JP3508986B2 - プラズマ処理方法 - Google Patents

プラズマ処理方法

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JP3508986B2
JP3508986B2 JP18826398A JP18826398A JP3508986B2 JP 3508986 B2 JP3508986 B2 JP 3508986B2 JP 18826398 A JP18826398 A JP 18826398A JP 18826398 A JP18826398 A JP 18826398A JP 3508986 B2 JP3508986 B2 JP 3508986B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は,プラズマ処理方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来,被処理体を構成するSi膜層や,
SiO2膜層で被覆されたSi膜層をエッチングする際
には,Cl2や,Cl2にO2やN2を添加した混合ガスが
処理ガスとして使用されている。例えば,Cl2により
Si膜層をエッチングする場合には,まず被処理体が配
置された処理室内に所定流量のCl2を導入すると共
に,処理室内雰囲気の排気量を適宜調整し,処理室内の
圧力を所定の処理(設定)圧力に上昇させる。その後,
例えば処理室内に放電を生じさせてプラズマを生成し,
該プラズマによって上記Si膜層にエッチング処理を施
している。
【0003】また,上述の如く,Cl2でSi膜層にエ
ッチング処理を施すプロセスでは,プラズマの生成と同
時に,一時的に処理室内の圧力が相対的に上昇した後,
その直後に処理室内の圧力が急激に低下する。このよう
に,処理室内の圧力が処理圧力よりも相対的に低下した
状態では,プラズマが安定せず,被処理体に均一な処理
を施すことが困難となる。そこで,上記エッチングプロ
セスでは,処理室内雰囲気の排気量を適宜調整し,プラ
ズマ生成後に低下した処理室内の圧力を処理圧力にまで
昇圧させて,プラズマの安定化を図っている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら,上述し
たエッチングプロセスでは,プラズマ生成前後,すなわ
ちプラズマ生成前に設定した処理圧力と,プラズマ生成
後に低下した処理室内圧力との圧力差が大きいために,
その低下した圧力を上記処理室内雰囲気の排気量調整の
みで処理圧力まで上昇させるためには10数秒程度かか
ることがある。その結果,処理室内の圧力が処理圧力に
回復するまでは,プラズマの状態が不安定になり,均一
な処理を行うことができないだけではなく,プラズマが
消えて処理を進行させることができなくなることもあ
る。
【0005】また,エッチング装置には,通常,生成さ
れたプラズマが不安定な場合に警告を発し,かつ処理を
停止して,処理中の被処理体を保護する保安装置が設け
られており,該装置の作動時間は,上記以外のエッチン
グプロセスでは,被処理体を確実に保護するべく,5秒
程度に設定されている。しかしながら,上記プロセスで
は,上述の如く,プラズマ生成後10数秒程度はプラズ
マが安定しないため,保安装置の作動時間を上記他のエ
ッチングプロセスと同様に設定することができず,仮に
該装置の作動時間を10数秒程度に設定しても,すでに
処理が進行しているため,不安定なプラズマによりエッ
チングされた被処理体を再利用することができない。
【0006】本発明は,従来の技術が有する上記のよう
な問題点に鑑みて成されたものであり,プラズマ生成直
後から処理室内の圧力を処理圧力に維持し,迅速にプラ
ズマの安定化を図ることが可能な,新規かつ改良された
プラズマ処理方法を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め,本発明のある観点によれば,処理室内に少なくとも
Clを含む処理ガスを導入した後,処理室内にプラズ
マを生成し,プラズマにより処理室内に配置された被処
理体に形成されたSi膜層にエッチング処理を施すプラ
ズマ処理方法において,前記プラズマは,前記処理室内
の圧力をプラズマ生成後の処理圧力よりも相対的に高い
初期圧力値に上昇させた後に生成し,前記初期圧力値
は,前記Si膜層を被覆するSiO 膜層の被覆率(S
iO 膜層の面積/Si膜層の面積)に応じて設定され
ことを特徴とするプラズマ処理方法が提供される。
【0008】かかる構成によれば,プラズマ生成前に処
理室内の圧力を所定の処理圧力よりも相対的に高い初期
圧力値,すなわちプラズマ生成後に低下した処理室内圧
力が処理圧力と実質的に同一になる圧力値に上昇させた
後,プラズマを生成させるので,プラズマ生成直後から
処理室内が処理圧力に維持され,安定したプラズマを生
成することができる。すなわち,本発明を採用すれば,
プラズマ生成後に低下した圧力をそのまま処理圧力にす
ることができるので,プラズマ生成後に低下した圧力を
処理圧力にまで上昇させる工程を省くことができる。そ
の結果,少なくともCl2を含むガスでSi膜層をエッ
チングするプロセスの如く,プラズマ生成前後で処理室
内の圧力に大きな差が生じても,プラズマの安定化を迅
速かつ確実に行うことができ,均一な処理を行うことが
できる。また,本発明を採用すれば,プラズマを短時間
で安定化させることができるので,上述した保安装置が
処理装置に設けられていれば,その作動時間を短縮で
き,処理不良が生じた際の被処理体の保護を確実に行う
ことができる。
【0009】また,初期圧力値は,Si膜層を被覆する
SiO膜層の被覆率(SiO膜層の面積/Si膜層
の面積)に応じて設定しても良い。発明者らの知見によ
れば,プラズマ生成後の処理室内圧力の低下は,プラズ
マ中のClイオンやClラジカルと,被処理体を構成す
るSiとの反応によって処理室内雰囲気の分子数が減少
することに起因して起こると考えられる。従って,プラ
ズマ雰囲気に曝されるSi膜層の割合,すなわち上記被
覆率に基づいて初期圧力値を設定すれば,該初期圧力値
を確実に求めることができる。
【0010】さらに,処理室内の圧力は,処理室内雰囲
気の排気量により制御されるように構成すれば,該圧力
を所定の初期圧力値や処理圧力に確実に設定し,維持す
ることができる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下に,添付図面を参照しなが
ら,本発明にかかるプラズマ処理方法をエッチング方法
に適用した実施の一形態について詳細に説明する。
【0012】(1)エッチング装置の構成 まず,図1を参照しながら,本実施の形態のエッチング
方法を適用可能なエッチング装置100について説明す
る。同図に示すエッチング装置100の処理容器102
内には,処理室104が形成されており,この処理室1
04内には,上下動自在なサセプタを構成する下部電極
106が配置されている。下部電極106の上部には,
高圧直流電源108に接続された静電チャック110が
設けられており,この静電チャック110の上面に被処
理体,例えばSi基板から成る半導体ウェハ(以下,
「ウェハ」と称する。)Wが載置される。さらに,下部
電極106上に載置されたウェハWの周囲には,絶縁性
のフォーカスリング112が配置されている。また,下
部電極106には,整合器114を介してプラズマ生成
用高周波電力を出力する高周波電源116が接続されて
いる。
【0013】また,下部電極106の載置面と対向する
処理室104の天井部には,多数のガス吐出孔118a
を備えた上部電極118が配置されており,図示の例で
は,上部電極118は,処理容器102の一部を成して
いる。また,ガス吐出孔118aには,ガス供給管12
0と,開閉バルブ122と,流量調整バルブ(マスフロ
ーコントローラ)124を介して,処理ガスとしてのC
2を供給するガス供給源126が接続されている。な
お,上記処理ガスには,エッチングプロセスに応じて,
例えばO2やN2などの各種ガスを添加しても良い。
【0014】また,処理容器102の下方には,不図示
の真空引き機構と連通する排気管128が接続されてい
る。さらに,排気管128には,バタフライバルブなど
の排気量調整機構130が内装されている。また,排気
量調整機構130には,制御器132が接続されてお
り,さらにこの制御器132には,上述した流量調整バ
ルブ124と,処理室104内の圧力を測定する圧力セ
ンサ134が接続されている。また,処理室104の外
部には,処理容器102の外部側壁を囲うように磁石1
36が配置されており,この磁石136によって上部電
極122と下部電極106との間のプラズマ領域に回転
磁界が形成される。
【0015】(2)エッチング工程 次に,上述したエッチング装置100でウェハWにエッ
チング処理を施す際のエッチング工程について説明す
る。まず,下部電極106上にウェハWを載置した後,
処理室104内にガス供給源126から処理ガスとして
のCl2を導入する。この際,Cl2の流量は,流量調整
バルブ124で適宜調整し,本実施の形態では15(s
ccm)〜40(sccm)に設定する。同時に,処理
室104内の雰囲気を排気管128を介して排気すると
共に,該排気量を排気量調整機構130で調整し,処理
室104内圧力を本実施の形態にかかる初期圧力値にま
で上昇させる。この初期圧力値は,後述するように,プ
ラズマ生成後の処理室104内の処理圧力よりも相対的
に高い圧力値である。また,処理室104内の圧力は,
制御器132が圧力センサ134で検知された圧力情報
に基づいて排気量調整機構130の開度を適宜調整する
ことにより設定される。なお,流量調整バルブ124の
開度も,上記制御器132により適宜制御される。そし
て,処理室104内の圧力が初期圧力値に達した後,下
部電極106に13.56MHzで300Wの高周波電
力を印加して処理室104内にプラズマを生成し,該プ
ラズマによりウェハWのSi膜層にエッチング処理を施
している。また,処理室104内の圧力は,後述の如く
プラズマ生成後に低下するが,本実施の形態では,プラ
ズマ生成前の処理室104内の圧力が上記処理圧力に設
定されているので,該低下後の圧力が所定の処理圧力と
なり,均一かつ安定したプラズマで処理を行うことがで
きる。
【0016】(3)プラズマ生成後の処理室内圧力の低
下現象 次に,図2(a)および図3を参照しながら,Cl2
Si膜層にエッチング処理を施すプロセスで生じるプラ
ズマ生成後の処理室104内の圧力低下現象について説
明する。上記プロセスでは,プラズマ生成後に処理室1
04内の圧力がプラズマ生成前の該圧力よりも相対的に
低下することが経験的に見出されている。従って,従来
のエッチング方法では,図2(a)に示すように,プラ
ズマ生成後に排気量調整機構(図2中では,「APC」
とする。)130の開度を絞り,上記低下した処理室1
04内圧力を,プラズマ生成前の処理圧力値としての設
定圧力値に上昇させているが,該設定圧力値に回復する
までには,上述したように10数秒程度かかる。なお,
排気量調整機構130の開度を調整しない場合には,同
図に示すように,プラズマ生成後の処理室104内の圧
力は,低下したままの状態となる。
【0017】そこで,発明者らは,上記プラズマ生成後
の処理室104内圧力の低下は,プラズマ生成前後での
処理室104内雰囲気の分子数の変化に起因すると考
え,そのプラズマ生成前後の該分子数を測定したとこ
ろ,図3に示す結果を得た。なお,当該分子数の測定
は,38.2リットルの処理室104を有するエッチン
グ装置100で行い,その処理室104内に流量が40
sccmのCl2を導入して,プラズマ生成前の処理室
104圧力を20mTorrに設定した。また,下部電
極106と,上部電極118と,処理室104の内壁面
の温度は,それぞれ60℃に設定した。さらに,下部電
極106には,13.56MHzで300Wの高周波電
力を印加し,下部電極106上に載置したSiから成る
ウェハWと,SiO2から成るウェハWのそれぞれにエ
ッチング処理を施した。
【0018】そして,図3に示すように,上記各ウェハ
Wについて高周波電力の供給前後,すなわちプラズマ生
成前後の処理室104内雰囲気の分子数を示す分子強度
比を求めた。なお,同図中の点線は,下部電極106に
高周波電力を供給する前(同図中では,「電力OFF
時」という。)の処理室104内雰囲気の分子強度比を
示し,この際の処理室104内雰囲気は,Cl2のみで
ある。
【0019】その結果,図示の如く,Siから成るウェ
ハWを用いた場合には,プラズマ生成後にCl2と,C
lラジカル(Cl*)と,Cl+と,Cl-等(以下,
「Cl」と称する。)の分子強度比が減少した代わり
に,プラズマ生成前には存在しなかったSiClとSi
Cl2とSiCl3とSiCl4の各分子強度比が増加し
た。これに対して,被処理体としてSiO2から成るウ
ェハWを用いた場合には,プラズマ生成後に上記SiC
lとSiCl2とSiCl3とSiCl4は生じず,Cl
の分子強度比のみが増加した。
【0020】上記結果より,次のことが考察される。す
なわち,エッチング対象がSi膜層の場合には,プラズ
マ生成後にClイオンやClラジカルと,Siとが反応
してSiClやSiCl2やSiCl3やSiCl4が生
成されるが,例えばSiCl4が生成されると, Si + 2Cl2 → SiCl4 の反応が起こり,分子数が相対的に減少する。従って,
プラズマ生成後にSiCl4などの反応生成物が生成さ
れると,処理室104内雰囲気の分子数がプラズマ生成
前よりも相対的に減少する。その結果,処理室104内
の圧力は,処理室104内雰囲気の分子数に依存してい
るため,プラズマ生成後の該圧力もプラズマ生成前より
も相対的に減少すると考えられる。
【0021】一方,SiO2から成るウェハWを用いた
場合には,上述の如くClの分子強度比のみが増加した
ため,SiO2と,ClイオンやClラジカルとは反応
しないことがわかった。従って,プラズマ生成後の処理
室104内圧力の低下は,エッチング対象がSi膜層で
ある時のみに起こる特有の現象であると考察される。な
お,SiO2から成るウェハWを用いた場合に,Clの
分子強度比が上昇したが,これは, Cl2 → 2Cl* の解離が起こって,処理室104内雰囲気の分子数が相
対的に増加したためと考えられる。
【0022】また,図2(a)に示すように,下部電極
106に高周波電力を供給(図2中では,「電力ON」
とする。)した直後に,処理室104内の圧力が一時的
に上昇するが,これはCl2が解離してClイオンやC
lラジカルになり,処理室104内雰囲気の分子数が増
加するためであると考えられる。なお,本実施の形態
は,上記処理室104内雰囲気の分子数の測定で説明し
た各プロセス条件に限定されるものではない。
【0023】(4)初期圧力値の設定 次に,図4を参照しながら,本実施の形態にかかる初期
圧力値の設定について説明する。プラズマ生成後の処理
室104内圧力の低下は,上述したように,ウェハWの
Si膜層を構成するSiと,解離したClイオンやCl
ラジカルとの反応により起こる。従って,本実施の形態
では,初期圧力値を,プラズマ雰囲気に曝されるSi膜
層の割合に応じてプラズマ生成前後の処理室104内圧
力の圧力差を予め求め,その圧力差と要求される処理圧
力とから算出する。その際,処理室104内に露出する
Si膜層の割合は,該Si膜層上に形成されたSiO2
膜層の被覆率(SiO2膜層の面積/Si膜層の面積)
とする。
【0024】すなわち,図4に示すように,まず処理室
104内に供給するCl2の流量ごとに,上記被覆率が
異なるウェハWにエッチング処理を施し,プラズマ生成
前後の処理室104内の圧力を測定する。図示の例で
は,上記エッチング処理は,上述した処理室104雰囲
気の分子数を求めたプロセス条件で行い,またCl2
流量は,20sccmと,50sccmと,80scc
mに設定した。次いで,プラズマ生成前後の処理室10
4内圧力から圧力差(プラズマ生成前の処理室104内
圧力−プラズマ生成後の処理室104内圧力)を求め,
各圧力差と被覆率からCl2の流量別に下記の一次関数
を求める。
【0025】例えば,Cl2の流量が80sccmの場
合には, Y = −0.3X + 29.7 …(1) となり,以下同様に,Cl2の流量が50sccmの場
合には, Y = −0.2X + 15.1 …(2) となり,またCl2の流量が20sccmの場合には, Y = −0.1X + 5.8 …(3) となる。なお,上記式は,上述した各ガス流量に限定さ
れず,実際に処理プロセスに適用される流量に基づい
て,適宜求めることができる。
【0026】また,初期圧力値は,上記のようにして求
められた一次関数に,処理を施すウェハWのSi膜層の
被覆率を代入して算出された圧力差を,所定の処理圧力
値に加算することにより求められる。例えば,処理室1
04内に流量が50sccmのCl2を導入し,かつ処
理圧力を30mTorrに設定するプロセスで,被覆率
が40%のウェハWに処理を施す場合には,上記式
(2)中のXに被覆率を代入すると圧力差Yが7.1m
Torrとなり,この圧力差Yと上記処理圧力を加算す
れば,初期圧力値は37.1mTorrとなる。
【0027】そして,図2(b)に示すように,例えば
上記例では,処理室104内の圧力を上記37.1mT
orrに上昇させた後にプラズマを生成させれば,プラ
ズマ生成後に低下した処理室104内の圧力が処理圧力
である30mTorrになり,所定の均一かつ安定した
プラズマを生成させることができる。また,本実施の形
態では,プラズマ生成後も排気量調整機構130の開度
を適宜調整し,処理室104内の圧力を処理圧力に維持
するので,さらに安定したプラズマを生成することがで
きる。
【0028】本実施の形態は,以上のように構成されて
おり,プラズマ生成前の処理室104内圧力を所定の初
期圧力値に上昇させた後にプラズマを生成させるので,
プラズマ生成後に低下した処理室104内圧力と,処理
圧力値とを実質的に同一にすることができる。その結
果,短時間でプラズマを安定化することができるため,
プラズマ生成直後から均一な処理をウェハWに施すこと
ができる。また,Cl2の流量と,ウェハWの被覆率
と,プラズマ生成前後の処理室104内の圧力差との関
係式を一度求めておけば,処理圧力やCl2の流量を変
更する場合や,被覆率の異なるウェハWに処理を施す場
合でも,ウェハWの被覆率から初期圧力値を容易に求め
ることができる。
【0029】以上,本発明の好適な実施の一形態につい
て,添付図面を参照しながら説明したが,本発明はかか
る構成に限定されるものではない。特許請求の範囲に記
載された技術的思想の範疇において,当業者であれば,
各種の変更例および修正例に想到し得るものであり,そ
れら変更例および修正例についても本発明の技術的範囲
に属するものと了解される。
【0030】例えば,上記実施の形態において,Cl2
の流量と,ウェハの被覆率(SiO2膜層の面積/Si
膜層の面積)と,圧力差(プラズマ生成前の処理室内圧
力−プラズマ生成後の処理室内圧力)から初期圧力値を
求める構成を例に挙げて説明したが,本発明はかかる構
成に限定されるものではない。例えば,ウェハWの被覆
率がわからない場合には,まずCl2の流量ごとに該ウ
ェハWに処理を施し,プラズマ生成前後の処理室104
内の圧力値を求める。次いで,それら各圧力値から図5
に示す曲線を求める。そして,Cl2の流量と,要求さ
れる処理圧力に応じて,該曲線から初期圧力値を求めて
も良い。すなわち,図示の例では,Cl2の流量を30
sccmに設定し,かつ処理圧力を33mTorrに設
定する場合には,初期圧力値は60mTorrになる。
【0031】また,上記実施の形態において,下部電極
のみに高周波電力を印加するエッチング装置を例に挙げ
て説明したが,本発明はかかる構成に限定されるもので
はなく,上部電極と下部電極の両電極や,上部電極のみ
に高周波電力を印加するエッチング装置にも本発明を適
用することができる。さらに,上記実施の形態におい
て,磁石を備えたエッチング装置を例に挙げて説明した
が,本発明はかかる構成に限定されるものではなく,磁
石を備えていない各種エッチング装置などの各種プラズ
マ処理装置に本発明を適用することができる。
【0032】
【発明の効果】本発明によれば,プラズマ生成後に低下
した処理室内圧力が実質的に処理圧力となるので,従来
のプラズマ処理方法のような処理室内圧力を処理圧力に
まで上昇させる工程が不要となる。その結果,プラズマ
の生成直後から該プラズマを安定させることができるた
め,被処理体に均一な処理を施すことができる。また,
一度,初期圧力値を算出する式を求めておけば,処理室
内圧力や処理ガスの流量やウェハの膜質が異なるプロセ
スでも,初期圧力値を容易に求めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用可能なエッチング装置を示す概略
的な断面図である。
【図2】処理室内の圧力とプラズマの生成との関係を説
明するための概略的な説明図である。
【図3】プラズマ生成前後の処理室内雰囲気の分子数と
ウェハの構成材料との関係を説明するための概略的な説
明図である。
【図4】初期圧力値の算出工程を説明するための概略的
な説明図である。
【図5】初期圧力値の他の算出工程を説明するための概
略的な説明図である。
【符号の説明】
100 エッチング装置 104 処理室 106 下部電極 116 高周波電源 118 上部電極 118a ガス吐出孔 124 流量調整バルブ 126 ガス供給源 128 排気管 130 排気量調整機構 132 制御器 134 圧力センサ W ウェハ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−125933(JP,A) 特開 平1−194325(JP,A) 特開 平11−61456(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 21/3065 C23F 4/00 H05H 1/46

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 処理室内に少なくともClを含む処理
    ガスを導入した後,前記処理室内にプラズマを生成し,
    前記プラズマにより前記処理室内に配置された被処理体
    に形成されたSi膜層にエッチング処理を施すプラズマ
    処理方法において,前記プラズマは, 前記処理室内の圧力をプラズマ生成後
    の処理圧力よりも相対的に高い初期圧力値に上昇させた
    後に生成し, 前記初期圧力値は,前記Si膜層を被覆するSiO
    層の被覆率(SiO 膜層の面積/Si膜層の面積)に
    応じて設定される ことを特徴とする,プラズマ処理方
    法。
  2. 【請求項2】 前記処理室内の圧力は,処理室内雰囲気
    の排気量により制御されることを特徴とする,請求項1
    に記載のプラズマ処理方法。
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JP4620537B2 (ja) * 2005-07-21 2011-01-26 東京エレクトロン株式会社 プラズマ処理装置およびプラズマ処理装置の制御方法

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