JP3513309B2 - 多重袋用巻回フィルム - Google Patents

多重袋用巻回フィルム

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、業務用に使用され
る液状物、粉状物或いは半流動体等を自動的に製袋充填
包装するために使用され、得られた包装袋が耐ピンホー
ル性、耐落下衝撃性等の機械特性に優れ、且つ自動製袋
充填機における作業性が格段に優れた2枚以上の相互に
ラミネートされていない自由に横すべりすることができ
るフィルムからなる多重袋用フィルム及びその製法に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来、業務用に使用される液体、半流動
体、粉体などの物質は金属製の容器に充填して輸送、保
管、販売等の流通に供されていた。しかしながら、金属
製の容器は使用後の容器が嵩張ること、内容物を取出し
難いこと、容器の再利用が困難なことなど欠点があっ
た。近時、これら内容物をプラスチック製の袋に充填し
た状態で段ボール製の箱に収納して流通させる、いわゆ
るバッグインボックスと呼ばれる包装方法が広く実用化
されつつある。
【0003】バッグインボックスにおいては、内容物充
填包装の効率を考慮すると、自動製袋充填機により充填
することが好ましい。一方、包装袋は内容物の重量が大
きく大型であることより高度の機械的強度が要求され
る。また内容物が微小な破れなどから漏出し易く、漏出
するとその処置に窮する流体、半流動体或いは粉体など
であることが多く、耐落下衝撃性、耐ピンホール性、耐
寒性等の機械的強度が要求されている。
【0004】包装袋の強度を増加するためには、ナイロ
ン、ポリエステル等の高強度フィルムを用い、熱融着性
層を積層する方法等は周知である。更に強度を高めるべ
く他の種々のフィルム素材を積層したり、高強度層の厚
みを増加することは可能であるが、フィルムの厚みの極
度の増加はフィルムを硬くし、フィルムに加わる曲げ応
力が増大し、屈曲疲労性、耐ピンホール性、耐落下衝撃
性が劣化し、充填の作業性が低下し、フィルムの厚みの
増加のみでは解決し得ない現状である。
【0005】そこで、袋を形成するフィルムがラミネー
トされず、相互に移動可能な状態にある多重袋が提案さ
れた。この多重袋は1枚のフィルムにピンホールが生じ
ても他の1枚は無傷であり、また屈曲応力に対しても、
個々の独立したフィルム1枚がその応力を受け、他の1
枚は滑って逃げることができるため極度の屈曲応力が加
わるおそれもなく、優れた機械的強度を有し、バッグイ
ンボックス用の袋として優れている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、単にフ
ィルム同士を重ねただけの多重フィルムは巻回が困難
で、自動製袋充填機で充填できず、現実に使用されてい
る多重袋は製袋と充填が別々に行われる方式、即ち、予
め製袋した多重袋に内容物を充填する方法が採用されて
いる。この方法は作業効率が悪い上、密封袋内に空気の
残留を免れず、残留した空気は内容物の変質を早めるお
それがある。自動製袋充填機を使用するために、異種の
フィルムを交互に巻回してもフィルムは位置ずれして巻
き崩れ、到底実用に供することができなかった。
【0007】一方、異種フィルム同士の側縁部を前もっ
て熱融着して自動製袋充填機に供給する方法も提案され
ているが、この方法にあっても、下に巻かれるフィルム
と上に巻かれるフィルムとはその径が微妙に異なり、こ
れが厚く巻回されるとこのわずかな相違がフィルムのシ
ワやタルミとして表れ、巻取ったフィルムが乱れるため
小巻きフィルムしか提供することができず、頻繁なロー
ル交換のために全体としては作業性向上につながらない
現状である。更に、この方法にはフィルム両側縁部の融
着という工程が加わり、この工程は一定の加熱時間を必
要とし全体として加工に長時間を要し、実用的な方法で
はない。そこで、自動製袋充填機を用いて容易に多重袋
を製造することができるフィルムが求められていた。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
することを目的とし、その構成は、2層以上の相互に自
由移動できるフィルムが巻回された多重フィルムであっ
て、該多重フィルムは側縁部において、2層以上のフィ
ルムを一体に結合する微細な傷痕群が密集して設けら
れ、各傷痕は一方のフィルムが隣接する他方のフィルム
に局部的に侵入し、侵入された他方のフィルム表面に突
出部が形成されていることを特徴とし、更に、多重袋用
フィルムの、相互に隣接し、自由移動できるフィルム面
の少なくとも一方の面が粗面加工されていることを特徴
とする。
【0009】すなわち、2層以上の独立した異種フィル
ムの両側縁部に微細な傷痕群を設けることにより、傷痕
が突出しているフィルム部分がクサビの効果を有し、フ
ィルム同士をその側縁部において互いに結着させて巻崩
れを防止して確実に巻回することができる。更に、この
機械的に設けた傷痕は他方の面にまで突出しているた
め、異種の2層以上のフィルムを絡み合わせて固定する
機能を有するばかりでなく、巻回した場合に、新しく巻
くフィルムがその直前に巻いたフィルムの突出部にぶつ
かって、図2に示すように、両側縁部が肉厚に巻回され
る。更に、突出部が次のフィルムの凹部に嵌入して絡ま
っている部分があり密実に巻締まっているため、単にフ
ィルム幅方向の全体を密実に巻いた巻回物よりも一層巻
崩れのおそれがない。
【0010】更に、巻出しにあたっては、袋本体となる
中央部のフィルムは緩く巻かれているため、2層以上の
相互に自由移動できるフィルムの巻径のわずかな相違は
この緩みの中に吸収される。したがって、交互に異種フ
ィルムが巻かれていてもシワやタルミが生じることな
く、フィルム同士がブロッキングすることもなく円滑に
一体化した多重フィルムごと巻出され、あたかも積層さ
れた1層のフィルムのように製袋充填密封することがで
きる。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明における多重フィルムとは
2層以上のフィルムが中央部において、相互に自由に移
動できる状態に密着されていないことである。いわゆる
非ラミネート状態にあることである。また、多重フィル
ムを形成する各フィルムは単層フィルムであることを要
件とせず、2軸延伸ナイロン、2軸延伸ポリエステル等
の強靱な基材フィルムと、線状低密度ポリエチレン、低
密度ポリエチレン等の熱融着性フィルムとの積層品が広
く使用される。更に、内容物によっては、ポリ塩化ビニ
リデン系フィルム層、エチレン−ビニルアルコール系樹
脂フィルム層、アルミニウム蒸着層等のガスバリア性層
を積層することができる。多重フィルムを構成する自由
移動できる各フィルムの外層は、両面が熱融着性層であ
ることが好ましい。ただし、製袋した場合に最外層とな
る面は熱融着性層でなくとも差支えない。
【0012】本発明の多重フィルムとは2層、3層或い
はそれ以上の独立した互いに積層されていない複数層の
フィルムをまとめて1層とみなした称呼である。多重袋
は多重フィルムからなる袋であり、実質的にフィルムを
多層に重ね合わせ、四方融着袋、三方融着袋、ピロー型
袋、ガセット袋等、必要な端部を融着して内容物を充填
し、密封した袋である。多重袋用フィルムは多重袋の原
料として使用されるフィルムであり、必然的に多重フィ
ルムである。
【0013】本発明における相互に自由移動とは、2層
以上のフィルムが接着剤や熱融着や共押出し等の方法に
よって一体化していない状態の複数のフィルムである。
したがって、各フィルムは独立しているため、相互に滑
って相対的位置を変動することができる状態にある。
【0014】この相互に自由移動できるフィルムの接触
面に粗面加工をすることが好ましい。粗面加工とはフィ
ルム面に微細な凹凸を設ける加工であり、一般に梨地加
工とも呼ばれている。例えば、フィルム製膜時に冷却ロ
ールに微細な凹凸を有するマットロールを使用する方
法、サンドブラスト、硬い凹凸面を有する加工具でフィ
ルムを押圧する等の方法で加工することができる。粗面
加工されたフィルム面は、凹凸が存在するため接触部が
凸部のみとなり、実質的に接触面積が減少して一層滑り
易くなり、結果的に多重フィルムの性能を増大する。粗
面加工は相互に自由移動できる2層のフィルム面の接触
面の両方に施すことが好ましいが、一方であっても本発
明の効果が得られる。
【0015】本発明の傷痕とは図1に示すように、多重
フィルムの一方の側から先端のやや尖った物質で押圧す
ることにより得られた傷であり、この傷は多重フィルム
の他方の面でフィルムが突出する程度の傷が好ましい。
1は第1のフィルムであり、2は第2のフィルムであ
り、両者は単に重ね合わせたのみで何ら結合しておら
ず、傷痕以外の部位は相互に自由移動できる状態にあ
る。3は傷痕であり、第1のフィルム1から矢印に示す
方向に加工具で押圧することにより凹部4が形成され、
第1のフィルム1が第2のフィルム2に嵌入してこの部
位で両フィルムは結合する。更に間接的に押圧された第
2のフィルム2は反対側の表面に押し出されて突出部5
を形成する。突出部5は相互に自由移動できる2以上の
フィルムを、必要な期間連結しておくクサビの作用を有
する。
【0016】図1(a)は傷痕3が穿孔6を形成してい
る場合を示し、図1(b)は傷痕3が穿孔を形成するに
至らず、単に第2のフィルム2に突出部5を形成したに
過ぎない場合である。本発明においては傷痕3は必ずし
も穿孔を有する必要はなく、第1のフィルムが第2のフ
ィルム内に嵌入していればよい。図1(b)の場合は、
第2のフィルム2の外面が突出しているが、突出してい
なくとも両フィルムが確実に仮結合されていれば本発明
の目的は達成される。また、図1においては2層のフィ
ルムを図示したが、このフィルムが3層以上であっても
同様である。図2に示すように、傷痕3は多重フィルム
の両側縁部7に密集して設ける。
【0017】この多重フィルムを、例えば、第1のフィ
ルム1を内面にして巻回すると、第2のフィルム2は外
面にくる。第2のフィルム2の側縁部には多数の傷痕の
突出部5があるため、この上に巻回され、第2のフィル
ム2と接触する第1のフィルム1の凹部4の中には第2
のフィルム2の突出部5と嵌合したものができる。この
ようにして生じた嵌合部位、或いは嵌合しないまでも突
出部5が第1のフィルム1の表面に密着した部位は強い
摩擦抵抗を有し、多重フィルムを両側縁部において強固
に固定し、巻崩れを防止する。更に、自動製袋充填機に
より製袋する場合には巻出されてから融着、充填、密封
されるまでの間、多重フィルムを一体化させる機能を有
する。
【0018】また、第2のフィルムを内面にして巻回し
た場合にも同様にして第1のフィルムの凹部4に第2の
フィルムの突出部5が嵌合し、或いは突出部5が第1の
フィルム1に食い込み、相互に自由移動できるフィルム
を必要期間固定状態に保つことができる。
【0019】図2においては傷痕3を円で表現したが、
傷痕は微視的には先端がやや尖っていれば円形、三角
形、多角形、楕円形等特に限定はない。更に、点状に設
ける必要はなく側縁部7に設けれるのであれば、横線状
でも、縦線状でも斜め線状でもよい。要するに、第1の
フィルム1に突出部5が生じ、第2のフィルム2に第1
のフィルムの突出部5が侵入している。第3のフィルム
がある場合には第3のフィルムに第2のフィルムの突出
部が侵入しているなら傷痕の形状に限定はない。このよ
うな多重フィルムの側縁部に設けられた傷痕群が、相互
に自由移動できるフィルム同士をその側縁部において仮
に結合する機能を有する。傷痕群を設ける幅は7〜15
mm幅が好ましい。
【0020】更に巻回した場合には、側縁部7の突出部
5がこれと接触するフィルム面にぶつかり合い、側縁部
が図2に示すように肉厚になり、しかもしっかりと絡ま
り合い、確実に巻回されている。そして中央部は多重フ
ィルムの各フィルム同士が緩く巻かれており、フィルム
間に遊びができ、シワやタルミが発生しない。また、巻
出しにあたり最外層の多重フィルムと次の層の多重フィ
ルムとが粘着して巻出しを阻害することがなく、一層自
動製袋充填機に適した巻回状態が得られる。9は紙管で
ある。10は多重フィルム8の切り口であり、図2にお
いては2層としたが、破線で示すように3層にすること
も可能である。
【0021】傷痕群を設けるにあたっては特に限定はな
いが、回転する円盤を用いて多重フィルム8の側縁部7
を押圧することが好ましい。この円盤は円周に多数の突
起を有し、この突起が多重フィルム8の側縁部7を押圧
する。突起は断面三角錐の形状である。傷痕3を形成す
る錐状に尖った点状の突起を散在させるか、千鳥状に配
列することが好ましい。また、細長い尾根状の突起を配
列して用いることもできる。この場合も突起の横断面が
三角錐形状であることが好ましい。
【0022】突起の長さ及び押圧力は加工する多重フィ
ルムの種類によって異なり、多重フィルムの一方の面か
ら押圧して他方の面に突起が現れる程度である。或い
は、他方の面に突起が現れなくとも、多重フィルムの各
層が絡まり合い、自動製袋充填機において、巻出されて
から、製袋、充填、密封されるまでの間に多重フィルム
の各層が離れない程度に仮に結合していればい。
【0023】また、両面に熱融着性層を有する第1のフ
ィルム1を用い、第2のフィルム2或いは第3のフィル
ムとして相互にブロッキング状態になっている2層のフ
ィルムを用いることもできる。ブロッキング状態とは、
接触している熱融着性フィルム同士が接着剤や熱融着に
より完全に一体化して硬くなった状態ではなく、接触し
ているフィルム同士が相互の粘着性、例えば自己粘着剤
性、可塑剤による仮の粘着性等により弱く結合した状態
であり、軽い力により容易に剥離するものである。一言
で言えば、フィルム同士が幾分ベトベトした状態であ
る。
【0024】
【実施例】実施例1 KON#15 の両側にPE及びLLを押出しコーティング
法により積層し、LL15/PE15/KON#15 /PE20
/LL30からなる積層フィルムである幅1mの第1フィ
ルムを製造した。なお、この時両端のLLは押出し時に
冷却ロール面を梨地面とすることにより粗面加工した。
ここで、LLは線状低密度ポリエチレンの略称であり、
PEは低密度ポリエチレンの、KONはポリ塩化ビニリ
デンをコートした2軸延伸ナイロンのそれぞれ略称であ
り、これらの略称の後に付した縮小数字はμ単位の厚
さを示す。縮小数字の前に付した「#」の印はフィルム
であることを示す。
【0025】第1のフィルムのLL30の面と、幅約1m
のLL#75 の第2のフィルムを重ね合わせながら、両側
縁部7に点状の傷痕群を4mm幅に4列千鳥状に配列
し、これを1cmの間隔を保って1側縁部に2列配列し
た。加工にあたっては幅2cmの回転円盤の円周面の中
央部に1cm幅の平面部を残し、両側の幅5mm内に三
角形の突起を4列千鳥状に配列した加工具を、多重フィ
ルムの側縁部に押圧し、ついでこれを第2のフィルム、
LL#75 側を袋の内側になるようにして紙管に巻回し
た。図2に示すような、両端がやや膨れた巻崩れのない
安定した巻回多重フィルムが得られた。
【0026】縦型自動製袋充填機を用いて、この巻回多
重フィルムを第2のフィルム、LL#75 側を袋の内側に
なるようにしてピロー型袋に製袋しながら水10kgを
充填した。第1のフィルムと第2のフィルムは剥離せ
ず、ずれることもなく円滑に連続運転することができ
た。充填袋を段ボール箱に入れ、この段ボール箱50個
を振動試験機で振動幅50mm、振動数168回/分の
振動条件で水平方向に30分間振動させて耐ピンホール
性を試験した。30分間振動後に破袋して水が漏洩した
ピロー袋は1袋もなかった。
【0027】比較のため、LL15/PE15/KON#15
/PE20/LL30とLL#75 のフィルムを重ね合わせて
側縁部に局所的押圧加工することなくそのまま紙管に巻
回した。縁が揃わず、途中ですべって巻崩れ、一定の張
力で巻回すること自体が不可能であった。
【0028】比較例1 比較のために、実施例1の第1のフィルムにLL#75
第2のフィルムをドライラミネート法により積層して、
LL15/PE15/KON#15 /PE20/LL30//LL
#75 のフィルムを製造した。
【0029】実施例2及び比較例1 実施例1で得られた巻回多重フィルムと比較例1で得ら
れたフィルムを液化炭酸ガスを使用して20℃に維持し
た中でASTM F 392に準拠した理学工業(株)
製のゲルボフレックステスターでゲルボフレックス試験
を行った。試験結果は表1の通りであった。
【0030】
【表1】
【0031】なお、表1の場合には実施例1のフィルム
について2回試験を行った。ゲルボフレックス回数25
00以下の場合には、内層、外層共ピンホールがなかっ
たが、3000回と3500回の場合には1回は内層、
外層共ピンホールがなく、1回は内層のみにピンホール
が存在した。4000回の場合には内層、外層共ピンホ
ールが存在した。
【0032】実施例3 実施例1で得られたLL15/PE15/KON#15 /PE
20/LL30からなる第1のフィルム1のLL30の面とL
#50 −LL#50 の第2のフィルム2の2枚のフィルム
を実施例1の方法で重ね合わせた。LL#50 −LL#50
は50μ厚の線状低密度ポリエチレンをインフレーショ
ン成形法により厚みが50μ、周囲約2mのフィルムを
成形し、引取り用ニップロールでフィルムを引取ると同
時にチューブ状のフィルムを折りたたんで加圧後、フィ
ルム両端の折曲げ部分をスリッターで切り離すことによ
り得られた内面が相互にプロッキングした、ひなわち、
べとついた合計厚み100μの線状低密度ポリエチレン
フィルムである。この第1のフィルムと第2のフィルム
を重ね合わせて実施例1と同様に両側縁部を加工して紙
管に巻回した。何ら問題なく巻回多重フィルムが得られ
た。得られた巻回フィルムを用いてゲルボフレックス試
験を行い、その結果を表2に示した。
【0033】
【表2】
【0034】比較例2 ドライラミネート法によりLL#20 //KON#15 //LL
#60 からなる積層フィルムを製造し、ゲルボフレックス
試験を行い、その結果を表3に示した。
【0035】
【表3】
【0036】
【発明の効果】本発明により、多重フィルムを一定張力
で巻回することができ、安心して効率的に自動製袋充填
機により製袋充填密封を行うことができる。得られた充
填袋は耐ピンホール性、耐落下衝撃性及び耐寒性等の機
械的特性に優れ、バッグインボックス用の内容袋として
好ましい密封袋が得られる。更に、自動製袋充填機によ
る液体や半流動体の充填包装が可能になったため、密封
袋内に空気を残留させない包装ができ、内容物の変質を
防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の1実施例の多重フィルムの側縁
部の傷痕の1個の拡大断面説明図であり、(a)は貫通
孔の生じた傷痕を、(b)は貫通孔のない傷痕をそれぞ
れ示す。
【図2】図2は本発明の1実施例の多重フィルムを巻回
した斜視図である。
【符号の説明】
1 第1のフィルム 2 第2のフィルム 3 傷痕 4 凹部 5 突出部 6 穿孔 7 側縁部 8 多重フィルム 9 紙管 10 切り口
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭51−103980(JP,A) 特開 昭58−96518(JP,A) 特開 平7−41036(JP,A) 実開 昭59−83768(JP,U) 国際公開95/025010(WO,A1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B32B 1/00 - 35/00

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2層以上の相互に自由移動できるフィル
    ムが巻回された多重フィルムであって、該多重フィルム
    は側縁部において、2層以上のフィルムを一体に結合す
    る微細な傷痕群が密集して設けられ、傷痕群を構成する
    各傷痕は、一方のフィルムが隣接する他方のフィルムに
    局部的に侵入し、侵入された他方のフィルム表面に突出
    部が形成されていることを特徴とする多重袋用巻回フィ
    ルム。
  2. 【請求項2】 多重袋用巻回フィルムの、相互に隣接
    し、自由移動できるフィルム面の少なくとも一方の面が
    粗面加工されていることを特徴とする請求項1記載の多
    重袋用巻回フィルム。
  3. 【請求項3】 傷痕の一部又は全部に穿孔が生じている
    ことを特徴とする請求項1又は2記載の多重袋用巻回フ
    ィルム。
  4. 【請求項4】 傷痕が点状に密集していることを特徴と
    する請求項1ないし3のいずれかに記載する多重袋用巻
    回フィルム。
  5. 【請求項5】 3層以上の多重フィルムであって、隣接
    する少なくとも2層以上のフィルムが自由移動できる状
    態にあり、隣接する他の少なくとも2層以上のフィルム
    がブロッキング状態になっていることを特徴とする請求
    項1ないし4のいずれかに記載する多重袋用巻回フィル
    ム。
  6. 【請求項6】 回転する円盤の円周面に多数の突起が突
    出している加工具を設け、該加工具を、2層以上の相互
    に自由移動できるフィルムからなる多重フィルムの両側
    縁部に押圧して多重フィルムを一体化した後、巻回する
    ことを特徴とする多重フィルム用巻回フィルムの製法。
  7. 【請求項7】 突起の形状が断面三角錐状であることを
    特徴とする請求項6記載の多重フィルム用巻回フィルム
    の製法。
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