JP3512108B2 - 冷却水の処理方法及び処理装置 - Google Patents

冷却水の処理方法及び処理装置

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、冷却水の処理方法
に関する。さらに詳しくは、本発明は、冷却水系のスケ
ール及びスライム発生を、薬剤を使用することなく、同
時に防止することができる冷却水の処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】冷却水は、石油化学産業や鉄鋼産業など
の種々の産業分野において、間接的又は直接的に被処理
物を冷却する目的で、あるいは、ビルの空調、冷暖房、
その関連装置などに多量に利用されている。近年は、水
資源の不足や有効利用の観点から、冷却水の使用量を節
減するために、開放循環冷却水系の高濃縮運転における
強制ブロー量の削減など、冷却水の高度利用が行われて
いる。このように冷却水を高度に利用した場合には、溶
存塩類や栄養源の濃縮などにより、循環冷却水の水質が
悪化し、難溶性の塩がスケール化しやすくなり、また、
細菌、黴、藻類などの微生物群に、土砂、塵埃などが混
ざり合って形成されるスライムが発生しやすくなる。ス
ケールやスライムが発生すると、熱交換器における熱効
率の低下や通水の悪化を引き起こし、また、機器や配管
の局部腐食を誘発する。そこで、このようなスケールや
スライムによる障害を防止するために、スケール防止剤
やスライム防止剤などの冷却水処理薬剤が広く使用され
ている。例えば、カルシウム系スケールの防止には、カ
ルボキシル基を有するポリマー、スルホン酸基を有する
ポリマー、ポリリン酸、ホスホン酸などの析出抑制型の
薬剤が用いられ、スライムの防止には、次亜塩素酸ナト
リウムや過酸化水素水などの酸化剤が用いられる。これ
らの薬剤は、薬剤タンクに貯留され、薬注ポンプによっ
て冷却水系に一定速度で注入されている。しかし、スケ
ールやスライムの防止のために薬剤を使用すると、薬剤
の残量をチェックして定期的に補充する手間がかかる、
ローリー運搬、コンテナ移動など、運搬に労力を要する
などの問題がある。スケール防止剤として用いられるポ
リマーやホスホン酸は、冷却水の維持管理に伴うブロー
排水が発生すると、排水中のCOD濃度やリン濃度が増
加するなど、環境への負荷が増大する原因となる。スラ
イム防止剤として用いられる酸化剤は、薬剤の取り扱い
中に漏洩などを起こして人体に被害を与える危険性があ
る。このために、冷却水処理における薬品の運搬や手配
の煩雑さ、環境への影響、取り扱いの危険性などの問題
を解消することができる、薬剤を全く使用しない冷却水
の処理方法が求められている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、冷却水系の
スケール及びスライム発生を、薬剤を使用することな
く、同時に防止することができる冷却水の処理方法を提
供することを目的としてなされたものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の課
題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、スケール防止処
理装置、スラッジ除去装置及びスライム防止装置を組み
合わせて冷却水を処理することにより、薬剤を全く使用
することなく、冷却水のスケールとスライムの発生を同
時に防止し得ることを見いだし、この知見に基づいて本
発明を完成するに至った。すなわち、本発明は、 (1)冷却水系において、スケール防止処理装置、スラ
ッジ除去装置及びスライム防止装置を組み合わせて冷却
水を処理する処理方法であって、スケール防止処理装置
が、永久磁石、ソレノイドコイル型磁石、異種電極の組
み合わせ、金属溶出装置又はセラミックボールであり、
スラッジ除去装置が、ろ過装置又は沈降槽であり、スラ
イム防止装置として、電気分解による酸化剤発生装置を
用いたことを特徴とする冷却水の処理方法、 (2)ろ過装置又は沈降槽が、冷却水系の配管のバイパ
スラインに設けられている第1項記載の冷却水の処理方
法、 (3)酸化剤が、過酸化水素又はオゾンである第1項又
は第2項記載の冷却水の処理方法、 (4)電気分解による酸化剤発生装置が、多孔性のガス
拡散電極を有する電解槽を用いるものである第1項又は
項記載の冷却水の処理方法、 (5)冷却水系において、スケール防止処理装置、スラ
ッジ除去装置及びスライム防止装置を組み合わせて冷却
水を処理する処理装置であって、スケール防止処理装置
が、永久磁石、ソレノイドコイル型磁石、異種電極の組
み合わせ、金属溶出装置又はセラミックボールであり、
スラッジ除去装置が、ろ過装置又は沈降槽であり、スラ
イム防止装置が、電気分解による酸化剤発生装置である
ことを特徴とする冷却水の処理装置、 (6)酸化剤が、過酸化水素又はオゾンである第5項記
載の冷却水の処理装置、及び、 (7)電気分解による酸化剤発生装置が、多孔性のガス
拡散電極を有する電解槽を用いるものである第5項記載
の冷却水の処理装置、を提供するものである。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明の冷却水の処理方法におい
ては、冷却水系において、スケール防止処理装置、スラ
ッジ除去装置及びスライム防止装置を組み合わせて冷却
水を処理する。本発明方法は、炭酸カルシウム、硫酸カ
ルシウム、亜硫酸カルシウム、リン酸カルシウム、ケイ
酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム、水酸化マグネシウ
ム、リン酸亜鉛、水酸化亜鉛、塩基性炭酸亜鉛などのス
ケールが発生しやすく、かつ水中に栄養源が溶存して、
細菌、糸状菌、藻類などの微生物が増殖し、土砂などの
無機物やほこりなどと混ざり合ってスライムが形成され
やすい冷却水系に好適に適用することができる。本発明
方法に用いるスケール防止処理装置に特に制限はなく、
例えば、永久磁石、ソレノイドコイル型磁石、異種電極
の組み合わせ、金属溶出装置、セラミックボールなどを
挙げることができる。これらのスケール防止処理装置
は、1種を単独で用いることができ、あるいは、2種以
上を組み合わせて用いることもできる。本発明方法に用
いる永久磁石に特に制限はなく、例えば、アルニコ、バ
リウム−フェライト、鉄−ネオジム−ホウ素、サマリウ
ム−コバルトなどを挙げることができる。永久磁石は、
スケール成分を含む水が磁場を直角に横切って流れるよ
うに、配管内に設置する。水の流速は、1.5m/秒以
上になるように、永久磁石設置部分の配管径を適宜選択
することが好ましい。永久磁石によって水中に磁場を形
成し、水の流れによって磁束を切断すると、数mA程度
のイオン電流が発生し、水のクラスターが微細化して、
水中のスケール成分を分散して付着を防止するのみなら
ず、すでに付着したスケールをも軟化し、剥離すること
ができる。
【0006】本発明方法に用いるソレノイドコイル型磁
石は、冷却水系配管の外側にコイルを巻いて使用するの
で、既存の冷却水系に改造工事を行うことなく設置する
ことができる。配管の材質に特に制限はなく、例えば、
銅、ステンレス鋼、青銅、プラスチックの配管などを挙
げることができる。ソレノイドコイルには、交流を印加
し、コンピューター制御により、周波数を2,000〜
7,000Hzの範囲で変調するとともに、振幅も変調す
ることが好ましい。ソレノイドコイル型磁石によって水
中に磁場が形成されることにより、水中に存在するスケ
ール成分の微粒子の表面の電荷が高められ、互いに反発
しあうので、凝集して大きい粒子になることがなく、ス
ケールとして壁面に付着することもない。微粒子を帯電
させる磁場の条件は、微粒子の大きさによって異なる
が、ソレノイドコイルに印加する電流の周波数と振幅を
変調することにより、すべての微粒子の表面電荷を高め
ることができる。本発明方法に用いる異種電極の組み合
わせに特に制限はなく、例えば、アルミニウム電極と炭
素電極の組み合わせ、銀電極と銅電極の組み合わせなど
を挙げることができる。組み合わせられた異種電極は、
水中に気泡がなく、空気溜まりがないことが好ましいの
で、冷却水系配管が垂直で、水が下方から上方に流れる
位置に設置することが好ましい。組み合わせられた異種
電極の間に水を流すと、1V以下の微電圧が発生し、1
μA以下の超微電流が流れて、水分子がイオン活性化さ
れ、分極される。分極した水分子の水和エネルギーによ
り、カルシウム、マグネシウム、ケイ酸などのスケール
成分はイオン封鎖される。その結果、スケールの結晶化
が抑制され、非晶質の微粒子状に分散し、スケールの付
着が防止される。
【0007】本発明方法に用いる金属溶出装置に特に制
限はなく、例えば、アルミニウム、鉄、亜鉛などの金属
電極を循環水中で外部電源により電解することによって
金属イオンを溶出させる装置や、金属電極の対極に炭素
電極を配置して、それらを可変抵抗を介して短絡させて
金属イオンを溶出させる装置などを挙げることができ
る。本発明方法に用いるセラミックボールとしては、例
えば、正磁性化合物と反磁性化合物を含むセラミックを
焼結し磁気化した複合多孔質セラミックボールなどを挙
げることができる。セラミックボールの設置位置に特に
制限はなく、例えば、冷却塔のピットに浸漬することが
できる。セラミックボールは、電磁波動機能を有するた
めに、酸素イオンや負の金属イオンを発生するととも
に、水のクラスターを微細化し、カルシウム、マグネシ
ウムなどのスケール成分の正の金属イオンのスケール化
を防止し、さらに、すでに付着しているスケールを軟弱
化し、剥離することができる。
【0008】本発明方法に用いるスラッジ除去装置に特
に制限はなく、例えば、ろ過装置、沈降槽などを挙げる
ことができる。これらのスラッジ除去装置は、1種を単
独で用いることができ、あるいは、2種以上を組み合わ
せて用いることもできる。スラッジ除去装置は、冷却水
系の配管にバイパスラインを設けて設置することが好ま
しい。スケール防止処理装置を用いると、スケール成分
が装置の壁面に付着することなく、水中に懸濁してスラ
ッジ化するので、スラッジ除去装置を用いて除去するこ
とができる。本発明方法に用いるろ過装置としては、例
えば、アンスラサイト、砂、けい砂、砂利、活性炭、プ
ラスチックなどのろ材を用いるろ過器、精密ろ過膜、限
外ろ過膜、逆浸透膜などのろ過膜を用いる膜ろ過装置な
どを挙げることができる。懸濁物が大きな粒子で沈降し
やすい場合や、懸濁物の濃度が高い場合には、沈降槽を
設けてろ過装置と組み合わせて用いることが好ましい。
【0009】本発明方法に用いるスライム防止装置に特
に制限はなく、例えば、電気分解による酸化剤発生装置
などを挙げることができ、発生させる酸化剤としては、
例えば、塩素、過酸化水素、オゾンなどを挙げることが
できる。電気分解は、冷却水を直接電気分解することが
でき、あるいは、他の系の水を電気分解してその水を冷
却水系に通じることもできる。冷却水を直接電気分解す
る場合、電極は冷却塔ピットなどに浸漬するタイプが簡
素という点では良好であるが、酸化剤の発生量を測定
し、装置の性能を把握しながら管理を確実に行うために
は、電極を冷却水が通水できるケーシングに納めた通水
型とすることが好ましい。本発明方法において、電気分
解により塩素を発生させる場合、塩化物イオンを含有す
る冷却水中に陽極及び陰極からなる一対の電極を浸漬
し、これらの電極の端子間に外部電源を用いて直流電圧
を印加する。これにより、陽極の表面において冷却水中
の塩化物イオンが酸化され、次亜塩素酸イオンなどの酸
化力を有する塩素系の化学種が発生し、冷却水に次亜塩
素酸塩を添加した場合と同様にスライムを防止すること
ができる。
【0010】この場合、電極の素材に特に制限はない
が、陰極としては、例えば、チタン、ステンレス鋼、ア
ルミニウム、銀などの電極を用いることができる。ま
た、陽極としては、金属材料に白金族元素の単体又は酸
化物を被覆した電極などを用いることができる。白金族
元素としては、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、オ
スミウム、イリジウム及び白金を挙げることができる
が、これらの中で、白金、イリジウム及びルテニウムを
特に好適に用いることができる。陽極に白金族元素の単
体又は酸化物で被覆した電極を用いることにより、白金
族元素の触媒作用によって、酸化剤の発生効率を向上す
ることができる。陰極と陽極は、異なる素材とすること
ができ、あるいは、同一の素材とすることもできる。ま
た、電極に印加する電圧に特に制限はないが、1〜40
Vであることが好ましい。電圧が1V未満であると、酸
化剤の発生効率が低下するおそれがある。電圧が40V
を超えると、人体に対する危険が生ずるおそれがある。
また、冷却水中の酸化剤の濃度を測定しながら、酸化剤
の濃度が所定の値になるように電流の強さを制御するこ
とが好ましい。例えば、冷却水の水質の変動が激しい場
合などは、酸化剤の濃度の測定値から、自動的に電流の
強さを制御するシステムを付加することにより、安定的
に維持管理することができる。本発明方法において、電
気分解により過酸化水素を発生させる場合、多孔性のガ
ス拡散電極を用いた電解槽あるいは酸素含有ガスを陰極
部に吹き込む形式の気液混合型電解槽を用いて酸素を陰
極で還元して過酸化水素を生成させ、発生した過酸化水
素を冷却水中に溶解させてスライムを防止することがで
きる。本発明方法において、電気分解によりオゾンを発
生させる場合、無声放電により大気中の酸素からオゾン
を発生させ、冷却水中に溶解させてスライムを防止する
ことができる。本発明の冷却水の処理方法によれば、薬
剤を全く使用しないにもかかわらず、ポリマー系などの
スケール防止剤と次亜塩素酸塩系などのスライム防止剤
を用いる従来の方法と同程度に、冷却水系におけるスケ
ールとスライムの発生を防止することができる。
【0011】
【実施例】以下に、実施例を挙げて本発明をさらに詳細
に説明するが、本発明はこれらの実施例によりなんら限
定されるものではない。なお、実施例及び比較例におい
ては、パイロット規模の熱交換器を有する循環冷却水系
を用いて、スケール付着防止効果の評価を行った。用い
た冷却水系は、保有水量が300Lであり、外径が19
mmのSUS304のチューブを備えた伝熱面積が0.3
2m2の熱交換器を設けている。カルシウム硬度50mgC
aCO3/L、塩化物イオン濃度10mgCl/Lの市水を補給
水とし、循環冷却水の流量を1,680L/hとして、
5倍濃縮運転を30日間行った。循環冷却水の熱交換器
入口温度は30℃、熱交換器出口温度は50℃に保っ
た。30日間の運転後、熱交換器のチューブを取り外し
て、乾燥したのち秤量し、試験前後の重量差からスケー
ル付着速度を算出した。また、運転開始後20日目から
23日目までの3日間、冷却塔ピットに75mm×25mm
×1.5mmのゴム板3枚を浸漬し、付着成長したスライ
ムを採取し、105℃において恒量になるまで乾燥し、
測定された重量の平均値からスライム付着速度を求め
た。永久磁石は、DNA.マグテック日本(株)のマグユ
ニット(呼び径1.5インチ)を用い、熱交換器の直近
の上流側に取りつけた。金属溶出装置は、1対のアルミ
ニウム電極に外部電源を用い、電極間に10mA通電し
た。膜ろ過装置は、膜面積3m2の精密ろ過膜を備えた
ろ過装置を用いた。沈降槽は、冷却水のバイパスライン
を設けて設置し、バイパスラインには冷却水300L/
hを流した。塩素は、バイパスラインに白金を被覆した
チタン電極2個を備えた電解セルを設け、直流電流3A
を通電することにより、次亜塩素酸イオンを発生させ
た。過酸化水素は、多孔性のガス拡散電極を有する電解
槽を用い、電極間に15Aを通電して過酸化水素を発生
させて冷却水中に添加した。
【0012】実施例1 スケール防止処理装置として永久磁石、スラッジ除去装
置として膜ろ過装置、スライム防止装置として塩素発生
装置を組み合わせ、30日間の運転を行った。スケール
付着速度は5mg/cm2/monthであり、スライムの付着は
生じなかった。 実施例2 スケール防止処理装置として金属溶出装置、スラッジ除
去装置として膜ろ過装置、スライム防止装置として塩素
発生装置を組み合わせ、30日間の運転を行った。スケ
ールは付着せず、スライム付着速度は1mg/dm2/3day
であった。 実施例3 スケール防止処理装置として金属溶出装置、スラッジ除
去装置として沈降槽、スライム防止装置として塩素発生
装置を組み合わせ、30日間の運転を行った。スケール
付着速度は2mg/cm2/monthであり、スライム付着速度
は4mg/dm2/3dayであった。 実施例4 スケール防止処理装置として金属溶出装置、スラッジ除
去装置として膜ろ過装置、スライム防止装置として過酸
化水素発生装置を組み合わせ、30日間の運転を行っ
た。スケール付着速度は3mg/cm2/monthであり、スラ
イム付着速度は2mg/dm2/3dayであった。
【0013】比較例1 スケール防止処理装置を用いることなく、スラッジ除去
装置として膜ろ過装置、スライム防止装置として塩素発
生装置を組み合わせ、30日間の運転を行った。スケー
ル付着速度は28mg/cm2/monthであり、スライムの付
着は生じなかった。 比較例2 スラッジ除去装置を用いることなく、スケール防止処理
装置として金属溶出装置、スライム防止装置として塩素
発生装置を組み合わせ、30日間の運転を行った。スケ
ール付着速度は10mg/cm2/monthであり、スライム付
着速度は8mg/dm2/3dayであった。 比較例3 スライム防止装置を用いることなく、スケール防止処理
装置として金属溶出装置、スラッジ除去装置として膜ろ
過装置を組み合わせ、30日間の運転を行った。スケー
ル付着速度は1mg/cm2/monthであり、スライム付着速
度は15mg/dm 2/3dayであった。 比較例4 冷却水にスケール防止剤としてポリマレイン酸を20mg
/L、スライム防止剤として次亜塩素酸ナトリウムを1
mg/L添加し、30日間の運転を行った。スケール付着
速度は2mg/cm2/monthであり、スライムの付着は生じ
なかった。 比較例5 スケール防止処理装置、スラッジ除去装置及びスライム
防止装置のいずれをも用いず、薬剤を添加することもな
く30日間の運転を行った。スケール付着速度は93mg
/cm2/monthであり、スライム付着速度は43mg/dm2
/3dayであった。実施例1〜4及び比較例1〜5の結果
を、第1表に示す。
【0014】
【表1】
【0015】第1表に見られるように、スケール防止処
理装置、スラッジ除去装置及びスライム防止装置を組み
合わせた実施例1〜4においては、薬剤を全く使用して
いないが、スケール付着速度、スライム付着速度ともに
遅く、ポリマーと次亜塩素酸塩を添加した比較例4の従
来技術とほぼ同程度のスケール防止効果とスライム防止
効果が得られている。これに対して、スケール防止処理
装置を用いなかった比較例1ではスケール付着速度が大
きく、スライム防止装置を用いなかった比較例3ではス
ライム付着速度が大きい。また、スケール防止処理装置
とスライム防止装置を用いても、スラッジ除去装置のな
い比較例2では、スケール付着速度、スライム付着速度
ともに比較的大きいが、これは、スラッジ除去を行わな
いと水中に懸濁物があるために、スライムとの混合状態
でスケール及びスライム付着が生じ、防止効果が不十分
となったと考えられる。
【0016】
【発明の効果】本発明の冷却水の処理方法によれば、薬
剤を全く使用することなく、スケール防止とスライム防
止を同時に達成することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI B01D 24/02 C02F 1/44 E C02F 1/44 1/46 Z 1/46 1/48 A 1/48 1/50 510C 1/50 510 510D 520K 520 531M 531 531Q 531R 540B 540 560E 560 560F 560G 1/72 Z 1/72 1/78 1/78 F25B 43/00 V F25B 43/00 B01D 23/14 F28F 19/01 23/16 23/10 Z F28F 19/00 501A 501B (56)参考文献 特開2001−62457(JP,A) 特開 平10−174977(JP,A) 特表 平10−512938(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C02F 5/00 C02F 1/46 - 1/50 C02F 9/00 F28F 19/00 - 19/06

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】冷却水系において、スケール防止処理装
    置、スラッジ除去装置及びスライム防止装置を組み合わ
    せて冷却水を処理する処理方法であって、スケール防止
    処理装置が、永久磁石、ソレノイドコイル型磁石、異種
    電極の組み合わせ、金属溶出装置又はセラミックボール
    であり、スラッジ除去装置が、ろ過装置又は沈降槽であ
    り、スライム防止装置として、電気分解による酸化剤発
    生装置を用いたことを特徴とする冷却水の処理方法。
  2. 【請求項2】ろ過装置又は沈降槽が、冷却水系の配管の
    バイパスラインに設けられている請求項1記載の冷却水
    の処理方法。
  3. 【請求項3】酸化剤が、過酸化水素又はオゾンである請
    求項1又は2記載の冷却水の処理方法。
  4. 【請求項4】電気分解による酸化剤発生装置が、多孔性
    のガス拡散電極を有する電解槽を用いるものである請求
    項1又は記載の冷却水の処理方法。
  5. 【請求項5】冷却水系において、スケール防止処理装
    置、スラッジ除去装置及びスライム防止装置を組み合わ
    せて冷却水を処理する処理装置であって、スケール防止
    処理装置が、永久磁石、ソレノイドコイル型磁石、異種
    電極の組み合わせ、金属溶出装置又はセラミックボール
    であり、スラッジ除去装置が、ろ過装置又は沈降槽であ
    り、スライム防止装置が、電気分解による酸化剤発生装
    置であることを特徴とする冷却水の処理装置。
  6. 【請求項6】酸化剤が、過酸化水素又はオゾンである請
    求項5記載の冷却水の処理装置。
  7. 【請求項7】電気分解による酸化剤発生装置が、多孔性
    のガス拡散電極を有する電解槽を用いるものである請求
    項5記載の冷却水の処理装置。
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