JP3513463B2 - 有害成分分解装置及びそれを用いた排ガス浄化装置 - Google Patents

有害成分分解装置及びそれを用いた排ガス浄化装置

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高分解率と省エネ
化を図ると共にプラズマ中の紫外線を光触媒に照射し、
排ガス中の有害成分をプラズマ放電分解と光触媒分解と
を同時に進行させる有害成分分解装置及びそれを用いた
排ガス浄化装置に関する。
【0002】
【背景技術】従来より、プラズマを用いた排ガス処理技
術は超短パルス高電圧化により、省エネ化,高分解率化
が進み、実用化に近いレベルまで到達されている。この
プラズマを用いた排気ガス中のNOX (窒素酸化物)の
分解において、プラズマ分解と該プラズマ中の紫外線
(UV光)を利用することが提案されている(特開平6
−15143号公報)。
【0003】しかしながら、従来提案されている特開平
6−15143号公報で開示されている技術では、電圧
の印加を交流又は直流としているので、放電プラズマが
誘電体の表面に均一につかないという問題がある。この
結果、プラズマ放電での紫外線の有効利用の効率が少な
いという問題があり、効率的なNOX の分解ができなか
った。
【0004】このため、電圧を上げることが考えられる
が、高い電圧とした場合では、図20に示すような正極
01と負極02との間に発生する放電がアーク放電03
となり、電子エネルギーを得ることができず、この結果
効率的なプラズマ分解もできないという問題がある。
【0005】本発明は上記問題に鑑み、放電プラズマが
均一になり、紫外線の有効利用を図ることができる放電
プラズマによる有害成分の分解と、光触媒による有害成
分を分解とを行うことを特徴とする有害成分分解装置及
びその方法並びに有害成分処理装置を提供することを目
的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】<第1の発明> 前述した課題を解決する有害成分分解装置の発明は、放
電プラズマを発生させる負極と正極とからなる電極と、
該電極間にパルス電圧を印加するパルス電源と、上記負
極電極の表面にプラズマ放電により発光する紫外線を受
けて電子(e-)を励起し、ホール(h+)を形成し、酸
素及び/又はH2Oの存在によりオキサイドイオン(O2
-)と、OHラジカルとを生成する光触媒とを具備して
なり、放電プラズマによる有害成分の分解と、オキサイ
ドイオン(O2 -)と、OHラジカルとの作用による有害
成分の分解とを行う有害成分分解装置において、上記負
極電極の表面に上記光触媒と導電材料とが所定間隔をお
いて形成してなることを特徴とする。 <第2の発明> また、他の有害成分分解装置の発明は、放電プラズマを
発生させる負極と正極とからなる電極と、該電極間にパ
ルス電圧を印加するパルス電源と、上記負極電極の表面
にプラズマ放電により発光する紫外線を受けて電子(e
- )を励起し、ホール(h + )を形成し、酸素及び/又は
2 Oの存在によりオキサイドイオン(O 2 - )と、OH
ラジカルとを生成する、導電材料を混合してなる光触媒
とを具備してなり、放電プラズマによる有害成分の分解
と、オキサイドイオン(O 2 - )と、OHラジカルとの作
用による有害成分の分解とを行う有害成分分解装置にお
いて、上記負極電極の表面に上記光触媒と導電材料とが
所定間隔をおいて形成してなることを特徴とする。 <第3の発明> また、他の有害成分分解装置の発明は、上記光触媒が吸
着材を混合してなることを特徴とする。 <第4の発明> また、他の有害成分分解装置の発明は、上記光触媒がN
型又はP型半導体材料を混合してなることを特徴とす
る。 <第5の発明> また、他の有害成分分解装置の発明は、上記負極電極を
円筒電極とし、該円筒電極の軸芯に線状の正極電極を配
してなることを特徴とする。 <第6の発明> また、他の有害成分分解装置の発明は、上記円筒電極が
メッシュ状の電極であることを特徴とする。 <第7の発明> また、他の有害成分分解装置の発明は、上記パルス幅が
5ns〜100nsであることを特徴とする。 <第8の発明> また、他の有害成分分解装置の発明は、上記有害成分が
ダイオキシン類,ポリハロゲン化ビフェニル類,ハロゲ
ン化ベンゼン類,ハロゲン化フェノール類及びハロゲン
化トルエン類から選ばれる少なくとも一種のハロゲン化
芳香族化合物並びに高縮合度芳香族炭化水素,環境ホル
モンであることを特徴とする。 <第9の発明> また、前述した課題を解決する排ガス浄化装置の発明
は、焼却炉から排出される排ガスを除塵処理する集塵装
置と、該集塵装置の後流側に上記有害成分分解装置を備
えたことを特徴とする。
【0007】
【0008】
【0009】
【0010】
【0011】
【0012】
【0013】
【0014】
【0015】
【0016】
【0017】
【0018】
【0019】
【0020】
【発明の実施の形態】本発明による有害成分分解装置の
実施の形態を以下に説明するが、本発明はこれらの実施
の形態に限定されるものではない。
【0021】[第1の実施の形態]図1は本実施の形態
にかかる有害成分分解装置の概略図であり、線(+極)
対円筒(−極)反応容器の一例である。図1に示すよう
に本実施の形態にかかる有害成分分解装置、線電極11
を正極(+)とし、円筒電極12を負極(−)とすると
共に、両電極11,12間にパルス電圧を印加するパル
ス電源13と、上記負極電極12の表面に光触媒14を
設けてなり、上記パルス印加により発生するプラズマ放
電により導入される排ガス15中の有害成分を分解する
と共に、プラズマ放電により発光する紫外線を光触媒1
4に照射して光触媒作用により有害成分を分解するもの
である。
【0022】本発明では、上記プラズマ放電はパルス印
加としている。ここでパルス印加のパルス幅は、5〜1
00nsとするのがよい。これは、パルス幅が100n
sを超える場合には熱損失が大きくなり、好ましくなる
からである。また、パルス幅の下限値は、以下の関係式
により好ましくないからである。 ストリーマ放電進展速度(Vs)=3.3×108 (cm
/s) 適正パルス幅(τ)=d/Vs ここで、d:電極間隔8(cm)であり、一般的にdは
2〜10cmであるので、6ns≦τ≦30nsとな
る。よって、パルス幅の下限値は5ns程度となる。な
お、図2に示すように、パルス幅が小さいほど、消費エ
ネルギーが小さく、効率がよいものとなる。なお、図2
はパルス幅とDe−No90%時のストリーマ放電消費
エネルギーの関係を示す図である。
【0023】また、パルス電圧は10〜100kV程度
とするのが好ましく、特に20〜50kVとするのが好
ましい。
【0024】上記プラズマ分解は、図3に示すようなス
トリーマ放電プラズマ(気体温度:常温)16により高
エネルギー電子17が窒素、酸素、水分子に衝突し、
N,O,OH等の化学的活性種ラジカルを生成し、後述
する図6に示すように、ラジカル化学反応で窒素酸化物
やダイオキシン類の有害成分を分解するものである。
【0025】図4を用いて光触媒による有害成分の分解
原理を説明する。図1に示したような線電極11と円筒
電極12間にパルス印加をし、プラズマ放電を発生させ
ると、該放電にともなう紫外線(UV光)が発生する。
そして、図4に示すように、光触媒であるTiOの薄膜
13に紫外線18の光子((フォトン)が照射される
と、該光触媒の薄膜13内に電子(e- )が励起され、
ホール(h+ ) が形成される。この状態下で光触媒近傍
に酸素(O2 )水(H2 O)が存在すると、気相−金属
表面間反応が起こる。電子によって、O2がオキサイド
イオン(O2 - )を生成すると共に、ホール(h+ ) に
よってH2OがOHラジカルを生成し、化学的に活性状
態になる。
【0026】この際、図5(A),(B)に示すよう
に、有害成分(例えばNOX ,ダイオキシン類(DX
N))19が存在すると、オキサイドイオン(O2 -
とOHラジカルとの作用により酸化的に分解され、無害
化がなされる。ここで、紫外線18中のフォトンの数が
大きいほど、酸化,分解反応が促進されることにより、
パルス印加によるプラズマ放電では、放電プラズマが光
触媒13の表面に均一につくこととなり、プラズマ放電
での紫外線のフォトンの有効利用の効率が向上し、該プ
ラズマ中の紫外線は強力な紫外線を含むため、該紫外線
による分解率の向上を図ることができるとともに、省エ
ネ化(光触媒分解により、プラズマ生成電力を低減する
ことができる。)を図ることができる。
【0027】すなわち、本発明では、図6に示すよう
に、円筒電極12内に導入された排ガス15中の有害成
分(例えばNOX )は、上述したプラズマ分解により下
記(1),(2) の分解が進行すると共に、上述した光触媒
分解により下記(3) ,(4) の分解が進行する。また、生
成した硝酸等の反応生成物はプラズマの衝突により励起
脱離が起こり後流側でNH3 を添加することにより、硝
酸アンモニウムとすることで無害化することができる。
なお、図6においては窒素酸化物(NOX )を例にして
分解のメカニズムを説明しているが、本発明の分解対象
物はこれに限定されるものではない。 <プラズマによる分解> NO+O→NO2 …(1) NO2 +OH→HNO3 …(2) <光触媒による分解> NO+O→NO2 …(3) NO2 +OH→HNO3 …(4)
【0028】また、円筒電極12内に導入された排ガス
15中の有害成分がダイオキシン類(DXN)の場合で
は、図7に示すように、上述したプラズマ分解により下
記「化1」の分解が進行すると共に、上述した光触媒分
解により同様の分解が進行する。
【0029】
【化1】
【0030】ここで、ダイオキシン類はプラズマで生成
されたラジカルが結合することでダイオキシン類分子の
内部エネルギー状態が変化(活性エネルギーが大きく低
下し、分解し易くな)し、以下のことが生じると推定
される。 (1)エーテル結合の解離 ダイオキシン類を構成する−O−結合が解離され、ベン
ゼン化合物の生成がなされる(ダイオキシン類の分
解)。 (2)ベンゼン化合物の開環 ダイオキシン類のベンゼン環が開環され、O,H,Nラ
ジカルと反応して、酸素(O2)、水(H2O)、塩素化
合物(HCl)、二酸化炭素(CO2)等への分解がな
される。
【0031】ここで、上記光触媒は一般に使用されるも
のであれば特に限定されるものではないが、例えば酸化
チタン(TiO2 )、酸化亜鉛(ZnO)、酸化鉄(F
23 )、酸化スズ(SnO2 )、酸化タングステン
(WO)、酸化ビスマス(BiO3 )等の金属酸化物を
挙げることができるが、本発明はこれに限定されるもの
ではなく、酸化分解を起こすものであればいずれの光触
媒であってもよい。なお、上記光触媒のうち特に酸化チ
タンが好ましく、アナターゼ型TiO2 、ルチル型Ti
2 のいずれを用いてもよい。
【0032】以下、負極の表面に光触媒を形成する方法
について光触媒としてTiO2 を例にしてに説明する
が、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0033】(1)塗布法 粒径10〜100nmのアナターゼ型TiO2微粒子を
含有するゾルをガラス管、ガラスビーズなどに塗布し、
乾燥する。乾燥温度は500℃以下(TiO 2 の場合)
とする。膜厚は塗布、乾燥の回数により調整し、膜厚
0.5〜10μmとするのが、好ましい。これは10n
m未満の場合のように、粒径が小さすぎると量子サイズ
効果により吸収する光が短波長になるため光触媒効率が
低下するからである。逆に100nmを超えるような粒
径が大きくなると比表面積が低下するために光触媒効率
が低下し、好ましくないからである。また、膜の密着性
も低下するので、好ましくない。膜厚は有効に光を吸収
するために必要な膜厚として0.5μm以上が望まし
い。一方膜厚が厚くなると内部電界の低下により光触媒
効率が低下するので、10μm程度が目安である。特に
膜厚が3μmとするのが好適である。上記乾燥温度が5
00℃を超えると一部TiO 2 の結晶構造が変化し、光
触媒効率が低下するので、乾燥温度は500℃以下が望
ましい。また、膜の密着性は温度が高いほど良好になる
ので、500℃の乾燥温度が最も好ましい。
【0034】(2) ゾルゲル法 チタンテトライソプロポキシドのアルコール溶液を純水
に加え硝酸を触媒として加水分解して原料チタニアゾル
とする。これにガラス管、ガラスビーズなどを浸し、5
00℃にて焼成する。膜厚は塗布、乾燥の回数により調
整し、膜厚0.5〜10μmとする。なお、乾燥温度が
500℃を超えると一部TiO2 の結晶構造が変化し、
光触媒効率が低下するので、乾燥温度は500℃以下が
望ましい。膜の密着性は温度が高いほど良好になるの
で、500℃の乾燥温度がもっとも適している。
【0035】(3) 蒸着法(スパッタ法) TiO2 をターゲットとしてAr(5%O2 )ガスを用
いてガラス板上にDCマグネトロンスパッタ法によりT
iO2 膜を成膜する。基板温度300℃、膜厚1〜10
μmとした。膜厚は有効に光を吸収するために必要な膜
厚として0.5μm以上とするのが好適である。一方膜
厚が厚くなると内部電界の低下により光触媒効率が低下
するので、10μm程度が目安である。特に膜厚が3μ
mとするのが好適である。
【0036】(4) 蒸着法(イオンプレーティング法) TiO2 を蒸発源量としてO2 ガスを用いてRFにより
プラズマを生成するRFイオンプレーティング法により
TiO2 膜を成膜する。基板温度300℃、膜厚1〜1
0μmとした。膜厚は有効に光を吸収するために必要な
膜厚として0.5μm以上が望ましい。一方膜厚が厚く
なると内部電界の低下により光触媒効率が低下するの
で、10μm程度が目安である。特に膜厚が3μmとす
るのが好適である。基板温度はガラス基板内部からのア
ルカリ原子の拡散による光触媒特性の低下を防止するた
め、300℃程度とするのが好ましい。他の材料でもほ
ぼ同じ方法により蒸着することができる。
【0037】上記形成する光触媒膜の膜性状に関し、光
触媒の膜厚は光の吸収のために膜厚0.5μm以上が望
ましい。一方、膜厚が厚くなると内部電界の低下により
光触媒効率が低下するので、10μm程度とするのが好
ましい。この中で3μmが最も適当である。また、膜表
面の凹凸は大きい物が望ましく。表面粗さ0.1μm以
上が望ましい。一方表面近傍のガス流による表面近傍の
ガスの置換のためには表面粗差は1mm以下であること
が望ましい。表面粗差は光触媒膜の凹凸により形成する
かもしくはガラス表面を加工して(ブラスト処理、酸に
よる腐食処理、加熱変形処理)形成しても良く、特に限
定されるものではない。
【0038】ここで、本発明で分解処理する排ガス中の
有害成分とは、窒素酸化物の他、ダイオキシン類やPC
B類に代表される有害なハロゲン化芳香族化合物、高縮
合度芳香族炭化水素等の有害成分や気体状有機化合物を
いうが、本発明のプラズマ分解及び光触媒分解作用によ
り分解できる排ガス中の有害成分(又は環境ホルモン)
であればこれらに限定されるものではない。
【0039】ここで、上記ダイオキシン類とは、ポリ塩
化ジベンゾ−p−ダイオキシン類(PCDDs)及びポ
リ塩化ジベンゾフラン類(PCDFs)の総称であり、
塩素系化合物とある種の有機塩素化合物の燃焼時に微量
発生するといわれ、化学的に無色の結晶である。塩素の
数によって二塩化物から八塩化物まであり、異性体には
PCDDsで75種類、PCDFsで135種類におよ
び、これらのうち、特に四塩化ジベンゾ−p−ダイオキ
シン(T4 CDD)は、最も強い毒性を有するものとし
て知られている。なお、有害な塩素化芳香族化合物とし
ては、ダイオキシン類の他にその前駆体となる種々の有
機塩素化合物(例えば、フェノール,ベンゼン等の芳香
族化合物(例えばクロルベンゼン類,クロロフェノール
及びクロロトルエン等)、塩素化アルキル化合物等)が
含まれており、排ガス中から除去する必要がある。な
お、ダイオキシン類とは塩素化芳香族化合物のみなら
ず、Br−ダイオキシン類のハロゲン化ダイオキシン類
も含まれる。
【0040】また、PCB類(ポリ塩化ビフェニル類)
はビフェニルに塩素原子が数個付加した化合物の総称で
あり、塩素の置換数、置換位置により異性体があるが、
2,6−ジクロロビフェニル、2,2'−ジクロロビフェ
ニル、2,3,5−トリクロロビフェニル等が代表的な
ものであり、毒性が強く、焼却した場合にはダイオキシ
ン類が発生するおそれがあるものとして知られており、
排ガス中から除去する必要がある。なお、コプラナーP
CBも含まれる。
【0041】また、高縮合度芳香族炭化水素は多核芳香
族化合物の総称であり、単数又は複数のOH基を含んで
もよく、発癌性物質として認められており、排ガス中か
ら除去する必要がある。
【0042】また、多くの場合においては、煤塵に加え
て、例えばホルムアルデヒド,ベンゼン又はフェノール
のような気体状有機化合物を含む排ガスが発生すること
もある。これらの有機化合物もまた、環境汚染物質であ
り、人間の健康を著しく損ねるので、排ガスから除去す
る必要がある。
【0043】また、本発明で処理される窒素酸化物と
は、通常NO及びNO2 の他、これらの混合物をいい、
NOxとも称されている。しかし、該NOxにはこれら
以外に各種酸化数の、しかも不安定な窒素酸化物も含ま
れている場合が多い。従ってxは特に限定されるもので
はないが通常1〜2の値である。雨水等で硝酸、亜硝酸
等になり、またはNOは光化学スモッグの主因物質の一
つであるといわれており、人体には有害な化合物であ
る。
【0044】すなわち、本発明による上記プラズマ分解
と光触媒分解とを併用することにより、上述した有害成
分である窒素酸化物,ダイオキシン類,高縮合度芳香族
炭化水素等の有害成分や気体状有機化合物をプラズマ分
解及び酸化分解して無害化処理することができる。
【0045】次に、本発明の他の実施の形態について説
明する。以下の第2〜6の実施の形態では、電極の形状
を種々変更したものである。
【0046】[第2の実施の形態]図8は本実施の形態
にかかる有害成分分解装置の概略図であり、第1の実施
の形態で示した負極の円筒電極12の代わりに円筒メッ
シュ電極21を用いたものである。なお、円筒メッシュ
電極21を構成するメッシュ線材に光触媒を担持するよ
うにしている。この場合では排ガス15がメッシュ部分
を通過して円筒内に導入することができ、効率的な分解
を行うことができる。
【0047】[第3の実施の形態]図9は本実施の形態
にかかる有害成分分解装置の概略図であり、第1の実施
の形態で示した負極の円筒電極12の代わりに対向する
平板電極22,22を用いたものである。平板電極の対
向する面に光触媒14を担持するようにしている。この
ような対向する平板電極として構成する場合では空気清
浄器等の設置面積が小さな場合に、有効である。
【0048】[第4の実施の形態]図10は本実施の形
態にかかる有害成分分解装置の概略図であり、第3の実
施の形態で示した負極の平板電極21の代わりにメッシ
ュ状のメッシュ平板電極23,23を用いたものであ
る。なお、メッシュ平板電極23を構成するメッシュ線
材に光触媒を担持するようにしている。この場合では排
ガス15がメッシュ部分を通過して平板電極内に導入す
ることができ、効率的な分解を行うことができる。ま
た、ガス流はメッシュ平板電極23,23の対向面に直
交する方向や並行な方向のいずれの場合でもよい。
【0049】[第5の実施の形態]図11は本実施の形
態にかかる有害成分分解装置の概略図であり、第3の実
施の形態で示した負極の平板電極21の代わりに多数の
パンチ孔を形成したパンチ孔平板電極24,24を用い
たものである。なお、パンチ孔平板電極24を構成する
細孔を有した平板の表面に光触媒を担持するようにして
いる。この場合では排ガス15が細孔部分を通過して平
板電極内に導入することができ、効率的な分解を行うこ
とができる。また、ガス流はパンチ孔平板電極24,2
4の対向面に直交する方向や並行な方向のいずれの場合
でもよい。
【0050】[第6の実施の形態]図1,7乃至10の
正極は棒状のものを用いたが、本発明ではこれに限定さ
れず、図12に示すように針付き線電極25を用いるよ
うにしてもよい。この針付き電極25を用いる場合に
は、電流密度が2〜3割り向上し、放電効率が向上し、
特に好ましいものとなる。
【0051】[第7の実施の形態] 図13は本実施の形態にかかる有害成分分解装置の概略
図であり、例えば図9で示したような平板電極22の表
面に光触媒14と導電材料31とを交互にストライブ状
に塗布したものである。実施の形態導電材料としては、
特に限定されるものではないが、例えば金,銀,銅,チ
タン,タングステン,白金等を挙げることができる。こ
のように、対向する負極(−)は光触媒を塗布又は蒸着
する場合に、導電材料31を形成することにより、プラ
ズマ粒子がたまった場合でもある程度たまったら電荷3
6を逃がすことができ、好ましい。すなわち、導電材料
31を配しない場合には、図14(A)に示すように、
光触媒14に帯電した電荷により静電気を帯びた状態に
なり、プラズマ状態が変化し、効率的なプラズマ分解が
できなくなるが、図14(B)に示すように、上記導電
材料31を交互に配設することにより、帯電した電荷3
を常に逃がすことができ、静電気によるプラズマ状態
が変化することを防止することができる。
【0052】なお、光触媒と導電材料とを交互に設置す
る他、光触媒に導電材料を均一に混合させ、導電機能を
付加した光触媒を塗布又は蒸着するようにしてもよい。
【0053】[第8の実施の形態]図15は本実施の形
態にかかる有害成分分解装置の概略図であり、例えば図
1に示した線電極11と円筒電極12とからなる装置の
内部に、例えば石英等の紫外線を透過させる材料の上に
光触媒を担持させた光触媒充填物32を充填させたもの
である。上記光触媒充填物32の形状は特に限定される
ものではないが、ビーズ状,パイプ状,コンペイトウ
状,リング状,U字管状、ガラス棒状等の種々の形状の
ものとすることができる。本発明のようにパルス印加す
ることにより、上記光触媒充填物32のすべての表面に
沿って放電する沿面放電がなされ、該放電により紫外線
が直接光触媒に当たり、光触媒分解効率が向上する。ま
た、コンペイトウ状のような表面積が大きな形状の光触
媒充填物32とするのが、分解効率の向上の点から特に
好ましい。
【0054】また、上記充填物32は図15(B)に示
すように、円筒電極の全部に充填するものではなく、軸
方向の1/3〜1/5程度充填することにより、さらに
プラズマ分解効率が向上する。これは、円筒電極12内
に、すべて充填物を充填すると滞留時間が少なくなり、
プラズマ分解時間が短くなるからである。
【0055】[第9の実施の形態]図16は本実施の形
態にかかる有害成分分解装置の内部に充填する光触媒充
填物32の代わりに石英等の担持物33の表面に担持す
る光触媒14に吸着剤を混合させた混合体34を形成さ
せて、吸着機能を付加させた光触媒充填物35としたも
のである。上記光触媒充填物35は吸着機能を付加して
いるので、排ガス中の有害成分を選択的に濃縮すること
ができ、高濃縮状態で光触媒の高効率な分解を図ること
ができる。上記吸着材の具体的種類としては特に限定さ
れるものではないが、例えばNOを吸着する場合にはペ
ンタシル型ゼオライトを用い、エチレンガスを吸着する
場合にはNa−Xを用い、ジクロロエチレンを吸着する
場合にはNa−Yを用いることができる。吸着材を混合
した光触媒は上述したような円筒電極や平板電極の表面
やメッシュ電極を構成する線材の表面に塗布又は蒸着す
るようにすることにより、吸着効果を発揮させた光触媒
とすることができる。
【0056】[第10の実施の形態] 図17は本実施の形態にかかる有害成分分解装置の電極
の表面に形成する光触媒にN型又はP型半導体材料を混
合させて、光触媒の機能に偏りを付加させた光触媒充填
物としたものである。光触媒14にP型半導体41を添
加することにより、該P型半導体は電子不足状態である
ので、光触媒14上の電子と結合してホール(h+)の
みを選択的に形成することが可能となる。よって、OH
ラジカルが選択的に形成でき、NOxの分解に好適とな
る。一方、光触媒14にN型半導体42を添加すること
により、該N型半導体は電子過剰状態であるので、光触
媒14上の電子と結合して電子(e-)のみを選択的に
形成することが可能となる。
【0057】上記P型半導体としては、例えばボロンド
ープシリコン,テラフォサイト系化合物等を挙げること
ができるが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。また、N型半導体としては、例えばリンドープシリ
コン,SnO,ITO,ZnO,酸素欠損酸化合物等を
挙げることができるが、本発明はこれらに限定されるも
のではない。上記微粒子状の材料を光触媒と混合して塗
布又は蒸着することにより、ホール(h+ ) のみ或いは
電子(e- )のみを選択的に形成することが可能とな
り、これらの機能を付加した光触媒を形成することがで
きる。
【0058】上述した実施の形態では個々の特性を説明
するために、個別に説明したが、本発明ではこれらを種
々組み合わせて排ガス中の有害成分を分解する有害成分
分解装置を構成することができ、組み合わせによる相乗
効果を発揮させるようにすることもできる。
【0059】[第12の実施の形態]図18に上記有害
成分分解装置を用いた排ガス浄化装置の概略の一例を示
すが、本発明の装置はこれに何ら限定されるものではな
い。
【0060】図18に示すように、本実施の形態にかか
る排ガス処理装置は、都市ゴミ,産業廃棄物,汚泥等の
各種ゴミを焼却する各種焼却炉51の後流側に設けた冷
却装置52と、該冷却装置52の下流側に設け集塵する
バグフィルタ53と、該集塵後の排ガスを処理する有害
成分分解装置54とから構成してなるものである。上記
有害成分分解装置54は上述した有害成分分解装置を単
独又は複数個設けたものであり、プラズマ分解と光触媒
分解との併用により、有害成分を効率よく分解すること
ができる。この結果、焼却炉からの高温の排ガスは冷却
された後、除塵され、その後、排ガス中の有害成分を分
解処理し、有害成分を分解・除去した排ガスは煙突55
から外部へ排出するようにしている。この結果、排ガス
中のダイオキシン類,窒素酸化物等の有害成分が分解さ
れ、清浄化させた排ガスを煙突から排出することが可能
となる。
【0061】
【実施例】以下、ダイオキシン類を模擬したエチレンガ
スによる試験を実施した。試験条件を以下に示す。ま
た、試験結果を図19に示す。 (1)試験条件 反応容器形状:線対円筒電極(円筒:φ50×100m
m、線電極:φ1mm、図15 (B)) 光触媒:φ3mmのビーズを反応容器の軸長の約1/5
程度充填した。 印加電圧:30kV パルス幅:100ns 繰返周波数:50pps、100pps ガス組成:ダイオキシン類代替エチレンガス(20pp
m、室内空気で希釈) ガス流量:2リットル/分
【0062】図19に示すように、光触媒の併用によ
り、分解向上率は約15%になり、光触媒を併用するこ
とが好適であることを確認した。
【0063】
【発明の効果】<第1の発明> 以上述べたように、有害成分分解装置の発明によれば、
放電プラズマを発生させる負極と正極とからなる電極
と、該電極間にパルス電圧を印加するパルス電源と、上
記負極電極の表面にプラズマ放電により発光する紫外線
を受けて電子(e - )を励起し、ホール(h + )を形成
し、酸素及び/又はH 2 Oの存在によりオキサイドイオ
ン(O 2 - )と、OHラジカルとを生成する光触媒とを具
備してなり、放電プラズマによる有害成分の分解と、オ
キサイドイオン(O 2 - )と、OHラジカルとの作用によ
る有害成分の分解とを行う有害成分分解装置において、
上記負極電極の表面に上記光触媒と導電材料とが所定間
隔をおいて形成してなることとしたので、上記プラズマ
分解と光触媒分解とを併用することにより、窒素酸化
物,ダイオキシン類,高縮合度芳香族炭化水素等の有害
成分や気体状有機化合物をプラズマ分解及び酸化分解し
て無害化処理することができる。また、パルス印加とす
るので、高エネルギーの電子を高効率で生成し、プラズ
マ放電が均一となるので、光触媒に効率的に紫外線が照
射され、光触媒の活性を効果的に発揮することができ
る。また、該導電材料によりプラズマ粒子がたまった場
合でもある程度たまったら電荷を逃がすことができる。 <第2の発明> また、他の有害成分分解装置の発明によれば、放電プラ
ズマを発生させる負極と正極とからなる電極と、該電極
間にパルス電圧を印加するパルス電源と、上記負極電極
の表面にプラズマ放電により発光する紫外線を受けて電
子(e - )を励起し、ホール(h + )を形成し、酸素及び
/又はH 2 Oの存在によりオキサイドイオン(O 2 -
と、OHラジカルとを生成する、導電材料を混合してな
る光触媒とを具備してなり、放電プラズマによる有害成
分の分解と、オキサイドイオン(O 2 - )と、OHラジカ
ルとの作用による有害成分の分解とを行う有害成分分解
装置において、上記負極電極の表面に上記光触媒と導電
材料とが所定間隔をおいて形成してなることとしたの
で、上記プラズマ分解と光触媒分解とを併用することに
より、窒素酸化物,ダイオキシン類,高縮合度芳香族炭
化水素等の有害成分や気体状有機化合物をプラズマ分解
及び酸化分解して無害化処理することができる。また、
パルス印加とするので、高エネルギーの電子を高効率で
生成し、プラズマ放電が均一となるので、光触媒に効率
的に紫外線が照射され、光触媒の活性を効果的に発揮す
ることができる。また、該導電材料によりプラズマ粒子
がたまった場合でもある程度たまったら電荷を逃がすこ
とができる。 <第3の発明> また、他の有害成分分解装置の発明によれば、上記光触
媒が吸着材を混合してなることとしたので、排ガス中の
有害成分を選択的に濃縮することができ、高濃縮状態で
光触媒の高効率な分解を図ることができる。 <第4の発明> また、他の有害成分分解装置の発明によれば、上記光触
媒がN型又はP型半導体材料を混合してなることとした
ので、ホール(h + )のみ或いは電子(e - )のみを選択
的に形成することが可能となり、これらの機能を付加し
た光触媒を形成することができる。 <第5の発明> また、他の有害成分分解装置の発明によれば、上記負極
電極を円筒電極とし、該円筒電極の軸芯に線状の正極電
極を配してなることとしたので、プラズマを効率的に発
生し、有害成分を分解することができる。 <第6の発明> また、他の有害成分分解装置の発明によれば、上記円筒
電極がメッシュ状の電極である こととしたので、円筒の
軸方向のみならず、軸方向と直交する方法からも有害成
分を含んだガスを供給して、有害成分を分解することが
できる。 <第7の発明> また、他の有害成分分解装置の発明によれば、上記パル
ス幅が5ns〜100nsであることとしたので、熱損
失が大きくならない範囲で消費エネルギーを少なくして
プラズマ分解を効率的に行うことができる。 <第8の発明> また、他の有害成分分解装置の発明によれば、上記有害
成分がダイオキシン類,ポリハロゲン化ビフェニル類,
ハロゲン化ベンゼン類,ハロゲン化フェノール類及びハ
ロゲン化トルエン類から選ばれる少なくとも一種のハロ
ゲン化芳香族化合物並びに高縮合度芳香族炭化水素,環
境ホルモンであることとしたので、これらの有害成分を
効率的に分解することができる。 <第9の発明> また、排ガス浄化装置の発明によれば、焼却炉から排出
される排ガスを除塵処理する集塵装置と、該集塵装置の
後流側に上記有害成分分解装置を備えたこととしたの
で、排ガス中のダイオキシン類,窒素酸化物等の有害成
分が分解され、清浄化させた排ガスとすることができ
る。
【0064】
【0065】
【0066】
【0067】
【0068】
【0069】
【0070】
【0071】
【0072】
【0073】
【0074】
【0075】
【0076】
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態にかかる有害成分分解装置の
概略図である。
【図2】パルス幅とDe−No90%時のストリーマ放
電消費エネルギーの関係を示す図である。
【図3】ストリーマ放電の概略図である。
【図4】光触媒による有害成分分解原理図である。
【図5】光触媒によるNOxの分解原理図である。
【図6】プラズマ分解と光触媒分解との有害成分(NO
x)分解原理図である。
【図7】プラズマ分解と光触媒分解との有害成分(DX
N)分解原理図である。
【図8】第2の実施の形態にかかる有害成分分解装置の
概略図である。
【図9】第3の実施の形態にかかる有害成分分解装置の
概略図である。
【図10】第4の実施の形態にかかる有害成分分解装置
の概略図である。
【図11】第5の実施の形態にかかる有害成分分解装置
の概略図である。
【図12】第6の実施の形態にかかる有害成分分解装置
における針付き線電極の概略図である。
【図13】第7の実施の形態にかかる有害成分分解装置
の概略図である。
【図14】第7の実施の形態にかかる有害成分分解装置
の帯電状態の図である。
【図15】第8の実施の形態にかかる有害成分分解装置
の概略図である。
【図16】第9の実施の形態にかかる有害成分分解装置
で用いる光触媒充填物である。
【図17】第10の実施の形態にかかる有害成分分解装
で用いる光触媒充填物である。
【図18】排ガス浄化装置の概略の概略図である。
【図19】ダイオキシン類模擬ガス分解試験図ある。
【図20】アーク放電の概略図である。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−237337(JP,A) 特開 平8−266854(JP,A) 特開 平1−159030(JP,A) 特開 平9−225321(JP,A) 特開 平11−47558(JP,A) 特開 平6−15143(JP,A) 特開 平5−155794(JP,A) 特開 平6−312115(JP,A) 特開 平7−241351(JP,A) 特開 平10−328533(JP,A) 特開 平5−184923(JP,A) 国際公開98/012048(WO,A1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B01J 21/00 - 38/74 B01D 53/00 - 53/96 JSTPlus(JOIS) CAplus(STN)

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】放電プラズマを発生させる負極と正極とか
    らなる電極と、 該電極間にパルス電圧を印加するパルス電源と、 上記負極電極の表面にプラズマ放電により発光する紫外
    線を受けて電子(e - )を励起し、ホール(h + )を形成
    し、酸素及び/又はH 2 Oの存在によりオキサイドイオ
    ン(O 2 - )と、OHラジカルとを生成する光触媒とを具
    備してなり、 放電プラズマによる有害成分の分解と、オキサイドイオ
    ン(O 2 - )と、OHラジカルとの作用による有害成分の
    分解とを行う有害成分分解装置において、 上記負極電極の表面に上記光触媒と導電材料とが所定間
    隔をおいて形成してなることを特徴とする有害成分分解
    装置。
  2. 【請求項2】放電プラズマを発生させる負極と正極とか
    らなる電極と該電極間にパルス電圧を印加するパルス電源と、 上記負極電極の表面にプラズマ放電により発光する紫外
    線を受けて電子(e - )を励起し、ホール(h + )を形成
    し、酸素及び/又はH 2 Oの存在によりオキサイドイオ
    ン(O 2 - )と、OHラジカルとを生成する、導電材料を
    混合してなる光触媒とを具備してなり、 放電プラズマによる有害成分の分解と、オキサイドイオ
    ン(O 2 - )と、OHラジカルとの作用による有害成分の
    分解とを行う有害成分分解装置において、 上記負極電極の表面に上記光触媒と導電材料とが所定間
    隔をおいて形成してなることを特徴とする有害成分分解
    装置。
  3. 【請求項3】請求項1又は2に記載する有害成分分解装
    において、 上記光触媒が吸着材を混合してなることを特徴とする有
    害成分分解装置。
  4. 【請求項4】請求項1ないし3のいずれかに記載する有
    害成分分解装置において、 上記光触媒がN型又はP型半導体材料を混合してなるこ
    とを特徴とする有害成分分解装置。
  5. 【請求項5】請求項1ないし4のいずれかに記載する有
    害成分分解装置において、 上記負極電極を円筒電極とし、該円筒電極の軸芯に線状
    の正極電極を配してなることを特徴とする有害成分分解
    装置。
  6. 【請求項6】請求項5に記載する有害成分分解装置にお
    いて、 上記円筒電極がメッシュ状の電極であることを特徴とす
    る有害成分分解装置。
  7. 【請求項7】請求項1ないし6のいずれかに記載する有
    害成分分解装置において、 上記パルス幅が5ns〜100nsであることを特徴と
    する有害成分分解装置。
  8. 【請求項8】請求項1ないし7のいずれかに記載する有
    害成分分解装置において、上記有害成分 がダイオキシン類,ポリハロゲン化ビフェ
    ニル類,ハロゲン化ベンゼン類,ハロゲン化フェノール
    類及びハロゲン化トルエン類から選ばれる少なくとも一
    種のハロゲン化芳香族化合物並びに高縮合度芳香族炭化
    水素,環境ホルモンであることを特徴とする有害成分分
    解装置。
  9. 【請求項9】焼却炉から排出される排ガスを除塵処理す
    集塵装置と、該集塵装置の後流側に請求項1ないし8
    のいずれかに記載する有害成分分解装置を備えたことを
    特徴とする排ガス浄化装置。
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