音波エコーに基づく信号を出力する。各振動子は、例えば、PZT(Lead Zirconate Titanate:チタン酸ジルコン酸鉛)に代表される圧電セラミック、PVDF(Poly Vinylidene Di Fluoride:ポリフッ化ビニリデン)に代表される高分子圧電素子およびPMN-PT(Lead Magnesium Niobate-Lead Titanate:マグネシウムニオブ酸鉛-チタン酸鉛固溶体)に代表される圧電単結晶等からなる圧電体の両端に電極を形成することにより構成される。
プロセッサ21の送信部3は、例えば、複数のパルス発生器を含んでおり、装置制御部15からの制御信号に応じて選択された送信遅延パターンに基づいて、振動子アレイ2の複数の振動子から送信される超音波が超音波ビームを形成するようにそれぞれの駆動信号を、遅延量を調節して複数の振動子に供給する。このように、振動子アレイ2の振動子の電極にパルス状または連続波状の電圧が印加されると、圧電体が伸縮し、それぞれの振動子からパルス状または連続波状の超音波が発生して、それらの超音波の合成波から、超音波ビームが形成される。
送信された超音波ビームは、例えば、被検体の部位等の対象において反射され、超音波プローブ20の振動子アレイ2に向かって伝搬する。このように振動子アレイ2に向かって伝搬する超音波は、振動子アレイ2を構成するそれぞれの振動子により受信される。この際に、振動子アレイ2を構成するそれぞれの振動子は、伝搬する超音波エコーを受信することにより伸縮して電気信号を発生させ、これらの電気信号を受信部4に出力する。
プロセッサ21の受信部4は、装置制御部15からの制御信号に従って、振動子アレイ2から出力される信号の処理を行う。図2に示すように、受信部4は、増幅部22、AD(Analog Digital:アナログデジタル)変換部23およびビームフォーマ24が直列接続された構成を有している。
増幅部22は、振動子アレイ2を構成するそれぞれの振動子から入力された信号を増幅し、増幅した信号をAD変換部23に送信する。AD変換部23は、増幅部22から送信された信号をデジタルデータに変換し、これらのデータをビームフォーマ24に送信する。ビームフォーマ24は、装置制御部15からの制御信号に応じて選択された受信遅延パターンに基づいて設定される音速または音速の分布に従い、AD変換部23により変換された各データに対してそれぞれの遅延を与えて加算することにより、いわゆる受信フォーカス処理を行う。この受信フォーカス処理により、AD変換部23により変換された各データが整相加算され且つ超音波エコーの焦点が絞り込まれた受信信号が取得される。
プロセッサ21のBモード処理部5は、図3に示されるように、信号処理部25とDSC(Digital Scan Converter:デジタルスキャンコンバータ)26と画像処理部27が順次直列に接続された構成を有している。
信号処理部25は、受信部4で生成された受信データに対し、超音波の反射位置の深度に応じて距離による減衰の補正を施した後、包絡線検波処理を施すことにより、被検体内の組織に関する断層画像情報であるBモード画像信号を生成する。
DSC26は、信号処理部25で生成されたBモード画像信号を通常のテレビジョン信号の走査方式に従う画像信号に変換(ラスター変換)する。
画像処理部27は、DSC26から入力されるBモード画像信号に階調処理等の各種の必要な画像処理を施した後、Bモード画像信号を表示制御部7に出力する。
プロセッサ21のドプラ処理部6は、いわゆるパルスドプラ法により血流速度を算出し、且つ、ドプラ波形画像を生成するものであり、図4に示されるように、直交検波部28とハイパスフィルタ29と高速フーリエ変換部(Fast Fourier Transformer)30とドプラ波形画像生成部31が順次直列に接続されると共に直交検波部28の出力端にデータメモリ32が接続された構成を有している。
直交検波部28は、受信部4で生成された受信データに参照周波数のキャリア信号を混合することで、受信データを直交検波して複素データに変換する。
ハイパスフィルタ29は、いわゆるウォールフィルタ(Wall Filter)として機能するもので、直交検波部28で生成された複素データから被検体の体内組織の運動に由来する周波数成分を除去する。
高速フーリエ変換部30は、複数のサンプル点の複素データをフーリエ変換することにより周波数解析して血流速度を求め、スペクトル信号を生成する。
ドプラ波形画像生成部31は、高速フーリエ変換部30で生成されたスペクトル信号を時間軸上に揃えつつ各周波数成分の大きさを輝度で表すことによりドプラ波形画像信号を生成する。ドプラ波形画像は、横軸に時間軸を示し、縦軸にドプラシフト周波数すなわち流速を示し、波形の輝度が各周波数成分におけるパワーを表すものである。
また、データメモリ32は、直交検波部28で受信データから変換された複素データを保存する。
プロセッサ21の装置制御部15は、格納部17等に予め記憶されているプログラムおよび入力部16を介したユーザによる操作に基づいて、超音波診断装置1の各部の制御を行う。
プロセッサ21の表示制御部7は、装置制御部15の制御の下、Bモード処理部5により生成されたBモード画像信号およびドプラ処理部6により生成されたドプラ波形画像信号に所定の処理を施して、表示部8にBモード画像およびドプラ波形画像を表示させる。
超音波診断装置1の表示部8は、表示制御部7の制御の下、により生成された画像を表示するものであり、例えば、LCD(Liquid Crystal Display:液晶ディスプレイ)等のディスプレイ装置を含む。
超音波診断装置1の入力部16は、ユーザが入力操作を行うためのものであり、キーボード、マウス、トラックボール、タッチパッドおよびタッチパネル等を備えて構成することができる。
プロセッサ21の位置指定受付部18は、表示部8に表示されたBモード画像上において、入力部16を介してユーザによりなされた血管領域の位置の指定を受け付ける。例えば、入力部16がタッチパネルにより構成されている場合には、位置指定受付部18は、ユーザの指およびスタイラスペン等によりタッチされた血管領域の位置の指定を受け付けることができる。
プロセッサ21の血管壁検出部10は、位置指定受付部18が受け付けたユーザによる血管領域の位置の指定に基づいて、Bモード画像を画像解析することにより、血管前壁および血管後壁を検出する。図5に示すように、血管壁検出部10は、血管領域検出部33、閉区間設定部34および閉区間探索部35が直列に接続された構成を有している。
ここで、Bモード画像上における血管壁のうち上側の血管壁すなわち超音波プローブ20が接触している被検体の体表に近い、浅部側の血管壁のことを血管前壁と呼び、Bモード画像上における血管壁のうち下側の血管壁すなわち超音波プローブ20が接触している被検体の体表から遠い、深部側の血管壁のことを血管後壁と呼ぶ。例えば、便宜上、図6に示すように、表示部8の画面において、水平に延びる方向をX方向、鉛直に延びる方向をY方向とすると、Bモード画像UB上の血管領域BRの境界である血管壁のうち、上側すなわち+Y方向側に血管前壁W1が位置し、下側すなわち-Y方向側に血管後壁W2が位置している。
血管壁検出部10の血管領域検出部33は、Bモード処理部5により生成されたBモード画像UBに対して画像解析を施すことにより、Bモード画像UB上の血管領域を検出する。この際に、血管領域検出部33は、公知のアルゴリズムを用いてBモード画像UB上の血管領域を検出することができる。例えば、血管領域検出部33は、血管領域の典型的なパターンデータをテンプレートとして予め記憶しておき、画像内をテンプレートでサーチしながらパターンデータに対する類似度を算出し、類似度が閾値以上かつ最大となった場所に血管領域が存在するとみなすことができる。
類似度の算出には、単純なテンプレートマッチングの他に、例えば、Csurka et al.: Visual Categorization with Bags of Keypoints, Proc. of ECCV Workshop on Statistical Learning in Computer Vision, pp.59-74 (2004)に記載されている機械学習手法、あるいは、Krizhevsk et al.: ImageNet Classification with Deep Convolutional Neural Networks, Advances in Neural Information Processing Systems 25, pp.1106-1114 (2012)に記載されているディープラーニングを用いた一般画像認識手法等を用いることができる。
血管壁検出部10の閉区間設定部34は、位置指定受付部18を介してユーザにより指定された位置を含み且つ血管領域検出部33により検出された血管領域が内部を通る閉区間を設定する。例えば、閉区間設定部34は、図6に示すように、Bモード画像UB上において入力部16を介してユーザにより指定された指定位置SPを中心とする円形の閉区間Rを設定することができる。図6に示す例において、血管領域BRが閉区間Rの内部を通っている。なお、閉区間設定部34により設定される閉区間は、閉じた形状を有していれば、図6に示すような円形であることに限られず、任意の形状を有することができる。
血管壁検出部10の閉区間探索部35は、閉区間設定部34により設定された閉区間の内部を探索することにより、血管前壁W1および血管後壁W2を検出する。この際に、例えば、閉区間探索部35は、特許第4749592号に開示されているような方法を用いて閉区間R内を探索し、血管前壁W1および血管後壁W2を検出することができる。具体的には、図7に示すように、入力部16を介してユーザにより指定された指定位置SPを中心とする360°の全範囲にわたって、指定位置SPと閉区間Rの境界とを結ぶ探索線RLに沿って指定位置SPから外向きにBモード強度データを探索することにより、Bモード強度の変化量が極大となる位置を血管前壁W1または血管後壁W2の位置として検出する。ここで、Bモード強度データとしては、例えば、Bモード画像信号の輝度値を用いることができる。
図7に示す例は、指定位置SPと閉区間Rの境界とを結ぶ探索線RLを、指定位置SPを中心として360°にわたって時計回りに定められた角度ずつ走査させながら、血管前壁W1および血管後壁W2の探索を行う様子を示しており、探索線RL1上において血管前壁W1に対応するエッジ点EP1が検出され、探索線RL2上において血管前壁W1に対応するエッジ点EP2が検出されている。
プロセッサ21のゲート設定部11は、血管壁検出部10により検出された血管前壁W1および血管後壁W2に基づいて、Bモード画像UB上における血管領域BR内にドプラゲートを設定する。この際に、ゲート設定部11は、例えば、特許第4749592号に開示されている方法を用いて、ドプラゲートを設定することができる。より具体的には、ゲート設定部11は、図8に示すように、検出された血管前壁W1と血管後壁W2の位置に基づいて、指定位置SPを通る鉛直線SV上における血管領域BRの中心位置Cを検出し、この中心位置CとドプラゲートDGの中心が重なるようにドプラゲートDGを設置することができる。この際に、ゲート設定部11は、例えば、図示しないが、血管前壁W1と鉛直線SVとの交点、血管後壁W2と鉛直線SVとの交点をそれぞれ検出し、検出された2つの交点の中点を中心位置Cとして検出することができる。
ここで、鉛直線SVとは、表示部8に鉛直な方向すなわちY方向に沿って延びる仮想的な線である。また、ゲート設定部11により設定されたドプラゲートDGは、表示部8の画面上における鉛直線SVからカーソルステア角度A1だけ傾いているが、このカーソルステア角度A1は、ドプラゲートDGの中心位置Cを通る走査線SLの傾斜角度に等しい。
プロセッサ21の画像拡大部9は、入力部16等を介してユーザによりBモード画像UBとドプラ波形画像の双方がフリーズされた場合に、ドプラゲートDGが含まれる血管領域BRを拡大した拡大Bモード画像を表示部8に表示させる。ここで、Bモード画像UBをフリーズするとは、Bモード処理部5により連続的に生成されたBモード画像UBが、順次、表示部8に表示されている状態において、Bモード画像UBの表示を一時停止させ、静止した1枚のBモード画像UBを表示部8に表示させることをいう。また、ドプラ波形画像をフリーズするとは、Bモード画像UBのフリーズと同様に、ドプラ処理部6により連続的に生成されたドプラ波形画像が、順次、表示部8に表示されている状態において、ドプラ波形画像の表示を一時停止し、静止した1枚のドプラ波形画像を表示部8に表示させることをいう。また、画像拡大部9は、血管領域BRを拡大する際に、例えば、Bモード画像UBの縦方向およびそれに直交する横方向において同一の拡大率により、血管領域BRを拡大する。
ここで、例えば、ユーザは、被検体内の血管領域BRを計測対象として描出する際に、通常、図9に示すように、血管領域BRだけでなく、その周辺の組織を含む広い領域を描出する。このようなBモード画像UBが表示部8に表示されている状態において、例えば、Bモード画像UB上にドプラゲートDGが設定され、ユーザによりBモード画像UBとドプラ波形画像UDの双方がフリーズされると、画像拡大部9は、図10に示すように、血管領域BRを拡大した拡大Bモード画像UCを表示部8に表示する。この際に、画像拡大部9は、例えば、設定されたドプラゲートの中心位置Cが拡大Bモード画像UCの中心位置となるように血管領域BRを拡大することができる。
プロセッサ21の断面積算出部12は、Bモード処理部5により生成されたBモード画像UBおよび画像拡大部9により血管領域BRが拡大された拡大Bモード画像UCに対して、血管壁検出部10により検出された血管前壁W1および血管後壁W2の位置から、血管径DBを算出し、血管が円形の断面を有するものとして、血管径DBから、血管の断面積を算出する。
プロセッサ21の平均血流速度算出部14は、ドプラ処理部6により算出された血流速度に基づいて1心拍期間の平均血流速度を算出する。
プロセッサ21の血流量計測部13は、断面積算出部12により算出された血管の断面積と、平均血流速度算出部14により算出された平均血流速度とに基づいて、血管内を流れる血液の単位時間当たりの体積を表す血流量を計測する。
なお、ゲート設定部11により設定されたドプラゲートDGと、血流量計測部13により計測された血流量の情報は、表示制御部7を介して表示部8に送られ、表示部8に表示される。
格納部17は、超音波診断装置1の動作プログラム等を格納するもので、HDD(Hard Disc Drive:ハードディスクドライブ)、SSD(Solid State Drive:ソリッドステートドライブ)、FD(Flexible Disc:フレキシブルディスク)、MOディスク(Magneto-Optical disc:光磁気ディスク)、MT(Magnetic Tape:磁気テープ)、RAM(Random Access Memory:ランダムアクセスメモリ)、CD(Compact Disc:コンパクトディスク)、DVD(Digital Versatile Disc:デジタルバーサタイルディスク)、SDカード(Secure Digital card:セキュアデジタルカード)、USBメモリ(Universal Serial Bus memory:ユニバーサルシリアルバスメモリ)等の記録メディア、またはサーバ等を用いることができる。
なお、送信部3、受信部4、Bモード処理部5、ドプラ処理部6、表示制御部7、画像拡大部9、血管壁検出部10、ゲート設定部11、断面積算出部12、血流量計測部13、平均血流速度算出部14、装置制御部15および位置指定受付部18を有するプロセッサ21は、CPU(Central Processing Unit:中央処理装置)、および、CPUに各種の処理を行わせるための制御プログラムから構成されるが、FPGA(Field Programmable Gate Array:フィードプログラマブルゲートアレイ)、DSP(Digital Signal Processor:デジタルシグナルプロセッサ)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit:アプリケーションスペシフィックインテグレイテッドサーキット)、GPU(Graphics Processing Unit:グラフィックスプロセッシングユニット)、その他のIC(Integrated Circuit:集積回路)を用いて構成されてもよく、もしくはそれらを組み合わせて構成されてもよい。
また、プロセッサ21の送信部3、受信部4、Bモード処理部5、ドプラ処理部6、表示制御部7、画像拡大部9、血管壁検出部10、ゲート設定部11、断面積算出部12、血流量計測部13、平均血流速度算出部14、装置制御部15および位置指定受付部18は、部分的にあるいは全体的に1つのCPU等に統合させて構成させることもできる。
次に、図11に示すフローチャートを用いて、実施の形態1における超音波診断装置1の動作を詳細に説明する。
まず、ステップS1において、Bモード処理部5は、少なくとも血管領域BRが撮像されているBモード画像UBを順次取得し、取得されたBモード画像UBを表示部8に表示させる。例えば、図9に示すように、表示部8は、Bモード画像UBを表示するためのBモード画像表示領域ABとドプラ波形画像UDを表示するためのドプラ波形画像表示領域ADを有しており、Bモード処理部5により順次取得されたBモード画像UBが、Bモード画像表示領域ABに表示されている。
次に、ステップS2において、ゲート設定部11により、Bモード画像UB上にドプラゲートDGが設定される。この際に、例えば、ユーザによりBモード画像UBにおける血管領域BR上の位置が入力部16を介して指定されると、指定された位置に基づいて血管壁検出部10により血管前壁W1と血管後壁W2が検出され、検出された血管前壁W1と血管後壁W2に基づいて、ゲート設定部11によりドプラゲートDGが設定される。
ステップS3において、ドプラ処理部6により、ステップS2で設定されたドプラゲートDGに基づいて、ドプラ波形画像UDが順次生成され、生成されたドプラ波形画像UDが、図9に示すように、表示部8のドプラ波形画像表示領域ADに表示される。
このようにして、Bモード画像UBがBモード画像表示領域ABに表示され、ドプラ波形画像UDがドプラ波形画像表示領域ADに表示されている状態の下、ステップS4において、ユーザにより、表示部8に表示されているBモード画像UBとドプラ波形画像UDの双方がフリーズされる。より具体的には、例えば、ユーザにより、入力部16を介してBモード画像UBとドプラ波形画像UDの双方をフリーズする旨の指示情報が入力され、入力された指示情報が装置制御部15を介して表示制御部7に伝送されると、表示制御部7の制御の下で、Bモード画像UBとドプラ波形画像UDの双方がフリーズされる。
このようにしてBモード画像UBとドプラ波形画像UDの双方がフリーズされると、ステップS5に進み、図10に示すように、画像拡大部9により、ドプラゲートDGが含まれる血管領域BRを拡大した拡大Bモード画像UCが表示部8のBモード画像表示領域ABに表示される。画像拡大部9は、例えば、ドプラゲートDGの中心位置Cが拡大Bモード画像UCの中心位置となるように血管領域BRを拡大することができる。
さらに、画像拡大部9は、例えば、拡大Bモード画像UCにおけるドプラゲートDGのゲート幅GWが定められた値を有するように血管領域BRを拡大することができる。例えば、画像拡大部9は、拡大Bモード画像UCにおけるドプラゲートDGのゲート幅GWが、Bモード画像表示領域ABのサイズに対して、例えば縦方向の長さL1に対して、50%、90%等の一定の比率を乗じた長さとなるように、血管領域BRを拡大することができる。画像拡大部9が血管領域BRを拡大する際の拡大率は、画像拡大部9により予め記憶されることができる。また、この拡大率は、例えば入力部16を介してユーザにより設定されることもできる。
このようにして血管領域BRが拡大された拡大Bモード画像UCが表示部8に表示されることにより、ユーザは、計測対象である血管領域BRを明確に確認することができる。
続くステップS6において、血管領域BR内の血流量が自動計測される。このステップS6については、図12に示すフローチャートを用いて説明する。
まず、ステップS8において、血管壁検出部10により、拡大Bモード画像UC内の血管前壁W1と血管後壁W2が検出される。この際に、血管壁検出部10は、例えば、拡大前のBモード画像UBにおいてユーザに指定された指定位置SPを再び用いて、拡大Bモード画像UC内の血管前壁W1と血管後壁W2を検出することができる。
ステップS9において、断面積算出部12により、ステップS8で算出された拡大Bモード画像UC内の血管前壁W1と血管後壁W2に基づいて血管径DBが算出され、さらに、血管が円形の断面を有するものとして、算出された血管径DBから、血管の断面積が算出される。
ステップS10において、ドプラ処理部6により、拡大Bモード画像UC上に配置されているドプラゲートDG内のドプラデータに基づいて血流速度が算出され、ドプラ波形画像UDが新たに生成される。さらに、このようにして算出された血流速度に基づいて、平均血流速度算出部14により、1心拍期間の平均血流速度が算出される。
最後に、ステップS11において、血流量計測部13により、ステップS9で算出された血管の断面積とステップS10で算出された平均血流速度とに基づいて、血管内を流れる血液の単位時間当たりの体積を表す血流量が計測される。
このように、ステップS6では、拡大Bモード画像UCに対して、ステップS8~ステップS11の一連の処理が自動的に行われる。
ここで、通常、ユーザは、被検体内の血管領域BRを計測対象としてBモード画像UBに描出する際に、血管領域BRだけでなく、その周辺の組織を含む広い領域を描出する。このように、広い領域が描出されたBモード画像UBを用いて被検体内の血流量の計測が行われる場合には、例えば、Bモード画像UBの解像度に起因して、血管前壁W1および血管後壁W2の位置、ドプラゲートDGの配置位置等に誤差が生じることがあり、その結果として、血流量の計測精度が低下してしまうことがある。例えば、拡大されていないBモード画像UBの解像度が0.18mm/ピクセルであるとすると、血管径DBが4mmである場合には、血管前壁W1または血管後壁W2の位置が1ピクセルずれるだけで、血管径DBにおいて0.18/4の誤差すなわち約4.5%の誤差が生じる。これは、血流量に換算すると、約9%の誤差となる。一方、例えば、Bモード画像UBが2.5倍に拡大された場合は、拡大Bモード画像UCの解像度は0.07mm/ピクセルとなるため、4mmの血管径DBに対して、血管前壁W1または血管後壁W2の位置が1ピクセルずれることにより、血管径DBにおいて0.07/4すなわち約1.8%の誤差しか生じない。これを血流量に換算すると、約3.6%の誤差に過ぎない。
本発明の実施の形態1の超音波診断装置1では、ドプラゲートDGを含む血管領域BRが拡大された拡大Bモード画像UCに対して、ステップS3の血流量の自動計測が行われるため、誤差の発生を抑制し、血流量の計測精度を向上することができる。
次に、ステップS7において、ステップS6で得られた血流量の計測結果が表示部8に表示される。例えば、図13に示すように、血流量の計測値MVが、拡大Bモード画像UC、ドプラ波形画像UDと共に表示部8に表示される。
このようにして、血流量の計測結果が表示部8に表示されると、超音波診断装置1の動作が終了する。
以上から、本発明の実施の形態1に係る超音波診断装置1によれば、ユーザによりBモード画像UBとドプラ波形画像UDの双方がフリーズされた場合に、ドプラゲートDGが含まれる血管領域BRが拡大された拡大Bモード画像UCが表示部8に表示され、血管壁検出部10、断面積算出部12、ドプラ処理部6、平均血流速度算出部14および血流量計測部13により、拡大Bモード画像UCを用いて血流量の計測が行われるため、ユーザが拡大Bモード画像UC上の血管領域BRを明確に確認することができ、且つ、血流量の計測精度を向上させることができる。
なお、実施の形態1では、特許第4749592号に開示されている方法と同様に、Bモード画像UBに対して画像解析を施すことにより、血管前壁W1と血管後壁W2を検出することが示されているが、血管前壁W1と血管後壁W2が検出できる方法であれば、これに限定されない。例えば、図示しないが、Bモード画像UBに画像解析を施すことにより、血管勾配を表す血管勾配線を検出し、血管勾配線に垂直な勾配垂直線に沿って血管前壁W1および血管後壁W2の検出がなされることもできる。
また、実施の形態1では、ユーザが入力部16を介してBモード画像UB上の位置を指定すると、血管壁検出部10により、Bモード画像UB内の血管前壁W1と血管後壁W2が検出され、ゲート設定部11により、血管前壁W1と血管後壁W2に基づいてドプラゲートDGが自動的に設定されるが、ドプラゲートDGは、入力部16を介してユーザにより手動で設定されることもできる。
また、ドプラゲートDGの中心位置Cが血管領域BRを拡大する際の基準点として使用される例、すなわち、ドプラゲートDGの中心位置Cが拡大Bモード画像UCの中心位置となるように血管領域BRが拡大される例が挙げられているが、ドプラゲートDGを含む血管領域BRが拡大されるのであれば、血管領域BRを拡大する際の基準点は、ドプラゲートDGの中心位置Cに限定されない。例えば、Bモード画像UB上の血管領域BR内の位置がユーザにより指定され、Bモード画像UBとドプラ波形画像UDの双方がフリーズされることにより、ユーザにより指定された指定位置SPを拡大の基準として、血管領域BRが拡大されることもできる。
また、実施の形態1では、Bモード画像UB上にドプラゲートDGが設定されることをトリガとしてドプラ処理部6によりドプラ波形画像UDが取得されることが例示されているが、ドプラ波形画像UDが取得されるトリガは、これに限定されない。
例えば、Bモード画像UB上にドプラゲートDGが設定され、入力部16を介してユーザによりBモード画像UBがフリーズされることをトリガとして、ドプラ処理部6により、ドプラ波形画像UDが取得されてもよい。これにより、Bモード画像UBのみがフリーズされ、ドプラ波形画像UDは表示部8に表示されている状態となるが、例えば、入力部16を介してユーザによりドプラ波形画像UDがフリーズされ、Bモード画像UBとドプラ波形画像UDの双方がフリーズされた状態となった場合に、画像拡大部9により、ドプラゲートDGが含まれる血管領域BRが拡大された拡大Bモード画像UCが表示部8に表示される。
また、例えば、Bモード処理部5によりBモード画像UBが取得されて表示部8に表示された状態でBモード画像UBがフリーズされ、フリーズされたBモード画像UB上にドプラゲートDGが設定されることをトリガとして、ドプラ処理部6により、ドプラ波形画像UDが取得されてもよい。この場合も、Bモード画像UBがフリーズされることをトリガとしてドプラ波形画像UDが取得される場合と同様に、例えば、入力部16を介してユーザによりドプラ波形画像UDがフリーズされ、Bモード画像UBとドプラ波形画像UDの双方がフリーズされた状態となると、画像拡大部9により、ドプラゲートDGが含まれる血管領域BRが拡大された拡大Bモード画像UCが表示部8に表示される。
また、Bモード画像UBとドプラ波形画像UDのうち、Bモード画像UBのみがフリーズされている状態と、ドプラ波形画像UDのみがフリーズされている状態とを互いに切り替えて、表示部8にBモード画像UBとドプラ波形画像UDとを表示させることもできる。例えば、図示しないが、表示部8においてBモード画像UBのみがフリーズされている状態とドプラ波形画像UDのみがフリーズされている状態とを互いに切り替えるための表示切り替えボタンを表示部8に表示させ、入力部16を介してユーザにより表示切り替えボタンが押されることにより、Bモード画像UBのみがフリーズされている状態とドプラ波形画像UDのみがフリーズされている状態とが切り替わって表示部8に表示されることができる。この場合には、例えば、表示部8においてフリーズされているBモード画像UBまたはドプラ波形画像UDが不鮮明である等、血流量の計測を適切に行うことができないとユーザが判断した場合等に、ユーザが表示切り替えボタンを押すことにより、新たに取得されたBモード画像UBまたはドプラ波形画像UDをフリーズさせ、血流量の計測に使用するBモード画像UBまたはドプラ波形画像UDを新たに決定し直すことができる。
なお、入力部16を介してユーザにより、Bモード画像UBおよびドプラ波形画像UDのフリーズ状態を個別に解除してもよい。
また、画像拡大部9により、血管領域BR内に配置されたドプラゲートDGのゲート幅GWが定められた値となるように血管領域BRが拡大される例が挙げられているが、例えば、拡大Bモード画像UCにおける血管前壁W1と血管後壁W2との距離が定められた値となるように血管領域BRが拡大されることもできる。例えば、画像拡大部9は、拡大Bモード画像UCにおける血管前壁W1と血管後壁W2との距離が、Bモード画像表示領域ABのサイズに対して、例えば縦方向の長さL1に対して、50%、90%等の一定の比率を乗じた長さとなるように、血管領域BRを拡大することができる。画像拡大部9が血管領域BRを拡大する際の拡大率は、画像拡大部9により予め記憶されることができる。また、この拡大率は、例えば入力部16を介してユーザにより設定されることもできる。
また、血管領域BRの拡大率がユーザにより設定される場合には、画像拡大部9は、例えば、ユーザにより設定された血管領域BRの拡大率を保持し、次回以降の血流量の計測の際に、保持している拡大率を使用して血管領域BRを拡大した拡大Bモード画像UCを表示部8に表示することができる。これにより、ユーザが被検体の血流量の計測を行う度に血管領域BRの拡大率を再設定する手間を省くことができる。
また、実施の形態1では、血管内の血流量が自動計測されることが例示されているが、例えば、入力部16を介したユーザによる手動の指示入力をトリガとして、ステップS5~ステップS8の処理、すなわち、血管壁の検出、血管の断面積の算出、平均血流速度の算出および血流量の計測が行われてもよい。また、例えば、入力部16を介してユーザにより、血管前壁W1上および血管後壁W2上に、血管径を計測するための2点を指定するための計測キャリパが手動で配置され、配置された計測キャリパに基づいて、断面積算出部12により、血管の断面積が算出されることもできる。
実施の形態2
実施の形態1では、画像拡大部9により、ドプラゲートDGの中心位置Cが拡大Bモード画像UCの中心位置となるように血管領域BRが拡大される例が挙げられているが、血管領域BRを拡大する方法は、これに限定されない。
例えば、図14に示すように、ドプラゲートDGがBモード画像UBの左側端部EB1付近に位置しているため、拡大しようとする血管領域BRがBモード画像UBの左側端部EB1に接している場合に、画像拡大部9は、図15に示すように、Bモード画像UBの左側端部EB1が拡大Bモード画像UCの左側端部EC1となるように、血管領域BRを拡大することができる。
図14に示す例では、拡大しようとする血管領域BRがBモード画像UBの左側端部EB1に接しているが、拡大しようとする血管領域BRがBモード画像UBの下側端部EB2に接している場合はBモード画像UBの下側端部EB2が拡大Bモード画像UCの下側端部EC2となるように、拡大しようとする血管領域BRがBモード画像UBの右側端部EB3に接している場合はBモード画像UBの右側端部EB3が拡大Bモード画像UCの右側端部EC3となるように、拡大しようとする血管領域BRがBモード画像UBの上側端部EB4に接している場合はBモード画像UBの上側端部EB4が拡大Bモード画像UCの上側端部EC4となるように、それぞれ、血管領域BRが拡大される。また、拡大しようとする血管領域BRが、Bモード画像UBの互いに隣接する2つの端部、例えばBモード画像UBの左側端部EB1と下側端部EB2の双方に接している場合には、Bモード画像UBの左側端部EB1および下側端部EB2が拡大Bモード画像UCの左側端部EC1および下側端部EC2となるように、血管領域BRが拡大される。
このように、実施の形態2では、拡大しようとする血管領域BRがBモード画像UBの端部に接している場合に、画像拡大部9により、Bモード画像UBの端部が拡大Bモード画像UCの端部となるようにドプラゲートDGを含む血管領域BRが拡大されるため、ドプラゲートDGがBモード画像UBの端部付近に位置している場合でも、Bモード画像表示領域ABの全域にドプラゲートDGを含む拡大Bモード画像UCが表示され、ユーザが血管領域BRを明確に確認することができる。
実施の形態3
実施の形態1および実施の形態2において、画像拡大部9は、唯1つの拡大率を保持しており、この拡大率によりBモード画像UB上の血管領域BRを拡大しているが、互いに異なる複数の定められた拡大率を保持していてもよい。実施の形態3において、画像拡大部9は、例えば、Bモード画像UBの拡大率として、1.5倍、2.0倍、2.5倍、3.0倍、3.5倍、4.0倍等の複数の拡大率を保持しているとする。
まず、ステップS1において、Bモード処理部5により、少なくとも血管領域BRが撮像されているBモード画像UBが順次取得され、取得されたBモード画像UBが表示部8に表示される。
次に、ステップS2において、ゲート設定部11により、Bモード画像UB上にドプラゲートDGが設定される。
続くステップS3において、ドプラ処理部6により、ステップS2で設定されたドプラゲートDGに基づいて、ドプラ波形画像UDが順次生成され、生成されたドプラ波形画像UDが、表示部8のドプラ波形画像表示領域ADに表示される。
ステップS4において、入力部16を介してユーザにより、表示部8のBモード画像表示領域ABに表示されているBモード画像UBとドプラ波形画像UDの双方がフリーズされる。
このようにしてBモード画像UBとドプラ波形画像UDの双方がフリーズされると、ステップS5において、画像拡大部9により、図17に示すように、ドプラゲートDGを含む血管領域BRが拡大された拡大Bモード画像UCが表示部8のBモード画像表示領域ABに表示される。この際に、画像拡大部9は、保持している複数の拡大率のうちの1つ、例えば、最も低い拡大率を用いて血管領域BRを拡大した拡大Bモード画像UCを表示部8に表示する。
次に、ステップS6において、血管内の血流量が自動計測される。ステップS6における血流量の計測が完了すると、ステップS12に進む。
ステップS12において、ステップS2で表示部8に表示された拡大Bモード画像UCを、ステップS5で使用された拡大率よりも1段階大きい拡大率で拡大しても血管前壁W1と血管後壁W2がBモード画像表示領域AB内に収まるか否かの判定がなされる。ここで、血管前壁W1と血管後壁W2がBモード画像表示領域AB内に収まると判定された場合には、ステップS13に進む。
ステップS13において、画像拡大部9は、ステップS5で使用した拡大率よりも1段階大きい拡大率でBモード画像UBを拡大し直した拡大Bモード画像UCを表示部8に表示させる。このようにして拡大Bモード画像UCが表示部8に表示されると、ステップS6に戻る。
ステップS6において、ステップS13で表示部8に表示された拡大Bモード画像UCを使用して、血流量が自動計測される。
続くステップS12において、Bモード画像UBを、ステップS13で使用された拡大率よりもさらに1段階大きい拡大率で拡大しても血管前壁W1と血管後壁W2がBモード画像表示領域AB内に収まるか否かの判定がなされる。Bモード画像UBがステップS13で使用された拡大率よりもさらに1段階大きい拡大率で拡大されたとしても血管前壁W1と血管後壁W2がBモード画像表示領域AB内に収まると判定された場合には、ステップS13に進む。
ステップS13において、画像拡大部9は、前回のステップS13で使用した拡大率よりもさらに1段階大きい拡大率でBモード画像UBを拡大し直した拡大Bモード画像UCを表示部8に表示させる。
ステップS13において拡大Bモード画像UCが表示部8に表示されると、ステップS6に進み、ステップS13で表示部8に表示された拡大Bモード画像UCを用いて血流量が自動計測される。このようにして、ステップS13で、Bモード画像UBをさらに1段階拡大した場合には、血管前壁W1および血管後壁W2がBモード画像表示領域AB内に収まらないと判定されるまで、ステップS6、ステップS12、ステップS13の処理が繰り返される。
ステップS6、ステップS12、ステップS13の処理が繰り返された結果、例えば図18に示すように、Bモード画像表示領域AB内に血管前壁W1と血管後壁W2が含まれる最大の拡大率によりBモード画像UBが拡大された拡大Bモード画像UCが表示部8に表示され、ステップS12において、Bモード画像UBをさらに1段階拡大した場合には、血管前壁W1および血管後壁W2がBモード画像表示領域AB内に収まらないと判定されると、ステップS7に進む。このようにして血管領域BRが拡大された拡大Bモード画像UCを用いた場合でも、例えば、血管径を計測するための2つの計測点MP1、MP2が血管前壁W1上および血管後壁W2上に配置されて血管径が算出され、算出された血管径から血管の断面積が算出され、ドプラゲートDG内のドプラデータに基づいて平均血流速度が算出され、算出された血管の断面積と平均血流速度により血流量が算出される。
ステップS7において、ステップS3で計測された血流量が表示部8に表示されると、実施の形態3における超音波診断装置1の動作が終了する。
以上から、本発明の実施の形態3の超音波診断装置1によれば、画像拡大部9が、互いに異なる複数の定められた拡大率を保持し、複数の定められた拡大率のうち、Bモード画像表示領域AB内に血管前壁W1および血管後壁W2が含まれる最大の拡大率により、血管領域BRを拡大することにより、血流量の計測が可能な範囲内で、最大の拡大率を用いて血管領域BRを拡大した拡大Bモード画像UCを表示部8に表示することができるため、ユーザが血管領域BRをさらに明確に確認することができ、また、血流量の計測精度をさらに向上させることができる。
なお、画像拡大部9によりBモード画像UBが拡大し直される度に、拡大Bモード画像UCを用いて血流量が自動計測される例が挙げられているが、血管壁検出部10、断面積算出部12、ドプラ処理部6、平均血流速度算出部14および血流量計測部13は、Bモード画像表示領域ABに血管前壁W1と血管後壁W2が含まれる最大の拡大率を決定した後に、初めて拡大Bモード画像UCを用いて血流量を自動計測することもできる。
実施の形態4
実施の形態1~実施の形態3では、表示部8は、それぞれ定められたサイズのBモード画像表示領域ABとドプラ波形画像表示領域ADを有しているが、例えば、拡大Bモード画像UCの拡大に応じて、これらの領域のサイズ比率が変更されてもよい。
図19に、本発明の実施の形態4に係る超音波診断装置1Aの構成を示す。超音波診断装置1Aは、図1に示す実施の形態1の超音波診断装置1において、装置制御部15の代わりに装置制御部15Aが備えられ、サイズ比率変更部36が追加されたものである。超音波診断装置1Aにおいて、画像拡大部9にサイズ比率変更部36が接続され、サイズ比率変更部36に、表示制御部7が接続されている。また、サイズ比率変更部36に、装置制御部15Aが接続されており、送信部3、受信部4、Bモード処理部5、ドプラ処理部6、表示制御部7、画像拡大部9、血管壁検出部10、ゲート設定部11、断面積算出部12、血流量計測部13、平均血流速度算出部14、装置制御部15A、位置指定受付部18およびサイズ比率変更部36により、プロセッサ21Aが構成されている。
プロセッサ21Aのサイズ比率変更部36は、画像拡大部9により生成される拡大Bモード画像UCのサイズに基づいて、表示制御部7を介してBモード画像表示領域ABとドプラ波形画像表示領域ADのサイズ比率を変更する。例えば、サイズ比率変更部36は、図20に示すBモード画像UBの血管領域BRが拡大された拡大Bモード画像UCにおける血管前壁W1、血管後壁W2、ドプラゲートDGのいずれかがBモード画像表示領域ABに収まらない場合に、血管前壁W1、血管後壁W2、ドプラゲートDGをBモード画像表示領域AB内に収めるために、図21に示すように、Bモード画像表示領域ABのサイズを大きくし、ドプラ波形画像表示領域ADのサイズを小さくすることができる。
この際に、サイズ比率変更部36は、Bモード画像表示領域ABとドプラ波形画像表示領域ADの定められたサイズ比率を予め保持しており、Bモード画像表示領域ABとドプラ波形画像表示領域ADのサイズ比率を、予め保持されたサイズ比率に変更することができる。
ここで、Bモード画像表示領域ABとドプラ波形画像表示領域ADのサイズ比率として、図20に示すように、Bモード画像表示領域ABの縦方向の長さL1とドプラ波形画像表示領域ADの縦方向の長さL2の比率を用いることができる。図21に示す例では、Bモード画像表示領域ABとドプラ波形画像表示領域ADのサイズ比率を変更することにより、Bモード画像表示領域ABの縦方向の長さをL1からL3に変更し、ドプラ波形画像表示領域ADの縦方向の長さをL2からL4に変更している。
実施の形態4に係る超音波診断装置1Aでは、このようにして、拡大Bモード画像UCのサイズに基づいて、表示制御部7を介してBモード画像表示領域ABとドプラ波形画像表示領域ADのサイズ比率を変更し、Bモード画像表示領域ABをより大きく表示することができるため、ユーザがBモード画像上の血管領域BRをさらに明確に確認することができ且つ血流量の計測精度を向上させることができる。
なお、サイズ比率変更部36は、Bモード画像表示領域ABとドプラ波形画像表示領域ADのサイズ比率を予め保持しているが、このサイズ比率は、ユーザにより設定されることもできる。例えば、入力部16を介してユーザによりサイズ比率の値が入力され、入力されたサイズ比率が、サイズ比率変更部36により保持されることができる。
また、サイズ比率変更部36は、Bモード画像表示領域ABとドプラ波形画像表示領域ADのサイズ比率として、Bモード画像表示領域ABの縦方向の長さL1とドプラ波形画像表示領域ADの縦方向の長さL2の比率を用いているが、例えば、Bモード画像表示領域ABとドプラ波形画像表示領域ADの面積比を用いることもできる。
また、サイズ比率変更部36は、拡大Bモード画像UCにおける血管前壁W1、血管後壁W2、ドプラゲートDGのいずれかがBモード画像表示領域ABに収まらない場合に、Bモード画像表示領域ABとドプラ波形画像表示領域ADのサイズ比率をしているが、サイズ比率変更部36がサイズ比率を変更するトリガは、これに限定されない。例えば、図22に示すように、拡大Bモード画像UCの拡大率が大きく、血管領域BRの外側の領域と血管領域BRとの位置関係がユーザにより把握され難くなる場合に、Bモード画像表示領域ABとドプラ波形画像表示領域ADのサイズ比率を変更して、Bモード画像表示領域ABをさらに大きく表示部8に表示することができる。具体的には、例えば、サイズ比率変更部36は、Bモード画像表示領域ABの縦方向の長さL1に対する、血管前壁W1と血管後壁W2との間の長さL5の比率が、8割または9割等の定められた値以上である場合に、Bモード画像表示領域ABとドプラ波形画像表示領域ADのサイズ比率を変更することができる。
実施の形態5
実施の形態1~3の超音波診断装置1は、表示部8、入力部16、超音波プローブ20がプロセッサ21に直接的に接続される構成を有しているが、例えば、表示部8、入力部16、超音波プローブ20、プロセッサ21がネットワークを介して間接的に接続されることもできる。
図23に示すように、実施の形態5における超音波診断装置1Bは、表示部8、入力部16および超音波プローブ20がネットワークNWを介して超音波診断装置本体41に接続されたものである。超音波診断装置本体41は、図1に示す実施の形態1の超音波診断装置1において、表示部8、入力部16、超音波プローブ20を除いたものであり、プロセッサ21および格納部17により構成されている。
超音波診断装置1Bがこのような構成を有している場合でも、実施の形態1の超音波診断装置1と同様に、ユーザによりBモード画像UBとドプラ波形画像UDの双方がフリーズされた場合に、ドプラゲートDGが含まれる血管領域BRが拡大された拡大Bモード画像UCが表示部8に表示され、拡大Bモード画像UCを用いて血流量の計測が行われる。そのため、超音波診断装置1Bによれば、ユーザが拡大Bモード画像UC上の血管領域BRを明確に確認することができ、且つ、血流量の計測精度を向上させることができる。
また、表示部8、入力部16、超音波プローブ20がネットワークNWを介して超音波診断装置本体41と接続されているため、超音波診断装置41を、いわゆる遠隔サーバとして使用することができる。これにより、例えば、ユーザは、表示部8、入力部16、超音波プローブ20をユーザの手元に用意することにより、被検体の診断を行うことができるため、超音波診断の際の利便性を向上させることができる。
また、例えば、いわゆるタブレットと呼ばれる携帯型の薄型コンピュータが表示部8および入力部16として使用される場合には、ユーザは、より手軽に被検体の超音波診断を行うことができ、超音波診断の際の利便性をさらに向上させることができる。
なお、表示部8、入力部16、超音波プローブ20がネットワークNWを介して超音波診断装置本体41に接続されているが、この際に、表示部8、入力部16、超音波プローブ20は、ネットワークNWに有線接続されていてもよく、無線接続されていてもよい。
また、実施の形態5の態様は、実施の形態1に適用されることが説明されているが、実施の形態2~実施の形態4についても、同様に適用されることができる。
1,1A 超音波診断装置、2 振動子アレイ、3 送信部、4 受信部、5 Bモード処理部、6 ドプラ処理部、7 表示制御部、8 表示部、9 画像拡大部、10 血管壁検出部、11 ゲート設定部、12 断面積算出部、13 血流量計測部、14 平均血流速度算出部、15 装置制御部、16 入力部、17 格納部、18 位置指定受付部、20 超音波プローブ、21,21A プロセッサ、22 増幅部、23 AD変換部、24 ビームフォーマ、25 信号処理部、26 DSC、27 画像処理部、28 直交検波部、29 ハイパスフィルタ、30 高速フーリエ変換部、31 ドプラ波形画像生成部、32 データメモリ、33 血管領域検出部、34 閉区間設定部、35 閉区間探索部、36 サイズ比率変更部、41 診断装置本体、AB Bモード画像表示領域、A1 ステア角度、AD ドプラ波形画像表示領域、BR 血管領域、C 中心位置、DB 血管径、DG ドプラゲート、EB1,EC1 左側端部、EB2,EC2 下側端部、EB3,EC3 右側端部、EB4,EC4 上側端部、GW ゲート幅、L1,L2,L3,L4,L5 長さ、MV 計測値、MP1,MP2 計測点、NW ネットワーク、R 閉区間、SL 走査線、SP 指定位置、SV 鉛直線、UB Bモード画像、UC 拡大Bモード画像、UD ドプラ波形画像、W1 血管前壁、W2 血管後壁、X,Y 方向。

Claims (5)

  1. 少なくとも血管領域が撮像されているBモード画像を画像解析することにより前記血管領域内にドプラゲートを設定するゲート設定部と、
    前記ドプラゲート内のドプラデータに基づいて血流速度を算出し且つドプラ波形画像を生成するドプラ処理部と、
    前記Bモード画像を表示するためのBモード画像表示領域を有し、前記Bモード画像と前記ドプラ波形画像とを表示する表示部と、
    ユーザにより前記Bモード画像と前記ドプラ波形画像の双方がフリーズされた場合に、
    前記Bモード画像を画像解析することにより血管前壁および血管後壁を検出する血管壁検出部と、
    互いに異なる複数の定められた拡大率を保持し、前記複数の定められた拡大率のうち前記Bモード画像表示領域内に前記血管前壁および前記血管後壁が含まれる最大の拡大率により、前記ドプラゲートが含まれる前記血管領域を拡大した拡大Bモード画像を前記表示部に表示させる画像拡大部と、
    前記拡大Bモード画像において前記血管壁検出部により検出された前記血管前壁および前記血管後壁に基づいて前記血管の断面積を算出する断面積算出部と、
    前記ユーザにより前記Bモード画像と前記ドプラ波形画像の双方がフリーズされた場合に、前記断面積算出部により算出された前記血管の断面積と前記ドプラ処理部により算出された前記血流速度とに基づいて血流量を自動的に計測する血流量計測部と
    を備える超音波診断装置。
  2. 前記画像拡大部は、前記血流量計測部により計測された前記血流量を、前記拡大Bモード画像と併せて前記表示部に表示させる請求項1に記載の超音波診断装置。
  3. 前記画像拡大部は、前記ドプラゲートの中心位置が前記拡大Bモード画像の中心位置となるように前記血管領域を拡大する請求項1または2に記載の超音波診断装置。
  4. 前記表示部は、前記ドプラ波形画像を表示するためのドプラ波形画像表示領域をさらに有し、
    前記拡大Bモード画像のサイズに基づいて前記Bモード画像表示領域と前記ドプラ波形画像表示領域のサイズ比率を変更するサイズ比率変更部をさらに備える請求項1~3のいずれか一項に記載の超音波診断装置。
  5. 少なくとも血管領域が撮像されているBモード画像を画像解析することにより前記血管領域内にドプラゲートを設定し、
    前記ドプラゲート内のドプラデータに基づいて血流速度を算出し且つドプラ波形画像を生成し、
    前記Bモード画像を表示するためのBモード画像表示領域を有し、前記Bモード画像と前記ドプラ波形画像とを表示部に表示し、
    ユーザにより前記Bモード画像と前記ドプラ波形画像の双方がフリーズされた場合に、
    前記Bモード画像を画像解析することにより血管前壁および血管後壁を検出し、
    互いに異なる複数の定められた拡大率を保持し、前記複数の定められた拡大率のうち前記Bモード画像表示領域内に前記血管前壁および前記血管後壁が含まれる最大の拡大率により、前記ドプラゲートが含まれる前記血管領域を拡大した拡大Bモード画像を前記表示部に表示し、
    前記拡大Bモード画像において前記血管前壁および前記血管後壁を検出し、
    前記拡大Bモード画像において検出された前記血管前壁および前記血管後壁に基づいて前記血管の断面積を算出し、
    前記血管の断面積と前記血流速度とに基づいて血流量を自動的に計測する超音波診断装置の制御方法。
JP2023093790A 2018-11-30 2023-06-07 超音波診断装置および超音波診断装置の制御方法 Active JP7513803B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018225216 2018-11-30
JP2018225216 2018-11-30
JP2022038890A JP7295296B2 (ja) 2018-11-30 2022-03-14 超音波診断装置および超音波診断装置の制御方法

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2022038890A Division JP7295296B2 (ja) 2018-11-30 2022-03-14 超音波診断装置および超音波診断装置の制御方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2023105145A JP2023105145A (ja) 2023-07-28
JP7513803B2 true JP7513803B2 (ja) 2024-07-09

Family

ID=

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001218768A (ja) 2000-02-10 2001-08-14 Aloka Co Ltd 超音波診断装置
JP2004344564A (ja) 2003-05-26 2004-12-09 Aloka Co Ltd 超音波診断装置

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001218768A (ja) 2000-02-10 2001-08-14 Aloka Co Ltd 超音波診断装置
JP2004344564A (ja) 2003-05-26 2004-12-09 Aloka Co Ltd 超音波診断装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN100515346C (zh) 超声波诊断装置、超声波诊断方法及其图像处理程序
US20200397409A1 (en) Ultrasound diagnostic apparatus and control method of ultrasound diagnostic apparatus
JP7295296B2 (ja) 超音波診断装置および超音波診断装置の制御方法
JP7476376B2 (ja) 超音波診断装置、超音波診断装置の制御方法および超音波診断装置用プロセッサ
JP5589132B2 (ja) 超音波診断装置
JP2023155494A (ja) 超音波診断装置
US20230346334A1 (en) Ultrasound diagnostic apparatus and control method of ultrasound diagnostic apparatus
JP7513803B2 (ja) 超音波診断装置および超音波診断装置の制御方法
EP2169425A2 (en) Ultrasound diagnostic apparatus and ultrasound diagnostic method
JP7434529B2 (ja) 超音波診断装置、超音波診断装置の制御方法および超音波診断装置用プロセッサ
US20220022849A1 (en) Ultrasound diagnostic apparatus, control method of ultrasound diagnostic apparatus, and processor for ultrasound diagnostic apparatus
US20240081788A1 (en) Ultrasound diagnostic apparatus and control method for ultrasound diagnostic apparatus
US20240081786A1 (en) Ultrasound diagnostic apparatus and control method for ultrasound diagnostic apparatus
EP4335381A1 (en) Ultrasound diagnostic apparatus and control method for ultrasound diagnostic apparatus
JP5296824B2 (ja) 超音波診断装置