JP3506941B2 - 定電圧・定電流特性の圧電式高圧電源装置 - Google Patents

定電圧・定電流特性の圧電式高圧電源装置

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JP3506941B2
JP3506941B2 JP02658099A JP2658099A JP3506941B2 JP 3506941 B2 JP3506941 B2 JP 3506941B2 JP 02658099 A JP02658099 A JP 02658099A JP 2658099 A JP2658099 A JP 2658099A JP 3506941 B2 JP3506941 B2 JP 3506941B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、圧電式の高圧電源
装置に関し、特に圧電トランスの駆動電極への正弦波の
デューティ比を所定の割合で維持すると共にその共振周
波数を変化させることによって定電圧、低電流を実現す
る圧電式の高圧電源装置に関する。
【0002】
【従来の技術】空気清浄機などに使用される、静電式集
塵装置に用いられる電源は、従来は巻線トランスを用い
たフライバックトランスが多く用いられていた。しか
し、このトランスを用いた電源は、巻線型を用いるので
大型になると共に、レアーショート/線間ショートが起
きやすい。
【0003】また、フライバックトランスは変換効率
(投入電力に対する出力電力の比率)が低い(例えば3
0〜40%程度)等の欠点がある。
【0004】このため、例えば静電式集塵装置用の電源
は、近年はフライバックトランスに代わって圧電トラン
ス(圧電素子)が用いられるようになって来ている。
【0005】この圧電トランスは、チタン酸バリュー
ム、ジリコン酸チタン酸鉛等を主体とした圧電材料で生
成した基板と、例えばこの基板を挟んだ一対の駆動電極
と、基板の後端(側面)に設けられた1個の出力電極と
で構成され、両方の駆動電極に正弦波の駆動電圧を印加
することにより、圧電トランスをその固有振動数で励振
し、これにより、出力電極から高電圧を取り出すもので
ある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、圧電ト
ランスを用いた高圧電源は、巻線型のトランスを用いな
いので、小型で、かつレアーショート(いわゆる線間シ
ョート)がないが、圧電トランスは周波数に敏感に影響
するものであるから、例えば温度が変化して駆動電極に
加わる正弦波が歪んだ場合は、変換効率が悪くなって安
定した出力が得られ難いという課題があった。
【0007】本発明は以上の課題を解決するためになさ
れたもので、簡単な構成で圧電トランスの駆動電極への
正弦波の歪みを抑えて、負荷が変動しても一定の出力を
簡単な構成で得ることができる圧電式の高圧電源装置を
得ることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、インダクタン
スとスイッチング素子とを接続して直流電源に直列接続
し、このスイッチング素子をオンオフさせて圧電トラン
スの駆動電極に所定周波数の正弦波を加えて前記圧電ト
ランスの出力端に得られる高圧出力を整流増幅し、定電
圧領域から定電流領域へ若しくはその逆に連続的に切り
替わる定電圧・定電流特性の出力を負荷に加える圧電式
の高圧電源装置である。前記スイッチング素子に一方
を、他方を前記圧電トランスの駆動電極に接続した共振
用のインダクタンスと、前記スイッチング素子に並列接
続され、該圧電トランスに加わる前記正弦波の位相が前
記スイッチング素子へのゲート制御信号の位相に一致す
るように前記正弦波の位相を微調する位相微調用のキャ
パシタンスと、前記圧電トランスに並列接続された共振
用のキャパシタンスと、前記スイッチング素子に、前記
圧電トランスの変換効率を高効率とするための所定比率
のデューティ比のゲート制御信号を生成する制御回路と
を有する。前記制御回路は、前記負荷が前記出力端に接
続されたときの前記高圧出力の電圧及び電流を検出する
出力値検出回路に接続され、前記出力値検出回路からの
検出電圧及び検出電流値に基づいて前記負荷の状態が定
電圧領域又は定電流領域かどうかを判断し、該判断した
結果に基づいて前記負荷の負荷線を境とした前記定電圧
又は定電流の前記高圧出力を得ることを要旨とする。
【0009】このため、スイッチング素子に、圧電トラ
ンスの変換効率が高効率とするための所定比率のデュー
ティ比のゲート制御信号が加わる。
【0010】例えば、共振用のインダクタンス、共振用
のキャパシタンス及び圧電トランスの入力容量からなる
共振回路の共振周波数がゲート制御信号(デューティ比
が1:1)の周波数に対応して変化し、結果として圧電
トランスからの出力が効率良く増大される。
【0011】 このゲート制御信号の周波数は、圧電ト
ランスのキャパシタンス、共振用のキャパシタンス、共
振用のインダクタンスに基づく共振周波数より、1を超
え、1.2未満の倍率の周波数がよい。さらに、本発明
は、インダクタンスとスイッチング素子とを接続して直
流電源に直列接続し、このスイッチング素子をオンオフ
させて圧電トランスの駆動電極に所定周波数の正弦波を
加えて前記圧電トランスの出力端に得られる高圧出力を
整流増幅し、負荷の状態が基準の負荷抵抗以上のときは
基準の定格出力電圧を一定区間維持し、負荷の状態が基
準の負荷抵抗以下の時は急激に低下する定電圧・定電流
特性の出力を負荷に加える圧電式の高圧電源装置であ
る。前記スイッチング素子に一方を、他方を前記圧電ト
ランスの駆動電極に接続した共振用のインダクタンス
と、前記スイッチング素子に並列接続され、該圧電トラ
ンスに加わる前記正弦波の位相が前記スイッチング素子
へのゲート制御信号の位相に一致するように前記正弦波
の位相を微調する位相微調用のキャパシタンスと、前記
圧電トランスに並列接続された共振用のキャパシタンス
と、前記スイッチング素子に、前記圧電トランスの変換
効率を高効率とするための所定比率のデューティ比のゲ
ート制御信号を生成する制御回路とを有する。前記制御
回路は、前記負荷が前記出力端に接続されたときの前記
高圧出力の電圧及び電流を検出する出力値検出回路に接
続され、前記検出電圧又は検出電流に基づいて、基準出
力電圧又は基準出力電流を得るための基準周波数に対し
て周波数変化を行った周波数の前記ゲート制御信号を生
成して前記スイッチング素子に出力することを要旨とす
る。
【0012】
【発明の実施の形態】本実施の形態においては、負荷を
静電式集塵装置の荷電部及び集塵部として説明する。
【0013】<実施の形態1>図1は静電式集塵装置用
の圧電式の高圧電源装置の概略構成図である。図1に示
す圧電式の高圧電源装置1は、含塵空気を吸引し、吸引
した含塵空気中の粉塵粒子を荷電部(図示せず)の放電
電極と対向電極間のコロナ放電空間により帯電させ、集
塵部(図示せず)に配設された集塵極板と非集塵極板間
に形成された静電気力により、帯電された粉塵粒子を集
塵極板に集塵する静電式集塵装置2に用いられている。
【0014】この静電式集塵装置2の荷電部と集塵部
は、内部インピーダンスが各々数MΩから数+MΩであ
る。
【0015】この場合、荷電部の荷電量は、荷電電流の
平方根に比例し、集塵部の集塵効率は、集塵極板と非集
塵極板の電界強度に比例(換言すれば集塵極板と非集塵
極板の電位差、即ち、集塵部印加電圧に比例)する。
【0016】このため、高電圧電源装置1の出力電圧・
出力電流特性は図2に示すように例えば、負荷が6MΩ
以上の時には、約6kVの定出力電圧を、約1000μ
Aの出力電流まで維持し、その後に急激に低下する特性
を有する高圧電源が理想的とされている。
【0017】すなわち、図2に示すように負荷線を境に
して定電圧・定電流特性となる特性が望ましい。
【0018】この図2においては、温度が−20℃、2
5℃、80℃の三種類の特性を示している。
【0019】本実施の形態1の圧電式の高圧電源装置1
は、基本的には図2に示す定出力電圧・定出力電流の特
性を有する電源であり、図1に示すように以下に示す構
成を備えている。
【0020】図1に示す圧電式の高圧電源装置1は、直
流電源5にリップル除去用のインダクタンスL1とチョ
ッパ用のパワーMOSFETQ1とを直列接続し、この
パワーMOSFETQ1に位相微調用のキャパシタンス
C1を並列接続している。
【0021】また、共振用のインダクタンスL2と共振
用のキャパシタンスC2とを直列に接続して、位相微調
用のキャパシタンスC1に対して並列接続している。
【0022】さらに、共振用のキャパシタンスC2に対
して入力する正弦波を増幅する圧電トランスC3を並列
接続し、この圧電トランスC3の出力を整流回路6に接
続して、圧電トランスC3の出力正弦波を整流させた高
電圧の出力を出力端6a、6bに得るようにしている。
このキャパシタンスC2、C3からなり、及び共振用の
インダクタンスL2とを総称して圧電トランスの共振回
路10という。
【0023】また、静電式集塵装置2の荷電部若しくは
集塵部(以下負荷2という)が接続されたときの出力端
6a、6bの出力電圧及び出力電流を検出して電圧変換
した出力電流値を後述する制御回路部8に出力する出力
値検出回路部7を備えている。
【0024】この制御回路部8は、出力値検出回路部7
からの出力端6a、6bの出力電流値と出力電圧値との
大小を判定し、この結果に基づいて負荷2の現状が定電
圧又は定電流のいずれかの動作領域が適当かを判断す
る。
【0025】そして、出力電圧又は出力電流値に応じて
出力が一定となるような周波数のゲート制御信号fg
(デューティ比1:1の矩形波)をパワーMOSFET
Q1に出力する。
【0026】(主要部の構成)圧電トランスC3は、チ
タン酸バリューム、ジリコン酸チタン酸鉛等を主体とし
た圧電材料で生成した基板と、この基板を挟んだ一対の
駆動電極と、基板の後端(側面)に設けられた1個の出
力電極とで構成され、入力する正弦波の周波数、温度等
によって出力特性が変化する。また、寸法、厚さなどに
よっても変化する。
【0027】圧電トランスの共振回路10は、インダク
タンスL2、キャパシタンスC2、C3からなり、図3
に示す周波数特性を有する。
【0028】この共振回路10は、図3に示すように、
負荷のインピーダンスによって共振点が相違することを
示している、本実施の形態においては、負荷2を1MΩ
から100MΩとした場合に、6MΩを基準としてい
る。
【0029】また、キャパシタンスC2、C3の関係
は、共振回路10上の共振周波数をf2とすると、
【数1】 で表わされ、ゲート制御信号がこのf2よりわずかに高
い周波数で、デューティ比1:1とすると圧電トランス
C3の変換効率が良い。
【0030】また、制御回路部8から発生されるゲート
制御信号の周波数をfgとすると、この周波数fgをあ
まり高くしても効率が下がる。
【0031】このため、 1<fg/f2<1.2 の範囲とするのが最も好ましい。
【0032】例えば、 インダクタンスL2=801[μH] C2+C3=5.47[nF] fg=85.12[kHz] の条件で、fg/f2=1.12となり、変換効率8
1.2%(従来の約2倍)を得ることができる。次に、
これらの数値の根拠を表1、表2を用いて説明する。
【0033】
【表1】
【表2】 これらの表に示すように、L2においては100[μ
H]を下回ると急激に効率が低下し、2000[μH]
を越えても効率は極めて悪くなる。
【0034】また、(C2+C3)についても、3[n
F]で40%のものが2[nF]では効率が8.95%
と極端に低くなる。
【0035】また、40[nF]を越えて50[nF]
のとき、16.3%となっている。以上により、 100[μH]<L2<2000[μH] 3[nF]<C2+C3<40[nF] の範囲が望ましい。
【0036】以上のことから インダクタンスL2=801[μH] C2+C3=5.47[nF] fg=85.12[kHz] とした場合が、本実施の形態では最も変換効率が高かっ
た。
【0037】また、L1 C1については、 L1>2[mH] の条件であれば、効率に悪影響がないことが分かってい
る。
【0038】また、C1については、3[nF]<C1
<15[nF]の範囲であればよい。
【0039】出力値検出回路部7及び制御回路部8の構
成を図4を用いて説明する。出力値検出回路部7は、図
4に示すように、出力電圧検出回路15と出力電流検出
回路16とを備えている。
【0040】出力電圧検出回路16は、図4に示すよう
に、少なくとも抵抗R1(本実施の形態では、200M
Ω)と抵抗R2、R3(本実施の形態では、200k
Ω)とを用いて出力電圧Viを分圧し、この分圧値をA
MP1で増幅した検出出力電圧VKを制御回路部8に送
出する。
【0041】出力電流検出回路16は、図4に示すよう
に、負荷2と抵抗R5(本実施の形態では、6kΩ)と
を直列接続し、この抵抗R5を介して出力電圧Viが負
荷2に印加されて流れる電流をボルテージフォロワ用の
AMP2によって電圧検出し、この出力電流値VAを制
御回路部8に出力する。
【0042】制御回路部8は、図4に示すように、大小
判定回路20と、定電圧制御回路21と、定電流制御回
路22と、V−F変換回路23とを備えている。
【0043】大小判定回路20は、出力値検出回路部7
の出力電圧検出回路15によって検出された検出出力電
圧VKと出力電流検出回路16で検出された検出電流値
VAに対応した電圧とを比較し、検出電流値VAの方が
大きい場合は、図5に示す6MΩ負荷線より右下の領域
(図中のハッチングされた領域)にあると判定され、定
電流制御回路22を動作させて一定の電流出力(例えば
1mA)を得るようにさせる。
【0044】また、検出出力電圧VKの方が大きい場合
又は等しい場合は、6MΩ負荷線より左上の領域(図中
のハッチングされていない領域)にあると判定され、定
電圧制御回路21を動作させ一定の出力電圧(例えば、
6kV)を得るようにさせる。
【0045】具体的には、抵抗R7に検出出力電圧VK
を、抵抗R8に出力電流値VAをそれぞれ入力し、AM
P3によって両電圧を比較する。
【0046】そして、この比較結果の電圧をAMP4、
トランジスタQ2等からなるヒステリシス回路でチャタ
リング防止を行っている。
【0047】例えば、抵抗負荷の場合には、図5に示す
ように、負荷2のインピーダンスが6MΩから3MΩ又
は12MΩに変化したときに、スムーズにその負荷線に
のるような制御を行わせる。図5においては、抵抗負荷
であるので、それぞれの負荷線を直線で示しているが、
負荷(静電式集塵装置の荷電部若しくは集塵部)によっ
ては直線ではなく放物線状の負荷線になる場合もある。
【0048】この定電圧制御回路21は、図6に示すよ
うに抵抗R10〜R16、AMP4とで定電圧出力を得
るものであり、抵抗R11に6V(6kVに対応する)
の基準電圧を入力し、抵抗R10に検出出力電圧VKを
入力し、VOPVに両電圧差を増幅した電圧値を得る。
【0049】例えば、図7の(a)に示すVOPV特性
を得る。そして、抵抗R14、R15、R16で分圧し
た出力VFVを得る。このVFVは図6の(b)に示す
ような特性となる。
【0050】また、低電流制御回路22は、図8に示す
ように、抵抗R20〜R26、AMP5とで定電流出力
を得るものであり、抵抗R20に基準電流に相当する電
圧V基Iを入力し、抵抗R21に検出出力電流値VAを
入力し、両電圧差を増幅した電圧値VopIを得る。
【0051】例えば、図9の(a)に示すVopI特性を
得る。そして、抵抗R24、R25、R26で分圧した
出力VFIを得る。このVFIは図9の(b)に示すよ
うな特性となる。
【0052】また、V−F変換回路23は、図10に示
すように、抵抗R36〜抵抗R43、コンデンサC4、
C5、CP9、ダイオードD7、D8、D9、D10、
トランジスタQ6、Q7、NAND1、2等からなり、
定電圧制御回路21からの出力VFV又は定電流制御回
路22からの出力VFIをCP9、抵抗R40、トラン
ジスタQ6のコレクタ、NAND1の電源に入力して、
デューティ比1:1(例えば周波数約85kHz)のゲ
ート制御信号fgを生成する。
【0053】さらに、負荷2に於ける荷電部では、高電
圧(例えば3乃至6kV)の出力電圧Viを印加する
と、コロナ放電空間が形成され、荷電部を通過する粉塵
粒子が帯電される。
【0054】また、負荷2に於ける集塵部では、高電圧
(例えば3乃至6kV)の出力電圧Viを印加すると、
集塵極板・非集塵極板間の静電気力により、前記帯電さ
れた粉塵粒子が集塵電極に集塵される。
【0055】上記のように構成された実施の形態1の圧
電式の高圧電源装置1の動作を以下に説明する。
【0056】例えば、6MΩの負荷2が本装置1に接続
されている状態において、出力値検出回路部7の出力電
圧検出回路16は、整流回路6から出力電圧Viを分圧
した検出出力電圧VKを得て制御回路8に出力する。
【0057】また、出力電流検出回路16は、出力電圧
Viが負荷2に印加して流れる電流Iを検出し、この出
力電流値VAを制御回路部8に出力する。
【0058】制御回路部8の大小判定回路20は、検出
出力電圧VKと検出電流値VAとを比較し、検出電流値
VAの方が大きい場合は、定電流制御回路22を動作さ
せて一定の電流出力(例えば1mA)を得るようにさせ
る。
【0059】また、検出出力電圧VKの方が大きい場合
は、定電圧制御回路21を動作させ一定の出力電圧(例
えば、6kV)を得るようにさせる。
【0060】例えば、定電圧制御回路21が動作した場
合には、定電圧制御回路21は、図11の(a)に示す
ように抵抗R10の抵抗値(aΩ)と抵抗R12の抵抗
値(bΩ)とで決まる傾きを有する出力特性となること
から、出力VOPV=b/a(V基V−検出出力電圧V
K) 例えば、V基V;6V(6kVに対応する) VK;7V を得る。
【0061】従って、定電圧制御回路21の出力VFV
は、抵抗R14、R15、R16と電源電圧によって決
定するので、 VFV=12−(12−VOPV)D/(C+D) となる。
【0062】即ち、図11の(b)に示すようになる。
【0063】この出力VFVがV−F変換回路23に送
出される。V−F変換回路23は、図11の(c)に示
すように、入力する電圧VFVによってゲート制御信号
周波数fgが決定する関係にあり、電圧VFVが低いと
周波数fgが低下し、電圧VFVが高いと周波数fgが
上昇する。すなわち、V−F変換回路23は図11の
(d)に示すように、例えばVFV=10V時の発振周
波数fg10が標準状態では出力電圧Vi=6kVとな
る曲線(下側に図示した曲線)となるべきものが、外乱
などによる負荷変動(抵抗の変動など)によりVi=7
kVとなる曲線(上側に図示した曲線)になっていたと
すると、前述のような一定出力電圧の値にするために発
振周波数fg10から減じた値fgvにして、出力電圧
に一定値、即ちVi=6kVを得るようにする。
【0064】一方、定電流制御回路22が動作した場合
には、図12の(a)に示すように抵抗R20の抵抗値
(EΩ)と抵抗R22の抵抗値(FΩ)とで決まる傾き
を有する出力特性となることから、 出力VopI=F/E(検出電流VA−V基I) 例えば、V基I;6V(1mAに対応する) を得る。
【0065】従って、定電流制御回路22の出力VFI
は、抵抗R24、R25、R26と電源電圧によって決
定するので、 VFI=12−(12−VopI)H/(G+H) となる。
【0066】すなわち、図12の(b)に示すようにな
る。
【0067】この出力VFIがV−F変換回路23に送
出される。V−F変換回路23は図12の(c)に示す
ように、入力する電圧VFIによってゲート制御信号周
波数fgが決定する関係にあり、電力VFIが低いと周
波数fgが低下し、電圧VFIが高いと周波数fgが上
昇する。すなわち、V−F変換回路23は図12の
(d)に示すように、例えばVFI=6V時の発振周波
数fg6が標準状態では出力電流I=1000μAとな
る曲線(下側に図示した曲線)となるべきものが、外乱
などによる負荷変動(抵抗の変動など)によりI=12
00μAとなる曲線(上側に図示した曲線)になってい
たとすると、前述のような一定出力電流の値にするため
に発振周波数fg6から増加した値fgIにして、出力
電流に一定値、即ちI=1000μAを得るようにす
る。
【0068】従って、このような周波数fgのゲート制
御信号FがパワーMOSFETQ1のゲートに入力する
と、圧電トランスの共振回路10の各部品の定数は本実
施の形態では、 インダクタンスL2=801[μH] C2+C3=5.47[nF] fg=85.12[kHz] となっており、また、L1 C1については、L1>2
[μH]、C1については、3[nF]<C1<15
[nF]とされているので、図13に示すように周波数
fが6MΩ時の共振周波数を境に振られて負荷線(基準
インピーダンス6MΩ)を境にして定電圧又は定電流制
御されることになる。図13においては、周波数fが増
加すると出力電圧が上昇し、逆に6MΩ以下の場合では
出力電流が低下することを示している。
【0069】<実施の形態2>図14は実施の形態2の
概略構成図である。この実施の形態2の圧電式の高圧電
源装置30は、制御回路31に電源電圧を直接入力し、
この電圧変動に応じた周波数のゲート制御信号fgをパ
ワーMOSFETQ1に出力することで、簡単な構成で
温度変化等に対応して一定の出力を得るものである。
【0070】前述の制御回路31は図15に示すように
抵抗R36〜抵抗R43、コンデンサC4、C5、C
P9、ダイオードD7、D8、D9、D10、トランジ
スタQ6、Q7、NAND1、2等からなり、電源電圧
ををCP9、抵抗R40、トランジスタQ6のコレク
タ、NAND1の電源に入力して、デューティ比1:1
で周波数が電源電圧の変動に対応したゲート制御信号F
を生成する。
【0071】すなわち、図16に示すように、出力電圧
が基準電圧VDD過小以下(点線)になると、出力電圧
が急激に低下して定電流制御作用となることを利用する
ものであり、実施の形態1のように定電圧制御回路、定
電流制御回路を必要としないことになる。
【0072】<実施の形態3>図17は実施の形態3の
概略構成図である。この実施の形態3は定電圧制御回路
21の出力にツェナーダイオードDZ1、DZ2とから
なるリミット回路35を備え、外乱又は立ち上がり時に
定電圧制御回路21からの出力の周波数が一定の範囲に
納まるようにツェナーダイオードDZ1、DZ2で上
限、下限を設けて範囲から外れた場合でも一定の範囲内
に出力を抑えることで、V−F変換部の周波数変動を一
定に制御するものである。
【0073】また、この定電圧制御回路21にタイマー
等を接続すると共に、リミット回路35をバイパスする
バイパス回路(図示せず)を設け、立ち上がり時のみに
リミット回路35を用いて定電圧制御回路21からの出
力を一定のレベル範囲に納めてV−F変換回路からのゲ
ート制御信号の周波数を一定に安定させ、その後にリミ
ット回路35の使用を解除してバイパス回路を用いて通
常通りに定電圧制御回路21の出力をV−F変換回路に
送出するようにしてもよい。
【0074】なお、上記実施の形態3では定電圧制御回
路21の出力にリミット回路35を備えたが定電流制御
回路22の出力にリミット回路35を設けてもよい。
【0075】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、圧電トラ
ンスの駆動電極に接続した共振用のインダクタンスと、
圧電トランスに並列接続された共振用のキャパシタンス
と、スイッチング素子に並列接続され、圧電トランスに
加わる正弦波の位相がスイッチング素子への制御信号の
位相に一致するように位相を微調する位相微調用のキャ
パシタンスとからなる共振回路で圧電トランスへの正弦
波の周波数を決定する。
【0076】このため、簡単な構成で圧電トランスの駆
動電極への正弦波の歪みが微調用のキャパシタンスによ
って簡単に調整され、常にほぼ完全な正弦波を圧電トラ
ンスに印加することが可能となるので、負荷が変動して
も変換効率を一定の水準以上の高効率に維持することが
可能となる。
【0077】すなわち、簡単な構成で負荷が変動しても
一定の出力を得ることができるという効果が得られてい
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態1の圧電式の高圧電源装置の概略構
成図である。
【図2】本実施の形態における理想的な圧電式の高圧電
源装置の特性図である。
【図3】本実施の形態1の共振回路の特性を説明する説
明図である。
【図4】本実施の形態1の出力値検出回路及び制御回路
の概略構成図である。
【図5】負荷変動による切換を説明する説明図である。
【図6】定電圧制御回路の概略構成図である。
【図7】定電圧制御回路の特性を説明する説明図であ
る。
【図8】定電流制御回路の特性を説明する説明図であ
る。
【図9】定電流制御回路の特性を説明する説明図であ
る。
【図10】本実施の形態1のV−F変換回路の概略構成
図である。
【図11】定電圧制御回路を選択したときの動作説明図
である。
【図12】定電流制御回路を選択したときの動作説明図
である。
【図13】周波数変化による出力特性を説明する説明図
である。
【図14】実施の形態2の圧電式の高圧電源装置の概略
構成図である。
【図15】実施の形態2のV−F変換回路の概略構成図
である。
【図16】実施の形態2のV−F変換回路を用いたとき
の効果を説明する説明図である。
【図17】実施の形態3の圧電式の高圧電源装置の概略
構成図である。
【符号の説明】
1 圧電式の高圧電源装置 2 負荷(空気清浄機) 5 直流電源 L1 インダクタンス Q1 パワーMOSFET L2 インダクタンス C2 キャパシタンス C1 キャパシタンス C3 圧電トランス 8 制御回路部 7 出力値検出回路部 10 共振回路 16 出力電圧検出回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭50−86620(JP,A) 特開 平8−237960(JP,A) 特開 平9−23643(JP,A) 実公 昭50−43696(JP,Y1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02M 3/24

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インダクタンスとスイッチング素子とを
    接続して直流電源に直列接続し、このスイッチング素子
    をオンオフさせて圧電トランスの駆動電極に所定周波数
    の正弦波を加えて前記圧電トランスの出力端に得られる
    高圧出力を整流増幅し、定電圧領域から定電流領域へ若
    しくはその逆に連続的に切り替わる定電圧・定電流特性
    の出力を負荷に加える圧電式の高圧電源装置であって、 前記スイッチング素子に一方を、他方を前記圧電トラン
    スの駆動電極に接続した共振用のインダクタンスと、 前記スイッチング素子に並列接続され、該圧電トランス
    に加わる前記正弦波の位相が前記スイッチング素子への
    ゲート制御信号の位相に一致するように前記正弦波の位
    相を微調する位相微調用のキャパシタンスと、 前記圧電トランスに並列接続された共振用のキャパシタ
    ンスと、前記スイッチング素子に、前記圧電トランスの変換効率
    を高効率とするための所定比率のデューティ比のゲート
    制御信号を生成する制御回路とを有し、 前記制御回路は、 前記負荷が前記出力端に接続されたときの前記高圧出力
    の電圧及び電流を検出する出力値検出回路に接続され、 前記出力値検出回路からの検出電圧及び検出電流値に基
    づいて前記負荷の状態が定電圧領域又は定電流領域かど
    うかを判断し、 該判断した結果に基づいて前記負荷の負荷線を境とした
    前記定電圧又は定電流の前記高圧出力を得る ことを特徴
    とする定電圧・定電流特性の圧電式高圧電源装置。
  2. 【請求項2】 前記制御回路は、 前記スイッチング素子に、前記圧電トランスの変換効率
    を高効率とするために、デューティ比率が同率のゲート
    制御信号生成して出力することを特徴とする請求項1記
    載の定電圧・定電流特性の圧電式高圧電源装置。
  3. 【請求項3】 前記制御回路は、 前記共振用のインダクタンス、共振用キャパシタンス及
    び前記圧電トランスのキャパシタンスに基づく共振周波
    数より、1を超え、1.2未満の倍率の周波数の前記ゲ
    ート制御信号を前記スイッチング素子に送出することを
    特徴とする請求項1又は2記載の定電圧・定電流特性の
    圧電式高圧電源装置。
  4. 【請求項4】 前記制御回路は、前記高圧出力の電圧を検出し、これを検出電圧として出
    力する出力電圧検出回路及び前記高圧出力の電流を検出
    し、この電流値を電圧で示した検出電流値を出力する出
    力電流検出回路に接続され、 前記高圧出力の検出電圧と前記検出電流値とを比較し、
    検出電流の値が大きい場合は、前記定電流領域での一定
    の電流出力を、前記検出電圧が大きい場合は前記定電圧
    領域での一定の出力電圧を得させる大小判定回路と を有
    することを特徴とする請求項1、2又は3記載の定電圧
    ・定電流特性の圧電式高圧電源装置。
  5. 【請求項5】 前記負荷は、静電式集塵装置の電極であ
    ることを特徴とする請求項1、2、3又は4記載の定電
    圧・定電流特性の圧電式高圧電源装置。
  6. 【請求項6】 インダクタンスとスイッチング素子とを
    接続して直流電源に直列接続し、このスイッチング素子
    をオンオフさせて圧電トランスの駆動電極に所定周波数
    の正弦波を加えて前記圧電トランスの出力端に得られる
    高圧出力を整流増幅し、 負荷の状態が基準の負荷抵抗以上のときは基準の定格出
    力電圧を一定区間維持し、負荷の状態が基準の負荷抵抗
    以下の時は急激に低下する定電圧・定電流特性の出力を
    負荷に加える圧電式の高圧電源装置であって、 前記スイッチング素子に一方を、他方を前記圧電トラン
    スの駆動電極に接続した共振用のインダクタンスと、 前記スイッチング素子に並列接続され、該圧電トランス
    に加わる前記正弦波の位相が前記スイッチング素子への
    ゲート制御信号の位相に一致するように前記正弦波の位
    相を微調する位相微調用のキャパシタンスと、 前記圧電トランスに並列接続された共振用のキャパシタ
    ンスと、 前記スイッチング素子に、前記圧電トランスの変換効率
    を高効率とするための所定比率のデューティ比のゲート
    制御信号を生成する制御回路とを有し、 前記制御回路は、 前記負荷が前記出力端に接続されたときの前記高圧出力
    の電圧及び電流を検出する出力値検出回路に接続され、 前記検出電圧又は検出電流に基づいて、基準出力電圧又
    は基準出力電流を得るための基準周波数に対して周波数
    変化を行った周波数の前記ゲート制御信号を生成して前
    記スイッチング素子に出力することを特徴とした定電圧
    ・定電流特性の圧電式高圧電源装置。
  7. 【請求項7】 前記制御回路は、 前記定電圧を得るための第1の出力信号を出力する定電
    圧制御回路と、 前記定電流を得るための第2の出力信号を出力する定電
    流制御回路と、 前記第1又は第2の出力信号を入力し、この出力信号の
    電圧の高低に応じて前記ゲート制御信号の周波数と前記
    基準周波数との差を抑えるように、前記ゲート制御信号
    の周波数を低く又は高くするV−F変換回路とを有する
    ことを特徴とする請求項6記載の定電圧・定電流特性の
    圧電式高圧電源装置。
  8. 【請求項8】 前記負荷は、静電集塵装置の電極である
    ことを特徴とする請求項6又は7記載の定電圧・定電流
    特性の圧電式高圧電源装置
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