JP3509714B2 - 生ごみ破砕分別装置および生ごみ処理装置 - Google Patents

生ごみ破砕分別装置および生ごみ処理装置

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JP3509714B2 JP2000227974A JP2000227974A JP3509714B2 JP 3509714 B2 JP3509714 B2 JP 3509714B2 JP 2000227974 A JP2000227974 A JP 2000227974A JP 2000227974 A JP2000227974 A JP 2000227974A JP 3509714 B2 JP3509714 B2 JP 3509714B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、厨芥や産業廃棄物
などの夾雑物を混入する生ごみを破砕して夾雑物と分別
する生ごみ破砕分別装置およびこの生ごみ破砕分別装置
にて破砕した生ごみをメタン発酵処理するメタン発酵処
理手段を備えた生ごみ処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、一般生ごみや飲食店の厨芥、畜水
産加工の廃棄物などの生ごみを生物処理するに際して、
生ごみ中に発泡スチロールや樹脂フィルムなどの比較的
軽量な夾雑物が混入するので、あらかじめ夾雑物を除去
する前処理をしている。
【0003】そして、この前処理としては、例えば回転
軸に破砕刃を有した回転体を略平行に2つあるいは3つ
備えた二軸あるいは三軸の破砕機にて夾雑物が混入する
生ごみを破砕し、この破砕した生ごみを30〜50mm
の通孔を有した円筒状の回転ドラムを備えたトロンメル
にて、通孔を通過する生ごみと通過しない夾雑物とに分
別する構成が採られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記破
砕機による破砕およびトロンメルによる分別にて生ごみ
を破砕分別する構成では、処理が2工程で2つの装置が
必要となり、処理施設が大型化して設置スペースの確保
が困難となる問題がある。
【0005】そこで、回転体の回転力により生ごみを粉
砕してスクリーンを介して粉砕した生ごみを排出すると
ともに、比較的軽量な夾雑物は回転体の回転により生じ
る風力にて吹き飛ばして別途排出ダクトから排出するこ
とにより分別する構成が考えられる。
【0006】しかしながら、この生ごみ破砕分別装置に
よる破砕分別では、回転体の回転により生じる風力にて
比較的重量の軽い夾雑物を排出ダクトから排出するの
で、破砕された生ごみも夾雑物とともに排出ダクトから
排出され、後段で生物処理する生ごみの回収率が低減
し、効率よく生ごみを処理できなくなるとともに、別途
処理する夾雑物に生ごみが混入するので分離した夾雑物
の量が増大し、夾雑物の処理の負荷が増大する問題があ
る。
【0007】本発明は、上記問題点に鑑み、効率よく夾
雑物を分別して破砕した生ごみの回収率が向上する生ご
み破砕分別装置および生ごみを効率よくメタン発酵処理
できる生ごみ処理装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の生ごみ破
砕分別装置は、夾雑物が混入された生ごみが投入される
投入口を一端側に開口し周面に前記生ごみを排出する排
出口が開口された略円筒状の破砕室を有した本体ケース
と、この本体ケースの破砕室内に回転可能に配設され、
中心軸上に回転軸を有する回転軸およびこの回転軸の周
面に軸方向に沿った壁状に設けられたブレードを備えた
回転体と、この回転体を正逆反転可能に回転し前記投入
された生ごみを回転する前記回転体のブレードに衝突さ
せて破砕させる駆動手段と、前記本体ケースに前記回転
体のブレードの回転軌跡に沿って前記排出口を閉塞して
設けられ前記破砕された生ごみが通過可能な挿通孔を複
数有したスクリーンと、前記本体ケースの破砕室の内周
面に設けられ、先端縁が前記回転体のブレードの回転軌
跡に沿った壁状で前記夾雑物を切断する切断ブレード
と、前記本体ケースに設けられ一端に前記回転体の逆回
転方向に向けて前記破砕室に開口する夾雑物排出口を有
し前記回転体の正回転時に前記夾雑物を排出する排出ダ
クトと、前記駆動手段の駆動を制御して前記回転体を前
記生ごみが投入された際に所定時間逆回転させる制御手
段とを具備したものである。
【0009】そして、投入口から本体ケースの破砕室内
に投入した夾雑物を混入する生ごみは、制御手段にて制
御されて駆動する駆動手段にて逆回転する回転体のブレ
ードに衝突して生ごみは破砕され、夾雑物は先端縁が回
転体の回転軌跡に沿った壁状の切断ブレードにて切断さ
れ、破砕された生ごみは次第にスクリーンの挿通孔を通
過して排出口から排出し、所定時間逆回転させた後に制
御手段による制御にて回転体を正転して、本体ケース内
に残留する夾雑物を、正回転する回転体の回転による風
力にて回転体の逆回転方向に向けて破砕室に開口する排
出ダクトの夾雑物排出口から排出し、生ごみと夾雑物と
を破砕分別する。このため、生ごみは逆回転の際に十分
に破砕されて排出され、生ごみが夾雑物から容易に高効
率で破砕分別され、生ごみの回収率が向上するととも
に、別途処理する夾雑物に混入する生ごみ分が減少して
夾雑物の処理量が減少し、効率よく生ごみを処理する。
【0010】求項記載の生ごみ破砕分別装置は、請
求項1に記載の生ごみ破砕分別装置において、排出ダク
トの夾雑物排出口は、破砕室の軸方向に沿って長手状に
開口するものである。
【0011】そして、排出ダクトの夾雑物排出口を破砕
室の軸方向に沿って長手状に開口させることにより、開
口面積が増大して夾雑物排出口から夾雑物を排出する際
に、夾雑物が夾雑物排出口に閉塞することなく円滑に排
出される。
【0012】請求項記載の生ごみ破砕分別装置は、請
求項1または2に記載の生ごみ破砕分別装置において、
回転体は、回転により先端縁がスクリーン当接する清掃
部材を備えたものである。
【0013】そして、回転体に回転により先端縁がスク
リーンに当接する清掃部材を設けることにより、スクリ
ーンの挿通孔が生ごみや夾雑物で閉塞することを防止し
て効率よく破砕した生ごみを排出し、生ごみの破砕分別
効率が向上する。
【0014】請求項記載の生ごみ破砕分別装置は、請
求項1ないしのいずれか一に記載の生ごみ破砕分別装
置において、本体ケースは、中心軸が略水平方向に沿う
状態に設けられ、排出口は、前記本体ケースの周面に下
方に向けて開口し、排出ダクトは、夾雑物排出口が前記
本体ケースの周面の上部に開口するものである。
【0015】そして、中心軸が略水平方向に沿う状態に
設けた本体ケースの周面に、排出口を下方に向けて開口
形成するとともに、排出ダクトの夾雑物排出口を上部に
開口形成することにより、破砕した生ごみを重力の作用
により排出口が開口する下方に移動し、この排出口を閉
塞するスクリーンにて排出され、比較的に軽量な夾雑物
は回転体の回転にて発生する風力にて吹き飛ばされる状
態となり、破砕した生ごみと夾雑物とが高度で容易に分
別される。
【0016】請求項記載の生ごみ処理装置は、請求項
1ないしのいずれか一に記載の生ごみ破砕分別装置
と、この生ごみ破砕分別装置にて破砕された生ごみをメ
タン発酵により分解処理するメタン発酵処理手段とを具
備したものである。
【0017】そして、生ごみが夾雑物から容易に高効率
で破砕分別されて回収率が向上するとともに処理する夾
雑物の量が減少して効率よく生ごみを処理する請求項1
ないし5のいずれか一に記載の生ごみ破砕分別装置にて
破砕分別した生ごみをメタン発酵処理手段にてメタン発
酵により処理するので、破砕された生ごみが夾雑物の影
響を生じることなく高度にメタン発酵処理され、メタン
発酵処理により生成するメタンガスの破砕分別前に生ご
みに対する生成量が増大し、生ごみの処理効率が向上す
る。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の生ごみ処理装置の
一実施の形態の構成を図面を参照して説明する。
【0019】図1ないし図5において、1は生ごみ破砕
分別装置で、この生ごみ破砕分別装置1は、支持台2に
支持された本体ケース3を備えている。この本体ケース
3は略円筒状に形成され、略中心軸上に回転自在に貫通
保持され両端部が支持台2に設けられたベアリング4に
回転自在に軸支される回転軸5が設けられている。そし
て、この回転軸5の一端側には、プーリ6が一体的に設
けられている。
【0020】また、本体ケースの一端側は略上半面が
開口し、この開口縁に下端が連続する四角筒状で内部に
搬入室8を区画する箱状部9が設けられている。さら
に、箱状部9の上面には、上端に例えば一般生ごみや飲
食店の厨芥、畜水産加工の廃棄物などの発泡スチロール
や樹脂フィルムなどの比較的軽量な夾雑物が混入する生
ごみが投入される投入口10を開口する略四角筒状の投入
シュート11が箱状部9内の搬入室8に内周が連通して設
けられている。
【0021】そして、回転軸5の一端側には、搬入室8
内に位置して搬入回転体13が回転可能に軸支されてい
る。この搬入回転体13は、内周に回転軸5を回転自在に
嵌合する円筒状の回転筒14と、この回転筒14の外周面に
螺旋状に設けられたスクリュー翼15とを備えている。そ
して、搬入回転体13の回転筒14の一端側には、本体ケー
外に位置する回転プーリ16が一体的に設けられてい
る。
【0022】また、本体ケース内の他端側には、搬入
室8に隣接して略円筒状の破砕室18が区画されている。
そして、本体ケースの周面の下部には、破砕室18の下
面を下方に向けて開口する排出口19が設けられている。
さらに、排出口19には、搬入室8の底面と同様の円弧状
に湾曲し複数の挿通孔20を開口するパンチングメタル状
のスクリーン21が閉塞されて設けられている。また、本
体ケース3の破砕室18の下部には、上端開口縁が排出口
19に連続しスクリーン21の下方に位置して排出シュート
22が一体的に設けられている。
【0023】さらに、排出シュート22の下端には、スク
リーン21の挿通孔20を介して挿通する破砕された生ごみ
を搬出するスクリューコンベアなどの搬送モータ24を備
えた搬送装置25が設けられている。
【0024】そして、回転軸5の他端側の周面には、図
6に示すように、破砕室18内に位置して軸方向に沿った
壁状のブレード27が複数、例えば4枚一体的に設けられ
て回転体28が構成されている。また、ブレード27の先端
縁には、破砕室18の内面である本体ケースの内面およ
びスクリーン21の内面に先端縁が摺接するゴムや布など
の可撓性を有した清掃部材29が帯状に一体的に設けられ
ている。なお、破砕室18を略円筒状に区画形成するスク
リーン21は、回転体28のブレード27の先端の回転軌跡に
沿って円弧状に湾曲形成される。
【0025】さらに、本体ケースの他端側の上部に
は、回転体28の回転軌跡との間に破袋空間31を設けるド
ーム状に破袋覆い部32が設けられている。そして、この
破袋覆い部32の内面には、回転体28の回転方向に沿った
壁状に比較的軽量の夾雑物に切り込みなどを入れたり切
断するなどの破袋をする切断ブレードとしてのビニール
カッタ33が複数並列状に設けられている。
【0026】また、本体ケースの他端上部には、破袋
覆い部32に位置して破砕室18に連通する夾雑物排出口35
が開口形成されている。そして、この夾雑物排出口35に
は、略四角筒状の排出ダクト36の一端が連結されてい
る。この排出ダクト36の一端側は、回転体28の回転軌跡
の接線方向に略沿って夾雑物排出口35から導出するよう
に連結されている。
【0027】なお、破袋空間31は、回転体28の回転方向
側の縁が回転軌跡との間隙が次第に広くなるように傾斜
して設けられている。そして、ビニールカッタ33は、夾
雑物排出口35が開口する方向側の縁は破袋覆い部32に連
続して次第に高さ寸法が小さくなるように破袋室18に連
続するように形成され、夾雑物排出口35に対向する反対
側は、破袋空間31から立ち上がって端部縁が夾雑物排出
口35に対向するように形成されている。
【0028】一方、支持台2には、搬送用の電動機38と
図示しない駆動手段としての破砕用の電動機とが設けら
れている。そして、搬送用の電動機38の図示しない出力
軸は、搬入回転体13の回転プーリ16とに無端ベルトなど
の駆動伝達部材が掛け渡されている。また、破砕用の電
動機の図示しない出力軸は、回転体28の回転軸5のプー
リ6とに無端ベルトなどの駆動伝達部材が掛け渡されて
いる。そして、搬送用の電動機38、破砕用の電動機およ
び搬送装置25の搬送モータ24は、図示しない制御手段と
しての制御盤に接続されている。なお、制御盤は、破砕
用の電動機を回転体28が正逆回転可能に反転駆動制御す
る。
【0029】次に、上記実施の形態の生ごみの破砕分別
の動作を説明する。
【0030】まず、図示しない制御盤により、搬送用の
電動機38、破砕用の電動機および搬送装置25の搬送モー
タ24を駆動制御する。この制御盤による駆動制御は、搬
入室8内に位置する生ごみを破砕室18に搬入する方向に
搬入回転体13が回転するように搬送用の電動機38を正転
させ、破砕用の電動機38は搬入回転体13とは逆の逆回転
すなわち回転体28のブレード27が排出ダクト36の夾雑物
排出口35の開口方向に向けて回転する逆転とし、搬送装
置25の搬送モータ24は排出シート22からの生ごみを搬出
する方向に正転させる。
【0031】この搬送用の電動機38の正転、破砕用の電
動機の逆転および搬送装置25の搬送モータ24の正転の状
態で、投入口10から発泡スチロールや樹脂フィルムなど
の比較的軽量な夾雑物が混入する生ごみを投入する。こ
の投入された生ごみは、投入シュート11を介して本体ケ
ースの搬入室8内に落下し、回転する搬入回転体13に
より破砕室18に搬送される。
【0032】この破砕室18内に搬入された生ごみは、反
転する電動機にて比較的高速で回転する回転体28のブレ
ード27に当接して破砕させるとともに飛ばされ、本体ケ
ースの内面に衝突してさらに破砕される。また、発泡
スチロールや樹脂フィルムなどの夾雑物は、回転体28の
ブレード27にて飛ばされた際にビニールカッタ33の突出
する先端縁にて破砕すなわち切り込まれたり切断され細
かく破かれる。なお、夾雑物は比較的軽量であることか
ら、生ごみほど細かく破かれない。
【0033】そして、回転体28の逆転にてある程度破砕
および破袋されることにより、生ごみはスクリーン21の
挿通孔20を通って破砕室18から排出ダクト36を介して搬
送装置25に落下し、細かく破砕された生ごみが排出され
る。
【0034】ここで、回転体28は、ブレード27が排出ダ
クト36の夾雑物排出口35の開口方向に向けて回転、すな
わち逆転していることから、ブレード27に当接して飛ば
される夾雑物や生ごみも夾雑物排出口35の開口方向に向
けて飛ばされるので、夾雑物や生ごみは夾雑物排出口35
を介して破砕室18から排出ダクト36に排出されない。こ
のことから、破砕されて細かくなった生ごみは、破砕室
18に臨んで開口するスクリーン21の挿通孔20から排出さ
れ、比較的軽量で生ごみほど細かくならない夾雑物は挿
通孔20を通過することなく破砕室18内に残留する状態と
なる。
【0035】また、清掃部材29の先端縁がスクリーン21
の内周面に摺接するので、夾雑物や生ごみが挿通孔20を
閉塞することを防止して生ごみが効率よく排出シュート
を介して搬送装置に排出される。すなわち、生ごみは、
固形分が20%程度であり、破砕により生ごみの一部が
スラリ状となって粘性が増大し、回転体28のブレード27
の先端とスクリーン21の内面との間の回転体28の回転の
ためのクリアランスとなる間隙にこびりつく状態とな
る。このため、清掃部材29にてスクリーン21の内面を拭
ってスラリ状物を除去し、挿通孔20を閉塞することを防
止して、効率よく破砕した生ごみを排出できる。
【0036】この後、夾雑物が破砕室18内に残留しある
程度破砕された生ごみが破砕室18から排出された後、逆
転する破砕用の電動機を反転させて正転させる。この電
動機の正転により、回転体28もブレード27が排出ダクト
36の夾雑物排出口35に向けて回転する正転状態となる。
そして、回転体28の正転により、破砕室18内に残留する
夾雑物は夾雑物排出口35から排出ダクト36を介して排出
される。
【0037】このように、夾雑物を排出する排出ダクト
36の夾雑物排出口35が開口する方向に向けて回転体28を
逆転させて十分に破および破砕し、生ごみのみをスク
リーンの挿通孔を介して十分に排出した後、回転体28を
正転して残留する夾雑物を夾雑物排出口35から排出ダク
ト36を介して排出するため、生ごみおよび夾雑物を高度
に破砕分別収集でき、生ごみの回収効率が向上して、後
段での例えば生ごみの生物処理であるメタン発酵処理が
効率よくでき、効率よくエネルギとなるメタンガスを生
成できる。さらに、分集した夾雑物には生ごみがほとん
ど混入しないので分集した夾雑物の量が減少し、別途固
形燃料化や焼却処分、各種合成樹脂製品へのリサイクル
などの後処理が容易にできる。
【0038】また、回転体28を略水平方向に沿った回転
軸5にて回転させるため、ブレード27との衝突により飛
ばされる状態となる他に、生ごみは重力の作用により下
方に落下する状態となり、比較的軽量な夾雑物は回転体
の回転により発生する風力にて吹き飛ばされる状態とな
るので、破砕した生ごみと破袋された夾雑物とが分離し
やすく、高度に生ごみと夾雑物とを分離回収できる。
【0039】さらに、回転体28が逆転する際に効率よく
破袋できるようにビニールカッタ33の端部縁が破砕室18
に臨み、回転体28が正転する際には夾雑物が引っ掛から
ないように突出する先端縁が破袋室18に連続するように
形成したため、効率よく破袋できるとともに、閉塞など
を生じることなく円滑に夾雑物を排出できる。
【0040】なお、上記実施の形態において、排出ダク
ト36の夾雑物排出口35を本体ケースの他端上部、すな
わち破砕室18の一部部分にのみ臨んで開口形成したが、
例えば図7に示すように、破砕室18の軸方向に沿ったほ
ぼ全域に亘って長手状に開口形成してもよい。
【0041】この図7に示す構成によれば、回転体28を
正転して破砕室18内に残留する夾雑物を短時間で排出で
き、夾雑物が混入する生ごみの処理効率を向上できる。
【0042】また、回転体28を逆転し十分に破砕・破袋
して生ごみのみをスクリーンを介して排出した後に反転
して正転させ、残留する夾雑物を排出して説明したが、
例えば夾雑物排出口35を開閉する蓋体を設けてもよい。
【0043】すなわち、回転体28をブレード27が夾雑物
排出口35に向けて回転する正転で回転させ、夾雑物が混
入する生ごみを投入した時点では蓋体にて夾雑物排出口
35を閉塞し、この状態で正転する回転体28にて破砕・破
袋処理し、夾雑物が破砕室18内に残留しある程度破砕さ
れた生ごみが破砕室18から排出された後は、回転体28の
回転方向はそのままで蓋体にて夾雑物排出口35を開口さ
せ、残留する夾雑物を排出ダクト36から排出する。
【0044】この蓋体を用いる構成でも同様に、生ごみ
および夾雑物を高度に破砕分別収集でき、生ごみの回収
効率が向上して後段での例えばメタン発酵処理が効率よ
くできるとともに、分集した夾雑物には生ごみがほとん
ど混入せず、分集した夾雑物の量が減少し、別途固形燃
料化や焼却処分、各種合成樹脂製品へのリサイクルなど
の後処理が容易にできる。
【0045】また、回転体28を適宜反転させたが、例え
ば破砕室18の軸方向で2分割とし、搬入室8に隣接する
生ごみの移動方向での上流側の回転体28は逆転として、
夾雑物排出口35に位置する下流側の回転体28は正転させ
てもよい。
【0046】この構成によれば、連続的に生ごみを投入
でき、効率よく生ごみの破砕・破袋処理ができる。
【0047】そして、回転体28として、回転軸28に軸方
向に沿った壁状のブレード27を設けて構成したが、効率
よく破砕可能ないずれの構成としてもよい。
【0048】また、破袋が効率よくできるのであれば、
いずれの形状のものでもできる。
【0049】さらに、回転体28のブレード27に清掃部材
29を設けて説明したが、清掃部材29を用いなくてもよ
い。
【0050】
【実施例】上記実施の形態の装置を用いて生ごみを破砕
分別する実験をした。
【0051】そして、破砕する生ごみとしては、ジャガ
イモ100kg、樹脂トレー上に魚を載置して樹脂フィ
ルムにて包装したもの100kg、ミカン100kg、
ごみ袋に入った収集ごみの4種類を用いた。
【0052】まず、回転体28を従来と同様に正転のみと
した場合について、各生ごみを破砕分別した。その結果
を表1に示す。
【0053】
【表1】
【0054】この表1に示す結果から、スクリーン21を
介して排出された破砕された生ごみである破砕物は、ジ
ャガイモ、魚、ミカンとも極めて低く、収集ごみでも6
8%程度しか得られなかった。
【0055】そこで、収集ごみの排出ダクト36から排出
した夾雑物を二軸破砕機を用いて破砕し、さらに生ごみ
破砕分別装置1にて破砕分別した。その結果を表2に示
す。
【0056】
【表2】
【0057】この表2に示す結果から、1回目と合わせ
ると83%程度生ごみ分を回収できた。しかしながら、
二軸破砕機にて破砕する際、ごみ袋が比較的多い状態で
あることから、ごみ袋が絡み付き、二軸破砕機に負荷が
掛かる問題がある。また、生ごみを高回収率で破砕分別
するために2回の破砕分別処理と1回の二軸破砕機によ
る破砕の計3回の処理を要するため、効率の向上が図れ
ない。
【0058】このため、先に二軸破砕機にて収集ごみを
破砕してから上記の生ごみ破砕分別装置にて破砕分別し
た。その結果を表3に示す。
【0059】
【表3】
【0060】この表3に示す結果から、生ごみの破砕物
の回収率は表1に示す結果とほぼ同様であった。
【0061】次に、上記実施の形態と同様に、回転体28
を逆転して破砕した後に正転して分別した。その結果を
表4に示す。
【0062】
【表4】
【0063】この表4に示す結果から、生ごみが夾雑物
側に移行することなく非常に効率よく回収できた。
【0064】
【発明の効果】請求項1記載の生ごみ破砕分別装置によ
れば、生ごみが投入された際に回転体を所定時間逆回転
させて破砕した生ごみをスクリーンの挿通孔から排出し
た後に、回転体を正回転して破砕室内に残留する夾雑物
を回転体の逆回転方向に向けて破砕室に開口する排出ダ
クトの夾雑物排出口から排出するため、生ごみは逆回転
の際に十分に破砕されて排出され、生ごみが夾雑物から
容易に高効率で破砕分別され、生ごみの回収率を向上で
きるとともに、夾雑物に混入する生ごみ分が減少して夾
雑物の処理量が減少し、夾雑物の処理が容易となり、効
率よく生ごみを処理できる。
【0065】求項記載の生ごみ破砕分別装置によれ
ば、請求項1に記載の生ごみ破砕分別装置の効果に加
え、排出ダクトの夾雑物排出口を破砕室の軸方向に沿っ
て長手状に開口させるため、開口面積が増大して夾雑物
排出口から夾雑物を排出する際に、夾雑物が夾雑物排出
口に閉塞することなく円滑に短時間で排出でき、生ごみ
の破砕分別効率を向上できる。
【0066】請求項記載の生ごみ破砕分別装置によれ
ば、請求項1または2に記載の生ごみ破砕分別装置の効
果に加え、回転体に回転により先端縁がスクリーンに当
接する清掃部材を設けるため、スクリーンの挿通孔が生
ごみや夾雑物で閉塞することを防止して効率よく破砕し
た生ごみをスクリーンから排出でき、生ごみの破砕分別
効率を向上できる。
【0067】請求項記載の生ごみ破砕分別装置によれ
ば、請求項1ないしのいずれか一に記載の生ごみ破砕
分別装置の効果に加え、中心軸が略水平方向に沿う状態
に設けた本体ケースの周面に、排出口を下方に向けて開
口形成するとともに、排出ダクトの夾雑物排出口を上部
に開口形成するため、破砕した生ごみが重力の作用によ
り排出口の開口する下方に移動し、比較的に軽量な夾雑
物は回転体の回転にて発生する風力にて吹き飛ばして排
出するので、破砕した生ごみと夾雑物とを簡単な構成で
高度に容易に分別できる。
【0068】請求項記載の生ごみ処理装置によれば、
生ごみが夾雑物から容易に高効率で破砕分別されて回収
率が向上するとともに処理する夾雑物の量が減少して効
率よく生ごみを処理する請求項1ないしのいずれか一
に記載の生ごみ破砕分別装置にて破砕分別した生ごみを
メタン発酵処理手段にてメタン発酵により処理するの
で、破砕された生ごみが夾雑物の影響を生じることなく
高度にメタン発酵処理でき、メタン発酵処理により生成
するメタンガスの破砕分別前に生ごみに対する生成量が
増大し、生ごみの処理効率を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の生ごみ破砕分別装置の一実施の形態を
示す正面断面図である。
【図2】同上側面断面図である。
【図3】同上正面図である。
【図4】同上側面図である。
【図5】同上平面図である。
【図6】同上回転体のブレードを示す一部を切り欠いた
斜視図である。
【図7】本発明の他の実施の形態を示す側面断面図であ
る。
【符号の説明】 1 生ごみ破砕分別装置 3 本体ケース 5 回転軸 10 投入口 18 破砕室 19 排出口 20 挿通孔 21 スクリーン 27 ブレード 28 回転体 29 清掃部材 33 切断ブレードとしてのビニールカッタ 35 夾雑物排出口 36 排出ダクト
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小林 英正 大阪府大阪市西区立売堀二丁目1番9号 アタカ工業株式会社内 (56)参考文献 特開 平10−5608(JP,A) 特開2000−167426(JP,A) 特開 平11−221551(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B02C 18/40 101 B02C 18/14 B02C 18/22 B09B 3/00 B09B 5/00 ZAB

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 夾雑物が混入された生ごみが投入される
    投入口を一端側に開口し周面に前記生ごみを排出する排
    出口が開口された略円筒状の破砕室を有した本体ケース
    と、 この本体ケースの破砕室内に回転可能に配設され、中心
    軸上に回転軸を有する回転軸およびこの回転軸の周面に
    軸方向に沿った壁状に設けられたブレードを備えた回転
    体と、 この回転体を正逆反転可能に回転し前記投入された生ご
    みを回転する前記回転体のブレードに衝突させて破砕さ
    せる駆動手段と、 前記本体ケースに前記回転体のブレードの回転軌跡に沿
    って前記排出口を閉塞して設けられ前記破砕された生ご
    みが通過可能な挿通孔を複数有したスクリーンと、 前記本体ケースの破砕室の内周面に設けられ、先端縁が
    前記回転体のブレードの回転軌跡に沿った壁状で前記夾
    雑物を切断する切断ブレードと、 前記本体ケースに設けられ一端に前記回転体の逆回転方
    向に向けて前記破砕室に開口する夾雑物排出口を有し前
    記回転体の正回転時に前記夾雑物を排出する排出ダクト
    と、 前記駆動手段の駆動を制御して前記回転体を前記生ごみ
    が投入された際に所定時間逆回転させる制御手段とを具
    備したことを特徴とした生ごみ破砕分別装置。
  2. 【請求項2】 排出ダクトの夾雑物排出口は、破砕室の
    軸方向に沿って長手状に開口することを特徴とした請求
    1に記載の生ごみ破砕分別装置。
  3. 【請求項3】 回転体は、回転により先端縁がスクリー
    ン当接する清掃部材を備えたことを特徴とした請求項1
    または2に記載の生ごみ破砕分別装置。
  4. 【請求項4】 本体ケースは、中心軸が略水平方向に沿
    う状態に設けられ、 排出口は、前記本体ケースの周面に下方に向けて開口
    し、 排出ダクトは、夾雑物排出口が前記本体ケースの周面の
    上部に開口することを特徴とした請求項1ないしのい
    ずれか一に記載の生ごみ破砕分別装置。
  5. 【請求項5】 請求項1ないしのいずれか一に記載の
    生ごみ破砕分別装置と、 この生ごみ破砕分別装置にて破砕された生ごみをメタン
    発酵により分解処理するメタン発酵処理手段とを具備し
    たことを特徴とした生ごみ処理装置。
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