JP2000084584A - リン酸イオン含有排水の排水処理装置 - Google Patents
リン酸イオン含有排水の排水処理装置Info
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- JP2000084584A JP2000084584A JP10257255A JP25725598A JP2000084584A JP 2000084584 A JP2000084584 A JP 2000084584A JP 10257255 A JP10257255 A JP 10257255A JP 25725598 A JP25725598 A JP 25725598A JP 2000084584 A JP2000084584 A JP 2000084584A
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- C02—TREATMENT OF WATER, WASTE WATER, SEWAGE, OR SLUDGE
- C02F—TREATMENT OF WATER, WASTE WATER, SEWAGE, OR SLUDGE
- C02F1/00—Treatment of water, waste water, or sewage
- C02F1/46—Treatment of water, waste water, or sewage by electrochemical methods
- C02F1/461—Treatment of water, waste water, or sewage by electrochemical methods by electrolysis
- C02F1/463—Treatment of water, waste water, or sewage by electrochemical methods by electrolysis by electrocoagulation
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- Treatment Of Biological Wastes In General (AREA)
- Removal Of Specific Substances (AREA)
- Purification Treatments By Anaerobic Or Anaerobic And Aerobic Bacteria Or Animals (AREA)
- Water Treatment By Electricity Or Magnetism (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 不動態膜の生成を防止するとともに、リン除
去効率を維持することができるリン酸イオン含有排水の
排水処理装置を提供する。 【解決手段】 汚水流入側から嫌気槽A、B、好気槽
C、沈殿分離槽Dまたは処理水槽、および消毒槽Eを順
次備えてなる排水処理装置であって、前記消毒槽Eから
嫌気槽Aに処理水を返送する経路L1に、鉄および/ま
たはアルミニウムを含む少なくとも一対の電極を用いて
リン酸イオンを含む排水中に鉄イオンおよび/またはア
ルミニウムイオンを電気化学的に溶出させる電解槽3が
設置されている。
去効率を維持することができるリン酸イオン含有排水の
排水処理装置を提供する。 【解決手段】 汚水流入側から嫌気槽A、B、好気槽
C、沈殿分離槽Dまたは処理水槽、および消毒槽Eを順
次備えてなる排水処理装置であって、前記消毒槽Eから
嫌気槽Aに処理水を返送する経路L1に、鉄および/ま
たはアルミニウムを含む少なくとも一対の電極を用いて
リン酸イオンを含む排水中に鉄イオンおよび/またはア
ルミニウムイオンを電気化学的に溶出させる電解槽3が
設置されている。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、排水、とくに家庭
排水または集合住宅の排水などのリン酸イオンを含む生
活排水の排水処理装置に関する。
排水または集合住宅の排水などのリン酸イオンを含む生
活排水の排水処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】川や湖の富栄養化の原因の1つにリン化
合物の存在があることは周知である。また、このリン化
合物は一般家庭の生活排水中に多く存在するが、浄化処
理が困難なものであり、有効な対策がとれないのが現状
である。
合物の存在があることは周知である。また、このリン化
合物は一般家庭の生活排水中に多く存在するが、浄化処
理が困難なものであり、有効な対策がとれないのが現状
である。
【0003】リン化合物の処理装置は種々提案されてい
るが、家庭排水については鉄の電解溶出法が知られてい
る(特開平3−89998号公報、C02F 3/1
2)。この技術は、排水中のリン酸イオンを鉄イオンと
反応させ水不溶性の塩、たとえばFePO4やFe(O
H)x(PO4)yとして凝集沈殿させて除去しようとす
る技術であり、電解槽中に設置された鉄製の電極に通電
して排水中に鉄イオンを溶出させるものである。そし
て、かかる電解溶出法を用いた汚水処理装置として、た
とえば嫌気槽、好気槽、処理水槽および消毒槽からな
り、該処理水槽の汚水を、リン酸と反応する鉄イオンを
溶出させる電解槽を介して、嫌気槽に循環するととも
に、前記消毒槽を介して放流させるように構成されたも
のがある。
るが、家庭排水については鉄の電解溶出法が知られてい
る(特開平3−89998号公報、C02F 3/1
2)。この技術は、排水中のリン酸イオンを鉄イオンと
反応させ水不溶性の塩、たとえばFePO4やFe(O
H)x(PO4)yとして凝集沈殿させて除去しようとす
る技術であり、電解槽中に設置された鉄製の電極に通電
して排水中に鉄イオンを溶出させるものである。そし
て、かかる電解溶出法を用いた汚水処理装置として、た
とえば嫌気槽、好気槽、処理水槽および消毒槽からな
り、該処理水槽の汚水を、リン酸と反応する鉄イオンを
溶出させる電解槽を介して、嫌気槽に循環するととも
に、前記消毒槽を介して放流させるように構成されたも
のがある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記汚
水処理装置における電極には、長期使用により酸化物の
不動態膜が生成する。このため、鉄イオンの溶出量が低
下し、リン除去効率が低下する惧れがある。前記不動態
膜はメンテナンスするときや電極の極性切り換えなどに
より除去することができるが、前記メンテナンスを行な
う場合では、人件費がかさみ、電極の極性切換え装置を
用いる場合では、充分に不動態膜を除去できないという
問題がある。
水処理装置における電極には、長期使用により酸化物の
不動態膜が生成する。このため、鉄イオンの溶出量が低
下し、リン除去効率が低下する惧れがある。前記不動態
膜はメンテナンスするときや電極の極性切り換えなどに
より除去することができるが、前記メンテナンスを行な
う場合では、人件費がかさみ、電極の極性切換え装置を
用いる場合では、充分に不動態膜を除去できないという
問題がある。
【0005】本発明は、叙上の事情に鑑み、不動態膜の
生成を防止するとともに、リン除去効率を維持すること
ができるリン酸イオン含有排水の排水処理装置を提供す
ることを目的とする。
生成を防止するとともに、リン除去効率を維持すること
ができるリン酸イオン含有排水の排水処理装置を提供す
ることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明のリン酸イオン含
有排水の排水処理装置は、汚水流入側から嫌気槽、好気
槽、沈殿分離槽または処理水槽、および消毒槽を順次備
えてなる排水処理装置であって、前記消毒槽から嫌気槽
に処理水を返送する経路に、鉄および/またはアルミニ
ウムを含む少なくとも一対の電極を用いてリン酸イオン
を含む排水中に鉄イオンおよび/またはアルミニウムイ
オンを電気化学的に溶出させる電解槽が設置されてなる
ことを特徴とする。
有排水の排水処理装置は、汚水流入側から嫌気槽、好気
槽、沈殿分離槽または処理水槽、および消毒槽を順次備
えてなる排水処理装置であって、前記消毒槽から嫌気槽
に処理水を返送する経路に、鉄および/またはアルミニ
ウムを含む少なくとも一対の電極を用いてリン酸イオン
を含む排水中に鉄イオンおよび/またはアルミニウムイ
オンを電気化学的に溶出させる電解槽が設置されてなる
ことを特徴とする。
【0007】また本発明のリン酸イオン含有排水の排水
処理装置は、汚水流入側から嫌気槽、好気槽、および沈
殿分離槽または処理水槽を順次備えてなる排水処理装置
であって、前記好気槽または沈殿分離槽から嫌気槽に排
水を返送する経路に、塩素溶解槽、ならびに鉄および/
またはアルミニウムを含む少なくとも一対の電極を用い
てリン酸イオンを含む排水中に鉄イオンおよび/または
アルミニウムイオンを電気化学的に溶出させる電解槽が
順次設置されてなることを特徴とする。
処理装置は、汚水流入側から嫌気槽、好気槽、および沈
殿分離槽または処理水槽を順次備えてなる排水処理装置
であって、前記好気槽または沈殿分離槽から嫌気槽に排
水を返送する経路に、塩素溶解槽、ならびに鉄および/
またはアルミニウムを含む少なくとも一対の電極を用い
てリン酸イオンを含む排水中に鉄イオンおよび/または
アルミニウムイオンを電気化学的に溶出させる電解槽が
順次設置されてなることを特徴とする。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、添付図面に基づいて本発明
のリン酸イオン含有排水の排水処理装置を説明する。
のリン酸イオン含有排水の排水処理装置を説明する。
【0009】図1は本発明の一実施の形態にかかわる排
水処理装置を示す説明図、図2は図1における電解槽を
示す断面図、図3は本発明の他の実施の形態にかかわる
排水処理装置を示す説明図、図4は図3における塩素溶
解槽と電解槽を示す断面図である。
水処理装置を示す説明図、図2は図1における電解槽を
示す断面図、図3は本発明の他の実施の形態にかかわる
排水処理装置を示す説明図、図4は図3における塩素溶
解槽と電解槽を示す断面図である。
【0010】本発明は、たとえば合併浄化槽などの排水
処理装置に用いられる。かかる排水処理装置は、図1に
示されるように、嫌気第一槽A、嫌気第二槽B、好気槽
C、沈殿分離槽Dおよび消毒槽Eとから構成されてい
る。かかる排水処理装置では、排水流入口1から流入し
た排水を嫌気第一槽Aと嫌気第二槽Bで嫌気分解や脱窒
処理をしたのち、好気槽Cで好気分解によりBOD値を
小さくするなどし、ついで浄化された排水を沈殿分離槽
Dに流出し、排水中の浮遊物(SS成分)を重力沈殿分
離する。そして上澄み液は消毒槽Eを通して処理水とし
て流出口2から槽外へ排出させるとともに、処理水の一
部を脱窒処理するために、ポンプFにて嫌気第一槽Aへ
返送している。なお、本実施の形態では、前記好気槽C
が接触曝気槽にされているため、つぎの槽が沈殿分離槽
Dにされているが、本発明においては、これに限定され
るものではなく、好気槽Cを生物膜処理槽にする場合に
は、つぎの槽が処理水槽になる。
処理装置に用いられる。かかる排水処理装置は、図1に
示されるように、嫌気第一槽A、嫌気第二槽B、好気槽
C、沈殿分離槽Dおよび消毒槽Eとから構成されてい
る。かかる排水処理装置では、排水流入口1から流入し
た排水を嫌気第一槽Aと嫌気第二槽Bで嫌気分解や脱窒
処理をしたのち、好気槽Cで好気分解によりBOD値を
小さくするなどし、ついで浄化された排水を沈殿分離槽
Dに流出し、排水中の浮遊物(SS成分)を重力沈殿分
離する。そして上澄み液は消毒槽Eを通して処理水とし
て流出口2から槽外へ排出させるとともに、処理水の一
部を脱窒処理するために、ポンプFにて嫌気第一槽Aへ
返送している。なお、本実施の形態では、前記好気槽C
が接触曝気槽にされているため、つぎの槽が沈殿分離槽
Dにされているが、本発明においては、これに限定され
るものではなく、好気槽Cを生物膜処理槽にする場合に
は、つぎの槽が処理水槽になる。
【0011】本実施の形態では、前記消毒槽Eからポン
プFにより揚水された処理水を嫌気第一槽Aへ戻す循環
経路L1に電解槽3が設置されている。
プFにより揚水された処理水を嫌気第一槽Aへ戻す循環
経路L1に電解槽3が設置されている。
【0012】前記電解槽3は、図2に示すように、流入
口4と流出口5を有する排水処理室6と、該処理室6内
の排水中に少なくとも一部が浸漬するように配置されて
いる一対の電極7と、該電極7に通電するための電源8
と、前記排水処理室6内の排水中に空気を供給する空気
曝気装置9とを備えている。
口4と流出口5を有する排水処理室6と、該処理室6内
の排水中に少なくとも一部が浸漬するように配置されて
いる一対の電極7と、該電極7に通電するための電源8
と、前記排水処理室6内の排水中に空気を供給する空気
曝気装置9とを備えている。
【0013】前記電極7は、鉄、鉄合金、アルミニウ
ム、アルミニウム合金または鉄−アルミニウム合金など
の鉄イオンおよび/またはアルミニウムイオン発生源か
ら製作することができる。前記電源8には、電極7の極
性を所定の時間、たとえば6時間ごとに切り換えるため
の極性反転装置を接続することもできる。また前記空気
曝気装置9は、排水処理室6の底中央に設置される多孔
質の散気管10または散気板と、該散気管10に圧縮空
気を吸き込むためのエアポンプ11とから構成されてお
り、前記散気管10とエアポンプ11はパイプ12によ
り接続されている。本実施の形態では、前記散気管10
は排水処理室6の底中央に設置されているが、本発明に
おいては、とくにこれに限定されるものではなく、排水
を攪拌し、排水の流出とともに、排水中のリン酸イオン
と電極から溶出した鉄イオン(アルミニウムイオン)と
の反応生成物である水不溶性の塩を流出させやすい位置
を適宜選定して設置することができる。また、散気管を
処理室内の排水中で上下方向に動かすことで排水の対流
を生じやすくすることもできる。前記排水の攪拌によ
り、鉄イオンとリン酸イオンとの反応性を向上させるこ
とができる。
ム、アルミニウム合金または鉄−アルミニウム合金など
の鉄イオンおよび/またはアルミニウムイオン発生源か
ら製作することができる。前記電源8には、電極7の極
性を所定の時間、たとえば6時間ごとに切り換えるため
の極性反転装置を接続することもできる。また前記空気
曝気装置9は、排水処理室6の底中央に設置される多孔
質の散気管10または散気板と、該散気管10に圧縮空
気を吸き込むためのエアポンプ11とから構成されてお
り、前記散気管10とエアポンプ11はパイプ12によ
り接続されている。本実施の形態では、前記散気管10
は排水処理室6の底中央に設置されているが、本発明に
おいては、とくにこれに限定されるものではなく、排水
を攪拌し、排水の流出とともに、排水中のリン酸イオン
と電極から溶出した鉄イオン(アルミニウムイオン)と
の反応生成物である水不溶性の塩を流出させやすい位置
を適宜選定して設置することができる。また、散気管を
処理室内の排水中で上下方向に動かすことで排水の対流
を生じやすくすることもできる。前記排水の攪拌によ
り、鉄イオンとリン酸イオンとの反応性を向上させるこ
とができる。
【0014】本実施の形態では、ポンプFにより汲み上
げられた処理水は、流入口4から電解槽3に入り、電極
7から溶出した鉄イオン(アルミニウムイオン)と処理
水中に残存するリン酸イオンとが混合されたのち、散気
管10からの曝気で攪拌され、水不溶性の塩となって汚
泥を生成する。かかる水不溶性の塩の汚泥はリンが除去
された処理水とともに、前記嫌気第一槽Aへ返送され
る。そして本実施の形態では、前記処理水には消毒槽に
添加された塩素イオンが含有されているため、電極7表
面への酸素イオンの付着を妨げて電極7への不動態膜の
生成を防止することができる。その結果、リン除去効率
を維持することができる。
げられた処理水は、流入口4から電解槽3に入り、電極
7から溶出した鉄イオン(アルミニウムイオン)と処理
水中に残存するリン酸イオンとが混合されたのち、散気
管10からの曝気で攪拌され、水不溶性の塩となって汚
泥を生成する。かかる水不溶性の塩の汚泥はリンが除去
された処理水とともに、前記嫌気第一槽Aへ返送され
る。そして本実施の形態では、前記処理水には消毒槽に
添加された塩素イオンが含有されているため、電極7表
面への酸素イオンの付着を妨げて電極7への不動態膜の
生成を防止することができる。その結果、リン除去効率
を維持することができる。
【0015】つぎに本発明の他の実施の形態を説明す
る。本実施の形態では、図3〜4に示すように、排水を
沈殿分離槽Dから嫌気第一槽Aへ戻す循環経路L2に塩
素溶解槽20と電解槽3が設置されている。かかる塩素
溶解槽20には、たとえば次亜塩素酸ソーダや塩素化イ
ソシアタール酸の錠剤などの塩素剤21を排水1m3に
対して10g程度の塩素イオンを添加し得るように堆積
させたメッシュ容器22が配置されている。したがっ
て、本実施の形態では、ポンプF1から沈殿分離槽Dか
ら汲み上げられた排水は、流入口4aから塩素溶解槽2
0に入り、塩素剤21から溶出した塩素イオンが添加さ
れ、ついで流入口4から電解槽3に入り、電極7から溶
出した鉄イオン(アルミニウムイオン)と排水中のリン
酸イオンとが混合されたのち、散気管10からの曝気で
攪拌され、水不溶性の塩となって汚泥を生成する。かか
る水不溶性の塩の汚泥はリンが除去された排水ととも
に、流出口5から前記嫌気第一槽Aへ返送される。そし
て本実施の形態においても前記実施の形態と同様に電極
7への不動態膜の生成を防止することができる。その結
果、前記実施の形態と同様に、リン除去効率を維持する
ことができる。
る。本実施の形態では、図3〜4に示すように、排水を
沈殿分離槽Dから嫌気第一槽Aへ戻す循環経路L2に塩
素溶解槽20と電解槽3が設置されている。かかる塩素
溶解槽20には、たとえば次亜塩素酸ソーダや塩素化イ
ソシアタール酸の錠剤などの塩素剤21を排水1m3に
対して10g程度の塩素イオンを添加し得るように堆積
させたメッシュ容器22が配置されている。したがっ
て、本実施の形態では、ポンプF1から沈殿分離槽Dか
ら汲み上げられた排水は、流入口4aから塩素溶解槽2
0に入り、塩素剤21から溶出した塩素イオンが添加さ
れ、ついで流入口4から電解槽3に入り、電極7から溶
出した鉄イオン(アルミニウムイオン)と排水中のリン
酸イオンとが混合されたのち、散気管10からの曝気で
攪拌され、水不溶性の塩となって汚泥を生成する。かか
る水不溶性の塩の汚泥はリンが除去された排水ととも
に、流出口5から前記嫌気第一槽Aへ返送される。そし
て本実施の形態においても前記実施の形態と同様に電極
7への不動態膜の生成を防止することができる。その結
果、前記実施の形態と同様に、リン除去効率を維持する
ことができる。
【0016】なお、本実施の形態では、塩素溶解槽と電
解槽が沈殿分離槽から嫌気第一槽へ戻す循環経路に設置
されているが、本発明においては、これに限定されるも
のではなく、好気槽から嫌気第一槽へ戻す循環経路に設
置することもできる。
解槽が沈殿分離槽から嫌気第一槽へ戻す循環経路に設置
されているが、本発明においては、これに限定されるも
のではなく、好気槽から嫌気第一槽へ戻す循環経路に設
置することもできる。
【0017】前記鉄(アルミニウム)の電解溶出法に
は、従来公知の方法が採用でき、電極への通電は連続的
でも断続的、パルス的でもよい。しかし通電量は、リン
酸や他のイオンの濃度、排水の流量などによって異なる
が、鉄イオンおよび/またはアルミニウムイオンの排水
中の濃度/リン濃度のモル比(以下、「Fe/P」と略
す)が1.0〜4.0、好ましくは1.5〜2.5とな
るように調節すればよい。
は、従来公知の方法が採用でき、電極への通電は連続的
でも断続的、パルス的でもよい。しかし通電量は、リン
酸や他のイオンの濃度、排水の流量などによって異なる
が、鉄イオンおよび/またはアルミニウムイオンの排水
中の濃度/リン濃度のモル比(以下、「Fe/P」と略
す)が1.0〜4.0、好ましくは1.5〜2.5とな
るように調節すればよい。
【0018】なお、本発明における、リン酸イオン含有
排水の鉄(アルミニウム)の電解溶出法による処理は、
電極から溶出した鉄イオン(アルミニウムイオン)が排
水中のリン酸イオンと反応して水不溶性のリン酸と鉄
(アルミニウム)との塩を生成させる反応(反応A)を
利用するものであるが、排水中は水酸化物イオンが存在
しており、溶出した鉄イオン(アルミニウムイオン)は
水酸化物イオンとも反応する(反応B)。反応Bは反応
Aよりも速いので、リン酸イオンを捕捉するためには電
流量を多くして鉄イオン(アルミニウムイオン)の溶出
量を増す必要がある。
排水の鉄(アルミニウム)の電解溶出法による処理は、
電極から溶出した鉄イオン(アルミニウムイオン)が排
水中のリン酸イオンと反応して水不溶性のリン酸と鉄
(アルミニウム)との塩を生成させる反応(反応A)を
利用するものであるが、排水中は水酸化物イオンが存在
しており、溶出した鉄イオン(アルミニウムイオン)は
水酸化物イオンとも反応する(反応B)。反応Bは反応
Aよりも速いので、リン酸イオンを捕捉するためには電
流量を多くして鉄イオン(アルミニウムイオン)の溶出
量を増す必要がある。
【0019】しかしながら、排水中にカルシウムイオン
またはマグネシウムイオンが存在すると、それらのイオ
ンは水酸化物イオンと反応する(反応D)。この反応D
は鉄イオン(アルミニウムイオン)と水酸化物イオンと
の反応Bに優先するため、反応Bが抑制され、鉄イオン
(アルミニウムイオン)はリン酸イオンとの反応Aに有
効に利用される。さらに、カルシウムイオンおよびマグ
ネシウムイオンもリン酸イオンと反応して水不溶性の塩
を形成するので、リン酸イオンの除去に貢献する。
またはマグネシウムイオンが存在すると、それらのイオ
ンは水酸化物イオンと反応する(反応D)。この反応D
は鉄イオン(アルミニウムイオン)と水酸化物イオンと
の反応Bに優先するため、反応Bが抑制され、鉄イオン
(アルミニウムイオン)はリン酸イオンとの反応Aに有
効に利用される。さらに、カルシウムイオンおよびマグ
ネシウムイオンもリン酸イオンと反応して水不溶性の塩
を形成するので、リン酸イオンの除去に貢献する。
【0020】このため、本発明では、カルシウムイオン
またはマグネシウムイオンを添加し、鉄イオン(アルミ
ニウムイオン)と水酸化物イオンの反応Bを抑制し、鉄
イオン(アルミニウムイオン)とリン酸イオンの反応A
を効率よく行なわせることもできる。これにより、通電
量を低減することができ、節電できるとともに鉄やアル
ミニウムの溶出量を低減できる。
またはマグネシウムイオンを添加し、鉄イオン(アルミ
ニウムイオン)と水酸化物イオンの反応Bを抑制し、鉄
イオン(アルミニウムイオン)とリン酸イオンの反応A
を効率よく行なわせることもできる。これにより、通電
量を低減することができ、節電できるとともに鉄やアル
ミニウムの溶出量を低減できる。
【0021】本発明の排水の処理装置は前述のように一
般家庭排水にとくに有利に利用できる。したがって、単
独で使用してもよいが、他の浄化システム、たとえば活
性汚泥法、膜分離法、嫌気・好気循環法などと組合せて
家庭用、集合住宅用の総合排水浄化システムとすること
ができる。また、大規模処理システム(し尿処理場)に
も利用できる。
般家庭排水にとくに有利に利用できる。したがって、単
独で使用してもよいが、他の浄化システム、たとえば活
性汚泥法、膜分離法、嫌気・好気循環法などと組合せて
家庭用、集合住宅用の総合排水浄化システムとすること
ができる。また、大規模処理システム(し尿処理場)に
も利用できる。
【0022】
【発明の効果】以上説明したとおり、本発明によれば、
電解槽に塩素イオンが添加されるため、電極への不動態
膜の生成を防止し、リン除去効率を維持することができ
る。
電解槽に塩素イオンが添加されるため、電極への不動態
膜の生成を防止し、リン除去効率を維持することができ
る。
【図1】本発明の一実施の形態にかかわる排水処理装置
を示す説明図である。
を示す説明図である。
【図2】図1における電解槽を示す断面図である。
【図3】本発明の他の実施の形態にかかわる排水処理装
置を示す説明図である。
置を示す説明図である。
【図4】図3における塩素溶解槽と電解槽を示す断面図
である。
である。
1、4 流入口 2、5 流出口 3 電解槽 6 処理室 7 電極 8 電源 9 空気曝気装置 10 散気管 11 エアポンプ 12 パイプ 20 塩素溶解槽 21 塩素剤 22 メッシュ容器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4D027 AB03 BA03 BA04 4D038 AA08 AA10 AB43 BA06 BB19 4D040 BB72 4D061 AA08 AB19 AC30 BA06 CA15
Claims (2)
- 【請求項1】 汚水流入側から嫌気槽、好気槽、沈殿分
離槽または処理水槽、および消毒槽を順次備えてなる排
水処理装置であって、前記消毒槽から嫌気槽に処理水を
返送する経路に、鉄および/またはアルミニウムを含む
少なくとも一対の電極を用いてリン酸イオンを含む排水
中に鉄イオンおよび/またはアルミニウムイオンを電気
化学的に溶出させる電解槽が設置されてなるリン酸イオ
ン含有排水の排水処理装置。 - 【請求項2】 汚水流入側から嫌気槽、好気槽、および
沈殿分離槽または処理水槽を順次備えてなる排水処理装
置であって、前記好気槽または沈殿分離槽から嫌気槽に
排水を返送する経路に、塩素溶解槽、ならびに鉄および
/またはアルミニウムを含む少なくとも一対の電極を用
いてリン酸イオンを含む排水中に鉄イオンおよび/また
はアルミニウムイオンを電気化学的に溶出させる電解槽
が順次設置されてなるリン酸イオン含有排水の排水処理
装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10257255A JP2000084584A (ja) | 1998-09-10 | 1998-09-10 | リン酸イオン含有排水の排水処理装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10257255A JP2000084584A (ja) | 1998-09-10 | 1998-09-10 | リン酸イオン含有排水の排水処理装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000084584A true JP2000084584A (ja) | 2000-03-28 |
Family
ID=17303849
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10257255A Pending JP2000084584A (ja) | 1998-09-10 | 1998-09-10 | リン酸イオン含有排水の排水処理装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000084584A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100459331B1 (ko) * | 2002-12-09 | 2004-12-03 | 대명엔텍(주) | 에어스톤을 이용한 슬러지 재순환용 흡출장치가 장착된고도처리형 오수처리장치 |
US20140001120A1 (en) * | 2012-06-28 | 2014-01-02 | Rowanwood Ip Inc. | Removal of phosphorus from sewage by electrode metal addition |
-
1998
- 1998-09-10 JP JP10257255A patent/JP2000084584A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100459331B1 (ko) * | 2002-12-09 | 2004-12-03 | 대명엔텍(주) | 에어스톤을 이용한 슬러지 재순환용 흡출장치가 장착된고도처리형 오수처리장치 |
US20140001120A1 (en) * | 2012-06-28 | 2014-01-02 | Rowanwood Ip Inc. | Removal of phosphorus from sewage by electrode metal addition |
US10787377B2 (en) | 2012-06-28 | 2020-09-29 | Waterloo Biofilter Systems Inc. | Removal of phosphorus from sewage by electrode metal addition |
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