JP3507482B2 - マンコンベア - Google Patents
マンコンベアInfo
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Description
動く歩道などの踏段に設けられ、ガイドレールに沿って
転動するマンコンベアの踏段ローラ及びその製造方法に
関するものである。
公報に示された従来のマンコンベアの踏段ローラの断面
図である。図において、1は踏段(図示せず)に固定さ
れている軸、2は軸1が挿通されているベアリング、3
はベアリング2の外周部に設けられている金属製のボ
ス、4はボス3の外周部に設けられているゴム製のタイ
ヤ、5はベアリング2の外輪をボス3に固定するための
止め輪である。
取り付けられている環状板、7は頭部が環状板6aに固
定され、先端部がボス3及び環状板6bを貫通している
複数本のねじ棒、8はねじ棒7の先端部にそれぞれ螺着
されているナットであり、これらねじ棒7及びナット8
により、環状板6a,6bがボス3に取り付けられてい
る。9は踏段ローラを案内する断面L字形のガイドレー
ルである。
ラがガイドレール9上を転動することにより、踏段がガ
イドレール9に沿って移動する。また、ガイドレール9
により踏段の横方向への動き(ずれ)が規制される。こ
のとき、踏段ローラの側面がガイドレール9にほぼ常時
接触するため、環状板6aを設け、ガイドレール9の摩
耗及び踏段ローラの損傷等を防止している。
る場合、踏段の滑らかな移動を実現するためには、左右
2本のガイドレール9をそれぞれ正確に芯出しする必要
がある。これに対し、片側の踏段ローラを断面U字形の
ガイドレールで受ける構造もあり、この場合には、その
U字形のガイドレールのみを正確に芯出しすれば踏段を
滑らかに移動させることができる。
た従来のマンコンベアの踏段ローラにおいては、環状板
6a,6bの摩耗がある程度進行すると、ねじ棒7の頭
部が表面に露出し、ガイドレール9と接触して、ガイド
レール9が損傷したり摩耗したりする恐れがあった。ま
た、部品点数が多く、組立作業に手間がかかり、コスト
が高くなるという問題点もあった。さらに、断面U字形
のガイドレールを用いる場合には、ねじ棒7の先端部や
ナット8が接触してしまうため、そのままの構造では使
用できなかった。
ることを課題としてなされたものであり、ガイドレール
の損傷や摩耗を防止することができるとともに、部品点
数を削減し、製造を容易にして、コストを低減すること
ができ、また断面L字形及び断面U字形のいずれのガイ
ドレールにも適用することができるマンコンベアを得る
ことを目的とする。
ンベアは、踏段と、上記踏段に固定された軸と、上記軸
に対して回転可能に取り付けられた踏段ローラと、上記
踏段ローラを案内するガイドレールとを有するマンコン
ベアにおいて、上記ガイドレールは、上記踏段ローラが
転動する際に上記踏段ローラと接する底部と、この底部
の側方から立ち上がり、上記踏段ローラの横方向の動き
を規制する立ち上がり部とを有し、上記踏段ローラは、
上記軸が挿通されたベアリングと、このベアリングの外
周に設けられたボス部及び上記立ち上がり部によって案
内される側面ガイド部を有し、上記ボス部と上記側面ガ
イド部とが一体成形された樹脂からなる内層体と、上記
ボス部の外周部に設けられ、上記内層体よりも硬度の低
い樹脂からなる円環状のタイヤとを備え、上記ベアリン
グの外輪は、上記ボス部の内周部に埋設固定されている
ものである。また、踏段と、上記踏段に固定された軸
と、上記軸に対して回転可能に取り付けられた踏段ロー
ラと、上記踏段ローラを案内するガイドレールとを有す
るマンコンベアにおいて、上記ガイドレールは、上記踏
段ローラが転動する際に上記踏段ローラと接する底部
と、この底部の側方から立ち上がり、上記踏段ローラの
横方向の動きを規制する立ち上がり部とを有し、上記踏
段ローラは、上記軸が挿通されたベアリングと、このベ
アリングの外周に設けられたボス部及び上記立ち上がり
部によって案内される側面ガイド部を有し、上記ボス部
と上記側面ガイド部とが一体成形された樹脂からなる内
層体と、この内層体の外周部に設けられ、上記内層体よ
りも硬度の低い樹脂からなる円環状のタイヤとを備え、
上記内層体の外周部には、周方向に連続して溝が設けら
れており、上記側面ガイド部は、上記溝の両側に設けら
れており、上記タイヤの外周面は、上記溝外に突出して
いるものである。
側に上記立ち上がり部を有し、上記踏段ローラは、上記
内層体の上記軸方向の両側に上記側面ガイド部が形成さ
れているものである。
及び上記立ち上がり部によって断面L字形である。
体の上記軸方向の両側に上記側面ガイド部が形成される
ことで全体が左右対称に構成され、その向きを左右反対
に上記軸に取り付けなおし可能である。
記側面ガイド部の外周までの距離は、上記回転中心から
上記タイヤの外周までの距離よりも小さい。
について説明する。 実施の形態1.図1はこの発明の実施の形態1によるマ
ンコンベアの踏段ローラを示す側面図、図2は図1のI
I−II線断面図である。図において、11は踏段ロー
ラを案内する断面U字形のタイプのガイドレール、12
は踏段(図示せず)に固定されている軸、13は内輪1
3aに軸1が挿通されているベアリング、14は軸12
の軸線方向へのベアリング13の移動を規制する止め輪
である。
であり、この内層体15は、内周部にベアリング13の
外輪13bが埋設固定されている円筒状のボス部15a
と、このボス部15aの左右両側に対称に一体成形さ
れ、ガイドレール11に接する側面ガイド部15bとを
有している。また、内層体15の外周部には、溝15c
が周方向に連続して設けられている。16は内径部が溝
15c内に設けられ、外周面が溝15c外に突出してい
る円環状のタイヤであり、このタイヤ16の外周面は、
踏段ローラの転動時にガイドレール11の底部に接す
る。また、タイヤ16は、内層体15よりも硬度の低い
樹脂からなっている。
樹脂成形品で構成し、側面ガイド部15bを一体成形し
たので、側面ガイド部15bをねじ等で固定する必要が
なく、かつボス部15aへのベアリング13の取付も容
易になり、ガイドレール11の損傷や摩耗を防止しつ
つ、部品点数を削減し、製造を容易にして、コストを低
減することができる。また、タイヤ16の内径部が溝1
5c内に設けられているため、タイヤ16が内層体15
から外れるのが防止される。
5の左右両側に設けられているため、断面U字形のガイ
ドレール11にも適用することができる。また、踏段ロ
ーラ全体としても転送面中心線に対して左右対称の構造
を有しているため、例えば図3に示すように、断面L字
形のガイドレール9により、片側の側面ガイド部15b
のみが摩耗してしまった場合、図4に示すように、踏段
ローラの向きを左右反対にして付け直すことにより、初
期と同等のガイド機能を得ることができる。従って、踏
段ローラの寿命を延ばすことができ、経済的である。
は、ガイドレール11との接触によりガイドレール11
を摩耗させず、内層体15自体も摩耗しにくく、またガ
イドレール11との接触による走行抵抗の小さいものが
好ましい。このように、耐摩耗性に優れ、摩擦係数が小
さい材料としては、例えば熱可塑性ポリウレタンが挙げ
られるが、勿論これに限定されるものではない。
等による外力が作用するため、金属よりも剛性の低い樹
脂では、変形し易く、ボス部15aとベアリング13と
の嵌合部に接着剤等を介在させたとしても、ボス部15
aの繰り返し変形により、接着力が徐々に低下してしま
い、ボス部15aとベアリング13との間で相対的なず
れが生じて、樹脂の摩耗、発熱による変形や溶融が発生
する恐れがある。従って、内層体15を構成する樹脂
は、その硬度を高くする必要があり、これにより転動時
のボス部15aの変形は無視できるほど小さくなり、ベ
アリング13に対するボス部15aの初期の拘束力が十
分に維持される。
体15の樹脂よりも硬度の低いものとすることにより、
踏段の振動を吸収することができ、乗り心地を向上させ
ることができる。
について説明する。図5は図1の踏段ローラを製造する
ための金型の断面図である。図において、内層体15を
成形するための内層体用金型21は、上型22、中型2
3及び下型24を有している。また、中型23は、図示
しない分割面に沿って複数個に分割可能な割型になって
いる。踏段ローラを製造する場合、図6に示すように、
まず下型24上の所定の位置にベアリング13が置か
れ、その後下型24上に中型23及び上型22が積み重
ねられる。そして、内層体用金型21内に内層体用樹脂
が注入され冷却硬化される。この冷却硬化に伴い、内層
体15のボス部15aには図7の矢印に示すような収縮
が生じる。
今度は、図8に示すように、タイヤ用金型25の下型2
7上の所定の位置にベアリング13と一体化された内層
体15が置かれ、その後下型27上に上型26が重ねら
れる。そして、タイヤ用金型25内にタイヤ用樹脂が注
入され冷却硬化される。この冷却硬化に伴い、タイヤ1
6には図9の矢印に示すような収縮が生じる。最後に、
タイヤ用金型25から成形品が取り出される。
層体15の成形時に、内層体用樹脂の硬化によりボス部
15aに図7のような収縮が生じるため、ベアリング1
3がより強固に拘束され、ベアリング13とボス部15
aとの間に相対的なずれが生じるのが防止される。
重量等がラジアル荷重として作用し、このラジアル荷重
がボス部15aに対しては回転荷重として、軸12には
静止荷重として作用する。このため、ベアリング13は
ボス部15aに強固に拘束される必要がある。例えば、
金属製のボス部にベアリングを取り付ける場合には、締
まり嵌めとする必要があり、誤って隙間嵌めとした場合
には、ボス部とベアリングとにクリープ(変形が時間と
ともに大きくなる現象)が発生し、双方間にずれが生じ
てボス部の摩耗やベアリングの損傷が発生してしまう。
は、ボス部15aを樹脂で成形する場合にも必要である
が、接着剤等を用いた場合には製造に手間がかかり製造
コストも増加してしまう。これに対し、本実施の形態で
は、樹脂硬化時の収縮を利用してベアリング13を拘束
するようにしたので、十分な拘束力を容易に得ることが
できる。
きく、例えば内層体用樹脂として熱可塑性ポリウレタン
を用いた場合、収縮率が約2〜4%程度であるため、硬
化した内層体15からベアリング13を抜き出す(ベア
リング13の両側面の樹脂は全てスライスして取り除い
た状態で)のに要する力は、100kg程度となる。こ
の程度の拘束力であれば、通常のマンコンベアにおいて
クリープを抑えるのに十分であり、金属製ボスと同等の
寿命が得られる。
法では、タイヤ16の成形時に、タイヤ用樹脂の硬化に
よりタイヤ16に図9のような収縮が生じるため、ボス
部15aとタイヤ16との間に相対的なずれが生じるの
も防止される。さらに、内層体15とタイヤ16との間
に接着剤等を用いる必要もないため、製造コストが高く
なるのも防止される。
力が作用するため、内層体15とタイヤ16との間の結
合力が不十分であると、内層体用樹脂よりも硬度の低い
タイヤ用樹脂で成形されたタイヤ16が変形し、これに
より内層体15とタイヤ16との間に相対的なずれが生
じて、樹脂の摩耗、発熱による変形、溶融に至る恐れが
ある。これに対し、本実施の形態では、樹脂硬化時の収
縮を利用して内層体15とタイヤ16との間の結合力を
得るようにしたので、十分な結合力を容易に得ることが
できる。例えば、タイヤ用樹脂として熱可塑性ポリウレ
タン(内層体用樹脂よりも硬度は低い)を用いた場合、
上記のように内層体15に対して大きな拘束力が得られ
る。
実施の形態2による踏段ローラの断面図であり、図2の
X−X線断面に相当する。この例では、内層体15のボ
ス部15aの外周面、即ちタイヤ16との接合面に、径
方向に突出する複数の凸部15dが形成されている。ま
た、タイヤ16の内周面には、凸部15dが嵌合される
複数の凹部16aが形成されている。
タイヤ16とが互いに噛み合い結合されているため、内
層体15とタイヤ16との間の相対的なずれが、より確
実に防止される。
個数は図10に限定されるものではない。また、凸部を
タイヤに、凹部を内層体に設けてもよい。
ス部15aの外周面に凸部15dを設けたが、例えば図
11に示すように、一対の側面ガイド部15bの互いに
対向する面、即ち溝15cの側壁面に凸部15eを設け
てもよい。
態1の製造方法では、ベアリング13と内層体15とを
一体化した後に、内層体15の外周部にタイヤ16を設
けたが、内層体15の成形時にベアリング13及びタイ
ヤ16の両方を同時に内層体15と一体化してもよい。
即ち、円環状のタイヤ16を予め成形しておき、図12
に示すような内層体用金型31の下型32にベアリング
13及びタイヤ16をそれぞれ配置した後、上型33を
閉じ、内層体用金型31内に内層体用樹脂を注入し冷却
硬化させてもよい。
型の構造が簡単であるのは勿論、内層体用金型31の構
造についても、図5の例に比べて、下型31及び上型3
3のみの簡単なものとすることができる。また、内層体
15の外周部からのタイヤ16の突出量が小さい場合、
図8のタイヤ用金型25ではゲート25aの位置が確保
しにくいが、実施の形態4の製造方法であれば、タイヤ
用金型についても、内層体用金型31についてもゲート
31aの位置が容易に確保できる。
ヤ用樹脂の冷却収縮によるタイヤ16の内層体15に対
する結合力は得られないので、内層体15とタイヤ16
との間に接着剤を介在させたり、実施の形態2,3で示
したような凹部及び凸部を内層体15及びタイヤ16に
設けることが好ましい。
マンコンベアは、ガイドレールの損傷や摩耗を防止する
ことができるとともに、部品点数を削減し、製造を容易
にして、コストを低減することができる。
の踏段ローラを示す側面図である。
態を示す断面図である。
状態を示す断面図である。
金型の断面図である。
た状態を示す断面図である。
図である。
金型の断面図である。
図である。
の断面図である。
の内層体を示す斜視図である。
を製造するための内層体用金型の断面図である。
断面図である。
5 内層体、15aボス部、15b 側面ガイド部、1
5d,15e 凸部、16 タイヤ、16a凹部、2
1,31 内層体用金型、25 タイヤ用金型。
Claims (6)
- 【請求項1】 踏段と、 上記踏段に固定された軸と、 上記軸に対して回転可能に取り付けられた踏段ローラ
と、 上記踏段ローラを案内するガイドレールとを有するマン
コンベアにおいて、 上記ガイドレールは、上記踏段ローラが転動する際に上
記踏段ローラと接する底部と、この底部の側方から立ち
上がり、上記踏段ローラの横方向の動きを規制する立ち
上がり部とを有し、 上記踏段ローラは、上記軸が挿通されたベアリングと、
このベアリングの外周に設けられたボス部及び上記立ち
上がり部によって案内される側面ガイド部を有し、上記
ボス部と上記側面ガイド部とが一体成形された樹脂から
なる内層体と、上記ボス部の外周部に設けられ、上記内
層体よりも硬度の低い樹脂からなる円環状のタイヤとを
備え、 上記ベアリングの外輪は、上記ボス部の内周部に埋設固
定され ていることを特徴とするマンコンベア。 - 【請求項2】 踏段と、 上記踏段に固定された軸と、 上記軸に対して回転可能に取り付けられた踏段ローラ
と、 上記踏段ローラを案内するガイドレールとを有するマン
コンベアにおいて、 上記ガイドレールは、上記踏段ローラが転動する際に上
記踏段ローラと接する底部と、この底部の側方から立ち
上がり、上記踏段ローラの横方向の動きを規制する立ち
上がり部とを有し、 上記踏段ローラは、上記軸が挿通されたベアリングと、
このベアリングの外周に設けられたボス部及び上記立ち
上がり部によって案内される側面ガイド部を有し、上記
ボス部と上記側面ガイド部とが一体成形された樹脂から
なる内層体と、この内層体の外周部に設けられ、上記内
層体よりも硬度の低い樹脂からなる円環状のタイヤとを
備え、 上記内層体の外周部には、周方向に連続して溝が設けら
れており、上記側面ガイド部は、上記溝の両側に設けら
れており、上記タイヤの外周面は、上記溝外に突出し て
いることを特徴とするマンコンベア。 - 【請求項3】 上記ガイドレールは、上記底部の両側に
上記立ち上がり部を有し、上記踏段ローラは、上記内層
体の上記軸方向の両側に上記側面ガイド部が形成されて
いることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のマ
ンコンベア。 - 【請求項4】 上記ガイドレールは、上記底面部及び上
記立ち上がり部によって断面L字形であることを特徴と
する請求項1又は請求項2に記載のマンコンベア。 - 【請求項5】 上記踏段ローラは、上記内層体の上記軸
方向の両側に上記側面ガイド部が形成されることで全体
が左右対称に構成され、その向きを左右反対に上記軸に
取り付け可能であることを特徴とする請求項4記載のマ
ンコンベア。 - 【請求項6】 上記踏段ローラの回転中心から上記側面
ガイド部の外周までの距離は、上記回転中心から上記タ
イヤの外周までの距離よりも小さいことを特徴とする請
求項1乃至請求項5のいずれかに記載のマンコンベア。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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JP2012086954A (ja) * | 2010-10-20 | 2012-05-10 | Mitsubishi Electric Building Techno Service Co Ltd | 乗客コンベアの回転支持装置 |
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