JP3507569B2 - 光画像形成可能な液状組成物および乾燥フィルムの製造方法 - Google Patents

光画像形成可能な液状組成物および乾燥フィルムの製造方法

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JP3507569B2 JP01850295A JP1850295A JP3507569B2 JP 3507569 B2 JP3507569 B2 JP 3507569B2 JP 01850295 A JP01850295 A JP 01850295A JP 1850295 A JP1850295 A JP 1850295A JP 3507569 B2 JP3507569 B2 JP 3507569B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、安定な水性乳剤から光
画像形成可能な乾燥フィルムを得る際の使用に適した光
画像形成可能なフィルム組成物に関する。上記光画像形
成可能なフィルムの用途は、フォトレジスト、半田用マ
スク、印刷板および校正フィルムなどを含むが、これら
に限定されない。本発明は、さらに光画像形成可能な乾
燥フィルムの製造方法に関する。この製造方法は適当な
基板上に、上記光画像形成可能フィルムに要求された量
に対応する固形含量を有する安定な水性乳剤を塗布する
工程と、塗布された乳剤を乾燥して水分を除去する工程
とを含むものである。
【0002】なお、本明細書の記述は本件出願の優先権
の基礎たる米国特許出願第08/178,718号(1
994年1月10日出願)の明細書の記載に基づくもの
であって、当該米国出願の番号を参照することによって
当該米国特許出願の明細書の記載内容が本明細書の一部
分を構成するものとする。
【0003】
【従来の技術】光画像形成可能な材料は、銅クラッドガ
ラスエポキシなどの基板上にフォトレジスト層を形成
し、その後に選択エッチングまたは電気めっきなどの基
板処理を選択可能にするために用いられる。
【0004】光画像形成可能な材料は、また画像形成さ
れた基板上に半田用の永久マスク層を形成して、その下
側にある回路配線を、後に行われる印刷回路基板(PC
B)の製造における半田工程中に露出状態となる半田か
ら保護するために用いられる。印刷回路基板(PCB)
の製造でのフォトレジストおよび半田用マスクの使用に
ついては、ウイリアム エス.デフォーレスト(Wil
liam S.Deforest)による「フォトレジ
スト−材料および製法(Photoresist−Ma
terial and Processes)」(マグ
ローヒル社(McGraw−Hill)刊、1975
年)、クライド エフ.クームス ジュニア(Clyd
e F.Coombs,Jr.)編集による「印刷回路
ハンドブック(Printed Circuits H
andbook)」(マグローヒル社(McGraw−
Hill)刊、1979年(第2版))、およびレイモ
ンドエイチ.クラーク(H.Clark)による「印刷
回路製造ハンドブック(Handbook of Pr
inted Circuit Manufacturi
ng)」(ヴァン ノストランド ラインホールド社
(Van Nostrand Reinhold)刊、
1985年)に記述されている。塗膜の溶媒が実質的に
全て除去されたフォトレジストおよび半田用のマスク製
品は乾燥フィルムとして知られている。印刷産業におけ
るオフプレス校正(off−pressproofin
g)のための光画像形成可能な校正フィルムの使用につ
いては、ミカエル エイチ.ブルーノ(Michael
H.Bruno)による「カラー校正の原理(Pri
nciples of Color Proofin
g)」(ガマ コミュニケーションズ社(GAMA C
ommunications,Salem NH)刊、
1986年)に記述されている。
【0005】アクリラート共重合体系の水性液体フォト
レジスト組成物は、アームストロングワールドインダス
トリーズ(Armstrong World Indu
stries)に付与された米国特許第5,045,4
35号明細書に開示されている。この刊行物は液体フォ
トレジスト組成物に関するものであり、組成物のカルボ
キシル基含有バインダ成分の少なくとも25%が、安定
な乳剤を与えるために、および/または結果として得ら
れる乳化組成物の粘度を十分に高くするために中和され
なければならないことを教示する。好ましい中和度はデ
ィップ塗布で30〜50%であり、スクリーン印刷では
40〜60%である。カルボキシル基含有バインダは、
80を越える酸価を有し、かつ、60℃を越えるガラス
転移温度を有する。
【0006】水系塗布可能で(waterborn
e)、水系現像可能で、光画像形成可能な水性組成物
は、バインダ成分の2タイプとして溶液タイプと乳剤タ
イプを含む。乳剤タイプの水性組成物は1993年6月
16日に公開されたモートン インターナショナル社
(Morton International In
c.)の欧州特許公開公報第0546768A1号明細
書に開示されている。この刊行物は安定で塗布可能な水
性乳剤タイプの光画像形成可能な組成物が上記2タイプ
のバインダの使用で得られていることを教示する。上記
乳剤タイプのバインダは、界面活性剤を助剤としてミセ
ルのような水性媒質に分散される。上記溶液タイプのバ
インダは、そのポリマーのカルボン酸官能性に対応して
少なくとも等モル量のアンモニアまたは揮発性アミンで
中和することによって上記水性媒質中で溶解される。上
記溶液タイプのバインダが100と250との間の酸価
を有するのに対し、上記乳剤タイプのバインダ(ポリマ
ー)は50と175との間の酸価を有する。上記乳剤タ
イプのバインダおよび上記溶液タイプのバインダは、好
ましくは、それぞれ200,000〜250,000お
よび100,000〜200,000の数平均分子量を
有する。組成物全体中でのバインダポリマーの含有量
は、溶液タイプの場合で10〜50重量%であり、乳剤
タイプの場合で50〜90重量%である。
【0007】水および有機溶媒中に分散された光重合可
能な組成物は、小西六産業株式会社(Konishir
oku Photo Industry Co.)に付
与された米国特許第4,542,088号明細書に開示
されている。この組成物は、極性基を有するバインダと
しての高分子量化合物と、モノマーとしてエチレン性不
飽和化合物とを含むものである。上記組成物は、主とし
て有機溶媒からなる溶媒中に分散されたものに限定され
ている。その主として有機溶媒からなる溶媒とは、有機
溶媒と水との総量に対する有機溶媒の重量%が50%を
越えるもののことである。
【0008】光画像形成可能な乾燥フィルム製品は、現
在、塩化メチレンなどの有機溶媒または有機溶媒混合物
による塗布によって広く製造されている。光重合可能材
料の製造に関する塗布処理においては、材料の飛散、特
に毒性物質の飛散を減少させるという環境面での配慮か
らの圧力が増加しているため、上記処理における塩化メ
チレンなどの有機溶媒を使用する場合の明白なコスト増
と同様に、一層の困難性が増し、実行可能性が減少して
いる。
【0009】現在、有機溶媒の存在を最少限にし、好ま
しくはそのような溶媒を含有せず、光画像形成可能乾燥
フィルムの製造に適した光画像形成可能な液体組成物が
明らかに求められている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、光画
像形成可能で乾燥フィルムの製造に際し安定であり、有
機溶媒が最小限で好ましくは存在しない、光画像形成可
能な液状組成物を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成する本
発明の光画像形成可能な液状組成物は、 (a)中和前に90〜160の酸価を有する前駆体ポリ
マーから形成され、かつ、該前駆体ポリマーの酸含有基
1〜10%が塩基により中和された、部分的に中和さ
れた酸含有ポリマー、 (b)エチレン性不飽和モノマー、 (c)光開始剤、および (d)水を含有する光画像形成可能な液状組成物であっ
て、該液状組成物は安定なエマルジヨンとして存在し
該液状組成物のブルツクフィールド粘度は25℃で10
〜2000センチポアズであり、該液状組成物の固形分
含有量は25〜60重量%であり、ただし、溶液ポリマ
ーが存在する場合には組成物中に存在する総ポリマーの
5重量%未満であり、また、有機溶媒が存在する場合に
はその量は有機溶媒および水に対して25重量%以下で
あることを特徴とするものである。
【0012】ここで、例えば、有機溶媒は存在しない。
【0013】また、例えば、前記前駆体ポリマーの酸基
の10%以下が中和されており、この乳剤は少なくとも
24時間安定であり、当該液状組成物のブルックフィー
ルド粘度は25℃で約15〜500センチポアズであ
り、かつ当該液状組成物の固形分含有量は35〜50重
量%である。
【0014】 また、本発明の光画像形成可能な乾燥フ
イルムの製造方法は、 (i)基材上に、(a)中和前に90〜160の酸価を
有する前駆体ポリマーから形成され、かつ、該前駆体ポ
リマーの酸含有基の1〜10%が塩基により中和され
た、部分的に中和された酸含有ポリマー、 (b)エチレン性不飽和モノマー、 (c)光開始剤、および (d)水を含有する光画像形成可能な液状組成物であっ
て、該液状組成物は安定なエマルジヨンとして存在し
該液状組成物のブルツクフィールド粘度は25℃で10
〜2000センチポアズであり、該液状組成物の固形分
含有量は25〜60重量%であり、ただし、溶液ポリマ
ーが存在する場合には組成物中に存在する総ポリマーの
5重量%未満であり、また、有機溶媒が存在する場合に
はその量は有機溶媒および水に対して25重量%以下で
ある光画像形成可能な液状組成物を塗布する工程、およ
び、 (ii)塗膜を乾燥して乾燥フイルムを得る工程を具備す
ることを特徴とするものである。
【0015】ここで、有機溶媒は存在しなくても、存在
してもよい。
【0016】また、例えば、溶液ポリマーは存在しな
い。
【0017】本発明の一面においては、安定な水性の光
画像形成可能な液体乳剤が開示されている。「安定な
(stable)」という語は、少なくとも2時間はそ
の均質性を維持し続けるであろう乳剤を示す。一般に、
上記安定性は少なくとも24時間維持されるであろう
し、好ましくは少なくとも5日維持されるであろう。上
記安定な水性の光画像形成可能な液体乳剤は最終的なの
基板上に直接適用可能で、公知方法で画像形成可能であ
るが、上記乳剤が水分が除去された状態で一時的な支持
体上に形成された均一な塗布膜として利用されるのが好
ましい。この場合、支持された乾燥フィルムは、最終の
基板上での使用前に得られる。上記液状乳剤の高固形含
量は、必要な水分量を好ましくは最少限にし、この結果
蒸発させられるべき水分がより少なくなる。しかしなが
ら、そのような高固形分含有量の乳剤の粘度は、概ね高
く、これは均一な塗膜として基板への直接適用における
可撓性を制限し得る。
【0018】最終の乾燥製品中においてバインダとして
機能するポリマー分子は、安定な乳化または懸濁の形成
を可能ならしめる程度に十分に小さいものであると理解
される。上記ポリマー分子が大き過ぎるならば、他の条
件が最適条件であっても、上記のような乳化または懸濁
の形成は可能ではない。適当な分子サイズは、本願発明
の属する技術分野における通常の知識を有する者(以
下、当業者という)によって容易に決定され得るもので
ある。満足のゆく分子サイズは、その平均直径が0.0
5ミクロン(50nm)と1ミクロン(1000nm)
との間の大きさのものである。より好ましい分子サイズ
は、0.1ミクロン(100nm)と0.45ミクロン
(450nm)との間である。
【0019】乳剤を形成することが困難な場合には、界
面活性剤を添加して乳剤の安定化を補助することができ
る。適当な界面活性剤は公知のものを使用でき、特に好
ましくはアニオン系およびノニオン系の界面活性剤であ
るがこれらには限定されない。
【0020】本発明に従って製造された乳剤は25℃に
おけるブルックフィールド粘度が約10〜約2000セ
ンチポアズの範囲にあり、固形含量が25〜60重量%
の範囲にある。好ましくは、上記25℃におけるブルッ
クフィールド粘度が約15〜約500センチポアズの範
囲にあり、固形含量が35〜50重量%の範囲にある。
最も好ましくは、25℃におけるブルックフィールド粘
度が約15〜約200センチポアズの範囲にあり、固形
含量が40〜50重量%の範囲にある。
【0021】本発明のより好ましい態様にあっては、上
記液体組成物から形成された乾燥フィルムを用いた像形
成および処理において、1)サイドウォールジオメトリ
ー(side wall geometry)の改善、
2)幅広い現像適用性、3)高解像度を達成できるとい
う優れた効果を奏する。
【0022】(水性の光画像形成可能な液体乳剤) 部分的に中和された酸を含有するポリマー 上記安定で水性の光画像形成可能な液体乳剤の必要な成
分は、部分的に中和された酸を含有するポリマーであ
る。ポリマーに対する部分的中和の目的は、上記乳剤の
粘度を不当に制限することなしに、安定な液体乳剤の存
在を可能ならしめることであると考えられている。本発
明の範囲から逸脱した高度の中和は最終段階の製品を不
当に高い粘度とする結果を直接もたらし得る。
【0023】中和前の酸含有前駆体ポリマーは90〜1
60の範囲の酸価を有するであろう。好ましい酸の官能
基はカルボキシル酸基である。
【0024】酸含有前駆体ポリマーに対する中和度は1
5%以下である必要がある。すなわち、酸含有基の15
%以下が中和されるということである。中和度の最小値
は1%である。好ましい中和度は2〜10%であり、よ
り好ましく、より狭い範囲は4〜8%である。
【0025】ポリマーに対する高度の中和は安定な乳剤
を得るであろうし、例えばフォトレジストの形成を可能
ならしめるであろうが、上記バインダポリマーの酸の官
能基を高度に中和したために一つ以上の有害な特性が導
き出されるであろう。特定の事実において見出された有
害な特性例は劣ったサイドウォールジオメトリーであ
る。
【0026】上記中和は無機または有機の塩基で行われ
る。無機塩基の例としては水酸化ナトリウム、水酸化カ
リウム、水酸化アンモニウムおよび炭酸アンモニウムを
挙げることができる。アンモニアは用いられ得るが、好
ましくはない。有機塩基の例としては次の一般式を有す
るアミン類を含む。
【0027】(一般式) NR123 ここで、R1 ,R2 およびR3 は独立して、C1 −C20
(炭素数1〜20個)の、アルキル基であって置換また
は未置換のもの、C1 −C20(炭素数1〜20個)のア
ラルキル基であって置換または未置換のもの、C1 −C
20(炭素数1〜20個)のシクロアルキル基であって置
換または未置換のもの、C1 −C20(炭素数1〜20
個)のアリル基であって置換または未置換のもの、また
はR1 ,R2 およびR3 のうち少なくとも一つは水素原
子であり、またはR1 ,R2 およびR3 のうち少なくと
も二つは単環および少なくとも二つの独立した環からな
る群より選択された環状構造を形成するものである。上
記置換されたC1 −C20のアルキル基のために適当な置
換基は、ヒドロキシル、アルキルアクリラートおよびア
ルキルメタクリラートを含むが、これらには限定されな
い。適当なアミン類の例としては、トリエタノールアミ
ン、ジエタノールアミン、モノエタノールアミン、2−
N,N−ジアルキルアミノアルキルアクリラート、およ
び2−N,N−ジアルキルアミノアルキルメタクリラー
トを挙げることができる。
【0028】適用容易という観点から好ましい塩基は、
760mmで最低でも90℃の沸点を有するものであ
る。より好ましい塩基は、1気圧(760MmHg)で
最低でも120℃の沸点を有するのものであり、さらに
好ましい塩基は、1気圧(760MmHg)で最低でも
200℃の沸点を有するものである。
【0029】酸含有ポリマーは公知であり、酸価が90
〜160の範囲にあれば前駆体ポリマーとして本発明に
おいて適当である。
【0030】本発明の組成物中に存在する上記ポリマー
は酸性の官能性を含むものでなければならない。酸性の
官能性は一つ以上のカルボキシル基含有のコモノマーを
上記バインダポリマーに組み込むことによって好適に達
成される。本発明の好適なポリマーは、またコモノマー
としてスチレンを含む。本発明の適当なポリマーは、コ
モノマーとして0〜50重量%のスチレンを含み、90
〜160の範囲の酸価を有し、20,000〜300,
000の範囲の数平均分子量を有し、および50〜12
0℃の範囲のガラス転移温度を有する。好ましくは、上
記バインダはコモノマーとして5〜40%のスチレンを
含み、110〜140の範囲の酸価を有し、40,00
0〜200,000の範囲の数平均分子量を有し、およ
び60〜110℃の範囲のガラス転移温度を有する。
【0031】最も好ましくは上記ポリマーは、コモノマ
ーとして10〜30重量%のスチレンを含み、125〜
135の範囲の酸価を有し、60,000〜100,0
00の範囲の数平均分子量を有し、および70〜100
℃の範囲のガラス転移温度を有し、また重合開始剤とし
て過硫酸ナトリウム、過硫酸カリウムまたは過硫酸アン
モニウムなどの過硫酸塩化合物を用いて重合化されたポ
リマーを含む。重合開始剤としての過硫酸塩化合物の使
用は、特に安定なポリマー乳剤を与えるものとして最も
好ましい。過硫酸塩の使用が安定な乳剤を与える理由に
関して特別の理論によって説明されているわけではない
が、過硫酸塩の使用が乳剤分子の表面にいくつかの荷電
された硫酸塩基を導入し、その硫酸塩基が上記乳剤分子
の電位を上げることによって本発明に従って製造された
乳剤を安定化するのに寄与するであろうと認識されてい
る。
【0032】好ましいポリマーバインダは、酸含有コポ
リマーまたは少なくとも一つの酸含有モノマーからなる
ホモポリマーである。この酸含有モノマーは
【0033】
【化1】
【0034】ここで、R1 は水素原子、フェニル基、ま
たはアルキル基であり、R2 はCO23 ,SO3 Rま
たは他の酸性の官能基であり、R3 は水素原子またはア
ルキル基であって未置換またはヒドロキシル基置換のも
のである。アルキル基は1〜12個の炭素原子を含むこ
とができ、好ましくは1〜8個の炭素原子を含む。上記
バインダコポリマーを形成するのに適したコモノマーは
スチレン、不飽和カルボン酸およびそれらの誘導体であ
る。それらの誘導体としては、例えば、アクリル酸(メ
タクリル酸)およびアクリラート(メタクリラート)で
ある。アクリル酸、メタクリル酸、メチルメタクリラー
ト、スチレン、エチルアクリラート、エチルメタクリラ
ート、ブチルメタクリラート、ブチルアクリラート、マ
レイン酸無水物、2−ヒドロキシエチルメタクリラー
ト、および2−エチルヘキシルメタクリラートが好まし
い。
【0035】適当なバインダコポリマーは、一つまたは
それ以上のエチレン性不飽和ジカルボン酸無水物、また
は対応するアルキルジエステル類を上記一つまたはそれ
以上のコモノマーで直接共重合化することによって形成
され得る。適当なエチレン性不飽和ジカルボン酸無水物
は、例えばマレイン酸無水物、イタコン酸無水物および
シトラコン酸無水物であり、マレイン酸無水物のジイソ
ブチルエステルなどのアルキルジエステル類である。酸
無水物の官能性を含むコポリマーバインダは第一級の脂
肪族または芳香族のアミン類と反応して酸とアミドの官
能性を生じ得る。
【0036】乾燥フィルム製造における水系コート性
(aqueous coatability)と同様
に、使用における水系処理性(aqueous pro
cessability)に関して好ましい酸含有バイ
ンダは、米国特許第3,458,311号明細書および
同第4,273,857号明細書に開示されているよう
なカルボン酸含有コポリマーであり、これらのカルボン
酸含有コポリマーは上記明細書中に記述されているよう
な当業者にとって公知のいかなる付加重合によっても製
造され得るものである。カルボン酸基のレベルは、水性
のアルカリ現像液中での良好な現像に必要な量を最も効
果的なものとすることによって、与えられた組成物につ
いて決められる。
【0037】水性処理可能なフォトレジストまたは半田
用マスクが基板および印画にラミネートされていると
き、フォトレジストまたは半田マスク組成物の現像はバ
インダ材料が、水性のアルカリ現像液中で処理可能なフ
ォトレジストまたは半田マスク用の塗布組成物を提供す
るのに十分なカルボン酸基を含むべきであることが要求
され得る。フォトレジストまたは半田用のマスク塗膜は
照射に曝されない部分では除去されるであろうが、温度
30℃で1重量%の炭酸ナトリウムを含む全体として水
溶液のような水性のアルカリ液による現像中では露出部
分は実質的に害はないであろう。
【0038】エチレン性不飽和モノマー 安定で水性の光画像形成可能な液体乳剤のさらに必要な
成分はエチレン性不飽和モノマーである。本発明におい
て有用であるとして適当なモノマーは本発明の属する技
術分野において周知のものであり、典型的にはフリーラ
ジカルで開始された重合を受けることになる。上記組成
物は、そのような成分の少なくとも1種または該成分の
混合物を含む。概して、光ポリマーの適用に関して好ま
しいモノマーは、1気圧、760MmHgにおいて10
0℃を越える沸点を有するものであり、さらに好ましく
は1気圧、760MmHgにおいて150℃を越える沸
点を有するものである。フリーラジカルで開始された重
合によって重合可能であって光重合可能な組成物に有用
なものである多くの不飽和モノマーは、本発明の属する
技術分野において周知のものである。
【0039】上記モノマーはフォトレジスト塗布組成物
に光重合能を与えると共に、全ての特性に貢献する。こ
れらを行うために、上記モノマーは化学線照射に曝した
ときに重合を受ける能力のあるエチレン性不飽和の官能
基を含む。
【0040】上記の好適なモノマー化合物は多官能性
(polyfunctional)であるが、ポリカプ
ロラクトンのアクリラート(メタクリラート)エステル
類のような単官能性(monofunctional)
のモノマーも用いられ得る。単独のモノマーまたは他の
モノマーとの組み合わせたものとして用いられ得るに適
したモノマーは、ジエチレングリコールジアクリラー
ト、トリプロピレングリコールジアクリラート、トリメ
チロールプロパントリアクリラート、ペンタエリスリト
ールトリアクリラート、エトキシル化トリメチロールプ
ロパントリ(メタ)アクリラート、プロポキシル化トリ
メチロールプロパントリ(メタ)アクリラートおよび類
似化合物を含む。この類似化合物は、米国特許第3,3
80,831号明細書に開示されているようなトリエチ
レングリコールジメタクリラート、ビスフェノールAジ
(メタ)アクリラート、ビスフェノールAのジ−(2−
メタクリルオキシエチル)エーテル、ビスフェノールA
のジ−(3−アクリルオキシ−2−ヒドロキシプロピ
ル)エーテル、ビスフェノールAのジ−(2−アクリル
オキシエチル)エーテル、テトラクロロビスフェノール
Aのジ−(3−メタクリルオキシ−2−ヒドロキシプロ
ピル)エーテル、テトラクロロビスフェノールAのジ−
(2−メタクリルオキシエチル)エーテル、テトラブロ
モビスフェノールAのジ−(3−メタクリルオキシ−2
−ヒドロキシプロピル)エーテル、テトラブロモビスフ
ェノールAのジ−(2−メタクリルオキシエチル)エー
テル、、エトキシル化ビスフェノールAジ(メタ)アク
リラート、プロポキシル化ビスフェノールAジ(メタ)
アクリラート、ビスフェノールAジグリシジルエーテル
のジアクリラートおよびポリカプロラクトンジアクリラ
ートである。
【0041】特に好ましいコモノマー類はトリプロピレ
ングリコールジアクリラート、トリメチロールプロパン
トリアクリラート、エトキシル化トリメチロールプロパ
ントリアクリラート、プロポキシル化トリメチロールプ
ロパントリアクリラート、エトキシル化ビスフェノール
Aジメタクリラートおよびトリエチレングリコールジメ
タクリラートである。
【0042】光開始剤または光開始系 光開始剤または光開始系は、化学線照射によって活性化
されたときにフリーラジカルを直接供給する一つまたは
それ以上の化合物を含む。本明細書においては、単に
「光開始剤」としたときでも光開始剤または光開始系の
双方を含む概念で使用される場合がある。「化学線照
射」とは、上記モノマーの重合開始に必要なフリーラジ
カルの形成を可能ならしめる照射を意味する。この光開
始系は、また、他の化合物によって活性化されてフリー
ラジカルを生じる1種以上の化合物または照射によって
活性化された感光剤など多数の化合物を含む。感光剤
は、近紫外部、可視部および近赤外部の各スペクトル領
域に対する応答特性を増大することができる。また、レ
ーザーを用いる照射は特定の状況(situatio
n)で用いられ得る。
【0043】光開始剤は、1992年発行の「照射硬
化:科学と技術(RadiationCuring:S
cience and Technology,S.
P.Pappas,Ed,Plenum,New Yo
rk,1992)第399頁〜第440頁」に掲載され
たビー.エム.モンロー(B.M.Monroe)によ
る「光ポリマー:照射硬化可能な画像形成系(Phot
opolymers:Radiation Curab
le Imaging Systems)」、および1
991年発行の「コーティング、インクおよびペイント
用UVおよびEBフォーミュレーションの化学と技術
(Chemistry and Technology
of UV and EB Formulation
for Coatings,Inks,and Pa
ints,P.K.T.Oldring,Ed,SIT
A Technology Ltd,London,V
ol.3,1991)第60頁〜第525頁」に掲載さ
れたケー.ケー.ジエトリカー(K.K.Dietli
ker)による「フリーラジカル重合(Free−Ra
dical Polymerization)」におい
て検討されている。
【0044】上記光開始剤または光開始系としては、ハ
ロゲン化−2,5−シクロヘキサジエノン、ベンゾフェ
ノン、アルキルアリルケトンまたはジケトンタイプ、ま
たはこれらの混合物などの特定のタイプを用いることが
できる。種々のフリーラジカル発生光開始剤のいかなる
ものも、本発明に従って製造された乾燥フィルムフォト
レジストおよび半田用マスクの組成物における重合を開
始するのに用いられ得る。ベンゾフェノン、ビス−4,
4′−ジメチルアミノベンゾフェノン(ミヒラーケト
ン;Michler’s ketone)、ビス−4,
4′−ジエチルアミノベンゾフェノン(エチルミヒラー
ケトン;ethyl Michler’sketon
e)などのベンゾフェノン誘導体、ベンゾフェノン単独
または他のアルキルアミノ基、クロロ基、メトキシ基な
どで複合的に置換されたものは、通常広く光開始剤とし
て用いられている。好ましい化合物はベンゾフェノン、
ビス−4,4′−ジメチルアミノベンゾフェノン(ミヒ
ラーケトン)およびビス−4,4′−ジエチルアミノベ
ンゾフェノン(エチルミヒラーケトン)である。また、
置換されたキサントン類、チオキサントン類、アントロ
ン類およびフルオレノン類は開始剤として有効であり、
好ましくはアルキル、クロロおよびアルコキシ置換のチ
オキサントン類である。シザック(Sysak)に付与
された米国特許第4,341,860号明細書に記述さ
れているような置換されたシクロヘキサジエノン類をも
用いることができるが、第4位にアルキル基とトリクロ
ロメチル基を置換基として有する化合物であることが好
ましい。
【0045】置換2,4,5,2′,4′,5′−ヘキ
サアリルビイミダゾールダイマー類(HABI)は通常
光開始系において好まれる化合物であり、チャンバース
(Chambers)の米国特許第3,479,185
号明細書、セスコン(Cescon)の米国特許第3,
784,557号明細書、デソーワー(Dessaue
r)の米国特許第4,311,783号明細書、および
シーツ(Sheets)の米国特許第4,622,28
6号明細書に開示されている。好ましいダイマーは、2
−o−クロロ置換ヘキサフェニルビイミダゾール類であ
り、これはフェニルラジカル上の他の位置が置換されて
いないか、またはクロロ基、メチル基またはメトキシ基
で置換されているものである。例えば、CDM−HAB
I(2−(o−クロロフェニル)−4,5−ビス(m−
メトキシフェニル)−イミダゾールダイマー)、o−C
l−HABI(2,2′−ビス(o−クロロフェニル)
−4,4′,5,5′−テトラフェニル ビイミダゾー
ル)、およびTCTM−HABI(2,5−ビス(o−
クロロフェニル)−4−[3,4−ジメトキシフェニ
ル]−1H−イミダゾール ダイマー)であり、各々は
水素供与体または連鎖移動剤と共に用いられる。最も好
ましい開始剤は、o−Cl−HABI(2,2′−ビス
(o−クロロフェニル)−4,4′,5,5′−テトラ
フェニル 1,1′−ビイミダゾール ダイマー)であ
る。
【0046】特に好ましい光開始剤および感光剤は、o
−Cl−HABI、ベンゾフェノン、ビス−4,4′−
ジエチルアミノベンゾフェノン(エチルミヒラーケト
ン)、p−ジアルキルアミノベンズアルデヒド類、p−
ジアルキルアミノベンゾエートアルキルエステル類、シ
クロヘキサジエノン類、キサントン類、チオキサントン
類、ベンジルジアルキルケタール類、アミノアセトフェ
ノン類、ベンゾイン類、ベンゾインジアルキルエーテル
類、または、上記組み合わせであり、ここではアルキル
基が炭素原子を1〜4個含む。
【0047】光重合可能な組成物における光開始系の全
量は、全成分に相対的に0.5〜10重量部である。
【0048】選択的な添加剤および材料の構成 本発明の実施上、最も簡単で、より好ましい態様におい
ては、水は、塗布用の水性乳剤を与えるために分散媒と
して単独で用いられる。しかしながら、必要なときは、
成分の溶解性を改善するための液化成分と共に、あるい
は合体剤(coalescing agent)として
有機溶媒を半水性乳剤中に含めることができる。用いら
れる場合に適当な有機溶媒は、メタノール、エタノー
ル、イソプロパノール、n−ブチルアルコール、プロピ
レングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコ
ールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノブ
チルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテ
ル、エチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレ
ングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコ
ールt−ブチルエーテル、およびジプロピレングリコー
ルモノエチルエーテルであり、これは単独または組み合
わせて用いられ得る。全ての場合において、有機溶媒と
用いられている水の全量に対する有機溶媒の全量は25
重量%以下である。
【0049】本発明の光画像形成可能なフィルム組成物
は、溶液重合によって製造され得る溶液ポリマーを少量
含めることができると理解される。上記溶液ポリマー
は、例えばポリ(ビニルピロリドン/ビニルアセテー
ト)コポリマーであり、貯蔵中の光画像形成可能な乾燥
フィルムにおけるコールドフロー(cold flo
w)を減少させる機能を有するものである。しかしなが
ら、溶液ポリマーが存在するならば、その溶液ポリマー
は、全バインダポリマーを基準として5重量%以下、好
ましくは3重量%以下、最も好ましく2重量%の濃度で
ある。
【0050】種々の界面活性剤は選択的に上記乳剤をさ
らに安定化するために上記乳剤中に含められ得る。アニ
オン系、カチオン系、およびノニオン系の界面活性剤が
用いられ得るが、ノニオン系の界面活性剤が好ましい。
特に好ましいノニオン系界面活性剤はエチレンオキサイ
ドとプロピレンオキサイドのホモポリマーおよびコポリ
マーである。
【0051】光画像形成可能な半田用マスク組成物の場
合には、前掲された主要成分に加えて、イメージ化後の
レジストを硬化するために存在する架橋剤が添加される
であろう。適当な架橋剤はポリイソシアナート化合物の
付加生成物およびイソシアナート基ブロッキング剤、お
よびフォルムアルデヒドのメラミン、ウレア、ベンズグ
アニジンなどとの縮合レジンを含む。
【0052】上記フォトレジストおよび半田用マスクの
光ポリマー組成物に従来より添加されてきた他の化合物
は、上記フィルムまたは膜の物理特性を変えるために塗
布中に存在していてもよい。そのような化合物は、接着
修飾剤、温度安定剤、顔料や色素などの着色剤を含むプ
リントアウト画像形成系、粘度調整剤、塗布助剤、湿潤
剤、界面活性剤、剥離剤、充填剤、架橋剤などを含む。
【0053】適当なプリントアウト画像形成系の組み合
わせ例としては、2,2′−ビス(o−クロロフェニ
ル)−4,4′,5,5′−テトラフェニル 1,1′
−ビイミダゾールとロイコクリスタルヴァイオレット
(LCV)、1,2−ジブロモテトラクロロエタンとL
CV、トリブロモメチルフェニルサフォン(BMPS)
とLCV、および2,3−ジブロモ−3−フェニルプロ
ピオフェノン(BPP)とLCVである。
【0054】いくつかの複素環化合物は、銅クラッド基
板への塗膜の接着性を改善し、または処理中の残査の形
成を防止する。適当な複素環化合物は、ハーリーら(H
urley et al)の米国特許第3,622,3
34号明細書、ジョーンズ(Jones)の米国特許第
3,645,772号明細書、ウィード(Weed)の
米国特許第4,710,262号明細書に開示されてい
るような材料を含む。好ましい複素環化合物はベンゾト
リアゾール、5−クロロ−ベンゾトリアゾール、1−ク
ロロ−ベンゾトリアゾール、4−および5−カルボキシ
ベンゾトリアゾール、1−ヒドロキシ−ベンゾトリアゾ
ール、2−メルカプトベンゾオキサゾール、1H−1,
2,4−トリアゾール−3−チオール、5−アミノ−
1,3,4−チオジアゾール−2−チオール、およびメ
ルカプトベンゾイミダゾールである。
【0055】上記塗布組成物に用いられ得る熱重合阻害
剤は、p−メトキシフェノール、ヒドロキノン、アルキ
ル基およびアリル基置換ヒドロキノン類およびキノン
類、tertブチルカテコール、2,6−ジ−tert
−ブチル−p−クレゾールおよびフェノチアジンであ
る。また、熱重合阻害剤に有効なものには、米国特許第
4,168,982号明細書に開示されたニトロソ化合
物がある。
【0056】種々の顔料および色素はレジスト像の粘度
を増加させるために添加され得る。いかなる着色剤も用
いられるが、化学線照射を透過するものが好ましい。代
表的な顔料はロイコクリスタルヴァイオレット(LC
V)、ヴィクトリアグリーン顔料、およびヴィクトリア
ブルー顔料である。
【0057】上記フォトレジストおよび半田用マスクの
組成物の好ましい範囲は、ポリマーが約30〜80重量
部、モノマーが約10〜50重量部、光開始系が0.5
〜10重量部である。
【0058】上記フォトレジストおよび半田用マスクの
厚さは、エッチング、プレーティング、または半田操作
がなされて製造される印刷回路のタイプに依存するであ
ろう。
【0059】フォトレジストおよび半田用マスクに用い
られるものとして知られているいかなる支持フィルム
も、本発明の光画像形成可能材料からなる塗膜のために
一時的な支持体として用いられ得る。温度変化に対して
寸法安定性を高レベルで発揮する好適な一時的な支持体
は、ポリアミド類、ポリオレフィン類、ポリエステル
類、ビニルポリマー類およびセルロースエステル類など
の種々の材料から幅広く選択され得る。その厚さは約6
〜200ミクロンの範囲であってもよい。特に適当な支
持フィルムは、約25ミクロン厚のポリエチレンテレフ
タレートである。
【0060】光画像形成可能なフィルムにおいて、その
フィルムがロール状で貯蔵されているときに固化(bl
ocking)を防止するために除去可能なカバーフィ
ルムによって感光層を保護することが必要であり、ある
いは少なくとも高く望まれていることである。上記保護
用カバーフィルムは、基板に光画像形成要素を重ね合わ
せる前に除去される。
【0061】上記保護用カバーフィルムは、上述された
一時的な支持フィルムに関して記述された高次ポリマー
フィルムの同一群から同一の範囲の厚さのものが選択さ
れ得るが、重ね合わせる条件下で相対的に可撓性のある
カバーシートを用いるのが好ましい。25ミクロン厚の
ポリエチレンまたはポリプロピレン製のカバーシートが
特に適している。
【0062】製造方法 乾燥フィルムの製造方法は相対的に簡単でかつ直接的で
ある。本発明の安定な光画像形成可能な液状組成物は、
永久的または一時的に基板上に塗布される。公知の種々
の塗布方法を用いることができる。
【0063】次に、塗布物が乾燥フィルムとなる結果、
上記液状組成物中の実質的に全ての水分が除去される。
上記液体中には相対的高い固形含量が存在するので、好
ましい条件下で、相対的少量の液体が乾燥フィルム形成
中に除去されなければならないと考えられる。また、有
機溶媒が用いられているならば、上記乾燥工程中に除去
される。
【0064】定義 溶液バインダ(solution binder)また
は溶液ポリマー(solution polymer)
という語は、その構成モノマーから有機溶媒中で製造さ
れたポリマーであると定義される。
【0065】酸価(acid number)という語
は、1gの乾燥バインダ(ポリマー)の酸性官能性を中
和するのに必要な水酸化カリウムのmgであると定義さ
れる。
【0066】略語説明 重合性バインダのコモノマ MAA = メタリル酸 EA = エチルアクリラート MMA = メチルメタクリラート BMA = ブチルメタクリラート BA = ブチルアクリラート 2-EHMA = 2−エチルヘキシルメタクリラートエチレン性不飽和モノマ TMPTA =トリメチロールプロパントリアクリラート TMPEOTA =エトキシル化トリメチロールプロパントリア
クリラート PETA =ペンタエリスリトールトリアクリラート TRPGDA =トリプロピレングリコールジアクリラート TDMA =トリエチレングリコールジメタクリラート光開始剤 o-Cl-HABI =ビイミダゾール,2,2′−ビス(o−ク
ロロフェニル)−4,4′,5,5′−テトラフェニル CDM-HABI =2−(o−クロロフェニル)−4,5−ビ
ス(m−メトキシフェニル)イミダゾールダイマーその他 TAOBN =2,3−ジアザビシクロ[3.2.2]ノ
ン−2−エン−1,4,4−トリメチル−N,N′−ジ
オキサイド TMCH =4−メチル−4−トリクロロメチル−2,
5−シクロヘキサジエン−1−オン PVP K-90 =ポリ(ビニルピロリドン)(分子量90,00
0) TEA =トリエタノールアミン
【0067】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいて説明する。
【0068】以下の実施例において、別に示されてなけ
れば、すべての部およびパーセンテージは、重量当たり
であり、すべての温度は、摂氏温度である。これらの実
施例では、示された成分量は、別に示されてなければ、
グラム単位である。
【0069】(実施例1)この実施例は、有機溶媒が分
散剤として水とともに用いられる付加的モードにおけ
る、本発明の実施可能性を説明している。
【0070】光ポリマーエマルジョンは、以下の成分を
有するように調製された。
【0071】 成分 成分量(g) ラテックスポリマーA* 4800 水酸化アンモニウム(2%) 361 イソプロパノール 300 蒸留水 601 モノマーブレンドB** 1288.7 * ラテックスポリマーA* は、ポリ(メチルメタクリ
ラート/エチルアクリラート/スチレン/メタクリル
酸)であり、その組成比は、21/38/20/21で
あり、分子量は、約60,000であり、標準のエマル
ジョン重合技術によって調製されたものである。このポ
リマーにおいて、添加されたモノマーの0.5%は過硫
酸アンモニウム開始剤であり、添加されたモノマーの
0.34%はバッファとしての炭酸アンモニウムであ
り、添加されたモノマーの1%は立体安定剤としての組
成比31/1のエチレンオキサイド/プロピレンオキサ
イドのブロック共重合体であった。アンモニアがラテッ
クスポリマーAの酸基の7.1%を中和するために用い
られた。
【0072】** モノマーブレンドBは、以下の組成
の液体混合物である。
【0073】 成分 成分量(g) MW428トリメチロールプロパンエトキシル化 トリアクリラート 744.8 アクリル酸,2−(6−(6−ヒドロキシ ヘキサノイルオキシ)ヘキサノイルオキシ) エチルエステル 130.7 ポリ(ビニルピロリドン/ビニルアセタート), 60/40 78.4 組成比31/1のプロピレンオキサイド/ エチレンオキサイドのブロック共重合体 85.9 2,3−ジアザビシクロ[3,2,2] ノン−2−エン,1,4,4−トリメチル− N,N′ジオキサイド 1.1 ベンゾフェノン 149.4 4,4′ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン 6.1 4−メチル−4−トリクロロメチルシクロヘキサジエン− 1−オン 11.9 ロイコ・クリスタル・ヴァイオレット* 14.2 ビクトリア・ブルー・ダイ(C.I.42595) 0.97 5−クロロベンゾトリアゾール 0.22 5−カルボキシベンゾトリアゾール 1.12 エチル・p−ジメチルアミノベンゾエイト 63.5 バニリン 0.4 * ロイコ・クリスタル・ヴァイオレット=4,4′,
4′′メチリジントリス(N,N−ジメチルアニリン) 前述のエマルジョンは、最低6日間安定であると分かっ
ているが、このエマルジョンは、厚さ0.001インチ
(0.0254mm)ポリエチレンテレフタラート支持
フィルム上に一分当たり10フィート(3.05メート
ル/分)でコートされ、華氏180から220度(82
から104℃)で3分間乾燥されて高品質な乾燥フィル
ムが得られた。乾燥後、厚さ0.001インチ(0.0
254mm)のポリエチレン保護シートに乾燥した厚み
0.0015インチ(0.0381mm)のコーティン
グが積層された。
【0074】(比較例1)この比較例では、実施例1で
得られたフィルムの実用特性が、塩化メチレンからなる
溶媒でコートされた比較フィルムの実用特性と比較され
る。
【0075】光ポリマー溶液は、以下の組成を有するよ
うに調製された。
【0076】 成分 成分量(g) 塩化メチレン 3136 メタノール 237 ポリ(メチルメタクリラート/エチルアクリラート/ スチレン/メタクリル酸), 成分比21/38/20/21,分子量約60,000 1148 モノマー・ブレンドB 602 前記光ポリマー溶液は、厚さ0.001インチ(0.0
254mm)ポリエチレンテレフタラート支持フィルム
上に1分当たり27フィート(8.23m/分)でコー
トされ、華氏180から220度(82から104℃)
で1分間乾燥された。乾燥後、厚さ0.001インチ
(0.0254mm)のポリエチレン保護シートに、乾
燥した厚み0.0015インチ(0.0381mm)の
コーティングが積層された。
【0077】前記乾燥された被覆フォトレジストフィル
ム(実施例1および比較例1)は、それぞれ1オンスの
銅張り積層体FR−4に積層された。前記積層体は、リ
ストン(Riston;登録商標)・ホット・ロール・
ラミネータを用いたケミカット(Chemicut;登
録商標)・モデル107・スクラバー中で機械的にブラ
シ洗浄されたものであった。
【0078】実施例1の未露光レジストフィルムは、表
1に示されているように、16.3秒という短い時間で
該レジストフィルムが洗浄される(TTC)ことから明
らかなように、1%炭酸ナトリウム水溶液中に容易に溶
解する。比較例1における塩化メチレンでコートされた
フィルムのTTCは、13.4秒である。TTCは、ケ
ミカット・モデルCS−2000・水性現像装置を用い
て、華氏85度(29℃)の1%炭酸ナトリウム中で測
定され、前記銅基板から未露光レジストフィルムを完全
に溶解除去するまでの時間として定義される。前記積層
された銅張りサンプルは、次に、リストン・PC−13
0・プリンタを用いてハロゲン化銀フォトツール(ph
ototool)を介してイメージどおりに露光され
た。前記フォトツールは、幅4ミル(0.1016m
m)から幅12ミル(0.3048mm)に階調化され
た細いラインおよびスペースとを有したものである。フ
ォトツールの透明領域上には、ストウファー41ステッ
プ中間密度ターゲット(Stouffer 41 st
ep neutral density targe
t)が配置されていた。露光したサンプルを華氏85度
(29℃)の1%炭酸ナトリウムを用いたケミカット・
モデル・CS2000・現像装置中で現像した。この時
の搬送速度は、未露光レジストの現像が現像室の通過距
離の65%のところで完了するように、設定された。4
0、70および100mJ/cm2 のエネルギーでイメ
ージどおりに露光した後、サンプルは、前述のように、
現像され、水道水で洗浄され、空気乾燥された。露光エ
ネルギーに対する同じ番号ストウファー 6√2のステッ
プ数によって表1に示されているように、実施例1と比
較例1の感度(photospeed)は、実験誤差の
範囲内で等価であることが、分かった。
【0079】
【表1】
【0080】画像形成され、現像され、21,27およ
び30のストウファー・ステップを保持している実施例
1のサンプルと、20,26および30のストウファー
・ステップを保持している比較例1のサンプルとは、次
に、銅を1ミル(0.0254mm)電気メッキされ、
続いて、錫/鉛を0.5ミル(0.0127mm)電気
メッキされた。これらのメッキは、サンプルを酸洗浄
し、マイルドな予備メッキによるエッチングを行って表
面の全ての汚染物を除去した後、LeaRonalCC
opper Gleem(登録商標)(PCM+)メッ
キ浴を用い、これを30アンペア/平方フィート(32
3アンペア/平方m)で運転して行うとともに、Rea
Ronal Plutin(登録商標)LA 錫/鉛メ
ッキ浴を用い、これを15アンペア/平方フィート(1
61アンペア/平方m)で運転して行った。露光され、
重合されたレジストを、華氏130度(54℃)の1.
5%水酸化カリウム中で、剥離した後、サンプルは、顕
微鏡下で検査され、銅もしくは半田の欠陥がないことが
判明した。
【0081】(酸エッチングにおける相関性)実施例1
および比較例1で得られたレジストフィルムを、再び、
細いラインとスペースのホトツールを用いて、70mJ
/cm2 のエネルギーに露光させた。このホトツールも
また、一点に集中するようなくさびを有しており、この
上には20ミル(0.508mm)の細いラインとスペ
ースが一点に集中しているものである。前記レジストフ
ィルムは、65%を中止点(break point)
として、1%炭酸ナトリウム中で現像され、2.5Nの
HClを含む塩化銅(II)酸エッチング剤中でエッチン
グされ、その結果、露光された銅は、エッチング室の全
行程の75%までエッチングされた。水で洗浄した後、
すべての細いラインには、浮き(lifting)は全
く見られず、損なわれていなかった。2.5ミル(0.
0635mm)程の細いラインとスペースは、解像され
ていた。これは、酸プリントおよびエッチング応用にお
ける酸エッチングレジストとして、実施例1の水系で塗
布可能な(waterborne)の半水性ラテックス
・レジスト・コーティングの有用性を立証している。
【0082】(実施例2)この実施例では、「対照(コ
ントロール)」乳剤と呼ばれ、現時点の本発明の範囲内
の低い中和パーセンテージを示す、全て水系の乳剤の特
性を、2A〜2Dで示される4つの比較乳剤と比較し
た。4つの比較可能な乳剤は、かなり高い(>30%)
の中和パーセントを有し、その値は現時点の本発明の範
囲外である。各光ポリマー乳剤は、それぞれ以下の表に
示す成分を含有するように調製され、その性質も以下に
示す通りである。
【0083】
【表2】
【0084】対照乳剤は、少なくとも7日以上安定し、
そのブルックフィールド粘度は31番のスピンドルを3
0rpmで使用した場合、25℃において約20センチ
ポアズであった。この乳剤のように安定しており、高固
形分%の乳剤は、低コスト製造プロセスのために好適で
ある。
【0085】高中和度(55%)の比較例2Bは、固形
分%が46%で不安定であった。比較例2Aは、全ての
NH4 OHが添加される前は「カッテージチーズ」状で
あった。すなわち、中和パーセントレベルが指定された
55%のレベルに到達する前に、ラテックスは固形レジ
ン相と水相とに分離した。
【0086】比較例2Aはまた、固形分46%、中和度
30%で不安定であった。これは液状モノマーブレンド
Bが全て添加される前に不安定化して、ラテックスレジ
ンおよび水が2相に分離した。この乳剤は使用すること
ができなかった。
【0087】比較例2Cは比較例2Bと同じ組成を有し
ているが、固形分%が46%から30%に減少した。こ
の乳剤は安定しているが、ブルックフィールド粘度が極
端に高く、31番スピンドルを3rpmで使用した場
合、25℃で7500cps(センチポアズ)であっ
た。このように粘度が高い乳剤は取扱性が悪く、これら
は更に、連続的に移動するポリエチレンテレフタレート
基板上に商業的に塗布できるようにするために最終粘度
が約20〜500センチポアズとなるまで希釈されなけ
ればならない。
【0088】比較例2Dは、比較例2Bと同じ組成を有
しているが、固形%が46%から22%に減少した。こ
の乳剤のブルックフィールド粘度は3rpm(31番ス
ピンドル)、25℃で7000センチポアズであった。
この乳剤もまた、移動するポリエチレンテレフタレート
基板上に容易に適用するには粘度が高すぎるものであっ
た。固体分%が減少するにつれて、乾燥工程が遅延して
プロセスを経済的に実現することができなくなるので、
これらの水系乳剤を用いての製造がより魅力的でなくな
る。
【0089】対照乳剤および乳剤2Cおよび2Dを、ド
クターナイフを用いて、厚さ0.001インチ(0.0
254mm)のポリエチレンテレフタレート基材フィル
ム上に手作業によりバッチ式で塗布し、180〜190
°F(82〜88℃)で乾燥して厚さ1.2〜1.5ミ
ル(0.0305〜0.0381mm)の乾燥フィルム
を得た。
【0090】これらの3つの乾燥フィルムをそれぞれ、
実施例1で述べたように清潔な銅板に積層し、40℃、
相対湿度70%のオーブン中に5日間保持した。この条
件は、夏季における消費者の使用法、および長い週末休
暇の通常の保持時間または取引店においてしばしば起こ
るように多すぎた先取り注文に基づく通常処理中の滞留
(在庫)をシミュレートしている。5日間保持した後、
対照フィルムおよび比較例2Cおよび2Dのフィルム
を、実施例1と同様に露光し、現像した。
【0091】現像後画像が形成された「対照」乾燥フィ
ルムのレジストサイドウォールを走査した電子顕微鏡写
真は、銅界面上に未現像のレジストのすそを有しない直
線的なサイドウォールが存在することを示しており、こ
れは望ましいクリーンな、残留物のない現像が可能なこ
とを示している。これに対し、比較例2Cおよび2Dに
よるサイドウォールは、現像後銅界面上に未現像のレジ
ストのかなりおおきなすそが見られた。これは消費者に
とって好ましくないことであり、不完全な現像で現像残
留物があることを示している。
【0092】現像後、「対照」フィルムおよび比較例2
Cおよび2Dのフィルムを、実施例1で示したように酸
エッチングした。「対照」フィルムは通常のもののよう
にエッチングでき、70ミクロン(μm)の孤立した線
および70ミクロン(μm)のライン/スペースの解像
度を与えた。これとは全く対照的に、比較例2Cおよび
2Dからのフィルムは、全表面にわたって、通常エッチ
ング抑制として示される銅残留物が見られた。後者の板
は印刷基板として用いることはできなかった。
【0093】この実施例は、ラテックス乳剤を安定化す
るために本発明の範囲内の低い中和パーセントが適用さ
れれば、乾燥フィルムフォトレジストについて、広範囲
な利用方法、完全な現像、および高解像度が達成できる
ことを示している。さらに、この実施例は、本発明の範
囲外の高い中和パーセントを有する比較組成物について
は、芳しくない結果が得られることを示している。ま
た、この実施例は、低い中和度パーセントが用いられた
場合には固形分レベルをかなり高くして調製した場合に
安定な乳剤が得られることを示しており,これは低コス
ト製造方法と同一視することができる。
【0094】(実施例3)本実施例はトリエタノールア
ミンを不揮発性乳剤安定剤として使用して実施する場合
を説明するものである。
【0095】トリエタノールアミン(本質的に不揮発性
安定剤として)、無溶媒液体(組成を下記に示す)およ
びポリ(ビニルピロリドン)(塗布助剤)をスチレン−
アクリルポリマーのラテックスに添加することにより調
製した一連の乳剤で経時変化(エージング)安定性を示
した。
【0096】中和度が6.9%の乳剤組成物の連続標品
をコーティングの12日、7日および3時間前にそれぞ
れ調製して乳剤のコーティング特性の経時変化(エージ
ング)の効果を決定した。
【0097】乳剤の重量組成は次の通りであった。
【0098】 重量% ラテックスa 固形分50.3%含有 78.28 TEA DI中50%含有 1.88 有機液体100%固形分 19.69 PVP K90 DI中10%含有 0.1 注) a: 実施例1に記載したラテックスと同じも
のである。
【0099】DI: 蒸留水 有機液体100%固形分の組成は次の通りであった。
【0100】 重量% TMPEOTA 61.54 アクリル酸・2−(6−(6−ヒドロキシ ヘキサノイルオキシ)ヘキサノイルオキシ) エチル・エステル 10.80 TAOBN 0.09 ベンゾフェノン 12.34 2−エチルヘキシル・N,N−ジメチル アミノベンゾエート 5.24 カルボキシベンゾトリアゾール 0.09 5−クロロベンゾトリアゾール 0.02 エチル ミヒラー・ケトン 0.50 TMCH 0.99 ビクトリア・ブルー染料 0.08 バニリン 0.03 酸化プロピレン/酸化エチレンの31/1 ブロックコポリマー 7.09 ロイコ・クリスタルバイオレット 1.17 光画像形成可能フィルムの組成は次の通りであった。
【0101】 重量% スチレン−アクリルポリマー 65.65 トリエタノールアミン(TEA) 1.50 有機液体100%固形分 32.80 PVP K−90 0.025 合計 99.975 複数の実験で調製され上述した処方を持つ乳剤はすべて
凝集(アグロメレート)が無かった。乳剤はすべて実験
室コーター上の1ミル(mil)(0.0254nm)
厚のマイラー(Mylar、登録商標)ポリエステルフ
ィルム上に満足に塗布された。190°F(88℃)で
1分間乾燥した後コーティングを膜をポリエチレンと積
層して乾燥フィルムフォトレジスト(レジスト)の高品
質ロールを製造した。
【0102】このレジストを、デュポンHRL−24ホ
ット・ロール・ラミネータ上のブラシで磨いた銅張りエ
ポキシ板に積層し、次いでデュポンPC−30プリンタ
上で印刷回路アートワークを介して65mJ/cm2
紫外エネルギーに露光した。85°F(29℃)および
25psi(1.76kg/m2 )においてスプレー・
プロセッサの1%炭酸ナトリウム中で25秒間現像した
ところ光沢があり耐久力のあるレジスト・イメージを得
た。
【0103】パネルを硫酸銅、次いで錫鉛半田で電気メ
ッキし、苛性ソーダ水溶液(3%NaOH)中で125
°F(52℃)で剥離し、アルカリでエッチングしたと
ころ高品質のイメージパタンを得た。同様に、パネルを
硫酸銅、スルファミン酸ニッケルおよび金で電気メッキ
したところ、下付メッキ無しで高品質のイメージを得
た。
【0104】パネルを120°F(49℃)において塩
化第二銅を介してエッチングし、熱水酸化ナトリウム中
で剥離して高品質のイメージを得た。
【0105】パネルを積層し、10日間保持し、次いで
露光し上述のように現像したものはレジスト残滓が無
く、アルカリ性エッチング液中できれいにエッチングさ
れて鮮明な回路線を画成した。
【0106】(実施例4)本実施例はトリエタノールア
ミンを異なるエチレン性不飽和モノマーを含有する一連
の完全に水性の乳剤のための不揮発性乳剤安定剤として
使用する場合を説明するものである。
【0107】TMPEOTAモノマーを指示された%で
下記のモノマーの1つにより置き換えた以外は実施例1
と同じ方法により乳剤を調製した。
【0108】 モノマー% A.プロポキシル化ネオペンチルグリコール ジアクリレート 40 B.脂肪族ウレタンジアクリレート 20 C.N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート 15 D.TRPGDA 40 E.ポリエチレングリコールジメタクリレート 40 F.エトキシル化ビスフェノール−A ジメタクリレート 40 G.TDMA 50 X.対照 0 有機液体の組成は次の通りであった。
【0109】 有機液体の組成 重量% モノマー 72.30 TAOBN 0.009 ベンゾフェノン 12.34 2−エチルヘキシル・N,N−ジメチル アミノベンゾエート 5.24 カルボキシベンゾトリアゾール 0.09 5−クロロベンゾトリアゾール 0.02 ビス−4,4′−ジエチルアミノベンゾフェノン 0.50 TMCH 0.99 ビクトリア・ブルー染料(カラー・インデックス: ベーシック・ブルー 7 CI42595) 0.08 バニリン 0.03 酸化プロピレン/酸化エチレンの31/1 ブロックコポリマー 7.09 ロイコ・クリスタルバイオレット 1.17 本実施例で調製した乳剤の重量組成は次の通りであっ
た。
【0110】
【表3】
【0111】本実施例の各乳剤の中和度は6.9%であ
った。乳剤はすべて安定で、小規模実験室コータ上によ
く塗布された。
【0112】磨いた銅板に積層し、次いで実施例3と同
様に露光し、1%炭酸ナトリウム中で65−75秒間現
像したところ次の結果を得た。メチレンクロライドを用
いた従来の溶液コーティングにより作製した対応する対
照(X)を比較のために記した。
【0113】
【表4】
【0114】上記の結果は水性コーティングにより作製
したこれらの乾燥フィルムの性能特性が従来の溶媒コー
ティングにより作製した乾燥フィルムのものと同等であ
ることを示している。
【0115】(実施例5)下記の代わりのアミン化合物
をTEAに関する安定剤として評価した以外は実施例3
と同様にして乳剤を調製した。これらの乳剤の中和度%
は6.9%であった。
【0116】アミン化合物 A.N,N′,N′′,N′′′−テトラキス(3−ヒ
ドロキシエチル)エチレンジアミン B.トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン C.N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート D.トリエタノールアミン(TEA) 実施例3と同様にして各アミン化合物0.5−2%を用
いて固形分60%で乳剤を調製した。乳剤を室温で熟成
(エージング)させてから塗布した。アミン化合物Cお
よびDを含有する乳剤はそれぞれ凝集(アグロメレー
ト)が無く、1.5ミル(0.0381mm)厚で欠陥
のないコーティングを生成したが、アミン化合物Aおよ
びBを含有する乳剤はそれぞれ撹拌機と容器壁に凝集を
生じ、品質の顕著に低いコーティングを生成した。
【0117】(実施例6)実施例3のスチレン−アクリ
ルポリマーを下記の組成を有するポリマーA−Cで順次
置き換えた以外は実施例3と同様の方法で固形分40%
の乳剤を調製した。これらの乳剤はそれぞれ中和度が
6.9%であった。
【0118】
【表5】
【0119】上述したバインダを用いて作製した乳剤サ
ンプルのそれぞれは安定であり、本発明の水性コーティ
ング方法により高品質の乾燥膜を生成した。
【0120】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の液状組成
物は、低い中和度で部分的に中和された酸含有ポリマー
を含むものであるので、その乳化状態を安定化すること
ができる。
【0121】また、本発明の液状組成物を膜状またはフ
ィルム状とした光画像形成可能な乾燥フィルムは化学線
照射を行うフォトレジスト等に使用された際に水系現象
において未露光部分を完全に除去できることから極めて
高い解像度を発揮することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI H05K 3/18 H05K 3/18 D 3/28 3/28 D (56)参考文献 特開 平5−9407(JP,A) 特開 昭61−236538(JP,A) 特開 昭53−137704(JP,A) 特開 昭63−132234(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03F 7/00 - 7/42

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)中和前に90〜160の酸価を有
    する前駆体ポリマーから形成され、かつ、該前駆体ポリ
    マーの酸含有基の1〜10%が塩基により中和された、
    部分的に中和された酸含有ポリマー、 (b)エチレン性不飽和モノマー、 (c)光開始剤、および (d)水を含有する光画像形成可能な液状組成物であっ
    て、該液状組成物は安定なエマルジヨンとして存在し 、 該液状組成物のブルツクフィールド粘度は25℃で10
    〜2000センチポアズであり、該液状組成物の固形分
    含有量は25〜60重量%であり、ただし、 溶液ポリマーが存在する場合には組成物中に存在する総
    ポリマーの5重量%未満であり、また、有機溶媒が存在
    する場合にはその量は有機溶媒および水に対して25重
    量%以下であることを特徴とする光画像形成可能な液状
    組成物。
  2. 【請求項2】 有機溶媒が存在しない、請求項1の組成
    物。
  3. 【請求項3】 上記エマルジヨンは少なくとも24時間
    安定であり、上記液状組成物のブルツクフィールド粘度
    は25℃で15〜2000センチポアズであり、上記液
    状組成物の固形分含有量は35〜50重量%である、請
    求項2の組成物。
  4. 【請求項4】 (i)基材上に、(a)中和前に90〜
    160の酸価を有する前駆体ポリマーから形成され、か
    つ、該前駆体ポリマーの酸含有基の1〜10%が塩基に
    より中和された、部分的に中和された酸含有ポリマー、 (b)エチレン性不飽和モノマー、 (c)光開始剤、および (d)水を含有する光画像形成可能な液状組成物であっ
    て、該液状組成物は安定なエマルジヨンとして存在し 、 該液状組成物のブルツクフィールド粘度は25℃で10
    〜2000センチポアズであり、該液状組成物の固形分
    含有量は25〜60重量%であり、ただし、 溶液ポリマーが存在する場合には組成物中に存在する総
    ポリマーの5重量%未満であり、また、有機溶媒が存在
    する場合にはその量は有機溶媒および水に対して25重
    量%以下である光画像形成可能な液状組成物を塗布する
    工程、および、 (ii)塗膜を乾燥して乾燥フイルムを得る工程を具備す
    ることを特徴とする、光画像形成可能な乾燥フイルムの
    製造方法。
  5. 【請求項5】有機溶媒が存在しない、請求項4の組成
    物。
  6. 【請求項6】有機溶媒が存在する、請求項4の組成物。
  7. 【請求項7】溶液ポリマーが存在しない、請求項4の組
    成物。
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