JP3510745B2 - 水噴射推進艇の船底構造 - Google Patents
水噴射推進艇の船底構造Info
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- JP3510745B2 JP3510745B2 JP29749196A JP29749196A JP3510745B2 JP 3510745 B2 JP3510745 B2 JP 3510745B2 JP 29749196 A JP29749196 A JP 29749196A JP 29749196 A JP29749196 A JP 29749196A JP 3510745 B2 JP3510745 B2 JP 3510745B2
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- B63B—SHIPS OR OTHER WATERBORNE VESSELS; EQUIPMENT FOR SHIPPING
- B63B1/00—Hydrodynamic or hydrostatic features of hulls or of hydrofoils
- B63B1/02—Hydrodynamic or hydrostatic features of hulls or of hydrofoils deriving lift mainly from water displacement
- B63B1/04—Hydrodynamic or hydrostatic features of hulls or of hydrofoils deriving lift mainly from water displacement with single hull
- B63B1/042—Hydrodynamic or hydrostatic features of hulls or of hydrofoils deriving lift mainly from water displacement with single hull the underpart of which being partly provided with channels or the like, e.g. catamaran shaped
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- B63B—SHIPS OR OTHER WATERBORNE VESSELS; EQUIPMENT FOR SHIPPING
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- B63B1/16—Hydrodynamic or hydrostatic features of hulls or of hydrofoils deriving additional lift from hydrodynamic forces
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- B63B34/00—Vessels specially adapted for water sports or leisure; Body-supporting devices specially adapted for water sports or leisure
- B63B34/10—Power-driven personal watercraft, e.g. water scooters; Accessories therefor
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Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、船体の船尾下部に
形成したポンプ室にジェットポンプを配設し、このジェ
ットポンプから船体の後方に向って噴射する水の反力
で、この船体を前進させるようにした水噴射推進艇の船
底構造に関するものである。
形成したポンプ室にジェットポンプを配設し、このジェ
ットポンプから船体の後方に向って噴射する水の反力
で、この船体を前進させるようにした水噴射推進艇の船
底構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】上記水噴射推進艇の船底構造には、従
来、次のように構成されたものがある。
来、次のように構成されたものがある。
【0003】即ち、水に浮かべられる船体の船尾下部に
この船体の後方と下方とに向ってそれぞれ開口するポン
プ室が形成されている。このポンプ室にジェットポンプ
が配設され、このジェットポンプにより上記船体の後方
に向って水が噴射可能とされている。また、上記ポンプ
室の下部の開口を開閉自在に閉じて上記船尾の船底を形
成する船底プレートが設けられている。
この船体の後方と下方とに向ってそれぞれ開口するポン
プ室が形成されている。このポンプ室にジェットポンプ
が配設され、このジェットポンプにより上記船体の後方
に向って水が噴射可能とされている。また、上記ポンプ
室の下部の開口を開閉自在に閉じて上記船尾の船底を形
成する船底プレートが設けられている。
【0004】そして、上記ジェットポンプにより、船体
の後方に向って水を噴射させれば、その反力で上記船体
が水面上を前方に向って推進させられるようになってい
る。
の後方に向って水を噴射させれば、その反力で上記船体
が水面上を前方に向って推進させられるようになってい
る。
【0005】上記推進時において、上記船底プレートは
ポンプ室に渦が生じることを抑制して推進抵抗の増大を
抑制し、これにより、船艇が円滑に推進できるようにす
ると共に、ジェットポンプが水底に衝突しないようこの
ジェットポンプを保護している。
ポンプ室に渦が生じることを抑制して推進抵抗の増大を
抑制し、これにより、船艇が円滑に推進できるようにす
ると共に、ジェットポンプが水底に衝突しないようこの
ジェットポンプを保護している。
【0006】一方、上記船底プレートを船体から取り外
して、上記ポンプ室の下部の開口を開放すれば、この開
口を通し、上記船体に対するジェットポンプの脱着が可
能になると共に、このジェットポンプに対する保守点検
が容易にできることとされている。
して、上記ポンプ室の下部の開口を開放すれば、この開
口を通し、上記船体に対するジェットポンプの脱着が可
能になると共に、このジェットポンプに対する保守点検
が容易にできることとされている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、船艇を操舵
により旋回させる場合には、船尾はその慣性力で水面に
対し船体の幅方向に移動するが、従来の船底プレートの
下面は単に平坦面とされているため、この船底プレート
の下面はこれに接する水に対し上記幅方向で容易に滑る
こととなり、よって、上記旋回半径が大きくなったり、
旋回に時間がかかることとなって、所望の操舵ができな
いおそれがある。
により旋回させる場合には、船尾はその慣性力で水面に
対し船体の幅方向に移動するが、従来の船底プレートの
下面は単に平坦面とされているため、この船底プレート
の下面はこれに接する水に対し上記幅方向で容易に滑る
こととなり、よって、上記旋回半径が大きくなったり、
旋回に時間がかかることとなって、所望の操舵ができな
いおそれがある。
【0008】そこで、上記不都合を解消すべく、所望の
操舵ができるようにすることが考えられるが、このよう
にした場合においても、船艇が前方に直進的に推進する
とき(以下、これを「通常の推進時」という)には、こ
の推進が円滑になされるようにすることが要求される。
操舵ができるようにすることが考えられるが、このよう
にした場合においても、船艇が前方に直進的に推進する
とき(以下、これを「通常の推進時」という)には、こ
の推進が円滑になされるようにすることが要求される。
【0009】一方、上記ポンプ室には空気の泡が滞留す
ることがあるが、この泡が多くなると、船艇の推進抵抗
が増大するという不都合がある。
ることがあるが、この泡が多くなると、船艇の推進抵抗
が増大するという不都合がある。
【0010】また、通常、船艇にはその推進速度を検出
するための速度センサが設けられ、従来では、この速度
センサは船底プレートに取り付けられているが、この船
底プレートはほぼ平坦な板のため、種々の外力により振
動が生じることがあり、この際、この振動が上記速度セ
ンサに伝えられて、検出精度が低下するおそれがある。
するための速度センサが設けられ、従来では、この速度
センサは船底プレートに取り付けられているが、この船
底プレートはほぼ平坦な板のため、種々の外力により振
動が生じることがあり、この際、この振動が上記速度セ
ンサに伝えられて、検出精度が低下するおそれがある。
【0011】本発明は、上記のような事情に注目してな
されたもので、所望の操舵ができる水噴射推進艇の提供
を課題とする。
されたもので、所望の操舵ができる水噴射推進艇の提供
を課題とする。
【0012】また、上記したように所望の操舵ができる
ようにした場合でも、「通常の推進時」に、船艇の推進
抵抗が小さく抑えられて、この船艇が円滑に推進できる
ようにすることをことを課題とする。
ようにした場合でも、「通常の推進時」に、船艇の推進
抵抗が小さく抑えられて、この船艇が円滑に推進できる
ようにすることをことを課題とする。
【0013】また、上記ポンプ室に空気の泡が多量に滞
留しないようにして、船艇の推進抵抗を低減させること
を課題とする。
留しないようにして、船艇の推進抵抗を低減させること
を課題とする。
【0014】更に、船体側に速度センサを取り付けた場
合に、上記船体側の振動が上記速度センサに伝わらない
ようにして、この速度センサの検出精度が良好に保たれ
るようにすることを課題とする。
合に、上記船体側の振動が上記速度センサに伝わらない
ようにして、この速度センサの検出精度が良好に保たれ
るようにすることを課題とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の本発明の水噴射推進艇の船底構造は、次の如くであ
る。
の本発明の水噴射推進艇の船底構造は、次の如くであ
る。
【0016】請求項1の発明は、船体3の船尾下部にこ
の船体3の後方と下方とに向ってそれぞれ開口するポン
プ室7を形成し、このポンプ室7にジェットポンプ30
を配設し、このジェットポンプ30により上記船体3の
後方に向って水2を噴射可能とし、上記ポンプ室7の下
部の開口を開閉自在に閉じる船底プレート37を設けた
場合において、
の船体3の後方と下方とに向ってそれぞれ開口するポン
プ室7を形成し、このポンプ室7にジェットポンプ30
を配設し、このジェットポンプ30により上記船体3の
後方に向って水2を噴射可能とし、上記ポンプ室7の下
部の開口を開閉自在に閉じる船底プレート37を設けた
場合において、
【0017】上記船底プレート37の下面37aに、こ
の下面37aの前後方向のほぼ全長にわたり、前後方向
にほぼ直線的に延びる溝39を形成し、
の下面37aの前後方向のほぼ全長にわたり、前後方向
にほぼ直線的に延びる溝39を形成し、
【0018】前後方向に延びる流水管23を船体3に取
り付け、上記流水管23の前端を上記船体3の下方に向
い開口させてこれを水導入口25とし、同上流水管23
の後端側を上記ジェットポンプ30に連結させ、このジ
ェットポンプ30の駆動で上記船体3の下方の水2が上
記水導入口25を通り上記流水管23に流入し、かつ、
この流水管23内の水が上記ジェットポンプ30により
上記船体3の後方に向って噴射されるようにし、
り付け、上記流水管23の前端を上記船体3の下方に向
い開口させてこれを水導入口25とし、同上流水管23
の後端側を上記ジェットポンプ30に連結させ、このジ
ェットポンプ30の駆動で上記船体3の下方の水2が上
記水導入口25を通り上記流水管23に流入し、かつ、
この流水管23内の水が上記ジェットポンプ30により
上記船体3の後方に向って噴射されるようにし、
【0019】上記船体3の幅方向で、上記溝39の少な
くとも一部を上記水導入口25の外側方に位置させたも
のである。
くとも一部を上記水導入口25の外側方に位置させたも
のである。
【0020】請求項2の発明は、請求項1の発明に加え
て、上記ポンプ室7の前部壁7aの下端部と、上記船底
プレート37の前端部との間に、上記ポンプ室7と上記
溝39とを互いに連通させるスリット44を形成したも
のである。
て、上記ポンプ室7の前部壁7aの下端部と、上記船底
プレート37の前端部との間に、上記ポンプ室7と上記
溝39とを互いに連通させるスリット44を形成したも
のである。
【0021】請求項3の発明は、請求項1の発明に加え
て、上記船底プレート37の前端部に切り欠き72を形
成し、この切り欠き72に水2の抵抗を受けて船艇1の
推進速度を検出する速度センサ73を挿入し、この速度
センサ73を上記船体3の一部で構成されたポンプ室7
の前部壁7aの下端部に取り付けたものである。
て、上記船底プレート37の前端部に切り欠き72を形
成し、この切り欠き72に水2の抵抗を受けて船艇1の
推進速度を検出する速度センサ73を挿入し、この速度
センサ73を上記船体3の一部で構成されたポンプ室7
の前部壁7aの下端部に取り付けたものである。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
により説明する。
により説明する。
【0023】図2、3において、符号1は跨座式(換言
すれば、鞍乗式)の水噴射推進艇である小型の船艇であ
り、水2に浮かべられている。また、矢印Frは、上記
船艇1の進行方向の前方を示し、下記する左右とは上記
前方に向っての方向をいうものとする。
すれば、鞍乗式)の水噴射推進艇である小型の船艇であ
り、水2に浮かべられている。また、矢印Frは、上記
船艇1の進行方向の前方を示し、下記する左右とは上記
前方に向っての方向をいうものとする。
【0024】上記船艇1の船体3は繊維で強化された樹
脂(FRP)製で、その下部がハル4、上部がデッキ5
であり、これらハル4とデッキ5の結合部がガンネル6
である。また、上記船体3の船尾下部であるハル4の後
部の下面側にはポンプ室7が形成され、このポンプ室7
は、船体3の後方と下方とに向ってそれぞれ開口させら
れている。
脂(FRP)製で、その下部がハル4、上部がデッキ5
であり、これらハル4とデッキ5の結合部がガンネル6
である。また、上記船体3の船尾下部であるハル4の後
部の下面側にはポンプ室7が形成され、このポンプ室7
は、船体3の後方と下方とに向ってそれぞれ開口させら
れている。
【0025】上記船体3の内部を前部室9と後部室10
とに仕切る仕切壁であるバルクヘッド11が設けられて
いる。このバルクヘッド11は上記ハル4とデッキ5の
各内面に強固に固着され、船体3の補強材ともなってい
る。
とに仕切る仕切壁であるバルクヘッド11が設けられて
いる。このバルクヘッド11は上記ハル4とデッキ5の
各内面に強固に固着され、船体3の補強材ともなってい
る。
【0026】上記船体3に搭載されてこの船体3を推進
させる推進装置12が設けられている。この推進装置1
2は、前部室9に設置される2サイクル多気筒(3気
筒)の内燃機関13を有し、この内燃機関13は船体3
の幅方向で、そのほぼ中央に位置させられている。ま
た、この内燃機関13に供給されるべき燃料を溜める燃
料タンク14も上記前部室9に設置されている。
させる推進装置12が設けられている。この推進装置1
2は、前部室9に設置される2サイクル多気筒(3気
筒)の内燃機関13を有し、この内燃機関13は船体3
の幅方向で、そのほぼ中央に位置させられている。ま
た、この内燃機関13に供給されるべき燃料を溜める燃
料タンク14も上記前部室9に設置されている。
【0027】上記船体3の外部から通気口(不図示)を
通し上記前部室9内に導入された空気を、上記内燃機関
13の内部に導入させる吸気系部材15と、同上内燃機
関13から延出してこの内燃機関13で生じる排気17
を船体3の後方に排出させる排気系部材16とが設けら
れている。この排気系部材16は第1排気管18、第2
排気管19、逆流防止箱20、および第3排気管21で
構成され、この順序で互いに連結されている。上記第1
排気管18は上記内燃機関13の各気筒に連結され、一
方、上記第3排気管21の下流端は上記船体3の後方に
向って開口している。
通し上記前部室9内に導入された空気を、上記内燃機関
13の内部に導入させる吸気系部材15と、同上内燃機
関13から延出してこの内燃機関13で生じる排気17
を船体3の後方に排出させる排気系部材16とが設けら
れている。この排気系部材16は第1排気管18、第2
排気管19、逆流防止箱20、および第3排気管21で
構成され、この順序で互いに連結されている。上記第1
排気管18は上記内燃機関13の各気筒に連結され、一
方、上記第3排気管21の下流端は上記船体3の後方に
向って開口している。
【0028】図1〜6において、上記内燃機関13から
の動力を受けて駆動するジェット噴射手段22が設けら
れている。このジェット噴射手段22は、前後方向に延
びて断面が円形をなす流水管23を有し、この流水管2
3は締結具によって上記船体3に着脱自在に締結されて
いる。上記流水管23の内孔が水通路24とされ、この
水通路24の軸心は船体3の幅方向でほぼ中央部に位置
している。
の動力を受けて駆動するジェット噴射手段22が設けら
れている。このジェット噴射手段22は、前後方向に延
びて断面が円形をなす流水管23を有し、この流水管2
3は締結具によって上記船体3に着脱自在に締結されて
いる。上記流水管23の内孔が水通路24とされ、この
水通路24の軸心は船体3の幅方向でほぼ中央部に位置
している。
【0029】上記流水管23の前端は下方に折り曲げら
れてその開口は上記船体3の下方の水2を上記水通路2
4に導入可能とさせる水導入口25とされ、この水導入
口25は前記ポンプ室7の前方近傍で、ハル4の下面か
ら下方に向って開口している。一方、上記流水管23の
後端の開口は上記水通路24内の水2を船体3の後方に
排出させる水排出口26とされている。
れてその開口は上記船体3の下方の水2を上記水通路2
4に導入可能とさせる水導入口25とされ、この水導入
口25は前記ポンプ室7の前方近傍で、ハル4の下面か
ら下方に向って開口している。一方、上記流水管23の
後端の開口は上記水通路24内の水2を船体3の後方に
排出させる水排出口26とされている。
【0030】また、上記ジェット噴射手段22は、上記
内燃機関13から動力を受けて回転する推進軸28を有
している。この推進軸28の軸心は前後方向に延び、か
つ、船体3の幅方向でほぼ中央部に位置し、その前端が
上記内燃機関13のクランク軸に連動連結され、後端は
上記水通路24内に位置してこの後端にインペラ29が
取り付けられている。上記ジェット噴射手段22は上記
ポンプ室7に配設されるジェットポンプ30を有してい
る。このジェットポンプ30は、上記流水管23の後部
で形成され、つまり、後端側と連結されるポンプケース
31と、このポンプケース31に内有された上記インペ
ラ29とで構成されている。
内燃機関13から動力を受けて回転する推進軸28を有
している。この推進軸28の軸心は前後方向に延び、か
つ、船体3の幅方向でほぼ中央部に位置し、その前端が
上記内燃機関13のクランク軸に連動連結され、後端は
上記水通路24内に位置してこの後端にインペラ29が
取り付けられている。上記ジェット噴射手段22は上記
ポンプ室7に配設されるジェットポンプ30を有してい
る。このジェットポンプ30は、上記流水管23の後部
で形成され、つまり、後端側と連結されるポンプケース
31と、このポンプケース31に内有された上記インペ
ラ29とで構成されている。
【0031】上記流水管23の後端に外嵌されて上記船
体3の船尾に支承される操舵管33が設けられ、この操
舵管33はその後部が上下、左右に回動するよう支承さ
れている。一方、上記船体3の上部にハンドル34が突
設され、このハンドル34に上記操舵管33が連動連結
されている。上記ハンドル34の後方で、同上船体3の
上面には跨座式のシート35が設けられ、このシート3
5に着座したライダーにより上記ハンドル34の操舵操
作が可能とされている。
体3の船尾に支承される操舵管33が設けられ、この操
舵管33はその後部が上下、左右に回動するよう支承さ
れている。一方、上記船体3の上部にハンドル34が突
設され、このハンドル34に上記操舵管33が連動連結
されている。上記ハンドル34の後方で、同上船体3の
上面には跨座式のシート35が設けられ、このシート3
5に着座したライダーにより上記ハンドル34の操舵操
作が可能とされている。
【0032】上記ポンプ室7の下部の開口を開閉自在に
閉じて、上記船体3の船尾の船底を形成するアルミ合金
製の船底プレート37が設けられている。この船底プレ
ート37は、上記船体3の船尾を構成するハル4の後部
下面に、締結具38によって着脱自在に締結されてい
る。
閉じて、上記船体3の船尾の船底を形成するアルミ合金
製の船底プレート37が設けられている。この船底プレ
ート37は、上記船体3の船尾を構成するハル4の後部
下面に、締結具38によって着脱自在に締結されてい
る。
【0033】上記内燃機関13を駆動させると、この内
燃機関13が出力する動力が上記ジェット噴射手段22
の推進軸28に伝達され、この推進軸28と共に回転す
る上記インペラ29により、上記水通路24内の水2が
後方に向って加速される。これにより、上記船体3の下
方の水2が上記水通路24の水導入口25からこの水通
路24内に吸入される一方、この水通路24を通過して
その水排出口26から後方に向って噴射される。つま
り、上記ジェットポンプ30から船体3の後方に向って
水2が噴射される。すると、この噴射の反力により、上
記船艇1が前方に向って推進させられる。
燃機関13が出力する動力が上記ジェット噴射手段22
の推進軸28に伝達され、この推進軸28と共に回転す
る上記インペラ29により、上記水通路24内の水2が
後方に向って加速される。これにより、上記船体3の下
方の水2が上記水通路24の水導入口25からこの水通
路24内に吸入される一方、この水通路24を通過して
その水排出口26から後方に向って噴射される。つま
り、上記ジェットポンプ30から船体3の後方に向って
水2が噴射される。すると、この噴射の反力により、上
記船艇1が前方に向って推進させられる。
【0034】また、この推進中に、上記ハンドル34を
操舵操作し、上記操舵管33の姿勢を変化させるよう回
動させれば、上記噴射の方向が変化して、船艇1が所望
の方向に旋回して操舵がなされるようになっている。
操舵操作し、上記操舵管33の姿勢を変化させるよう回
動させれば、上記噴射の方向が変化して、船艇1が所望
の方向に旋回して操舵がなされるようになっている。
【0035】上記の場合、船底プレート37は、上記船
艇1の推進時に、上記ポンプ室7に渦が生じることを抑
制して、推進抵抗の増大を抑制すると共に、ジェットポ
ンプ30と操舵管33とが水底に衝突することを防止し
て、これらを保護する。
艇1の推進時に、上記ポンプ室7に渦が生じることを抑
制して、推進抵抗の増大を抑制すると共に、ジェットポ
ンプ30と操舵管33とが水底に衝突することを防止し
て、これらを保護する。
【0036】また、上記船底プレート37を船体3から
取り外して、上記ポンプ室7の下部の開口を開放すれ
ば、上記船体3に対する流水管23やジェットポンプ3
0の脱着が可能になると共に、上記ジェットポンプ30
に対する保守点検が容易にできることとされている。
取り外して、上記ポンプ室7の下部の開口を開放すれ
ば、上記船体3に対する流水管23やジェットポンプ3
0の脱着が可能になると共に、上記ジェットポンプ30
に対する保守点検が容易にできることとされている。
【0037】図1、4〜6において、上記船底プレート
37の下面37aには、この下面37aの前後方向のほ
ぼ全長(全長を含む)にわたり、前後方向にほぼ直線的
に延びる左右一対の溝39,39が形成されている。こ
れら各溝39は、横断面が下方に向って開口する半円形
状をなし、前後各部で同じ形状、同じ大きさを有してい
る。
37の下面37aには、この下面37aの前後方向のほ
ぼ全長(全長を含む)にわたり、前後方向にほぼ直線的
に延びる左右一対の溝39,39が形成されている。こ
れら各溝39は、横断面が下方に向って開口する半円形
状をなし、前後各部で同じ形状、同じ大きさを有してい
る。
【0038】そして、上記したように、船底プレート3
7の下面37aに溝39,39を形成したため、船艇1
を操舵により旋回させる場合であって、船尾がその慣性
力で水面に対し船体3の幅方向に移動する場合には、こ
れと共に上記各溝39,39も移動し、この際、上記各
溝39,39はその幅方向に移動することから、これら
溝39は上記船底プレート37の下面37aに接する水
2から大きい抵抗力を受けることとなって、上記した船
尾の幅方向への移動が規制される。
7の下面37aに溝39,39を形成したため、船艇1
を操舵により旋回させる場合であって、船尾がその慣性
力で水面に対し船体3の幅方向に移動する場合には、こ
れと共に上記各溝39,39も移動し、この際、上記各
溝39,39はその幅方向に移動することから、これら
溝39は上記船底プレート37の下面37aに接する水
2から大きい抵抗力を受けることとなって、上記した船
尾の幅方向への移動が規制される。
【0039】よって、旋回時に船底プレート37の下面
37aがこれに接する水2に対し上記幅方向で容易に滑
っていた従来に比べて、旋回半径が小さくなると共に、
旋回時間が短くなる。
37aがこれに接する水2に対し上記幅方向で容易に滑
っていた従来に比べて、旋回半径が小さくなると共に、
旋回時間が短くなる。
【0040】また、上記の場合、溝39は船底プレート
37の下面37aの前後方向のほぼ全長にわたり、か
つ、ほぼ直線的に形成されているため、「通常の推進
時」には、上記船底プレート37の下面37aに接する
水2は上記溝39に沿って円滑に後方に流れることとな
る。
37の下面37aの前後方向のほぼ全長にわたり、か
つ、ほぼ直線的に形成されているため、「通常の推進
時」には、上記船底プレート37の下面37aに接する
水2は上記溝39に沿って円滑に後方に流れることとな
る。
【0041】よって、前記したように、船底プレート3
7の下面37aに溝39を形成して所望の操舵ができる
ようにした場合でも、「通常の推進時」には、船艇1の
推進抵抗は小さく抑えられる。
7の下面37aに溝39を形成して所望の操舵ができる
ようにした場合でも、「通常の推進時」には、船艇1の
推進抵抗は小さく抑えられる。
【0042】上記の場合、船底プレート37は、板状の
プレート本体41と、このプレート本体41の上面に一
体成形された複数のリブ42とで構成されている。上記
プレート本体41は、厚さが各部でほぼ均一の板材をそ
の下面に上記各溝39が生じるよう折り曲げることによ
り形成され、また、上記各リブ42は上記各溝39とほ
ぼ直交するよう船体3の幅方向に長い形状とされ、上記
プレート本体41のほぼ全幅にわたり設けられている。
そして、このように折り曲げられたプレート本体41の
形状と、上記各リブ42とによって、上記船底プレート
37は軽量でありながら、十分の強度と剛性とを備えて
いる。このため、この船底プレート37は、これが水底
に衝突したときの衝撃力に十分に耐えられる。
プレート本体41と、このプレート本体41の上面に一
体成形された複数のリブ42とで構成されている。上記
プレート本体41は、厚さが各部でほぼ均一の板材をそ
の下面に上記各溝39が生じるよう折り曲げることによ
り形成され、また、上記各リブ42は上記各溝39とほ
ぼ直交するよう船体3の幅方向に長い形状とされ、上記
プレート本体41のほぼ全幅にわたり設けられている。
そして、このように折り曲げられたプレート本体41の
形状と、上記各リブ42とによって、上記船底プレート
37は軽量でありながら、十分の強度と剛性とを備えて
いる。このため、この船底プレート37は、これが水底
に衝突したときの衝撃力に十分に耐えられる。
【0043】図1、5において、上記溝39,39は、
船体3の幅方向でみて、上記水導入口25の中央部(船
体3の中央部)から左右各側方に、それぞれ互いに対称
的に偏位させられ、かつ、各溝39の少なくとも一部は
上記水導入口25の左右各側部よりも外側方に位置させ
られている。
船体3の幅方向でみて、上記水導入口25の中央部(船
体3の中央部)から左右各側方に、それぞれ互いに対称
的に偏位させられ、かつ、各溝39の少なくとも一部は
上記水導入口25の左右各側部よりも外側方に位置させ
られている。
【0044】このため、「通常の推進時」に、船体3の
下面3aに沿って後方に流れてきた水2のうち、上記水
導入口25から水通路24には吸入されない部分、つま
り、上記吸入により乱されていない水2の部分が上記各
溝39に達し、これら各溝39に沿って円滑に後方に流
されることとなる。
下面3aに沿って後方に流れてきた水2のうち、上記水
導入口25から水通路24には吸入されない部分、つま
り、上記吸入により乱されていない水2の部分が上記各
溝39に達し、これら各溝39に沿って円滑に後方に流
されることとなる。
【0045】よって、「通常の推進時」における船艇1
の推進抵抗は小さく抑えられ、この船艇1の推進は円滑
になされる。
の推進抵抗は小さく抑えられ、この船艇1の推進は円滑
になされる。
【0046】特に図4、5において、上記ポンプ室7の
前方に隣接する船体3の下面3aよりも、上記船底プレ
ート37の各溝39の内面を含む下面37aにおける最
低面の方が上側に位置させられている。つまり、上記船
体3の下面3aにおける最低面と、船底プレート37の
下面37aとの間には後上りの段差が設けられている。
前方に隣接する船体3の下面3aよりも、上記船底プレ
ート37の各溝39の内面を含む下面37aにおける最
低面の方が上側に位置させられている。つまり、上記船
体3の下面3aにおける最低面と、船底プレート37の
下面37aとの間には後上りの段差が設けられている。
【0047】上記ポンプ室7の前部壁7aは船体3のハ
ル4の一部で構成されて上記ポンプ室7の前面を形成
し、左右に長く、かつ、ほぼ垂直に延びている。この前
部壁7aの下端部と、上記船底プレート37の前端部と
の間にはスリット44が設けられている。このスリット
44は、船体3の幅方向に長く延び、上記船底プレート
37の前端部のほぼ全体にわたり設けられ、上記ポンプ
室7と、各溝39を含む船底プレート37の下方側とを
互いに連通させている。
ル4の一部で構成されて上記ポンプ室7の前面を形成
し、左右に長く、かつ、ほぼ垂直に延びている。この前
部壁7aの下端部と、上記船底プレート37の前端部と
の間にはスリット44が設けられている。このスリット
44は、船体3の幅方向に長く延び、上記船底プレート
37の前端部のほぼ全体にわたり設けられ、上記ポンプ
室7と、各溝39を含む船底プレート37の下方側とを
互いに連通させている。
【0048】上記船艇1の推進時には、船体3の下面3
aに沿って後方に流れてきた水2は、上記船体3の下面
3aの後端部から上記船底プレート37の下面37aに
沿うよう流れる。このとき、上記段差による吸引効果
で、スリット44に大きい負圧が生じさせられ、この負
圧により上記ポンプ室7における空気の泡が同上船底プ
レート37の下側に吸い出される。このため、上記ポン
プ室7における多量の泡に基づき、推進抵抗が増大する
ということが抑制され、船艇1は円滑に推進させられ
る。
aに沿って後方に流れてきた水2は、上記船体3の下面
3aの後端部から上記船底プレート37の下面37aに
沿うよう流れる。このとき、上記段差による吸引効果
で、スリット44に大きい負圧が生じさせられ、この負
圧により上記ポンプ室7における空気の泡が同上船底プ
レート37の下側に吸い出される。このため、上記ポン
プ室7における多量の泡に基づき、推進抵抗が増大する
ということが抑制され、船艇1は円滑に推進させられ
る。
【0049】なお、上記船体3の下面3aと船底プレー
ト37の下面37aの最低面とはほぼ面一であってもよ
い。しかし、この場合でも、船体3の下面3aに対し、
上記各溝39の内面は上側に位置し、これら船体3の下
面3aと、各溝39の内面との間には後上りの段差が生
じることとなる。このため、上記船体3の下面3aに沿
って流れてきた水2が上記各溝39の内面に沿うように
流れるときには、上記スリット44に負圧が生じさせら
れ、これによって、上記とほぼ同様の吸引効果が生じる
こととなる。
ト37の下面37aの最低面とはほぼ面一であってもよ
い。しかし、この場合でも、船体3の下面3aに対し、
上記各溝39の内面は上側に位置し、これら船体3の下
面3aと、各溝39の内面との間には後上りの段差が生
じることとなる。このため、上記船体3の下面3aに沿
って流れてきた水2が上記各溝39の内面に沿うように
流れるときには、上記スリット44に負圧が生じさせら
れ、これによって、上記とほぼ同様の吸引効果が生じる
こととなる。
【0050】図2、3、7、8において、前記第1排気
管18と第2排気管19とを結合させた結合排気管45
は、その中途部が上記バルクヘッド11に形成された貫
通孔46を遊嵌状に貫通するよう設けられている。この
貫通孔46の面積は、上記結合排気管45の中途部の断
面積に比べて十分大きくされており、上記貫通孔46の
内周縁と、上記結合排気管45の中途部の外周面との間
の空間48を開閉自在に閉じる弾性でゴム製のブーツ4
9が設けられている。
管18と第2排気管19とを結合させた結合排気管45
は、その中途部が上記バルクヘッド11に形成された貫
通孔46を遊嵌状に貫通するよう設けられている。この
貫通孔46の面積は、上記結合排気管45の中途部の断
面積に比べて十分大きくされており、上記貫通孔46の
内周縁と、上記結合排気管45の中途部の外周面との間
の空間48を開閉自在に閉じる弾性でゴム製のブーツ4
9が設けられている。
【0051】上記ブーツ49は前記後部室10に設けら
れ、全体として円錐台筒状をなし、かつ、蛇腹形状をな
している。このブーツ49の径小部端50は、上記バル
クヘッド11よりも後方で上記結合排気管45に外嵌さ
れると共にバンドである締結具51で上記結合排気管4
5に着脱自在に固着されている。また、同上ブーツ49
の径大部端52は上記貫通孔46の内周縁に着脱自在に
嵌着されている。
れ、全体として円錐台筒状をなし、かつ、蛇腹形状をな
している。このブーツ49の径小部端50は、上記バル
クヘッド11よりも後方で上記結合排気管45に外嵌さ
れると共にバンドである締結具51で上記結合排気管4
5に着脱自在に固着されている。また、同上ブーツ49
の径大部端52は上記貫通孔46の内周縁に着脱自在に
嵌着されている。
【0052】上記ブーツ49を上記したような配置と、
形状とにしたため、このブーツ49の内部空間53の利
用により、特に、前部室9と後部室10とを仕切りつ
つ、上記結合排気管45内の排気膨張室を大きくでき
て、消音効果の向上が達成される。
形状とにしたため、このブーツ49の内部空間53の利
用により、特に、前部室9と後部室10とを仕切りつ
つ、上記結合排気管45内の排気膨張室を大きくでき
て、消音効果の向上が達成される。
【0053】図1〜4、9、10において、上記ハル4
の後部壁の上下方向の中途部は、前下方に傾斜したトラ
ンサム4aとされ、このトランサム4aには貫通孔56
が形成されている。前記第3排気管21の下流端は、上
記貫通孔56に対応するよう上記トランサム4aの内面
に結合されている。
の後部壁の上下方向の中途部は、前下方に傾斜したトラ
ンサム4aとされ、このトランサム4aには貫通孔56
が形成されている。前記第3排気管21の下流端は、上
記貫通孔56に対応するよう上記トランサム4aの内面
に結合されている。
【0054】上記貫通孔56の開口縁を上記トランサム
4aの外方から覆うように樹脂製の環状の排気カバー5
7が設けられている。この排気カバー57は上記トラン
サム4aに締結具58によって着脱自在に締結されるフ
ランジ59と、このフランジ59から後方に向って一体
成形される案内筒体60とで構成されている。
4aの外方から覆うように樹脂製の環状の排気カバー5
7が設けられている。この排気カバー57は上記トラン
サム4aに締結具58によって着脱自在に締結されるフ
ランジ59と、このフランジ59から後方に向って一体
成形される案内筒体60とで構成されている。
【0055】上記第3排気管21の下流端、貫通孔5
6、および案内筒体60の各内部が排気通路61とさ
れ、互いに連通させられている。上記第3排気管21の
下流端と、案内筒体60とはほぼ同じ軸心上に位置し、
この軸心はほぼ水平とされている。
6、および案内筒体60の各内部が排気通路61とさ
れ、互いに連通させられている。上記第3排気管21の
下流端と、案内筒体60とはほぼ同じ軸心上に位置し、
この軸心はほぼ水平とされている。
【0056】このため、上記第3排気管21から上記案
内筒体60を通って排出された排気17はほぼ水平に船
体3の後方に向わされることとなる。これにより、上記
案内筒体60から後方に排出された排気17が下方に向
うということが防止され、つまり、上記排気17が水2
中を下方に向うことにより、船体3の船尾が押し上げら
れるということは防止される。
内筒体60を通って排出された排気17はほぼ水平に船
体3の後方に向わされることとなる。これにより、上記
案内筒体60から後方に排出された排気17が下方に向
うということが防止され、つまり、上記排気17が水2
中を下方に向うことにより、船体3の船尾が押し上げら
れるということは防止される。
【0057】上記排気カバー57における排気通路61
を開閉自在に閉じて排気17の騒音を低減させるバルブ
63が設けられている。このバルブ63は上記トランサ
ム4aの外面とフランジ59とに挟み付けられる弾性で
ゴム製の平板材64を有している。この平板材64に
は、上記案内筒体60の軸心をほぼ中心として放射状に
延びる切断線65が形成され、上記軸心周りの周方向で
隣り合う切断線65,65間の三角形状の部分が、それ
ぞれ弁体66とされている。
を開閉自在に閉じて排気17の騒音を低減させるバルブ
63が設けられている。このバルブ63は上記トランサ
ム4aの外面とフランジ59とに挟み付けられる弾性で
ゴム製の平板材64を有している。この平板材64に
は、上記案内筒体60の軸心をほぼ中心として放射状に
延びる切断線65が形成され、上記軸心周りの周方向で
隣り合う切断線65,65間の三角形状の部分が、それ
ぞれ弁体66とされている。
【0058】上記バルブ63の自由状態では、各弁体6
6は図9中実線で示すように、排気カバー57の排気通
路61を閉じている。一方、上記バルブ63を通し排気
17が排出されるときには、この排気17の圧力によ
り、図9中一点鎖線で示すように、各弁体66が弾性変
形して曲げられ、これにより開かれた上記バルブ63を
通し、排気17の通過が許容される。
6は図9中実線で示すように、排気カバー57の排気通
路61を閉じている。一方、上記バルブ63を通し排気
17が排出されるときには、この排気17の圧力によ
り、図9中一点鎖線で示すように、各弁体66が弾性変
形して曲げられ、これにより開かれた上記バルブ63を
通し、排気17の通過が許容される。
【0059】そして、上記排気カバー57と、バルブ6
3とは、上記第3排気管21の下流端の排気通路61
が、外観上容易に見えるということを防止して、船体3
の船尾の見栄えを向上させる。
3とは、上記第3排気管21の下流端の排気通路61
が、外観上容易に見えるということを防止して、船体3
の船尾の見栄えを向上させる。
【0060】図1、4において、上記第1排気管18に
は冷却水ジャケット(不図示)が設けられており、この
第1排気管18に水2が供給されることにより、上記第
1排気管18を通る排気17が冷却されるようになって
いる。
は冷却水ジャケット(不図示)が設けられており、この
第1排気管18に水2が供給されることにより、上記第
1排気管18を通る排気17が冷却されるようになって
いる。
【0061】上記第1排気管18の冷却水ジャケットを
通り抜けた水の一部を船体3の外部に排水させる排水パ
イプ69が設けられている。この排水パイプ69の下流
端に設けられた排水口部材70は上記ポンプ室7の前部
壁7aに取り付けられている。上記排水口部材70は、
船体3の外部であるポンプ室7内に開口させられてお
り、上記冷却後の水2は、上記排水パイプ69を流れ
て、上記排水口部材70からポンプ室7に排水される。
通り抜けた水の一部を船体3の外部に排水させる排水パ
イプ69が設けられている。この排水パイプ69の下流
端に設けられた排水口部材70は上記ポンプ室7の前部
壁7aに取り付けられている。上記排水口部材70は、
船体3の外部であるポンプ室7内に開口させられてお
り、上記冷却後の水2は、上記排水パイプ69を流れ
て、上記排水口部材70からポンプ室7に排水される。
【0062】図1、5、6、11において、上記船底プ
レート37の前端部の左側部には、上下方向で貫通する
切り欠き72が形成され、この切り欠き72内に速度セ
ンサ73が挿入され、この速度センサ73は上記ポンプ
室7の前部壁7aに着脱自在に取り付けられている。こ
の速度センサ73は上記前部壁7aに締結具74により
着脱自在に締結されるケーシング75と、このケーシン
グ75に支軸76により支承されるローター77とを備
えている。上記支軸76の軸心は船体3の幅方向に延
び、上記支軸76の軸心回りに上記ローター77が回転
自在とされ、このローター77の回転数に応じた電気信
号が速度メータ(不図示)に与えられ、これが推進速度
を表示するようになっている。
レート37の前端部の左側部には、上下方向で貫通する
切り欠き72が形成され、この切り欠き72内に速度セ
ンサ73が挿入され、この速度センサ73は上記ポンプ
室7の前部壁7aに着脱自在に取り付けられている。こ
の速度センサ73は上記前部壁7aに締結具74により
着脱自在に締結されるケーシング75と、このケーシン
グ75に支軸76により支承されるローター77とを備
えている。上記支軸76の軸心は船体3の幅方向に延
び、上記支軸76の軸心回りに上記ローター77が回転
自在とされ、このローター77の回転数に応じた電気信
号が速度メータ(不図示)に与えられ、これが推進速度
を表示するようになっている。
【0063】図11において、上記ローター77は、上
記支軸76に取り付けられるボス部77aと、このボス
部77aから側面視(図11)で放射状に突設される複
数の羽根77bとで構成され、これら羽根77bは、上
記ローター77の周方向で等間隔に配置されている。
記支軸76に取り付けられるボス部77aと、このボス
部77aから側面視(図11)で放射状に突設される複
数の羽根77bとで構成され、これら羽根77bは、上
記ローター77の周方向で等間隔に配置されている。
【0064】側面視で、上記船体3の下面3aを後方に
延長した仮想面80は、上記回転軌跡78の下端部を横
切っている。このため、図11で示すように、上記ロー
ター77が回転して、その羽根77bが上記仮想面80
とほぼ直交する状態になったときには、上記羽根77b
の突出端は上記仮想面80の下側に位置することにな
る。
延長した仮想面80は、上記回転軌跡78の下端部を横
切っている。このため、図11で示すように、上記ロー
ター77が回転して、その羽根77bが上記仮想面80
とほぼ直交する状態になったときには、上記羽根77b
の突出端は上記仮想面80の下側に位置することにな
る。
【0065】一方、上記状態からローター77が少し回
転して、このローター77の周方向で隣り合う両羽根7
7b,77bの中央を通る中央線が上記仮想面80とほ
ぼ直交する場合には、上記両羽根77b,77bの各突
出端は上記仮想面80の上側に位置するようになってい
る。
転して、このローター77の周方向で隣り合う両羽根7
7b,77bの中央を通る中央線が上記仮想面80とほ
ぼ直交する場合には、上記両羽根77b,77bの各突
出端は上記仮想面80の上側に位置するようになってい
る。
【0066】また、上記回転軌跡78の下端部を含む下
半分は、上記船底プレート37の下面37aの最低面よ
りも下側に突出させられている。
半分は、上記船底プレート37の下面37aの最低面よ
りも下側に突出させられている。
【0067】このため、船艇1の推進時に、特に、上記
羽根77bの突出端が上記仮想面80よりも下側に突出
したときには、上記羽根77bは、上記船体3の下面3
aの後端部に沿って流れてきた水2の流体圧を正確に受
け、かつ、上記船底プレート37の下面37aに沿って
流れる水2の流体圧を正確に受け、これにより、上記ロ
ーター77は、上記水2の流れに応じて正確に回転させ
られる。よって、上記速度センサ73によれば、精度の
よい推進速度が検出される。
羽根77bの突出端が上記仮想面80よりも下側に突出
したときには、上記羽根77bは、上記船体3の下面3
aの後端部に沿って流れてきた水2の流体圧を正確に受
け、かつ、上記船底プレート37の下面37aに沿って
流れる水2の流体圧を正確に受け、これにより、上記ロ
ーター77は、上記水2の流れに応じて正確に回転させ
られる。よって、上記速度センサ73によれば、精度の
よい推進速度が検出される。
【0068】一方、船艇1を陸上に引き揚げた場合で、
地面が上記仮想面80とほぼ一致しようとするときに
は、この仮想面80の下側に位置していたいずれかの羽
根77bの突出端が上記地面に当接してローター77が
少し回転させられ、その各羽根77b,77bの各突出
端が上記仮想面80の上側、つまり、地面の上側に位置
することとされ、そこでローター77の回転が静止させ
られる。
地面が上記仮想面80とほぼ一致しようとするときに
は、この仮想面80の下側に位置していたいずれかの羽
根77bの突出端が上記地面に当接してローター77が
少し回転させられ、その各羽根77b,77bの各突出
端が上記仮想面80の上側、つまり、地面の上側に位置
することとされ、そこでローター77の回転が静止させ
られる。
【0069】よって、上記船艇1を陸上に揚げた場合、
ローター77が地面に接触して損傷するということは防
止される。
ローター77が地面に接触して損傷するということは防
止される。
【0070】図1、11において、上記船体3の下面3
aは背面視で、倒立の台形状をなし、船体3の幅方向
で、その下面3aの中央部はほぼ水平に延び、側部は上
記中央部から外側方に向うに従い上方に向うよう傾斜し
ている。そして、上記船体3の下面3aの上記側部に対
応した位置で、上記ポンプ室7の前部壁7aの下端部に
上記速度センサ73が取り付けられている。
aは背面視で、倒立の台形状をなし、船体3の幅方向
で、その下面3aの中央部はほぼ水平に延び、側部は上
記中央部から外側方に向うに従い上方に向うよう傾斜し
ている。そして、上記船体3の下面3aの上記側部に対
応した位置で、上記ポンプ室7の前部壁7aの下端部に
上記速度センサ73が取り付けられている。
【0071】このため、上記速度センサ73のローター
77は、上記船体3の下面3aの中央部である最低面よ
りも上側に位置している。
77は、上記船体3の下面3aの中央部である最低面よ
りも上側に位置している。
【0072】よって、船艇1を陸上の地面においた場合
で、この地面がほぼ平坦であり、かつ、上記船体3の下
面3aの中央部だけが上記地面に接地されているとすれ
ば、上記ローター77は上記地面から離れることとな
り、このローター77が地面に接触して損傷するという
ことは防止される。
で、この地面がほぼ平坦であり、かつ、上記船体3の下
面3aの中央部だけが上記地面に接地されているとすれ
ば、上記ローター77は上記地面から離れることとな
り、このローター77が地面に接触して損傷するという
ことは防止される。
【0073】また、上記ポンプ室7の前部壁7aは船体
3のハル4の一部で構成されたものであって、強度と剛
性の高い部分であり、内燃機関13や水2中からの外力
では容易には振動し難いものである。このため、上記し
たように、速度センサ73を上記ポンプ室7の前部壁7
aに取り付けたことにより、上記速度センサ73の取付
強度が十分に向上すると共に、この速度センサ73が上
記ポンプ室7の前部壁7aから振動を与えられるという
ことが防止されて、良好な検出精度が維持される。
3のハル4の一部で構成されたものであって、強度と剛
性の高い部分であり、内燃機関13や水2中からの外力
では容易には振動し難いものである。このため、上記し
たように、速度センサ73を上記ポンプ室7の前部壁7
aに取り付けたことにより、上記速度センサ73の取付
強度が十分に向上すると共に、この速度センサ73が上
記ポンプ室7の前部壁7aから振動を与えられるという
ことが防止されて、良好な検出精度が維持される。
【0074】また、上記速度センサ73は、上記船底プ
レート37に形成された切り欠き72に挿入されている
ため、上記速度センサ73が水2中の何らかの物体と衝
突して損傷するということは、上記船底プレート37に
より防止される。つまり、上記船底プレート37は上記
速度センサ73のプロテクターを兼ねている。
レート37に形成された切り欠き72に挿入されている
ため、上記速度センサ73が水2中の何らかの物体と衝
突して損傷するということは、上記船底プレート37に
より防止される。つまり、上記船底プレート37は上記
速度センサ73のプロテクターを兼ねている。
【0075】しかも、上記回転軌跡78の下端は、上記
船体3の下面3aとほぼ同じ高さとされ、上記ローター
77の外周部が水底に衝突して損傷するということは、
上記船体3の下面3aによって防止される。
船体3の下面3aとほぼ同じ高さとされ、上記ローター
77の外周部が水底に衝突して損傷するということは、
上記船体3の下面3aによって防止される。
【0076】また、上記速度センサ73は船体3の幅方
向で、前記水導入口25の外側方に偏位させられてい
る。このため、上記水導入口25から水通路24に水2
が吸入されるとき、上記水導入口25の後方では、水2
の流れに乱れが生じるが、この乱れが上記速度センサ7
3の精度に悪影響を与えることが防止される。
向で、前記水導入口25の外側方に偏位させられてい
る。このため、上記水導入口25から水通路24に水2
が吸入されるとき、上記水導入口25の後方では、水2
の流れに乱れが生じるが、この乱れが上記速度センサ7
3の精度に悪影響を与えることが防止される。
【0077】また、船体3の幅方向で、この船体3の中
央部を基準として、前記排水口部材70とは反対側に上
記速度センサ73が配設されている。
央部を基準として、前記排水口部材70とは反対側に上
記速度センサ73が配設されている。
【0078】このため、上記排水パイプ69から排水口
部材70を通し排水された水2が、その動圧等によって
上記速度センサ73の精度に悪影響を与えることが防止
される。
部材70を通し排水された水2が、その動圧等によって
上記速度センサ73の精度に悪影響を与えることが防止
される。
【0079】図12〜14において、上記船体3のハル
4の構造につき、より具体的に説明する。
4の構造につき、より具体的に説明する。
【0080】上記ハル4の前部下面4bは、側面視(図
12)で、全体的に後下がりの形状とされている。ま
た、同上前部下面4bは側面視と、底面視(図13)
で、それぞれ前方に向って突出する円弧凸面とされてい
る。上記前部下面4bの上部は、下部に比べて全体的に
各部ほぼ均等に船体3の外方に向って膨出し、これが膨
出部4cとされている。この膨出部4cから上記前部下
面4bの下部への遷移部は段差面となっていて、これが
スプレーガード4dとされている。このスプレーガード
4dは底面視で前方に向って突出するほぼ円弧凸状とさ
れ、上記ハル4のほぼ全幅にわたるよう長く延びてい
る。また、このスプレーガード4dの各部はそれぞれほ
ぼ水平とされ、下方に対向している。
12)で、全体的に後下がりの形状とされている。ま
た、同上前部下面4bは側面視と、底面視(図13)
で、それぞれ前方に向って突出する円弧凸面とされてい
る。上記前部下面4bの上部は、下部に比べて全体的に
各部ほぼ均等に船体3の外方に向って膨出し、これが膨
出部4cとされている。この膨出部4cから上記前部下
面4bの下部への遷移部は段差面となっていて、これが
スプレーガード4dとされている。このスプレーガード
4dは底面視で前方に向って突出するほぼ円弧凸状とさ
れ、上記ハル4のほぼ全幅にわたるよう長く延びてい
る。また、このスプレーガード4dの各部はそれぞれほ
ぼ水平とされ、下方に対向している。
【0081】そして、上記船艇1が前方に向って推進
(滑走)しているときには、上記船体3の前方の水面に
上記ハル4の前部下面4bが衝突する。すると、上記水
面から水しぶきが噴き上がり、これの一部は、ライダー
に向おうとする。しかし、上記水面から噴き上がった水
しぶきは、直ちに上記スプレーガード4dに衝突して、
ライダーに向うことが防止され、もって、船艇1への乗
り心地が向上する。
(滑走)しているときには、上記船体3の前方の水面に
上記ハル4の前部下面4bが衝突する。すると、上記水
面から水しぶきが噴き上がり、これの一部は、ライダー
に向おうとする。しかし、上記水面から噴き上がった水
しぶきは、直ちに上記スプレーガード4dに衝突して、
ライダーに向うことが防止され、もって、船艇1への乗
り心地が向上する。
【0082】また、上記したように、船艇1が前方に向
って推進しているとき、上記膨出部4cは船体3の前部
における浮体として働くため、船体3の下面が前上がり
状になるよう保たれて、上記推進が円滑になされ、よっ
て、より高速の推進ができることとなる。
って推進しているとき、上記膨出部4cは船体3の前部
における浮体として働くため、船体3の下面が前上がり
状になるよう保たれて、上記推進が円滑になされ、よっ
て、より高速の推進ができることとなる。
【0083】更に、上記推進中に船艇1が縦揺れしたと
きで、上記船体3の船首が下がるときには、上記したよ
うに膨出部4cが船体3の前部の浮体として働くと共
に、上記スプレーガード4dが水面に衝突するなどし
て、上記船首は水2から上方に向う外力を受け、このた
め、上記船首は直ちに上昇させられて復元させられ、よ
って、この場合にも、船体3の下面が前上がり状になる
よう保たれて、より高速の推進ができることとなる。
きで、上記船体3の船首が下がるときには、上記したよ
うに膨出部4cが船体3の前部の浮体として働くと共
に、上記スプレーガード4dが水面に衝突するなどし
て、上記船首は水2から上方に向う外力を受け、このた
め、上記船首は直ちに上昇させられて復元させられ、よ
って、この場合にも、船体3の下面が前上がり状になる
よう保たれて、より高速の推進ができることとなる。
【0084】上記ハル4の下面には、前後方向に長く延
び、左右に複数本(4本)のストライプ4eが突設され
ている。これら各ストライプ4eの正面視(図14)の
断面はほぼ倒立三角形状をなし、これらストライプ4e
は、正面視で、船体3の幅方向の中央を通る垂線を基準
として左右対称形とされている。
び、左右に複数本(4本)のストライプ4eが突設され
ている。これら各ストライプ4eの正面視(図14)の
断面はほぼ倒立三角形状をなし、これらストライプ4e
は、正面視で、船体3の幅方向の中央を通る垂線を基準
として左右対称形とされている。
【0085】上記各ストライプ4eは、船体3が推進す
るときに横滑りを防止し、これにより、直進先が保たれ
る。また、上記各ストライプ4eは、船体3の船首揺れ
も防止する。
るときに横滑りを防止し、これにより、直進先が保たれ
る。また、上記各ストライプ4eは、船体3の船首揺れ
も防止する。
【0086】
【発明の効果】本発明による効果は、次の如くである。
【0087】請求項1の発明は、船体の船尾下部にこの
船体の後方と下方とに向ってそれぞれ開口するポンプ室
を形成し、このポンプ室にジェットポンプを配設し、こ
のジェットポンプにより上記船体の後方に向って水を噴
射可能とし、上記ポンプ室の下部の開口を開閉自在に閉
じる船底プレートを設けた水噴射推進艇の船底構造にお
いて、
船体の後方と下方とに向ってそれぞれ開口するポンプ室
を形成し、このポンプ室にジェットポンプを配設し、こ
のジェットポンプにより上記船体の後方に向って水を噴
射可能とし、上記ポンプ室の下部の開口を開閉自在に閉
じる船底プレートを設けた水噴射推進艇の船底構造にお
いて、
【0088】上記船底プレートの下面に、この下面の前
後方向のほぼ全長にわたり、前後方向にほぼ直線的に延
びる溝を形成してある。
後方向のほぼ全長にわたり、前後方向にほぼ直線的に延
びる溝を形成してある。
【0089】このため、船艇を操舵により旋回させる場
合であって、船尾がその慣性力で水面に対し船体の幅方
向に移動する場合には、これと共に上記溝も移動し、こ
の際、上記溝はその幅方向に移動することから、この溝
は上記船底プレートの下面に接する水から大きい抵抗力
を受けることとなって、上記した船尾の幅方向への移動
が規制される。
合であって、船尾がその慣性力で水面に対し船体の幅方
向に移動する場合には、これと共に上記溝も移動し、こ
の際、上記溝はその幅方向に移動することから、この溝
は上記船底プレートの下面に接する水から大きい抵抗力
を受けることとなって、上記した船尾の幅方向への移動
が規制される。
【0090】よって、旋回時に船底プレートの下面がこ
れに接する水に対し上記幅方向で容易に滑っていた従来
に比べて、旋回半径が小さくなると共に、旋回時間が短
くなって、所望の操舵ができることとなる。
れに接する水に対し上記幅方向で容易に滑っていた従来
に比べて、旋回半径が小さくなると共に、旋回時間が短
くなって、所望の操舵ができることとなる。
【0091】また、上記の場合、溝は船底プレートの下
面の前後方向のほぼ全長にわたり、かつ、ほぼ直線的に
形成されているため、「通常の推進時」には、上記船底
プレートの下面に接する水は上記溝に沿って円滑に後方
に流れることとなる。
面の前後方向のほぼ全長にわたり、かつ、ほぼ直線的に
形成されているため、「通常の推進時」には、上記船底
プレートの下面に接する水は上記溝に沿って円滑に後方
に流れることとなる。
【0092】よって、前記したように、船底プレートの
下面に溝を形成して所望の操舵ができるようにした場合
でも、「通常の推進時」には、船艇の推進抵抗は小さく
抑えられ、船艇は円滑に推進させられる。
下面に溝を形成して所望の操舵ができるようにした場合
でも、「通常の推進時」には、船艇の推進抵抗は小さく
抑えられ、船艇は円滑に推進させられる。
【0093】また、前後方向に延びる流水管を船体に取
り付け、上記流水管の前端を上記船体の下方に向い開口
させてこれを水導入口とし、同上流水管の後端側を上記
ジェットポンプに連結させ、このジェットポンプの駆動
で上記船体の下方の水が上記水導入口を通り上記流水管
に流入し、かつ、この流水管内の水が上記ジェットポン
プにより上記船体の後方に向って噴射されるようにし、
り付け、上記流水管の前端を上記船体の下方に向い開口
させてこれを水導入口とし、同上流水管の後端側を上記
ジェットポンプに連結させ、このジェットポンプの駆動
で上記船体の下方の水が上記水導入口を通り上記流水管
に流入し、かつ、この流水管内の水が上記ジェットポン
プにより上記船体の後方に向って噴射されるようにし、
【0094】上記船体の幅方向で、上記溝の少なくとも
一部を上記水導入口の外側方に位置させてある。
一部を上記水導入口の外側方に位置させてある。
【0095】このため、「通常の推進時」に、船体の下
面に沿って後方に流れてきた水のうち、上記水導入口か
ら水通路には吸入されない部分、つまり、上記吸入によ
り乱されていない水の部分が上記各溝に達し、これら各
溝に沿って円滑に後方に流されることとなる。
面に沿って後方に流れてきた水のうち、上記水導入口か
ら水通路には吸入されない部分、つまり、上記吸入によ
り乱されていない水の部分が上記各溝に達し、これら各
溝に沿って円滑に後方に流されることとなる。
【0096】よって、「通常の推進時」における船艇の
推進抵抗は小さく抑えられ、この船艇の推進は円滑にな
される。
推進抵抗は小さく抑えられ、この船艇の推進は円滑にな
される。
【0097】請求項2の発明は、上記ポンプ室の前部壁
の下端部と、上記船底プレートの前端部との間に、上記
ポンプ室と上記溝とを互いに連通させるスリットを形成
してある。
の下端部と、上記船底プレートの前端部との間に、上記
ポンプ室と上記溝とを互いに連通させるスリットを形成
してある。
【0098】このため、上記船艇の推進時には、船体の
下面に沿って後方に流れてきた水は、上記船体の下面の
後端部から上記船底プレートの下面における溝の内面に
沿うよう流れる。このとき、上記段差による吸引効果
で、スリットに大きい負圧が生じさせられ、この負圧に
より上記ポンプ室における空気の泡が同上船底プレート
の下側に吸い出されて、溝の中に導かれる。このため、
上記ポンプ室における多量の泡に基づき、推進抵抗が増
大するということが抑制され、船艇は円滑に推進させら
れる。
下面に沿って後方に流れてきた水は、上記船体の下面の
後端部から上記船底プレートの下面における溝の内面に
沿うよう流れる。このとき、上記段差による吸引効果
で、スリットに大きい負圧が生じさせられ、この負圧に
より上記ポンプ室における空気の泡が同上船底プレート
の下側に吸い出されて、溝の中に導かれる。このため、
上記ポンプ室における多量の泡に基づき、推進抵抗が増
大するということが抑制され、船艇は円滑に推進させら
れる。
【0099】請求項3の発明は、上記船底プレートの前
端部に切り欠きを形成し、この切り欠きに水の抵抗を受
けて船艇の推進速度を検出する速度センサを挿入し、こ
の速度センサを上記船体の一部で構成されたポンプ室の
前部壁の下端部に取り付けてある。
端部に切り欠きを形成し、この切り欠きに水の抵抗を受
けて船艇の推進速度を検出する速度センサを挿入し、こ
の速度センサを上記船体の一部で構成されたポンプ室の
前部壁の下端部に取り付けてある。
【0100】上記したように、ポンプ室の前部壁は船体
の一部で構成されるものであって、強度と剛性の高い部
分であり、内燃機関や水中からの外力では容易には振動
し難いものである。
の一部で構成されるものであって、強度と剛性の高い部
分であり、内燃機関や水中からの外力では容易には振動
し難いものである。
【0101】このため、上記したように、速度センサが
上記ポンプ室の前部壁に取り付けられたことにより、上
記速度センサの取付強度が十分に向上すると共に、この
速度センサが上記ポンプ室の前部壁から振動を与えられ
るということが防止されて、良好な検出精度が維持され
る。
上記ポンプ室の前部壁に取り付けられたことにより、上
記速度センサの取付強度が十分に向上すると共に、この
速度センサが上記ポンプ室の前部壁から振動を与えられ
るということが防止されて、良好な検出精度が維持され
る。
【0102】また、上記速度センサは、上記船底プレー
トに形成された切り欠きに挿入されているため、上記速
度センサが水中の何らかの物体と衝突して損傷するとい
うことは、上記船底プレートにより防止される。
トに形成された切り欠きに挿入されているため、上記速
度センサが水中の何らかの物体と衝突して損傷するとい
うことは、上記船底プレートにより防止される。
【図1】船艇の部分背面一部断面図である。
【図2】船艇の全体側面図である。
【図3】船艇の全体平面図である。
【図4】図2の部分断面図である。
【図5】船尾の底面図である。
【図6】船底プレートを裏返してみた斜視図である。
【図7】図2の部分拡大一部断面図である。
【図8】図7で示したものの正面一部断面図である。
【図9】図4の部分拡大断面図である。
【図10】バルブの正面図である。
【図11】図1の11‐11線矢視断面図である。
【図12】船体の全体側面図である。
【図13】船体の下面前部の図である。
【図14】船体の正面図である。
1 船艇
2 水
3 船体
3a 下面
4b 前部下面
4c 膨出部
4d スプレーガード
4e ストライプ
7 ポンプ室
7a 前部壁
30 ジェットポンプ
37 船底プレート
37a 下面
38 締結具
39 溝
44 スリット
72 切り欠き
73 速度センサ
Claims (3)
- 【請求項1】 船体の船尾下部にこの船体の後方と下方
とに向ってそれぞれ開口するポンプ室を形成し、このポ
ンプ室にジェットポンプを配設し、このジェットポンプ
により上記船体の後方に向って水を噴射可能とし、上記
ポンプ室の下部の開口を開閉自在に閉じる船底プレート
を設けた水噴射推進艇の船底構造において、 上記船底プレートの下面に、この下面の前後方向のほぼ
全長にわたり、前後方向にほぼ直線的に延びる溝を形成
し、 前 後方向に延びる流水管を船体に取り付け、上記流水管
の前端を上記船体の下方に向い開口させてこれを水導入
口とし、同上流水管の後端側を上記ジェットポンプに連
結させ、 このジェットポンプの駆動で上記船体の下方の水が上記
水導入口を通り上記流水管に流入し、かつ、この流水管
内の水が上記ジェットポンプにより上記船体の後方に向
って噴射されるようにし、 上記船体の幅方向で、上記溝の少なくとも一部を上記水
導入口の外側方に位置させた水噴射推進艇の船底構造。 - 【請求項2】 上記ポンプ室の前部壁の下端部と、上記
船底プレートの前端部との間に、上記ポンプ室と上記溝
とを互いに連通させるスリットを形成した請求項1に記
載の水噴射推進艇の船底構造。 - 【請求項3】 上記船底プレートの前端部に切り欠きを
形成し、この切り欠きに水の抵抗を受けて船艇の推進速
度を検出する速度センサを挿入し、この速度センサを上
記船体の一部で構成されたポンプ室の前部壁の下端部に
取り付けた請求項1に記載の水噴射推進艇の船底構造。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29749196A JP3510745B2 (ja) | 1996-09-06 | 1996-10-17 | 水噴射推進艇の船底構造 |
US08/924,927 US6101965A (en) | 1996-09-06 | 1997-09-08 | Ride plate for watercraft |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8-257723 | 1996-09-06 | ||
JP25772396 | 1996-09-06 | ||
JP29749196A JP3510745B2 (ja) | 1996-09-06 | 1996-10-17 | 水噴射推進艇の船底構造 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10129583A JPH10129583A (ja) | 1998-05-19 |
JP3510745B2 true JP3510745B2 (ja) | 2004-03-29 |
Family
ID=26543367
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP29749196A Expired - Fee Related JP3510745B2 (ja) | 1996-09-06 | 1996-10-17 | 水噴射推進艇の船底構造 |
Country Status (2)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US6101965A (ja) |
JP (1) | JP3510745B2 (ja) |
Families Citing this family (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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JP3895568B2 (ja) * | 2001-09-18 | 2007-03-22 | 本田技研工業株式会社 | ジェット推進艇 |
JP4052568B2 (ja) * | 2002-09-12 | 2008-02-27 | 本田技研工業株式会社 | 小型水上艇のライドプレート位置決め機構 |
JP4502631B2 (ja) * | 2003-11-25 | 2010-07-14 | 本田技研工業株式会社 | 小型船舶におけるジェット推進ポンプの固定構造 |
JP4493381B2 (ja) | 2004-03-31 | 2010-06-30 | 本田技研工業株式会社 | ウォータージェット推進 |
JP4287342B2 (ja) | 2004-09-14 | 2009-07-01 | 本田技研工業株式会社 | ウォータージェット推進艇 |
JP4627307B2 (ja) * | 2007-08-02 | 2011-02-09 | 川崎重工業株式会社 | 小型船舶の排気出口装置等のパイプの取着構造 |
US7803025B2 (en) * | 2008-03-12 | 2010-09-28 | Bombardier Recreational Products Inc. | System for mounting a marine jet propulsion system |
CN114856170B (zh) * | 2022-05-30 | 2023-07-25 | 北京城建集团有限责任公司 | 一种顶板模板施工工艺 |
Family Cites Families (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US34922A (en) * | 1862-04-08 | Improvement in repeating fire-arms | ||
US4925408A (en) * | 1987-09-14 | 1990-05-15 | Koronis Parts, Inc. | Intake and pump assembly for aquatic vehicle |
US4932347A (en) * | 1988-08-09 | 1990-06-12 | American Hydro Ski, Inc. | Jet ski hull |
US5094182A (en) * | 1991-03-21 | 1992-03-10 | Simner Ronald E | Enhanced ride plate and steering apparatus for jet drive watercraft |
JP3362903B2 (ja) * | 1993-03-12 | 2003-01-07 | ヤマハ発動機株式会社 | ジェット推進艇の速度検出装置 |
-
1996
- 1996-10-17 JP JP29749196A patent/JP3510745B2/ja not_active Expired - Fee Related
-
1997
- 1997-09-08 US US08/924,927 patent/US6101965A/en not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
US6101965A (en) | 2000-08-15 |
JPH10129583A (ja) | 1998-05-19 |
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