JP3397409B2 - 薬液充填バッグ用包装袋及びその製造方法、並びに包装体 - Google Patents

薬液充填バッグ用包装袋及びその製造方法、並びに包装体

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JP3397409B2
JP3397409B2 JP32353193A JP32353193A JP3397409B2 JP 3397409 B2 JP3397409 B2 JP 3397409B2 JP 32353193 A JP32353193 A JP 32353193A JP 32353193 A JP32353193 A JP 32353193A JP 3397409 B2 JP3397409 B2 JP 3397409B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、輸血や点滴用の血液バ
ッグ、輸液バッグ等の薬液充填バッグを包装する包装袋
及びその製造方法、並びに包装体に関する。
【0002】
【従来の技術】輸血用の血液や輸液等の薬液を内容物と
する容器としては、ポリエチレン、ポリプロピレン等か
らなる薬液充填バッグが使用され、該バッグに前記薬液
を充填補充することで、保存及び流通を行っている。
【0003】前記薬液には、空気中の酸素により変色、
或いは変質するものが多々あるので、これを防止するた
めに、前記薬液充填バッグは、ガスバリヤー性を有する
包装袋により密封包装する必要がある。
【0004】従来、前記包装袋として、例えば、特公平
3-78258 号公報に記載されているように、ガスバリヤー
性を有するエチレン−ビニルアルコール共重合体等から
なるフィルムを中間層とし、その外面に、耐熱性を有す
る二軸延伸ナイロンフィルム等からなる表面層が設けら
れると共に、その内面に、ヒートシール性を有する低密
度ポリエチレン等からなる内面層が設けられた3層構造
を有する積層シート体からなる包装袋があった。
【0005】ところが、前記包装袋にて薬液充填バッグ
を包装したものの場合、流通時等の運搬や各種取扱い時
の衝撃や突起物による突き刺し事故等により、ピンホー
ルが発生することがあり、該ピンホールが絶対に許され
ない薬液の充填用バッグの包装体としては適さないとい
う問題が生じた。
【0006】また、衝撃強度を強くするため、前記包装
袋の各層(内面層,中間層,外面層)の肉厚を厚くする
か、或いは更に合成樹脂製フィルムをラミネートして4
層構造〜5層構造とすることも案出されたが、そうする
ことで、耐屈曲疲労性が劣化すると共に、包装袋全体が
硬化されてしまうため、低温時の衝撃に非常に弱くな
り、逆にピンホール等が起こり易くなってしまうという
欠点が生じ、問題の解決には至らなかった。
【0007】そこで、本出願人は、実願平4-89120 号に
よって、周縁部114 を三方シール包装等によって接着し
た包装袋D'の内層と外層との間に、その周縁部及び収納
口の一部を除いて、非接着部(この部分が空気層とな
る。)112 を設け(図7参照)、収納口近傍から空気が
流入するように構成させ、前記非接着部112 内に空気を
入れて空気層112 を設けることにて耐ピンホール性に優
れた包装袋を形成することを考案した。
【0008】前記非接着部112 を形成させるためには、
内層側に該非接着部112 に相当させる範囲に剥離剤を塗
布した剥離剤塗布部111 を設けると共に、外層側全体に
接着剤を塗布した接着剤塗布部104 を設け、該塗布部11
1,104 同士を貼合させることにて、該剥離剤塗布部111
が非接着部112 となり得た。
【0009】その後は、前記包装袋D'の収納口より前記
薬液充填バッグC'を収納し、その下部115 の内層同士を
ヒートシールすることにて密封し、包装体A'を形成させ
ていた。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ところが、前記実願平
4-89120 号記載の包装体A'においては、前記ヒートシー
ルの熱によって、前記剥離剤塗布部111 及び接着剤塗布
部104 までもが密着してしまうため、剥離性に欠け、包
装袋D'の内層と外層との間に非接着部112 を形成する
際、スムースに行うことができなかった。
【0011】本発明は上述のような現状に鑑みて成され
たもので、耐ピンホール性や耐衝撃性、摩擦強度は勿
論、耐屈曲疲労性、クッション性を有し、しかも安価に
製造可能で、取扱いも非常に容易な薬液充填バッグ用包
装袋及び包装体であって、且つ常に簡単な方法にて前記
耐ピンホール性や耐衝撃性を保持できる輸血や点滴用の
血液バッグ、輸液バッグ等の薬液充填バッグを包装する
包装袋及びその製造方法、並びに包装体を提供すること
を目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために、次の技術的手段を講じる。
【0013】即ち、その第1の技術的手段としては、血
液や輸液等の薬液B が充填された合成樹脂製バッグC を
包装する包装袋D において、包装袋本体8 は外側から順
に耐熱性を有する外層シート1 、接着剤4'が塗布された
接着層4 、ガスバリヤー性を有する内層シート2 が積層
された積層シート体5 により構成されてなり、且つ前記
接着層4 には、外気が流入される接着剤非塗布部9 が設
けられてなると共に、前記外層シート1 と内層シート2
との間にはその周縁部14を除いて空隙部12が形成される
よう剥離剤11が塗布されてなることにある。
【0014】また、その第2の技術的手段としては、血
液や輸液等の薬液B が充填された合成樹脂製バッグC を
包装する周縁部14がヒートシールされた包装袋D の製造
方法において、耐熱性を有する外層シート1 の内面側3
全面に、少なくとも前記ヒートシールされる周縁部14と
交差する接着剤非塗布部9 を除いて、接着剤4'を塗布し
たフィルム5aの該接着剤4'塗布側と、ガスバリヤー性を
有する内層シート2 の外面側10の所定部分に、接着防止
用の剥離剤11を塗布したフィルム5bの該剥離剤11塗布側
とを当接させて積層シート体5 を形成し、次に、該積層
シート体5 の対向する内層シート2 の内面側6 同士を重
合すると共に、周縁部14に相当する所定部位をヒートシ
ールすることにより製造することにある。
【0015】また、その第3の技術的手段としては、血
液や輸液等の薬液B が充填された合成樹脂製バッグC を
包装する収納部7 を除く周縁部14がヒートシールされた
包装袋D の製造方法において、耐熱性を有する外層シー
ト1 の内面側3 の所定部分に、接着防止用の剥離剤11を
塗布したフィルム5aの該剥離剤11塗布側と、ガスバリヤ
ー性を有する内層シート2 の外面側10全面に、少なくと
も前記ヒートシールされる周縁部14と交差する接着剤非
塗布部9 を除いて、接着剤4'を塗布したフィルム5bの該
接着剤4'塗布側とを当接させて積層シート体5 を形成
し、次に、該積層シート体5 の対向する内層シート2 の
内面側6 同士を重合すると共に、収納部7を除く周縁部1
4に相当する所定部位をヒートシールすることにより製
造することにある。
【0016】更に、その第4の技術的手段としては、血
液や輸液等の薬液B が充填された合成樹脂製バッグC の
全周を包装袋D にて被包してなる包装体において、前記
包装袋D は外側から順に耐熱性を有する外層シート1 、
接着剤4'が塗布された接着層4 、ガスバリヤー層を有す
る内層シート2 が積層された積層シート体5 よりなる包
装袋本体8 から形成され、前記接着層4 には、外気が流
入される接着剤非塗布部9 が設けられていると共に、前
記外層シート1 と内層シート2 との間にはその周縁部14
を除いて空隙部12が形成されるよう剥離剤11が塗布され
てなり、該包装袋本体8 の周縁部14,15 にて対抗する前
記内層シート2 同士がヒートシールされてなることにあ
る。
【0017】
【作用】本発明に係る薬液充填バッグ用包装袋D の本体
8 は、耐熱性を有する外層シート1 及びガスバリヤー層
を有する内層シート2 の積層シート体5 から構成され、
肉厚が充分にあるものなので、その多層性によって突き
刺し強度や耐衝撃性、摩擦強度等に非常に優れたものと
なる。
【0018】また、前記包装袋本体8 の内層シート2 に
塗布された剥離剤11によって、外層シート1 に塗布され
た接着剤4'が機能せず、前記外層シート1 と内層シート
2 との間に空隙部12が形成されることになるので、たと
え、充分な肉厚がある積層シート体5 から構成された袋
であっても、耐屈曲疲労性やクッション性をはじめ、耐
ピンホール性にも充分優れたものとなる。
【0019】更に、前記包装袋本体8 の外層シート1 内
面側3 には接着剤4'が塗布されていない接着剤非塗布部
9 が設けられているので、該部分9 と内層シート2 間も
空隙状態となり、本発明の包装袋D より包装体A を形成
する際には、前記接着剤非塗布部9 から外気が流通され
て、空隙部12内への空気の流入性がよくなり、前記剥離
剤11による剥離性が非常に良くなって、簡単にその部分
の外層シート1 が剥離され、従って、前記外層シート1
と内層シート2 との間に空気層をスムースに形成するこ
とができ得る。
【0020】
【実施例】以下、図面に基いて本発明の実施例を詳述す
る。
【0021】本発明に係る包装体A は、図1及び図2で
示すように、輸血や点滴用の血液バッグ,輸液バッグ
等、薬液B を充填した合成樹脂製バッグC の全周を包装
袋D にて被包し、密封包装したものである。
【0022】前記包装袋D は、図3及び図4で示すよう
に、下部がテーパ形状を有する一対の外層シート1,1
と、略同形を有する一対の内層シート2,2 とが、前記外
層シート1,1 の内面側3,3 に夫々設けられた接着剤4'が
塗布された接着層4,4 を介して積層接合された積層シー
ト体5,5 の前記内層シート2,2 の内面側6,6 同士を重合
し、その周縁部14が、収納口7 を除いてヒートシールさ
れて構成された包装袋本体8 からなるものである。
【0023】前記接着層4 は 外層シート1 の内面側3
全面に設けられるのではなく、本発明においては、その
高さ方向中央部に帯状に連なる接着剤非塗布部9 が設け
られ、該包装袋D の左右方向に外気が流通されるように
なっている。
【0024】また、前記内層シート2 の外面側10には、
前記周縁部6 及び収納口7 の一部を除いてシリコン等の
剥離剤11が塗布され、前記外層シート1 と内層シート2
との接着を妨げ、その間に夫々空隙部12が設けられるこ
とになる。
【0025】前記収納口7 に設けられた剥離剤11の塗布
によって、その部分も前記外層シート1 と内層シート2
が接着されていないので、外気との空気流通口13となっ
て、常時前記空隙部12内に空気が流入されるよう構成さ
れている。
【0026】前記のように構成された包装袋D の収納口
7 より薬液B を充填した合成樹脂製バッグC が挿入され
て、該収納口7 の下方15が前記同様にヒートシールされ
て、図1で示すような空隙部12を有する包装体A が構成
されている。
【0027】前記ヒートシールの際にその熱によって前
記剥離剤11の剥離性が低下するが、前記高さ方向中央部
に設けられた接着剤非塗布部9 によって、該非塗布部9
が剥離の起点となって、前記外層シート1 と内層シート
2 との剥離を確実なものとする。
【0028】前記外層シート1 を構成する素材として
は、二軸延伸ポリアミドフィルム、二軸延伸ポリエステ
ルフィルム、二軸延伸ポリプロピレンフィルム等、及び
これらのフィルムを表面に積層した種々のフィルムが使
用され、該フィルムは耐熱性は勿論、突き刺し強度や耐
摩擦性をも向上させる。
【0029】前記内層シート2 は、表面にポリアミドフ
ィルム等を有するガスバリヤー性フィルムを積層した構
成であり、該ガスバリヤー性フィルムとしては、ポリ塩
化ビニリデンやエチレン−ビニルアルコール共重合体
(EVOH)等が使用され、特に、ガスバリヤー性に優
れたエチレン−ビニルアルコール共重合体からなる二軸
延伸フィルムの使用が好ましい。
【0030】また、前記内層シート2 の内面側6 同士を
重ね合わせ、所定部分を簡単にヒートシールさせるため
に、前記内面側6 には、ポリエチレン、ポリプロピレ
ン、エチレン−酢酸ビニル共重合体等の公知の熱融着性
樹脂が積層され、特に、ヒートシール性及び強度性に優
れた直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)樹脂フィ
ルムの使用が好ましい。
【0031】更に、接着層4 に使用される接着剤4'とし
ては、ドライラミネート用の酢酸ビニル系やウレタン
系、アクリル系、水性のウレタンエマルジョン系等、或
いは無溶剤型のウレタン系接着剤等が使用できる。特
に、ウレタンポリオール系の2液硬化型接着剤が耐熱性
に優れて好ましい。
【0032】尚、上記実施例では外層シート1 の内面側
3 に接着層4 が、内層シート2 の外面側10に剥離剤11が
夫々設けられたものを挙げたが、逆に設けられたもの、
即ち図5で示すように、外層シート1 の内面側3 に剥離
剤11が塗布されると共に、内層シート2 の外面側10に接
着剤非塗布部9 を有する接着層4 が設けられたものであ
っても良い。
【0033】更に、前記接着剤非塗布部9 は剥離の起点
となるものであれば良いので、少なくとも前記ヒートシ
ールされる周縁部14と交差する位置に適宜設けられたも
のであればよく、上下方向に外気が流通されるようにな
っているものであっても良いし、また外気が通り抜けさ
れずとも、剥離の起点として前記交差する位置に部分的
に非塗布部9 が設けられたものであっても勿論構わな
い。
【0034】次に、前記包装袋D を構成する積層シート
体5 及び包装袋本体8 の製造方法についての一実施例を
説明する。
【0035】図6は、本発明の積層シート体5 のラミネ
ート工程を示す説明図であり、外層シート1 を構成する
略25μの厚さを有する帯状の二軸延伸ポリアミドフィル
ム5aがロール17a に巻き取られている。
【0036】前記フィルム5aは、その外面側3 の、幅方
向略1/4 幅分内部に設けられた一定幅を有する一対の帯
状に形成された接着剤非塗布部9,9 を除いて、その全面
にグラビアロール18等を使用して接着剤を塗布し、接着
層4 を設けながら該フィルム5aをローラにて送り出し、
乾燥室19内で溶剤を乾燥させながら、更にラミネートロ
ール20a へ送り出す。
【0037】一方、内層シート2 を構成する略25μの厚
さを有する二軸延伸ポリアミドフィルム、略15μの厚さ
を有するEVOHフィルム、略50μの厚さを有するLL
DPEフィルムをラミネートした帯状のフィルム5bがロ
ール17b に巻き取られている。
【0038】前記フィルム5bは、別工程にて、その外面
側6 の幅方中央部に間隔を開けて、内層シート2 より小
形、且つ一端に切欠部16を有する範囲内にシリコン等の
剥離剤11をグラビア印刷されたものである。
【0039】次に、前記フィルム5bをロール17b より巻
出し、上記外層シート1 を構成するフィルム5aとラミネ
ートロール20a,20b により圧着する。
【0040】これにより、表面に接着層4 が設けられた
フィルム5aと、表面に剥離剤11が塗布されたフィルム5b
とが貼り合わされた積層シート体5 が形成されるので、
該シート体5 をロール21に巻き取る。
【0041】上述のように、積層シート体5 は、フィル
ム5a及びフィルム5bの幅方向中央部にて対称的に一対の
接着層4 や剥離剤11の塗布部分が設けられているため、
該中央部から内層シート2 を構成するLLDPEフィル
ム同士が重合されるように二つ折りし、前記LLDPE
フィルムの周縁部14をヒートシールすると共に、所定間
隔毎に切断することにて、図4に示すような包装袋D を
完成される。
【0042】尚、前記包装袋D の製造方法の実施例で
は、外層シート1 の内面側3 に接着層4 を設け、内層シ
ート2 の外面側10に剥離剤11を夫々設ける方法を挙げた
が、特に限定はなく、外層シート1 を構成するフィルム
5aの内面側3 に剥離剤11を塗布しておき、一方、内層シ
ート2 を構成するフィルム5bの外面側10に接着剤非塗布
部9 を除いて接着層4 を設けたものをラミネートして積
層シート体5 を製造させても良い。
【0043】更に、前記包装袋D においては、1枚のフ
ィルム5a,5b に1列づつ形成し、最後に三方シールする
ことにて製造しても良い。
【0044】次に、前記のように形成された包装袋D を
使用して包装体A が形成されるまでの工程について、一
実施例を挙げて説明する。
【0045】前記包装袋D に薬液B が充填された合成樹
脂製バッグC を前記収納口7 より収納し、最後に該収納
口7 の下方15をヒートシールして密封状態とする。この
際、外層シート1 の表面は耐熱性フィルムより構成され
ているため、ヒートシール適性が良い。
【0046】前記バッグC の収納に際しては、前記包装
袋D の収納口7 の外層シート1 と内層シート2 とがその
収納口中央接着部23にて接着状態となっているので、該
中央接着部23に、互いに接離自在な一対の吸着体(図示
省略)を配置させ、両方から真空等にて前記吸着体を吸
着させることで、確実に開口でき、前記バッグC の収納
が容易となる。
【0047】この後、外層シート1 と内層シート2 間は
接着剤非塗布部9 が設けられているので、該接着剤非塗
布部9 より空気の流入がされると、その部分が切っ掛け
となって確実に前記外層シート1 と内層シート2 間に空
隙部12が形成されると共に、前記包装体A は、その運搬
や各種取扱い時に、前記収納口7 に設けられた空気流通
口13から該空隙部12内に逐次自然と空気が流入するの
で、クッション効果のある包装袋D となり得る。従っ
て、該運搬や各種取扱い時の衝撃等に充分耐えることが
できる包装袋D となる。
【0048】また、前記空隙部12が設けられたことによ
って、外層シート1 と内層シート2がそれぞれ自由に折
り曲がり可能となるので、該包装袋D の総肉厚がかなり
厚いものとなっても、非常に柔軟性がある包装袋D とな
り、耐屈曲疲労性に優れたものとなるばかりでなく、耐
ピンホール性にも優れたものとなる。
【0049】更に、上記のように、包装体A を構成する
包装袋D は積層シート体5 よりなるものであり、その多
層性から突き刺し強度や耐衝撃性、摩擦強度に非常に優
れたものになる。
【0050】また、製造においても、本発明の薬液充填
バッグ用包装袋D は三方シール包装や、ピロー包装にて
非常に簡単に製造することが可能であり、また、コスト
的に見てもかなり安価に製造することができる。
【0051】尚、本発明に係る薬液充填バッグ用の包装
袋D は、内容物である薬液B が充填された合成樹脂製バ
ッグC の形状や大きさ等に適宜対応させたものであるの
で、その形状、或いは大きさ等に特に限定はない。
【0052】
【発明の効果】本発明に係る薬液充填バッグを包装した
包装体は、耐熱性を有する外層シートとガスバリヤー層
を有する内層シートとからなる積層シート体にて構成さ
れた包装袋で、該薬液充填バッグの全周を被包し、密封
包装するように構成されているので、その多層性から充
分の総肉厚を有し、突き刺し強度や耐衝撃性、摩擦強度
に優れたものとなる。
【0053】また、前記外層シートと内層シートの間に
設けられた接着防止用の剥離剤によって形成された空隙
部は、中空状にされているので、たとえ、前記包装袋を
構成する積層シート体の総肉厚が厚いものであっても、
耐ピンホール性や耐屈曲疲労性にも非常に優れたものに
なる。
【0054】従って、該包装袋で被包された薬液充填バ
ッグ(内容物)を完全に密封包装できるばかりでなく、
簡単、且つ安価製造でき、運搬や各種取扱い時において
も、嵩張ることなく手軽に扱うことができ、非常に便利
で、実益の高いものとなり得る。
【0055】更に、本発明の包装体においては、外層シ
ートの内面側に接着剤が塗布されていない接着剤非塗布
部が少なくともヒートシールされる周縁部と交差する部
分を含めて設けられているので、該部分と内層シートの
間も空隙状態となり、従って、本発明の包装袋より包装
体を形成する際には、前記接着剤非塗布部から外気が流
入され、空隙部内への空気の挿入率がよくなり、該接着
剤非塗布部における剥離が切っ掛けとなって、非常に簡
単、且つスムースに外層シートと内層シート間に空気の
層が形成されると共に、該状態の保持性にも優れた包装
体となり得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の包装体の一実施例を示す断面説明図。
【図2】同、正面説明図。
【図3】本発明の包装袋の一実施例を示す展開説明図。
【図4】同、斜視説明図。
【図5】本発明の包装体の他の実施例を示す断面説明
図。
【図6】本発明の包装袋の製造方法の一実施例を示す説
明図。
【図7】従来例を示す正面説明図。
【符号の説明】
1 外層シート 2 内層シート 4 接着層 5 積層シート体 9 接着剤非塗布部 11 剥離剤 12 空隙部 13 空気流通口 14 ヒートシール部 15 ヒートシール部 A 包装体 B 薬液 C 薬液充填バッグ D 包装袋
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大森 正一 大阪府大阪市鶴見区今津北5−3−18 冨士シ−ル工業株式会社内 (72)発明者 森本 武彦 大阪府大阪市中央区北久宝寺2丁目1番 7号 化研工業株式会社 大阪営業所内 (56)参考文献 特開 平3−142231(JP,A) 特開 平2−166073(JP,A) 特開 平3−111053(JP,A) 特開 平2−258339(JP,A) 特開 平6−52832(JP,A) 特開 平3−197033(JP,A) 実開 昭58−147527(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61J 1/10 A61J 1/14 B32B 1/02

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 血液や輸液等の薬液(B) が充填された合
    成樹脂製バッグ(C)を包装する包装袋(D) において、包
    装袋本体(8) は外側から順に耐熱性を有する外層シート
    (1) 、接着剤(4')が塗布された接着層(4) 、ガスバリヤ
    ー性を有する内層シート(2) が積層された積層シート体
    (5) により構成されてなり、且つ前記接着層(4) には、
    外気が流入される接着剤非塗布部(9) が設けられてなる
    と共に、前記外層シート(1) と内層シート(2) との間に
    はその周縁部(14)を除いて空隙部(12)が形成されるよう
    剥離剤(11)が塗布されてなることを特徴とする薬液充填
    バッグ用包装袋。
  2. 【請求項2】 血液や輸液等の薬液(B) が充填された合
    成樹脂製バッグ(C)を包装する周縁部(14)がヒートシー
    ルされた包装袋(D) の製造方法において、耐熱性を有す
    る外層シート(1) の内面側(3) 全面に、少なくとも前記
    ヒートシールされる周縁部(14)と交差する接着剤非塗布
    部(9) を除いて、接着剤(4')を塗布したフィルム(5a)の
    該接着剤(4')塗布側と、ガスバリヤー性を有する内層シ
    ート(2) の外面側(10)の所定部分に、接着防止用の剥離
    剤(11)を塗布したフィルム(5b)の該剥離剤(11)塗布側と
    を当接させて積層シート体(5) を形成し、次に、該積層
    シート体(5) の対向する内層シート(2) の内面側(6) 同
    士を重合すると共に、周縁部(14)に相当する所定部位を
    ヒートシールすることにより製造することを特徴とする
    薬液充填バッグ用包装袋の製造方法。
  3. 【請求項3】 血液や輸液等の薬液(B) が充填された合
    成樹脂製バッグ(C)を包装する収納部(7) を除く周縁部
    (14)がヒートシールされた包装袋(D) の製造方法におい
    て、耐熱性を有する外層シート(1) の内面側(3) の所定
    部分に、接着防止用の剥離剤(11)を塗布したフィルム(5
    a)の該剥離剤(11)塗布側と、ガスバリヤー性を有する内
    層シート(2) の外面側(10)全面に、少なくとも前記ヒー
    トシールされる周縁部(14)と交差する接着剤非塗布部
    (9) を除いて、接着剤(4')を塗布したフィルム(5b)の該
    接着剤(4')塗布側とを当接させて積層シート体(5) を形
    成し、次に、該積層シート体(5) の対向する内層シート
    (2) の内面側(6) 同士を重合すると共に、収納部(7) を
    除く周縁部(14)に相当する所定部位をヒートシールする
    ことにより製造することを特徴とする薬液充填バッグ用
    包装袋の製造方法。
  4. 【請求項4】 血液や輸液等の薬液(B) が充填された合
    成樹脂製バッグ(C)の全周を包装袋(D) にて被包してな
    る包装体において、前記包装袋(D) は外側から順に耐熱
    性を有する外層シート(1) 、接着剤(4')が塗布された接
    着層(4) 、ガスバリヤー層を有する内層シート(2) が積
    層された積層シート体(5) よりなる包装袋本体(8) から
    形成され、前記接着層(4) には、外気が流入される接着
    剤非塗布部(9) が設けられていると共に、前記外層シー
    ト(1) と内層シート(2) との間にはその周縁部(14)を除
    いて空隙部(12)が形成されるよう剥離剤(11)が塗布され
    てなり、該包装袋本体(8) の周縁部(14),(15) にて対抗
    する前記内層シート(2)同士がヒートシールされてなる
    ことを特徴とする包装体。
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