JP3506192B2 - 積層濾材及びその製造方法 - Google Patents

積層濾材及びその製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、工場、ビル等において
外気を取り入れる場合に使用される空気清浄用積層濾
材、またビル個別空調、自動車内の除塵等に用いられる
空気清浄用積層濾材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より工場、ビル等において外気を取
り入れる場合、あるいはビル個別空調、自動車内空間や
一般家庭の室内空間の浄化を目的として、ガラス濾紙あ
るいは高分子繊維を不織布状にしたもの等からなる空気
清浄用フィルターが使用されている。該空気清浄用フィ
ルターにおいては、用途に応じて難燃性、抗菌性、防か
び性、あるいは加工を容易にするための剛性等が要求さ
れる場合があり、これらの要求を満足する為に他のシー
ト状素材と積層し用いているのが現状である。この場合
の積層法としてエチレン・酢酸ビニル共重合体(以下E
VAと略す)ポリアミド系のホットメルト接着剤からな
る網状の接着シートを被接着シートの層間に挟み込み、
熱ロールにより上下から圧締する方法が従来から知られ
ている。
【0003】しかしながらホットメルト接着剤からなる
網状の接着シートを被接着シートの層間に挟み込み、熱
ロールにより上下から圧締する方法を用いる場合におい
ては、図1に示すようにロール状の接着シートから巻き
出しを行うことになる。したがって、接着シート自身に
充分な強度が要求されるため、網状の接着シートの目付
量を大きくしたり繊維径を太くしたり、強度保持用の補
強糸をいれたりする必要が生じ、結果として接着シート
が形成するデッドスペースが大きくなり圧力損失の上昇
を招く。また、この方法においては本来熱を与える必要
の無い被接着シートを介してホットメルト接着剤からな
る網状の接着シートに熱を伝達し、溶融すると同時に圧
締することにより接着を行うために、被接着シートを含
むフィルター濾材全体に熱と圧力を加えることとなり、
収縮、潰れ等により嵩密度が大きくなり、圧力損失の上
昇を引き起こしてしまう。さらに被接着シートとしてエ
レクトレット化された素材を使用する場合においては、
熱によりエレクトレット化された素材からの電荷の放出
が起こり、フィルター濾材の捕集効率低下を招くという
問題がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記問題点を
鑑み、濾材用途として用いる複数の不織布状シート素材
を積層する場合に、圧力損失の上昇を極力抑える積層方
法により製作された積層濾材を提供しようとするもので
ある。さらに積層濾材としてエレクトレット化された素
材を使用するケースにおいては、積層による捕集効率の
低下の無いフィルター濾材を提供しようとするものであ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は複数の不織布状
シート材料を室温で粘着性を有する繊維状の接着剤を介
して接着されていることを特徴とする積層濾材及び室温
で粘着性を有する接着剤を溶融状態でノズルより吐出
し、細径の繊維状となし、一方の不織布状シート材料の
片面に付与した後、該接着剤付与面に他方の不織布状シ
ート材料を重ね合わせ60℃以下の温度で圧締接合する
ことを特徴とする積層濾材の製造方法である。
【0006】前記のホットメルト接着剤からなる網状の
シートを被接着シートの層間に挟み込み、熱ロールによ
り上下から圧締する従来の方法においては、図1及び図
2に示すように、フィルター濾材を構成する被接着シー
ト1と2の層間にホットメルト接着剤からなる網状の接
着シートを挟み込み、熱ロール31および32によりホ
ットメルト接着剤からなる網状の接着シートを加熱溶融
し、接着することで積層フィルター濾材21を得ること
になる。しかしながら、この方法ではホットメルト接着
剤からなる網状の接着シート11を安定して供給するた
めにホットメルト接着剤からなる網状の接着シート11
には充分な強度が要求され、網状の接着シートの目付量
を大きくしたり、繊維径を太くしたり、強度保持用の補
強糸をいれたりする必要が生じ、結果として接着シート
が形成するデッドスペースが大きくなり圧力損失の上昇
を招いてしまうという問題がある。
【0007】また、この方法においては熱ロール31お
よび32にて圧締することにより被接着シート1および
2を介して、ホットメルト接着剤からなる網状の接着シ
ートに熱および圧力を加えるため、本来加熱の必要の無
い被接着シート1および2に熱および圧力が加わり、収
縮、潰れ等が生じ、結果として積層フィルター濾材21
全体の圧力損失の上昇を引き起こしてしまうという問題
がある。さらに被接着シートとしてエレクトレット化さ
れた素材を使用する場合においては、熱によりエレクト
レット化された素材からの電荷の放出が起こり、フィル
ター濾材の捕集効率低下を招くという問題がある。この
様な問題を解決するためには、被接着シートと被接着シ
ートの間に挟み込む接着シートにより生ずるデットスペ
ースを最小限にとどめると同時に被接着シートに加わる
熱および圧力を極力小さくする必要がある。しかしこの
場合充分な接着強度が得られないという欠点が伴う。
【0008】本発明は、したがって、前記従来技術の如
き積層濾材を構成する被接着シート層間にホットメルト
接着剤からなる網状の接着シートを挟んでから加熱ロー
ラーにより溶融状態とするのではなく、被接着シート層
間に室温で接着性を有する接着剤を直接溶融して繊維状
として塗布し、常温で圧締接合することにより接着した
空気清浄用積層濾材およびその製法を提供するものであ
る。
【0009】図3は本発明の一例を示すものであり、室
温で粘着性を有する接着剤を溶融タンク51にて溶融し
た接着剤と空気加熱器52にて加熱された空気が同時に
塗布ノズル53に供給され、接着剤12が被接着シート
1と2の層間に繊維状で塗布された後、ニップロール3
3及び34にて軽く圧締し積層濾材22を得る。本発明
では被接着シート層間に溶融状態で直接塗布する室温で
粘着性を有する接着剤が繊維状であることに特徴があ
る。好ましくは該繊維状接着剤は平均繊維径が200μ
m以下、更に好ましくは100μm以下であることが望
ましい。また該繊維状接着剤の付与量は平均目付量とし
て1層当たり1g/m2 以上、20g/m2 未満、好ま
しくは1g/m2 以上、10g/m2 未満である。
【0010】すなわち、本発明では室温で粘着性を有す
る接着剤を溶融状態で被接着シート層間に直接繊維状で
塗布するため、接着剤よりなる接着層自身に強度を与え
る必要がないので、その繊維径は細くてよく、接着に必
要な量のみを塗布すればよいので、塗布する目付量も小
さくすることができる。前記の如く、本発明の接着剤よ
りなる接着層が繊維状であることが重要であり、その繊
維の平均繊維径は200μm以下であることが好まし
い。平均繊維径を200μm以下とすることにより接着
剤単位重量当たりの繊維本数が増加し、接着に寄与する
繊維の表面積が増加し、少量の接着剤により充分な接着
強度を得ることができる。さらに、該接着層の平均目付
量は1g/m2 以上、10g/m2 未満であることが好
ましく、更に好ましくは2〜5g/m2 である。平均目
付量が20g/m2 を超えると接着層を構成する繊維本
数が多すぎるため圧力損失が増大し、本発明の効果が半
減する。また、平均目付量が1g/m2 未満では接着に
必要な繊維表面積を得ることができない。
【0011】尚、本発明で言う室温で粘着性を有する接
着剤とは、室温(30℃以下)で粘着性を有し、軽い圧
力で被着材に接着する物質を意味する。かかる本発明で
使用する室温で粘着性を有する接着剤はASTM D
2979に記されるプローブタックが、25℃において
300g/5mmφ以上であることが重要である。使用
する接着剤のASTM D 2979に記されるプロー
ブタックが、25℃において300g/5mmφ未満の
場合、溶融状態で被接着シート間に直接塗布された繊維
状の接着剤が完全に固化する前に素早く圧締することに
より被接着シートと被接着シートを接着することが可能
となるが、環境温度が低い場合や接着剤塗布時の繊維径
を細くした場合には溶融状態で塗布された繊維状接着剤
が短時間で固化するために接着ができなかったり、接着
力が不充分となる。一方、接着剤のASTM D 29
79に記されるプローブタックを、25℃において30
0g/5mmφ以上とすることにより該繊維状接着剤が
固化した場合にも粘着力による接着が可能であり、環境
温度が低い場合や塗布時の繊維径が細い場合等において
も安定した接着が可能となる。
【0012】また、該室温で粘着性を有する接着剤はス
チレン、ブタンジエン、イソプレン、ブテン、プロピレ
ン、エチレンの6種類の成分の内、少なくとも2成分か
らなる共重合体を含む合成ゴム系の接着剤が好適であ
る。接着剤を前記組成とすることにより、室温で充分な
タック性を有し、操業性のよい接着効果をえることがで
きる。
【0013】また、一般にエレクトレットフィルターが
積層状態で用いられる場合においては、積層時の加熱に
より電荷の放出や中和が起こり、エレクトレット性が低
下しフィルターの捕集効率低下を招くことが知られてい
る。しかし本発明においてはフィルター濾材を構成する
被接着シートとしてエレクトレット化された不織布を使
用した場合においても被接着シートに直接熱を加えない
ため、上記問題の発生を防ぐことができる。
【0014】本発明では室温で粘着性を有する接着剤を
繊維状とする方法として、小さい口径のノズルから細繊
維状に吐出し被接着シート面に塗布することも可能であ
るが、溶融状態にある該接着剤をノズルから吐出すると
同時に100℃〜160℃に加熱されたエアーにより延
伸し細繊維とする方法が好ましい。この様にして繊維状
となった接着剤は、被接着層に挟まれる様に塗布され、
直ちに接着層を形成する。この際の接着剤の溶融粘度は
700〜30,000cpsに調節することが望まし
い。好ましくは1,000〜10,000cps、より
好ましくは4,000〜7,000cpsである。70
0cpsより低い粘度領域では、繊維状にならず粒状の
飛散物が生じ不均一な接着状態を呈し、30,000c
psより高い粘度領域では流動性が小さすぎて繊維状で
塗布すること自体が不可能となる。
【0015】また、本発明の接着剤の塗布に使用するノ
ズルとしては図7に示すように、中央に樹脂吐出口53
aを有し、該樹脂吐出口の周りに円形に配置され、螺旋
状に空気を吐出するよう加工された第1の空気吐出口5
3bを有し、さらに第1の空気吐出口の周りに濾材の長
手方向に対して直角になるように左右両側に配置され、
垂直下方向に対して45度の角度で左右両側から交差す
る形で空気を吐出するよう加工された第2の空気吐出口
53cを有するものが挙げられる。該塗布ノズルを使用
した場合、吐出された接着剤は即座に第1及び第2の空
気吐出口から吐出される加熱された空気により延伸、分
散され被接着シートの層間に挟まれる様に一定の巾で塗
布される。このようにして塗布された接着剤は繊維状と
なる。この後、60℃以下、好ましくは40℃以下、更
に好ましくは30℃以下の温度に設定したニップロール
等で軽く圧締する事により接着がなされ、接着層を含め
3層からなる積層フィルター濾材となる。また上述の一
連の操作を繰り返し行うことや、図6に示すように被接
着シートの一つに表裏両側から接着剤を塗布することに
よって、1度により多くの層からなる積層濾材の製作も
可能である。以下実施例によって本発明を更に詳述する
が、下記実施例は本発明を制限するものではなく、本発
明の趣旨を逸脱しない範囲で変更実施することは全て本
発明の技術範囲に包含される。
【0016】
【実施例】
(実施例1)被接着シートの一方として、平均繊度7デ
ニールのポリクラール短繊維とポリビニルアルコール
(以下PVAと略す)からなる、平均目付量65g/m
2 の湿式不織布(以下被接着シートAとする)を用い、
被接着シートの他方として、平均繊維径4μmのポリプ
ロピレン繊維からなる、平均目付量20g/m2 のメル
トブローン不織布(以下被接着シートBとする)を用い
て、スチレン、ブタンジエン、イソプレン、プロピレ
ン、エチレンを成分として含み、ASTM D 297
9に記されるプローブタックが、25℃において950
g/5mmφである合成ゴム系の接着剤を140℃で溶
融し、1mmφの吐出ノズルから吐出し140℃の加熱
空気流で延伸し平均目付量が3g/m2 となるように塗
布した後、25℃のニップロールで圧締することにより
実施例1の積層濾材を得た。この時の繊維状となった接
着剤の平均繊維系は50μmであり、ニップロール間の
距離は0.45mmであった。
【0017】(実施例2及び3)実施例1と同じ素材、
同じ方法及び同じ接着剤からなる接着層の平均目付量の
みを6g/m2 、9g/m2 と変化させることにより、
実施例2及び3の積層濾材を得た。
【0018】(比較例1)実施例1〜3と同じ素材、同
じ方法及び同じ接着剤を用いて接着層の平均目付量のみ
を30g/m2 とした比較例1の積層濾材を作製した。
実施例1〜3及び比較例1は、被接着シートAと被接着
シートBがホットメルト型粘着剤からなる接着層を介し
て存在する3層構造のフィルター濾材となっている。
【0019】(比較例2)被接着層として実施例1〜3
及び比較例1と同じ被接着シートAと被接着シートBを
用い、該被接着シート2層の間に、接着剤成分のEVA
繊維状物と綿糸で構成された、平均目付量15g/m2
(内訳:EVA12g/m2 、綿糸3g/m2 )である
網状の接着シート(以下接着シートと略す)を接着層と
して挟み込み、90℃に加熱されたニップロールで圧締
することにより比較例2を得た。この時のニップロール
間の距離は0.45mmであった。したがって、比較例
2は被接着シートAと被接着シートBが、上記接着シー
トからなる接着層を介して存在する3層構造のフィルタ
ー濾材となっている。
【0020】実施例1〜3及び比較例1、2に用いた被
接着シートAと被接着シートBの各々の風速10cm/
sにおける圧力損失と、実施例1〜3及び比較例1、2
の風速10cm/sにおける圧力損失を測定した。測定
結果を表1に示す。
【0021】(実施例4)被接着シートの一方として、
平均繊度7デニールのポリクラール短繊維とPVAから
なる、平均目付量75g/m2 の湿式不織布(以下被接
着シートCとする)を用い、被接着シートの他方とし
て、平均繊維径2.3μmのポリプロピレン繊維からな
る、平均目付量30g/m2 のエレクトレット化された
メルトブローン不織布(以下被接着シートDとする)を
用いて、実施例1〜3に使用したものと同じ接着剤を用
い同じ条件で平均目付量が3g/m2 となるように塗布
した後、25℃のニップロールで圧締した。この時の繊
維状となった接着剤の平均繊維径は50μmであり、ニ
ップロール間の距離は0.45mmであった。これを1
回目とする。更に、同様にして被接着シートCの1回目
に接着剤を塗布した反対側に該接着剤を塗布し、2回目
の接着を行い実施例4を得た。2回目のニップロール間
の距離は0.60mmであった。したがって、実施例4
は被接着シートCの両側に、接着剤からなる接着層を介
し、被接着シートDが存在する5層構造のフィルター濾
材となっている。
【0022】(比較例3)被接着層として実施例4と同
じ被接着シートCと被接着シートDを用い、該被接着シ
ートCの両側に、比較例2に使用したものと同じ接着シ
ートを接着層として堆積し、更にその外側に被接着シー
トDを堆積し、90℃に加熱されたニップロールで圧縮
することにより比較例3を得た。この時のニップロール
間の距離は0.45mmであり、実施例4でのニップロ
ール間の距離0.60mmに比べて狭くなっているが、
これは実施例4の場合接着層として用いる接着剤が常温
でタックを有しているため、軽い圧締で接着するのと対
照的に、比較例3の場合接着層として用いる接着シート
を溶融状態にした状態できつく圧縮しなければ、接着性
を発現しないためである。またこの様にして得られた比
較例3は被接着シートCの両側に、上記接着シートから
なる接着層を介し、被接着シートDが存在する5層構造
のフィルター濾材となっている。
【0023】実施例4及び比較例3に用いた被接着シー
トCと被接着シートDの各々の風速10cm/sにおけ
る圧力損失並びに0.3μm大気塵捕集効率と、実施例
4及び比較例3の風速10cm/sにおける圧力損失並
びに0.3μm大気塵捕集効率を測定した。結果を表1
に示す。
【0024】(実施例5)用いる接着剤の25℃プロー
ブタックが470g/5mmφであることを除いては実
施例1と同様にして実施例5の積層濾材を作製し評価し
た。結果を表1に示す。 (比較例4)圧締時の温度を25℃としたことを除いて
は、比較例2と同様にして比較例4の積層濾材とし評価
した。結果は表1に示した。
【0025】
【表1】
【0026】表1に示すように、明らかに実施例1〜3
は比較例2に対して接着による圧力損失の上昇が小さ
い。これは比較例2において、接着層である接着シート
が積層濾材を構成する被接着シートA及び被接着シート
Bを介して加熱されるのに対し、実施例1〜3及び5に
おいては、接着層として室温で粘着性を有する接着剤を
使用しているため常温下で接着が出来、積層濾材を構成
する被接着シートA及び被接着シートBが直接加熱され
ないからである。すなわち比較例2で起こっている熱収
縮による圧力損失の上昇が実施例1〜3ではほとんど起
こっておらず、圧力損失の上昇の小さい積層方法となっ
ている。また比較例1も実施例1〜3と同様の効果を有
するが、接着層の平均目付量が大きいため、接着剤自体
のデッドスペース形成に起因する圧力損失の上昇が起こ
っている。したがって本発明は、接着層の平均目付量が
1層当たり1g/m2 以上、20g/m2 未満の範囲に
おいて、その効果を充分に発揮するものである。また比
較例4で示されるように従来のホットメルト接着剤網状
シートを25℃で用いたのでは接着されない結果とな
る。尚、表1における圧力損失の上昇率の計算式は以下
の通りである。
【0027】
【数1】
【0028】さらに、実施例4は比較例3に比べて捕集
効率の劣化が少ないことが分かる。これも積層濾材を構
成する被接着シートDを直接加熱するか否かに起因して
いる。比較例3において、接着層である接着シートが積
層濾材を構成する被接着シートDを介して加熱され、加
熱により電荷の放出や中和が起こり、エレクトレット性
が低下しフィルターの捕集効率低下を招いているのに対
し、実施例4においては、積層濾材を構成する被接着シ
ートDが直接加熱されないため、濾材の捕集効率低下は
起こっていない。したがって積層濾材としてエレクトレ
ット化された素材を使用する場合、本発明の効果はより
一層発揮されるものである。尚、この場合の圧力損失の
上昇率の計算式は以下の通りである。
【0029】
【数2】
【0030】
【発明の効果】本発明は以上のように構成されており、
複数のシート状素材を積層して用いる積層濾材において
効力を発揮するものである。しかも本発明では使用する
接着剤の量が少ないことから、生産に際して安価に対応
するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 従来の積層濾材積層方法の一例
【図2】 図1における熱ロール部の拡大図
【図3】 本発明の濾材積層方法の一例
【図4】 本発明の濾材積層方法の一例
【図5】 図4におけるニップロール部の拡大図
【図6】 本発明の濾材積層方法の一例
【図7】 本発明における塗布ノズルの先端部の模式図
【符号の説明】
1、1a、1b、2:被接着シート 11:接着シート 12:接着剤 21、22、23:積層濾材 31、32:熱ロール 33、34:ニップロール 51:接着剤溶融タンク 52:空気加熱器 53:塗布ノズル 53a:樹脂吐出孔 53b、53c:空気吐出孔
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B01D 39/00 - 39/20

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】繊維径2.3〜4μmの範囲にあるエレク
    トレット化された不織布状シートを少なくとも含む複数
    の不織布状シートが、室温で粘着性を有する平均繊維径
    200μm以下の繊維状の接着剤を介して接着されてい
    ることを特徴とする積層濾材。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の繊維状の接着剤が、AS
    TM D 2979で測定される25℃におけるプローブ
    タック値で300g/5mmφ以上であることを特徴と
    する積層濾材。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の繊維状の接着剤がスチレ
    ン、ブタンジエン、プロピレン、エチレン、イソプレ
    ン、ブテンの中から選ばれた少なくとも2種の共重合体
    を含むことを特徴とする積層濾材。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の繊維状の接着剤が平均目
    付量として1g/m 2 以上、10g/m 2 未満であること
    を特徴とする積層濾材。
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