JP2001018991A - ピロー形状の易開封性包装袋 - Google Patents
ピロー形状の易開封性包装袋Info
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- JP2001018991A JP2001018991A JP11195187A JP19518799A JP2001018991A JP 2001018991 A JP2001018991 A JP 2001018991A JP 11195187 A JP11195187 A JP 11195187A JP 19518799 A JP19518799 A JP 19518799A JP 2001018991 A JP2001018991 A JP 2001018991A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 開封時の切り出し性を損なうことなく、且つ
易開封加工位置の位置合わせ管理の煩わしさから開放さ
れた、手指の弱い力で確実に開封可能なピロー形状の包
装袋を提供する。 【解決手段】 帯状傷痕群2を有する熱可塑性延伸フィ
ルム層aと、全面に微細な傷痕3を有する熱可塑性延伸
フィルム層bとを含む積層フィルムよりなり、少なくと
も一方の折り曲げ部の折り曲げ線に沿って該帯状傷痕群
2が位置すると共に、該帯状傷痕群2が、幅より長さが
長い切り込みをその長さ方向が折り曲げ線を横断するよ
うに並べた複数の列よりなるピロー形状の易開封性包装
袋。
易開封加工位置の位置合わせ管理の煩わしさから開放さ
れた、手指の弱い力で確実に開封可能なピロー形状の包
装袋を提供する。 【解決手段】 帯状傷痕群2を有する熱可塑性延伸フィ
ルム層aと、全面に微細な傷痕3を有する熱可塑性延伸
フィルム層bとを含む積層フィルムよりなり、少なくと
も一方の折り曲げ部の折り曲げ線に沿って該帯状傷痕群
2が位置すると共に、該帯状傷痕群2が、幅より長さが
長い切り込みをその長さ方向が折り曲げ線を横断するよ
うに並べた複数の列よりなるピロー形状の易開封性包装
袋。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、開封性を向上させ
た、特に粉状体、顆粒状体の製品の包装に適したピロー
形状の包装袋に関するものである。
た、特に粉状体、顆粒状体の製品の包装に適したピロー
形状の包装袋に関するものである。
【0002】
【従来の技術】医薬品、健康食品、ふりかけ、コーヒー
等の粉末、顆粒状の製品やマーガリン、シャンプー等の
粘稠体は一回の使いきり量分としてピロー形状の包装袋
に詰めて販売されている。
等の粉末、顆粒状の製品やマーガリン、シャンプー等の
粘稠体は一回の使いきり量分としてピロー形状の包装袋
に詰めて販売されている。
【0003】このようなピロー形状の包装袋は、一般的
には横シール部付近の折り曲げ部の一部を融着して内容
物収納側に突出するシール部を設け、その部分に一文字
状の切込みによるノッチやV字型の切欠きによるノッチ
を形成してそこを開封起点として引裂き開封できるよう
にしていた。しかし、一文字状の切込みによるノッチの
場合はどの位置に切込みがあるのか分かり難く、又V字
型の切欠きによるノッチの場合は切欠いた三角状の辺が
異物となって袋に付着する恐れがあった。 これらいず
れのノッチの場合も開封位置が、一箇所になり常に望ま
しい位置から開封できるとは限らない欠点があった。
には横シール部付近の折り曲げ部の一部を融着して内容
物収納側に突出するシール部を設け、その部分に一文字
状の切込みによるノッチやV字型の切欠きによるノッチ
を形成してそこを開封起点として引裂き開封できるよう
にしていた。しかし、一文字状の切込みによるノッチの
場合はどの位置に切込みがあるのか分かり難く、又V字
型の切欠きによるノッチの場合は切欠いた三角状の辺が
異物となって袋に付着する恐れがあった。 これらいず
れのノッチの場合も開封位置が、一箇所になり常に望ま
しい位置から開封できるとは限らない欠点があった。
【0004】別の開封方法として、包装袋の折り曲げ部
に、例えば砥粒などを押し付ける方法で折り曲げ線に沿
って帯状に連続的に伸びる微細な傷痕を付与して包装袋
の折り曲げ部の任意の位置から引裂き開封する方法があ
る。この方法は上記のノッチ法の欠点はないが、傷痕の
大きさがノッチに比較して格段に小さいため傷痕への引
裂き開封力の応力集中度が低く、ノッチの場合に較べて
開封に大きな力を必要とし、特に厚いフィルムの場合は
その傾向がさらに強くなる欠点があった。
に、例えば砥粒などを押し付ける方法で折り曲げ線に沿
って帯状に連続的に伸びる微細な傷痕を付与して包装袋
の折り曲げ部の任意の位置から引裂き開封する方法があ
る。この方法は上記のノッチ法の欠点はないが、傷痕の
大きさがノッチに比較して格段に小さいため傷痕への引
裂き開封力の応力集中度が低く、ノッチの場合に較べて
開封に大きな力を必要とし、特に厚いフィルムの場合は
その傾向がさらに強くなる欠点があった。
【0005】又、包装袋に剛性を付与するためなどに、
最外層の延伸フィルム層の他に中間層としても延伸フィ
ルム層を用いた積層フィルムの場合、包装袋に易開封性
を付与するためには表面層及び中間層の両方の延伸フィ
ルム層に易開封加工を施し、且つ両方の延伸フィルム層
の易開封加工を施した部位が重なるように一致させて積
層する必要があった。この場合最外層と中間層の両方の
フィルム層の傷痕が例えば、砥粒などを押し付ける方法
などで帯状に連続して付与した微細な傷痕の場合は、引
裂き開封になお一層の力を必要とし、最外層に一層のみ
延伸フィルム層を用いた積層フィルムの包装袋の場合と
比較して開封性が大幅に悪くなる。又フィルム積層時に
両方のフィルムの帯状の易開封加工部位を確実に一致さ
せることが難しくその位置合わせの管理に多大の注意を
払う必要があった。両方のフィルム層の帯状傷痕加工位
置がずれて積層されると、傷痕が重なった部分のみから
しか開封切り出しができないため積層フィルムの開封可
能な帯幅が狭くなり包装袋にした時に袋の折り曲げ部に
開封可能部位を確実に位置させることが困難になり開封
し難くなったり、両方のフィルム層の傷痕位置が完全に
ずれて積層された場合は全く開封できなくなる重大な問
題があった。
最外層の延伸フィルム層の他に中間層としても延伸フィ
ルム層を用いた積層フィルムの場合、包装袋に易開封性
を付与するためには表面層及び中間層の両方の延伸フィ
ルム層に易開封加工を施し、且つ両方の延伸フィルム層
の易開封加工を施した部位が重なるように一致させて積
層する必要があった。この場合最外層と中間層の両方の
フィルム層の傷痕が例えば、砥粒などを押し付ける方法
などで帯状に連続して付与した微細な傷痕の場合は、引
裂き開封になお一層の力を必要とし、最外層に一層のみ
延伸フィルム層を用いた積層フィルムの包装袋の場合と
比較して開封性が大幅に悪くなる。又フィルム積層時に
両方のフィルムの帯状の易開封加工部位を確実に一致さ
せることが難しくその位置合わせの管理に多大の注意を
払う必要があった。両方のフィルム層の帯状傷痕加工位
置がずれて積層されると、傷痕が重なった部分のみから
しか開封切り出しができないため積層フィルムの開封可
能な帯幅が狭くなり包装袋にした時に袋の折り曲げ部に
開封可能部位を確実に位置させることが困難になり開封
し難くなったり、両方のフィルム層の傷痕位置が完全に
ずれて積層された場合は全く開封できなくなる重大な問
題があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の問題
点、即ち開封時の切り出し性を損なうことなく、且つ易
開封加工位置の位置合わせ管理の煩わしさから開放され
た、手指の弱い力で確実に開封可能なピロー形状の包装
袋を提供するものである。
点、即ち開封時の切り出し性を損なうことなく、且つ易
開封加工位置の位置合わせ管理の煩わしさから開放され
た、手指の弱い力で確実に開封可能なピロー形状の包装
袋を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、帯状傷痕群を
有する熱可塑性延伸フィルム層と、全面に微細な傷痕を
有する熱可塑性延伸フィルム層とを含む積層フィルムよ
りなり、少なくとも一方の折り曲げ部の折り曲げ線に沿
って該帯状傷痕群が位置すると共に、該帯状傷痕群が、
幅より長さが長い切り込みをその長さ方向が折り曲げ線
を横断するように並べた複数の列よりなることを特徴と
するピロー形状の易開封性包装袋である。
有する熱可塑性延伸フィルム層と、全面に微細な傷痕を
有する熱可塑性延伸フィルム層とを含む積層フィルムよ
りなり、少なくとも一方の折り曲げ部の折り曲げ線に沿
って該帯状傷痕群が位置すると共に、該帯状傷痕群が、
幅より長さが長い切り込みをその長さ方向が折り曲げ線
を横断するように並べた複数の列よりなることを特徴と
するピロー形状の易開封性包装袋である。
【0008】本発明の包装袋を形成する積層フィルム
は、帯状傷痕群を有する熱可塑性延伸フィルムと、全面
に微細な傷痕を有する熱可塑性延伸フィルムとから構成
されているため、フィルム積層時にフィルムの重ね合わ
せ位置がずれたとしても両フィルムの傷痕位置は必ず重
り合うためフィルムの位置合せに煩わされることがな
い。又、帯状傷痕群は、幅より長さが長い切り込みをそ
の長さ方向が折り曲げ線を横断するように並べた複数の
列よりなるため包装袋を引裂き開封するときの傷痕への
応力集中度が格段に大きく手指の弱い力で容易に開封が
可能である。
は、帯状傷痕群を有する熱可塑性延伸フィルムと、全面
に微細な傷痕を有する熱可塑性延伸フィルムとから構成
されているため、フィルム積層時にフィルムの重ね合わ
せ位置がずれたとしても両フィルムの傷痕位置は必ず重
り合うためフィルムの位置合せに煩わされることがな
い。又、帯状傷痕群は、幅より長さが長い切り込みをそ
の長さ方向が折り曲げ線を横断するように並べた複数の
列よりなるため包装袋を引裂き開封するときの傷痕への
応力集中度が格段に大きく手指の弱い力で容易に開封が
可能である。
【0009】
【発明の実施の形態】まず、本発明に係わる易開封性包
装袋について図に基いて説明する。
装袋について図に基いて説明する。
【0010】図1は、本発明の包装袋を形成する積層フ
ィルムの一例を示す断面模式図で、積層フィルム1は、
最外層の帯状傷痕群2を有する熱可塑性延伸フィルム層
a、中間層の全面に微細な傷痕3を有する熱可塑性延伸
フィルム層b、及び最内層のポリオレフィンフィルムよ
りなるヒートシール層cを、接着層4−1及び4−2を
介して積層したものである。
ィルムの一例を示す断面模式図で、積層フィルム1は、
最外層の帯状傷痕群2を有する熱可塑性延伸フィルム層
a、中間層の全面に微細な傷痕3を有する熱可塑性延伸
フィルム層b、及び最内層のポリオレフィンフィルムよ
りなるヒートシール層cを、接着層4−1及び4−2を
介して積層したものである。
【0011】図3は、図1のフィルムより製袋されてな
る本発明の易開封性包装袋の一例を示すをピロー形状の
平袋包装袋の平面図、図4は、図3A部の拡大図あり、
図3において、7−1及び7−2は横シール部、8は合
掌貼り、又は封筒貼りシール等の縦シール部である。
る本発明の易開封性包装袋の一例を示すをピロー形状の
平袋包装袋の平面図、図4は、図3A部の拡大図あり、
図3において、7−1及び7−2は横シール部、8は合
掌貼り、又は封筒貼りシール等の縦シール部である。
【0012】包装袋6の表面には袋の折り曲げ部9−1
に折り曲げ線10−1に沿って帯状傷痕群2が位置して
いる。ここで、包装袋6の開封切り出しが可能なために
は、少なくとも帯状傷痕群2の帯幅方向の一部が、理想
的には帯幅の中心が、包装袋6の折り曲げ線10−1に
跨って位置するように配置する必要があるため、帯幅
は、包装袋6製造時の積層フィルム1の蛇行による折り
曲げ線10−1の位置ずれを考慮して、5〜15mm程
度に調整することが好ましい。
に折り曲げ線10−1に沿って帯状傷痕群2が位置して
いる。ここで、包装袋6の開封切り出しが可能なために
は、少なくとも帯状傷痕群2の帯幅方向の一部が、理想
的には帯幅の中心が、包装袋6の折り曲げ線10−1に
跨って位置するように配置する必要があるため、帯幅
は、包装袋6製造時の積層フィルム1の蛇行による折り
曲げ線10−1の位置ずれを考慮して、5〜15mm程
度に調整することが好ましい。
【0013】折り曲げ部9−2及び縦シール部8には、
必ずしも帯状傷痕群2を付与する必要はないが、積層フ
ィルム1の引裂き開封がより円滑に進むように、折り曲
げ部9−2、縦シール部8のシール際にも帯状傷痕群2
を付与しても良い。
必ずしも帯状傷痕群2を付与する必要はないが、積層フ
ィルム1の引裂き開封がより円滑に進むように、折り曲
げ部9−2、縦シール部8のシール際にも帯状傷痕群2
を付与しても良い。
【0014】図4に示すように、帯状傷痕群2は、幅よ
り長さが長い切り込み11をその長さ方向が折り曲げ線
10−1を横断するように並べた複数の列よりなる。
り長さが長い切り込み11をその長さ方向が折り曲げ線
10−1を横断するように並べた複数の列よりなる。
【0015】切り込み11の大きさは、長さ0.5mm
以下0.1mm以上の肉眼で観察できる程度の大きさが
好ましく、また、切り込み11の先端12−1及び12
−2が鋭角である方が、包装袋6の開封時の引裂き力が
先端12−1及び12−2に応力集中して引裂き開始の
起点となり易いため好ましい。
以下0.1mm以上の肉眼で観察できる程度の大きさが
好ましく、また、切り込み11の先端12−1及び12
−2が鋭角である方が、包装袋6の開封時の引裂き力が
先端12−1及び12−2に応力集中して引裂き開始の
起点となり易いため好ましい。
【0016】また、切り込み11の列は、その長さ方向
と折り曲げ線10−1のなす角が90°であることが理
想的であるが、90±20°、好ましくは、90±15
°であれば本発明の包装袋の目的が達成される。
と折り曲げ線10−1のなす角が90°であることが理
想的であるが、90±20°、好ましくは、90±15
°であれば本発明の包装袋の目的が達成される。
【0017】切り込み11の配置に特に制限はないが、
より安定した開封性を確保するためには、図4に示した
ような千鳥状であることが好ましく、また折り曲げ線方
向の繰り返しピッチが4mm以下になるように配列した
方が好ましい。
より安定した開封性を確保するためには、図4に示した
ような千鳥状であることが好ましく、また折り曲げ線方
向の繰り返しピッチが4mm以下になるように配列した
方が好ましい。
【0018】更に、帯状傷痕群2は、欠落のない、即ち
開口部が少ない切り込み11よりなることが好ましい。
欠落のない切り込み11とは、押し広げられたり、部分
的に切断されたりして生じたフィルム層の部分的損傷で
あって、これらの切り込みを生ずるに際し、フィルム層
から分離する断片が一切生じないことを言う。このよう
な切り込み、即ちフィルム層のスリツト状切断部以外は
開口していない切り込み11とすることにより、欠落し
た切り込みの場合に生ずる不都合、即ち延伸フィルム層
aを積層するに際して用いる接着剤やアンカーコート剤
が延伸フィルム層aの欠落して開口した切り込みから接
着面と反対側の面に染み出して切り込みを埋めて開封性
が悪くなる、染み出した接着剤やアンカーコート剤が積
層装置のガイドロールを汚して走行中のフィルムがロー
ルに粘着して取られて走行不能になる、又ロールに巻き
とった積層フィルムの表裏がブロッキングするなどの不
都合が生じることがない。
開口部が少ない切り込み11よりなることが好ましい。
欠落のない切り込み11とは、押し広げられたり、部分
的に切断されたりして生じたフィルム層の部分的損傷で
あって、これらの切り込みを生ずるに際し、フィルム層
から分離する断片が一切生じないことを言う。このよう
な切り込み、即ちフィルム層のスリツト状切断部以外は
開口していない切り込み11とすることにより、欠落し
た切り込みの場合に生ずる不都合、即ち延伸フィルム層
aを積層するに際して用いる接着剤やアンカーコート剤
が延伸フィルム層aの欠落して開口した切り込みから接
着面と反対側の面に染み出して切り込みを埋めて開封性
が悪くなる、染み出した接着剤やアンカーコート剤が積
層装置のガイドロールを汚して走行中のフィルムがロー
ルに粘着して取られて走行不能になる、又ロールに巻き
とった積層フィルムの表裏がブロッキングするなどの不
都合が生じることがない。
【0019】帯状傷痕群2を付与する方法は、特に限定
はないが、例えば金属回転円盤の円周面や金属板の平面
上に所定の細長い刃先を設けた冶具と受けロールの間で
フィルムを押圧することによつてなされる。
はないが、例えば金属回転円盤の円周面や金属板の平面
上に所定の細長い刃先を設けた冶具と受けロールの間で
フィルムを押圧することによつてなされる。
【0020】最外層の延伸フィルム層aとしては、二軸
延伸ポリプロピレンフィルム、二軸延伸ポリエステルフ
ィルム、二軸延伸ポリアミドフィルムなどのプラスチッ
クフィルム及びこれらのフィルムにポリ塩化ビニリデ
ン、ポリビニルアルコール、エチレン−酢酸ビニル共重
合体樹脂などをコーティングしたフィルム、あるいは酸
化珪素、酸化アルミニウムなどの無機化合物、アルミニ
ウムなどの金属を蒸着したフィルムなどが用いられる。
延伸ポリプロピレンフィルム、二軸延伸ポリエステルフ
ィルム、二軸延伸ポリアミドフィルムなどのプラスチッ
クフィルム及びこれらのフィルムにポリ塩化ビニリデ
ン、ポリビニルアルコール、エチレン−酢酸ビニル共重
合体樹脂などをコーティングしたフィルム、あるいは酸
化珪素、酸化アルミニウムなどの無機化合物、アルミニ
ウムなどの金属を蒸着したフィルムなどが用いられる。
【0021】中間層の延伸フィルム層bのフィルム全面
には図1に示すように、微細な傷痕3が密集して付与さ
れている。この微細な傷痕3とは、個々の傷痕は肉眼で
は容易に判別できない程度の大きさの傷であり、透明な
フィルムを透かして見た時に密集した傷痕でフィルム層
全体がやや曇ったように見える。このような傷痕3は、
例えば粒度を調整した砥粒をバインダーで金属ロールの
円周面上に固着させてフィルムをこのロールと金属の受
けロール間を走行させながら押圧することによつて付与
する方法、微細な針を多数埋め込んだロールでフィルム
を押圧する方法などによつて付与される。この微細傷痕
3の最適な大きさと付与密度は、フィルムの種類、厚み
によつて異なり、一般的には、貫通孔と未貫通孔が混在
した数μmから数十μmの大きさの傷痕が、1平方セン
チメートル当たり数十個から数千個の密度でフィルム全
面に配置された状態である。
には図1に示すように、微細な傷痕3が密集して付与さ
れている。この微細な傷痕3とは、個々の傷痕は肉眼で
は容易に判別できない程度の大きさの傷であり、透明な
フィルムを透かして見た時に密集した傷痕でフィルム層
全体がやや曇ったように見える。このような傷痕3は、
例えば粒度を調整した砥粒をバインダーで金属ロールの
円周面上に固着させてフィルムをこのロールと金属の受
けロール間を走行させながら押圧することによつて付与
する方法、微細な針を多数埋め込んだロールでフィルム
を押圧する方法などによつて付与される。この微細傷痕
3の最適な大きさと付与密度は、フィルムの種類、厚み
によつて異なり、一般的には、貫通孔と未貫通孔が混在
した数μmから数十μmの大きさの傷痕が、1平方セン
チメートル当たり数十個から数千個の密度でフィルム全
面に配置された状態である。
【0022】中間層の延伸フィルム層bとしては、二軸
又は一軸延伸ポリプロピレンフィルム、一軸又は二軸延
伸ポリエステルフィルム、一軸又は二軸延伸ポリアミド
フィルム、二軸延伸エチレンビニルアルコールフィル
ム、二軸延伸ポリビニルアルコールフィルム、一軸延伸
高密度ポリエチレンフィルムなどが用いられ、このうち
一軸延伸フィルムは、包装袋に直線開封性を要求される
場合に用いられる。
又は一軸延伸ポリプロピレンフィルム、一軸又は二軸延
伸ポリエステルフィルム、一軸又は二軸延伸ポリアミド
フィルム、二軸延伸エチレンビニルアルコールフィル
ム、二軸延伸ポリビニルアルコールフィルム、一軸延伸
高密度ポリエチレンフィルムなどが用いられ、このうち
一軸延伸フィルムは、包装袋に直線開封性を要求される
場合に用いられる。
【0023】積層フィルムを製造するにあたり、最外層
の延伸フィルム層aと中間層の延伸フィルム層bには積
層に先だって各々の傷痕を付与するが、傷痕は、積層工
程とは別の工程で予め付与しても、あるいは積層工程の
中に傷痕付与工程を組み込んで積層と同時に付与しても
良い。
の延伸フィルム層aと中間層の延伸フィルム層bには積
層に先だって各々の傷痕を付与するが、傷痕は、積層工
程とは別の工程で予め付与しても、あるいは積層工程の
中に傷痕付与工程を組み込んで積層と同時に付与しても
良い。
【0024】最外層の延伸フィルム層aと中間層の延伸
フィルム層bは、ウレタン系接着剤を使用してドライラ
ミネーション法、ないしはアンカーコート剤を介してポ
リエチレン系樹脂などの溶融押し出しラミネーション法
によって積層されるが、この時、最外層の延伸フィルム
層aに付与した帯状傷痕群2と、中間層の延伸フィルム
層bの全面に付与した密集した微細な傷痕3は、たとえ
両フィルム層の位置関係が所定の位置とずれて積層され
たとしても必然的に重なり合うため、フィルムの位置ず
れに起因する開封性の劣化は全くない。
フィルム層bは、ウレタン系接着剤を使用してドライラ
ミネーション法、ないしはアンカーコート剤を介してポ
リエチレン系樹脂などの溶融押し出しラミネーション法
によって積層されるが、この時、最外層の延伸フィルム
層aに付与した帯状傷痕群2と、中間層の延伸フィルム
層bの全面に付与した密集した微細な傷痕3は、たとえ
両フィルム層の位置関係が所定の位置とずれて積層され
たとしても必然的に重なり合うため、フィルムの位置ず
れに起因する開封性の劣化は全くない。
【0025】積層フィルムにガスバリア性、剛性、光遮
断性、金属光沢意匠性などを付与するために、図2に示
すように、最外層の延伸フィルム層aと中間層の延伸フ
ィルム層bの間にドライラミネーション又は押し出しラ
ミネーション法によつてアルミニウム箔などの金属箔5
を積層してもよい。
断性、金属光沢意匠性などを付与するために、図2に示
すように、最外層の延伸フィルム層aと中間層の延伸フ
ィルム層bの間にドライラミネーション又は押し出しラ
ミネーション法によつてアルミニウム箔などの金属箔5
を積層してもよい。
【0026】積層フィルムに、ヒートシール性を付与す
るために最内層にヒートシール層cとしてポリオレフィ
ンフィルム層を積層することが好ましい。ポリオレフィ
ンの種類としては、低密度ポリエチレン樹脂、直鎖状低
密度ポリエチレン樹脂、エチレン酢酸ビニル共重合体樹
脂、ポリプロピレン樹脂などが好適に用いられる。ヒー
トシール層cは、ポリオレフィンフィルムを、ウレタン
系接着剤などを使用してドライラミネーション法により
積層する方法、Tダイスからポリエチレン系樹脂などを
溶融押し出してサンドラミネーション法によつて積層す
る方法、又はポリオレフィン系樹脂をTダイスから押し
出し直接貼り付ける方法などによって積層される。中間
層の延伸フィルム層bのフィルム表面層に、コーティン
グ、共押し出しなどの方法によってヒートシール性を有
する樹脂が既に積層されて、それをヒートシール機能と
して用いる場合は、最内層のヒートシール層cは必ずし
も必要とはしない。
るために最内層にヒートシール層cとしてポリオレフィ
ンフィルム層を積層することが好ましい。ポリオレフィ
ンの種類としては、低密度ポリエチレン樹脂、直鎖状低
密度ポリエチレン樹脂、エチレン酢酸ビニル共重合体樹
脂、ポリプロピレン樹脂などが好適に用いられる。ヒー
トシール層cは、ポリオレフィンフィルムを、ウレタン
系接着剤などを使用してドライラミネーション法により
積層する方法、Tダイスからポリエチレン系樹脂などを
溶融押し出してサンドラミネーション法によつて積層す
る方法、又はポリオレフィン系樹脂をTダイスから押し
出し直接貼り付ける方法などによって積層される。中間
層の延伸フィルム層bのフィルム表面層に、コーティン
グ、共押し出しなどの方法によってヒートシール性を有
する樹脂が既に積層されて、それをヒートシール機能と
して用いる場合は、最内層のヒートシール層cは必ずし
も必要とはしない。
【0027】本発明のピロー形状の易開封性包装袋6
は、積層フィルム1を折り曲げ成形し、突合せ接合端部
を縦シールして筒状部を形成するとともに、筒状部の開
口端を横シールして得られる。縦シールは、最内層のヒ
ートシール層cを対向させてヒートシールした合掌貼り
形態、最内層のヒートシール層cと最外層の延伸フィル
ム層aを重ね合わせてヒートシールした封筒貼り形態の
シール形式がある。封筒貼り形態は、最外層の延伸フィ
ルム層aの表面もヒートシール性が必要であるが、この
場合は最外層の延伸フィルム層aの表面にヒートシール
性の樹脂をコーティング又は共押し出し法によって積層
したフィルム、あるいは最外層の延伸フィルム層の外側
にさらにヒートシール性樹脂を積層した積層フィルムが
用いられる。
は、積層フィルム1を折り曲げ成形し、突合せ接合端部
を縦シールして筒状部を形成するとともに、筒状部の開
口端を横シールして得られる。縦シールは、最内層のヒ
ートシール層cを対向させてヒートシールした合掌貼り
形態、最内層のヒートシール層cと最外層の延伸フィル
ム層aを重ね合わせてヒートシールした封筒貼り形態の
シール形式がある。封筒貼り形態は、最外層の延伸フィ
ルム層aの表面もヒートシール性が必要であるが、この
場合は最外層の延伸フィルム層aの表面にヒートシール
性の樹脂をコーティング又は共押し出し法によって積層
したフィルム、あるいは最外層の延伸フィルム層の外側
にさらにヒートシール性樹脂を積層した積層フィルムが
用いられる。
【0028】本発明の包装袋は、積層フィルムを折り曲
げ成形する時に、フィルムを中に折り込んだガゼット袋
形式と、折り込まない平袋形式のいずれにも適用できる
が、医薬品、健康食品、ふりかけ、コーヒー、お茶、ス
ープ、石鹸等の粉末、顆粒状の製品やマーガリン、ジャ
ム、味噌、シャンプー等の粘稠体、棒状のスナック菓子
などの一回の使いきり量分の包装に用いられる細長い所
謂スティック状の包装袋に特に好適に使用できる。
げ成形する時に、フィルムを中に折り込んだガゼット袋
形式と、折り込まない平袋形式のいずれにも適用できる
が、医薬品、健康食品、ふりかけ、コーヒー、お茶、ス
ープ、石鹸等の粉末、顆粒状の製品やマーガリン、ジャ
ム、味噌、シャンプー等の粘稠体、棒状のスナック菓子
などの一回の使いきり量分の包装に用いられる細長い所
謂スティック状の包装袋に特に好適に使用できる。
【0029】また、包装袋6の表面には、開封位置、開
封方向などを矢印などで指示する表示を印刷しておいて
も良い。
封方向などを矢印などで指示する表示を印刷しておいて
も良い。
【0030】
【実施例】(実施例1) <最外層フィルムの準備>直径80mmで厚み8mmの
金属製円盤の外周面状に、刃の長さ方向が円盤の円周方
向と垂直になるようにして、刃元幅が0.5mmで0.
45mmの高さを有する先端が鋭利な微細な突起刃を、
円盤の厚み方向のピッチが0.5mm、円盤の円周方向
のピッチが2.0mmとなるように14列千鳥状に配置
形成した。
金属製円盤の外周面状に、刃の長さ方向が円盤の円周方
向と垂直になるようにして、刃元幅が0.5mmで0.
45mmの高さを有する先端が鋭利な微細な突起刃を、
円盤の厚み方向のピッチが0.5mm、円盤の円周方向
のピッチが2.0mmとなるように14列千鳥状に配置
形成した。
【0031】次いでこの金属製円盤を、その突起刃形成
領域帯の中心線が、幅400mm、厚み40μmの片面
ヒートシールタイプ2軸延伸ポリプロピレンフィルムの
端から20mmの位置(A)、及び(A)を起点とし
て、交互に、17mmの位置(B)、42mmの位置
(C)でそれぞれ6箇所の位置になるように13個並
べ、この円盤と共に回転するゴム被覆した受けロール間
にフィルムを通し、円盤と受けロールで連続的に押圧す
ることで、フィルムの長さ方向に平行して連続する帯幅
7mmの13条の帯状傷痕群を付与したフィルムを得
た。
領域帯の中心線が、幅400mm、厚み40μmの片面
ヒートシールタイプ2軸延伸ポリプロピレンフィルムの
端から20mmの位置(A)、及び(A)を起点とし
て、交互に、17mmの位置(B)、42mmの位置
(C)でそれぞれ6箇所の位置になるように13個並
べ、この円盤と共に回転するゴム被覆した受けロール間
にフィルムを通し、円盤と受けロールで連続的に押圧す
ることで、フィルムの長さ方向に平行して連続する帯幅
7mmの13条の帯状傷痕群を付与したフィルムを得
た。
【0032】この帯状傷痕群を構成する切り込みは、長
さが約0.35mmで幅が0.05mm以下の欠落のな
い幅より長さが長い形状で、切り込みの長さ方向がフィ
ルムの長さ方向に直角に配列したものである。
さが約0.35mmで幅が0.05mm以下の欠落のな
い幅より長さが長い形状で、切り込みの長さ方向がフィ
ルムの長さ方向に直角に配列したものである。
【0033】<中間層フィルムの準備>粒子径が50μ
mから100μmの合成ダイヤモンド粒子を、長さ10
00mmで直径150mmφの金属ロールの円周表面上
に電着法により固着させた。次いで、この金属ロールと
共に回転する金属製受けロール間に幅400mm、厚み
25μmの2軸延伸ポリプロピレンフィルムを通し、金
属ロールと受けロールで連続的に押圧することで、フィ
ルム全面に大きさが数μmから40μmの貫通孔と非貫
通孔とが混在した微細な傷痕が1平方センチメートル当
たり約1000個の割合で付与されたフィルムを得た。
mから100μmの合成ダイヤモンド粒子を、長さ10
00mmで直径150mmφの金属ロールの円周表面上
に電着法により固着させた。次いで、この金属ロールと
共に回転する金属製受けロール間に幅400mm、厚み
25μmの2軸延伸ポリプロピレンフィルムを通し、金
属ロールと受けロールで連続的に押圧することで、フィ
ルム全面に大きさが数μmから40μmの貫通孔と非貫
通孔とが混在した微細な傷痕が1平方センチメートル当
たり約1000個の割合で付与されたフィルムを得た。
【0034】<積層フィルムの準備>帯状傷痕群を付与
した片面ヒートシールタイプ2軸延伸ポリプロピレンフ
ィルムのヒートシール層とは反対側の面にウレタン系の
接着剤を塗布して、厚み7μmのアルミニウム箔と貼り
合わせた。この時、2軸延伸ポリプロピレンフィルムの
切り込みから接着剤が裏廻りして不都合を引き起こすこ
とはなかった。
した片面ヒートシールタイプ2軸延伸ポリプロピレンフ
ィルムのヒートシール層とは反対側の面にウレタン系の
接着剤を塗布して、厚み7μmのアルミニウム箔と貼り
合わせた。この時、2軸延伸ポリプロピレンフィルムの
切り込みから接着剤が裏廻りして不都合を引き起こすこ
とはなかった。
【0035】ついで同様にウレタン系の接着剤を用い
て、この2層貼り合わせフィルムと、全面に微細な傷痕
を付与した2軸延伸ポリプロピレンフィルムを貼り合わ
せた。さらにこの3層積層フィルムと厚み15μmの未
延伸ポリプロピレンを同様に接着剤を用いて貼り合わせ
て合計4層の積層フィルムを得た。
て、この2層貼り合わせフィルムと、全面に微細な傷痕
を付与した2軸延伸ポリプロピレンフィルムを貼り合わ
せた。さらにこの3層積層フィルムと厚み15μmの未
延伸ポリプロピレンを同様に接着剤を用いて貼り合わせ
て合計4層の積層フィルムを得た。
【0036】<易開封包装袋の製造>上記の4層積層フ
ィルムの両端をスリットして除去後、6連式のスティッ
ク充填包装機にて11gの顆粒を充填した長さ170m
m、幅27mmの封筒貼り形状のスティック包装袋を得
た。
ィルムの両端をスリットして除去後、6連式のスティッ
ク充填包装機にて11gの顆粒を充填した長さ170m
m、幅27mmの封筒貼り形状のスティック包装袋を得
た。
【0037】即ち、表面層2軸延伸ポリプロピレンフィ
ルムに付与した帯状傷痕群(C)の帯幅方向の中心線を
充填直前にカットして59mm幅の6連のフィルムと
し、各々のフィルムを折り曲げ成形し、両端約5mmず
つを上下に重ね合わせて縦シールすることにより封筒貼
り形状のスティック包装袋を得た。この時、帯状傷痕群
(B)の帯幅方向のほぼ中心は、包装袋の片方の折り曲
げ線に跨って位置しており、カツトした帯状傷痕群
(C)は、縦シール融着部の重ね合わせたフィルム端に
位置している。
ルムに付与した帯状傷痕群(C)の帯幅方向の中心線を
充填直前にカットして59mm幅の6連のフィルムと
し、各々のフィルムを折り曲げ成形し、両端約5mmず
つを上下に重ね合わせて縦シールすることにより封筒貼
り形状のスティック包装袋を得た。この時、帯状傷痕群
(B)の帯幅方向のほぼ中心は、包装袋の片方の折り曲
げ線に跨って位置しており、カツトした帯状傷痕群
(C)は、縦シール融着部の重ね合わせたフィルム端に
位置している。
【0038】この様にして製造した、包装袋の帯状傷痕
群(B)を付与した折り曲げ部を指で摘んで引裂いたと
ころ、折り曲げ部のどの場所からも容易に引裂き開封す
ることができた。
群(B)を付与した折り曲げ部を指で摘んで引裂いたと
ころ、折り曲げ部のどの場所からも容易に引裂き開封す
ることができた。
【0039】(比較例1)直径80mmで厚み7mmの
金属製円盤の外周面状に、粒子径が50から100μm
の合成ダイヤモンド粒子を電着法により固着させた。
金属製円盤の外周面状に、粒子径が50から100μm
の合成ダイヤモンド粒子を電着法により固着させた。
【0040】この円盤を用いて、実施例1と同じ、幅4
00mm、厚み40μmの片面ヒートシールタイプ2軸
延伸ポリプロピレンフィルム及び幅400mm、厚25
μmの2軸延伸ポリプロピレンフィルムに実施例1と同
じ(A)〜(C)の位置に幅7mmの傷痕帯を付与した
フィルムを得た。
00mm、厚み40μmの片面ヒートシールタイプ2軸
延伸ポリプロピレンフィルム及び幅400mm、厚25
μmの2軸延伸ポリプロピレンフィルムに実施例1と同
じ(A)〜(C)の位置に幅7mmの傷痕帯を付与した
フィルムを得た。
【0041】これらのフィルムと、厚み7μmのアルミ
ニウム箔、厚み15μmの未延伸ポリプロピレンを実施
例1と同様にウレタン系接着剤を用いて貼り合わせて4
層の積層フィルムを得た。最外層フィルムと中間層フィ
ルムの貼り合わせに際して、両フィルムの間に不透明な
アルミニウム箔を配置しているため両フィルムの傷痕帯
の相対的位置がフィルム上からは確認できないため傷痕
帯が重なるように位置合わせするのに細心の注意を払う
必要があった。この位置合わせは、印刷などをした不透
明なフィルムの場合も同様な気使いが必要である。
ニウム箔、厚み15μmの未延伸ポリプロピレンを実施
例1と同様にウレタン系接着剤を用いて貼り合わせて4
層の積層フィルムを得た。最外層フィルムと中間層フィ
ルムの貼り合わせに際して、両フィルムの間に不透明な
アルミニウム箔を配置しているため両フィルムの傷痕帯
の相対的位置がフィルム上からは確認できないため傷痕
帯が重なるように位置合わせするのに細心の注意を払う
必要があった。この位置合わせは、印刷などをした不透
明なフィルムの場合も同様な気使いが必要である。
【0042】この積層フィルムを実施例1と同様にして
製袋充填することによって封筒貼り状のスティック包装
袋を得た。この包装袋の帯状傷痕群(B)を付与した折
り曲げ部を指で摘んで引裂いたところ、実施例1よりも
かなり強い力を必要とし、折り曲げ部の場所によっては
さらに強い力を要し開封性のバラツキが大きかった。
製袋充填することによって封筒貼り状のスティック包装
袋を得た。この包装袋の帯状傷痕群(B)を付与した折
り曲げ部を指で摘んで引裂いたところ、実施例1よりも
かなり強い力を必要とし、折り曲げ部の場所によっては
さらに強い力を要し開封性のバラツキが大きかった。
【0043】(比較例2)中間層のフィルムとしてフィ
ルム全面に微細な傷痕を付与した実施例1の2軸延伸ポ
リプロピレンフイルを用いた以外は、比較例1と同様に
積層、製袋充填して封筒貼り状のスティック包装袋を得
た。積層に際してフィルムの位置合わせに気を使う必要
はなかったが、開封性は比較例1と同様であった。
ルム全面に微細な傷痕を付与した実施例1の2軸延伸ポ
リプロピレンフイルを用いた以外は、比較例1と同様に
積層、製袋充填して封筒貼り状のスティック包装袋を得
た。積層に際してフィルムの位置合わせに気を使う必要
はなかったが、開封性は比較例1と同様であった。
【0044】(実施例2)実施例1で用いた帯状傷痕群
を付与した2軸延伸ポリプロピレンフィルムと、実施例
1と同様の方法でフィルム全面に大きさが数μmから3
0μmの貫通孔と非貫通孔とが混在した微細な傷痕が1
平方センチメートル当たり約1300個の割合で付与さ
れた幅700mm、厚み16μmの2軸延伸ポリエステ
ルフィルムを、その中間にTダイスより厚み15μmの
低密度ポリエチレン樹脂を押し出すことにより積層し
た。次いでこの積層フィルムの2軸延伸ポリエステルフ
ィルム側にアンカーコート剤を塗布した後Tダイスより
厚み20μmのポリプロヒレン樹脂を押し出して積層し
た。
を付与した2軸延伸ポリプロピレンフィルムと、実施例
1と同様の方法でフィルム全面に大きさが数μmから3
0μmの貫通孔と非貫通孔とが混在した微細な傷痕が1
平方センチメートル当たり約1300個の割合で付与さ
れた幅700mm、厚み16μmの2軸延伸ポリエステ
ルフィルムを、その中間にTダイスより厚み15μmの
低密度ポリエチレン樹脂を押し出すことにより積層し
た。次いでこの積層フィルムの2軸延伸ポリエステルフ
ィルム側にアンカーコート剤を塗布した後Tダイスより
厚み20μmのポリプロヒレン樹脂を押し出して積層し
た。
【0045】この積層フィルムを、実施例1と同様にし
て製袋充填することによって封筒貼り状のスティック包
装袋を得た。この包装袋の折り曲げ部から引裂いたとこ
ろ弱い力で容易に引き裂き開封することができた。
て製袋充填することによって封筒貼り状のスティック包
装袋を得た。この包装袋の折り曲げ部から引裂いたとこ
ろ弱い力で容易に引き裂き開封することができた。
【0046】(実施例3)表面層として幅700mm、
厚み12μmの2軸延伸ポリエステルフィルムの端から
20mm(A)を起点として、60mm(B)、40m
m(C)、200mm(D)の位置に実施例1と同様の
突起刃付き円盤を用いて帯幅7mmの4条の帯状傷痕群
を付与した。
厚み12μmの2軸延伸ポリエステルフィルムの端から
20mm(A)を起点として、60mm(B)、40m
m(C)、200mm(D)の位置に実施例1と同様の
突起刃付き円盤を用いて帯幅7mmの4条の帯状傷痕群
を付与した。
【0047】中間層として、幅700mm、厚み25μ
mの横一軸延伸ポリプロピレンフィルム(東レ株式会社
「YT22」)に実施例1と同様にしてフィルム全面に
微細な傷痕を付与したフィルムを得た。
mの横一軸延伸ポリプロピレンフィルム(東レ株式会社
「YT22」)に実施例1と同様にしてフィルム全面に
微細な傷痕を付与したフィルムを得た。
【0048】表面層2軸延伸ポリエステルフィルムと厚
み7μmのアルミニウム箔を中間にTダイスより厚み1
5μmの低密度ポリエチレン樹脂を押し出すことによっ
て貼り合わせ次いで、この積層フィルムにウレタン系接
着剤を用いて中間層の横一軸延伸ポリプロピレンフィル
ムを積層し、さらにTダイスより厚み15μmの低密度
ポリエチレン樹脂を押し出すことによって厚み30μm
の直鎖状低密度ポリエチレンフィルムを貼り合わせ6層
の積層フィルムとした。
み7μmのアルミニウム箔を中間にTダイスより厚み1
5μmの低密度ポリエチレン樹脂を押し出すことによっ
て貼り合わせ次いで、この積層フィルムにウレタン系接
着剤を用いて中間層の横一軸延伸ポリプロピレンフィル
ムを積層し、さらにTダイスより厚み15μmの低密度
ポリエチレン樹脂を押し出すことによって厚み30μm
の直鎖状低密度ポリエチレンフィルムを貼り合わせ6層
の積層フィルムとした。
【0049】この積層フィルムの帯状傷痕群(A)及び
(D)の帯幅中心をスリツトし幅300mmのフィルム
とした。このフィルムを縦ピロー式製袋充填機にてガゼ
ット部の折り込み深さが20mmで、幅が100mm、
長さ230mmのサイズの帯状傷痕群(B)及び(C)
部が包装袋のガゼット折の片側2個所の山折曲げ線に沿
って位置しているお茶葉300gを充填した合掌貼りの
ガゼット形式の包装袋を得た。
(D)の帯幅中心をスリツトし幅300mmのフィルム
とした。このフィルムを縦ピロー式製袋充填機にてガゼ
ット部の折り込み深さが20mmで、幅が100mm、
長さ230mmのサイズの帯状傷痕群(B)及び(C)
部が包装袋のガゼット折の片側2個所の山折曲げ線に沿
って位置しているお茶葉300gを充填した合掌貼りの
ガゼット形式の包装袋を得た。
【0050】この包装袋の帯状傷痕群(B)及び(C)
を付与した折り曲げ部を同時に指で摘んで引裂いたとこ
ろ、折り曲げ部のどの場所からも弱い力で容易に直線的
に引裂き開封することができた。
を付与した折り曲げ部を同時に指で摘んで引裂いたとこ
ろ、折り曲げ部のどの場所からも弱い力で容易に直線的
に引裂き開封することができた。
【0051】
【発明の効果】以上説明のように、本発明によれば、開
封時の切り出し性を損なうことなく、且つ易開封加工位
置の位置合わせ管理の煩わしさから開放された、手指の
弱い力で確実に開封可能な、特に粉状体、顆粒状体の製
品の包装に適したピロー形状の包装袋を得ることができ
る。
封時の切り出し性を損なうことなく、且つ易開封加工位
置の位置合わせ管理の煩わしさから開放された、手指の
弱い力で確実に開封可能な、特に粉状体、顆粒状体の製
品の包装に適したピロー形状の包装袋を得ることができ
る。
【図1】本発明の包装袋を構成する積層フィルムの一例
を示す断面模式図である。
を示す断面模式図である。
【図2】本発明の包装袋を構成する積層フィルムの他の
例を示す断面模式図である。
例を示す断面模式図である。
【図3】本発明に係かる包装袋の一例を示す平面図であ
る。
る。
【図4】図3のA部拡大図である。
a 帯状傷痕群を有する熱可塑性延伸フィルム層 b 全面に微細な傷痕を有する熱可塑性延伸フィルム層 c ヒートシール層 1 積層フィルム 2 帯状傷痕群 3 微細な傷痕 4−1、4−2、4−3 接着層 5 金属箔 6 包装袋 7−1、7−2 横シール 8 縦シール 9−1、9−2 折り曲げ部 10−1、10−2 折り曲げ線 11 切り込み 12−1、12−2 切り込みの先端
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B32B 27/00 B32B 27/00 H 27/16 27/16 Fターム(参考) 3E064 AA09 BA16 BA24 BA30 BA54 BB03 FA06 HP01 HP10 4F100 AB01C AB10 AB33C AK01A AK01B AK03D AK07B AK41B BA02 BA03 BA04 BA06 BA10A BA10B BA10D BA13 BA15 BA22 CB03D DA01 DB07 EJ26 EJ34 EJ37A EJ37B EJ38 GB17 JB16A JB16B JK14A JK14B JL12D JL14
Claims (6)
- 【請求項1】 帯状傷痕群を有する熱可塑性延伸フィル
ム層と、全面に微細な傷痕を有する熱可塑性延伸フィル
ム層とを含む積層フィルムよりなり、少なくとも一方の
折り曲げ部の折り曲げ線に沿って該帯状傷痕群が位置す
ると共に、該帯状傷痕群が、幅より長さが長い切り込み
をその長さ方向が折り曲げ線を横断するように並べた複
数の列よりなることを特徴とするピロー形状の易開封性
包装袋。 - 【請求項2】 積層フィルムが、帯状傷痕群を有する熱
可塑性延伸フィルム層と、全面に微細な傷痕を有する熱
可塑性延伸フィルム層との間に金属箔を有することを特
徴とする請求項1に記載のピロー形状の易開封性包装
袋。 - 【請求項3】 積層フィルムが、全面に微細な傷痕を有
する熱可塑性延伸フィルム層側にヒートシール層を有す
ることを特徴とする請求項1又は2に記載のピロー形状
の易開封性包装袋。 - 【請求項4】 全面に微細な傷痕を付与した熱可塑性延
伸フィルム層が、ポリプロピレンフィルム又はポリエス
テルフィルムであることを特徴とする請求項1〜3に記
載のピロー形状の易開封性包装袋。 - 【請求項5】 ヒートシール層が、ポリオレフィンフィ
ルムであることを特徴とする請求項1〜4に記載のピロ
ー形状の易開封性包装袋。 - 【請求項6】 袋の形状が、スティック形状であること
を特徴とする請求項1〜5に記載のピロー形状の易開封
性包装袋。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11195187A JP2001018991A (ja) | 1999-07-09 | 1999-07-09 | ピロー形状の易開封性包装袋 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11195187A JP2001018991A (ja) | 1999-07-09 | 1999-07-09 | ピロー形状の易開封性包装袋 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001018991A true JP2001018991A (ja) | 2001-01-23 |
Family
ID=16336911
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11195187A Pending JP2001018991A (ja) | 1999-07-09 | 1999-07-09 | ピロー形状の易開封性包装袋 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001018991A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005219776A (ja) * | 2004-02-05 | 2005-08-18 | Dainippon Printing Co Ltd | ピロータイプ包装袋 |
WO2005120968A1 (ja) * | 2004-06-10 | 2005-12-22 | Hosokawa Yoko Co., Ltd. | 包装袋及びその製造方法 |
JP2009505912A (ja) * | 2005-08-26 | 2009-02-12 | アムコル フレキシブルズ アクツイエセルスカプ | 積層体を含む開口容易な包装体及び前記積層体の製造方法 |
JP2017206280A (ja) * | 2016-05-17 | 2017-11-24 | 日本マタイ株式会社 | 包装用袋の製造方法 |
-
1999
- 1999-07-09 JP JP11195187A patent/JP2001018991A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005219776A (ja) * | 2004-02-05 | 2005-08-18 | Dainippon Printing Co Ltd | ピロータイプ包装袋 |
JP4660099B2 (ja) * | 2004-02-05 | 2011-03-30 | 大日本印刷株式会社 | ピロータイプ包装袋 |
WO2005120968A1 (ja) * | 2004-06-10 | 2005-12-22 | Hosokawa Yoko Co., Ltd. | 包装袋及びその製造方法 |
JP2009505912A (ja) * | 2005-08-26 | 2009-02-12 | アムコル フレキシブルズ アクツイエセルスカプ | 積層体を含む開口容易な包装体及び前記積層体の製造方法 |
JP2017206280A (ja) * | 2016-05-17 | 2017-11-24 | 日本マタイ株式会社 | 包装用袋の製造方法 |
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