JP3508374B2 - ダイプレクサ - Google Patents

ダイプレクサ

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JP3508374B2
JP3508374B2 JP06228896A JP6228896A JP3508374B2 JP 3508374 B2 JP3508374 B2 JP 3508374B2 JP 06228896 A JP06228896 A JP 06228896A JP 6228896 A JP6228896 A JP 6228896A JP 3508374 B2 JP3508374 B2 JP 3508374B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ダイプレクサに係
わり、とくにLNB等のマイクロストリップライン等の
インタデジタル型フィルタを使用した機器に使用するも
のに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、図4に示すような、RF用バンド
パスフィルタ、ミキサ、局部発振器、IF用ローパスフ
ィルタからなり、RF信号を所定の周波数に変換すると
ともに、所要帯域以外の不要周波数成分を除去するダイ
プレクサにおいて、前記局部発振器の発振する局部発振
周波数が入力端へ漏洩するのを防止する効果は、前記R
F用バンドパスフィルタの同局部発振周波数に対する減
衰特性により決定される。しかし、この局部発振周波数
が、RF周波数の所要周波数帯域即ち、前記RF用バン
ドパスフィルタの周波数帯域に近接しているため、RF
用バンドパスフィルタの局部発振周波数に対する減衰特
性を十分得ることが困難であり、例えば、同RF用バン
ドパスフィルタの特性を急峻にして局部発振周波数に対
する減衰特性を十分得るために、フィルタの段数を増や
す方法があるが、この方法では挿入損失の増大、基板寸
法の大型化等の問題があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は以上述べた問
題点を解決し、フィルタの段数を増やすことなく、また
基板寸法を小さく抑えることのできるダイプレクサを提
供することを目的としている。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は上述の課題を解
決するため、RF用バンドパスフィルタ、ミキサ、局部
発振器、IF用ローパスフィルタからなり、RF信号を
所定の周波数に変換するとともに、所要帯域以外の不要
周波数成分を除去するダイプレクサにおいて、前記RF
用バンドパスフィルタを入出力線路先端が短絡されたイ
ンタデジタル型フィルタにし、同インタデジタル型フィ
ルタの出力線路短絡端よりの長さが局部発振器の発振周
波数に対して2分の1波長若しくはその整数倍の位置に
前記ミキサの入力端子を設け、RF入力側への局部発振
周波数の漏洩を防止するようにした。また、前記インタ
デジタル型フィルタの出力線路短絡端を開放し、同開放
する出力線路開放端に同開放端よりの長さが所要のRF
信号の周波数に対して4分の1波長の開放線路を接続
し、同開放線路の先端より前記ミキサの入力端までの長
さを局部発振器の発振周波数に対して2分の1波長プラ
ス4分の1波長とすることにより、前記同様、RF入力
側への局部発振周波数の漏洩を防止するようにした。
【0005】以上のように構成したので、本発明のダイ
プレクサによれば、入力するRF周波数の所要通過帯域
に対して前記インタデジタル型フィルタは通過特性をも
つため減衰しないが、ミキサより漏洩する局部発振周波
数に対しては同インタデジタル型フィルタのミキサより
の入力インピーダンスが零となるので、同局部発振周波
数が減衰して入力端に漏洩するのを防ぐことができる。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて本発明によ
るダイプレクサを詳細に説明する。図1は本発明による
ダイプレクサの一実施例を示す要部回路図である。図に
おいて、1はインタデジタル型フィルタで、先端が短絡
されたマイクロストリップラインで構成している。同イ
ンタデジタル型フィルタ1は、1端(例えばb)をアー
スに短絡し、アンテナ等より入力端aに入力するRF信
号SRFの周波数fRFの1/4波長の長さL1の線路パタ
ーン11を複数で構成し、出力線路はアースへの短絡端
cより出力端dまでの線路パターン11と、同出力端d
よりコンデンサ接続端eまでの線路パターン12と、同
コンデンサ接続端eよりミキサ2の入力端fまでの線路
パターン21の合計の長さL2を、局部発振周波数fLO
の1/2波長とする線路パターンで形成している。2は
ソース(S)接地FETでなる前記ミキサで、前記イン
タデジタル型フィルタ1の出力線路をコンデンサ2aで
直流カットして同FET2のゲート(G)に入力し、局
部発振信号SLOをドレイン(D)でミックスして周波数
変換して中間周波信号SIFを出力している。4は局部発
振器で、発振周波数fLOの前記局部発振信号SLOを発振
し、同局部発振信号SLOを局部発振信号入力端gより前
記FETのドレイン(D)に入力している。5はローパ
スフィルタで、前記RF信号SRFおよび局部発振信号S
LOをカットして中間周波信号SIFを中間周波信号出力端
hに出力している。
【0007】図2は本発明によるダイプレクサの別の実
施例を示す要部回路図である。図において、図1と同一
機能は同一記号を使用している。13は疑似短絡線路パ
ターンで、図1における出力短絡端cよりの長さL3
を、RF周波数fRFの1/4波長の長さとし、同疑似短
絡線路パターン13と、前記線路パターン11と、線路
パターン12と、線路パターン21の長さの和L4が、
局部発振周波数fLOの1/2波長+1/4波長になるよ
うに線路パターン12と線路パターン21の長さを調節
している。
【0008】
【実施例】以上の構成において、つぎにその動作を説明
する。図3は線路の入力インピーダンスを示す図で、横
軸は線路長(波長)、縦軸はインピーダンスを示してい
る。図において、実線は線路の先端を短絡した短絡線路
の場合を示しており、1/4波長で無限大のインピーダ
ンス、0および1/2波長で0のインピーダンスとなっ
ていることが判る。また、破線は線路の先端を開放した
場合を示しており、1/4波長で0のインピーダンス、
0および1/2波長で無限大のインピーダンスとなって
いる。
【0009】図1の実施例の場合、図3の実線のカーブ
を利用している。即ち、図3の実線のカーブで判るよう
に、マイクロストリップラインを構成する複数の線路パ
ターン11の長さL1をRF周波数fRFの1/4波長に
形成し、インタデジタル型フィルタ1を形成しているの
で、入力するRF信号SRFの所要通過帯域は同インタデ
ジタル型フィルタ1を通過し、他の周波数の信号は減衰
するようにしている。一方、全出力線路長L2は、局部
発振周波数fLOの1/2波長としているのでミキサ2の
入力端fより見た入力インピーダンスは局部発振周波数
fLOに対して0となり、局部発振信号SLOを短絡してイ
ンタデジタル型フィルタ1の入力側に漏洩しないように
している。
【0010】図2の実施例の場合、図3の実線のカーブ
と破線のカーブを利用している。即ち、インタデジタル
型フィルタ1を形成する複数の線路パターン11の長さ
L1をRF周波数fRFの1/4波長に形成しており、ま
た、疑似短絡線路パターン13はRF周波数fRFの1/
4波長の長さとなっているので、図3の破線のカーブか
ら判るように、入力インピーダンスが0となり、線路パ
ターン11の先端を短絡したのと同じ条件となる。従っ
て、図3の実線のカーブで判るように、各々の線路がR
F周波数fRFに対して共振器として動作し、フィルタ特
性を形成するため、入力するRF信号SRFの所要通過帯
域は同インタデジタル型フィルタ1を通過する。一方、
全出力線路の長さL2+L3は、局部発振周波数fLOの
1/2+1/4波長としているので、図3の破線のカー
ブで判るように、ミキサ2の入力端fより見た入力イン
ピーダンスは局部発振周波数fLOに対して0となり、局
部発振信号SLOを短絡してインタデジタル型フィルタ1
の入力側に漏洩しないようにしている。本実施例の場
合、疑似短絡線路パターン13の先端が開放されている
ので、直流カット用のコンデンサは不要となる。また、
疑似短絡線路パターン13の線路幅は線路パターン11
と同じである必要はなく、扇形等に形成してもよく、幅
が太ければ短絡効果が大きいことはいうまでもない。
【0011】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によるダイ
プレクサによれば、インタデジタル型フィルタ1はRF
周波数fRFに対してフィルタ特性を形成し、入力端aよ
り入力するRF信号SRFの所要通過帯域を減衰せずに入
力でき、一方、局部発振信号SLOが漏洩するミキサ2の
RF入力端fよりインタデジタル型フィルタ1を見たイ
ンピーダンスは、局部発振周波数fLOに対して0とし、
ミキサ2より入力側に漏洩する局部発振信号SLOを短絡
してインタデジタル型フィルタ1の入力端aに漏洩しな
いようにしているので、フィルタの段数を増やすことな
く、また基板寸法を小さく抑えられるダイプレクサを提
供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるダイプレクサの一実施例を示す要
部回路図である。
【図2】本発明によるダイプレクサの別の実施例を示す
要部回路図である。
【図3】波長に対する線路の入力インピーダンスを示す
図である。
【図4】従来のダイプレクサの要部回路図である。
【符号の説明】
1 インタデジタル型フィルタ 2 FETで構成するミキサ 4 局部発振器 5 ローパスフィルタ(LPF) 11 線路パターン 12 線路パターン 13 疑似短絡線路パターン 21 線路パターン a 入力端 b 短絡端 c 出力短絡端 d 出力端 e コンデンサ接続端 f ミキサ入力端 g 局部発振信号入力端 h 中間周波信号出力端

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 RF用バンドパスフィルタ、ミキサ、局
    部発振器、IF用ローパスフィルタからなり、RF信号
    を所定の周波数に変換するとともに、所要帯域以外の不
    要周波数成分を除去するダイプレクサにおいて、前記R
    F用バンドパスフィルタを入出力線路先端が短絡された
    インタデジタル型フィルタとし、同インタデジタル型フ
    ィルタの出力線路短絡端よりの長さが局部発振器の発振
    周波数に対して2分の1波長若しくはその整数倍の位置
    に前記ミキサの入力端子を設け、RF入力側への局部発
    振周波数の漏洩を防止してなることを特徴とするダイプ
    レクサ。
  2. 【請求項2】 前記インタデジタル型フィルタの出力線
    路短絡端を開放し、同開放する出力線路開放端に同開放
    端よりの長さが所要のRF信号の周波数に対して4分の
    1波長の開放線路を接続し、同開放線路の先端より前記
    ミキサの入力端までの長さを局部発振器の発振周波数に
    対して2分の1波長プラス4分の1波長としてなること
    を特徴とする請求項1記載のダイプレクサ。
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