JP3377744B2 - スイッチング電源装置 - Google Patents

スイッチング電源装置

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JP3377744B2 JP03741198A JP3741198A JP3377744B2 JP 3377744 B2 JP3377744 B2 JP 3377744B2 JP 03741198 A JP03741198 A JP 03741198A JP 3741198 A JP3741198 A JP 3741198A JP 3377744 B2 JP3377744 B2 JP 3377744B2
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02BCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO BUILDINGS, e.g. HOUSING, HOUSE APPLIANCES OR RELATED END-USER APPLICATIONS
    • Y02B70/00Technologies for an efficient end-user side electric power management and consumption
    • Y02B70/10Technologies improving the efficiency by using switched-mode power supplies [SMPS], i.e. efficient power electronics conversion e.g. power factor correction or reduction of losses in power supplies or efficient standby modes

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、待機動作時の消
費電力を低減できるスイッチング電源装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、スイッチング電源装置としては、
商用の交流電源が整流されて平滑にされた直流電流を数
百kHzの高周波数でオンオフするスイッチング素子と
小型の変圧器とを用いて所望の直流電圧に高効率に変換
するものがある。このスイッチング電源装置を用いた電
子機器では、消費電力を低減させた待機動作状態から通
常動作状態に移るスピードを上げて利便性を向上させる
ため、待機動作状態において電子機器側の通常動作時の
設定状態を維持しつつ、リモコン操作信号を受信するた
めの機能を働かせると共に、電子機器の通常動作時の設
定状態を表示する等の機能を働かせるための小量の電力
がスイッチング電源装置より電子機器本体に供給され
る。
【0003】上記待機動作状態の電子機器本体に電力を
供給するときのエネルギー変換効率が改良されたスイッ
チング電源装置としては、待機動作時に通常動作時より
もスイッチング周波数を下げるものが提案されている。
【0004】図6は上記待機動作時にスイッチング周波
数を下げるスイッチング電源装置の回路図を示してい
る。図6において、通常運転状態の場合、商用の交流電
源1から供給される交流電流は、ヒューズ2,ラインフ
ィルタL,トライアック3,整流ブロック4(ダイオード
D1〜D4)を通って整流され、平滑用コンデンサC4によ
り平滑にされた後、変圧器Tの1次巻線Taと、制御
6によりPWM(パルス幅変調)制御されたスイッチン
グ用トランジスタ5とを介してグランドGNDに流れ
る。上記ラインフィルタLの入力端子間にコンデンサC
1を接続し、ラインフィルタLの出力端子間にコンデン
サC2を接続して、ラインフィルタL,コンデンサC1お
よびコンデンサC2でスイッチングノイズが電源ライン
を介して外部に洩れるのを防止している。
【0005】上記制御回路6は、2次側出力電圧検出回
路7とフォトカプラPC1(ダイオード部PC1a,トラ
ンジスタ部PC1b)とを介して伝達された2次側出力電
圧検出信号に基づいて、スイッチング用トランジスタ5
のスイッチング動作のタイミングを制御することによっ
て、2次側出力電圧を安定化させる。このスイッチング
電源装置に交流電源1からの交流電圧が入力された直後
は、トライアック3のゲートが正電圧にバイアスされて
いないため、トライアック3は不導通(オフ)状態にな
り、交流電源1からの電流が抵抗R1と整流ブロック4
とを介して徐々に平滑用コンデンサC4側に流れて、平
滑用コンデンサC4に急激な充電電流(ラッシュカレン
ト)が流れ込むのを抑える。
【0006】上記平滑用コンデンサC4の充電電圧が所
定値以上になると、制御回路6とスイッチング用トラン
ジスタ5とがスイッチング動作を開始するため、変圧器
Tの2次巻線TcからダイオードD5,抵抗R4および抵抗
R3を介して正電圧がトライアック3のゲートに印加さ
れて、トライアック3が導通(オン)する。以後、上記交
流電源1からの交流電流は、トライアック3を介して整
流ブロック4側に供給される。
【0007】上記スイッチング電源装置のスイッチング
周波数は、制御入力端子CNTに入力される制御信号の
電圧により例えば次の2段階に切り替えられる。上記ス
イッチング電源装置より電力が供給されている電子機器
本体が、通常動作のとき、制御入力端子CNTに入力さ
れる制御信号を所定の電圧レベルに保持し、高いスイッ
チング周波数で上記スイッチング電源装置を運転して、
大電流を出力する。一方、電子機器本体が待機動作のと
き、制御入力端子CNTに入力される制御信号を他の電
圧レベルに切り替えて、低いスイッチング周波数にて上
記スイッチング電源装置を運転して、小電流を出力す
る。
【0008】以下、スイッチング周波数を下げると損失
が低減される最も大きな要因について説明する。
【0009】上記変圧器Tの1次巻線Taとスイッチン
グ用トランジスタ5のドレインとの間の配線引き回しに
よる浮遊容量C22が存在し、スイッチング用トランジス
タ5のドレインとグランドGNDとの間に寄生容量C23
が存在し、スイッチング用トランジスタ5がオンする毎
に、これらの浮遊容量C22,寄生容量C23に充電されて
いた電荷が急激に放出される。また、上記変圧器Tの1
次巻線Taの両端間に寄生容量C21が存在し、スイッチ
ング用トランジスタ5がオンする毎に急激に充電され
る。これら寄生容量C21,C23と浮遊容量C22の充放電
電流によるエネルギーは、スイッチング用トランジスタ
5内で浪費される。
【0010】図7〜図9は上記充放電を説明するための
要部の回路図を示している。なお、図7〜図9におい
て、スイッチング用トランジスタ5の導通状態(オンま
たはオフ)を明確化するため、スイッチング用トランジ
スタ5をスイッチに置き換えて示している。
【0011】図7は、スイッチング用トランジスタ5が
オフしているときの寄生容量C21,C23と浮遊容量C22
の充電状態を示している。この状態において、寄生容量
C21の充電電圧は0Vであり、浮遊容量C22,寄生容量
C23の充電電圧は、平滑用コンデンサC4と同一の充電
電圧EBである。
【0012】この図7の状態から図8に示すようにスイ
ッチング用トランジスタ5がオンすると、矢印に示すよ
うに浮遊容量C22,寄生容量C23に充電された電荷は、
急激にスイッチング用トランジスタ5を介して放電され
ると共に、寄生容量C21は、スイッチング用トランジス
タ5を介して急激に充電される。
【0013】これらの充放電電流による損失は、主にス
イッチング用トランジスタ5で生じ、このときの損失量
PCは、
【数1】 但し、 CF=c21+c22+c23 c21:寄生容量C21の容量値 c22:浮遊容量C22の容量値 c23:寄生容量C23の容量値 EB :平滑用コンデンサC4の充電電圧 fs :スイッチング用トランジスタ5のスイッチング周
波数 により求められる。
【0014】この充放電が完了すると、寄生容量C21,
C23と浮遊容量C22の充電電圧は、図9に示すように、
寄生容量C21の充電電圧は平滑用コンデンサC4の充電
電圧EBと同一となり、浮遊容量C22と寄生容量C23は
0Vとなって、変圧器Tの1次巻線Taの内を電流が矢
印のように流れる(正確には、図8の状態から流れ始め
るが便宜上このように表現する)。
【0015】このように、上記スイッチング電源装置で
は、待機動作時にスイッチング周波数を下げることによ
って、上記式1より明らかなようにスイッチング周波数
に比例して損失量PCが減少する。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】ところで、近年、省エ
ネルギーに対する関心が高まり、上述のような電子機器
の待機動作時における消費電力をより一層低減しようと
いう小電力化の要求が強くなっている。しかしながら、
上記待機動作時にスイッチング周波数を下げるスイッチ
ング電源装置では、エネルギー変換効率を上げるのに限
界があるという問題がある。
【0017】そこで、この発明の目的は、待機動作時に
エネルギー変換効率を向上できるスイッチング電源装置
を提供することにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1のスイッチング電源装置は、交流電源から
の交流電圧を直流電圧に整流する整流部と、上記整流部
の出力端子間に接続され、上記整流部により整流された
直流電圧を平滑にする平滑用コンデンサと、上記平滑用
コンデンサにより平滑にされた直流電圧をオンオフする
ことによって、上記直流電圧を高周波電圧に変換する直
流−交流変換部と、上記直流−交流変換部により変換さ
れた高周波電圧を所定電圧に変換する変圧器と、上記変
圧器により所定電圧に変換された高周波電圧を平滑にし
て直流電圧にする平滑部とを備えたスイッチング電源装
置において、上記交流電源の出力端子の一端と上記整流
部の入力端子の一端との間に接続された電流制限用リア
クタンス素子と、上記電流制限用リアクタンス素子に並
列に接続された第1スイッチング素子とを備えると共
に、待機動作時に上記第1スイッチング素子をオフする
第1スイッチング素子制御部と、上記整流部の出力端子
間に上記平滑用コンデンサよりも上記整流部側に接続さ
れた第2スイッチング素子と、上記第2スイッチング素
子の一端とその一端に接続される上記平滑用コンデンサ
の一端との間に、上記第2スイッチング素子がオン状態
のときに上記平滑用コンデンサに充電された電荷が上記
第2スイッチング素子を介して放電されないように配置
された逆流阻止用ダイオードと、待機動作時に上記平滑
用コンデンサの充電電圧が所定電圧になるように、上記
第2スイッチング素子をオンオフ制御する充電電圧制御
とを備えたことを特徴としている。
【0019】上記請求項1のスイッチング電源装置によ
れば、通常動作時、上記電流制限用リアクタンス素子に
並列に接続された第1スイッチング素子をオンすること
によって、上記交流電源からの交流電圧が第1スイッチ
ング素子を介して入力された交流電圧を整流部により整
流し、上記整流部の出力端子間に接続された平滑用コン
デンサにより平滑にする。そして、上記平滑用コンデン
サにより平滑にされた直流電圧を直流−交流変換部によ
りオンオフすることによって、上記直流電圧を高周波電
圧に変換した後、上記変圧器により直流−交流変換部か
らの高周波電圧を所定電圧に変換する。上記変圧器によ
り所定電圧に変換された高周波電圧を上記平滑部により
平滑にして直流電圧にする。一方、待機動作時、上記電
流制限用リアクタンス素子に並列に接続された第1スイ
ッチング素子をオフすることによって、上記交流電源の
出力端子の一端と整流部の入力端子の一端との間に接続
された電流制限用リアクタンス素子を介して交流電源か
らの交流電圧が上記整流部に入力され、電流制限用リア
クタンス素子により整流部に入力される交流電流を制限
する。上記電流制限用リアクタンス素子に例えばコンデ
ンサを用いて、そのコンデンサの容量を適宜設定するこ
とによって、電子機器本体が待機動作になったときに平
滑用コンデンサの充電電圧を通常動作時の約1/2のレ
ベルにまで引き下げることができる。そうすることによ
って、上記直流−交流変換部に使用されるスイッチング
素子がスイッチング動作するときに発生する各種寄生容
量および浮遊容量の充放電損失を軽減でき、電力変換効
率を向上させることができる。
【0020】さらに、この発明のスイッチング電源装置
の電力変換効率を向上する方法を、例えば待機動作モー
ド時にスイッチング周波数を低下させる等の方法と併用
することによって、これらの相乗効果によってより大き
な効果を得ることができる
【0021】また、待機動作時、上記第1スイッチング
素子制御部により上記電流制限用リアクタンス素子に並
列に接続された第1スイッチング素子をオフした状態
で、上記平滑用コンデンサの充電電圧が所定電圧になる
ように、上記整流部の出力端子間に平滑用コンデンサよ
りも整流部側に接続された第2スイッチング素子を上記
充電電圧制御部によりオンオフ制御する。このとき、上
記第2スイッチング素子の一端とその一端に接続される
平滑用コンデンサの一端との間に配置された逆流阻止用
ダイオードによって、上記第2スイッチング素子がオン
状態のときに平滑用コンデンサに充電された電荷が上記
第2スイッチング素子を介して放電されないようにして
いる。したがって、上記第2スイッチング素子をオンオ
フ制御することによって、平滑用コンデンサの充電電圧
を通常動作時の約1/2のレベルよりもさらに引き下げ
ることができ、電力変換効率を特に向上させることがで
きる。また、上記第2スイッチング素子に大電流定格の
素子を採用する必要がなく、小型で低価格なトランジス
タ等で充分に対応できるため、きわめて低コストで待機
動作モード時の電力変換効率を改善できる。さらに、上
記電流制限用リアクタンス素子により待機動作時の平滑
用コンデンサへの充電電流を制限しながら、第2スイッ
チング素子をオンオフすることによって、平滑用コンデ
ンサの充電電圧をより効果的な値にきめ細かく設定でき
る。
【0022】また、請求項のスイッチング電源装置
は、請求項のスイッチング電源装置において、上記平
滑用コンデンサの両端の電圧を検出して、上記平滑用コ
ンデンサの両端の電圧が所定範囲の上限値以上かまたは
上記所定範囲の下限値以下かを判定する充電電圧判定部
を備えて、上記充電電圧制御部は、待機動作時、上記充
電電圧判定部が上記平滑用コンデンサの両端の電圧が上
記所定範囲の上記上限値以上であると判定すると、上記
第2スイッチング素子をオンし、上記充電電圧判定部が
上記平滑用コンデンサの両端の電圧が上記所定範囲の上
記下限値以下であると判定すると、上記第2スイッチン
グ素子をオフすることを特徴としている。
【0023】上記請求項のスイッチング電源装置によ
れば、待機動作時、上記第1スイッチング素子制御部に
より上記電流制限用リアクタンス素子に並列に接続され
た第1スイッチング素子をオフした状態で、上記充電電
圧判定部により上記平滑用コンデンサの両端の電圧すな
わち充電電圧を検出して、上記充電電圧判定部が上記平
滑用コンデンサの充電電圧が所定範囲の上限値以上であ
ると判定すると、上記充電電圧制御部により上記第2ス
イッチング素子をオンする。そうすると、上記交流電源
から電流制限用リアクタンス素子により制限された電流
は、第2スイッチング素子を介して流れるので、上記平
滑用コンデンサは充電されずに電子機器本体側に電力を
供給して、平滑用コンデンサの充電電圧が降下する。一
方、上記平滑用コンデンサの充電電圧が降下して、充電
電圧判定部が平滑用コンデンサの充電電圧が所定範囲の
下限値以下であると判定すると、上記充電電圧制御部に
より上記第2スイッチング素子をオフする。そうする
と、上記電流制限用リアクタンス素子により制限された
交流電源からの電流が整流部と逆流阻止用ダイオードと
を介して平滑用コンデンサ側に流れて、平滑用コンデン
サが充電され、平滑用コンデンサの充電電圧が上昇す
る。こうして、上記平滑用コンデンサの充電電圧を所定
範囲内にして、待機動作時の平滑用コンデンサの充電電
圧を確実に最適値に保つことができる。
【0024】また、請求項のスイッチング電源装置
は、請求項のスイッチング電源装置において、上記整
流部の出力端子間の電圧を検出して、上記整流部の出力
端子間の電圧を検出して、上記整流部の出力端子間の電
圧が所定範囲の上限値以上かまたは上記整流部の出力端
子間の電圧が上記所定範囲の下限値以下かを判定する充
電電圧判定部を備えて、上記充電電圧制御部は、待機動
作時、上記充電電圧判定部が上記整流部の出力端子間の
電圧が上記所定範囲の上記上限値以上であると判定する
と、上記第2スイッチング素子をオンし、上記充電電圧
判定部が上記整流部の出力端子間の電圧が上記所定範囲
の上記下限値以下であると判定すると、上記第2スイッ
チング素子をオフすることを特徴としている。
【0025】上記請求項のスイッチング電源装置によ
れば、待機動作時、上記第1スイッチング素子制御部に
より上記電流制限用リアクタンス素子に並列に接続され
た第1スイッチング素子をオフした状態で、上記充電電
圧判定部により上記整流部の出力端子間の電圧を検出し
て、上記充電電圧判定部が整流部の出力端子間の電圧が
所定範囲の上限値以上であると判定すると、上記充電電
圧制御部により上記第2スイッチング素子をオンする。
そうすると、上記交流電源から電流制限用リアクタンス
素子により制限された電流は、第2スイッチング素子を
介して流れるので、上記平滑用コンデンサは充電されず
に電子機器本体側に電力を供給して、平滑用コンデンサ
の充電電圧が降下する。一方、上記平滑用コンデンサの
充電電圧が降下して、充電電圧判定部が整流部の出力端
子間の電圧が所定範囲の下限値以下であると判定する
と、上記充電電圧制御部により上記第2スイッチング素
子をオフする。そうすると、上記電流制限用リアクタン
素子により制限された交流電源からの電流が整流部と
逆流阻止用ダイオードとを介して平滑用コンデンサ側に
流れて、平滑用コンデンサが充電され、平滑用コンデン
サの充電電圧が上昇する。こうして、上記平滑用コンデ
ンサの充電電圧を所定範囲内にして、待機動作時の平滑
用コンデンサの充電電圧を確実に最適値に保つことがで
きる。
【0026】また、請求項のスイッチング電源装置
は、交流電源からの交流電圧を直流電圧に整流する整流
部と、上記整流部の出力端子間に接続され、上記整流部
により整流された直流電圧を平滑にする平滑用コンデン
サと、上記平滑用コンデンサにより平滑にされた直流電
圧をオンオフすることによって、上記直流電圧を高周波
電圧に変換する直流−交流変換部と、上記直流−交流変
換部により変換された高周波電圧を所定電圧に変換する
変圧器と、上記変圧器により所定電圧に変換された高周
波電圧を平滑にして直流電圧にする平滑部とを備えたス
イッチング電源装置において、上記交流電源の出力端子
の一端と上記整流部の入力端子の一端との間に接続され
た電流制限用リアクタンス素子と、上記電流制限用リア
クタンス素子に並列に接続された第1スイッチング素子
とを備えると共に、待機動作時に上記第1スイッチング
素子をオフする第1スイッチング素子制御部と、上記平
滑用コンデンサの両端の電圧を検出して、上記平滑用コ
ンデンサの充電電圧を判定する充電電圧判定部と、上記
整流部の入力端子の一方とグランドとの間に接続された
第3スイッチング素子と、上記整流部の入力端子の他方
とグランドとの間に接続された第4スイッチング素子
と、待機動作時、上記充電電圧判定部の判定結果に基づ
いて、上記平滑用コンデンサの充電電圧が所定範囲内に
なるように、上記第3,第4スイッチング素子を夫々オ
ンオフ制御する充電電圧制御部とを備えたことを特徴と
している。
【0027】上記請求項のスイッチング電源装置によ
れば、通常動作時、上記電流制限用リアクタンス素子に
並列に接続された第1スイッチング素子をオンすること
によ って、上記交流電源からの交流電圧が第1スイッチ
ング素子を介して入力された交流電圧を整流部により整
流し、上記整流部の出力端子間に接続された平滑用コン
デンサにより平滑にする。そして、上記平滑用コンデン
サにより平滑にされた直流電圧を直流−交流変換部によ
りオンオフすることによって、上記直流電圧を高周波電
圧に変換した後、上記変圧器により直流−交流変換部か
らの高周波電圧を所定電圧に変換する。上記変圧器によ
り所定電圧に変換された高周波電圧を上記平滑部により
平滑にして直流電圧にする。一方、待機動作時、上記電
流制限用リアクタンス素子に並列に接続された第1スイ
ッチング素子をオフすることによって、上記交流電源の
出力端子の一端と整流部の入力端子の一端との間に接続
された電流制限用リアクタンス素子を介して交流電源か
らの交流電圧が上記整流部に入力され、電流制限用リア
クタンス素子により整流部に入力される交流電流を制限
する。上記電流制限用リアクタンス素子に例えばコンデ
ンサを用いて、そのコンデンサの容量を適宜設定するこ
とによって、電子機器本体が待機動作になったときに平
滑用コンデンサの充電電圧を通常動作時の約1/2のレ
ベルにまで引き下げることができる。そうすることによ
って、上記直流−交流変換部に使用されるスイッチング
素子がスイッチング動作するときに発生する各種寄生容
量および浮遊容量の充放電損失を軽減でき、電力変換効
率を向上させることができる。
【0028】さらに、この発明のスイッチング電源装置
の電力変換効率を向上する方法を、例えば待機動作モー
ド時にスイッチング周波数を低下させる等の方法と併用
することによって、これらの相乗効果によってより大き
な効果を得ることができる。
【0029】また、待機動作時、上記第1スイッチング
素子制御部により上記電流制限用リアクタンス素子に並
列に接続された第1スイッチング素子をオフした状態
で、上記充電電圧判定部により上記平滑用コンデンサの
両端の電圧すなわち充電電圧を判定して、上記充電電圧
判定部の判定結果に基づいて、例えば平滑用コンデンサ
の充電電圧が所定範囲の上限値以上の場合に上記充電電
圧制御部により上記第3,第4スイッチング素子を夫々
オンする。そうすると、上記交流電源から電流制限用リ
アクタンス素子により制限された電流は、第3,第4ス
イッチング素子を介して流れて、整流部から電流が出力
されないので、上記平滑用コンデンサは充電されずに電
子機器本体側に電力を供給して、平滑用コンデンサの充
電電圧が降下する。一方、上記平滑用コンデンサの充電
電圧が降下して、上記充電電圧判定部の判定結果に基づ
いて、例えば平滑用コンデンサの充電電圧が所定範囲の
下限値以下の場合に上記充電電圧制御部により上記第
3,第4スイッチング素子を夫々オフする。そうする
と、上記電流制限用リアクタンス素子により制限された
交流電源からの電流が整流部を介して平滑用コンデンサ
側に流れて、平滑用コンデンサが充電され、平滑用コン
デンサの充電電圧が上昇する。
【0030】したがって、逆流阻止用ダイオードを用い
ることがなく、その逆流阻止用ダイオードの順方向電圧
降下による損失がなくなるため、より一層の電力変換効
率の向上が図れる。また、上記第3,第4スイッチング
素子に大電流定格の素子を採用する必要がなく、低価格
の小型トランジスタ等で充分なため、低コストで待機動
作モード時の電力変換効率の改善を達成することができ
。さらに、上記電流制限用リアクタンス素子により待
機動作時の平滑用コンデンサへの充電電流を制限しなが
ら、第3,第4スイッチング素子オンオフすることに
よって、平滑用コンデンサの充電電圧をより効果的な値
にきめ細かく設定できる。
【0031】また、請求項のスイッチング電源装置
は、交流電源からの交流電圧を直流電圧に整流する整流
部と、上記整流部の出力端子間に接続され、上記整流部
により整流された直流電圧を平滑にする平滑用コンデン
サと、上記平滑用コンデンサにより平滑にされた直流電
圧をオンオフすることによって、上記直流電圧を高周波
電圧に変換する直流−交流変換部と、上記直流−交流変
換部により変換された高周波電圧を所定電圧に変換する
変圧器と、上記変圧器により所定電圧に変換された高周
波電圧を平滑にして直流電圧にする平滑部とを備えたス
イッチング電源装置において、上記交流電源の出力端子
の一端と上記整流部の入力端子の一端との間に接続され
た電流制限用リアクタンス素子と、上記電流制限用リア
クタンス素子に並列に接続された第1スイッチング素子
とを備えると共に、待機動作時に上記第1スイッチング
素子をオフする第1スイッチング素子制御部と、上記平
滑用コンデンサの両端の電圧を検出して、上記平滑用コ
ンデンサの充電電圧を判定する充電電圧判定部と、待機
動作時、上記充電電圧判定部の判定結果に基づいて、上
記平滑用コンデンサの充電電圧が所定範囲になるよう
に、上記第1スイッチング素子をオンオフ制御する充電
電圧制御部とを備えたことを特徴としている。
【0032】上記請求項のスイッチング電源装置によ
れば、通常動作時、上記電流制限用リアクタンス素子に
並列に接続された第1スイッチング素子をオンすること
によって、上記交流電源からの交流電圧が第1スイッチ
ング素子を介して入力された交流電圧を整流部により整
流し、上記整流部の出力端子間に接続された平滑用コン
デンサにより平滑にする。そして、上記平滑用コンデン
サにより平滑にされた直流電圧を直流−交流変換部によ
りオンオフすることによって、上記直流電圧を高周波電
圧に変換した後、上記変圧器により直流−交流変換部か
らの高周波電圧を所定電圧に変換する。上記変圧器によ
り所定電圧に変換された高周波電圧を上記平滑部により
平滑にして直流電圧にする。一方、待機動作時、上記電
流制限用リアクタンス素子に並列に接続された第1スイ
ッチング素子をオフすることによって、上記交流電源の
出力端子の一端と整流部の入力端子の一端との間に接続
された電流制限用リアクタンス素子を介して交流電源か
らの交流電圧が上記整流部に入力され、電流制限用リア
クタンス素子により整流部に入力される交流電流を制限
する。上記電流制限用リアクタンス素子に例えばコンデ
ンサを用いて、そのコンデンサの容量を適宜設定するこ
とによって、電子機器本体が待機動作になったときに平
滑用コンデンサの充電電圧を通常動作時の約1/2のレ
ベルにまで引き下げることができる。そうすることによ
って、上記直流−交流変換部に使用されるスイッチング
素子がスイッチング動作するときに発生する各種寄生容
量および浮遊容量の充放電損失を軽減でき、電力変換効
率を向上させることができる。
【0033】さらに、この発明のスイッチング電源装置
の電力変換効率を向上する方法を、例えば待機動作モー
ド時にスイッチング周波数を低下させる等の方法と併用
することによって、これらの相乗効果によってより大き
な効果を得ることができる。
【0034】また、待機動作時、上記第1スイッチング
素子制御部により上記電流制限用リアクタンス素子に並
列に接続された第1スイッチング素子をオフした状態
で、上記充電電圧判定部により上記平滑用コンデンサの
両端の電圧すなわち充電電圧を判定して、上記充電電圧
判定部の判定結果に基づいて、例えば平滑用コンデンサ
の充電電圧が所定範囲の上限値以上の場合に上記充電電
圧制御部により上記第1スイッチング素子をオフする。
そうすると、上記交流電源から電流制限用リアクタンス
素子により制限された電流により上記平滑用コンデンサ
が充電されると共に、電子機器本体側に電力を供給す
る。このとき、上記平滑用コンデンサから上記直流−交
流変換部側に放出される電流よりも電流制限用リアクタ
ンス素子を介して供給される電流が少なくなるように、
上記電流制限用リアクタンス素子のリアクタンスを設定
することによって、平滑用コンデンサの充電電圧が降下
する。一方、上記平滑用コンデンサの充電電圧が降下し
て、上記充電電圧判定部の判定結果に基づいて、例えば
平滑用コンデンサの充電電圧が所定範囲の下限値以下の
場合に上記充電電圧制御部により上記第1スイッチング
素子をオンする。そうすると、上記交流電源からの電流
が第1スイッチング素子と整流部とを介して平滑用コン
デンサ側に流れて、平滑用コンデンサが充電され、平滑
用コンデンサの充電電圧が上昇する。こうして、上記平
滑用コンデンサの充電電圧を所定範囲内にして、待機動
作時の平滑用コンデンサの充電電圧を確実に最適値に保
つことができる。
【0035】したがって、逆流阻止用ダイオードを用い
ることがなく、その逆流阻止用ダイオードの順方向電圧
降下による損失がなくなるため、より一層の電力変換効
率の向上が図れる。また、上記電流制限用リアクタンス
素子により待機動作時の平滑用コンデンサへの充電電流
を制限しながら、第1スイッチング素子をオンオフする
ことによって、平滑用コンデンサの充電電圧をより効果
的な値にきめ細かく設定できる。
【0036】
【発明の実施の形態】以下、この発明のスイッチング電
源装置を図示の実施の形態により詳細に説明する。
【0037】(第1実施形態) 図1はこの発明の第1実施形態のフライバック方式のP
WM(パルス幅変調)制御のスイッチング電源装置の回路
図を示している。
【0038】図1に示すように、このスイッチング電源
装置は、商用の交流電源1の出力端子の一端をラインフ
ィルタLの入力端子の一端にヒューズ2を介して接続す
ると共に、交流電源1の出力端子の他端をラインフィル
タLの入力端子の他端に接続している。上記ラインフィ
ルタLの入力端子間にコンデンサC1を接続すると共
に、ラインフィルタLの出力端子間にコンデンサC2を
接続している。上記コンデンサC1,コンデンサC2およ
びラインフィルタLによりスイッチングノイズが電源ラ
インを介して外部に洩れるのを防止する(不要輻射対
策)。
【0039】また、上記ラインフィルタLの出力端子の
一端に電流制限用リアクタンス素子としての電流制限用
コンデンサC11の一端を接続し、その電流制限用コンデ
ンサC11の他端にダイオードD1のカソードを接続して
いる。上記ダイオードD1のアノードをグランドGND
に接続している。一方、上記ラインフィルタLの出力端
子の他端にダイオードD2のカソードを接続すると共
に、ダイオードD2のアノードをダイオードD1のアノー
ドに接続している。そして、上記ダイオードD1のカソ
ードにダイオードD3のアノードを接続し、ダイオード
D2のカソードにダイオードD4のアノードを接続すると
共に、ダイオードD3のカソードとダイオードD4のカソ
ードとを接続して、ダイオードD1〜D4で整流部として
の整流ブロック4を構成している。
【0040】また、上記電流制限用コンデンサC11に第
1スイッチング素子としてのトライアック3を並列に接
続している。上記トライアック3のゲートとダイオード
D1のカソードとダイオードD3のアノードとの接続点A
との間に抵抗R2を接続している。また、上記トライア
ック3のゲートにフォトカプラPC2のトランジスタ部
PC2bのコレクタを接続し、トランジスタ部PC2bの
エミッタを接続点Aに接続している。そして、上記ダイ
オードD1のカソードとダイオードD3のアノードとの接
続点Aを変圧器Tの2次巻線Tcの一端に接続してい
る。また、上記トライアック3のゲートに抵抗R3,R4
をトライアック3側から順に直列に接続すると共に、抵
抗R4の抵抗R3と反対側の一端にダイオードD5のカソ
ードを接続し、そのダイオードD5のアノードを変圧器
Tの2次巻線Tcの他端に接続している。上記抵抗R3と
抵抗R4との接続点にコンデンサC3の正極側端子を接続
し、そのコンデンサC3の負極側端子をダイオードD1の
カソードとダイオードD3のアノードとの接続点Aに接
続している。
【0041】また、上記ダイオードD3のカソードとダ
イオードD4のカソードとの接続点Bに平滑用コンデン
サC4の正極側端子を接続し、その平滑用コンデンサC4
の負極側端子をグランドGNDに接続している。そし
て、上記平滑用コンデンサC4の正極側端子に変圧器T
の1次巻線Taの一端を接続している。上記変圧器Tの
1次巻線Taの他端にスイッチング用トランジスタ5の
ドレインを接続し、そのスイッチング用トランジスタ5
のソースをグランドGNDに接続している。上記スイッ
チング用トランジスタ5のゲートに制御回路6からのス
イッチング信号を入力している。上記制御回路6には、
電源電圧Vccを印加すると共に、グランドGNDを接続
している。上記スイッチング用トランジスタ5と制御回
路6で直流−交流変換部を構成している。
【0042】また、上記変圧器Tの2次巻線Tbの一端
にダイオードD6のアノードを接続し、上記ダイオード
D6のカソードに平滑用コンデンサC5の正極側端子を接
続している。上記平滑用コンデンサC5の負極側端子を
変圧器Tの2次巻線Tbの他端に接続している。そし
て、上記平滑用コンデンサC5の正極側端子に出力端子
8aを接続する一方、平滑用コンデンサC5の負極側端子
に出力端子8bを接続している。上記ダイオードD6と平
滑用コンデンサC5で平滑部を構成している。
【0043】また、上記出力端子8aと出力端子8bとの
間に、2次側出力電圧を検出する2次側出力電圧検出回
路7を接続している。上記2次側出力電圧検出回路7の
出力端子の一端に、フォトカプラPC1のダイオード部
PC1aのアノードを接続し、2次側出力電圧検出回路
7の出力端子の他端に、フォトカプラPC1のダイオー
ド部PC1aのカソードを接続している。上記フォトカ
プラPC1のトランジスタ部PC1bのコレクタを制御
回路6の2次側出力電圧検出信号用の入力端子に接続
し、トランジスタ部PC1bのエミッタをグランドGN
Dに接続している。
【0044】また、上記フォトカプラPC2のダイオー
ド部PC2aのカソードに、制御信号が入力される制御
入力端子CNTを接続している。上記フォトカプラPC
2のダイオード部PC2aのアノードに抵抗R5の一端を
接続し、抵抗R5の他端に電源電圧Vccを印加してい
る。上記抵抗R5の他端にコンデンサC6の正極側端子を
接続すると共に、コンデンサC6の負極側端子をグラン
ドGNDに接続している。上記フォトカプラPC2,抵
抗R5およびコンデンサC6で第1スイッチング素子制御
部を構成している。
【0045】上記構成のスイッチング電源装置におい
て、通常動作モード時、商用の交流電源1から供給され
る交流電流は、ヒューズ2,ラインフィルタL,トライア
ック3および整流ブロック4を通って整流されて、平滑
用コンデンサC4により平滑にされた後、変圧器Tの1
次巻線Taとオンオフ制御されるスイッチング用トラン
ジスタ5とを介してグランドGNDに流れる。また、上
記制御回路6は、2次側出力電圧検出回路7,フォトカ
プラPC1を介して伝達された2次側出力電圧検出信号
と内部発振信号とを演算処理して、スイッチング用トラ
ンジスタ5のスイッチング動作のタイミングをPWM制
御することによって、2次側出力電圧を安定化させる。
【0046】なお、このスイッチング電源装置の立ち上
げ開始時、2次巻線Tcの誘起電圧がゼロのためにトラ
イアック3がオフ状態であるから、交流電源1からの電
流は、電流制限用コンデンサC11と整流ブロック4とを
介して平滑用コンデンサC4に供給される。そして、上
記平滑用コンデンサC4の両端電圧が徐々に上昇し、こ
れによって電源投入時に交流電源1から急激なラッシュ
カレントが流れるのを防止する。また、上記平滑用コン
デンサC4の充電電圧が徐々に立ち上がるに従って、こ
のスイッチング電源装置の内部制御用の電源電圧Vccが
立ち上がった後、制御回路6が動作を開始し、その制御
回路6によりスイッチング用トランジスタ5をオンオフ
制御して、直流電圧が出力端子8a,8bから出力する。
【0047】さらに、このスイッチング電源装置の立ち
上げ開始に伴って、2次巻線Tcに電圧が誘起され、ダ
イオードD5,抵抗R4,抵抗R3を介してトライアック3
のゲートに電圧が印加されて、トライアック3がオン可
能な状態になる。この状態では、電子機器本体(図示せ
ず)から制御入力端子CNTに入力される制御信号を通
常動作モードのハイ(High)レベルに設定した場合、トラ
イアック3をオン状態として通常動作を行う一方、制御
信号を待機動作モードのロウ(Low)レベルに設定した場
合は、トライアック3をオフ状態として軽出力の待機動
作を行う。
【0048】[通常動作モード時の動作説明] 通常動作モード時、制御入力端子CNTに入力される制
御信号はハイレベルに保持されているため、フォトカプ
ラPC2のダイオード部PC2aに電流が流れず、ト
ンジスタ部PC2bはオフの状態である。したがって、
上記トライアック3のゲートは、変圧器Tの2次巻線T
c,ダイオードD5および抵抗R3を介して正電圧が印加さ
れ、トライアック3はオン状態となる。
【0049】[待機動作モード時の動作説明] 待機動作モード時、制御入力端子CNTに入力される制
御信号をロウレベルに下げると、フォトカプラPC2の
ダイオード部PC2aに電流が流れて、トランジスタ部
PC2bがオンするため、トライアック3のゲートがロ
ーレベルになって、トライアック3はオフ状態になる。
したがって、上記交流電源1から供給される交流電流
は、電流制限用コンデンサC11を介して整流ブロック4
以降の回路に供給されて、電流制限用コンデンサC11に
より通過電力が制限されるため、平滑用コンデンサC4
の充電電圧は下がり始め、しばらくすると充電電圧はあ
る値で平衡点に達して、この平衡点で安定する。
【0050】このとき、上記電流制限用コンデンサC11
を通過して、平滑用コンデンサC4に供給される電力PI
は、
【数2】 但し、 EA :交流電源1の電圧値(実効値) fa :交流電源1の周波数 EB :平滑用コンデンサC4の充電電圧 c11:電流制限用コンデンサC11の容量値 により求められる。
【0051】図10は上記式2の電力PIと充電電圧EB
との関係を実線で示しており、縦軸は電力PIであり、
横軸は平滑用コンデンサC4の充電電圧EBである。上記
電力PIと充電電圧EBとの関係を示す実線は双曲線を描
いており、例えば充電電圧EBがゼロのとき、電流制限
用コンデンサC11を介して充電電流が平滑用コンデンサ
C4に供給されても、この電流値と充電電圧EBの積とな
るため、電力がゼロとなることを示している。逆に充電
電圧EBが、 EB = 21/2EA のとき、電流制限用コンデンサC11を介して供給される
電流がゼロとなるため、電力もゼロとなることを示して
いる。結果として、充電電圧EBが、 EB = EA/21/2 のとき、電力PIが最大電力となり、このときの値PIMA
Xは、
【数3】 により求められる。
【0052】また、図10では、待機動作モード時に電
子機器本体がスイッチング電源装置に一定の軽出力を要
求するため、この軽出力のために必要な電力PZと平滑
用コンデンサC4の充電電圧EBとの関係を点線で示して
いる。その点線に示した曲線は、充電電圧EBが低くな
るほど電力PZが低下することを示している。図10に
おいて、点線と実線が交差している2つのポイントが平
衡点EHAと平衡点EHBであり、このうち平衡点EHB
は以下の理由により真の平衡点ではない。
【0053】すなわち、仮に平衡点EHBで動作してい
るものと仮定するとき、何らかの要因により電力PZが
瞬間的にわずかに増加すると、次の(1)〜(4)の順に動作
する。 (1) 瞬間的に平滑用コンデンサC4の放電電流が増加す
る。 (2) 平滑用コンデンサC4の充電電圧EBが低下する。 (3) 線図の実線カーブにそって、電力PIが減少する。 (4) 電力PIが減少すると、充電電圧EBがさらに低下
するという論理経過に従って充電電圧EBがゼロとなり
電源の動作が停止する。
【0054】同様に平衡点EHAで動作しているものと
仮定するとき、何らかの要因により電力PZが瞬間的に
増加すると、次の(11)〜(14)の順に動作する。 (11) 瞬間的に平滑用コンデンサC4の放電電流が増加
する。 (12) 平滑用コンデンサC4の充電電圧EBが低下する。 (13) 線図の実線カーブに沿って電力PIが増加する。 (14) 電力PIが増加すると、充電電圧EBが増加し、も
との値に復帰するという論理経過に従って安定に動作す
る。
【0055】また、平衡点EHAで動作しているものと
仮定するとき、何らかの要因により逆に電力PZが瞬間
的に減少した場合でも、次の(21)〜(24)の順に動作す
る。 (21) 瞬間的に平滑用コンデンサC4の放電電流が減少
する。 (22) 平滑用コンデンサC4の充電電圧EBが上昇する。 (23) 線図の実線カーブに沿って電力PIが減少する。 (24) 充電電圧EBがもとの値に復帰するという論理経
過に従って安定する。
【0056】したがって、真の平衡点はEHAであり、
このスイッチング電源装置では、平衡点EHAを、 EA/21/2 < EHA < 21/2EA (EAは交流電圧の実効値) の範囲内になるように、かつ、できるだけEA/21/2
近になるように、電流制限用コンデンサC11の容量値c
11を設定することによって、待機動作モード時の電力変
換効率が向上する。
【0057】したがって、電子機器本体が待機動作モー
ドに入ったとき平滑用コンデンサC4の充電電圧EBを通
常動作モード時の21/2EAの1/2(=EA/21/2)付近
のレベルに引き下げることができ、スイッチング用トラ
ンジスタ5がスイッチング動作するときに発生する各種
寄生容量および浮遊容量の充放電損失を軽減して、電力
変換効率を向上させることができる。すなわち、待機動
作モード時、電流制限用リアクタンス素子としての電流
制限用コンデンサC11により、商用電源から供給される
電流値を制限して、平滑用コンデンサC4の充電電圧EB
を下げることによって、上記式1で表される損失量PC
を充電電圧EBの二乗に比例して低減させる。
【0058】さらに、この第1実施形態のスイッチング
電源装置は、従来の例えば待機動作モード時のスイッチ
ング周波数を低下させる等の方法と併用でき、これらの
相乗効果によって電力変換効率を向上させるという大き
な効果を得ることができる。なお、通常動作モード時
は、上記電流制限用リアクタンス素子としての電流制限
用コンデンサC11を第1スイッチング素子としてのトラ
イアック3により短絡させることによって、電流制限用
コンデンサC11による電流制限状態を解除する。また、
上記電流制限用コンデンサC11は、従来のスイッチング
電源装置(図6に示す)の抵抗R1と同様に電源立ち上げ
時のラッシュカレント防止用インピーダンスの役割も果
たしている。
【0059】(第2実施形態) 図2はこの発明の第2実施形態のフライバック方式のP
WM制御のスイッチング電源装置の回路図を示してい
る。なお、このスイッチング電源装置は、安定化回路1
0を除き第1実施形態のスイッチング電源装置と同一の
構成をしており、同一構成部は同一参照番号を付して説
明を省略する。
【0060】上記第1実施形態のスイッチング電源装置
では、平滑用コンデンサC4の充電電圧EBを下げれば下
げるほど、待機動作モード時の変換効率が向上するにも
かからわず、充電電圧EBの平衡点EHAをEA/21/2
下に下げることができないので、この第2実施形態で
は、平滑用コンデンサC4の充電電圧EBの平衡点EHA
をEA/21/2以下に下げるための安定化回路10を追加
している。
【0061】上記安定化回路10は、ダイオードD3の
カソードとダイオードD4のカソードとの接続点Bにア
ノードが接続され、カソードが平滑用コンデンサC4の
正極側端子に接続された逆流阻止用ダイオードD11を備
えると共に、上記接続点Bにコレクタが接続され、エミ
ッタがグランドGNDに接続された第2スイッチング素
子としてのトランジスタQ11と、上記トランジスタQ11
のベースにコレクタが接続され、エミッタがグランドG
NDに接続されたトランジスタQ12と、上記トランジス
タQ12のベースと制御入力端子CNTとを接続する抵抗
R11とを有する充電電圧制御回路を備えている。また、
上記安定化回路10は、上記逆流阻止用ダイオードD11
のカソードにエミッタが接続され、コレクタが抵抗R12
を介してトランジスタQ11のベースに接続されたトラン
ジスタQ13と、上記トランジスタQ13のベースに抵抗R
13を介してカソードが接続され、アノードがグランドG
NDに接続されたツェナーダイオードZD12と、上記ツ
ェナーダイオードZD12のカソードにカソードが接続さ
れたツェナーダイオードZD11と、上記ツェナーダイオ
ードZD11のアノードにアノードが接続され、カソード
がトランジスタQ11のコレクタに接続されたダイオード
D12とを有する充電電圧判定部を備えている。
【0062】通常動作モード(非待機動作モード)におい
て、制御入力端子CNTに入力される制御信号のレベル
は、このスイッチング電源装置から電力が供給される電
子機器本体(図示せず)によりハイレベルに保持されてい
るため、フォトカプラPC2のダイオード部PC2aに
電流が流れず、フォトカプラPC2のトランジスタ部P
C2bがオフ状態であり、変圧器Tの2次巻線Tcの誘起
電圧は、ダイオードD5,抵抗R4およびコンデンサC3に
より整流され平滑にされて、抵抗R3を介して第1スイ
ッチング素子としてのトライアック3のゲートに印加さ
れ、トライアック3はオン状態になって、電流制限用リ
アクタンス素子としての電流制限用コンデンサC11はシ
ョートされている。また、上記抵抗R11を介してハイレ
ベルの制御信号がベースに印加されたトランジスタQ12
はオンするため、トランジスタQ11のベースはローレベ
ルとなって、トランジスタQ11がオフ状態になる。した
がって、上記交流電源1からの交流電流は、電流制限用
コンデンサC11による電流制限を受けることなく、整流
ブロック4により整流されて、平滑用コンデンサC4を
充電する。
【0063】また、上記スイッチング電源装置から給電
されている電子機器本体が待機動作モードに入ると、制
御入力端子CNTに入力される制御信号をローレベルに
引き下げる。そうすると、上記フォトカプラPC2のダ
イオード部PC2aに電流が流れて、トランジスタ部P
C2bがオンして、トライアック3のゲート注入電流が
ゼロとなって、トライアック3がオフ状態になると、交
流電源1からの電流供給は、電流制限用コンデンサC11
を介して行われるため、電流制限用コンデンサC11によ
り電流制限を受けることになる。
【0064】上記ツェナーダイオードZD12は、平滑用
コンデンサC4の充電電圧の上限値を設定している。上
記平滑用コンデンサC4の充電電圧がツェナーダイオー
ドZD12のツェナー電圧を超えると、トランジスタQ13
のベース電流が抵抗R13とツェナーダイオードZD12と
を介して流れるため、トランジスタQ13のコレクタ電流
が抵抗R12を介してトランジスタQ11のベースに流れ込
み、トランジスタQ11がオンし、整流ブロック4の出力
端子(接続点B)がトランジスタQ11を介してグランドG
NDに接続される。このとき、制御入力端子CNTに入
力される制御信号はローレベルのため、トランジスタQ
12はオフとなっている。
【0065】そうすると、上記交流電源1の極性方向
が、ダイオードD1とダイオードD3との接続点Aが正、
ダイオードD2とダイオードD4との接続点Cが負の極性
の場合、ダイオードD3とダイオードD3との接続点Bか
らトランジスタQ11のコレクタ,エミッタおよびダイオ
ードD2の順に電流が流れ、逆の極性の場合、ダイオー
ドD3とダイオードD4の接続点BからトランジスタQ11
のコレクタ,エミッタおよびダイオードD1の順に電流が
流れるため、平滑用コンデンサC4は充電されない。上
記ツェナーダイオードZD11のツェナー電圧は、平滑用
コンデンサC4の充電電圧の下限値を設定している。し
たがって、上記ツェナーダイオードZD11のツェナー電
圧は、ツェナーダイオードZD12よりも低い電圧に設定
されており、トランジスタQ11がオンすると、トランジ
スタQ13のベース電流は、抵抗R13,ツェナーダイオー
ドZD11,ダイオードD12,トランジスタQ11のコレクタ
およびトランジスタQ11のエミッタを通って流れる。
【0066】そして、待機動作モードといえども、電子
機器本体は、微少電力の給電をこのスイッチング電源装
置に要求し続けるため、トランジスタQ11がオンしてい
る期間中、平滑用コンデンサC4に蓄積されていた充電
電荷をスイッチング動作用に使用する。したがって、上
記平滑用コンデンサC4の充電電圧は徐々に降下して、
その充電電圧がツェナーダイオードZD11のツェナー電
圧以下になると、トランジスタQ13のベース電流がゼロ
となるため、トランジスタQ13がオフすると共に、トラ
ンジスタQ11がオフする。そして、上記整流ブロック4
の出力電流は、逆流阻止用ダイオードD11を介して平滑
用コンデンサC4を充電するため、平滑用コンデンサC4
の充電電圧は徐々に上昇し始め、ツェナーダイオードZ
D12のツェナー電圧を超えると、再度トランジスタQ13
をオンすると共に、トランジスタQ11をオンする。こう
して、上記トランジスタQ11オンオフ動作を繰り返
す。
【0067】なお、上記電流制限用コンデンサC11を介
して供給される充電電流(平滑用コンデンサC4の充電電
流)が、平滑用コンデンサC4からスイッチング回路(ス
イッチング用トランジスタ5および制御回路6)側に放
出される電流よりも大きくなるように、電流制限用コン
デンサC11の容量値を設定する必要があるが、容量値を
大きくするに従って、トランジスタQ11のコレクタ電流
が増加し、導通損失が増加する傾向があり、電流制限用
コンデンサC11の容量値を必要最小限度の値に設定する
ものとする。
【0068】本出願人は、上記第2実施形態のスイッチ
ング電源回路を用いた実験の次の実験条件と設計仕様で
行った。
【0069】[実験条件] AC入力電源電圧 : 230V(実効値) AC周波数 : 50Hz 出力電力 : 0.1W (電子機器本体が待機動作モード時に要求する一般的な
値) [設計仕様] 使用回路:図5に示す第4実施形態の回路 電流制限用コンデンサC11の容量値 : 0.14μF トランジスタQ11の品種 : 2SC400
2 (三洋電機製、形状TO−92) [実験結果] AC入力電力 : 0.4W 電力変換効率 : 25% 上記実験結果に示すように、待機動作モード時のAC電
源消費電力0.4Wという良好な値が得られた。これに
対して一般的なスイッチング電源装置では、同一条件の
もとでAC電源消費電力が1W以上、電力変換効率が1
0%以下であった。
【0070】したがって、電子機器本体が待機動作モー
ドに入ったとき、平滑用コンデンサC4の充電電圧を第
1実施形態のような制約を受けることなく、最適値まで
引き下げることができ、さらに電力変換効率を向上させ
ることができる。
【0071】なお、上記平滑用コンデンサC4の充電電
圧制御回路に使用している第2スイッチング素子として
のトランジスタQ11に大電流定格の品種を採用する必要
がなく、小型で低価格なトランジスタで充分なため、き
わめて低価格のコスト追加により、待機動作モード時の
電力変換効率の改善を達成することができる。
【0072】さらに、上記電流制限用コンデンサC11に
より待機動作モード時の平滑用コンデンサC4への充電
電流を制限しながら、トランジスタQ11をオンオフする
ことによって、平滑用コンデンサC4の充電電圧EBをよ
り効果的な値にきめ細かく設定することができる。
【0073】また、上記逆流阻止用ダイオードD11は、
トランジスタQ11のオン時、平滑用コンデンサC4がト
ランジスタQ11を介して放電することを防止する働きを
しており、図3に示すように、トランジスタQ13のコレ
クタと平滑用コンデンサC4の正極側端子との間に逆流
阻止用ダイオードD31を接続した安定化回路20(他の
構成部は安定化回路10と同じ)を用いても同様の効果
がある。
【0074】(第3実施形態) 図4はこの発明の第3実施形態のフライバック方式のP
WM制御のスイッチング電源装置の回路図を示してい
る。なお、このスイッチング電源装置は、安定化回路3
0を除き第1実施形態のスイッチング電源装置と同一の
構成をしており、同一構成部は同一参照番号を付して説
明を省略する。
【0075】上記第2実施形態では、図2,図3に示す
整流ブロック4と平滑用コンデンサC4との間に接続さ
れた逆流阻止用ダイオードD11,D31の順方向電圧降下
(VF)によって損失が発生するので、この第3実施形態
では、上記逆流阻止用ダイオードD11を除去して、損失
の軽減を図っている。
【0076】上記安定化回路30は、ダイオードD1の
カソードとダイオードD3のアノードとの接続点Aにコ
レクタが接続され、エミッタがグランドGNDに接続さ
れた第3スイッチング素子としてのトランジスタQ21
と、上記トランジスタQ21のベースにコレクタが接続さ
れ、エミッタがグランドGNDに接続されたトランジス
タQ22と、上記トランジスタQ22のベースと制御入力端
子CNTとの間に接続された抵抗R21と、ダイオードD
2のカソードとダイオードD4のアノードとの接続点Cに
コレクタが接続され、エミッタがグランドGNDに接続
された第4スイッチング素子としてのトランジスタQ24
と、上記トランジスタQ24のベースにコレクタが接続さ
れ、エミッタがグランドGNDに接続されたトランジス
タQ25と、上記トランジスタQ25のベースと制御入力端
子CNTとの間に接続された抵抗R25とを有する充電電
圧制御部を備えている。また、上記安定化回路30は、
ダイオードD3のカソードとダイオードD4のカソードと
の接続点Bにエミッタが接続され、コレクタが抵抗R22
を介してトランジスタQ21のベースに接続されると共
に、コレクタが抵抗R24を介してトランジスタQ24のベ
ースに接続されたトランジスタQ23と、上記トランジス
タQ23のベースに抵抗R23を介してカソードが接続さ
れ、アノードがグランドGNDに接続されたツェナーダ
イオードZD22と、上記ツェナーダイオードZD22のカ
ソードにカソードが接続されたツェナーダイオードZD
21と、上記ツェナーダイオードZD21のアノードにアノ
ードが接続され、カソードがトランジスタQ21のコレク
タに接続されたダイオードD21とを有する充電電圧判定
部を備えている。上記平滑用コンデンサC4の充電電圧
の上限値および下限値は、各々第2実施形態と同様にツ
ェナーダイオードZD22,ZD21のツェナー電圧により
設定する。
【0077】上記構成のスイッチング電源装置におい
て、通常動作モード時、第2実施形態の場合と同様に電
子機器本体(図示せず)は、制御入力端子CNTに入力さ
れる制御信号をハイレベルに引き上げるため、トライア
ック3がオンし、また、抵抗R21,R25を介してハイレ
ベルの制御信号がベースに印加されてトランジスタQ2
2,Q25が夫々オンして、トランジスタQ21およびトラン
ジスタQ24が夫々オフとなる。したがって、上記交流電
源1からの電流は、第1スイッチング素子としてのトラ
イアック3を介して流れて、電流制限用コンデンサC11
による電流制限を受けることなく、平滑用コンデンサC
4に流入する。
【0078】また、待機動作モード時、第2実施形態と
同様に電子機器本体は、制御入力端子CNTに入力され
る制御信号をローレベルに下げるため、トライアック3
がオフすると共に、トランジスタQ22,Q25がオフす
る。上記平滑用コンデンサC4の充電電圧が上限設定値
(ツェナーダイオードZD22のツェナー電圧)より高いと
き、トランジスタQ21およびトランジスタQ24が夫々オ
ンし、このオン状態は、平滑用コンデンサC4の充電電
圧が下限設定値(ツェナーダイオードZD21のツェナー
電圧)以下になるまで持続する。そして、上記トランジ
スタQ21,Q24が夫々オンしている期間中、整流ブロッ
ク4の出力電流を阻止する。
【0079】すなわち、上記交流電源1の極性方向が、
ダイオードD1とダイオードD3との接続点Aが正、ダイ
オードD2とダイオードD4との接続点Cが負の極性の場
合、電流は、ダイオードD1とダイオードD3との接続点
AからトランジスタQ21のコレクタ,エミッタおよびダ
イオードD2の順に流れ、逆の極性の場合、ダイオード
D2とダイオードD4の接続点CからトランジスタQ24の
コレクタ,エミッタおよびダイオードD1の順に流れ、平
滑用コンデンサC4への流入を阻止する。このとき、上
記ダイオードD3,D4は、平滑用コンデンサC4に充電さ
れた電荷がトランジスタQ21およびトランジスタQ24を
介して放電するのを阻止する。
【0080】したがって、電子機器本体が待機動作モー
ドに入ったとき、平滑用コンデンサC4の充電電圧を第
1実施形態のような制約を受けることなく最適値まで引
き下げることができ、さらに電力変換効率を向上させる
ことができる。また、第2実施形態のスイッチング電源
装置の逆流阻止用ダイオードD11,D31(図2,図3に示
す)による順方向電圧降下による損失がなくなるため、
より一層の電力変換効率の向上が図れる。
【0081】なお、上記第3スイッチング素子としての
トランジスタQ21および第4スイッチング素子としての
トランジスタQ24に大電流定格の品種を採用する必要が
なく、低価格の小型トランジスタで充分なため、きわめ
て低価格のコスト追加により、待機動作モード時の電力
変換効率の改善を達成することができる。
【0082】さらに、上記電流制限用コンデンサC11に
より待機動作モード時の平滑用コンデンサC4への充電
電流を制限しながら、トランジスタQ21,Q24を夫々オ
ンオフすることによって、平滑用コンデンサC4の充電
電圧EBをより効果的な値にきめ細かく設定することが
できる。
【0083】(第4実施形態) 図5はこの発明の第4実施形態のフライバック方式のP
WM制御のスイッチング電源装置の回路図を示してい
る。なお、このスイッチング電源装置は、制御信号に関
する回路と安定化回路40とを除き第1実施形態のスイ
ッチング電源装置と同一の構成をしており、同一構成部
は同一参照番号を付して説明を省略する。
【0084】この第4実施形態において待機動作モード
時、平滑用コンデンサC4の充電電圧をコンパレータC
P1にて検出し、その結果により第1スイッチング素子
としてのトライアック3をオンオフ制御することによ
り、平滑用コンデンサC4の充電電圧を所定の電圧値に
制御する。
【0085】上記安定化回路40は、ダイオードD3の
カソードとダイオードD4のカソードとの接続点Bに一
端が接続された抵抗R40と、上記抵抗R40の他端とグラ
ンドGNDとの間に接続された抵抗R41と、上記抵抗R
40と抵抗R41との接続点に抵抗R42を介してコレクタが
接続され、エミッタがグランドGNDに接続されたトラ
ンジスタQ41と、上記抵抗R40と抵抗R41との接続点に
反転入力端子が接続され、電源入力端子に電源電圧Vcc
が入力され、グランド入力端子にグランドGNDが接続
されたコンパレータCP1と、上記コンパレータCP1
の非反転入力端子にカソードが接続され、アノードがグ
ランドGNDに接続されたツェナーダイオードZD41
と、上記コンパレータCP1の非反転入力端子と電源入
力端子との間に接続された抵抗R44と、上記コンパレー
タCP1の出力端子とトランジスタQ41のベースとの間
に接続された抵抗R45とを有している。上記コンパレー
タCP1の出力端子は、オープンドレインまたはオープ
ンコレクタである。
【0086】また、上記安定化回路40のコンパレータ
CP1の出力端子に抵抗R46の一端を接続し、その抵抗
R46の他端にフォトカプラPC2のダイオード部PC2
aのカソードを接続している。上記ダイオード部PC2a
のアノードにトランジスタQ42のコレクタを接続し、そ
のトランジスタQ42のエミッタに電源電圧Vccを印加し
ている。上記トランジスタQ42のエミッタとグランドG
NDとの間にコンデンサC6を接続している。そして、
上記トランジスタQ42のベースに制御入力端子CNTを
接続している。上記フォトカプラPC2,トランジスタ
Q42およびコンデンサC6で第1スイッチング素子制御
部を構成している。
【0087】以下、上記構成のスイッチング電源装置の
動作を説明する。
【0088】まず、電子機器本体(図示せず)が通常動作
モードで動作しているとき、制御入力端子CNTに入力
される制御信号をハイレベルに引き上げるため、トラン
ジスタQ42がオフすると、フォトカプラPC2のダイオ
ード部PC2aに電流が流れず、フォトカプラPC2の
トランジスタ部PC2bがオフして、2次巻線Tcからト
ライアック3のゲートに電圧が印加され、トライアック
3はオン状態となる。したがって、上記交流電源1から
の電流は電流制限用コンデンサC11の電流制限を受ける
ことなく、平滑用コンデンサC4に流れ込み、平滑用コ
ンデンサC4を充電する。
【0089】一方、電子機器本体が待機動作モードで動
作を開始すると、制御入力端子CNTをローレベルに引
き下げるため、トランジスタQ42はオン状態になる。こ
のとき、上記トランジスタQ42,フォトカプラPC2の
ダイオード部PC2a,抵抗R46および抵抗R45を介して
トランジスタQ41のベースに電流が供給されるため、ト
ランジスタQ41がオンする。また、上記トランジスタQ
41のベース電流は、抵抗R45により微小値に制限される
ため、フォトカプラPC2のダイオード部PC2aの電
流値は、トランジスタ部PC2bをオンさせるために必
要な電流値(スレッシュホールドレベル)以下であり、ト
ライアック3はオン状態である。
【0090】上記コンパレータCP1は、ツェナーダイ
オードZD41のツェナー電圧と、抵抗R40,抵抗R41,抵
抗R42により平滑用コンデンサC4の充電電圧が分割さ
れた電圧を比較して、次の式4の条件を満足していると
きにコンパレータCP1の出力をローレベルに引き下げ
る。
【数4】 但し、 VT :ツェナーダイオードZD41のツェナー電圧 r40:抵抗R40の抵抗値 r41:抵抗R41の抵抗値 r42:抵抗R42の抵抗値 V4 :平滑用コンデンサC4の充電電圧 上記コンパレータCP1の出力がローレベルに下がる
と、フォトカプラPC2のダイオード部PC2aにスレ
ッシュホールドレベル(オンさせるために必要な電流値)
以上の電流が流れ、トライアック3はオフした後、交流
電源1からの電流は、電流制限用コンデンサC11を介し
て平滑用コンデンサC4に供給される。
【0091】この待機動作モード時、スイッチング回路
(スイッチング用トランジスタ5および制御回路6)はス
イッチング動作を継続しており、電子機器本体に給電す
る動作を継続している。このとき、上記平滑用コンデン
サC4から上記スイッチング回路側に放出される電流よ
りも電流制限用コンデンサC11を介して供給される電流
が少なくなるように、電流制限用コンデンサC11の容量
値を設定しているため、平滑用コンデンサC4の充電電
圧が徐々に降下する。
【0092】また、上記コンパレータCP1の出力端子
がローレベルになった時点で、トランジスタQ41のベー
ス電流の供給が既に停止しており、抵抗R40および抵抗
R41による平滑用コンデンサC4の充電電圧の分割値
が、
【数5】 に示す関係になると、コンパレータCP1の出力端子は
ハイレベルになり、フォトカプラPC2のダイオード部
PC2aの電流が微小値となって前述のスレッシュホー
ルドレベル以下となるため、トランジスタ部PC2bが
オフして、トライアック3がオン状態になる。
【0093】そして、上記トライアック3がオンする
と、交流電源1からの電流は、トライアック3を介して
平滑用コンデンサC4に流入するため、平滑用コンデン
サC4の充電電圧は上昇を開始し、抵抗R40,抵抗R41,
抵抗R42による平滑用コンデンサC4の充電電圧の分割
比が上記式4に示す関係になると、コンパレータCP1
の出力をローレベルにする。
【0094】以後、待機動作モードで動作している期間
中、平滑用コンデンサC4の充電電圧は、次の式6,式7
に示す上限値V4Hと下限値V4Lとの間を往復しながら
推移する。
【数6】
【数7】 この上限値V4Hと下限値V4Lとを最適値に設定するこ
とによって、待機動作モード時の電力変換効率を高める
ことができる。
【0095】なお、上記平滑用コンデンサC4の充電電
圧制御回路に使用しているコンパレータCP1に大電流
定格の品種を採用する必要がなく、きわめて低価格のコ
スト追加により、所定の目的、すなわち待機動作モード
時の電力変換効率の改善を達成することができる。
【0096】このように、上記電流制限用コンデンサC
11により待機動作モード時の平滑用コンデンサC4への
充電電流を制限しながら、トライアック3をオンオフす
ることによって、平滑用コンデンサC4の充電電圧EBを
より効果的な値にきめ細かく設定することができる。
【0097】なお、上記第2,第3,第4実施形態におい
て、上記平滑用コンデンサC4の充電電圧の最適値は、
所定のスイッチング周波数の待機動作モード時に電子機
器本体が要求する給電電力量を供給できる最低限の充電
電圧の値である。この平滑用コンデンサC4の充電電圧
を下げるに従って電力変換効率が向上する。
【0098】
【発明の効果】以上より明らかなように、請求項1の発
明のスイッチング電源装置は、通常動作時、電流制限用
リアクタンス素子に並列に接続された第1スイッチング
素子をオンすることによって、交流電源からの交流電圧
が第1スイッチング素子を介して入力された交流電圧を
整流部により整流し、上記整流部の出力端子間に接続さ
れた平滑用コンデンサにより平滑して、上記平滑用コン
デンサにより平滑にされた直流電圧を直流−交流変換部
により上記直流電圧を高周波電圧に変換した後、変圧器
により直流−交流変換部からの高周波電圧を所定電圧に
変換し、変換された高周波電圧を平滑部により平滑にし
て直流電圧にする一方、待機動作時、上記電流制限用リ
アクタンス素子に並列に接続された第1スイッチング素
子をオフすることによって、交流電源の出力端子の一端
と整流部の入力端子の一端との間に接続された電流制限
用リアクタンス素子を介して交流電源からの交流電圧が
整流部に入力され、電流制限用リアクタンス素子により
整流部に入力される交流電流を制限するので、上記電流
制限用リアクタンス素子に例えばコンデンサを用いて、
そのコンデンサの容量を適宜設定することによって、電
子機器本体が待機動作になったときに平滑用コンデンサ
の充電電圧を通常動作時の約1/2のレベルにまで引き
下げることができる。そうすることによって、上記直流
−交流変換部に使用されるスイッチング素子がスイッチ
ング動作するときに発生する各種寄生容量および浮遊容
量の充放電損失を軽減でき、電力変換効率を向上させる
ことができる。
【0099】また、この発明のスイッチング電源装置の
電力変換効率を向上する方法を、例えば待機動作モード
時スイッチング周波数を低下させる等の方法と併用する
ことによって、これらの相乗効果によってより大きな効
果を得ることができる。
【0100】さらに、待機動作時、第1スイッチング素
子制御部により上記電流制限用リアクタンス素子に並列
に接続された第1スイッチング素子をオフした状態で、
上記平滑用コンデンサの充電電圧が所定電圧になるよう
に、上記整流部の出力端子間に平滑用コンデンサよりも
整流部側に接続された第2スイッチング素子を充電電圧
制御部によりオンオフ制御し、そのとき、上記第2スイ
ッチング素子の一端とその一端に接続される平滑用コン
デンサの一端との間に配置された逆流阻止用ダイオード
によって、上記第2スイッチング素子がオン状態のとき
に平滑用コンデンサに充電された電荷が第2スイッチン
グ素子を介して放電されないようにしたので、平滑用コ
ンデンサの充電電圧を通常動作時の約1/2のレベルよ
りもさらに引き下げることができ、電力変換効率を特に
向上させることができる。また、上記第2スイッチング
素子に大電流定格の素子を採用する必要がなく、小型で
低価格なトランジスタ等で充分に対応できるため、きわ
めて低コストで待機動作時の電力変換効率を改善するこ
とができる。さらに、上記電流制限用リアクタンス素子
により待機動作時の平滑用コンデンサへの充電電流を制
限しながら、第2スイッチング素子をオンオフすること
によって、平滑用コンデンサの充電電圧をより効果的な
値にきめ細かく設定することができる。
【0101】また、請求項の発明のスイッチング電源
装置は、請求項のスイッチング電源装置において、待
機動作時、上記第1スイッチング素子制御部により上記
電流制限用リアクタンス素子に並列に接続された第1ス
イッチング素子をオフした状態で、充電電圧判定部によ
り上記平滑用コンデンサの両端の電圧すなわち充電電圧
を検出して、上記充電電圧判定部が上記平滑用コンデン
サの充電電圧が所定範囲の上限値以上であると判定する
と、上記充電電圧制御部により上記第2スイッチング素
子をオンし、上記交流電源から電流制限用リアクタンス
素子により制限された電流が第2スイッチング素子を介
して流れ、上記平滑用コンデンサは充電されずに電子機
器本体側に電力を供給して、平滑用コンデンサの充電電
圧が降下する一方、充電電圧判定部が平滑用コンデンサ
の充電電圧が所定範囲の下限値以下であると判定する
と、上記充電電圧制御部により上記第2スイッチング素
子をオフし、上記電流制限用リアクタンス素子により制
限された交流電源からの電流が整流部と逆流阻止用ダイ
オードとを介して平滑用コンデンサ側に流れて、平滑用
コンデンサが充電され、平滑用コンデンサの充電電圧が
上昇するので、上記平滑用コンデンサの充電電圧を所定
範囲内にでき、待機動作時の平滑用コンデンサの充電電
圧を確実に最適値に保つことができる。
【0102】また、請求項の発明のスイッチング電源
装置は、請求項のスイッチング電源装置において、待
機動作時、上記第1スイッチング素子制御部により上記
電流制限用リアクタンス素子に並列に接続された第1ス
イッチング素子をオフした状態で、充電電圧判定部によ
り上記整流部の出力端子間の電圧を検出して、上記充電
電圧判定部が整流部の出力端子間の電圧が所定範囲の上
限値以上であると判定すると、上記充電電圧制御部によ
り上記第2スイッチング素子をオンし、上記交流電源か
ら電流制限用リアクタンス素子により制限された電流が
第2スイッチング素子を介して流れ、上記平滑用コンデ
ンサは充電されずに電子機器本体側に電力を供給して、
平滑用コンデンサの充電電圧が降下する一方、充電電圧
判定部が整流部の出力端子間の電圧が所定範囲の下限値
以下であると判定すると、上記充電電圧制御部により上
記第2スイッチング素子をオフし、上記電流制限用リア
クタンス素子により制限された交流電源からの電流が整
流部と逆流阻止用ダイオードとを介して平滑用コンデン
サ側に流れて、平滑用コンデンサが充電され、平滑用コ
ンデンサの充電電圧が上昇するので、上記平滑用コンデ
ンサの充電電圧を所定範囲内にでき、待機動作時の平滑
用コンデンサの充電電圧を確実に最適値に保つことがで
きる。
【0103】また、請求項の発明のスイッチング電源
装置は、通常動作時、電流制限用リアクタンス素子に並
列に接続された第1スイッチング素子をオンすることに
よって、交流電源からの交流電圧が第1スイッチング素
子を介して入力された交流電圧を整流部により整流し、
上記整流部の出力端子間に接続された平滑用コンデンサ
により平滑して、上記平滑用コンデンサにより平滑にさ
れた直流電圧を直流−交流変換部により上記直流電圧を
高周波電圧に変換した後、変圧器により直流−交流変換
部からの高周波電圧を所定電圧に変換し、変換された高
周波電圧を平滑部により平滑にして直流電圧にする一
方、待機動作時、上記電流制限用リアクタンス素子に並
列に接続された第1スイッチング素子をオフすることに
よって、交流電源の出力端子の一端と整流部の入力端子
の一端との間に接続された電流制限用リアクタンス素子
を介して交流電源からの交流電圧が整流部に入力され、
電流制限用リアクタンス素子により整流部に入力される
交流電流を制限するので、上 記電流制限用リアクタンス
素子に例えばコンデンサを用いて、そのコンデンサの容
量を適宜設定することによって、電子機器本体が待機動
作になったときに平滑用コンデンサの充電電圧を通常動
作時の約1/2のレベルにまで引き下げることによっ
て、上記直流−交流変換部に使用されるスイッチング素
子がスイッチング動作するときに発生する各種寄生容量
および浮遊容量の充放電損失を軽減でき、電力変換効率
を向上させることができ、さらに、待機動作時、第1ス
イッチング素子制御部により上記電流制限用リアクタン
ス素子に並列に接続された第1スイッチング素子をオフ
した状態で、充電電圧判定部の判定結果に基づいて、例
えば平滑用コンデンサの充電電圧が所定範囲の上限値以
上の場合に上記整流部の入力端子の一方とグランドとの
間に接続された第3スイッチング素子および整流部の入
力端子の他方とグランドとの間に接続された第4スイッ
チング素子を充電電圧制御部により夫々オンし、上記交
流電源から電流制限用リアクタンス素子により制限され
た電流が第3,第4スイッチング素子を介して流れ、上
記平滑用コンデンサは充電されずに電子機器本体側に電
力を供給して、平滑用コンデンサの充電電圧が降下する
一方、充電電圧判定部の判定結果に基づいて、例えば平
滑用コンデンサの充電電圧が所定範囲の下限値以下の場
合に充電電圧制御部により上記第3,第4スイッチング
素子を夫々オフし、上記電流制限用リアクタンス素子
より制限された交流電源からの電流が整流部を介して平
滑用コンデンサ側に流れて、平滑用コンデンサが充電さ
れ、平滑用コンデンサの充電電圧が上昇するので、逆流
阻止用ダイオードを用いることがなく、その逆流阻止用
ダイオードの順方向電圧降下による損失がなくなるた
め、電力変換効率をより一層向上することができる。ま
た、上記第3,第4スイッチング素子に大電流定格の素
子を採用する必要がなく、低価格の小型トランジスタ等
で充分なため、低コストで待機動作時の電力変換効率の
改善を達成することができる。さらに、上記電流制限用
リアクタンス素子により待機動作時の平滑用コンデンサ
への充電電流を制限しながら、第3,第4スイッチング
素子オンオフすることによって、平滑用コンデンサの
充電電圧をより効果的な値にきめ細かく設定することが
できる。
【0104】また、請求項の発明のスイッチング電源
装置は、通常動作時、電流制限用リ アクタンス素子に並
列に接続された第1スイッチング素子をオンすることに
よって、交流電源からの交流電圧が第1スイッチング素
子を介して入力された交流電圧を整流部により整流し、
上記整流部の出力端子間に接続された平滑用コンデンサ
により平滑して、上記平滑用コンデンサにより平滑にさ
れた直流電圧を直流−交流変換部により上記直流電圧を
高周波電圧に変換した後、変圧器により直流−交流変換
部からの高周波電圧を所定電圧に変換し、変換された高
周波電圧を平滑部により平滑にして直流電圧にする一
方、待機動作時、上記電流制限用リアクタンス素子に並
列に接続された第1スイッチング素子をオフすることに
よって、交流電源の出力端子の一端と整流部の入力端子
の一端との間に接続された電流制限用リアクタンス素子
を介して交流電源からの交流電圧が整流部に入力され、
電流制限用リアクタンス素子により整流部に入力される
交流電流を制限するので、上記電流制限用リアクタンス
素子に例えばコンデンサを用いて、そのコンデンサの容
量を適宜設定することによって、電子機器本体が待機動
作になったときに平滑用コンデンサの充電電圧を通常動
作時の約1/2のレベルにまで引き下げることによっ
て、上記直流−交流変換部に使用されるスイッチング素
子がスイッチング動作するときに発生する各種寄生容量
および浮遊容量の充放電損失を軽減でき、電力変換効率
を向上させることができ、さらに、待機動作時、第1ス
イッチング素子制御部により上記電流制限用リアクタン
ス素子に並列に接続された第1スイッチング素子をオフ
した状態で、充電電圧判定部の判定結果に基づいて例え
ば平滑用コンデンサの充電電圧が所定範囲の上限値以上
の場合、充電電圧制御部により上記第1スイッチング素
子をオフし、上記交流電源から電流制限用リアクタンス
素子により制限された電流により上記平滑用コンデンサ
が充電され、電子機器本体側に電力を供給し、そのとき
の上記平滑用コンデンサから上記直流−交流変換部側に
放出される電流よりも電流制限用リアクタンス素子を介
して供給される電流が少なくなるように、上記電流制限
用リアクタンス素子のリアクタンスを設定することによ
って、平滑用コンデンサの充電電圧が降下する一方、上
記平滑用コンデンサの充電電圧が降下して、上記充電電
圧判定部の判定結果に基づいて例えば平滑用コンデンサ
の充電電圧が所定範囲の下限値以下の場合、上記充電電
圧制御部により上記第1スイッチング素子をオンし、上
記交流電源からの電流が第1スイッチング素子と整流部
とを介して平滑用コンデンサ側に流れて、平滑用コンデ
ンサが充電され、平滑用コンデンサの充電電圧が上昇す
るので、上記平滑用コンデンサの充電電圧を所定範囲内
にして、待機動作時の平滑用コンデンサの充電電圧を確
実に最適値に保つことができると共に、逆流阻止用ダイ
オードを用いることがなく、その逆流阻止用ダイオード
の順方向電圧降下による損失がなくなるため、電力変換
効率をより一層向上することができる。また、上記充電
電圧制御部に大電流定格の素子を採用する必要がなく、
低コストで待機動作時の電力変換効率の改善を達成する
ことができる。また、上記電流制限用リアクタンス素子
により待機動作時の平滑用コンデンサへの充電電流を制
限しながら、第1スイッチング素子をオンオフすること
によって、平滑用コンデンサの充電電圧をより効果的な
値にきめ細かく設定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1はこの発明の第1実施形態のスイッチン
グ電源装置の回路図である。
【図2】 図2はこの発明の第2実施形態のスイッチン
グ電源装置の回路図である。
【図3】 図3は上記第2実施形態のスイッチング電源
装置の逆流阻止用ダイオードの配置を変えた例を示す回
路図である。
【図4】 図4はこの発明の第3実施形態のスイッチン
グ電源装置の回路図である。
【図5】 図5はこの発明の第4実施形態のスイッチン
グ電源装置の回路図である。
【図6】 図6は従来のスイッチング電源装置の回路図
である。
【図7】 図7は上記スイッチング電源装置のスイッチ
ング用トランジスタ周辺の寄生容量および浮遊容量によ
る影響を説明する回路図である。
【図8】 図8は上記スイッチング電源装置のスイッチ
ング用トランジスタ周辺の寄生容量および浮遊容量によ
る影響を説明する回路図である。
【図9】 図9は上記スイッチング電源装置のスイッチ
ング用トランジスタ周辺の寄生容量および浮遊容量によ
る影響を説明する回路図である。
【図10】 図10はこの発明の第1実施形態のスイッ
チング電源装置における電力PI,PZと平滑用コンデン
サC4の充電電圧EBとの関係を説明する図である。
【符号の説明】
1…交流電源、2…ヒューズ、3…トライアック、4…
整流ブロック、5…トランジスタ、6…制御回路、7…
2次側出力電圧検出回路、8a,8b…出力端子、C1,C2
…コンデンサ、C3,C6…コンデンサ、C3,C5…平滑用
コンデンサ、L…ラインフィルタ、T…変圧器、Ta…
1次巻線、Tb,Tc…2次巻線、PC1,PC2…フォト
カプラ、PC1a,PC2a…ダイオード部、PC1b,P
C2b…トランジスタ部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02M 3/00 - 3/44

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 交流電源からの交流電圧を直流電圧に整
    流する整流部と、 上記整流部の出力端子間に接続され、上記整流部により
    整流された直流電圧を平滑にする平滑用コンデンサと、 上記平滑用コンデンサにより平滑にされた直流電圧をオ
    ンオフすることによって、上記直流電圧を高周波電圧に
    変換する直流−交流変換部と、 上記直流−交流変換部により変換された高周波電圧を所
    定電圧に変換する変圧器と、 上記変圧器により所定電圧に変換された高周波電圧を平
    滑にして直流電圧にする平滑部とを備えたスイッチング
    電源装置において、 上記交流電源の出力端子の一端と上記整流部の入力端子
    の一端との間に接続された電流制限用リアクタンス素子
    と、 上記電流制限用リアクタンス素子に並列に接続された第
    1スイッチング素子とを備えると共に、 待機動作時に上記第1スイッチング素子をオフする第1
    スイッチング素子制御部と、 上記整流部の出力端子間に上記平滑用コンデンサよりも
    上記整流部側に接続された第2スイッチング素子と、 上記第2スイッチング素子の一端とその一端に接続され
    る上記平滑用コンデンサの一端との間に、上記第2スイ
    ッチング素子がオン状態のときに上記平滑用コンデンサ
    に充電された電荷が上記第2スイッチング素子を介して
    放電されないように配置された逆流阻止用ダイオード
    と、 待機動作時に上記平滑用コンデンサの充電電圧が所定電
    圧になるように、上記第2スイッチング素子をオンオフ
    制御する充電電圧制御部とを備えたことを特徴とするス
    イッチング電源装置。
  2. 【請求項2】 請求項に記載のスイッチング電源装置
    において、 上記平滑用コンデンサの両端の電圧を検出して、上記平
    滑用コンデンサの両端の電圧が所定範囲の上限値以上か
    または上記所定範囲の下限値以下かを判定する充電電圧
    判定部を備えて、 上記充電電圧制御部は、待機動作時、上記充電電圧判定
    部が上記平滑用コンデンサの両端の電圧が上記所定範囲
    の上記上限値以上であると判定すると、上記第2スイッ
    チング素子をオンし、上記充電電圧判定部が上記平滑用
    コンデンサの両端の電圧が上記所定範囲の上記下限値以
    下であると判定すると、上記第2スイッチング素子をオ
    フすることを特徴とするスイッチング電源装置。
  3. 【請求項3】 請求項に記載のスイッチング電源装置
    において、 上記整流部の出力端子間の電圧を検出して、上記整流部
    の出力端子間の電圧を検出して、上記整流部の出力端子
    間の電圧が所定範囲の上限値以上かまたは上記整流部の
    出力端子間の電圧が上記所定範囲の下限値以下かを判定
    する充電電圧判定部を備えて、 上記充電電圧制御部は、待機動作時、上記充電電圧判定
    部が上記整流部の出力端子間の電圧が上記所定範囲の上
    記上限値以上であると判定すると、上記第2スイッチン
    グ素子をオンし、上記充電電圧判定部が上記整流部の出
    力端子間の電圧が上記所定範囲の上記下限値以下である
    と判定すると、上記第2スイッチング素子をオフするこ
    とを特徴とするスイッチング電源装置。
  4. 【請求項4】 交流電源からの交流電圧を直流電圧に整
    流する整流部と、 上記整流部の出力端子間に接続され、上記整流部により
    整流された直流電圧を平滑にする平滑用コンデンサと、 上記平滑用コンデンサにより平滑にされた直流電圧をオ
    ンオフすることによって、上記直流電圧を高周波電圧に
    変換する直流−交流変換部と、 上記直流−交流変換部により変換された高周波電圧を所
    定電圧に変換する変圧器と、 上記変圧器により所定電圧に変換された高周波電圧を平
    滑にして直流電圧にする平滑部とを備えたスイッチング
    電源装置において、 上記交流電源の出力端子の一端と上記整流部の入力端子
    の一端との間に接続された電流制限用リアクタンス素子
    と、 上記電流制限用リアクタンス素子に並列に接続された第
    1スイッチング素子と を備えると共に、 待機動作時に上記第1スイッチング素子をオフする第1
    スイッチング素子制御部と、 上記平滑用コンデンサの両端の電圧を検出して、上記平
    滑用コンデンサの充電電圧を判定する充電電圧判定部
    と、 上記整流部の入力端子の一方とグランドとの間に接続さ
    れた第3スイッチング素子と、 上記整流部の入力端子の他方とグランドとの間に接続さ
    れた第4スイッチング素子と、 待機動作時、上記充電電圧判定部の判定結果に基づい
    て、上記平滑用コンデンサの充電電圧が所定範囲内にな
    るように、上記第3,第4スイッチング素子を夫々オン
    オフ制御する充電電圧制御部とを備えたことを特徴とす
    るスイッチング電源装置。
  5. 【請求項5】 交流電源からの交流電圧を直流電圧に整
    流する整流部と、 上記整流部の出力端子間に接続され、上記整流部により
    整流された直流電圧を平滑にする平滑用コンデンサと、 上記平滑用コンデンサにより平滑にされた直流電圧をオ
    ンオフすることによって、上記直流電圧を高周波電圧に
    変換する直流−交流変換部と、 上記直流−交流変換部により変換された高周波電圧を所
    定電圧に変換する変圧器と、 上記変圧器により所定電圧に変換された高周波電圧を平
    滑にして直流電圧にする平滑部とを備えたスイッチング
    電源装置において、 上記交流電源の出力端子の一端と上記整流部の入力端子
    の一端との間に接続された電流制限用リアクタンス素子
    と、 上記電流制限用リアクタンス素子に並列に接続された第
    1スイッチング素子とを備えると共に、 待機動作時に上記第1スイッチング素子をオフする第1
    スイッチング素子制御部と、 上記平滑用コンデンサの両端の電圧を検出して、上記平
    滑用コンデンサの充電電圧を判定する充電電圧判定部
    と、 待機動作時、上記充電電圧判定部の判定結果に基づい
    て、上記平滑用コンデンサの充電電圧が所定範囲になる
    ように、上記第1スイッチング素子をオンオフ制御する
    充電電圧制御部とを備えたことを特徴とするスイッチン
    グ電源装置。
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