JP3513912B2 - 熱搬送装置 - Google Patents

熱搬送装置

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JP3513912B2 JP13018894A JP13018894A JP3513912B2 JP 3513912 B2 JP3513912 B2 JP 3513912B2 JP 13018894 A JP13018894 A JP 13018894A JP 13018894 A JP13018894 A JP 13018894A JP 3513912 B2 JP3513912 B2 JP 3513912B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は加熱により気化昇圧する
際の相変化流体の流体エネルギーから動力を取り出して
利用する熱搬送装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の熱搬送方式として特公昭60−2
3258号公報に示される図4の構成がある。これは低
入力で熱を搬送するため相変化流体の潜熱を利用すると
ともに、流体を循環させるため相変化流体の液域に外部
動力により駆動される循環ポンプ1を設けたものであ
る。すなわち、放熱作用を行なう凝縮器2と相変化流体
の蒸発作用を行なう加熱器3とを循環ポンプ1を介して
環状に連結して密閉回路を形成してこの密閉回路にフロ
ン系冷媒を封入したものであり、凝縮器2には送風ファ
ン4が設けられ、加熱器3には燃焼装置5が設けられて
いる。
【0003】この構成において、循環ポンプ1と送風フ
ァン4および燃焼装置5の運転により相変化流体である
フロン系冷媒は加熱器3で加熱され蒸発気化して凝縮器
2に流入する。凝縮器2で送風ファン4との作用により
放熱し凝縮液化する。液化した相変化流体は循環ポンプ
1により搬送駆動されて加熱器3に送り込まれ、上記し
た循環を繰り返すものである。
【0004】また、従来の他の熱搬送方式として特開平
1−131828号公報に示される図の構成がある。
これは熱を送るため流体を循環させる動力、すなわち熱
搬送動力を図に示した従来例よりもさらに大幅低減す
るもので、相変化流体の潜熱を利用するとともに、循環
ポンプを使用せずに加熱されて気化昇圧する相変化流体
の圧力上昇を利用して流体を微少外部動力で搬送するも
のである。すなわち、燃焼装置5により相変化流体を加
熱する加熱器3を気液分離器6より下方に配設し加熱器
3と気液分離器6とを環状に配管接続するとともに、受
液器7を気液分離器6より上方に配設し、凝縮器2、第
一逆止弁8、受液器7、第二逆止弁9、気液分離器6を
順次環状に配管接続し、さらに気液分離器6と受液器7
の間に開閉弁10を有する均圧管11を設け、燃焼装置
5と開閉弁10を制御する制御装置12を設けたもので
ある。
【0005】この構成において、加熱器3において燃焼
装置5の燃焼熱で加熱された相変化流体は、気体と液体
の混ざった二相状態で加熱器3を出て気液分離器6へ流
入して気体と液体が分離される。分離された液体は加熱
器3に再び戻るとともに、気体は凝縮器2に流入する。
凝縮器2において放熱させ凝縮液化し過冷却液化させ
る。凝縮器2で凝縮し過冷却液となった流体は、開閉弁
10が閉成しているときに第一逆止弁8を通って受液器
7内の気相流体を過冷却液で冷やして凝縮させることに
より受液器7に流入する。このとき受液器7内は過冷却
液で冷やされるため気液分離器6より低圧となり、第二
逆止弁9は圧力差で閉止状態となっている。
【0006】次に、この状態で開閉弁10を開成する
と、受液器7と気液分離器6とは均圧管11で連通され
均圧状態となり、受液器7内の液相流体は重力および加
熱器3を出た昇圧した流体の流動圧が印加されて第二逆
止弁9を通って気液分離器6内に流出するとともに受液
器7内は加熱器3を出た気相流体で満たされる。気液分
離器6に供給された液相流体は加熱器3に再び流入す
る。次に、開閉弁10を閉成すると蒸発圧力のわずかな
上昇および受液器7の温度低下などにより凝縮器2から
の過冷却液が流入開始するとともに、受液器7内の気相
流体がこの過冷却液により冷却されて凝縮し、気相から
液相にその体積を急縮小するため受液器7内が急減圧さ
れ受液器7内が液相流体で満たされる。このように開閉
弁10の開成、閉成の繰り返しで循環サイクルがなされ
るもので、気液分離器6から凝縮器2へは流体の蒸発圧
力による連続的な自然圧送サイクルであり、気液分離器
6と加熱器3の間は蒸発気化した流体圧による自然循環
サイクルであり、受液器7から気液分離器6および加熱
器3への液相流体の供給は開閉弁10の開閉周期による
間欠動作サイクルである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図
示した従来例では外部動力による循環ポンプで搬送する
ため相変化流体の蒸発圧力を活かした動作がされておら
ず、より一層の省エネルギー性の追求に課題がある。ま
た、図に示した従来例では開閉弁10の閉成のあと圧
力上昇と温度低下を待つという要因のため若干時間遅れ
で過冷却液が受液器7に流入開始するため開閉周期を早
くするのに限界があり、熱搬送量の大能力化に課題があ
った。
【0008】本発明は上記課題を解決するもので、流体
エネルギーを有効利用して流体搬送動力の低減と熱搬送
量の大能力化を図った熱搬送装置を提供することを第一
の目的とし、さらに信頼性の向上を図った熱搬送装置を
提供することを第二の目的としたものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は上記第一の目的
を達成するため、加熱器の入口側と出口側を気液分離器
に接続した加熱循環路と前記気液分離器の上方に設けた
受液器と、前記気液分離器の気相出口、利用部、受液
器、気液分離器の液相入口を順次配管接続した利用側循
環路と、気液分離器と受液器に連通する均圧管に設けた
開閉弁と、加熱器の出口側の加熱循環路に駆動羽根車を
設けた流体動力回収部と、利用部と受液器の間の利用側
循環路に設けたポンプ部を前記流体動力回収部に動力伝
達可能に連結した流体駆動ポンプを設け、相変化流体を
封入した構成としたものである。
【0010】また、第二の目的を達成するため、加熱器
の入口側と出口側を気液分離器に接続した加熱循環路と
前記気液分離器の上方に設けた受液器と、前記気液分離
器の気相出口、利用部、受液器、気液分離器の液相入口
を順次配管接続した利用側循環路と、気液分離器と受液
器に連通する均圧管に設けた開閉弁と、加熱器の出口側
の加熱循環路に駆動羽根車を設けた流体動力回収部と、
利用部と受液器の間の利用側循環路に設けたポンプ部を
前記流体動力回収部に動力伝達可能に連結した流体駆動
ポンプと、前記流体動力回収部に並列に設けて前記流体
動力回収部を流動する流量を低減させる流体制御弁を有
するバイパス路を備え、相変化流体を封入した構成とし
たものである。
【0011】
【作用】本発明は上記構成によって、第一の手段のもの
は加熱器で気化昇圧された加熱循環路内の相変化流体を
流体動力回収部に流入させて駆動羽根車を駆動し、この
流体動力回収部に動力が伝達できるように連結したポン
プ部を動作させて、液相流体を開閉弁の閉成とともに時
間遅れなしで受液器へ送り込むことで流入促進を図り、
開閉弁の開閉周期を小さく速くすることで熱搬送量の増
大を図るものである。
【0012】また、第二の手段のものは、流体動力回収
部に併設した流体制御弁を有するバイパス路に相変化流
体を流すことにより流体動力回収部への流量を低減する
ように制御し、流体駆動ポンプへの負荷を低減すること
で信頼性の向上を図るものである。
【0013】
【実施例】以下本発明の第一の実施例を図1〜図を参
照して説明する。なお、従来例と同一機能、同一部材の
ところは同一符号を付与し詳細な説明は省略する。
【0014】図1において、13は流体通路3aを有す
る加熱器3と流体通路14aを有し放熱部となる利用部
14を環状に配管接続し相変化流体を封入した密閉循環
路である。15は加熱器3の出口側に設けられ加熱器3
において燃焼装置5の燃焼熱で加熱され気化昇圧された
相変化流体の流体エネルギーを回収する流体動力回収部
であり、19はポンプ部20と流体動力回収部15を動
力が伝達できるように連結した流体駆動ポンプである。
【0015】この流体駆動ポンプ19について図で説
明する。21は加熱器3の出口側に接続される駆動流体
通路22に設けられ密閉循環路13の流体を回転力の駆
動源とする駆動羽根車であり、23は加熱器3の出口側
に接続される被駆動流体通路24に設けられ密閉循環路
13の流体を循環させるポンプ羽根車である。
【0016】25は駆動流体通路22と被駆動流体通路
24との間を気密に分離する隔壁である。26は動力伝
達手段であり、駆動羽根車21に取り付けられた駆動側
マグネット27とポンプ羽根車23に取り付けられたポ
ンプ側マグネット28とが磁力により吸引および反発し
合って動力伝達が可能なように磁気結合するマグネット
カップリングで構成している。駆動羽根車21とポンプ
羽根車23はこの隔壁25を介して対向して配置される
とともに動力伝達手段26により動力が伝達できるよう
に連結されている。
【0017】29は駆動羽根車21を収納する駆動羽根
車室30を形成する駆動ケーシング31に設けた駆動流
体入口、32は駆動流体入口29と羽根車室30の間に
設けた駆動ノズル、33は駆動ケーシング31に設けた
駆動流体出口である。34はポンプ羽根車23を収納す
るポンプ羽根車室35を形成するポンプケーシング36
に設けたポンプ入口、37はポンプケーシング36に設
けたポンプ出口である。38は駆動羽根車21を回転自
在に支持する駆動側支持軸、39はポンプ羽根車23を
回転自在に支持するポンプ側支持軸である。従って、
体駆動ポンプ19は駆動羽根車21、駆動ケーシング3
1、駆動ノズル32などで構成される流体動力回収部1
5と、ポンプ羽根車23、ポンプケーシング36などで
構成されるポンプ部20とを隔壁25を介して配置し、
動力伝達手段26により動力伝達可能に連結して構成さ
れるものである。
【0018】次に、図1において密閉循環路13につい
て詳述する。40は加熱器3を気液分離器6より下方に
配設するとともに加熱器3の流体通路3aの入口側3b
と出口側3cをそれぞれ気液分離器6の液相出口6a、
気相入口6bに配管接続した環状の加熱循環路であり、
41は気液分離器6の気相出口6c、利用部14、気液
分離器6の上方に設けた受液器7、気液分離器6の液相
入口6dを順次環状に配管接続した利用側循環路であ
る。この利用側循環路41の受液器7の入口側7aには
第一逆止弁8が受液器7に向かってのみ流動するように
設けられ、受液器7の出口側7bと気液分離器6の液相
入口6dの間には第二逆止弁9が気液分離器6に向かっ
てのみ流動するように設けられている。また、受液器7
の入口側7aと気液分離器6は開閉弁10を有する均圧
管11により開閉弁10の開成時に連通可能なように接
続されている。
【0019】さらに、加熱循環路40の加熱器3の出口
側3cに駆動羽根車21を設けた流体動力回収部15を
設けるとともに、利用部14と受液器7の間の利用側循
環路41に設けたポンプ部20と流体動力回収部15を
動力が伝達できるように連結して流体駆動ポンプ19と
したものである。
【0020】上記構成において、熱搬送装置の動作を説
明する。加熱器3で燃焼装置5の燃焼熱で加熱された相
変化流体は、その大部分が気化して体積膨脹することに
より昇圧し高速流となって気体と液体の混ざった二相状
態で加熱器3から連続して流出し、流体駆動ポンプ19
の流体動力回収部15に流入する。
【0021】流体動力回収部15において、流入した流
体の流動エネルギーにより駆動羽根車21を回転駆動
し、この駆動羽根車21に動力伝達手段26により動力
が伝達できるように連結されたポンプ部20のポンプ羽
根車23を駆動羽根車21の動作とともに回転させ、利
用側循環路41の液相流体を受液器7の方向に加圧す
る。
【0022】流体動力回収部15を出た二相状態の流体
は、気相入口6bより気液分離器6へ流入して気体と液
体が分離される。分離された液体は液相出口6aから加
熱器3に再び戻るとともに、気体は気相出口6cを出て
連続的に利用部14に流入する。利用部14において、
電動モータなど外部動力で駆動される送風機18の運転
により送られてくる風に放熱させ凝縮液化し過冷却液化
させる。
【0023】利用部14で凝縮し過冷却液となった流体
は、開閉弁10が開成している時は受液器7の圧力が加
熱器3の蒸発圧力にほぼ等しく利用部14の出口側の凝
縮圧力よりも高いため、流れを停止させられた状態とな
っており、しかもポンプ部20と第一逆止弁8の間では
流体駆動ポンプ19のポンプ部20によりわずかに加圧
されている。ここで開閉弁10が閉成すると、受液器7
は加熱器3との連通が断たれて圧力が低下し、ポンプ部
20によりわずかに加圧された過冷却液が開閉弁10の
閉成とともに時間遅れなしで第一逆止弁8を通って受液
器7に流入し、そこで受液器7内にあった気相流体を流
入した過冷却液で冷やして凝縮させることにより気相か
ら液相に体積を瞬時に急縮小せしめて受液器7内を急減
させる。このとき受液器7内は過冷却液で冷やされる
ため気液分離器6より低圧となり、第二逆止弁9は圧力
差で閉止状態となり、また均圧管11の通路は開閉弁1
0で閉止されているため受液器7への流入は第一逆止弁
8を通過するもののみ可能となる。この受液器7内の急
減圧が発生すると、この圧力差で液相流体がポンプ部2
0の加圧力には関係なしに一気に受液器7に流入し受液
器7内は液相流体で満たされる。このように流体駆動ポ
ンプ19のポンプ部20は、受液器7に向かう液相流体
である過冷却液を加圧し、開閉弁10が閉成した時に過
冷却液が受液器7に流入開始するまでの時間遅れをなく
して流れ込むきっかけを与える作用を発揮するものであ
り、ポンプ部20の加圧作用により受液器7内に最初に
わずか流入した過冷却液により受液器7内の気相流体が
凝縮開始する。気相流体の凝縮開始とともに生じた減圧
により新たな過冷却液が流入して受液器7内の気相流体
を一気に凝縮させて前述の受液器7内の急減圧が発生す
る。急減圧による圧力差はポンプ部20による加圧力
(ポンプ揚程)よりもはるかに大きいため、受液器7へ
の液相流体の流入は急減圧による圧力差によって行われ
るのでポンプ部20の加圧力あるいは回転数には依存し
なくなる。
【0024】次に、受液器7が液相流体である過冷却液
で満たされた状態で開閉弁10を開成すると、受液器7
と気液分離器6とは均圧管11で連通され均圧状態とな
り、受液器7内の液相流体は重力および加熱器3の出口
側3cより噴出した流体の流動圧の付加により第二逆止
弁9を通って気液分離器6内に流入するとともに受液器
7内は加熱器3を出た気相流体で満たされる。なお、開
閉弁10が開成している間では受液器7内は加熱器3の
圧力にほぼ同一となり、利用部14の出口側の凝縮圧力
よりも高いため利用部14を出た過冷却液はその流れを
停止させられた状態となっている。ところで、気液分離
器6に流入した液相流体は開閉弁10の開閉動作に係わ
らず液相出口6aより加熱器3に流入して加熱されて蒸
発気化が継続されものであり、気液分離器6内の液相流
体が無くなる事が無いように開閉弁10の開閉動作で受
液器7から液相流体を供給する。
【0025】次に再び開閉弁10を閉成すると、前述の
ように流体駆動ポンプ19のポンプ部20により加圧さ
れているため従来例のように蒸発圧力のわずかな上昇お
よび受液器7の温度低下などにより利用部14からの過
冷却液が流入するのを待つことなく時間遅れなしで受液
器7に過冷却液が流入し、再び受液器7内の気相流体を
この過冷却液により冷却凝縮させてその体積を急縮小を
発生させ、受液器7内の急減圧により受液器7内に液相
流体を一気に充填する。
【0026】このように加熱循環路40および利用側循
環路41の相変化流体を液相、気相と相変化させて図中
矢印で示した方向に繰り返し循環させる。
【0027】本実施例によれば、開閉弁を開、閉させる
のにごくわずかの入力(電磁弁で開閉動作させる場合は
5〜10Wの電気入力)で熱搬送する省エネルギー性に
すぐれ低ランニングコストの熱搬送装置を提供できるだ
けでなく、加熱器で気化昇圧した相変化流体により流体
動力回収部の駆動羽根車を回転駆動し動力伝達可能に連
結されたポンプ部を動作させ、受液器の入口側の液相流
体を加圧することにより開閉弁の閉成と同時に時間遅れ
なしで過冷却液を受液器に送り込むことで閉成初期にお
ける流入促進を図り、開閉弁の開閉周期を小さく速くす
ることでより多くの液相流体を加熱器に供給し、熱搬送
量の大能力化が実現する熱搬送装置を提供できる。
【0028】次に、図に示す本発明の第の実施例に
ついて説明する。なお、図に示した実施例あるいは図
に示した従来例と同一機能、同一部材のところは同一
符号を付与し詳細な説明は省略する。
【0029】42は加熱循環路40の加熱器3の出口側
3cに配置した流体動力回収部15に対して並列に設け
たバイパス路であり、このバイパス路42には流体制御
弁43が設けられている。なお、他の構成は図の実施
例と同一なので説明は省略する。上記構成において熱搬
送動作は図の実施例と同一なので説明を省略し、ここ
ではこのバイパス路42の動作を中心に説明する。
【0030】まず、流体制御弁43として流体の流れる
通路を切換える流路切換弁とした場合は、開閉弁10が
閉成する時、つまり受液器7に液相流体が流れ込む場合
は流体制御弁43を流体動力回収部15側に切換えて駆
動羽根車21を駆動しポンプ部20を動作させて受液器
7への流入時間遅れを低減させ、開閉弁10が開成する
時、つまり受液器7内の液相流体が気液分離器6に流入
する場合は流体制御弁43をバイパス路42側に切換え
て加熱器3の出口側3cから噴出した気化した流体の流
動圧を流体動力回収部15を介さずに直接加えて流体動
力回収部15での流路抵抗を除いたより強い流動圧を受
液器7内の液相流体に加えて液相流体の流出を促進させ
る。このようにして受液器7への液相流体の流入時間あ
るいは流出時間を短縮させる。なお、ポンプ部20の動
作に若干の立ち上がり時間が必要な時は開閉弁10が閉
成する少し前に流体制御弁43を流体動力回収部15側
にすれば良い。
【0031】このように流体制御弁43により気化した
流体の流動通路を切換えることにより、ポンプ部20の
動作と受液器7内の液相流体の流出促進を共に実行し、
ポンプ部20の動作による受液器7への流入促進と、よ
り強い流動圧の印加による受液器7からの流出促進によ
り熱搬送装置の開閉周期をより小さく速くして熱搬送量
の一層の大能力化ができる。また流体駆動ポンプ19を
常時運転せずにあいだに停止時を加えることにより流体
駆動ポンプ19の積算の運転時間を短くして耐久性、信
頼性を向上できる。ここでは流体制御弁43として流路
切換弁とした場合を示したが、バイパス路42内に開
成、閉成の動作をする弁を設けても良い。
【0032】次に、流体制御弁43として流体の流量を
可変制御する流量比例弁とした場合は、搬送熱量に応じ
てポンプ部20を動作させる。つまり、搬送熱量が大き
い時は流体動力回収部15への流量割合を大きくしてバ
イパス路42への流量割合を小さくし、液相流体への加
圧力を高めることで開閉弁10が閉成した時の受液器7
への液相流体の流入遅れを低減して流入時間を短縮す
る。搬送熱量が小さくなると開閉弁10の単位時間当り
の開閉回数は少なくても良いため開閉時間に余裕が出て
流入遅れを許容できるようになるので、流体動力回収部
15への流量割合を小さくして流体駆動ポンプ19への
負荷を低減する。このように搬送熱量の大きさに応じて
流体動力回収部15への流量を変化させることで、受液
器7への液相流体の流入の促進と流体駆動ポンプ19の
耐久性向上の両立を図る。このようにすることによりバ
イパス路42への流量を可能な限り多くでき、流体動力
回収部15の流路抵抗を受けていないバイパス路42の
流動圧をより多く受液器7に印加して受液器7からの液
相流体の流出を促進して流出に要する時間である開時間
を短縮することで開閉弁10の開閉周期の短縮ができ
る。
【0033】このように流体制御弁43により流体動力
回収部15への流量を可変制御することによりポンプ部
20を過剰な運転をさせずに最適に制御して流体駆動ポ
ンプ19への負荷を減らして信頼性を向上できる。ま
た、より強い流動圧の印加により受液器7から液相流体
の流出促進と流体駆動ポンプ19の最適運転による受液
器7への液相流体の流入促進により開閉弁10の開閉周
期縮小による熱搬送量の大能力化ができる。
【0034】
【発明の効果】以上説明したように本発明の熱搬送装置
は、加熱され気化膨脹し昇圧した流体の流動エネルギー
を動力エネルギーに有効利用するもので、加熱循環路の
気化昇圧した流体の流動エネルギーを回収してポンプ部
を作動させ利用側循環路で受液器への流入促進を図るも
ので、ごくわずかの入力で熱搬送する省エネルギー性に
優れランニングコストの安価で、そのうえに熱搬送量の
大能力化を実現する機器を提供できるという効果があ
る。
【0035】また、加熱循環路の気化昇圧した流体の流
動エネルギーを回収してポンプ部を作動させる流体動力
回収部に流体制御弁をもつバイパス路を併設したもの
で、流体動力回収部への流量を制御し受液器へより大き
い流動圧を印加することにより、流体駆動ポンプへの負
荷を低減して信頼性、耐久性を向上できるという効果が
ある。さらに、熱搬送量の大能力化を向上できるという
効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施例における熱搬送装置のシ
ステム構成図
【図2】本発明の第の実施例における流体駆動ポンプ
の断面図
【図3】発明の第二の実施例における熱搬送装置のシ
ステム構成図
【図4】従来の熱搬送装置のシステム構成図
【図5】従来の他の熱搬送装置のシステム構成図
【符号の説明】
1 循環ポンプ 3 加熱器 6 気液分離器 6c 気相出口 6d 液相入口 7 受液器 10 開閉弁 11 均圧管 13 密閉循環路 14 利用部 15 流体動力回収部 19 流体駆動ポンプ 20 ポンプ部 21 駆動羽根車 40 加熱循環路 41 利用側循環路 42 バイパス路 43 流体制御弁
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F24D 7/00 F24F 5/00 101 F28D 21/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加熱器の入口側と出口側を気液分離器に
    接続した加熱循環路と、前記気液分離器の上方に設けた
    受液器と、前記気液分離器の気相出口、利用部、受液
    器、気液分離器の液相入口を順次配管接続した利用側循
    環路と、気液分離器と受液器に連通する均圧管に設けた
    開閉弁と、加熱器の出口側の加熱循環路に駆動羽根車を
    設けた流体動力回収部と、利用部と受液器の間の利用側
    循環路に設けたポンプ部を前記流体動力回収部に動力伝
    達可能に連結した流体駆動ポンプを設け、相変化流体を
    封入した熱搬送装置。
  2. 【請求項2】 加熱器の入口側と出口側を気液分離器に
    接続した加熱循環路と前記気液分離器の上方に設けた受
    液器と、前記気液分離器の気相出口、利用部、受液器、
    気液分離器の液相入口を順次配管接続した利用側循環路
    と、気液分離器と受液器に連通する均圧管に設けた開閉
    弁と、加熱器の出口側の加熱循環路に駆動羽根車を設け
    た流体動力回収部と、利用部と受液器の間の利用側循環
    路に設けたポンプ部を前記流体動力回収部に動力伝達可
    能に連結した流体駆動ポンプと、前記流体動力回収部に
    並列に設けて前記流体動力回収部を流動する流量を低減
    させる流体制御弁を有するバイパス路を備え、相変化流
    体を封入した熱搬送装置。
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