JP3992986B2 - 小型滑走艇 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、水流を後方に噴出してその反動で水上を航行する小型滑走艇( Personal Watercraft(パーソナルウォータークラフト); PWCとも呼ばれる) に関し、特に、艇のエンジンルーム内へ外気を吸入する空気吸入構造に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】
所謂ジェット推進型の小型滑走艇は、レジャー用,スポーツ用としてあるいはレスキュー用として、近年多用されている。この小型滑走艇では、一般に艇の底面に設けられた吸水口から吸い込んだ水を、ウォータージェットポンプで加圧・加速して後方へ噴射することによって船体を推進させる。
【0003】
そして、このジェット推進型の小型滑走艇の場合、前記ウォータージェットポンプの噴射口の後方に配置したステアリングノズルを、バー型操舵ハンドルを左右に操作することによって左右に揺動させて、後方への水の噴射方向を左右に変更させて、艇を右側あるいは左側に操舵する。
【0004】
ところで、この小型滑走艇の場合、艇全体が小型であることから、且つ滑走艇であることから、航行中、艇の周囲は常に水しぶきが発生している。このような航行状態においても、艇内に設けられたエンジンルームへは、エンジンを稼働させるために常に空気(外気)を、供給しなければならない。しかも、エンジンルームへ供給される前記空気の中には水しぶきが混入していてはならない。
このため、従来から種々の工夫がなされている。例えば、座席と艇のデッキの立ち上がり部との間に隙間を形成し、この隙間から空気をエンジンルーム内に取り込もうとするものがある(特許第2648667号)。また、艇の騎乗型シートの後端に延設されるハンドグリップ部を空洞にするとともに該空洞の後端を外気に臨ませて開口することによって、このハンドグリップを介して、エンジンルーム内に新鮮な空気を取り込もうとするものがある(米国特許第5752867号)。
【0005】
しかしながら、前者の場合に、シートとデッキ部材との隙間から侵入しようとする水しぶきを除去し、且つ小型滑走艇が転倒した際にも該隙間からエンジンルーム内に水が侵入することがないように、該隙間に続いてエンジンルーム内に迷路構造等を設ける必要があり、構造が複雑になる。また、後者の場合には、ハンドグリップに水の侵入を防止するための迷路構造が内蔵されることから、このハンドグリップの構造が複雑になり、製造コスト上高価なものになる。
【0006】
本発明は、このような課題に対して、簡単な構成でもって水しぶきが混入することなく新鮮な空気をエンジンルーム内に取り込むことができる小型滑走艇を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前記課題は、以下のような構成からなる小型滑走艇によって解決することができる。即ち、
また、本発明にかかる小型滑走艇は、エンジンによって推進するよう構成された騎乗型の小型滑走艇において、
シート後部にリアカウリングを設けるとともに、このリアカウリングとシートあるいはデッキとの間に隙間を形成するとともに、リアカウリング内に前記隙間に通じる空間を形成し、この空間とエンジンルームとを連通させたことを特徴とする。
【0008】
しかして、このように構成された小型滑走艇によれば、シート後部にリアカウリングを配置し、このシートあるいはデッキと該リアカウリングとの間に隙間が形成できるように、これらを相対的な寸法関係にしておくだけで、その隙間から外気を吸い込んで、エンジンルーム内へ供給することができる。また、リアカウリングをシートあるいはデッキを覆うように取着すれば、仮に水しぶき状の水がリアカウリング部分にかかったとしても、この隙間から前記空間までは水は侵入せず、従って、エンジンルーム内へ水が侵入することは少ない。
また、この構成において、前記空間とエンジンルームとを通気路で連結し、該通気路を、上端から幅方向に斜め下方に向いてエンジンルーム下部まで延ばすと、艇が転倒に近い状態になったときにも、通気路を通って水が侵入することは少ない。
【0011】
また、前記小型滑走艇において、前記空間とエンジンルームは通気路を介して連結されており、該通気路の上端が、該空間の底部から上方に突出していると、仮に通気路の上端が位置する空間に水が侵入したとしても、空間の底部より通気路の上端が高くなっているため、通気路内へ水が侵入することは少ない。
【0012】
また、前記小型滑走艇において、前記空間とエンジンルームは通気路を介して連結されており、該通気路の下端が、エンジンルーム内の下部まで達していると、艇が転倒に近い状態になったとしても、該通気路の下端がそのときの喫水線より上方に位置することになるため、エンジンルーム内に水が侵入することは少ない。また、通気路をさらに斜めに配置した構成としておくと、さらにエンジンルーム内に水が侵入することは少ない構成とすることができる。
【0013】
また、前記小型滑走艇において、前記空間とエンジンルームは2本の通気路を介して連結されており、該2本の通気路が左右にクロスするよう配置されていると、エンジンルーム内に左右から空気が無理なく供給される点で好ましい実施形態となる。
【0014】
また、前記小型滑走艇において、前記左右の通気路がそれらが一体となってその形状状態を維持できるよう構成され、該形状状態が維持された左右の通気路を、デッキ内面に取着した構成とすることも、二つの通気路をサブアッセンブリされた状態にできるため、組み立てあるいは取り外しが容易で、且つ位置決めが容易な構成となる。
【0015】
また、前記小型滑走艇において、前記通気路が壁状の部材に一体に形成されており、この壁状の部材がデッキ内面に取着されていると、通気路がサブアッセンブリされた状態となっているため、組み立てあるいは取り外しが容易な構成となる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態にかかる小型滑走艇について、図面を参照しながら、具体的に説明する。
【0017】
図1は本発明の実施形態にかかる騎乗型の小型滑走艇のリアカウリングの構成を示す艇の前部を省略し一部切り欠いた部分斜視図、図15は本発明の実施形態にかかる小型滑走艇の全体側面図、図16は図15の平面図である。
【0018】
図15,図16において、Aは船体で、この船体Aは、ハルHとその上方を覆うデッキDから構成され、これらハルHとデッキDを全周で接続する接続ラインはガンネルラインGと呼ばれる。Lは喫水線を示している。
【0019】
そして、前記デッキDの中央よりやや後部には、図16に図示するように、船体Aの上面に長手方向に延びる平面視において略長方形の開口部16が形成され、図15,図16に図示するように、この開口部16上方に騎乗用のシートSが配置されている。
【0020】
また、エンジンEは、前記シートS下方のハルHとデッキDに囲まれた横断面形状が「凸」状の空間20内に配置される。
この実施形態では、エンジンEは、多気筒(この実施例では4気筒)の4サイクル式のエンジンEで、図15に図示するように、エンジンEのクランクシャフト26が船体Aの長手方向に沿うような向きで搭載されており、このクランクシャフト26の出力端は、プロペラ軸27を介して、インペラ21が取着されているウォータージェットポンプPのポンプ軸21S側に、一体的に回転可能に連結されている。そして、このインペラ21は、その外周方が、ポンプケーシング21Cで覆われ、小型滑走艇の底面に設けられた吸水口17から取り入れた水を吸水通路を介して取り込んで、ウォータージェットポンプPで加圧・加速して、通水断面積が後方にゆくに従って小さくなったポンプノズル(噴出部)21Rを通って、後端の噴射口21Kから吐出して、推進力を得るよう構成されている。
【0021】
また、図15において、21VはウォータージェットポンプP内を通過する水を整流するための静翼である。また、図15,図16おいて、24はバー型の操舵ハンドルで、このハンドル24を左右に操作することによって、図16に一点鎖線で示すケーブル25を介して、前記ポンプノズル21R後方のステアリングノズル18を左右に揺動させて、ウォータージェットポンプPの稼働時に、艇を所望の方向に操舵できるよう構成されている。
【0022】
また、図15に図示するように、前記ステアリングノズル18の上後方には、水平に配置された揺動軸19aを中心に下方に揺動可能に、ボウル形状のリバース用のデフレクター19が配置され、このデフレクター19をステアリングノズル18後方の下方位置へ揺動動作させることによって、ステアリングノズル18から後方に吐出される水を前方に転向させて、後進できるよう構成されている。
【0023】
また、図15,図16において、22は後部デッキで、この後部デッキ22には、開閉式のハッチカバー29が設けられ、ハッチカバー29の下方に小容量の収納ボックスが形成されている。また、図15あるいは図16において、23は前部ハッチカバーで、このハッチカバー23の下方には備品等を収納するボックス(図示せず)が設けられている。なお、図16において、LtはエンジンEの回転数を操作するためのスロットルレバーであり、Epは排気ガスを艇外に導く排気管である。
【0024】
ところで、本発明の実施形態にかかる小型滑走艇では、図1に図示するようなリアカウリング1を具備している。即ち、図1に図示するように、前記シートSのパッセンジャーシート部分Spの後方には、その下端が、該シートSのパッセンジャーシート部分Spからさらにその下方のデッキDの立ち上がり部分Duまで延設されたリアカウリング1が、該パッセンジャーシート部分Spおよび立ち上がり部分Duの一部を覆うような状態で取着されている。そして、このリアカウリング1の側部1sにおいてその内面と、前記デッキDの立ち上がり部分Duおよびパッセンジャーシート部分Spの外面との間には、空気が通過するだけの隙間Rが形成されている。この隙間Rは、上端が、このリアカウリング1の内面と立ち上がり部分Duおよびパッセンジャーシート部分Spの外面が密着することによって上端で閉じられた隙間Rとなっている。
そして、前記リアカウリング1の上部には、内部が収納空間となるボックス部分1Bが形成され、このボックス部分1Bの底面の下方には、該リアカウリング1と前記デッキDの立ち上がり部分Duの頂面Tfとの間に空間Seが形成されている。従って、前記頂面Tfは、この空間Seの底部を構成している。そして、上記頂面Tfには、上方の開口端が前記頂面Tfから上方に突設した開口Ohが左右に二つ形成され、この二つの各開口Ohの下方に突設した下方の開口端に、各通気パイプ2の上端がそれぞれ接続されている。この実施形態の場合には、前記通気パイプ2と開口Ohの上方の開口端に至る通気のための筒状の空間が、通気路を構成することになる。
しかし、通気パイプ2自体の上端を開口Ohから上方に突出した状態で配置することによって、通気路を形成してもよい。この場合には、前記開口Ohと通気パイプ2との接触部分には防水のためのシールが必要となる。なお、この実施形態の場合には前記通気路は必ずしも上方へ突出している必要はない。
そして、前記通気パイプ2は、下方にゆくにしたがって幅方向に斜め下方へ向けて、下端がエンジンルームとなる前記空間20の下部まで、この実施形態の場合には、該空間20の下端部まで延設されている。従って、前記2つの通気パイプ2は、図1あるいは図3に破線で図示するように、幅方向において互いにクロスするような状態(図2,図3に図示するような状態も含む)で配置される。
このような通気路である通気パイプ2(正確には、この実施形態では、通気路の一部となる通気パイプ)に代えて、図2に図示するような、2つの通気パイプ2が一体に成形されたサブアッセンブリ構造のものにしてもよい。かかる場合、2つの通気パイプ2はブロー成形によって樹脂で一体成形したものであってよい。かかる場合には、2つの通気パイプ2が一体になって相互の相対的な位置決めができているため、船体側への取りつけが容易となる。なお、この図2において、2uは通気パイプ2の上端の開口端(開口Ohの下方の開口端に接続される開口端)を、2bは空間20の下端部に位置する通気パイプ2の下端の開口端を示す。
さらに、図3と該図3のIV−IV矢視断面図である図4に図示するように、2枚の壁材W1,W2を張り合わせて、その間に、図3のような、つまり図2と同じ構成の2つの通気路2を形成した壁状の部材Wとしてもよく、かかる構成では、図4に図示する状態に、この壁状の部材WをデッキDのエンジンルームである空間20の内面に単に取りつけるだけで、2つの通気パイプ2の位置決めと取りつけが迅速且つ簡単におこなうことが可能となる。図4において、2uは通気路2の上方の開口、2bは下方の開口である。
【0025】
しかして、このように構成された前記小型滑走艇によれば、リアカウリング1を配設することによって、該リアカウリング1内面とその内方のシートSあるいはデッキDの外面との間に形成される隙間Rを通じて、該リアカウリング1の下端のデッキDとの間の隙間Rから、前記リアカウリング1のボックス部分1B下方の空間Seまで外気を吸い込んで、この空間Seから、開口Ohと通気パイプ2を通じて、エンジンルーム内に空気を供給することができる。そして、仮に、前記リアカウリング1に水しぶきがかかったとしても、前記隙間Rを狭く且つ長く形成しその下端から外気を吸い込むように構成されているため、該隙間Rを通って空間Seへ、水が、侵入することは少ない。
【0026】
また、艇が転倒に近い状態になったときには、前記リアカウリング1の下端の隙間R部分が上方位置になって、空間Se内まで水が侵入することも考えられるが、この場合には、前記通気パイプ2が幅方向において斜めに下方にエンジンルーム下端部まで延設されていることから、該転倒に近い状態では、通気パイプ2の下端はそのときの喫水線より上方に位置することになるため、且つ、前述のように該通気パイプ2が幅方向において斜めに配置されていることから、エンジンルーム(空間20)内に、水が侵入することは少ない。
(実施形態2)
次に、別の実施形態について図5〜図8に基づいて説明する。つまり、この実施形態の場合には、前記シートSの後端、つまりシートSのパッセンジャーシート部分Spの後方に、図5〜図8に図示するように、パッセンジャーが自己の身体を保持し安定させるためのグリップGpが配設されている。
そして、図6に図示するように、このグリップGpと該グリップGpが取着されているデッキDの外面との間に、隙間Rが形成されている。例えば、この隙間Rは、グリップGpの、デッキDとの当接面側を、少し切り欠くことによって、あるいは逆に、デッキD側の外面を反グリップGpへ凹ませるか又は少し削除することによって、形成することができる。
そして、前記隙間Rは、図7あるいは図8に図示するように、前記シートSのパッセンジャーシート部分Spの底面下方に形成されている底部のある空間Seに続いている。そして、前記空間Seの底部(底面)には、上方の開口端が底部から上方に突設した開口Ohが左右に二つ形成され、この二つの各開口Ohの下方に突設した下方の開口端に、各通気パイプ2の上端がそれぞれ接続されている。この実施形態の場合には、前記通気パイプ2と開口Ohの上方の開口端に至る通気のための筒状の空間が、通気路を構成することになる。しかし、通気パイプ2自体の上端を開口Ohから上方に突出した状態で配置することによって、通気路を形成してもよい。この場合には、前記開口Ohと通気パイプ2との接触部分には防水のためのシールが必要となる。
そして、前記通気パイプ2は、下方にゆくにしたがって幅方向に斜め下方へ向けて、具体的には、図7において、左側の開口Ohに接続されている通気パイプ2は下方にゆくにしたがって右側に傾斜するよう、また、右側の開口Ohに接続されている通気パイプ2は下方にゆくにしたがって左側に傾斜するように、該通気パイプ2の下端がエンジンルームとなる前記空間20の下部まで、即ち、この実施形態の場合には、エンジンルーム(空間20)の下端部まで延設されている。従って、前記2つの通気パイプ2は、図7に図示するように、幅方向において互いにクロスするような状態で配置される。
このような通気路である通気パイプ2に代えて、図2〜図4に図示する実施形態のような形態のものを使用してもよいことは、前述した実施形態の場合と同じである。そして、その場合には、前述の実施形態の場合と同じ作用効果を得る。
【0027】
また、前記図5〜図8に図示する実施形態に代えて、図9(a),(b)に図示するように、隙間Rを、グリップGpの側方の内面とデッキD外面との間に形成してもよい。なお、図9(a),(b)において、図7,図8と対応する構成については、同じ参照番号を付している。
【0028】
しかして、このように構成された前記小型滑走艇によれば、グリップGpの内面とデッキDの外面との間に隙間Rを形成することにより、この隙間Rを通じて、前記シートSのパッセンジャーシート部分Spの底面下方に形成されている空間Seまで外気を導き、この空間Seから、開口Ohと通気パイプ2を通じて、エンジンルーム内に空気を供給することができる。そして、仮に、前記隙間Rに水しぶきがかかったとしても、隙間Rの幅が狭く且つ空間Seまでの長さがあることから、空間Seまで水が侵入することは少なく、また、仮に侵入したとしても、前記通気パイプ2上端が接続されているる開口Ohの上方の開口端は、空間Seの底部より上方に突出しているため、通気パイプ2内へ水が侵入することは少ない。
【0029】
また、艇が転倒に近い状態になったときには、前記隙間Rおよび空間Seが水中に没するが、この場合には、前記通気パイプ2が幅方向において斜めに下方にエンジンルームとなる空間20の下端部まで延設されていることから、該転倒に近い状態では、通気パイプ2の下端はそのときの喫水線より上方に位置することになる。このため、エンジンルーム(空間20)内に、水が侵入することは少ない。
【0030】
ところで、前記図1に示す第1の実施形態におけるリアカウリング1について、図1に図示するような形態の他、図10に図示するように、リアカウリング1の後端の下端に、下方のデッキDとの間に隙間Rを設けてもよく、あるいは、この隙間Rに、図11に図示するように、スリットSrを設けて、外部からの水あるいは葉っぱ等の塵芥の侵入をし難くしてもよく、あるいは図12,図14に図示するように、リアカウリング1の側面に吸い込み用の隙間Rとなる吸い込み口を形成してもよい。なお、図12,14において図1と同じあるいは対応する構成については同じ参照番号を付す。
【0031】
さらには、図13に図示する如く、ボックス部分1Bが上方に突出していないような形態のリアカウリング1を図1と同じ隙間Rが形成されるように配置してもよい。なお、図13において図1と同じあるいは対応する構成については同じ参照番号を付す。
【0032】
【発明の効果】
本発明にかかる小型滑走艇によれば、リアカウリングやグリップを利用して、簡単な構成によって、水しぶきが混入することなく空気をエンジンルーム内に取り込むことができる。
かかる場合、それぞれ別の機能を奏する前記リアカウリング、グリップを有効に利用して隙間を構成しているため、部品点数がこの空気吸入構造のために無用に増加することはなく、軽量化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本第1の発明の実施形態にかかる小型滑走艇の空気吸入構造を形成するリアカウリング部分を示すために、艇の前部を省略し且つエンジンルームを示すためデッキ部分を一部切り欠いた、部分斜視図である。
【図2】 図1とは異なる通気路(通気パイプ)の構成を示す該通気パイプ部分の斜視図である。
【図3】 図1,図2とは異なる通気路(通気パイプ)の構成を示す、該通気パイプ部分をエンジンルームの後端の壁面に配置した状態での、艇を横方向に断面して表した図である。
【図4】 図3に示す通気パイプのエンジンルーム後端面への配置状態を示す、図3のIV−IV矢視図である。
【図5】 本第2の発明の実施形態にかかる小型滑走艇の空気吸入構造を形成するグリップの取着部分を示す艇の後端部の部分側面図である。
【図6】 図5に示す空気吸入構造を斜視図的に示す艇のグリップ取着部分を斜め後方から見た部分斜視図である。
【図7】 図5,図6に示す空気吸入構造の全体の構成を示す、一部切り欠いてエンジンルーム内部を示す艇の背面図である。
【図8】 図6に示す空気吸入構造の隙間から空間までの構成を示す部分断面図である。
【図9】 図5〜図8の変形実施形態の構成を示す図で、(a)は一部切り欠いてエンジンルーム内部を示す艇の背面図、(b)は艇の後部の側面図である。
【図10】 図1とは別の実施形態にかかる空気吸入構造を形成するリアカウリング取着部分を示す部分側面図である。
【図11】 さらに別の実施形態にかかる空気吸入構造を形成するリアカウリング取着部分を示す部分側面図である。
【図12】 さらに別の実施形態にかかる空気吸入構造を形成するリアカウリング取着部分を示す部分側面図である。
【図13】 さらに別の実施形態にかかる空気吸入構造を形成するリアカウリング取着部分を示す部分側面図である。
【図14】 さらに別の実施形態にかかる空気吸入構造を形成するリアカウリング取着部分を示す部分側面図である。
【図15】 本発明の実施形態にかかるジェット推進型の小型滑走艇の全体側面図である。
【図16】 図15に示す小型滑走艇の全体平面図である。
【符号の説明】
1……リアカウリング
2……通気パイプ
20……エンジンルーム
D……デッキ
R……隙間
S……シート
Se……空間

Claims (6)

  1. エンジンによって推進するよう構成された騎乗型の小型滑走艇において、
    シート後部に、該シート部分からさらにその下方のデッキの立ち上がり部分まで延設されたリアカウリングを、このリアカウリングと前記シートあるいは前記デッキの立ち上がり部分の外面との間に、上端がこのリアカウリングの内面とデッキの立ち上がり部分および前記シート部分の外面が密着することによって上端で閉じられた隙間が形成されるように、該シートの一部および該シートの下方のデッキの立ち上がり部分の一部を外方から覆うように設けるとともに、
    前記リアカウリングと前記デッキ立ち上がり部分の頂面との間に前記隙間に通じる空間を形成し、この空間とエンジンルームとを連通させたことを特徴とする小型滑走艇。
  2. 前記空間とエンジンルームは通気路を介して連結されており、該通気路の上端が、該空間の底部から上方に突出していることを特徴とする請求項1記載の小型滑走艇。
  3. 前記空間とエンジンルームは通気路を介して連結されており、該通気路の下端が、エンジンルーム内の下部まで達していることを特徴とする請求項1又は2記載の小型滑走艇。
  4. 前記空間とエンジンルームは2本の通気路を介して連結されており、該2本の通気路が左右にクロスするよう配置されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1の項に記載の小型滑走艇。
  5. 前記左右の通気路がそれらが一体となってその形状状態を維持できるよう構成され、該形状状態が維持された左右の通気路を、デッキ内面に取着したことを特徴とする請求項4記載の小型滑走艇。
  6. 前記通気路が壁状の部材に一体に形成されており、この壁状の部材がデッキ内面に取着されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1の項に記載の小型滑走艇。
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