JP3511801B2 - ファクシミリ制御システム - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】 本発明は、ホスト装置に接
続されたファクシミリ装置へイメージデータを送信し、
そのファクシミリ装置を使用してイメージデータの印刷
を行わせるホスト装置に設けられたファクシミリ制御シ
ステムに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】 近年、ファクシミリ装置をパーソナル
コンピュータ等のホスト装置に接続して、パーソナルコ
ンピュータから他のファクシミリ装置へデータの送受信
を可能としたり、また、パーソナルコンピュータに接続
されたファクシミリ装置をパーソナルコンピュータのプ
リンタやスキャナとして使用するシステムが開発されて
いる。このシステムはパーソナルコンピュータにファク
シミリ装置を接続するだけで、ファクシミリ機能のみな
らず、スキャナ機能やプリンタ機能をも利用できるとい
う利点がある。このシステムでは、パーソナルコンピュ
ータに供給された制御プログラムによって、パーソナル
コンピュータに接続されたファクシミリ装置が制御され
るようにされている。

【０００３】図４に、かかるシステムの機能構成図を示
す。パーソナルコンピュータ１は、ＲＳ−２３２Ｃ規格
の入出力ポート２を備えており、この入出力ポート２を
介して、ファクシミリ装置７と接続されている。このパ
ーソナルコンピュータ１は、主として、アプリケーショ
ンプログラム６と、ドライバプログラム５と、ハードデ
ィスク４と、モニタプログラム３と、前記した入出力ポ
ート２とから構成されている。アプリケーションプログ
ラム６は、ユーザーが直接操作を行うプログラムであ
り、データ内容を画面上に表示するビュワープログラム
６ａや、パーソナルコンピュータ１に接続されたファク
シミリ装置７との通信履歴をログファイル６ｃにより管
理するログマネージャープログラム６ｂなどが設けられ
ている。

【０００４】このログマネージャープログラム６ｂは各
通信毎にログデータを作成し、作成されたログデータを
ログファイル６ｃに登録して通信履歴を管理する。ログ
データには、ファクシミリ装置７に対して送受信された
イメージデータがハードディスク４に格納されるアドレ
ス、即ち、そのイメージデータのファイル名を始めとし
て、送受信（通信）の時刻、送受信の区別、入出力の形
式、処理済みか否かの区別が含まれている。

【０００５】なお、ここで言うところのアドレスとは、
ハードディスク４上の具体的なセクタおよびトラック番
号を示すものではない。周知の基本ＯＳ（オペレーティ
ング・システム）によって、ハードディスク４上の各記
憶部にどのファイルが格納されているかについては全て
管理されているので、各プログラム上からは、少なくと
もファイル名を参照すれば、そのファイル名の付された
イメージデータがハードディスク４上のどの記憶部に格
納されているかを確認することができる。即ち、その意
味で、ファイル名がハードディスク上のアドレスを示す
ことになる。

【０００６】送受信の区別とは、パーソナルコンピュー
タ１を主体とした送受信の区別であり、パーソナルコン
ピュータ１からファクシミリ装置７へイメージデータが
送信される場合は送信、逆に、ファクシミリ装置７から
パーソナルコンピュータ１へイメージデータが送信され
る場合は受信とされる。よって、送信の場合には、ファ
クシミリ装置７へ送信されたイメージデータをそのファ
クシミリ装置７で印刷する場合と、他のファクシミリ装
置へ送信する場合とがある。一方、受信の場合には、フ
ァクシミリ受信されたイメージデータがパーソナルコン
ピュータ１へ送信される場合と、ファクシミリ装置７の
スキャナで読み取られたイメージデータがパーソナルコ
ンピュータ１へ送信される場合とがある。入出力の形式
には、スキャナ(SCAN)、ファクシミリ(FAX)、印刷(PRIN
T)の３つがある。入出力の形式がスキャナ(SCAN)の場合
には、送受信の区別は必ず受信であり、印刷(PRINT)の
場合には必ず送信である。入出力の形式がファクシミリ
(FAX)の場合には、送受信の区別は送信または受信であ
る。なお、ログファイル６ｃは、図４の機能構成図では
ハードディスク４と分離されて図示されているが、実際
にはハードディスク４内に設けられている。

【０００７】ドライバプログラム５は、アプリケーショ
ンプログラム６とファクシミリ装置７との間に介在し
て、両者間のデータの送受信を手助けするためのプログ
ラムである。パーソナルコンピュータ１に接続されたフ
ァクシミリ装置７に対するアクセス方式は、そのファク
シミリ装置７やパーソナルコンピュータ１のハード構成
などにより異なっている。しかし、その異なる環境毎に
アプリケーションプログラム６のアクセス方式を変更す
ることは困難なので、アプリケーションプログラム６と
ファクシミリ装置７との間にドライバプログラム５を介
在させて、アプリケーションプログラム６からのアクセ
ス方式は統一させつつ、その一方で、環境毎に異なるア
クセス方式はドライバプログラム５により対応させるよ
うにしているのである。

【０００８】ファクシミリ装置７との間に介在するドラ
イバプログラム５には、スキャナドライバ５ａ、ＦＡＸ
ドライバ５ｂ、プリンタドライバ５ｃの３つがある。ス
キャナドライバ５ａは、ファクシミリ装置７をスキャナ
装置として使用する場合のドライバプログラムである。
ＦＡＸドライバ５ｂは、パーソナルコンピュータ１に記
憶されたデータをファクシミリ装置７から電話回線を通
じて他のファクシミリ装置へ送信する場合に使用される
ドライバプログラムである。プリンタドライバ５ｃは、
ファクシミリ装置７をプリンタとして使用する場合のド
ライバプログラムである。

【０００９】モニタプログラム３は、ファクシミリ装置
７の接続された入出力ポート２の管理や、ファクシミリ
装置７に対して送受信されるデータのフォーマット変換
などを行うプログラムであり、入出力ポート２とドライ
バプログラム５との間に介在される。このモニタプログ
ラム３は、オートプリントスイッチ３ａを参照できるよ
うにされている。オートプリントスイッチ３ａは、ファ
クシミリ受信されたイメージデータがファクシミリ装置
７から送信されパーソナルコンピュータ１で受信された
場合に、そのイメージデータをパーソナルコンピュータ
１からファクシミリ装置７へ送信して印刷させるか否か
を設定するソフト上のスイッチである。

【００１０】オートプリントスイッチ３ａがオンの場合
には、パーソナルコンピュータ１は、ファクシミリ受信
されたイメージデータを受信すると、そのイメージデー
タをハードディスク４に記憶するとともに、その印刷を
も行う。即ち、ファクシミリ受信されパーソナルコンピ
ュータ１へ送信されたイメージデータは、ファクシミリ
装置７へ送信されて印刷される。一方、オートプリント
スイッチ３ａがオフの場合には、パーソナルコンピュー
タ１は、ファクシミリ受信されたイメージデータを受信
するだけで、そのイメージデータの印刷は行わない。即
ち、ファクシミリ受信されパーソナルコンピュータ１へ
送信されたイメージデータは、ファクシミリ装置７へ送
信されず、印刷されない。なお、オートプリントスイッ
チ３ａは、図４の機能構成図ではハードディスク４と分
離されて図示されているが、実際にはハードディスク４
内に設けられている。

【００１１】ここで、図５から図８を参照して、ファク
シミリ受信されたイメージデータを一旦、パーソナルコ
ンピュータ１内へ取り込み、そのイメージデータをファ
クシミリ装置７で印刷する場合の動作について説明す
る。なお、図５は、指示（メッセージ）及びデータの流
れを表した図であり、図５中、点線の矢印は指示（メッ
セージ）の流れを表し、実線の矢印はデータの流れを表
すものとする。図５中、図６の受信データ自動印刷処理
によるデータ等の流れはＬ１〜Ｌ１３で示され、図７の
印刷データ送信処理によるデータ等の流れはＭ１〜Ｍ７
で示される。また、図８は、ログファイル６ｃの内容が
パーソナルコンピュータ１の画面上に表示された様子を
示した図である。

【００１２】モニタプログラム３は、定期的に、図６に
図示される受信データ自動印刷処理を実行する。この処
理では、まず、モニタプログラム３は、ファクシミリ装
置７に受信データがあるか否をチェックする（Ｌ１、Ｓ
６１）。チェックの結果、ファクシミリ装置７に受信デ
ータがあれば（Ｓ６２：Ｙｅｓ）、ファクシミリ装置７
からその受信データを読み込み（Ｌ２）、ハードディス
ク４へ格納する（Ｌ３、Ｓ６３）。ファクシミリ装置７
から送られてくる受信データは、ＡＴコマンドの付加さ
れたＭＭＲ方式の圧縮データなので、モニタプログラム
３は、その受信データをＡＴコマンドを除いた形式のＭ
ＭＲ方式の圧縮データに変換しハードディスク４に格納
する。なお、圧縮データの方式には、ＭＨ（Modified H
uffman）方式、ＭＲ（Modified READ(Relative Element
Address Designate)）方式、及び、ＭＭＲ（Modified
MR）方式の３つの方式があるが、このシステムではＭＭ
Ｒ方式が使用されるものとする。

【００１３】モニタプログラム３は、その後、ログマネ
ージャープログラム６ｂを介して、受信ログ（ログデー
タ）をログファイル６ｃへ登録する（Ｌ４、Ｌ５、Ｓ６
４）。この受信ログがＩＤナンバー「２」のデータとし
て登録された様子が、図８（ａ）に図示されている。図
８（ａ）に示されるように、ファクシミリ装置７で受信
され、パーソナルコンピュータ１のハードディスク４に
格納されたデータは、「yyy.btx」のファイル名とされ
ている。

【００１４】モニタプログラム３は、ログファイル６ｃ
へ受信ログ（ログデータ）を登録すると、オートプリン
トスイッチ３ａをアクセスし、その設定状態をチェック
する（Ｌ６、Ｌ７、Ｓ６５）。オートプリントスイッチ
３ａがオフに設定されていれば（Ｓ６６：Ｎｏ）、この
処理を終了する。一方、オートプリントスイッチ３ａが
オンに設定されていれば（Ｓ６６：Ｙｅｓ）、受信され
たイメージデータを印刷するために、以下の処理によ
り、印刷ログ（ログデータ）及び印刷されるイメージデ
ータ（「zzz.btx」）が作成される。

【００１５】モニタプログラム３は、Ｓ６３の処理でハ
ードディスク４に格納された受信データを読み出し（Ｌ
８、Ｓ６７）、その読み出されたＭＭＲ方式の圧縮デー
タをビットデータに変換してプリンタドライバ５ｃへ描
画する（Ｌ９、Ｓ６８）。プリンタドライバ５ｃは、描
画されたデータをモニタプログラム３の入力フォーマッ
トであるＭＭＲ方式の圧縮データに変換して、ハードデ
ィスク４へ格納し（Ｌ１０、Ｓ６９）、その格納された
データのアドレスをモニタプログラム３へ知らせる（Ｌ
１１、Ｓ７０）。

【００１６】モニタプログラム３は、プリンタドライバ
５ｃにより新たに作成されたイメージデータに関する印
刷ログ（ログデータ）を、ログマネージャープログラム
６ｂを介して、ログファイル６ｃへ登録し（Ｌ１２、Ｌ
１３、Ｓ７１）、この処理を終了する。図８（ｂ）に示
すように、新たに登録された印刷ログは、ＩＤナンバー
「３」のデータとして画面上に表示される。印刷のため
に新たに作成されたイメージデータは、「zzz.btx」の
ファイル名でハードディスク４に記憶される。作成され
たイメージデータはまだ印刷されていないので、「処理
済」の欄には未処理を表すべく「×」が表示されてい
る。

【００１７】なお、Ｓ６１の処理において、ファクシミ
リ装置７に受信データがあるか否をチェックした結果
（Ｌ１、Ｓ６１）、ファクシミリ装置７に受信データが
ない場合には（Ｓ６２：Ｎｏ）、モニタプログラム３
は、所定時間処理をスリープした後に（所定時間の経過
を待って）（Ｓ７２）、再度、ファクシミリ装置７に受
信データがあるか否のチェックを行う（Ｓ６１）。

【００１８】上述した図６の受信データ自動印刷処理に
より作成された印刷データ（「zzz.btx」）は、図７の
印刷データ送信処理によりファクシミリ装置７へ送信さ
れ、ファクシミリ装置７にて印刷される。図７の印刷デ
ータ送信処理は、モニタプログラム３により定期的に実
行される。

【００１９】この処理では、まず、モニタプログラム３
は、ログマネージャープログラム６ｂを介して、印刷す
べきイメージデータの有無をログファイル６ｃを参照し
て確認する（Ｍ１、Ｍ２、Ｓ８１）。確認の結果、印刷
すべきイメージデータがあれば（Ｓ８２：Ｙｅｓ）、そ
のログデータを読み出す（Ｍ３、Ｓ８３）。モニタプロ
グラム３は、読み出されたログデータに基づいて、印刷
されるイメージデータ（「zzz.btx」）をハードディス
ク４から読み出し（Ｍ４）、読み出されたイメージデー
タをファクシミリ装置７に対して送信可能な出力フォー
マットであるＡＴコマンドの付加されたＭＭＲ方式の圧
縮データに変換する（Ｓ８４）。その後、モニタプログ
ラム３は、その変換されたデータを印刷の指示ととも
に、ファクシミリ装置７へ送信する（Ｍ５、Ｓ８５）。
パーソナルコンピュータ１から（モニタプログラム３か
ら入出力ポート２を介して）送信されたデータを受信し
たファクシミリ装置７は、そのデータとともに受信され
た印刷の指示に基づいて、その受信したイメージデータ
（「zzz.btx」）を印刷する。

【００２０】ファクシミリ装置７へのイメージデータの
送信後、モニタプログラム３は、印刷データの送信が終
了したことをログマネージャープログラム６ｂへ知らせ
る（Ｍ６、Ｓ８６）。その知らせを受けたログマネージ
ャープログラム６ｂは、印刷ログ（ログデータ）を更新
して、送信されたログデータに処理済みの属性を付加す
る（Ｍ７、Ｓ８７）。この結果、図８（ｃ）に示される
ように、ＩＤナンバー「３」のログデータの処理済の欄
には「○」が表示され、ユーザーに印刷が終了したこと
が知らされる。

【００２１】なお、Ｓ８１の処理において、印刷すべき
イメージデータがなければ（Ｓ８２：Ｎｏ）、モニタプ
ログラム３は、所定時間処理をスリープした後に（所定
時間の経過を待って）（Ｓ８８）、印刷すべきイメージ
データの有無の確認が行われる（Ｓ８１）。

【００２２】

【発明が解決しようとする課題】 しかしながら、上述
した受信データ自動印刷処理（図６）及び印刷データ送
信処理（図７）では、印刷されるイメージデータ（「yy
y.btx」）がハードディスク４に格納されているにも拘
らず、全く同じイメージデータ（「zzz.btx」）を新た
に作成し、その新たに作成されたイメージデータ（「zz
z.btx」）をファクシミリ装置７へ送信して印刷するよ
うにしていた。このため印刷処理に長時間を要してしま
うという問題点があった。また、ハードディスク４に
は、全く同じイメージデータが重複して記憶されること
になり、メモリが無駄に使用されてしまうという問題点
があった。

【００２３】本発明は上述した問題点を解決するために
なされたものであり、イメージデータの印刷処理を高速
に行うことができるとともに、ホスト装置のメモリを有
効に使用することができ、しかも、ホスト装置のログフ
ァイルによりファクシミリ装置との送受信を各送受信毎
に確実に管理することができるホスト装置に設けられた
ファクシミリ制御システムを提供することを目的として
いる。

【００２４】

【課題を解決するための手段】 この目的を達成するた
めに、請求項１記載のファクシミリ制御システムは、ホ
スト装置に設けられ、そのホスト装置に接続されたファ
クシミリ装置へイメージデータを送信して、そのファク
シミリ装置によりそのイメージデータの印刷を行わせる
ものであり、前記ファクシミリ装置から送信され前記ホ
スト装置で受信したイメージデータを記憶する記憶手段
と、その記憶手段に記憶されるイメージデータに対応さ
せて、そのイメージデータが記憶されるアドレスなどの
情報を属性として含むログデータを記憶するログファイ
ルと、イメージデータが前記ファクシミリ装置から送信
されて前記ホスト装置で受信され前記記憶手段に記憶さ
れると、その受信したイメージデータのログデータおよ
び、その受信したイメージデータを前記ファクシミリ装
置へ送信して印刷させるための新規のログデータを前記
ログファイルへ登録するログ登録手段と、そのログ登録
手段により前記ログファイルに登録された新規のログデ
ータに基づいて、前記記憶手段に記憶されたイメージデ
ータを前記ファクシミリ装置へ送信し、そのファクシミ
リ装置で印刷を行わせる送信印刷手段とを備えている。

【００２５】この請求項１記載のホスト装置に設けられ
たファクシミリ制御システムによれば、イメージデータ
がファクシミリ装置から送信されてホスト装置で受信さ
れ、記憶手段に記憶されると、ログ登録手段により、そ
の受信したイメージデータのログデータおよび、その受
信したイメージデータを前記ファクシミリ装置へ送信し
て印刷させるための新規のログデータがログファイルに
登録される。そして、送信印刷手段により、その新規に
登録されたログデータに基づいて、イメージデータが印
刷データとしてファクシミリ装置へ送信され、そのファ
クシミリ装置で印刷される。即ち、ファクシミリ装置か
ら送信されホスト装置で受信されたイメージデータを新
たにファクシミリ装置へ送信して、そのファクシミリ装
置で印刷する場合には、印刷のためにログデータは新規
に登録されるものの、印刷されるイメージデータは既存
のデータが使用される。

【００２６】請求項２記載のホスト装置に設けられたフ
ァクシミリ制御システムは、請求項１記載のホスト装置
に設けられたファクシミリ制御システムにおいて、前記
送信印刷手段により該当するイメージデータが前記ファ
クシミリ装置へ送信された場合には、送信済みであるこ
とが識別可能な属性を該当するログデータに追加する属
性追加手段を備えている。

【００２７】請求項３記載のホスト装置に設けられたフ
ァクシミリ制御システムは、請求項１または２に記載の
ホスト装置に設けられたファクシミリ制御システムにお
いて、前記ログ登録手段により登録される新規のログデ
ータには、そのログデータに対応するイメージデータが
前記ファクシミリ装置で印刷されるものであることを示
す属性が含まれており、前記送信印刷手段は、ログデー
タが前記ファクシミリ装置で印刷されるものであること
を示す属性を含むときは、そのログデータに対応するイ
メージデータを前記ファクシミリ装置へ印刷データとし
て送信するものである。

【００２８】

【発明の実施の形態】 以下、本発明の好ましい実施例
について、添付図面を参照して説明する。本実施例のフ
ァクシミリ制御システムは、ホスト装置としてのパーソ
ナルコンピュータ１に、ファクシミリ装置７が接続され
たものであり、その制御プログラム、即ち、アプリケー
ションプログラム６、ドライバプログラム５、及び、モ
ニタプログラム３は、パーソナルコンピュータ１に供給
される。このシステムの構成は、図４を基に、既に従来
技術で説明したものと同一であるので、同一の部分には
同一の番号を付し、その説明は省略する。なお、本実施
例では、モニタプログラム３の内容が改良されている。

【００２９】図１から図３、及び図７を参照して、ファ
クシミリ受信されたイメージデータを一旦、パーソナル
コンピュータ１内へ取り込み、そのイメージデータをフ
ァクシミリ装置７で印刷する場合の動作について説明す
る。なお、図１は、指示（メッセージ）及びデータの流
れを表した図であり、図１中、点線の矢印は指示（メッ
セージ）の流れを表し、実線の矢印はデータの流れを表
すものとする。図１中、図２の受信データ自動印刷処理
によるデータ等の流れはＫ１〜Ｋ９で示され、図７の印
刷データ送信処理によるデータ等の流れはＭ１〜Ｍ７で
示される。また、図３は、ログファイル６ｃの内容がパ
ーソナルコンピュータ１の画面上に表示された様子を示
した図である。

【００３０】モニタプログラム３は、定期的に、図２に
図示される受信データ自動印刷処理を実行する。この処
理では、まず、モニタプログラム３は、ファクシミリ装
置７に受信データがあるか否をチェックする（Ｋ１、Ｓ
２１）。チェックの結果、ファクシミリ装置７に受信デ
ータがあれば（Ｓ２２：Ｙｅｓ）、ファクシミリ装置７
からその受信データを読み込み（Ｋ２）、ハードディス
ク４へ格納する（Ｋ３、Ｓ２３）。ファクシミリ装置７
から送られてくる受信データは、ＡＴコマンドの付加さ
れたＭＭＲ方式の圧縮データなので、モニタプログラム
３は、その受信データをＡＴコマンドを除いた形式のＭ
ＭＲ方式の圧縮データに変換しハードディスク４に格納
する。なお、圧縮データの方式には、ＭＨ（Modified H
uffman）方式、ＭＲ（Modified READ(Relative Element
Address Designate)）方式、及び、ＭＭＲ（Modified
MR）方式の３つの方式があるが、このシステムではＭＭ
Ｒ方式が使用されるものとする。

【００３１】モニタプログラム３は、その後、ログマネ
ージャープログラム６ｂを介して、受信ログ（ログデー
タ）をログファイル６ｃへ登録する（Ｋ４、Ｋ５、Ｓ２
４）。この受信ログがＩＤナンバー「２」のデータとし
て登録された様子が、図３（ａ）に図示されている。図
３（ａ）に示されるように、ファクシミリ装置７で受信
され、パーソナルコンピュータ１のハードディスク４に
格納されたデータは、「yyy.btx」のファイル名とされ
ている。

【００３２】モニタプログラム３は、ログファイル６ｃ
へ受信ログ（ログデータ）を登録すると、オートプリン
トスイッチ３ａをアクセスし、その設定状態をチェック
する（Ｋ６、Ｋ７、Ｓ２５）。オートプリントスイッチ
３ａがオフに設定されていれば（Ｓ２６：Ｎｏ）、この
処理を終了する。一方、オートプリントスイッチ３ａが
オンに設定されていれば（Ｓ２６：Ｙｅｓ）、受信され
たイメージデータを印刷するために、ログマネージャー
プログラム６ｂを介して、新たな印刷ログ（ログデー
タ）をログファイル６ｃへ登録し（Ｋ８、Ｋ９、Ｓ２
７）、この処理を終了する。印刷されるイメージデータ
は、既にハードディスク４に記憶されているイメージデ
ータであるので、Ｓ２７の処理では、ログデータのみを
新規に登録し、印刷されるイメージデータとしては既存
のデータが使用される。即ち、図３（ｂ）に示されるよ
うに、新たに登録された印刷ログ（ログデータ）はＩＤ
ナンバー「３」のデータとして画面上に表示されるが、
ログデータにより参照されるファイルは、既存の「yyy.
btx」である。作成された印刷ログの処理（印刷）は未
だ行われていないので、「処理済」の欄には未処理を表
すべく「×」が表示されている。

【００３３】なお、Ｓ２１の処理において、ファクシミ
リ装置７に受信データがあるか否をチェックした結果
（Ｋ１、Ｓ２１）、ファクシミリ装置７に受信データが
ない場合には（Ｓ２２：Ｎｏ）、モニタプログラム３
は、所定時間処理をスリープした後に（所定時間の経過
を待って）（Ｓ２８）、再度、ファクシミリ装置７に受
信データがあるか否のチェックを行う（Ｓ２１）。

【００３４】この図２の受信データ自動印刷処理により
新たに作成された印刷ログ（ログデータ）に基づいて、
対応するイメージデータ（「yyy.btx」）が、図７の印
刷データ送信処理によりファクシミリ装置７へ送信さ
れ、ファクシミリ装置７にて印刷される。図７の印刷デ
ータ送信処理は、モニタプログラム３により定期的に実
行される。

【００３５】この処理では、まず、モニタプログラム３
は、ログマネージャープログラム６ｂを介して、印刷す
べきイメージデータの有無をログファイル６ｃを参照し
て確認する（Ｍ１、Ｍ２、Ｓ８１）。確認の結果、印刷
すべきイメージデータがあれば（Ｓ８２：Ｙｅｓ）、そ
のログデータを読み出す（Ｍ３、Ｓ８３）。モニタプロ
グラム３は、読み出されたログデータに基づいて、印刷
されるイメージデータ（「yyy.btx」）をハードディス
ク４から読み出し（Ｍ４）、ファクシミリ装置７に対し
て送信可能な出力フォーマットであるＡＴコマンドの付
加されたＭＭＲ方式の圧縮データに変換する（Ｓ８
４）。その後、モニタプログラム３は、その変換された
イメージデータを印刷の指示とともにファクシミリ装置
７へ送信する（Ｍ５、Ｓ８５）。パーソナルコンピュー
タ１から（モニタプログラム３から入出力ポート２を介
して）送信されたデータを受信したファクシミリ装置７
は、そのデータとともに受信された印刷の指示に基づい
て、その受信したイメージデータ（「yyy.btx」）を印
刷する。

【００３６】ファクシミリ装置７へのイメージデータの
送信後、モニタプログラム３は、印刷データの送信が終
了したことをログマネージャープログラム６ｂへ知らせ
る（Ｍ６、Ｓ８６）。その知らせを受けたログマネージ
ャープログラム６ｂは、印刷ログ（ログデータ）を更新
して、送信されたログデータに処理済みの属性を付加す
る（Ｍ７、Ｓ８７）。この結果、図３（ｃ）に示される
ように、ＩＤナンバー「３」のログデータの処理済の欄
には「○」が表示され、ユーザーに印刷が終了したこと
が知らされる。

【００３７】なお、Ｓ８１の処理において、印刷すべき
イメージデータがなければ（Ｓ８２：Ｎｏ）、モニタプ
ログラム３は、所定時間処理をスリープした後に（所定
時間の経過を待って）（Ｓ８８）、印刷すべきイメージ
データの有無の確認が行われる（Ｓ８１）。

【００３８】以上説明したように、本実施例のファクシ
ミリ制御システムによれば、ファクシミリ受信されたイ
メージデータを一旦、パーソナルコンピュータ１内へ取
り込み、そのイメージデータをファクシミリ装置７へ送
信して印刷させる場合には、印刷ログ（ログデータ）の
みを新たに作成し、印刷されるイメージデータとして
は、既存の受信されたイメージデータを使用するので
（新たにイメージデータを作成しないので）、受信デー
タ自動印刷処理（図２）を高速に行うことができる。ま
た、同じイメージデータがハードディスク４に重複して
記憶されないので、ハードディスク４のメモリを有効に
使用することができる。更に、このように印刷データを
新たに作成しなくても、ログデータは新規に作成される
ので、ファクシミリ装置７との送受信は各送受信毎に確
実に管理することができる。

【００３９】本実施例における請求項１から３記載のホ
スト装置としてはパーソナルコンピュータ１が相当し、
記憶手段としてはハードディスク４が相当し、ログ登録
手段としてはＳ２４およびＳ２７の処理（図２）が相当
し、送信印刷手段としてはＳ８３からＳ８５の処理（図
７）が相当する。また、請求項２記載の属性追加手段と
してはＳ８７の処理（図７）が相当する。

【００４０】以上、実施例に基づき本発明を説明した
が、本発明は上記実施例に何ら限定されるものではな
く、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変形
が可能であることは容易に推察できるものである。

【００４１】例えば、本実施例では、ファクシミリ装置
７を使用して印刷する場合に本発明を適用したが、ファ
クシミリ装置７へ送信されたデータを他のファクシミリ
装置へ送信する場合に本発明を適用することも可能であ
る。また、一旦、ファクシミリ装置７へ送信され印刷さ
れたイメージデータを、再度、ファクシミリ装置７へ送
信して印刷する場合にも、本発明を適用することは可能
である。

【００４２】

【発明の効果】 本発明のホスト装置に設けられたファ
クシミリ制御システムによれば、ファクシミリ装置から
送信されホスト装置で受信されたイメージデータを新た
にファクシミリ装置へ送信して、そのファクシミリ装置
で印刷する場合には、印刷のためにログデータは新規に
登録されるものの、印刷されるイメージデータは既存の
データが使用される。よって、従来のようにログデータ
のみならずイメージデータをも新規に作成していた場合
に比べて、イメージデータの印刷処理を高速に行うこと
ができるとともに、ホスト装置のメモリを有効に使用す
ることができるという効果がある。更に、印刷データを
新たに作成しなくても、印刷のためのログデータは新規
に作成されるので、ファクシミリ装置との送受信は、ホ
スト装置のログファイルによって各送受信毎に確実に管
理することができるという効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本発明の一実施例であるファクシミリ制御シ
ステムにおける受信データ印刷処理のデータ及び指示の
流れを表した図である。

【図２】 受信データ自動印刷処理を示したフローチャ
ートである。

【図３】 ログファイルの内容がパーソナルコンピュー
タの画面上に表示された様子を示した図である。

【図４】 従来技術におけるファクシミリ制御システム
の機能構成図である。

【図５】 従来技術のファクシミリ制御システムにおけ
る受信データ印刷処理のデータ及び指示の流れを表した
図である。

【図６】 従来技術における受信データ自動印刷処理を
示したフローチャートである。

【図７】 印刷データ送信処理を示したフローチャート
である。

【図８】 従来技術におけるログファイルの内容がパー
ソナルコンピュータの画面上に表示された様子を示した
図である。

【符号の説明】

１ パーソナルコンピュータ（ホ
スト装置） ２ 入出力ポート ３ モニタプログラム ３ａ オートプリントスイッチ ４ ハードディスク（記憶手段） ６ｂ ログマネージャープログラム ６ｃ ログファイル ７ ファクシミリ装置

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.⁷ 識別記号 ＦＩ Ｈ０４Ｎ 1/32 Ｈ０４Ｎ 1/32 Ｚ

Claims (3)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 ホスト装置に接続されたファクシミリ装
   置へイメージデータを送信して、そのファクシミリ装置
   によりそのイメージデータの印刷を行わせる前記ホスト
   装置に設けられたファクシミリ制御システムにおいて、 前記ファクシミリ装置から送信され前記ホスト装置で受
   信したイメージデータを記憶する記憶手段と、 その記憶手段に記憶されるイメージデータに対応させ
   て、そのイメージデータが記憶されるアドレスなどの情
   報を属性として含むログデータを記憶するログファイル
   と、イメージデータが前記ファクシミリ装置から送信されて
   前記ホスト装置で受信され前記記憶手段に記憶される
   と、その受信したイメージデータのログデータおよび、
   その受信したイメージデータを前記ファクシミリ装置へ
   送信して印刷させるための 新規のログデータを前記ログ
   ファイルへ登録するログ登録手段と、 そのログ登録手段により前記ログファイルに登録された
   新規のログデータに基づいて、前記記憶手段に記憶され
   たイメージデータを前記ファクシミリ装置へ送信し、そ
   のファクシミリ装置で印刷を行わせる送信印刷手段とを
   備えたことを特徴とする前記ホスト装置に設けられたフ
   ァクシミリ制御システム。
2. 【請求項２】 前記送信印刷手段により該当するイメー
   ジデータが前記ファクシミリ装置へ送信された場合に
   は、送信済みであることが識別可能な属性を該当するロ
   グデータに追加する属性追加手段を備えたことを特徴と
   する請求項１記載の前記ホスト装置に設けられたファク
   シミリ制御システム。
3. 【請求項３】 前記ログ登録手段により登録される新規
   のログデータには、そのログデータに対応するイメージ
   データが前記ファクシミリ装置で印刷されるものである
   ことを示す属性が含まれており、 前記送信印刷手段は、ログデータが前記ファクシミリ装
   置で印刷されるものであることを示す属性を含むとき
   は、そのログデータに対応するイメージデータを前記フ
   ァクシミリ装置へ印刷データとして送信することを特徴
   とする請求項１または２に記載の前記ホスト装置に設け
   られたファクシミリ制御システム。