JP2011043273A - ヒートポンプ式加熱液体システム - Google Patents
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Abstract
【課題】膨張機一体型圧縮機を用いたヒートポンプ式加熱液体システムにおいて、膨張機による効率の良い動力回収を実現できるようにする。
【解決手段】ヒートポンプ式加熱液体システム1Aは、圧縮機21、放熱器22、回転軸20により圧縮機21と連結された膨張機23、および蒸発器24を含む冷媒回路3と、放熱器22に液体を供給する供給路4Aとを備えている。冷媒回路3には、内部熱交換器51が設けられており、内部熱交換器51から流出した高圧冷媒と供給路4Aを流れる液体との間では液体用熱交換器25で熱交換が行われる。供給路4Aには、液体用熱交換器25をバイパスする液体バイパス路52が設けられており、液体用熱交換器25を流れる液体の流量と液体バイパス路52を流れる液体の流量の比率は、流量変更手段によって変更される。
【選択図】図1
【解決手段】ヒートポンプ式加熱液体システム1Aは、圧縮機21、放熱器22、回転軸20により圧縮機21と連結された膨張機23、および蒸発器24を含む冷媒回路3と、放熱器22に液体を供給する供給路4Aとを備えている。冷媒回路3には、内部熱交換器51が設けられており、内部熱交換器51から流出した高圧冷媒と供給路4Aを流れる液体との間では液体用熱交換器25で熱交換が行われる。供給路4Aには、液体用熱交換器25をバイパスする液体バイパス路52が設けられており、液体用熱交換器25を流れる液体の流量と液体バイパス路52を流れる液体の流量の比率は、流量変更手段によって変更される。
【選択図】図1
Description
本発明は、冷凍サイクル装置によって生成した加熱液体を例えば暖房等に利用するヒートポンプ式加熱液体システムに関する。
近年、冷凍サイクル装置の更なる高効率化を図る手段として、膨張弁に代えて膨張機を用い、冷媒が膨張する過程でその冷媒が有するエネルギーを膨張機によって動力の形で回収し、その回収分だけ圧縮機の駆動に要する電力を低減する動力回収式の冷凍サイクル装置が提案されている。また、そのような冷凍サイクル装置として、膨張機と圧縮機とを回転軸で連結した膨張機一体型圧縮機を用いた冷凍サイクル装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
一般に、上述のような膨張機一体型圧縮機を用いた冷凍サイクル装置は、圧縮機と、放熱器と、膨張機と、蒸発器とが順次接続された冷媒回路を備えており、この冷媒回路中の圧縮機と膨張機とが回転軸により連結されている。また、回転軸には、通常は圧縮機と膨張機の間に、回転軸を回転させる電動機が設けられる。冷媒は、圧縮機において中温低圧の状態から高温高圧の状態へと圧縮された後、放熱器において中温高圧状態へと冷却される。その後、冷媒は、膨張機において低温低圧状態へと膨張した後、蒸発器で加熱されて中温低圧状態に戻る。膨張機は、冷媒が有するエネルギーを回収して回転軸を回転させる回転エネルギーに変換する。この回転エネルギーは圧縮機を駆動する仕事の一部として利用され、その結果、電動機の動力が低減されることとなる。
ここで、圧縮機において圧縮室が流入側から遮断された直後における該圧縮室の容積をVcs、膨張機において膨張室が流入側から遮断された直後における該膨張室の容積をVes、回転軸の回転数をNとすると、圧縮機の吸入側での冷媒の体積流量は(Vcs×N)となり、膨張機の吸入側での冷媒の体積流量は(Ves×N)となる。圧縮機での質量流量と膨張機での質量流量とは等しく、この質量流量をGとすると、圧縮機の吸入側での冷媒の密度は{G/(Vcs×N)}となり、膨張機の吸入側での冷媒の密度は{G/(Ves×N)}となる。これらの式より、圧縮機の吸入側での冷媒の密度と膨張機の吸入側の冷媒の密度との比(密度比)は、{G/(Vcs×N)}/{G/(Ves×N)}、すなわち、(Ves/Vcs)となり、一定値に拘束される。
上記冷凍サイクル装置のように、圧縮機の吸入側と膨張機の吸入側とにおける冷媒の密度比が一定値に拘束されると、冷凍サイクルの自由な制御が阻害される。具体的には、冷凍サイクル装置は、所定の熱源温度において、高圧側圧力(圧縮機から吐出され膨張機に吸入されるまでの冷媒の圧力)が最適圧力(COP(Coefficient of Performance)が最大となる圧力)となるように設計されている。一方で、冷凍サイクルの高圧側圧力および低圧側圧力(膨張機から吐出され圧縮機に吸入されるまでの冷媒の圧力)は、加熱すべき液体または吸熱対象の温度変化等の運転条件により変化する。そのため、通常は運転条件によって、圧縮機の吸入側の冷媒の密度と膨張機の吸入側の冷媒の密度との比が変動する。しかし、上述の冷凍サイクル装置では、密度比が一定値(Ves/Vcs)に拘束されるため、冷媒の温度と圧力を自由に制御できない。そのため、運転条件が所定のものから外れると、膨張機の理想吸入冷媒体積流量に対して過剰の冷媒が膨張機に流入したり、逆に膨張機に吸入される冷媒体積流量が不足したりして、高圧側圧力を最適圧力に保つことができなくなる課題があった。この課題を回避するため、膨張機をバイパスするバイパス路を設けて膨張機を通過する冷媒の量を調整したり、膨張機に吸入される冷媒を減圧する予備膨張弁を設けたりする手段がある。
またその他の解決手段として、膨張機の膨張室に、膨張室と連通する補助室を設け、運転条件に応じて補助室の容積を変更することにより膨張機の容積自体を変更可能とする膨張機が提案されている(例えば、特許文献2参照)。当該膨張機では、運転条件に応じて膨張機の容積を変更することにより、膨張機において冷媒の膨張エネルギーを効率良く回収することとしている。
しかしながら、膨張機をバイパスするバイパス路を設けたり、膨張機に吸入される冷媒を減圧する予備膨張弁を設けたりする手段では、膨張機で動力回収されるべき冷媒の一部をバイパスさせたり、膨張機に吸入される前に冷媒を減圧してしまうことにより、膨張機で回収すべきエネルギーが無駄に消費されてしまう。また、特許文献2に開示された膨張機では、補助室により膨張機自体の容積を変化させることはできるが、補助室内の冷媒は膨張したとしてもピストンの回転動力には寄与せず、補助室は無駄に膨張するデッドスペースになってしまうため、十分なエネルギーを膨張機で回収することができない。
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、膨張機一体型圧縮機を用いたヒートポンプ式加熱液体システムにおいて、膨張機による効率の良い動力回収を実現できるようにすることである。
本発明は、第1の側面から、低圧冷媒を高圧冷媒にする圧縮機、高圧冷媒を放熱させる放熱器、高圧冷媒を低圧冷媒にする膨張機であって回転軸により前記圧縮機と連結された膨張機、および低圧冷媒を吸熱させる蒸発器、を含む冷媒回路と、加熱液体を生成するために前記放熱器に液体を供給する供給路と、前記冷媒回路に設けられた、前記放熱器から流出した高圧冷媒と前記蒸発器から流出した低圧冷媒との間で熱交換を行わせる内部熱交換器と、前記内部熱交換器から流出した高圧冷媒と前記供給路を流れる液体との間で熱交換を行わせる液体用熱交換器と、前記供給路に設けられた、前記液体用熱交換器をバイパスする液体バイパス路と、前記液体用熱交換器を流れる液体の流量と前記液体バイパス路を流れる液体の流量の比率を変更する流量変更手段と、を備えるヒートポンプ式加熱液体システムを提供する。
また、本発明は、第2の側面から、低圧冷媒を高圧冷媒にする圧縮機、高圧冷媒を放熱させる放熱器、高圧冷媒を低圧冷媒にする膨張機であって回転軸により前記圧縮機と連結された膨張機、および低圧冷媒を吸熱させる蒸発器、を含む冷媒回路と、加熱液体を生成するために前記放熱器に液体を供給する供給路と、前記冷媒回路に設けられた、前記放熱器から流出した高圧冷媒と前記蒸発器から流出した低圧冷媒との間で熱交換を行わせる内部熱交換器と、前記内部熱交換器から流出した高圧冷媒と前記供給路を流れる液体との間で熱交換を行わせる液体用熱交換器と、前記冷媒回路に設けられた、前記液体用熱交換器をバイパスする冷媒バイパス路と、前記液体用熱交換器を流れる高圧冷媒の流量と前記冷媒バイパス路を流れる高圧冷媒の流量の比率を変更する流量変更手段と、を備えるヒートポンプ式加熱液体システムを提供する。
さらに、本発明は、第3の側面から、低圧冷媒を高圧冷媒にする圧縮機、高圧冷媒を放熱させる放熱器、高圧冷媒を低圧冷媒にする膨張機であって回転軸により前記圧縮機と連結された膨張機、および低圧冷媒を吸熱させる蒸発器、を含む冷媒回路と、加熱液体を生成するために前記放熱器に液体を供給する供給路と、前記冷媒回路に設けられた、前記放熱器から流出した高圧冷媒と前記蒸発器から流出した低圧冷媒との間で熱交換を行わせる内部熱交換器と、前記内部熱交換器から流出した高圧冷媒と前記供給路を流れる液体との間で熱交換を行わせる液体用熱交換器と、前記冷媒回路に設けられた、前記内部熱交換器をバイパスする冷媒バイパス路と、前記内部熱交換器を流れる高圧冷媒の流量と前記冷媒バイパス路を流れる高圧冷媒の流量の比率または前記内部熱交換器を流れる低圧冷媒の流量と前記冷媒バイパス路を流れる低圧冷媒の流量の比率を変更する流量変更手段と、を備えるヒートポンプ式加熱液体システムを提供する。
また、本発明は、第4の側面から、低圧冷媒を高圧冷媒にする圧縮機、高圧冷媒を放熱させる放熱器、高圧冷媒を低圧冷媒にする膨張機であって回転軸により前記圧縮機と連結された膨張機、および低圧冷媒を吸熱させる蒸発器、を含む冷媒回路と、加熱液体を生成するために前記放熱器に液体を供給する供給路と、前記放熱器から流出した高圧冷媒と前記供給路を流れる液体との間で熱交換を行わせる液体用熱交換器と、前記液体用熱交換器から流出した液体を前記放熱器に流入する前に前記蒸発器から流出した低圧冷媒と熱交換させる液体用中間熱交換器と、前記供給路に設けられた、前記液体用中間熱交換器をバイパスする液体バイパス路と、前記液体用中間熱交換器を流れる液体の流量と前記液体バイパス路を流れる液体の流量の比率を変更する流量変更手段と、を備えるヒートポンプ式加熱液体システムを提供する。
上記のように構成された本発明のヒートポンプ式加熱液体システムによれば、密度比一定の制約を受けながらも、膨張機による効率の良い動力回収を実現することができる。
(第1実施形態)
以下、本発明の第1実施形態について、図面を参照しながら説明する。
以下、本発明の第1実施形態について、図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の第1実施形態に係るヒートポンプ式加熱液体システム1Aを示している。このヒートポンプ式加熱液体システム1Aは、加熱液体を生成し、その加熱液体を暖房機70で放熱させて暖房を行う暖房装置である。ただし、本発明のヒートポンプ式加熱液体システムは、これに限定されるものではなく、例えば給湯もしくは融雪などの用途に用いられるものであってもよい。
具体的に、ヒートポンプ式加熱液体システム1Aは、冷媒を循環させる冷媒回路3を有する冷凍サイクル装置(ヒートポンプ)2と、液体を循環させる循環路4と、暖房機70を含む暖房回路7と、機器の全体的な制御を行う制御装置8とを備えている。
循環路4は、加熱液体を生成するために後述する放熱器22を経由して液体を循環させるものである。本実施形態では、熱媒体である液体として水が用いられている。ただし、液体は、必ずしもこれに限定されるものではなく、冷媒回路3を循環する冷媒から熱を受け取り、暖房機70にて大気中に放熱可能なものであればなんでもよい。例えば、液体として、水にプロピレングリコール等を混入した不凍液を用いたり、オイルを用いたりすることも可能である。以下では、液体が水であり、加熱液体が温水であるとして説明する。
冷媒回路3は、低圧冷媒を高圧冷媒にする圧縮機21、高圧冷媒を放熱させる放熱器22、高圧冷媒を低圧冷媒にする膨張機23、低圧冷媒を吸熱させる蒸発器24、およびこれらの機器をこの順に接続する第1〜第4配管31〜34で構成されている。膨張機23は、回転軸20により圧縮機21と連結されており、回転軸20には、当該回転軸20を回転させる電動機(図示せず)が設けられている。
ここで、「膨張機」とは、冷媒の吸入と吐出を行うことにより動力を回収するとともに冷媒を膨張させるものをいう。すなわち、膨張機23は、吸入した冷媒の膨張エネルギーを回転エネルギーに変換するものであってもよいし、吸入した冷媒の圧力エネルギーを回転エネルギーに変換する流体圧モータであってもよい。
放熱器22では、放熱器22を通過する水と冷媒との間で熱交換が行われて水が加熱される。蒸発器24では、ファン24aによって送風される空気と冷媒との間で熱交換が行われて冷媒が吸熱する。本実施形態では、冷媒回路3に、高圧側で超臨界状態となる二酸化酸素が冷媒として充填されている。また、冷媒回路3には、第2配管32と第4配管34に跨って内部熱交換器51が設けられており、第2配管32には、内部熱交換器51よりも下流側に液体用熱交換器25が設けられている。
内部熱交換器51は、放熱器22から流出した高圧冷媒と蒸発器26から流出した低圧冷媒との間で熱交換を行わせて、放熱後の高圧冷媒によって吸熱後の低圧冷媒をさらに加熱するものである。液体用熱交換器25は、内部熱交換器51から流出した高圧冷媒と後述する供給路4Aを流れる水との間で熱交換を行わせて、内部熱交換器51で放熱した高圧冷媒によって供給路4Aを流れる水を放熱器22に流入する前に冷却するものである。なお、内部熱交換器51に流入する低圧冷媒の温度は外気温よりも十分に低く、供給路4Aを流れる水の温度が外気温よりも低くなることは想定し難いことから、供給路4Aを流れる水は、その温度に拘わらずに、液体用熱交換器25で冷却されることになる。ただし、本実施形態では、ヒートポンプ式加熱液体システム1Aが暖房装置として構成されているので、供給路4Aには、外気温よりも高いがそのまま暖房に使うには不十分な温度(例えば、40〜60℃程度)の水(以下「中温水」という。)が主に流れる。
循環路4は、温水を貯める貯湯タンク6と、貯湯タンク6から放熱器22に水を供給する供給路4Aと、放熱器22で生成された温水を回収する回収路4Bとを含む。供給路4Aは、上述した液体用熱交換器25を通っている。換言すれば、液体用熱交換器25は、冷媒回路3の第2配管32と供給路4Aとに跨って設けられている。本実施形態では、供給路4Aに貯湯用ポンプ82が設けられている。
貯湯タンク6は、鉛直方向に延びる円筒状の密閉容器であり、内部は水で満たされている。供給路4Aの上流端は貯湯タンク6の下部に接続されており、回収路4Bの下流端は貯湯タンク6の上部に接続されている。そして、制御装置8によって貯湯用ポンプ82が回転させられると、供給路4Aによって貯湯タンク6の下部から液体用熱交換器25を介して放熱器22へ水が導かれるとともに、回収路4Bによって放熱器22から貯湯タンク6の上部へ温水となった水が導かれる。これにより、貯湯タンク6内には温水が上側から貯められる。
暖房回路7は、温水を放熱させる暖房機70の他に、貯湯タンク6に貯められた温水を暖房機70に送る送り管71と、暖房機70で放熱した温水を貯湯タンク6に戻す戻し管72とを含む。送り管71の上流端は貯湯タンク6の上部に接続されており、戻し管82の下流端は貯湯タンク6の下部に接続されている。本実施形態では、戻し管82に暖房用ポンプ83が設けられているが、暖房用ポンプ83は送り管81に設けられていてもよい。そして、制御装置8によって暖房用ポンプ83が回転させられることにより、貯湯タンク6内に貯められた温水が暖房機70に送られて暖房が行われる。暖房機70としては、例えば、居室内に設置されるラジエータを採用してもよいし、床に敷設される温水パネルを採用してもよい。
さらに、本実施形態では、膨張機23による動力回収効率を高めるための構成が採用されている。具体的には、循環路4の供給路4Aに、液体用熱交換器25をバイパスする液体バイパス路52が設けられている。
供給路4Aの液体用熱交換器25よりも上流側であって液体バイパス路52が分岐する位置よりも下流側には、開度調整可能な第1流量調整弁5aが設けられている。一方、液体バイパス路52には、開度調整可能な第2流量調整弁5bが設けられている。これらの流量調整弁5a,5bは、液体用熱交換器25を流れる水の流量と液体バイパス路52を流れる水の流量の比率を変更するものであり、本発明の流量変更手段を構成する。ただし、本発明の流量変更手段は、これに限定されるものではなく、例えば、供給路4Aの液体バイパス路52が分岐する位置に設けられた分配弁で構成されていてもよい。
また、冷媒回路3の第1配管31には、放熱器22に流入する高圧冷媒の温度を検出する温度センサ81が設けられている。
制御装置8は、マイクロコンピュータまたはDSP(digital signal processor)などで構成されており、上述した冷凍サイクル装置2、各種ポンプ82,83、温度センサ81、ならびに第1流量調整弁5aおよび第2流量調整弁5bと接続されている。そして、制御装置8は、温度センサ81で検出される温度に基づいて、冷凍サイクル装置2の効率が最も高くなるように第1流量調整弁5aおよび第2流量調整弁5bを制御する。
以下では、貯湯タンク6の下部に中温水が貯められていることを前提に、貯湯用ポンプ82および暖房用ポンプ83の双方を稼働させる暖房運転における、冷媒回路3を循環する冷媒および循環路4を循環する水の動作、ならびに制御装置8が行う制御について説明する。なお、暖房運転開始時には、第1流量調整弁5aおよび第2流量調整弁5bがそれぞれ制御装置8によって所定の開度に維持される。
冷媒は、圧縮機21によって高温・高圧に圧縮された後に、放熱器22に流入し、ここで循環路4を循環する水に放熱する。放熱器22から流出した冷媒は、内部熱交換器51に流入し、ここで蒸発器26から流出した冷媒にさらに放熱する。内部熱交換器51から流出した冷媒は、液体冷却用熱交換器25に流入し、ここで供給路4Aを流れる水と熱交換することにより液体冷却用熱交換器25へ流入する中温水の温度近くまで加熱される。液体冷却用熱交換器25から流出した冷媒は、膨張機23によって減圧され、低温・低圧に膨張した後に、蒸発器24に流入し、ここで空気から吸熱する。蒸発器24から流出した冷媒は、内部熱交換器51に流入し、ここで放熱器22から流出した冷媒からさらに吸熱する。内部熱交換器51から流出した冷媒は、再び圧縮機21へ吸入されて圧縮される。
一方、循環路4を循環する水は、放熱器22で加熱されて温水とされた後に、貯湯タンク6に貯められる。貯湯タンク6に貯められた温水は、貯湯タンク6の上部から抜き出され、暖房機70で放熱して中温水となった後に貯湯タンク6の下部に戻される。貯湯タンク6の下部に貯められた中温水は供給路4Aを通じて貯湯タンク6の下部から抜き出される。貯湯タンク6の下部から抜き出された中温水のうち第1流量調整弁5aを通過する直流分は、液体冷却用熱交換器25に流入し、ここで内部熱交換器51から流出した冷媒と熱交換することで冷却されて低温になる。貯湯タンク6の下部から抜き出された中温水のうち第2流量調整弁5bを通過する分流分は、液体バイパス路52を流れた後に、液体用熱交換器25で冷却された直流分と合流する。合流後の比較的に低温の水は、再び放熱器22に流入して温水とされる。
図2は、冷凍サイクル装置2のモリエル線図を示したものである。図中の実線は、第1流量調整弁10aおよび第2流量調整弁10bをそれぞれ最適な開度に設定し、適正流量の中温水が液体バイパス路52を流れるようにした状態(以下「最適バイパス状態」という。)でのモリエル線図である。破線は、最適状態から液体バイパス路52を流れる中温水の流量を減少させた場合、つまり第1流量調整弁10aの開度を所定量だけ上げ、かつ、第2流量調整弁10bの開度を所定量だけ下げた状態(以下「少バイパス状態」という。)でのモリエル線図である。一点鎖線は、最適状態から液体バイパス路52を流れる中温水の流量を増加させた場合、つまり第1流量調整弁10aの開度を所定量だけ下げ、かつ、第2流量調整弁10bの開度を所定量だけ上げた状態(以下「多バイパス状態」という。)でのモリエル線図である。なお、図2中のA〜Gの点は、図1中のA〜Gの×印の状態を表す。
図2のモリエル線図について、実線のモリエル線図を例にして簡単に説明する。圧縮機21によって、冷媒は状態Aから状態Bまで圧縮される。その後、放熱器22を通過し、水に熱を与える事で状態Cまで温度をさげる(エンタルピー減少)。内部熱交換器51で、さらに蒸発器24から流出した冷媒に熱を与える事でさらに温度を下げ(状態D)、その後、液体用熱交換器25にて、中温水から熱を受け取り、状態Eまで加熱される。膨張機23によって状態Fまで減圧された後、蒸発器24にて大気から熱を吸収し状態Gまでエンタルピーを増加させ、内部熱交換器51にて放熱器2から流出した冷媒から熱を受け取り、状態Aまで移行し、再び圧縮機21にて圧縮される。
ここで、放熱器22によって出力される加熱能力は、圧縮機21の出口冷媒状態Bから放熱器22の出口冷媒状態Cまでのエンタルピー差(B−C)に比例する。しかし、本実施形態では、中温水を一旦冷却した後、放熱器22で再加熱するため、放熱器22に流入する水を、元の中温水の温度まで再加熱する部分に関与する能力は、冷媒回路3として有効な加熱能力ではない。その再加熱に要する熱量は、内部熱交換器51の高圧側出口冷媒が中温水熱交換器7にて中温水から与えられる熱量(E−D)に等しく、この熱量分を放熱器2での出口冷媒状態Cから考慮したポイントが図中の状態Hである(H−C=E−D)。つまり、放熱器22で出力される有効加熱能力はB−Hである。一方圧縮機21で必要な動力はB−Aであり、これらの比(B−H/B−A)が理論COPとなる。
少バイパス状態、最適バイパス状態、多バイパス状態の各状態での膨張機23の入口冷媒の温度はTE1、TE、TE2であり、それらはTE1>TE>TE2の関係にある。ここで、圧縮機21に吸入される冷媒の密度はρCOMで一定であり、膨張機23は圧縮機21と一軸で直結された容積型機械であるから、膨張機23に吸入される冷媒の密度も図に示すようにρEXPで一定である。少バイパス状態、最適バイパス状態、多バイパス状態の各状態での膨張機23の入口冷媒の圧力はP1、P、P2であり、また、各状態での放熱器22の出口冷媒の温度はC1、C、C2である。これらは、C1<C<C2の関係にある。そして、最適バイパス状態とは、上述した理論COPが最大となる状態のことである。
すなわち、図2は、ある状態から、バイパス量を減らせば高圧側圧力を上げることができ、バイパス量を増やせば高圧側圧力を下げることができることを示している。制御装置8は、温度センサ81で検出される温度から導き出される圧力が最適高圧P(理論COPが最大となる高圧側圧力)よりも大きいか小さいかを判定し、その差が小さくなるように第1流量調整弁5aおよび第2流量調整弁5bを制御する。
以上のように、本実施形態では、制御装置8が、理論COPが最大になるように、すなわち温度センサ81で検出される温度から導き出される圧力が最適高圧Pになるように、第1流量調整弁5aおよび第2流量調整弁5bの開度を調節する。これにより、密度比一定の制約を受けながらも、膨張機23による効率の良い動力回収を実現することができる。
また、本実施形態では、沸きあがった温水を貯湯タンク6に一旦貯留することができるので、例えば暖房を一時的に停止した後に再び運転させる場合に、暖房運転の停止によって冷えてしまった水をヒートポンプ2で温め直す前に、貯湯タンク6に貯留している温水を暖房機70に送り込むことで、すばやく暖房運転を再開することができる。
また、本実施形態によれば、夜間の安価な電気料金で高温の温水を生成し、この温水を貯湯タンク6に貯めることができるため、暖房運転にかかるランニングコストを下げることができる。
また、本実施形態で用いる液体用熱交換器25と放熱器22はどちらも水と冷媒を熱交換させる熱交換器であるので、それら25,22を一体の水冷媒熱交換器として製造することも可能である。この場合は、水冷媒熱交換器を構成する冷媒流路と水流路とをそれぞれ二分割にすればよい。このようにすれば、熱交換器をコンパクトに設計可能になるので、ヒートポンプ式加熱液体システム1Aを構成するユニット(例えば、ヒートポンプユニット)を小型化できるのに加え、製造コストを低減させることができる。
なお、中温水対策という観点からは、貯湯タンク6から供給路4Aに流入する水の温度が低い場合には、バイパス路52のみに水が流れるように、第1流量調整弁5aが全閉にされ、第2流量調整弁5bが全開にされてもよい。
<変形例>
前記実施形態では、供給路4Aに液体用熱交換器25をバイパスする液体バイパス路52が設けられているが、図3に示す変形例のヒートポンプ式加熱液体システム1A’のように、冷媒回路3に液体用熱交換器25をバイパスする冷媒バイパス路53を設けてもよい。この場合には、冷媒回路3の液体用熱交換器25よりも上流側であって冷媒バイパス路53が分岐する位置よりも下流側に第1流量調整弁5cを設け、冷媒バイパス路53には第2流量調整弁5dを設ければよい。これらの流量調整弁5c,5dは、液体用熱交換器25を流れる高圧冷媒の流量と冷媒バイパス路53を流れる高圧冷媒の流量の比率を変更するものであり、本発明の流量変更手段を構成する。そして、これらの流量調整弁5c,5dを前記実施形態と同様に制御することで、膨張機23の入口冷媒の温度を調整し、高圧側圧力を理論COPが最大になる最適高圧Pに保つことができる。
前記実施形態では、供給路4Aに液体用熱交換器25をバイパスする液体バイパス路52が設けられているが、図3に示す変形例のヒートポンプ式加熱液体システム1A’のように、冷媒回路3に液体用熱交換器25をバイパスする冷媒バイパス路53を設けてもよい。この場合には、冷媒回路3の液体用熱交換器25よりも上流側であって冷媒バイパス路53が分岐する位置よりも下流側に第1流量調整弁5cを設け、冷媒バイパス路53には第2流量調整弁5dを設ければよい。これらの流量調整弁5c,5dは、液体用熱交換器25を流れる高圧冷媒の流量と冷媒バイパス路53を流れる高圧冷媒の流量の比率を変更するものであり、本発明の流量変更手段を構成する。そして、これらの流量調整弁5c,5dを前記実施形態と同様に制御することで、膨張機23の入口冷媒の温度を調整し、高圧側圧力を理論COPが最大になる最適高圧Pに保つことができる。
貯湯タンク6には、貯湯タンク6に水道水を供給する給水管を設けてもよい。このようにすることで、暖房機70に流入する温水と水道水とを混ぜたり熱交換させたりして暖房機70に流入する温水の温度を自由に制御することがでる。さらに、水道水によって暖房機70へ流入する水の温度を制御可能となるため、貯湯タンク6には暖房機70で使用する温水より高い温度の温水を貯留しておいても、暖房機70には最適な温度を流入させることができる。このため、貯湯タンク6に蓄える蓄熱量を増加させるこができるので、冷凍サイクル装置2の運転を長時間停止しても暖房回路7での暖房運転を持続することができる。あるいは、送り管81に混合弁を設け、この混合弁に給水管を接続してもよい。
また、貯湯タンク6に、貯湯タンク6から温水を取り出す出湯管を設けてもよい。このようにすることで、暖房運転を行いながら、給湯も行うことができる。
(第2実施形態)
図4は、本発明の第2実施形態に係るヒートポンプ式加熱液体システム1Bを示している。図4に示すように、第2実施形態のヒートポンプ式加熱液体システム1Bは、第1実施形態のヒートポンプ式加熱液体システム1Aとほぼ同様な構成である。このため、本実施形態では、第1実施形態と同一機能部品については同一の符号を適用し、同様な構成およびその動作についての説明を省略する。この点は、後述する第3実施形態でも同様である。
図4は、本発明の第2実施形態に係るヒートポンプ式加熱液体システム1Bを示している。図4に示すように、第2実施形態のヒートポンプ式加熱液体システム1Bは、第1実施形態のヒートポンプ式加熱液体システム1Aとほぼ同様な構成である。このため、本実施形態では、第1実施形態と同一機能部品については同一の符号を適用し、同様な構成およびその動作についての説明を省略する。この点は、後述する第3実施形態でも同様である。
本実施形態のヒートポンプ式加熱液体システム1Bが第1実施形態のヒートポンプ式加熱液体システム1Aと異なる点は、液体用熱交換器25をバイパスするバイパス路が設けられておらず、冷媒回路3の高圧側に内部熱交換器51をバイパスする冷媒バイパス路54が設けられている点である。そして、冷媒回路3の内部熱交換器51よりも下流側であって冷媒バイパス路54がつながる位置よりも上流側には、開度調整可能な第1流量調整弁5eが設けられている。一方、冷媒バイパス路54には、開度調整可能な第2流量調整弁5fが設けられている。これらの流量調整弁5e,5fは、内部熱交換器51を流れる高圧冷媒の流量と冷媒バイパス路54を流れる高圧冷媒の流量の比率を変更するものであり、本発明の流量変更手段を構成する。そして、これらの流量調整弁5e,5fを第1実施形態と同様に制御することで、膨張機23の入口冷媒の温度を調整し、高圧側圧力を理論COPが最大になる最適高圧Pに保つことができる。
<変形例>
前記実施形態では、冷媒回路3の高圧側に内部熱交換器51をバイパスする冷媒バイパス路54が設けられているが、図5に示す変形例のヒートポンプ式加熱液体システム1B’のように、冷媒回路3の低圧側に内部熱交換器51をバイパスする冷媒バイパス路55を設けても、同様の効果を得られる事は言うまでもない。図5に示す変形例では、冷媒回路3の内部熱交換器51よりも下流側であって冷媒バイパス路55がつながる位置よりも上流側に第1流量調整弁5gが設けられ、冷媒バイパス路55に第2流量調整弁5hが設けられている。これらの流量調整弁5g,5hは、内部熱交換器51を流れる低圧冷媒の流量と冷媒バイパス路55を流れる低圧冷媒の流量の比率を変更するものであり、本発明の流量変更手段を構成する。
前記実施形態では、冷媒回路3の高圧側に内部熱交換器51をバイパスする冷媒バイパス路54が設けられているが、図5に示す変形例のヒートポンプ式加熱液体システム1B’のように、冷媒回路3の低圧側に内部熱交換器51をバイパスする冷媒バイパス路55を設けても、同様の効果を得られる事は言うまでもない。図5に示す変形例では、冷媒回路3の内部熱交換器51よりも下流側であって冷媒バイパス路55がつながる位置よりも上流側に第1流量調整弁5gが設けられ、冷媒バイパス路55に第2流量調整弁5hが設けられている。これらの流量調整弁5g,5hは、内部熱交換器51を流れる低圧冷媒の流量と冷媒バイパス路55を流れる低圧冷媒の流量の比率を変更するものであり、本発明の流量変更手段を構成する。
(第3実施形態)
図6は、本発明の第3実施形態に係るヒートポンプ式加熱液体システム1Cを示している。図6に示すように、第3実施形態のヒートポンプ式加熱液体システム1Cでは、内部熱交換器が用いられておらず、代わりに、供給路4Aの液体用熱交換器25の下流側の部分と冷媒回路3の第4配管34とに跨って液体用中間熱交換器56が設けられている。この液体用中間熱交換器56は、液体用熱交換器25から流出した水を放熱器22に流入する前に蒸発器24から流出した低圧冷媒と熱交換させるものである。
図6は、本発明の第3実施形態に係るヒートポンプ式加熱液体システム1Cを示している。図6に示すように、第3実施形態のヒートポンプ式加熱液体システム1Cでは、内部熱交換器が用いられておらず、代わりに、供給路4Aの液体用熱交換器25の下流側の部分と冷媒回路3の第4配管34とに跨って液体用中間熱交換器56が設けられている。この液体用中間熱交換器56は、液体用熱交換器25から流出した水を放熱器22に流入する前に蒸発器24から流出した低圧冷媒と熱交換させるものである。
さらに、本実施形態では、供給路4Aに、液体用中間熱交換器56をバイパスする液体バイパス路57が設けられている。また、供給路4Aの液体用中間熱交換器56よりも上流側であって液体バイパス路57が分岐する位置よりも下流側には、開度調整可能な第1流量調整弁5iが設けられている。一方、液体バイパス路57には、開度調整可能な第2流量調整弁5jが設けられている。これらの流量調整弁5i,5jは、液体用中間熱交換器56を流れる水の流量と液体バイパス路57を流れる水の流量の比率を変更するものであり、本発明の流量変更手段を構成する。そして、これらの流量調整弁5i,5jを第1実施形態と同様に制御することで、膨張機23の入口冷媒の温度を調整し、高圧側圧力を理論COPが最大になる最適高圧Pに保つことができる。
なお、本実施形態における冷凍サイクル装置2のモリエル線図は、図2に示すモリエル線図と基本的に同じであり、Cの点がないだけである。
<変形例>
前記実施形態では、供給路4Aに液体用中間熱交換器57をバイパスする液体バイパス路57が設けられているが、図示は省略するが、冷媒回路3に液体用中間熱交換器56をバイパスする冷媒バイパス路を設けることも可能である。
前記実施形態では、供給路4Aに液体用中間熱交換器57をバイパスする液体バイパス路57が設けられているが、図示は省略するが、冷媒回路3に液体用中間熱交換器56をバイパスする冷媒バイパス路を設けることも可能である。
(その他の実施形態)
前記各実施形態およびそれらの変形例では、貯湯タンク6内に貯められた温水の熱が暖房にのみ利用されるようになっているが、図7に示すように、貯湯タンク6内に貯められた温水の熱を給湯に利用することも可能である。
前記各実施形態およびそれらの変形例では、貯湯タンク6内に貯められた温水の熱が暖房にのみ利用されるようになっているが、図7に示すように、貯湯タンク6内に貯められた温水の熱を給湯に利用することも可能である。
図7に示す例では、貯湯タンク6内に給湯用熱交換器93が配設されており、この給湯用熱交換器93に、給水管91と出湯管92が貯湯タンク6を貫通して接続されている。そして、給水管91によって給湯用熱交換器93に水道水が供給され、出湯管92によって給湯用熱交換器93から加熱された水道水が取り出される。すなわち、本実施形態では、給水管91から出湯管92に水道水を流しながら、貯湯タンク6内の温水で水道水を加熱して温水を生成できるになっている。
また、前記各実施形態およびそれらの変形例では、冷媒として二酸化炭素を用いているが、本発明の冷媒は、放熱器22の出口冷媒の温度の低下によって、最適高圧が下がる特性を持つ冷媒であればなんでもよい。また、放熱器22の出口冷媒温度が下がることで、放熱器22の入口冷媒と出口冷媒の温度差は広がるため、放熱器22での熱交換効率は向上し、結果高圧は低下する。このため、フロン系冷媒のように通常の運転では、高圧側で超臨界状態とならない冷媒であっても上記と同様の効果を得られることは言うまでもない。
さらに、前記各実施形態およびそれらの変形例では、第1配管31に温度センサ81が設けられているが、第1配管31には放熱器22に流入する高圧冷媒の圧力を検出する圧力センサが設けられていて、制御装置8は、その圧力センサで検出される圧力に基づいて冷凍サイクル装置2の効率が最も高くなるように第1流量調整弁および第2流量調整弁を制御するようになっていてもよい。
また、冷媒回路3中には、圧縮機21と並列に第2の圧縮機を設けてもよい。
さらには、貯湯タンク6を省略して、供給路4Aの上流端および回収路4Bの下流端を暖房機70に直接接続し、循環路と暖房回路とを共通にすることも可能である。
本発明のヒートポンプ式加熱液体システムは、特に、暖房機で発生する中温水を利用しながら冷凍サイクル装置のCOPを向上させる手段として有用である。
1A,1A’,1B,1B’,1C ヒートポンプ式加熱液体システム
2 冷凍サイクル装置(ヒートポンプ)
20 回転軸
21 圧縮機
22 放熱器
23 膨張機
24 蒸発器
25 液体用熱交換器
3 冷媒回路
4A 供給路
4B 回収路
5a,5c,5e,5g,5i 第1流量調整弁(流量変更手段)
5b,5d,5f,5h,5j 第2流量調整弁(流量変更手段)
51 内部熱交換器
52,57 液体バイパス路
53,54,55 冷媒バイパス路
56 液体用中間熱交換器
6 貯湯タンク
7 暖房機
8 制御装置
2 冷凍サイクル装置(ヒートポンプ)
20 回転軸
21 圧縮機
22 放熱器
23 膨張機
24 蒸発器
25 液体用熱交換器
3 冷媒回路
4A 供給路
4B 回収路
5a,5c,5e,5g,5i 第1流量調整弁(流量変更手段)
5b,5d,5f,5h,5j 第2流量調整弁(流量変更手段)
51 内部熱交換器
52,57 液体バイパス路
53,54,55 冷媒バイパス路
56 液体用中間熱交換器
6 貯湯タンク
7 暖房機
8 制御装置
Claims (9)
- 低圧冷媒を高圧冷媒にする圧縮機、高圧冷媒を放熱させる放熱器、高圧冷媒を低圧冷媒にする膨張機であって回転軸により前記圧縮機と連結された膨張機、および低圧冷媒を吸熱させる蒸発器、を含む冷媒回路と、
加熱液体を生成するために前記放熱器に液体を供給する供給路と、
前記冷媒回路に設けられた、前記放熱器から流出した高圧冷媒と前記蒸発器から流出した低圧冷媒との間で熱交換を行わせる内部熱交換器と、
前記内部熱交換器から流出した高圧冷媒と前記供給路を流れる液体との間で熱交換を行わせる液体用熱交換器と、
前記供給路に設けられた、前記液体用熱交換器をバイパスする液体バイパス路と、
前記液体用熱交換器を流れる液体の流量と前記液体バイパス路を流れる液体の流量の比率を変更する流量変更手段と、
を備えるヒートポンプ式加熱液体システム。 - 低圧冷媒を高圧冷媒にする圧縮機、高圧冷媒を放熱させる放熱器、高圧冷媒を低圧冷媒にする膨張機であって回転軸により前記圧縮機と連結された膨張機、および低圧冷媒を吸熱させる蒸発器、を含む冷媒回路と、
加熱液体を生成するために前記放熱器に液体を供給する供給路と、
前記冷媒回路に設けられた、前記放熱器から流出した高圧冷媒と前記蒸発器から流出した低圧冷媒との間で熱交換を行わせる内部熱交換器と、
前記内部熱交換器から流出した高圧冷媒と前記供給路を流れる液体との間で熱交換を行わせる液体用熱交換器と、
前記冷媒回路に設けられた、前記液体用熱交換器をバイパスする冷媒バイパス路と、
前記液体用熱交換器を流れる高圧冷媒の流量と前記冷媒バイパス路を流れる高圧冷媒の流量の比率を変更する流量変更手段と、
を備えるヒートポンプ式加熱液体システム。 - 低圧冷媒を高圧冷媒にする圧縮機、高圧冷媒を放熱させる放熱器、高圧冷媒を低圧冷媒にする膨張機であって回転軸により前記圧縮機と連結された膨張機、および低圧冷媒を吸熱させる蒸発器、を含む冷媒回路と、
加熱液体を生成するために前記放熱器に液体を供給する供給路と、
前記冷媒回路に設けられた、前記放熱器から流出した高圧冷媒と前記蒸発器から流出した低圧冷媒との間で熱交換を行わせる内部熱交換器と、
前記内部熱交換器から流出した高圧冷媒と前記供給路を流れる液体との間で熱交換を行わせる液体用熱交換器と、
前記冷媒回路に設けられた、前記内部熱交換器をバイパスする冷媒バイパス路と、
前記内部熱交換器を流れる高圧冷媒の流量と前記冷媒バイパス路を流れる高圧冷媒の流量の比率または前記内部熱交換器を流れる低圧冷媒の流量と前記冷媒バイパス路を流れる低圧冷媒の流量の比率を変更する流量変更手段と、
を備えるヒートポンプ式加熱液体システム。 - 低圧冷媒を高圧冷媒にする圧縮機、高圧冷媒を放熱させる放熱器、高圧冷媒を低圧冷媒にする膨張機であって回転軸により前記圧縮機と連結された膨張機、および低圧冷媒を吸熱させる蒸発器、を含む冷媒回路と、
加熱液体を生成するために前記放熱器に液体を供給する供給路と、
前記放熱器から流出した高圧冷媒と前記供給路を流れる液体との間で熱交換を行わせる液体用熱交換器と、
前記液体用熱交換器から流出した液体を前記放熱器に流入する前に前記蒸発器から流出した低圧冷媒と熱交換させる液体用中間熱交換器と、
前記供給路に設けられた、前記液体用中間熱交換器をバイパスする液体バイパス路と、
前記液体用中間熱交換器を流れる液体の流量と前記液体バイパス路を流れる液体の流量の比率を変更する流量変更手段と、
を備えるヒートポンプ式加熱液体システム。 - 前記放熱器に流入する高圧冷媒の圧力または温度に基づいて、前記流量変更手段を制御する制御装置をさらに備える、請求項1〜4のいずれか一項に記載のヒートポンプ式加熱液体システム。
- 前記放熱器で生成された加熱液体を回収する回収路と、
前記供給路の上流端および前記回収路の下流端が接続された、加熱液体を貯めるタンクと、
をさらに備える、請求項1〜5のいずれか一項に記載のヒートポンプ式加熱液体システム。 - 前記加熱液体を放熱させる暖房機と、
前記タンクに貯められた加熱液体を前記暖房機に送る送り管と、
前記暖房機で放熱した加熱液体を前記タンクに戻す戻し管と、
をさらに備える、請求項6に記載のヒートポンプ式加熱液体システム。 - 前記タンク内に配設された給湯用熱交換器と、
前記給湯用熱交換器に水道水を供給する給水管と、
前記給湯用熱交換器から加熱された水道水を取り出す出湯管と、
をさらに備える、請求項7に記載のヒートポンプ式加熱液体システム。 - 前記冷媒は二酸化炭素である、請求項1〜8のいずれか一項に記載のヒートポンプ式加熱液体システム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009190879A JP2011043273A (ja) | 2009-08-20 | 2009-08-20 | ヒートポンプ式加熱液体システム |
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JP2009190879A JP2011043273A (ja) | 2009-08-20 | 2009-08-20 | ヒートポンプ式加熱液体システム |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013204968A (ja) * | 2012-03-29 | 2013-10-07 | Mitsubishi Heavy Ind Ltd | ヒートポンプの制御装置、ヒートポンプ、及びヒートポンプの制御方法 |
WO2017094172A1 (ja) * | 2015-12-03 | 2017-06-08 | 三菱電機株式会社 | 空気調和装置 |
JP2018096621A (ja) * | 2016-12-14 | 2018-06-21 | 三菱重工サーマルシステムズ株式会社 | 冷媒回路システムおよび冷媒回路システムの制御方法 |
-
2009
- 2009-08-20 JP JP2009190879A patent/JP2011043273A/ja active Pending
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JPWO2017094172A1 (ja) * | 2015-12-03 | 2018-06-28 | 三菱電機株式会社 | 空気調和装置 |
JP2018096621A (ja) * | 2016-12-14 | 2018-06-21 | 三菱重工サーマルシステムズ株式会社 | 冷媒回路システムおよび冷媒回路システムの制御方法 |
WO2018110185A1 (ja) * | 2016-12-14 | 2018-06-21 | 三菱重工サーマルシステムズ株式会社 | 冷媒回路システムおよび冷媒回路システムの制御方法 |
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