JP3513716B2 - 麺玉の圧縮包装方法及び装置並びに同方法により形成された麺玉包装体 - Google Patents

麺玉の圧縮包装方法及び装置並びに同方法により形成された麺玉包装体

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は中華麺又は、うどん、
そば等の生麺を製造する場合に用いられる、麺玉の圧縮
包装方法及び装置並びに同方法により形成された麺玉包
装体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、中華麺又は、うどん、そば等の製
造業者において、それらの生麺が製造され、これをユ−
ザ−である食堂、レストラン、中華料理店等に運ぶ場
合、通常図8〜図10に示すように行われる。
【0003】図8に示すものはコンベヤベルト51上の
麺線群52を、バケットコンベヤ53によりガイド54
に投入し、同ガイド54下方に取り付けたポリエチレン
シ−ト製袋55に収容し、次に同袋55を上部をシ−ル
して上記ガイド54から取り去り包装体を形成するので
ある。しかし、このようにして形成した包装体は図9に
示すように一見して直ちに包装体内の麺線数を知ること
ができない。又最終の麺線は上方向になって袋体55に
付着しているため、これを切らないように空間56を形
成してシ−ル57している。
【0004】図10〜図11に示すものは上記包装方法
とほぼ同様なもので、玉状に形成した麺線、いわゆる麺
玉59をポリエチレンシ−ト製袋55に上方から投入し
て包装する。しかしそのようにすると、図11に示すよ
うに下方の麺玉59ほど押圧されて形状が崩れてしま
い、包装体の商品価値を著しく低下させてしまう。
【0005】又前記同様に最終の麺玉の上下方向となる
麺線60のために、これを切らないようにシ−ル61す
るため、空間62が形成されてしまう。そして前記空間
56、この空間62は共に空気中に浮遊する雑菌等を含
むものであり、かつ又麺玉の酸化による劣化をもたらす
ので、この空間をなくすことが望ましいが、従来の包装
方法では上記のような理由によりそれができなかった。
【0006】次に上記麺玉の輸送形態の一つとして周知
のため図示は省略するが、浅底の通い箱内に麺玉を並べ
て収容し、運搬することが行われている。しかしこの場
合の欠点は燐接する麺玉相互の境界においてもつれ合
い、取り出す場合において引きちぎれを起こすことがあ
る。かつ又このような収容形態では多数の麺玉を収容す
ることができない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】この発明は上記のよう
な各種の欠点を改良しようとするもので、外から一見し
て収容された麺玉数が判然と分かり、内容麺玉が整然と
ほぼ同一の形状を有して、前記従来例に示されるような
大小の差及び崩れを生じて商品価値を低下させるのを防
止でき、かつ又包装体の端部に、空気中の雑菌をもたら
し、かつ麺玉の酸化及びそれによる劣化をもたらす空間
を極端に少なくすることのできる、又通い箱にその麺玉
を収容した際は、隣接の麺玉相互においてもつれ合う事
なく、従って取り出しの際に境界部において引きちぎれ
を生じない、しかも従来より多量に収容させることので
きる麺玉の圧縮包装方法及び装置並びに同方法により形
成された麺玉包装体を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するこ
の発明について、まず方法について述べるとそれは、麺
玉1の複数個を直列に並べ、これを整列方向及び側方か
ら圧縮して縮小麺玉群2を形成し、該縮小麺玉群2をポ
リエチレンシ−ト包装体3により、該縮小麺玉群2の端
部4と上記ポリエチレンシ−ト包装体3との間に空間5
を形成させて閉止し、上記縮小麺玉群2を麺玉1の固有
の復元性により前記圧縮を復元させ、上記ポリエチレン
シ−ト包装体3中に充填させて包装することを特徴とす
る麺玉の圧縮包装方法である。
【0009】次にこの発明の装置について述べるとそれ
は、麺線群6を玉状に形成する麺玉形成装置7に連続し
て設けられた麺玉移動装置8;該麺玉移動装置8上で平
行にかつ麺玉1の大きさより小さい巾9に設けられた側
壁10、10;該側壁10、10の後部11の間12
で、上下動自在に設けられた麺玉群加圧部材13;上記
両側壁10、10の前部14の間15に、上下動及び前
後動自在に設けられた麺玉群圧縮部材16;から成るこ
とを特徴とする麺玉の圧縮包装装置である。又前記両側
壁10、10はそれぞれ駆動装置17を有するベルト1
8である前記麺玉圧縮装置である。
【0010】又、麺線群6を玉状に形成する麺玉形成装
置7に連続して設けられた麺玉移動装置8;該麺玉移動
装置8上で平行に、かつ麺玉1の大きさより小さい巾9
に設けられた側壁10、10;該側壁10、10の後部
11の間12で、上下動自在に設けられた麺玉群加圧部
材13;上記両側壁10、10の前部14の間15に、
上下動及び前後動自在に設けられた麺玉群圧縮部材1
6;上記麺玉群加圧部材13の下流に連続して設けられ
た、上記麺玉群加圧部材13と、麺玉群圧縮部材16間
で形成された縮小麺玉群2を、ポリエチレンシ−ト包装
体3で包装する包装装置18;から成ることを特徴とす
る麺玉の圧縮包装装置である。
【0011】又、ポリエチレンシ−ト包装体3内に、ほ
ぼ同一形状の多数の麺玉を整列させて収容し、該麺玉列
を上記ポリエチレンシ−ト包装体3内に接しさせて充填
させたことを特徴とする麺玉包装体である。
【0012】
【作用】この発明は前記のように構成され、形成された
縮小麺玉群2はポリエチレンシ−ト包装体3に収容さ
れ、かつ同縮小麺玉群2の端部4と上記ポリエチレンシ
ート包装体3間に空間5を形成して閉止させ、後麺玉固
有の復元力により復元させて充填させるため、麺玉の個
々は整然とほぼ同一形体に形成されており、麺玉は前記
従来例に示すような、下方のもの程落下の加圧により崩
されて商品価値の低下するのを防止できる。又上記充填
により従来例に示すような上端部空間56、60を生じ
ることなく充填できるため、空気中の雑菌の混入を大巾
に少なくでき、又空気による麺玉の酸化とそれに伴う劣
化を大巾に少なくすることができる。
【0013】
【実施例】図1において7は麺玉形成装置であり、一例
として三つのロ−ラ21、22、23により麺線群6を
麺玉1に形成する。なお同麺玉形成装置7より前段の、
各種の麺製造装置についてはこの発明の主題ではないの
で省略する。8は上記麺玉形成装置7の下方に設けられ
た麺玉移動装置で、具体的にはベルトコンベヤである。
【0014】次に24は麺玉圧縮装置であり、麺玉移動
装置8上に側壁10、10(図2)が平行に設けられて
おり、この側壁10、10は図2に示すように駆動装置
17で駆動するベルト18が設けられ、矢印A18方向
に回動するようになっている。なお上記側壁10、10
はその外図7に示すように固定したものであってもよ
い。図7に示す側壁10、10は麺玉に対して付着性の
少ない弗素樹脂、ポリエチレン樹脂等で形成される。同
図において25はロ−ラ状のガイドであり、矢印A25
方向に回動させられる。
【0015】図2において26は側壁10、10の開口
部、27はベルトの支持部材である。なおこの支持部材
27は、図6に示す他の実施例のように無くても差支え
はない。
【0016】次に前記麺玉形成装置7の麺玉移動装置8
は、上記麺玉圧縮装置24の麺玉移動装置8とは図にお
いて別体に形成されているが、これは一体でも別体でも
差支えはないので、この発明においては両方を含むもの
である。そして上記側壁10、10の巾9は、麺玉1の
巾よりも小さく形成されている。
【0017】次に13は麺玉群加圧部材であり、第一ア
クチエ−タ28により、両側壁10、10の間に上下動
させられる板体である。又16は第二アクチエ−タ29
により上下動及び左右動するように形成された麺玉群圧
縮部材であり、この両者13、16、両側壁10、1
0、麺玉移動装置8により、図1、図2に示すように麺
玉1の群、一例として五個を所定長さに圧縮して縮小麺
玉群2を形成する。
【0018】この場合麺玉移動装置8、側壁10、10
としてのベルトは前部から後部に向い走行し、かつ麺玉
群加圧部材13は側壁10、10内に停止し、麺玉群圧
縮部材16が後方に向かって移動し、麺玉群は圧縮され
る。この場合同麺玉群は図3に示すように側壁10、1
0方向からも加圧され、これによりほぼ同一の形状に形
成され、かつ互いに圧接させられる。これは図6、図7
に示す装置においても同様に行われる。
【0019】図7に示す装置において両側壁10、10
は固定されているが、一例として弗素樹脂等により形成
されているため、摩擦が極めて少なく、このため円滑に
圧縮される。そして上記圧縮が終了されると、麺玉群加
圧部材13は上方に引きあげられ、形成された縮小麺玉
群2は次段の包装装置19に移動させられる。次に図2
において20は麺玉1のセンサであり、図示しないコン
トロ−ラに接続されており、これにより麺玉を計数し、
所定数に達するとこれを圧縮するように、又圧縮が終了
したならばこれを包装装置に送るように、シ−ケンスに
基づき自動的に作動するように形成されている。
【0020】次に包装装置19においては、図4に示す
ようにガイド30により引き出されるポリエチレンシ−
ト31が、縮小麺玉群2の下方を通り案内板32により
同麺玉群2の両側に立ち上がらされ、その立ち上がりに
より同縮小麺玉群を筒状に包装し、その上端部をシール
代を形成するガイド30によりシール代が形成される。
次にシ−ラ33により上部のシ−ルが行われ、同麺玉群
は移動装置8により進行させられ、端部シ−ラ34によ
り端部がシ−ルされ、更に同麺玉群は進行させられ、次
に末端部がシールされて包装が終了する。
【0021】なおその場合上記縮小麺玉群2の端部4と
ポリエチレンシ−ト包装体3の端部との間に空間5を形
成してシ−ルが行われる。そうすると次にごく短時間の
うちに、一例として数十秒のうちに縮小麺玉群2の各麺
玉の圧縮からの復元が起り同縮小麺玉群は拡大し、図5
に示すようにポリエチレンシ−ト包装体3内に充填す
る。この場合上記復元の余力は十分残っており、このた
め同包装体3内に力強く充填されている。
【0022】
【発明の効果】この発明は前記のようにっ構成され、縮
小麺玉群2の端部4とポリエチレンシ−ト包装体3間に
は空間5を形成して閉止され、後麺玉固有の復元力によ
り上記圧縮から復元させて力強く充填させるために、前
記のような理由により改善が困難であったところの、収
容した麺玉群の端部と包装したポリエチレンシ−ト間
に、麺玉のいわゆる尾を切るのを避けるために空間5
6、同60が生じてしまい、この空間の空気中の雑菌の
麺玉に及ぼす害、及び同空気による麺玉の酸化による劣
化を、大幅に少なくすることができる。又麺玉は整然と
ほぼ同一形体で包装されている。
【0023】又前記従来例に示すもののように、下方の
もの程、上部に落下する他の麺玉による崩れ、それによ
る包装体の商品価値の低下を防止することができる。又
縮小麺玉群2を包装することなく通い箱に収容した場合
も各麺玉はほぼ同一形状で整然としており、前記従来例
に述べた場合のように燐接の麺玉相互がもつれ合ってな
いので、取り出しの際にもつれによる引きちぎれを防止
することができる。かつ又同通い箱には麺玉群は圧縮さ
れているため従来よりも多量に収容することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例を示し、一部を省略して示し
た麺玉の圧縮包装方法に用いる装置の概略を示す図であ
る。
【図2】図1に示す装置の部分の平面図である。
【図3】図1に示す装置の部分の後面図である。
【図4】この発明の実施例を示し、一部を省略して示し
た麺玉の圧縮包装方法に用いる装置の概略を示す図であ
る。
【図5】この発明の方法により包装された縮小麺玉群を
示す図である。
【図6】この発明の他の実施例を示し図1に相当する図
である。
【図7】この発明の更に他の実施例を示し、麺玉の圧縮
包装装置の部分の平面図である。
【図8】従来の麺の包装方法を示す図である。
【図9】図に示す装置により形成された麺の包装体の
正面図である。
【図10】従来の麺玉の包装方法を示す図である。
【図11】図10で示す装置により形成された麺玉の包
装体を示す図である。
【符号の説明】
1 麺玉 2 縮小麺玉群 3 ポリエチレンシ−ト包装体 4 端部 5 空間 6 麺線群 7 麺玉形成装置 8 麺玉移動装置 9 巾 10 側壁 11 後部 12 側壁の間 13 麺玉群加圧部材 14 前部 15 側壁の間 16 麺玉群圧縮部材 17 駆動装置 18 ベルト
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−202354(JP,A) 特開 昭57−166950(JP,A) 特開 昭63−240739(JP,A) 特開 昭52−139769(JP,A) 特開 昭53−26377(JP,A) 特開 昭52−2687(JP,A) 実開 昭60−23131(JP,U) 特公 昭48−44115(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B65B 63/02 A23L 1/16

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 麺玉1の複数個を直列に並べ、これを整
    列方向及び側方から圧縮して縮小麺玉群2を形成し、該
    縮小麺玉群2をポリエチレンシ−ト包装体3により、該
    縮小麺玉群2の端部4と上記ポリエチレンシ−ト包装体
    3との間に空間5を形成させて閉止し、上記縮小麺玉群
    2を麺玉1の固有の復元性により前記圧縮を復元させ、
    上記ポリエチレンシ−ト包装体3中に充填させて包装す
    ることを特徴とする麺玉の圧縮包装方法。
  2. 【請求項2】 麺線群6を玉状に形成する麺玉形成装置
    7に連続して設けられた麺玉移動装置8;該麺玉移動装
    置8上で平行に、かつ麺玉1の大きさより小さい巾9に
    設けられた側壁10、10;該側壁10、10の後部1
    1の間12で、上下動自在に設けられた麺玉群加圧部材
    13;上記両側壁10、10の前部14の間15に、上
    下動及び前後動自在に設けられた麺玉群圧縮部材16;
    から成ることを特徴とする麺玉圧縮装置。
  3. 【請求項3】 両側壁10、10はそれぞれ駆動装置1
    7を有するベルト18である請求項2記載の麺玉圧縮装
    置。
  4. 【請求項4】 麺線群6を玉状に形成する麺玉形成装置
    7に連続して設けられた麺玉移動装置8;該麺玉移動装
    置8上で平行に、かつ麺玉1の大きさより小さい巾9に
    設けられた側壁10、10;該側壁10、10の後部1
    1の間12で、上下動自在に設けられた麺玉群加圧部材
    13;上記両側壁10、10の前部14の間15に、上
    下動及び前後動自在に設けられた麺玉群圧縮部材16;
    上記麺玉群加圧部材13の下流に連続して設けられた、
    上記麺玉群加圧部材13と、麺玉群圧縮部材16間で形
    成された縮小麺玉群2をポリエチレンシ−ト包装体3で
    包装する包装装置1;から成ることを特徴とする麺玉
    の圧縮包装装置。
  5. 【請求項5】 ポリエチレンシ−ト包装体3内に、ほぼ
    同一形状の多数の麺玉を整列させて収容し、該麺玉列を
    上記ポリエチレンシ−ト包装体3内に接しさせて充填さ
    せたことを特徴とする麺玉包装体。
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