JP3505825B2 - ろう付け後に高い疲労強度を保持するＡｌ合金製熱交換器フィン材 - Google Patents
ろう付け後に高い疲労強度を保持するＡｌ合金製熱交換器フィン材Info
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- C22F1/00—Changing the physical structure of non-ferrous metals or alloys by heat treatment or by hot or cold working
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Description
【０００１】
【産業上の利用分野】この発明は、ろう付け時のろう材
侵入抑制作用を有し、したがってろう材侵入による疲労
強度の低下がきわめて小さいＡｌ合金製熱交換器フィン
材に関するものである。
侵入抑制作用を有し、したがってろう材侵入による疲労
強度の低下がきわめて小さいＡｌ合金製熱交換器フィン
材に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】従来、一般に、例えば自動車などにＡｌ
合金製熱交換器が用いられており、このＡｌ合金製熱交
換器は、各種のＡｌ合金の芯材の片面に、Ａｌ−Ｓｉ系
合金のろう材をクラッドしてなるブレージングシートか
ら成形された管材と、同じく各種のＡｌ合金のフィン材
を前記ろう材を介してろう付け組立てすることにより製
造されるものである。また、一般に、上記の従来Ａｌ合
金製熱交換器フィン材が、 （ａ） 所定組成のＡｌ合金溶湯を半連続鋳造法にて、
例えば厚さ：５００mm×幅：１０００mmの寸法をもった
インゴットに鋳造し、このインゴットは初晶Ｓｉが素地
中に分布した樹枝状組織を有し、 （ｂ） 上記インゴットに、大気中、５００〜６００℃
の温度に４〜１２時間保持の条件で均質化処理を施し
て、上記樹枝状組織の消滅をはかると共に、金属間化合
物を析出させ、もって素地中に初晶Ｓｉと析出金属間化
合物が分散分布した組織とし、 （ｃ） 均質化処理後のインゴットに熱間圧延を施し
て、板厚が５〜６mmの熱延板とし、 （ｄ） 上記熱延板に、冷間圧延と、必要に応じて大気
中、３００〜４００℃の温度に１〜５時間保持の条件で
バッチ式中間焼鈍を施して、上記の初晶Ｓｉが微細化
し、かつ微細にして多量の金属間化合物が素地中に均一
に析出した組織を有する板厚：７０〜１５０μｍの冷延
薄板とする、以上（ａ）〜（ｄ）の基本工程により製造
されることも知られている。
合金製熱交換器が用いられており、このＡｌ合金製熱交
換器は、各種のＡｌ合金の芯材の片面に、Ａｌ−Ｓｉ系
合金のろう材をクラッドしてなるブレージングシートか
ら成形された管材と、同じく各種のＡｌ合金のフィン材
を前記ろう材を介してろう付け組立てすることにより製
造されるものである。また、一般に、上記の従来Ａｌ合
金製熱交換器フィン材が、 （ａ） 所定組成のＡｌ合金溶湯を半連続鋳造法にて、
例えば厚さ：５００mm×幅：１０００mmの寸法をもった
インゴットに鋳造し、このインゴットは初晶Ｓｉが素地
中に分布した樹枝状組織を有し、 （ｂ） 上記インゴットに、大気中、５００〜６００℃
の温度に４〜１２時間保持の条件で均質化処理を施し
て、上記樹枝状組織の消滅をはかると共に、金属間化合
物を析出させ、もって素地中に初晶Ｓｉと析出金属間化
合物が分散分布した組織とし、 （ｃ） 均質化処理後のインゴットに熱間圧延を施し
て、板厚が５〜６mmの熱延板とし、 （ｄ） 上記熱延板に、冷間圧延と、必要に応じて大気
中、３００〜４００℃の温度に１〜５時間保持の条件で
バッチ式中間焼鈍を施して、上記の初晶Ｓｉが微細化
し、かつ微細にして多量の金属間化合物が素地中に均一
に析出した組織を有する板厚：７０〜１５０μｍの冷延
薄板とする、以上（ａ）〜（ｄ）の基本工程により製造
されることも知られている。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】一方、近年のＡｌ合金
製熱交換器の軽量化および小型化はめざましく、これに
伴ない、これを構成するフィン材も薄肉化の傾向にあ
る。しかし上記の従来Ａｌ合金製熱交換器フィン材は、
上記の通り微細な初晶Ｓｉと析出金属間化合物が素地に
多量に分散分布した組織をもつものであることから、ろ
う付け時に前記初晶Ｓｉおよび析出金属間化合物が再結
晶化の核として作用し、微細な再結晶組織をもつものと
なるが、このような微細な再結晶組織は、それだけ結晶
粒界が多いことになり、ろう付け時にろう材が前記結晶
粒界から侵入する割合が増大することになり、このよう
なろう材が結晶粒界を通って侵入したフィン材は疲労強
度の低下が著しく、したがって上記の従来Ａｌ合金製熱
交換器フィン材においては、これを薄肉化すると、ろう
材の結晶粒界からの侵入が中心部まで達し、著しい疲労
強度の低下をもたらすことから、十分満足な薄肉化をは
かることができないのが現状である。
製熱交換器の軽量化および小型化はめざましく、これに
伴ない、これを構成するフィン材も薄肉化の傾向にあ
る。しかし上記の従来Ａｌ合金製熱交換器フィン材は、
上記の通り微細な初晶Ｓｉと析出金属間化合物が素地に
多量に分散分布した組織をもつものであることから、ろ
う付け時に前記初晶Ｓｉおよび析出金属間化合物が再結
晶化の核として作用し、微細な再結晶組織をもつものと
なるが、このような微細な再結晶組織は、それだけ結晶
粒界が多いことになり、ろう付け時にろう材が前記結晶
粒界から侵入する割合が増大することになり、このよう
なろう材が結晶粒界を通って侵入したフィン材は疲労強
度の低下が著しく、したがって上記の従来Ａｌ合金製熱
交換器フィン材においては、これを薄肉化すると、ろう
材の結晶粒界からの侵入が中心部まで達し、著しい疲労
強度の低下をもたらすことから、十分満足な薄肉化をは
かることができないのが現状である。
【０００４】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者等は、
上述のような観点から、ろう付け時におけるろう材の結
晶粒界からの侵入が少ないＡｌ合金製熱交換器フィン材
を開発すべく研究を行なった結果、 （ａ） Ａｌ合金を、重量％（質量％）［以下、％は重
量％（質量％）を示す］、 Ｓｉ：０．９２〜１．５％、 Ｍｎ：０．３〜２．
５％、 Ｚｎ：０．１〜３％、 を含有し、 Ｆｅ：０．６〜１．５％、 Ｔｉ：０．０１〜０．
３％、 Ｚｒ：０．０１〜０．３％、 Ｃｒ：０．０１〜０．
３％、 Ｃｕ：０．０１〜０．７％、 のうちの１種または２種以上、を含有し、さらに必要に
応じて、 Ｍｇ：０．０１〜１％、 Ｉｎ：０．００５〜０．１％、 Ｓｎ：０．０５〜０．
２％、 のうちの１種または２種以上、を含有し、残りがＡｌと
不可避不純物からなる組成を有するＡｌ合金に特定し、 （ｂ） 上記特定したＡｌ合金の溶湯を、薄板連続鋳造
コイル法（双ロールキャスト法）、すなわち３Ｃ法、さ
らに述べれば耐火物製のノズルから一対の水冷ロール間
にＡｌ合金溶湯を供給する方法で、４〜１０mmの厚さの
コイルに直接鋳造し、このコイルは、前記の通り急冷さ
れるので、初晶Ｓｉの晶出が抑制され、かつ初晶Ｓｉも
板厚中心部に集中して晶出し、その他の部分への晶出は
実質的にない組織を有し、 （ｃ） ついで、上記コイルに、均質化処理および熱間
圧延を施すことなく、冷間圧延と、例えば昇温速度：１
００℃／min 以上、加熱温度：４５０〜５５０℃、保持
時間：５〜１００秒の条件での連続焼鈍を施して板厚：
７０〜１５０μｍの冷延コイルとする、 以上（ａ）〜（ｃ）の基本工程でＡｌ合金製熱交換器フ
ィン材を製造すると、この結果のフィン材は、上記の３
Ｃ法で板厚中心部に微細な初晶Ｓｉが集中的に晶出し、
金属間化合物の析出が抑制された組織（均質化処理、熱
間圧延、およびバッチ式中間焼鈍を行なわないので、板
厚全面に亘って金属間化合物の析出が著しく抑制された
ものとなる）をもつようになり、このように再結晶化の
核となる初晶Ｓｉは板厚中心部に存在し、かつ析出金属
間化合物は、その存在がきわめて少ないことから、ろう
付け時の再結晶化が抑止され、この結果結晶粒はろう付
け時も相対的に大きな状態を保持し、この状態では結晶
粒界を通してのろう材の侵入は著しく少なく、かつ前記
板厚中心部に存在する微細な初晶Ｓｉがろう材侵入の障
壁として作用することと相まって疲労強度の低下が著し
く抑制されたものになるという研究結果を得たのであ
る。
上述のような観点から、ろう付け時におけるろう材の結
晶粒界からの侵入が少ないＡｌ合金製熱交換器フィン材
を開発すべく研究を行なった結果、 （ａ） Ａｌ合金を、重量％（質量％）［以下、％は重
量％（質量％）を示す］、 Ｓｉ：０．９２〜１．５％、 Ｍｎ：０．３〜２．
５％、 Ｚｎ：０．１〜３％、 を含有し、 Ｆｅ：０．６〜１．５％、 Ｔｉ：０．０１〜０．
３％、 Ｚｒ：０．０１〜０．３％、 Ｃｒ：０．０１〜０．
３％、 Ｃｕ：０．０１〜０．７％、 のうちの１種または２種以上、を含有し、さらに必要に
応じて、 Ｍｇ：０．０１〜１％、 Ｉｎ：０．００５〜０．１％、 Ｓｎ：０．０５〜０．
２％、 のうちの１種または２種以上、を含有し、残りがＡｌと
不可避不純物からなる組成を有するＡｌ合金に特定し、 （ｂ） 上記特定したＡｌ合金の溶湯を、薄板連続鋳造
コイル法（双ロールキャスト法）、すなわち３Ｃ法、さ
らに述べれば耐火物製のノズルから一対の水冷ロール間
にＡｌ合金溶湯を供給する方法で、４〜１０mmの厚さの
コイルに直接鋳造し、このコイルは、前記の通り急冷さ
れるので、初晶Ｓｉの晶出が抑制され、かつ初晶Ｓｉも
板厚中心部に集中して晶出し、その他の部分への晶出は
実質的にない組織を有し、 （ｃ） ついで、上記コイルに、均質化処理および熱間
圧延を施すことなく、冷間圧延と、例えば昇温速度：１
００℃／min 以上、加熱温度：４５０〜５５０℃、保持
時間：５〜１００秒の条件での連続焼鈍を施して板厚：
７０〜１５０μｍの冷延コイルとする、 以上（ａ）〜（ｃ）の基本工程でＡｌ合金製熱交換器フ
ィン材を製造すると、この結果のフィン材は、上記の３
Ｃ法で板厚中心部に微細な初晶Ｓｉが集中的に晶出し、
金属間化合物の析出が抑制された組織（均質化処理、熱
間圧延、およびバッチ式中間焼鈍を行なわないので、板
厚全面に亘って金属間化合物の析出が著しく抑制された
ものとなる）をもつようになり、このように再結晶化の
核となる初晶Ｓｉは板厚中心部に存在し、かつ析出金属
間化合物は、その存在がきわめて少ないことから、ろう
付け時の再結晶化が抑止され、この結果結晶粒はろう付
け時も相対的に大きな状態を保持し、この状態では結晶
粒界を通してのろう材の侵入は著しく少なく、かつ前記
板厚中心部に存在する微細な初晶Ｓｉがろう材侵入の障
壁として作用することと相まって疲労強度の低下が著し
く抑制されたものになるという研究結果を得たのであ
る。
【０００５】この発明は、上記の研究結果に基づいてな
されたものであって、薄板連続鋳造コイル法により直接
鋳造されたコイルの冷間圧延材からなると共に、 Ｓｉ：０．９２〜１．５％、 Ｍｎ：０．３〜２．
５％、 Ｚｎ：０．１〜３％、 を含有し、 Ｆｅ：０．６〜１．５％、 Ｔｉ：０．０１〜０．
３％、 Ｚｒ：０．０１〜０．３％、 Ｃｒ：０．０１〜０．
３％、 Ｃｕ：０．０１〜０．７％、 のうちの１種または２種以上、を含有し、さらに必要に
応じて、 Ｍｇ：０．０１〜１％、 Ｉｎ：０．００５〜０．１％、 Ｓｎ：０．０５〜０．
２％、 のうちの１種または２種以上、を含有し、残りがＡｌと
不可避不純物からなる組成、並びに微細な初晶Ｓｉが板
厚中心部に集中的に晶出し、金属間化合物の析出が抑制
された組織を有する、ろう付け後に高い疲労強度を保持
するＡｌ合金製熱交換器フィン材に特徴を有するもので
ある。
されたものであって、薄板連続鋳造コイル法により直接
鋳造されたコイルの冷間圧延材からなると共に、 Ｓｉ：０．９２〜１．５％、 Ｍｎ：０．３〜２．
５％、 Ｚｎ：０．１〜３％、 を含有し、 Ｆｅ：０．６〜１．５％、 Ｔｉ：０．０１〜０．
３％、 Ｚｒ：０．０１〜０．３％、 Ｃｒ：０．０１〜０．
３％、 Ｃｕ：０．０１〜０．７％、 のうちの１種または２種以上、を含有し、さらに必要に
応じて、 Ｍｇ：０．０１〜１％、 Ｉｎ：０．００５〜０．１％、 Ｓｎ：０．０５〜０．
２％、 のうちの１種または２種以上、を含有し、残りがＡｌと
不可避不純物からなる組成、並びに微細な初晶Ｓｉが板
厚中心部に集中的に晶出し、金属間化合物の析出が抑制
された組織を有する、ろう付け後に高い疲労強度を保持
するＡｌ合金製熱交換器フィン材に特徴を有するもので
ある。
【０００６】この発明のフィン材において、これを構成
するＡｌ合金の成分組成を上記の通りに限定した理由を
以下に説明する。 （ａ） Ｓｉ 上記のように、この発明のフィン材においては、その製
造工程上急冷を伴なう３Ｃ法を採用しているので、初晶
Ｓｉの晶出が抑制され、かつ初晶Ｓｉの晶出が主として
板厚中心部に集中されるものである。したがって、Ｓｉ
成分は、素地に固溶して強度を向上させると共に、初晶
Ｓｉとして板厚中心部に存在して、ろう付け時に再結晶
化の核となるのを避け、もって結晶粒界からのろう材の
侵入による疲労強度の低下を抑制する作用をもつが、そ
の含有量が０．９２％未満では前記作用に所望の効果が
得られず、一方その含有量が１．５％を越えると融点低
下が著しく、ろう付け時に局部溶融が発生するようにな
ることから、その含有量を０．９２〜１．５％と定め
た。
するＡｌ合金の成分組成を上記の通りに限定した理由を
以下に説明する。 （ａ） Ｓｉ 上記のように、この発明のフィン材においては、その製
造工程上急冷を伴なう３Ｃ法を採用しているので、初晶
Ｓｉの晶出が抑制され、かつ初晶Ｓｉの晶出が主として
板厚中心部に集中されるものである。したがって、Ｓｉ
成分は、素地に固溶して強度を向上させると共に、初晶
Ｓｉとして板厚中心部に存在して、ろう付け時に再結晶
化の核となるのを避け、もって結晶粒界からのろう材の
侵入による疲労強度の低下を抑制する作用をもつが、そ
の含有量が０．９２％未満では前記作用に所望の効果が
得られず、一方その含有量が１．５％を越えると融点低
下が著しく、ろう付け時に局部溶融が発生するようにな
ることから、その含有量を０．９２〜１．５％と定め
た。
【０００７】（ｂ） Ｍｎ
同じく、この発明のフィン材においては、その製造工程
上、実質的に均質化処理および熱間圧延を行なわず、か
つ冷間圧延中の中間焼鈍もバッチ式焼鈍に代って連続焼
鈍を採用しているので、Ａｌ−Ｍｎ系化合物やＡｌ−Ｍ
ｎ−Ｓｉ系化合物などの金属間化合物の析出が著しく抑
制されるものである。したがって、Ｍｎ成分は、素地に
固溶して高温強度を向上させる作用を発揮するが、その
含有量が０．３％未満では所望の高温強度向上効果が得
られず、一方その含有量が２．５％を越えると、金属間
化合物が析出するようになり、これがろう付け時の再結
晶化の核となり、微細な再結晶組織となってろう材の侵
入が促進し、疲労強度が低下するようになることから、
その含有量を０．３〜２．５％、望ましくは１．０〜
１．８と定めた。
上、実質的に均質化処理および熱間圧延を行なわず、か
つ冷間圧延中の中間焼鈍もバッチ式焼鈍に代って連続焼
鈍を採用しているので、Ａｌ−Ｍｎ系化合物やＡｌ−Ｍ
ｎ−Ｓｉ系化合物などの金属間化合物の析出が著しく抑
制されるものである。したがって、Ｍｎ成分は、素地に
固溶して高温強度を向上させる作用を発揮するが、その
含有量が０．３％未満では所望の高温強度向上効果が得
られず、一方その含有量が２．５％を越えると、金属間
化合物が析出するようになり、これがろう付け時の再結
晶化の核となり、微細な再結晶組織となってろう材の侵
入が促進し、疲労強度が低下するようになることから、
その含有量を０．３〜２．５％、望ましくは１．０〜
１．８と定めた。
【０００８】（ｃ） Ｚｎ
Ｚｎ成分には、素地に固溶して、これを電気化学的に卑
にし、もって管材に対する犠牲陽極効果を確実なものと
する作用があるが、その含有量が０．１％未満では電位
低下が不十分で、所望の犠牲陽極効果を付与することが
できず、一方その含有量が３％を越えても前記作用に一
層の向上効果は現われないことから、その含有量を０．
１〜３％、望ましくは１〜２％と定めた。
にし、もって管材に対する犠牲陽極効果を確実なものと
する作用があるが、その含有量が０．１％未満では電位
低下が不十分で、所望の犠牲陽極効果を付与することが
できず、一方その含有量が３％を越えても前記作用に一
層の向上効果は現われないことから、その含有量を０．
１〜３％、望ましくは１〜２％と定めた。
【０００９】（ｄ） Ｆｅ，Ｔｉ，Ｚｒ，Ｃｒ、および
Ｃｕ これらの成分には、いずれも初晶Ｓｉの板厚中心部への
晶出を促進し、かつ金属間化合物の析出を抑制し、さら
に強度を向上させる作用があるが、その含有量がＦｅ：
０．６％未満、Ｔｉ，Ｚｒ，Ｃｒ、およびＣｕ成分にあ
ってはいずれも０．０１％未満では前記作用に所望の効
果が得られず、一方その含有量がＦｅ：１．５％，Ｔ
ｉ，Ｚｒ、およびＣｒはいずれも０．３％、Ｃｕは０．
７％をそれぞれ越えると、冷間圧延性が低下するように
なることから、その含有量を、それぞれＦｅ：０．６〜
１．５％，Ｔｉ：０．０１〜０．３％，Ｚｒ：０．０１
〜０．３％，Ｃｒ：０．０１〜０．３％、およびＣｕ：
０．０１〜０．７％、さらに望ましくはＦｅ：０．８〜
１．２％，Ｔｉ：０．０５〜０．１５％，Ｚｒ：０．０
５〜０．１５％，Ｃｒ：０．０５〜０．１５％、および
Ｃｕ：０．０５〜０．５％と定めた。
Ｃｕ これらの成分には、いずれも初晶Ｓｉの板厚中心部への
晶出を促進し、かつ金属間化合物の析出を抑制し、さら
に強度を向上させる作用があるが、その含有量がＦｅ：
０．６％未満、Ｔｉ，Ｚｒ，Ｃｒ、およびＣｕ成分にあ
ってはいずれも０．０１％未満では前記作用に所望の効
果が得られず、一方その含有量がＦｅ：１．５％，Ｔ
ｉ，Ｚｒ、およびＣｒはいずれも０．３％、Ｃｕは０．
７％をそれぞれ越えると、冷間圧延性が低下するように
なることから、その含有量を、それぞれＦｅ：０．６〜
１．５％，Ｔｉ：０．０１〜０．３％，Ｚｒ：０．０１
〜０．３％，Ｃｒ：０．０１〜０．３％、およびＣｕ：
０．０１〜０．７％、さらに望ましくはＦｅ：０．８〜
１．２％，Ｔｉ：０．０５〜０．１５％，Ｚｒ：０．０
５〜０．１５％，Ｃｒ：０．０５〜０．１５％、および
Ｃｕ：０．０５〜０．５％と定めた。
【００１０】（ｅ） Ｍｇ
Ｍｇ成分には、素地に固溶して強度を一段と向上させる
作用があるので、必要に応じて含有されるが、その含有
量が０．０１％未満では所望の強度向上効果が得られ
ず、一方その含有量が１％を越えると、融点が低下し、
ろう付け時に局部溶融を起こすようになることから、そ
の含有量を０．０１〜１％、望ましくは０．０５〜０．
３％と定めた。
作用があるので、必要に応じて含有されるが、その含有
量が０．０１％未満では所望の強度向上効果が得られ
ず、一方その含有量が１％を越えると、融点が低下し、
ろう付け時に局部溶融を起こすようになることから、そ
の含有量を０．０１〜１％、望ましくは０．０５〜０．
３％と定めた。
【００１１】（ｅ） ＩｎおよびＳｎ
これらの成分には、いずれも素地に固溶して、これを電
気化学的に卑にし、もって管材に対する犠牲陽極効果を
確実なものとする作用があるので、必要に応じて含有さ
れるが、その含有量が、それぞれＩｎ：０．００５％未
満、およびＳｎ：０．０５％未満では電位低下が不十分
で、所望の犠牲陽極効果を付与することができず、一方
その含有量が、それぞれＩｎ：０．１％、およびＳｎ：
０．２％を越えても前記作用に一層の向上効果は現われ
ないことから、その含有量を、それぞれＩｎ：０．００
５〜０．１％、およびＳｎ：０．０５〜０．２％、さら
に望ましくはＩｎ：０．０１〜０．０５％、およびＳ
ｎ：０．０５〜０．１５％と定めた。
気化学的に卑にし、もって管材に対する犠牲陽極効果を
確実なものとする作用があるので、必要に応じて含有さ
れるが、その含有量が、それぞれＩｎ：０．００５％未
満、およびＳｎ：０．０５％未満では電位低下が不十分
で、所望の犠牲陽極効果を付与することができず、一方
その含有量が、それぞれＩｎ：０．１％、およびＳｎ：
０．２％を越えても前記作用に一層の向上効果は現われ
ないことから、その含有量を、それぞれＩｎ：０．００
５〜０．１％、およびＳｎ：０．０５〜０．２％、さら
に望ましくはＩｎ：０．０１〜０．０５％、およびＳ
ｎ：０．０５〜０．１５％と定めた。
【００１２】
【実施例】つぎに、この発明のＡｌ合金製熱交換器フィ
ン材を実施例により具体的に説明する。通常の溶解法に
て、それぞれ表１に示される組成をもったＡｌ合金溶湯
Ａ〜Ｆを調製し、これらのＡｌ合金溶湯を、３Ｃ法（双
ロールキャスト法）を用い、ロール直径：６００mm、ロ
ール間距離：６mm、溶湯温度：７２５℃、鋳造速度：８
００mm／min の条件で厚さ：６mmのコイルに直接鋳造
し、ついでこのコイルに、均質化処理および熱間圧延を
施すことなく、通常の条件で冷間圧延を施し、板厚が
１．８mmになった時点で、昇温速度：１０５℃／min 、
温度：４６５℃、保持時間：２０秒、冷却速度：２１０
０℃／min の条件で１回目の中間連続焼鈍を行ない、さ
らに冷間圧延を施して板厚が０．２mmになった時点で、
昇温速度：３２００℃／min 、温度：５４０℃、保持時
間：９０秒、冷却速度：４５０℃／minの条件で２回目
の中間連続焼鈍を行ない、以後、５０μｍの板厚まで冷
間圧延を続行することにより本発明フィン材１〜５をそ
れぞれ製造した。
ン材を実施例により具体的に説明する。通常の溶解法に
て、それぞれ表１に示される組成をもったＡｌ合金溶湯
Ａ〜Ｆを調製し、これらのＡｌ合金溶湯を、３Ｃ法（双
ロールキャスト法）を用い、ロール直径：６００mm、ロ
ール間距離：６mm、溶湯温度：７２５℃、鋳造速度：８
００mm／min の条件で厚さ：６mmのコイルに直接鋳造
し、ついでこのコイルに、均質化処理および熱間圧延を
施すことなく、通常の条件で冷間圧延を施し、板厚が
１．８mmになった時点で、昇温速度：１０５℃／min 、
温度：４６５℃、保持時間：２０秒、冷却速度：２１０
０℃／min の条件で１回目の中間連続焼鈍を行ない、さ
らに冷間圧延を施して板厚が０．２mmになった時点で、
昇温速度：３２００℃／min 、温度：５４０℃、保持時
間：９０秒、冷却速度：４５０℃／minの条件で２回目
の中間連続焼鈍を行ない、以後、５０μｍの板厚まで冷
間圧延を続行することにより本発明フィン材１〜５をそ
れぞれ製造した。
【００１３】また、比較の目的で、同じく表１に示され
る組成のＡｌ合金溶湯Ａ〜Ｆを用い、これを半連続鋳造
法にて厚さ：５００mm×幅：１０００mmの寸法をもった
インゴットに鋳造し、このインゴットに、大気中、５０
０〜６００℃の範囲内の所定温度に８時間保持の条件で
均質化処理を施した後、通常の条件で熱間圧延を行なっ
て板厚：６mmの熱延板とし、さらにこの熱延板に、通常
の条件で冷間圧延を施し、板厚が１．８mmおよび０．２
mmになった時点でそれぞれ大気中、３００〜４００℃の
範囲内の所定温度に３時間保持の条件でバッチ式中間焼
鈍を施し、板厚：５０μｍまで冷間圧延を行なうことに
より従来フィン材１〜５をそれぞれ製造した。
る組成のＡｌ合金溶湯Ａ〜Ｆを用い、これを半連続鋳造
法にて厚さ：５００mm×幅：１０００mmの寸法をもった
インゴットに鋳造し、このインゴットに、大気中、５０
０〜６００℃の範囲内の所定温度に８時間保持の条件で
均質化処理を施した後、通常の条件で熱間圧延を行なっ
て板厚：６mmの熱延板とし、さらにこの熱延板に、通常
の条件で冷間圧延を施し、板厚が１．８mmおよび０．２
mmになった時点でそれぞれ大気中、３００〜４００℃の
範囲内の所定温度に３時間保持の条件でバッチ式中間焼
鈍を施し、板厚：５０μｍまで冷間圧延を行なうことに
より従来フィン材１〜５をそれぞれ製造した。
【００１４】この結果得られた本発明フィン材１〜５お
よび従来フィン材１〜５の厚さ方向断面を金属顕微鏡に
より観察したところ、前者はいずれも板厚中心部に微細
な初晶Ｓｉが集中的に晶出し、金属間化合物などの析出
はほとんど見られない組織を示し、一方後者は微細な初
晶Ｓｉと析出金属間化合物が全面に亘って多量に分散分
布した組織を示した。
よび従来フィン材１〜５の厚さ方向断面を金属顕微鏡に
より観察したところ、前者はいずれも板厚中心部に微細
な初晶Ｓｉが集中的に晶出し、金属間化合物などの析出
はほとんど見られない組織を示し、一方後者は微細な初
晶Ｓｉと析出金属間化合物が全面に亘って多量に分散分
布した組織を示した。
【００１５】つぎに、上記の各種フィン材について、ろ
う付け後の疲労強度を評価する目的で、幅：２５mm×長
さ：２００mmの寸法に切り出し、この両面に２０μｍを
有するＪＩＳＺ３２６３ＢＡ４０４５ろう材を重ね合わ
せて水平に置き、この状態で窒素雰囲気中、温度：６１
０℃に５分間保持のろう付け条件に相当する条件で加熱
した後、これより平行部幅：１０mm×平行部長さ：５０
mmの試験片を切り出し、応力：１０kgf ／mm2 の引張り
と無負荷を３０Ｈｚで繰り返す疲労試験を行ない、前記
試験片が破断に至るまでの繰り返し回数を測定した。こ
の測定結果を表２に示した。また、表２には、上記のろ
う付け加熱処理を行なわない場合の疲労試験結果を「ろ
う付け加熱前」として示した。
う付け後の疲労強度を評価する目的で、幅：２５mm×長
さ：２００mmの寸法に切り出し、この両面に２０μｍを
有するＪＩＳＺ３２６３ＢＡ４０４５ろう材を重ね合わ
せて水平に置き、この状態で窒素雰囲気中、温度：６１
０℃に５分間保持のろう付け条件に相当する条件で加熱
した後、これより平行部幅：１０mm×平行部長さ：５０
mmの試験片を切り出し、応力：１０kgf ／mm2 の引張り
と無負荷を３０Ｈｚで繰り返す疲労試験を行ない、前記
試験片が破断に至るまでの繰り返し回数を測定した。こ
の測定結果を表２に示した。また、表２には、上記のろ
う付け加熱処理を行なわない場合の疲労試験結果を「ろ
う付け加熱前」として示した。
【００１６】
【表１】
【００１７】
【表２】
【００１８】
【発明の効果】表２に示される結果から、本発明フィン
材１〜５は、いずれもろう付け時の再結晶化が抑制さ
れ、結晶粒は相対的に粗大な状態を保持するので、結晶
粒界からのろう材の侵入がきわめて少ないことから、ろ
う付け後の疲労強度の低下がきわめて小さいのに対し
て、従来フィン材１〜５は、いずれも微細な初晶Ｓｉお
よび析出金属間化合物が素地中に多量に分散分布した組
織をもち、この初晶Ｓｉおよび析出金属間化合物がろう
付け時に再結晶化の核となって微細組織となり、この結
果は結晶粒界の増大をもたらし、それだけ結晶粒界から
のろう材の侵入が促進されるので、ろう付け後の疲労強
度の低下が著しいことが明らかである。上述のように、
この発明のＡｌ合金製熱交換器フィン材は、ろう付け後
の疲労強度の低下が著しく抑制されるので、これの薄肉
化をはかることができ、熱交換器の軽量化および小型化
に大いに寄与するものである。
材１〜５は、いずれもろう付け時の再結晶化が抑制さ
れ、結晶粒は相対的に粗大な状態を保持するので、結晶
粒界からのろう材の侵入がきわめて少ないことから、ろ
う付け後の疲労強度の低下がきわめて小さいのに対し
て、従来フィン材１〜５は、いずれも微細な初晶Ｓｉお
よび析出金属間化合物が素地中に多量に分散分布した組
織をもち、この初晶Ｓｉおよび析出金属間化合物がろう
付け時に再結晶化の核となって微細組織となり、この結
果は結晶粒界の増大をもたらし、それだけ結晶粒界から
のろう材の侵入が促進されるので、ろう付け後の疲労強
度の低下が著しいことが明らかである。上述のように、
この発明のＡｌ合金製熱交換器フィン材は、ろう付け後
の疲労強度の低下が著しく抑制されるので、これの薄肉
化をはかることができ、熱交換器の軽量化および小型化
に大いに寄与するものである。
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名)
C22C 21/00 - 21/18
Claims (4)
- 【請求項１】 薄板連続鋳造コイル法により直接鋳造さ
れたコイルの冷間圧延材からなると共に、重量％（質量
％）で、 Ｓｉ：０．９２〜１．５％、 Ｍｎ：０．３〜２．
５％、 Ｚｎ：０．１〜３％、 を含有し、さらに、 Ｆｅ：０．６〜１．５％、 Ｔｉ：０．０１〜０．
３％、 Ｚｒ：０．０１〜０．３％、 Ｃｒ：０．０１〜０．
３％、 Ｃｕ：０．０１〜０．７％、 のうちの１種または２種以上、を含有し、残りがＡｌと
不可避不純物からなる組成、並びに微細な初晶Ｓｉが板
厚中心部に集中的に晶出し、金属間化合物の析出が抑制
された組織を有することを特徴とする、ろう付け後に高
い疲労強度を保持するＡｌ合金製熱交換器フィン材。 - 【請求項２】 薄板連続鋳造コイル法により直接鋳造さ
れたコイルの冷間圧延材からなると共に、重量％（質量
％）で、 Ｓｉ：０．９２〜１．５％、 Ｍｎ：０．３〜２．
５％、 Ｚｎ：０．１〜３％、 Ｍｇ：０．０１〜１
％、 を含有し、さらに、 Ｆｅ：０．６〜１．５％、 Ｔｉ：０．０１〜０．
３％、 Ｚｒ：０．０１〜０．３％、 Ｃｒ：０．０１〜０．
３％、 Ｃｕ：０．０１〜０．７％、 のうちの１種または２種以上、を含有し、残りがＡｌと
不可避不純物からなる組成、並びに微細な初晶Ｓｉが板
厚中心部に集中的に晶出し、金属間化合物の析出が抑制
された組織を有することを特徴とする、ろう付け後に高
い疲労強度を保持するＡｌ合金製熱交換器フィン材。 - 【請求項３】 薄板連続鋳造コイル法により直接鋳造さ
れたコイルの冷間圧延材からなると共に、重量％（質量
％）で、 Ｓｉ：０．９２〜１．５％、 Ｍｎ：０．３〜２．
５％、 Ｚｎ：０．１〜３％、 を含有し、 Ｆｅ：０．６〜１．５％、 Ｔｉ：０．０１〜０．
３％、 Ｚｒ：０．０１〜０．３％、 Ｃｒ：０．０１〜０．
３％、 Ｃｕ：０．０１〜０．７％、 のうちの１種または２種以上、を含有し、さらに、 Ｉｎ：０．００５〜０．１％、 Ｓｎ：０．０５〜０．
２％、 のうちの１種または２種、を含有し、残りがＡｌと不可
避不純物からなる組成、並びに微細な初晶Ｓｉが板厚中
心部に集中的に晶出し、金属間化合物の析出が抑制され
た組織を有することを特徴とする、ろう付け後に高い疲
労強度を保持するＡｌ合金製熱交換器フィン材。 - 【請求項４】 薄板連続鋳造コイル法により直接鋳造さ
れたコイルの冷間圧延材からなると共に、重量％（質量
％）で、 Ｓｉ：０．９２〜１．５％、 Ｍｎ：０．３〜２．
５％、 Ｚｎ：０．１〜３％、 Ｍｇ：０．０１〜１
％、 を含有し、 Ｆｅ：０．６〜１．５％、 Ｔｉ：０．０１〜０．
３％、 Ｚｒ：０．０１〜０．３％、 Ｃｒ：０．０１〜０．
３％、 Ｃｕ：０．０１〜０．７％、 のうちの１種または２種以上、を含有し、さらに、 Ｉｎ：０．００５〜０．１％、 Ｓｎ：０．０５〜０．
２％、 のうちの１種または２種、を含有し、残りがＡｌと不可
避不純物からなる組成、並びに微細な初晶Ｓｉが板厚中
心部に集中的に晶出し、金属間化合物の析出が抑制され
た組織を有することを特徴とする、ろう付け後に高い疲
労強度を保持するＡｌ合金製熱交換器フィン材。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP31760694A JP3505825B2 (ja) | 1994-11-28 | 1994-11-28 | ろう付け後に高い疲労強度を保持するＡｌ合金製熱交換器フィン材 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP31760694A JP3505825B2 (ja) | 1994-11-28 | 1994-11-28 | ろう付け後に高い疲労強度を保持するＡｌ合金製熱交換器フィン材 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH08143998A JPH08143998A (ja) | 1996-06-04 |
| JP3505825B2 true JP3505825B2 (ja) | 2004-03-15 |
Family
ID=18090080
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP31760694A Expired - Fee Related JP3505825B2 (ja) | 1994-11-28 | 1994-11-28 | ろう付け後に高い疲労強度を保持するＡｌ合金製熱交換器フィン材 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3505825B2 (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2013086628A1 (en) * | 2011-12-16 | 2013-06-20 | Novelis Inc. | Aluminium fin alloy and method of making the same |
| US11933553B2 (en) | 2014-08-06 | 2024-03-19 | Novelis Inc. | Aluminum alloy for heat exchanger fins |
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| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| DE69727207T2 (de) | 1996-09-09 | 2004-11-25 | Nec Tokin Corp., Sendai | Hoch warmeleitendes magnetisches mischmaterial |
| PT1323839E (pt) * | 1999-11-17 | 2005-09-30 | Corus Aluminium Walzprod Gmbh | Liga de aluminio para soldadura |
| JP2002161324A (ja) * | 2000-11-17 | 2002-06-04 | Sumitomo Light Metal Ind Ltd | 成形性及びろう付け性に優れた熱交換器用アルミニウム合金フィン材 |
| JP4886129B2 (ja) * | 2000-12-13 | 2012-02-29 | 古河スカイ株式会社 | ブレージング用アルミニウム合金フィン材の製造方法 |
| JP4669711B2 (ja) * | 2005-02-17 | 2011-04-13 | 株式会社デンソー | ブレージング用アルミニウム合金フィン材 |
| US7850796B2 (en) | 2007-08-20 | 2010-12-14 | Denso Corporation | Aluminum alloy fin material for brazing |
| EP2159528B1 (en) * | 2008-09-02 | 2015-11-04 | Calsonic Kansei Corporation | Heat exchanger made of aluminum alloy |
| JP5952995B2 (ja) * | 2009-05-25 | 2016-07-13 | 株式会社Uacj | 熱交換器用アルミニウム合金フィン材 |
| JP5545798B2 (ja) * | 2009-05-25 | 2014-07-09 | 株式会社Ｕａｃｊ | 熱交換器用アルミニウム合金フィン材の製造方法 |
| IT1397788B1 (it) * | 2010-01-18 | 2013-01-24 | Ebrille S R L | Tubo di lega di alluminio per impianti di condizionamento. |
| EP2543951B1 (en) | 2010-03-02 | 2020-08-05 | Mitsubishi Aluminum Co.,Ltd. | Heat exchanger constituted of aluminum alloy |
| CN103572101A (zh) * | 2013-10-21 | 2014-02-12 | 姚富云 | 适于硬钎焊的热交换器用铝合金散热片的材料 |
| CN105002403B (zh) * | 2015-07-13 | 2017-01-11 | 苏州金业船用机械厂 | 一种易加工船用铝合金板的制造方法 |
| CN109072357B (zh) * | 2016-02-29 | 2020-09-01 | 爱励轧制产品德国有限责任公司 | 包含轧制铝合金的热交换器 |
| CN110747379A (zh) * | 2019-11-27 | 2020-02-04 | 亚太轻合金(南通)科技有限公司 | 3xxx系铝合金及其制备方法 |
-
1994
- 1994-11-28 JP JP31760694A patent/JP3505825B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2013086628A1 (en) * | 2011-12-16 | 2013-06-20 | Novelis Inc. | Aluminium fin alloy and method of making the same |
| KR20160092028A (ko) * | 2011-12-16 | 2016-08-03 | 노벨리스 인코퍼레이티드 | 알루미늄 핀 합금 및 그 제조 방법 |
| US9719156B2 (en) | 2011-12-16 | 2017-08-01 | Novelis Inc. | Aluminum fin alloy and method of making the same |
| KR102033820B1 (ko) * | 2011-12-16 | 2019-10-17 | 노벨리스 인코퍼레이티드 | 알루미늄 핀 합금 및 그 제조 방법 |
| US11933553B2 (en) | 2014-08-06 | 2024-03-19 | Novelis Inc. | Aluminum alloy for heat exchanger fins |
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| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH08143998A (ja) | 1996-06-04 |
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