JP3514185B2 - ホイールの製造方法 - Google Patents

ホイールの製造方法

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JP3514185B2 JP25995599A JP25995599A JP3514185B2 JP 3514185 B2 JP3514185 B2 JP 3514185B2 JP 25995599 A JP25995599 A JP 25995599A JP 25995599 A JP25995599 A JP 25995599A JP 3514185 B2 JP3514185 B2 JP 3514185B2
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    • B21MECHANICAL METAL-WORKING WITHOUT ESSENTIALLY REMOVING MATERIAL; PUNCHING METAL
    • B21DWORKING OR PROCESSING OF SHEET METAL OR METAL TUBES, RODS OR PROFILES WITHOUT ESSENTIALLY REMOVING MATERIAL; PUNCHING METAL
    • B21D53/00Making other particular articles
    • B21D53/26Making other particular articles wheels or the like
    • B21D53/30Making other particular articles wheels or the like wheel rims

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  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Forging (AREA)
  • Shaping Metal By Deep-Drawing, Or The Like (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、スピニング裂開装
置を用いたホイールの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】車両用ホイールの製造方法として、特公
平3−71209号公報には、展伸性に優れた金属製の
円板状の素材板を用い、この素材板の中央部をマンドレ
ル間に挟持してマンドレルとともに回転させながら、裂
開刃により素材板の外周部を厚さ方向の途中部において
半径方向に二股状に裂開させて1対の裂開片を形成し、
更にこれら1対の裂開片に対してローラによりスピニン
グ加工を施してリム部を成形するように構成したものが
提案されている。通常、前記裂開刃としては、図11に
示す裂開刃100のように、両側面101,102のな
す角度θを一定に設定したものが採用されている。ま
た、図12に示す裂開刃110のように、裂開刃110
の回転中心に直交する基準面Aに対する一方の側面11
1のなす角度θ1と、他方の側面112のなす角度θ2
とが異なる角度になるように構成したものも提案されて
いるが(特開平1−87020号公報参照)、この裂開
刃100においても、両側面111,112のなす角度
θ1+θ2は一定に設定されている。
【0003】また、ホイールの他の製造方法として、円
板状の素材板をスピニング加工して有底な洗面器状に成
形し、この成形品の底面を打ち抜いてリム部を形成し、
このリム部に別途成形したディスク部を結合してホイー
ルを得るように構成した製造方法も広く採用されてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前記のように円板状の
素材板を裂開してホイールを製作する場合には、裂開後
にスピニング加工を施す関係上、裂開により成形される
1対の裂開片のなす角度はある程度大きく設定する必要
があるが、裂開片のなす角度を大きく設定するため、裂
開刃の両側面のなす角度を大きく設定すると、素材板に
対する裂開刃の食い込みが悪くなるとともに大きな加圧
力が必要になり、裂開時における素材板の変形等が懸念
される。このため前記製造方法では、鋭角状の裂開刃を
用いて裂開した後、ローラ状の裂開刃を用いて、裂開片
を再度押し広げるという作業を行っているが、この場合
には裂開のための作業工程数が増加し、加工コストが高
くなるとともに、複数のスピニング裂開装置を用意する
必要があり、設備経済的に問題があった。
【0005】本発明の目的は、1つの裂開刃により効率
的に素材板を裂開可能なスピニング裂開装置を用いたホ
イールの製造方法を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段及びその作用】請求項1に
係るホイールの製造方法は、裂開刃として両側面のなす
角度を刃先側へ行くにしたがって連続的或いは段階的、
もしくは両者の組み合わせにより小さく設定した裂開刃
を用い、円板状の素材板を回転させながら、厚さ方向の
途中部を裂開刃で二股状に切り裂いて、素材板の外周部
に1対の裂開片を形成するに際し、裂開初期における素
材板の回転速度をそれ以降における素材板の回転速度よ
りも低速に設定しながら1対の裂開片を形成し、次に、
前記裂開片をスピニング加工によりリム形状に加工する
ものである。この製造方法では、裂開刃として両側面の
なす角度が刃先側へ行くにしたがって小さくなるよう
に、つまり刃先側ほど尖鋭になるように構成したものを
用いているので、素材板に対する裂開刃の食い込みをよ
くし、効率的に素材板を裂開することが可能となる。ま
た、反対に刃元側ほど裂開刃の両側面のなす角度が大き
くなるので、切り込みにより形成された裂開片が外側へ
押し広げられることになり、形成される1対の裂開片の
なす角度を大きく設定することが可能となる。また、裂
開刃の刃元側の両側面により1対の裂開片が開脚側へ押
圧されるので、裂開刃の先端部を素材板の裂開先端部に
効果的に食い込ますことが可能となり、素材板を効率的
に裂開できる。しかも、1回の裂開処理により素材板を
必要分量だけ裂開することが可能となり、ホイールの製
造工程数を少なくして、加工コストを低減できるととも
に、ホイールの製造ラインに複数台の裂開装置を設ける
必要がないので、設備経済的に有利になる。更に、裂開
初期における素材板の回転速度をそれ以降における素材
板の回転速度よりも低速に設定したものである。裂開初
期においては、裂開する部分の表面性等により素材板と
裂開刃との位置関係が変動し易いので、素材板がある程
度切り込まれて素材板と裂開刃との位置関係が安定する
までの裂開初期における素材板の回転速度を低く抑える
ことで、素材板を精度良く裂開することが可能となる。
また、裂開初期以降は、加工速度を高めて生産性をあげ
るため、素材板の回転速度を高く設定することになる。
【0007】請求項2記載のホイールの製造方法は、前
記裂開刃として、刃先における両側面のなす角度α1を
40°以下に設定し、刃元における両側面のなす角度α
2をα2>α1に設定したものを用いたものである。こ
のように刃先における両側面のなす角度α1を40°以
下に設定することで、素材板に対する裂開刃の食い込み
性を十分に確保することが可能となり、裂開性能の向上
が図れる。
【0008】請求項3記載のホイールの製造方法は、刃
元における両側面のなす角度α2を60°〜70°に設
定したものである。このように、刃元における両側面の
なす角度α2を60°〜70°に設定することで、1つ
の裂開刃で形成可能な1対の裂開片のなす角度を十分に
大きく設定することが可能となる。
【0009】裂開時における素材板の具体的な回転速度
は、請求項4記載のように、裂開初期における素材板の
回転速度を150rpm±10%に設定し、回転初期以
降における素材板の回転速度を250〜400rpmに
設定できる。また、裂開刃の送り量は、請求項5記載の
ように、裂開初期の送り量を毎分10±5mmに設定
し、裂開初期以降の送り量を毎分30〜35mmに設定
できる。
【0010】
【0011】請求項6記載のホイールの製造方法は、前
記素材板として、他のホイール製作時に打ち抜きにより
発生する中抜材を用いたものである。製造方法によって
はホイールの製造過程において、円板状の中抜材が発生
することがある。従来、このような中抜材は、廃材とし
て処理していたが、本発明では、このような中抜材を有
効活用してホイールを製作できるので、ホイールの製作
コストを格段に低減できる。また、中抜材を溶融等して
再利用する場合よりも、再利用のためのエネルギーロス
が少なく、地球環境に優しい製品となる。請求項7記載
のホイールの製造方法は、素材板の裂開部分に焼鈍処理
を施したものである。このような焼鈍処理を施すと、裂
開部分の加工硬化を元の硬さに戻すことができるととも
に、素材板の金属組織を均質にすることができる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照しながら説明する。本実施例は、車両用ホ
イールを製作するときに用いるスピニング裂開装置に本
発明を適用した場合の実施例であり、以下、ホイールの
製造方法について説明しながらスピニング装置について
説明する。先ず、図1に示すように、金属板を打ち抜い
て円板状の素材板1を製作する。素材板1を構成する金
属材料としては、展伸性に富むものであれば任意の金属
材料を採用できるが、車両の走行性能を高めるため軽量
なアルミニウム合金を用いることが好ましい。また、こ
の素材板1を用いてオートバイ等の比較的小型なホイー
ルを製作する場合には、例えば自動車用ホイールを製作
するときに発生する円板状の中抜材を素材板として利用
することも可能であり、このように構成すると、廃棄処
分されていた中抜材を有効活用してホイールを製作でき
るので、ホイールの製作コストを格段に低減できる。ま
た、中抜材を溶融等して再利用する場合よりも、再利用
のためのエネルギーロスが少なく、地球環境に優しい製
品となる。
【0013】次に、図2に示すように、素材板1のうち
のディスク部2(図10参照)に対応する部分を所定の
断面形状にプレス成形するとともに、軽減孔3と軸孔4
とボルト取付孔5とを打ち抜きにより形成して素材板1
Aを製作する。尚、軽減孔3の個数や形状は任意に設定
可能である。また、ボルト取付孔5の個数は、適用する
車両に応じた個数に適宜設定するものとする。但し、こ
のプレス成形の処理は、金属板から素材板1を製作する
ときに同時に行っても良い。
【0014】次に、図3に示すように、軽減孔3と軸孔
4とボルト取付孔5とを形成した素材板1Aを1組のマ
ンドレル10,11間に相対回転不能に挟持し、素材板
1Aをマンドレル10,11とともに回転させながら、
素材板1Aの外周部の厚さ方向の途中部に裂開刃20の
先端部を圧接させ、図4、図5に示すように、素材板1
Aの外周部を二股状に切り裂いて、リム部6,7(図1
0参照)に対応する1対の裂開片6A,7Aを有する素
材板1Bを製作する。本実施例では、素材板1Aの略中
央部を裂開したが、両裂開片6A,7Aの肉厚が異なる
ように、素材板1Aの厚さ方向の一方に偏った位置を裂
開してもよい。また、素材板1Aの半径方向の途中部を
折曲させ、この折曲部分から裂開することも可能であ
る。更に、素材板1の外周部を裂開刃20により裂開し
た後、その中央部に対してプレス成形を施して、素材板
1Bを製作しても良い。この場合には、裂開する素材板
1の平面度が出しやすく、裂開精度を向上できる。
【0015】裂開刃20は、外周部を尖鋭に構成した略
円板状の部材で、図4に示すように、刃先部20aの両
側面21及び刃元部20bの両側面22はそれぞれ部分
円錐面状の断面直線状の傾斜面で構成され、刃先部20
aの両側面21のなす角度α1と刃元部20bの両側面
22のなす角度α2とがα1<α2になるように構成さ
れている。角度α1は、素材板1Aに対する食い込み性
を確保するためには40°以下に設定することが好まし
く、また角度α1が15°未満になると刃先が破損し易
くなるので、20°±5°以内に設定することが好まし
い。角度α2は、角度α1よりも大きな角度で有れば任
意に設定可能であるが、60°よりも小さいと、裂開片
6A,7Aの外周端が裂開刃20の回転軸23に干渉し
易くなり、70°よりも大きいと、裂開片6A,7Aの
外周端が裂開刃20の角度α2の両側面22に突き当た
って、裂開片6A,7Aの外周端を裂開刃20の両側へ
スムーズに案内できなくなるので、60°〜70°に設
定することが好ましい。
【0016】刃先の半径Rは、素材板1Aの素材や板
厚、裂開刃20の送り量やマンドレル10,11の回転
速度などの裂開条件に応じて設定することになる。例え
ば板厚が6〜8mmのアルミニウム合金製の素材板を裂
開する場合には、半径Rが0.8〜1.5mmの裂開刃
を使用することになる。また、刃先部20aの幅T1
は、素材板1Aの外周部の裂開幅T(図3参照)が大き
くなるにしたがって大きく設定されている。但し、刃先
部20aの幅T1が20mm未満の場合には、裂開片6
A,7Aが開脚し難いことから、裂開片6A,7Aの外
周端が両側面22に当接したときにおける抵抗の変動が
大きくなり、歪みや振れ等の原因になるとともに、裂開
片6A,7Aが無理に開脚されて裂開先端部が裂けてし
まうので、最低でも20mm以上に設定することにな
る。
【0017】マンドレル10,11の回転速度は、裂開
初期とそれ以降の2段階に設定され、裂開初期の回転速
度は150rpm±10%に設定され、裂開初期以降は
250〜400rpmに設定されている。また、裂開刃
20の送り量も、裂開初期とそれ以降の2段階に設定さ
れ、裂開初期の送り量は毎分10±5mmに設定され、
裂開初期以降は毎分30〜35mmに設定されている。
つまり、裂開初期においては、素材板1Aと裂開刃20
との位置関係が変動し易いので、素材板1Aが、例えば
10〜15mm程度切り込まれて素材板1Aと裂開刃2
0との位置関係が安定するまでの裂開初期における、素
材板1Aの回転速度を低く抑えるとともに裂開刃20の
送り量を少なくすることで、素材板1Aを精度良く裂開
することが可能となる。また、裂開初期以降は、加工速
度を高めて生産性をあげるため、素材板1Aの回転速度
を高く設定するとともに、裂開刃20の送り量を大きく
設定することになる。素材板1Aの厚さ方向に対する裂
開刃20の芯ズレは、例えば板厚が6〜8mmの素材板
を用いる場合には±0.5mm以内に設定する必要があ
る。このような芯ズレは、裂開前における素材板1Aの
外周部の平面度の低下により大きくなるので、素材板1
Aのプレス成形後に素材板1Aの外周部の平面度を調整
する工程を設けることが好ましい。また、裂開装置の側
方に素材板1Aの外周部を外部よりサポートする手段を
設け、素材板1Aを裂開するときにおける素材板1Aの
振動を規制して、素材板1Aに対する裂開刃20の芯ズ
レを防止してもよい。
【0018】前述のような裂開刃20を用いると、素材
板1Aに対する裂開刃20の食い込みを良好に維持し、
しかも裂開片6A,7Aが刃元部20bの両側面22に
より外側へ押し広げられるので、形成される1対の裂開
片6A,7Aのなす角度を大きく設定することが可能と
なり、裂開後に裂開片6A,7Aを開脚させるための工
程を設けることなく、リム部6,7を形成するための後
述するスピニング加工を円滑に行えるとともに、裂開刃
20の先端部を素材板1Aの裂開先端部に円滑に食い込
ますことが可能となり、素材板1Aを効率的に裂開でき
る。
【0019】尚、裂開刃20としては、両側面のなす角
度が刃先側へ行くにしたがって連続的或いは段階的、も
しくは両者の組み合わせにより小さく設定されていれ
ば、任意の形状のものを採用することが可能である。例
えば、図6に示す裂開刃20Aのように、両側面を3段
階或いは4段階以上に角度を変更した傾斜面25で構成
したり、図7(a)に示す裂開刃20Bのように、両側
面を連続的に角度を変更した湾曲面26で構成したり、
図7(b)に示す裂開刃20Cのように、刃先側を一定
角度の傾斜面27で構成し、刃元側を連続的に角度を変
更した湾曲面28で構成するとともに、傾斜面27と湾
曲面28とが滑らかに連なるように構成したものを採用
することが可能である。
【0020】次に、図8に示すように、素材板1Bのう
ちのアウターリム部6に対応する裂開片6Aをアウター
リム部6に応じた所定長さにカットして、素材板1Cを
製作する。次に、素材板1Cに対して焼鈍処理を施し
て、裂開部分の加工硬化を元の硬さに戻すとともに、素
材板1の金属組織を均質にする。つまり、裂開により裂
開片6A,7Aの対向面側部分においては加工硬化によ
り硬度が高くなるとともに、金属組織が乱れるので、焼
鈍処理により対向面側部分の硬度や元の状態に戻すとと
もに金属組織を均質にして、裂開片6A,7Aの延展性
を高め、次工程における展伸時に裂開片6A,7Aの対
向面側部分、特に裂開先端部分が破断しないように構成
することが好ましい。但し、この焼鈍処理は、素材板1
Bに対して施しても良い。次に、図9に示すように、素
材板1Cを1対のマンドレル12,13に相対回転不能
に挟持し、素材板1Cをマンドレル12,13とともに
回転させながら裂開片6A,7Aにロール14を圧接さ
せ、ロール14を左右方向に移動させて、裂開片6A,
7Aをマンドレル10,11の外周面に沿って展伸させ
てリム部6,7を形成する。次に、リム部6,7の先端
部にカーリング加工を施してカール部6a,7aを形成
し、図10に示すような形状のホイール8を得ることに
なる。
【0021】尚、本実施例では、アウターリム部6をイ
ンナーリム部7よりも短尺に構成したホイール8の製造
方法及びそれに用いるスピニング裂開装置について説明
したが、ホイール自体の構成はリム部を裂開により形成
したものであれば、任意の構成のものを適用できる。例
えば、両リム部6,7の長さを同じに設定したホイール
を製作する場合においても、本発明を同様に適用でき
る。また、ホイール以外の各種部品、例えば動力伝達装
置におけるプーリー等を製造するときにも本発明を同様
に適用できる。
【0022】
【発明の効果】請求項1に係るホイールの製造方法によ
れば、裂開刃として両側面のなす角度が刃先側へ行くに
したがって小さくなるように、つまり刃先側ほど尖鋭に
なるように構成したものを用いているので、素材板に対
する裂開刃の食い込みをよくし、効率的に素材板を裂開
することが可能となる。また、反対に刃元側ほど裂開刃
の両側面のなす角度が大きくなるので、切り込みにより
形成された裂開片が外側へ押し広げられることになり、
形成される1対の裂開片のなす角度を大きく設定するこ
とが可能となる。また、裂開刃の刃元側の両側面により
1対の裂開片が開脚側へ押圧されるので、裂開刃の先端
部を素材板の裂開先端部に効果的に食い込ますことが可
能となり、素材板を効率的に裂開できる。このため、1
回の裂開処理により素材板を必要分量だけ裂開すること
が可能となり、ホイールの製造工程数を少なくして、加
工コストを低減できるとともに、ホイールの製造ライン
に複数台の裂開装置を設ける必要がないので、設備経済
的に有利になる。更に、裂開初期における素材板の回転
速度をそれ以降における素材板の回転速度よりも低速に
設定しているので、素材板を裂開精度の向上と、生産性
を向上の両立を図ることが可能となる。
【0023】請求項2記載のように、裂開刃として、刃
先における両側面のなす角度α1を40°以下に設定
し、刃元における両側面のなす角度α2をα2>α1に
設定したものを用いると、素材板に対する裂開刃の食い
込み性を十分に確保することが可能となる。
【0024】請求項3記載のように、刃元における両側
面のなす角度α2を60°〜70°に設定すると、1つ
の裂開刃で形成可能な1対の裂開片のなす角度を十分に
大きく設定することが可能となる。
【0025】
【0026】
【0027】請求項6記載のように、素材板として、他
のホイール製作時に打ち抜きにより発生する中抜材を用
いると、円板状の中抜材をそのまま有効利用してホイー
ルを製作できるので、従来のように中抜材を溶融等して
再利用する場合よりも、再利用のためのエネルギーの使
用量を少なくできる。請求項7記載のように、素材板の
裂開部分に焼鈍処理を施すと、裂開部分の加工硬化を元
の硬さに戻すことができるとともに、素材板の金属組織
を均質にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 素材板の斜視図
【図2】 軽減孔と軸孔とボルト取付孔を形成した素材
板の説明図
【図3】 裂開作業の説明図
【図4】 裂開時における裂開刃付近の縦断面
【図5】 裂開した素材板の縦断面図
【図6】 他の構成の裂開刃の正面図
【図7】 他の構成の裂開刃の正面図
【図8】 裂開片の一部をカットした素材板の縦断面図
【図9】 スピニング加工の説明図
【図10】 ホイールの縦断面図
【図11】 従来の技術に係る裂開刃の正面図
【図12】 従来の技術に係る他の裂開刃の正面図
【符号の説明】
1 素材板 1A 素材板 1B 素材板 1C 素材板 2 ディスク部 3 軽減孔 4 軸孔 5 ボルト取付孔 6 アウターリム部 7 インナーリム部 6a カール部 7a カール部 6A 裂開片 7A 裂開片 8 ホイール 10 マンドレル 11 マンドレル 12 マンドレル 13 マンドレル 14 ロール 20 裂開刃 20a 刃先部 20b 刃元部 21 側面 22 側面 23 回転軸 20A 裂開刃 25 傾斜面 20B 裂開刃 26 湾曲面 20C 裂開刃 27 傾斜面 28 湾曲面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B21D 22/14 - 22/18 B21D 53/26 - 53/34 B21K 1/32

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 裂開刃として両側面のなす角度を刃先側
    へ行くにしたがって連続的或いは段階的、もしくは両者
    の組み合わせにより小さく設定した裂開刃を用い、円板
    状の素材板を回転させながら、厚さ方向の途中部を裂開
    刃で二股状に切り裂いて、素材板の外周部に1対の裂開
    片を形成するに際し、裂開初期における素材板の回転速
    度をそれ以降における素材板の回転速度よりも低速に設
    定しながら1対の裂開片を形成し、 次に、前記裂開片をスピニング加工によりリム形状に加
    工する、 ことを特徴とするホイールの製造方法。
  2. 【請求項2】 前記裂開刃として、刃先における両側面
    のなす角度α1を40°以下に設定し、刃元における両
    側面のなす角度α2をα2>α1に設定したものを用い
    た請求項1記載のホイールの製造方法。
  3. 【請求項3】 刃元における両側面のなす角度α2を6
    0°〜70°に設定した請求項1又は2記載のホイール
    の製造方法。
  4. 【請求項4】 裂開初期における素材板の回転速度を1
    50rpm±10%に設定し、回転初期以降における素
    材板の回転速度を250〜400rpmに設定した請求
    項1〜3のいずれか 1 項記載のホイールの製造方法。
  5. 【請求項5】 裂開初期の送り量を毎分10±5mmに
    設定し、裂開初期以降の送り量を毎分30〜35mmに
    設定した請求項1〜4のいずれか1項記載のホイールの
    製造方法。
  6. 【請求項6】 前記素材板として、他のホイール製作時
    に打ち抜きにより発生する中抜材を用いた請求項1〜5
    のいずれか1項記載のホイールの製造方法。
  7. 【請求項7】 素材板の裂開部分に焼鈍処理を施した請
    求項1〜6のいずれか1項記載のホイールの製造方法。
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