JP3504189B2 - 現像装置 - Google Patents

現像装置

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JP3504189B2
JP3504189B2 JP17702399A JP17702399A JP3504189B2 JP 3504189 B2 JP3504189 B2 JP 3504189B2 JP 17702399 A JP17702399 A JP 17702399A JP 17702399 A JP17702399 A JP 17702399A JP 3504189 B2 JP3504189 B2 JP 3504189B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真法または
静電記録法を用いる複写機、ファクシミリ、プリンタ等
の画像形成装置において、現像撹拌部と現像ローラ部と
の間に仕切部材を有する現像装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、現像装置における現像剤撹拌
部と現像ローラ部との間には仕切り板などの仕切部材が
設けられている。
【0003】通常、現像ローラ上に均一な厚さを有する
現像剤の層を形成するためには、現像剤の流動圧をでき
るだけ一定に保つ必要がある。前記撹拌部材は、その円
周方向へ現像剤を送出する能力が大きい。そのため撹拌
部材によって現像剤を撹拌すると、現像剤が急激に現像
ローラ部側へ送られてしまい、現像剤の過剰供給を招
き、現像剤の流動圧が過剰に上昇してしまうという問題
がある。
【0004】そこで、現像ローラ部と現像剤撹拌部との
間に仕切り板などの仕切部材を設けることによって、現
像剤が急激に現像ローラ部側へ送出されることを回避し
て、過剰な現像剤の供給を抑制している。このように仕
切部材によって、現像剤の流動調整を行っている。
【0005】 図13は、典型的な従来の技術の現像装
置2を示す断面図であり、類似の従来の技術は、たとえ
ば実開平2−58255号公報に開示されている。この
従来の技術では、潜像担持体とも呼ばれる感光体1に近
接して配置されている現像装置2において、ケーシング
3内で、仕切部材4によって現像ローラ部5と現像剤撹
拌部6とが区画形成されている。現像ローラ部5には、
現像ローラ7と、現像剤供給ローラ8とが設けられる。
前記現像ローラ7は、図13の紙面に垂直な軸線9方向
に均一な磁場を形成するマグネットロール10と、マグ
ネットロール10の軸線9まわりに回転可能に配設され
る現像スリーブ11とを有する。現像剤撹拌部6には、
現像剤を撹拌するための撹拌部材12が設けられる。
【0006】図示しない現像剤収容部から現像剤撹拌部
6に供給された現像剤は、回転する撹拌部材12によっ
て、現像後に回収した現像剤と均一な状態に混合・撹拌
され、仕切部材4を乗り越えて、現像ローラ部5側に供
給される。この現像剤は、現像ローラ7の表面に磁力に
よって付着して穂立ちを形成した後、規制部材13によ
ってその層厚が規制され、摩擦によって帯電される。一
方、現像ローラ7と所定間隔をあけて保持されている感
光体1においては、通常の電子写真方式によって帯電・
露光された静電潜像が形成される。規制部材13を通過
した現像ローラ7上の現像剤は、感光体1と対向する部
分、すなわち現像ニップ14まで搬送される。現像ロー
ラ7には、現像バイアス電圧が印加されており、静電気
的な力によって感光体1上に形成された静電潜像に現像
剤を吸着して現像する。
【0007】このように上記の現像装置2においては、
現像ローラ7の周囲に常に適正な帯電量を持った適正量
の現像剤を供給することが、良好な画質を確保するため
に不可欠であるため、現像ローラ部5と現像剤撹拌部6
との間に仕切部材4を設けることによって、現像剤撹拌
部6と現像ローラ部5を区画し、これによって現像剤
は、現像剤撹拌部6において撹拌部材12によって均一
に撹拌された後、仕切部材4を乗り越えるようにして現
像ローラ部5に導かれ、こうして現像剤の供給量および
供給圧が適度に制限された状態で供給することができる
ように構成されている。
【0008】 図14は、他の従来の技術の現像装置2
aを示す断面図であり、類似の技術は、たとえば特開平
6−27813号公報に開示されている。この従来の技
術の現像装置2aでは、ケーシング3に仕切部材として
仕切り板15が設けられる。この仕切り板15の先端部
には、図15の拡大断面図に示されるように、現像ロー
ラ7に向かって下方に傾斜する傾斜面16が形成され、
この傾斜面16の上端から撹拌部材12側に水平に延び
る水平部17が形成される。このような傾斜面16の水
平面に対する傾斜角度αおよび水平部17の水平方向の
幅Wを適宜調整することによって、現像剤撹拌部6から
現像ローラ部5への現像剤の供給量および供給圧を制限
し、良好な画像が得られるように構成されている。
【0009】 図16は、さらに他の従来の技術の現像
装置2bを示す断面図であり、類似の技術は、たとえば
特開平7−319290号公報に開示されている。この
現像装置2aでは、ケーシング3に仕切部材として隔壁
18が備えられ、この隔壁18には所定の開口面積を有
する窓部19が所定の高さに設けられている。すなわち
この従来の技術では、隔壁18に設けられている窓部1
9の大きさおよび位置によって、現像剤の供給量および
供給圧を規制し、適正に現像剤を現像ローラ7に供給す
ることができるように構成されている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上記のような図13〜
図16に示される従来の各現像装置2,2a,2bにお
いて、所定の現像条件に基づき現像剤を補給しながら画
像形成を行ったところ、画像形成枚数の進行に伴い現像
剤の粉体流動性が低下し、凝集し易くなる。そのため、
仕切部材を乗り越えて供給される現像ローラ部5側への
現像剤の供給性が低下する。その結果、現像ローラ7上
に現像剤がなくなって、現像画に画像欠けが発生すると
いう問題を有する。
【0011】本発明の目的は、現像剤撹拌部と現像ロー
ラ部との間に仕切部材を有する現像装置において、現像
剤撹拌部側から現像ローラ部側へ現像剤を過不足なく安
定して供給することができ、かつ、現像剤の撹拌不良の
発生を防止することができるようにした現像装置を提供
することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、現像剤が収容
されるケーシング内に、現像ローラを有する現像ローラ
部と、現像ローラ部に現像剤を供給する撹拌部材を有す
る現像剤撹拌部と、上記現像ローラ部と現像剤撹拌部と
の間に水平方向に隣接して設けられる仕切部材とを備
え、感光体と現像ローラとが近接して対向する現像部で
感光体の移動方向と現像ローラの現像剤担持体の移動方
向とが逆になるように構成される現像装置において、上
記現像ローラの中心軸線が撹拌部材の中心軸線よりも高
い位置に配置され、上記撹拌部材の中心軸線が仕切部材
の上端部よりも高い位置に配置され、この仕切部材の上
端部は現像ローラの反発磁極によって形成される解放位
置よりも低い位置に配置されることを特徴とする現像装
置である。
【0013】
【0014】各本発明に従えば、現像剤撹拌部側から現
像ローラ部側へ現像剤を過不足なく安定供給し、かつ、
現像剤の撹拌不良を発生させないようにすることができ
る。また、現像剤の供給量を最適に制限することができ
るので、高温・高湿環境下で放置された場合にも充分な
画像濃度を確保することができる。さらに、撹拌部材で
発生させる現像剤の流動圧が現像剤規制部材へ直接的に
及ばないようにすることができるため、現像ローラ部に
おける現像剤の流動圧が適度の圧力に制御される。その
結果、現像剤の交換効率が良好で、現像ローラ上に形成
される層が均一に形成されることになるので、形成され
る画像の画質をより一層向上させることができる。
【0015】本件発明者らは、上記現像剤撹拌部から現
像ローラ部側への現像剤の供給性能には、現像ローラ、
撹拌部材および仕切部材の相互の高さ関係、仕切部材と
撹拌部材との間隔、さらには現像ローラと仕切部材との
距離といった、現像装置内における配置関係が重要な要
素となっていることを見出した。
【0016】たとえば、仕切部材と撹拌部材との間隔が
開きすぎていたり、撹拌部材の形状がスパイラル形状で
軸方向および垂直方向の搬送力が弱いときや、仕切部材
の頂点位置に働くマグネットローラによる磁気吸引力が
弱いときは、現像剤が現像ローラに供給されない場合が
生じる。
【0017】しかしながら、上記の各従来の現像装置で
は、仕切部材の形状については考慮されているものの、
上記のような配置関係については全く考慮されていな
い。特に、上記の各公報に開示されている従来の技術
は、対向部における感光体の移動方向と現像ローラの移
動方向とが同方向の現像装置であり、感光体の移動方向
と現像ローラの移動方向とが逆になっている現像装置で
は、上記のような仕切部材の形状および配置関係につい
てはほとんど考慮されておらず、現像剤の適正な供給を
確実に実現することが困難である。本発明はこのような
従来の問題を解決し、現像剤撹拌部から現像ローラ部へ
現像剤を過不足なく安定して供給し、かつ現像剤の撹拌
不良を防止することができ、これによって画像欠けのな
い高品位の画像を形成することが可能となる。
【0018】さらに本発明は、前記仕切部材は、上端部
から現像ローラの外周面に沿って現像ローラ側へ向かっ
て下方に傾斜する滑らかな第1曲面と、前記上端部から
撹拌部材の外周部に沿って撹拌部材側へ向かって下方に
傾斜する滑らかな第2曲面とを有し、前記ケーシングの
底面に形成されることを特徴とする。
【0019】本発明に従えば、仕切部材が現像ケーシン
グの底面部における現像剤の流れを円滑で整った流れと
することができるとともに、仕切部材の先端部で現像剤
が滞留せずに、速やかに曲面を滑落して現像ローラ側へ
向かうことになる。そのため、現像剤が過不足なく安定
供給され、得られる画像に撹拌斑、画像欠け等の欠陥の
発生が防止される。また、現像ケーシングの底面が滑ら
かな曲面状に形成されるので、現像剤に対して抵抗を発
生することがなく現像剤がストレスを受けることが抑制
される。
【0020】さらに本発明は、前記仕切部材は、上端部
から現像ローラの外周面に沿ってこの外周面と一定の間
隔を保ちながら現像ローラ側へ向かって形成される直円
筒面の一部と、前記上端部から撹拌部材の外周部に沿っ
て、この外周部と一定の間隔を保ちながら撹拌部材側へ
向かう直円筒面の一部とを有し、前記ケーシングの底面
に形成されることを特徴とする。
【0021】本発明に従えば、仕切部材が現像ケーシン
グの底面部における現像剤の流れを円滑で整った流れと
することができるとともに、仕切部材の先端部から現像
ローラ側へ向かう内円筒面と現像ローラの外周面との間
隔が一定に保たれ、撹拌部材側へ向かう内円筒面と現像
剤撹拌部材の撹拌羽根先端との間隔が一定に保たれてい
るので、現像剤の流動状態・流動圧が安定する。その結
果、現像剤の交換効率を良好とすることができ、現像剤
を過不足なく供給することが可能となる。
【0022】また、仕切部材の形状設定が容易となるの
で、現像ローラ外周面と撹拌部材の羽根先端との間隔を
自由に設定することが可能になる。その結果、現像剤の
流動状態・流動圧をコントロールすることができる。
【0023】さらに本発明は、前記仕切部材は、上端部
に水平部分を有することを特徴とする。
【0024】さらに本発明は、前記仕切部材は、上端部
に、現像ローラ側に傾斜される第1傾斜面と、撹拌部材
側に傾斜される第2傾斜面とを有することを特徴とす
る。
【0025】さらに本発明は、前記仕切部材は、上端部
に、現像ローラ側に向かう直円筒面の一部と、撹拌部材
側に向かう直円筒面の一部とを有し、上端部の頂点が突
出していることを特徴とする。
【0026】さらに本発明は、前記仕切部材は、上端部
が、上方に凸に湾曲していることを特徴とする。
【0027】本発明に従えば、仕切部材の形状設定が容
易となるので、現像ローラ外周面と撹拌部材の羽根先端
との間隔を自由に設定することが可能となる。その結
果、現像剤の流動量および流動圧を適切となるように制
御することができる。
【0028】さらに本発明は、前記仕切部材は、ケーシ
ングに一体的に形成されていることを特徴とする。
【0029】本発明に従えば、仕切部材の断面形状を単
純な形状とできるため、現像ケーシングと一体成形して
も、または現像ケーシングから分離可能に別部品で構成
しても、その形成を容易とすることができる。その結
果、部品点数の削減、組立て工程数の削減等の設計上お
よび生産上の合理化が可能になる。
【0030】さらに本発明は、前記仕切部材は、ケーシ
ングと別体に形成され、ケーシングの底面からの突出量
が可変に設けられることを特徴とする。
【0031】本発明に従えば、仕切部材の先端部の現像
ケース底面からの突出量を、画像形成枚数の進行に伴っ
て発生する現像剤の流動性低下に合わせて、次第に突出
量を減少できるので、現像剤の特性が劣化しても現像ロ
ーラへ充分な量の現像剤を安定供給できるので、長期に
わたり良好な複写画像を得られる。
【0032】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の実施の一形態の
現像装置21を示す断面図である。この現像装置21
は、現像ローラ22の移動方向は感光体23の移動方向
に合わせた同じ方向となる。すなわち、感光体23と現
像ローラ22とが対向して配置され、たとえば感光体2
3が対向する現像ローラ22側に向かって回転している
とするならば、現像ローラ22も対向する感光体23側
に向かって回転する。これに対して、対向部24におけ
る感光体23の移動方向と現像ローラ22の移動方向と
を逆にすると、感光体23上に現像剤をより載せ易くな
る場合がある。本実施の形態では、感光体23の回転方
向と現像ローラ22の回転方向とは同じ方向とする。図
1に示すように感光体23が対向する現像ローラ22側
に向かって時計方向へ回転しており、現像ローラ22も
対向する感光体23と同じく時計方向へ回転する。回転
方向で表現すると、感光体23と現像ローラ22とは同
方向への回転となり、両者の対向部24での移動方向で
表現すると、移動方向が逆ということになる。
【0033】 本実施の形態の現像装置21は、感光体
23に対向して配置されている。この現像装置21は、
ケーシング25内に現像ローラ部26、現像剤撹拌部2
7、および現像剤収容部28を有しており、現像ローラ
部26と現像剤撹拌部27との間に水平方向に隣接して
仕切部材29が設けられている。現像ローラ部26に
は、現像剤担持体としての現像ローラ22が備えられて
おり、この現像ローラ22が感光体23と直接に対向し
て配置されている。現像ローラ部26から見て感光体2
3とは反対側に現像剤撹拌部27が位置しており、この
現像剤撹拌部27には撹拌部材31が備えられている。
【0034】現像剤撹拌部27から見て現像ローラ部2
6および感光体23とは反対側の位置には、現像剤収容
部28が備えられている。現像剤収容部28内には、現
像剤を現像剤撹拌部27に供給するたとえばスクリュー
コンベアなどによって実現される供給手段30が備えら
れる。この供給手段30によって現像剤撹拌部27に供
給された現像剤は、現像剤撹拌部27において、撹拌部
材31によって撹拌されながら現像ローラ部26に供給
される。
【0035】現像ローラ22は、マグネットロール32
およびマグネットロール32の外周に回転可能に備えら
れている現像スリーブ33から成り、マグネットロール
32は所定の磁気パターンを有している。現像ローラ部
26に給送された現像剤は、マグネットロール32の磁
力によって現像スリーブ33上に付着した後、現像剤層
規制部材34によってその層厚が規制され、かつ摩擦帯
電される。
【0036】現像ローラ22と所定間隔をあけて対向し
て配置されている感光体23は、電子写真方式で帯電・
露光がなされ、その表面に静電潜像が形成される。現像
スリーブ33の表面に静電気的に吸着された現像剤の層
厚は、現像材規制部材34によって規制され、かつ、摩
擦帯電される。このような現像ローラ22上の現像剤
は、現像スリーブ33の回転によって感光体23と対向
する現像ニップ35にまで回転搬送され、静電的な力に
よって感光体23上の静電潜像に現像剤が供給され、静
電潜像が顕像化、すなわち現像される。さらに現像ロー
ラ22が回転すると、該現像ローラ22上に残存する現
像剤は解放位置36で現像ローラ22の表面上の磁気吸
引力から解放されて放散し、現像剤撹拌部27へ導かれ
て撹拌部材31によって撹拌される。
【0037】その後、現像剤は、現像ローラ22による
撹拌力によって現像ローラ部26側へ誘導され、前述と
同様に仕切部材29を乗り越えて現像ローラ22へ向か
って供給され、次回の現像ローラ22への給送に備えて
一時的に滞留し、このようにして現像装置21内で現像
剤が循環する。
【0038】上記の現像剤の解放位置36には、マグネ
ットロール32の外周部の一部に反発磁極が設けられて
おり、この反発磁極の磁気反発力と撹拌部材31の回転
による現像剤流動に伴う剥離作用との相乗効果によっ
て、現像剤が現像スリーブ33の表面上から解放され
る。
【0039】本実施の形態の現像装置21では、現像ロ
ーラ22、撹拌部材31および仕切部材29の相互の配
置関係を選択することによって、上記現像剤撹拌部27
から現像ローラ部26への現像剤の搬送を好適な所定量
に規制することができる。すなわち、本実施の形態の現
像装置21における配置関係は次のとおりである。 (1)現像ローラ22の中心位置37を最も高く設定す
る。 (2)撹拌部材31の中心位置38は、仕切部材29の
先端部39よりも高く設定する。 (3)仕切部材29の先端部39を、現像ローラ22の
反発磁極の位置36よりも低くする。
【0040】具体的には、現像ローラ22の中心軸線3
2の位置を原点0とする直交X−Y座標系で表すと、Y
軸方向において、反発磁極の解放位置36は約−1mm
に設定し、撹拌部材31の中心軸線36の位置は約−4
mmに設定し、仕切部板29の先端部39を現像ローラ
22の中心軸線32からX軸方向に約−8mmの位置に
設定されている。次に、上記の高さ関係(1)〜(3)
を満たさない場合について説明する。
【0041】図2は現像ローラ22、撹拌部材31およ
び仕切部材29の高さ関係を示す図である。基準位置で
あるたとえばケーシング25の底面41から測ったそれ
ぞれの部材の高さを下記のように決める。 現像ローラ22の中心高さ … H1 撹拌部材31の中心高さ … H2 仕切部材29の先端部39の高さ … H3 現像ローラ22の反発磁極が形成される解放位置36の高さ … H4
【0042】上記の高さ関係(1)〜(3)では、 H1>H2>H3 …(1) となっている。
【0043】現像ローラ22の解放位置36は、現像ロ
ーラ22の中心軸線37の位置よりも低く設定されるの
で、 H1>H4 …(2) が成立する。ここで、H2,H3およびH4の大小関係
は不確定である。
【0044】上記の関係(1)〜(3)が不成立となる
例として、図2(1)に示されるように、上記式1が、
H1>H3>H2となる場合、H2とH3の高低の関係
が逆転すると、仕切部材29が障害物となり充分な量の
現像剤が供給されない。また図2(2)に示されるよう
に、上記式1が、H2>H1>H3となる場合、H1と
H2の高低の関係が逆転すると、現像剤が過剰に供給さ
れ、現像剤溢れや撹拌不良等の弊害が発生する。さらに
図2(3)に示されるように、上記式1が、H2>H3
>H1となる場合、撹拌部材31の位置が最も高くな
り、現像ローラ22側では現像剤量が過剰となる。
【0045】さらにまた図2(4)に示されるように、
上記式1が、H3>H1>H2となる場合、仕切部材2
9の先端部39の高さが最も高くなり、現像ローラ22
側へ現像剤が供給されない状態となり、現像ローラ22
と撹拌部材31との対向部24で現像剤が交換が行われ
ない。さらに図2(5)に示されるように、上記式1
が、H3>H2>H1となる場合、仕切部材29の先端
部39の高さが最も高くなり、現像ローラ22側へ現像
剤が供給されない状態となり、現像ローラ22と撹拌部
材31との対向部24で現像剤交換が行われない。
【0046】図3は、現像ローラ22、撹拌部材31お
よび仕切部材29の配置関係を角度によって説明するた
めの図である。上記の関係(1)〜(3)の不等式が不
成立となる場合における角度の設定例と出現する弊害内
容とを示すと、表1のとおりである。ここで、現像ロー
ラ22の中心軸線37を含む水平な第1仮想平面m1
と、前記中心軸線37および先端部39を含む第2仮想
平面m2とは角度θ1を成し、第1仮想平面m1と前記
中心軸線37および解放位置36を含む第3仮想平面m
3とは角度θ2を成し、第1仮想平面m1と撹拌部材3
1の中心軸線38および現像ローラ22の中心軸線37
を含む第4仮想平面m4とは角度θ3を成す。
【0047】
【表1】
【0048】角度θ2と角度θ3を固定して考えると、
角度θ1が極めて小さい角度か、マイナス方向の角度
(図3において第1仮想平面m1よりも上側の領域)に
変化すると、仕切部材29の高さが高くなる方向とな
り、現像ローラ22側へ充分な量の現像剤が供給されな
くなる。逆に、角度θ1がプラス方向へ大きくなる(図
3において第1仮想平面m1よりも下側の領域)と、不
等式の大小関係は保たれていても、仕切部材29の高さ
が低くなる方向となり、仕切部材29によって有効な現
像剤の規制が行えないので、現像ローラ22側へ過剰な
量の現像剤が供給され、現像剤溢れや撹拌不良等の弊害
が発生する。
【0049】次に、角度θ1を固定して考えると、角度
θ2、角度θ3のいずれか一方または両方が、プラス方
向(図2において第1仮想平面m1よりも下側の領域)
に変化すると、仕切部材29の高さが高くなり、撹拌部
材31の位置が低くなる方向となり、現像ローラ22側
へ充分な量の現像剤が供給されなくなる。逆に、角度θ
2、角度θ3のいずれか一方または両方が、極めて小さ
い角度か、マイナス方向(図3において第1仮想平面m
1よりも下側の領域)に変化すると、不等式の大小関係
は保たれていても、仕切部材29の高さが低くなり、撹
拌部材31の位置が高くなる方向となり、仕切部材29
によって有効な現像剤の規制が行えないので、現像ロー
ラ22側へ過剰な量の現像剤が供給されるので、現像剤
溢れや撹拌不良等の弊害が発生する。
【0050】したがって本実施の形態では、現像ローラ
22、撹拌部材31および仕切部材22の相互の配置関
係を、 θ2+θ3+20° ≦ θ1 …(3) 具体例としては、θ1=32°、θ2=0°、θ3=1
0°に設定する。なお、上記各具体例は図1〜図3に示
す実施の形態だけのものであって、式1で示した角度の
大小関係を満たす限りにおいては、適宜配置関係を変化
させることができる。
【0051】上記のような配置関係が現像装置内で成立
しておれば、現像剤撹拌部27側から現像ローラ部26
側へ現像剤を過不足なく安定供給し、かつ、現像剤の撹
拌不良を発生させないようにすることができる。また、
現像剤の供給量を最適に制限することができるので、高
温・高湿環境下で放置された場合にも充分な画像濃度を
確保することができる。さらに、撹拌部材で発生させる
現像剤の流動圧が現像剤規制部材34へ直接的に及ばな
いようにすることができるため、現像ローラ部26にお
ける現像剤の流動圧が適度の圧力に制御される。その結
果、現像剤の交換効率が良好で、現像ローラ22上に形
成される層が均一に形成されることになるので、形成さ
れる画像の画質をより一層向上させることができる。
【0052】図4は、本発明の実施の他の形態の現像装
置21aを簡略化して示す断面図である。なお、前述の
実施の形態と対応する部分には同一の参照符を付し、重
複を避けて説明は省略する。現像ローラ22の回転方向
と感光体33の回転方向とを逆にしているような場合で
は、先端部39から現像ローラ22側および撹拌部材3
1側の各面42,43を滑らかな直円筒面の一部を成す
仕切部材、つまりケーシング25の底面41を滑らかな
曲線状で突出させた、いわば山伏状の仕切部材29aと
する。
【0053】換言すれば、上記仕切部材29aは、先端
部39から現像ローラ22の外周面に沿って該現像ロー
ラ22側へ向かう滑らかな曲面42と、先端部から撹拌
部材の撹拌羽根先端に沿って該撹拌部材側へ向かう滑ら
かな曲面43とが相互に近接する方向に凸にで形成さ
れ、ケーシング25の底面41に設けられている。
【0054】仕切部材29aが上記のような構成であれ
ば、ケーシング25の底部で現像剤の流れが妨げられる
こがなく、現像剤の流れを円滑で整った流れとすること
ができる。また、仕切部材29aは滑らかな曲面42,
43を有しているため、仕切部材29aの先端部39で
現像剤が滞留せずに、速やかに曲面42,43を滑落し
て現像ローラ側へ向かうことになる。そのため、現像剤
が過不足なく安定供給され、得られる画像に撹拌斑、画
像欠け等の欠陥の発生が防止される。また、現像ケーシ
ングの底面が滑らかな曲面状に形成されるので、現像剤
に対して抵抗を発生することがなく現像剤がストレスを
受けることが抑制される。
【0055】 本発明の実施の他の形態として、図5に
示されるように、各曲面42,43の上端に連なって、
上方になるにつれて相互に近接する方向に近接する一対
の平坦な案内面部分46a,46bから成る案内面46
を有する仕切部材29dを用いるようにしてもよく、図
6に示されるように、撹拌部材31に形成される一方の
曲面43の上端に屈曲して連なる水平でかつ平坦な案内
面部分47aと、案内面部分47aへの現像ローラ22
側の一側端部からほぼ直角に屈曲して連なる平坦状案内
面部分47bとを有する案内面47が形成される仕切部
材29eを用いるようにしてもよい。
【0056】上記の各曲面42,43は、現像ローラ2
2および撹拌部材31の中心軸線37,38を中心とす
る円弧となっていることがより好ましい。すなわち、上
記仕切部材29,29a〜29fの現像ローラ22側の
曲面42と現像ローラ22の表面22aとが一定の間隔
を有するとともに、撹拌部材31側の曲面43と撹拌部
材31の表面31aとが一定の間隔を有するように、仕
切部材29,29a〜29fがケーシング25の底部に
形成されていることがより好ましい。さらに、仕切部材
29,29a〜29fにおける現像ローラ22側および
撹拌部材31側の各曲面42,43が、各中心軸線3
7,38を中心とする直円筒面となっていることがより
好ましい。
【0057】具体的には、上記の仕切部材29,29a
〜29fは、先端部39から現像ローラ22の周面22
aに沿って、該周面22aと一定の間隔を保ちながら現
像ローラ22側へ向かって形成される円筒面の一部と、
先端部39から撹拌部材31の撹拌ブレードの最外周の
先端に沿って、該先端と一定の間隔を保ちながら撹拌部
材31側へ向かう円筒面の一部とによって形成される。
このような構成によって、上述した効果に加えて、仕切
部材の形状設定が容易となるので、現像ローラ22の外
周面と撹拌部材31のブレード先端との間隔を自由に設
定することが可能になる。その結果、現像剤の流動状態
・流動圧をコントロールすることができる。
【0058】また上記仕切部材29a〜29fは、ケー
シング25の一部として一体に形成されていてもよい
が、ケーシング25と別個に形成して固定されてもよ
い。
【0059】各仕切部材29,29a〜29fが上述し
たように、その断面形状が単純な形状であるために、ケ
ーシング25と一体成形し、またはケーシング25から
分離可能に別部品で構成しても、製造を容易とすること
ができる。そのため、部品点数の削減および組立て工程
数の削減などの設計上および生産上の合理化が可能にな
る。
【0060】 図7は、本発明の実施のさらに他の形態
の現像装置121の仕切部材29gおよびその昇降駆動
手段51を示す断面図である。仕切部材29gは、ケー
シング25と別個の構成とされる。画像形成枚数が進む
と現像剤の特性、たとえば流動性能および帯電性能など
が劣化することがある。そこで、何枚の記録用紙に画像
形成を行ったかによって仕切部材29gの先端部39の
高さを変えるようにすることによって、現像剤の特性に
合わせた現像剤の供給量を変化させることが可能であ
る。これを実現するために本実施の形態では、ケーシン
グ25の各曲面42,43がそれぞれ形成される底部の
各円弧状部分52a,52bの相互に最も近接した領域
に、長手方向に垂直な断面形状が矩形の仕切部材29g
が上下に変位自在に嵌まり込む嵌合孔53が形成され、
この嵌合孔53に臨む各円弧状部分52a,52bの端
面54a,54bによって、前記仕切部材29gの上下
の変位を円滑に行えるように案内し、仕切部材29gの
下端部をカム55に支持される圧縮ばね56によって押
圧し、このカム56の回転位置に応じて仕切部材29g
の先端部39の高さを制御するように構成される。前記
圧縮ばね55およびカム56ならびにカム56を所定の
回転位置に回転するための構成を含んで、昇降駆動手段
51を構成する。
【0061】 前記画像形成枚数に対する仕切部材29
gの高さについては、予め実験によりデータを出してお
き、これに基づいて仕切部材29gの高さを変更するプ
ログラムに基づいて高さ指令を出力する制御手段57に
よって制御する。
【0062】 本発明の実施の他の形態として、仕切部
材29gの下端部を、直接アクチュエータによって駆動
することによって、簡単な構成と制御との組合せによっ
て、容易に仕切部材29gの突出量の可変機構を実現す
ることができる。
【0063】 図8は、昇降駆動手段51の電気的構成
を示すブロック図である。前記昇降駆動手段51は、複
写機の排紙部に設けられ、この排紙部から排出される複
写後の複写紙の枚数を検出する計数手段61と、現像剤
の濃度を検出する濃度検出器62と、仕切部材29gの
位置を検出する位置検出手段63と、感光体上に形成し
た画像の濃度を検出する画像濃度検出手段64と、前記
係数手段61、濃度検出器62、位置検出手段63、お
よび画像濃度検出手段64から出力される各アナログ信
号を入力して、ノイズ処理、A/D変換などの所定の信
号処理を行い、デジタル信号として出力する信号処理手
段65a〜65dと、前記制御手段57と、制御手段5
7からの出力に応答して、複写機に備えられるたとえば
液晶表示パネルなどによって実現される表示部を制御す
る表示制御部66と、制御手段57からの出力に応答し
て、撹拌部材57を回転する撹拌駆動部67と、制御手
段57からの出力に応答して、前記カム56を回転駆動
するカム回転駆動部68と、制御手段57からの出力に
応答して、現像装置121に設けられる現像剤補給装置
69を駆動する現像剤補給装置駆動部70とを含む。
【0064】前記制御手段57は、複写機の図示しない
入力手段によって入力された複写枚数および濃度などの
各種の複写情報を書込み/読出し可能に記憶する第1メ
モリ72と、仕切部材29gの高さを変更する前記プロ
グラムおよび各種の複写モードを実行する為のプログラ
ムなど記憶される第2メモリ73と、各信号処理回路6
5a〜65dからの出力を入力し、第1および第2メモ
リ72,73から読み出した情報に従って演算処理して
制御指令信号を出力する制御回路71とを有する。前記
第1メモリ72は、RAM(random access memory) に
よって実現され、第2メモリ73は、ROM(read onl
y memory)によって実現され、さらに制御回路71は、
中央演算処理装置(略称CPU)によって実現される。
【0065】 図9は、図7に示される現像装置121
の制御手段57による制御動作を説明するためのフロー
チャートである。前記現像装置121を搭載する複写機
において、複写動作が開始され、ステップs1で電源が
投下されると、ステップs2で制御手段57は現像剤の
交換の有無を判断し、交換を要しない場合にはステップ
s3へ移り、所定の初期状態に設定され、ステップs4
で待機状態を保つ。前記ステップs2において、現像剤
の交換を要する場合には、ステップs4へ移り、オペレ
ータによってトナーカートリッジが交換されるまで待機
状態が維持される。
【0066】ステップs5で、複写機に備えられるプリ
ントスイッチが押下されると、ステップs6で、前記制
御手段57からの複写指令信号が出力されて、複写動作
が実行され、ステップs7で、係数手段61によって複
写枚数がカウントされる。ステップs8で、複写枚数が
設定枚数に達すると、制御手段57は仕切部材29gの
下降量を前記位置検出手段63からの出力に基づいて演
算して求め、ステップs10で、この下降量が制御範囲
内であるか否かが判断される。制御範囲を超えている場
合にはステップs16へ移り、表示制御部66によって
表示部に現像剤の交換が必要である旨の表示を行わせ
る。
【0067】 前記ステップs10で、演算して求めた
下降量が制御範囲内である場合には、ステップs11
で、仕切部材29gを前記下降量だけ下降動作させた
後、ステップs12で、所定の撹拌時間を設定し、ステ
ップs13で、撹拌駆動部67によって前記所定の撹拌
時間にわたって撹拌部材31を撹拌動作させる。ステッ
プs14で、前記所定の撹拌時間が経過すると、ステッ
プs15で、現像剤交換時期か否かの判断を行い、交換
時期でなければ、前記ステップs4へ戻って待機状態に
切換えられ、交換時期に達している場合には、ステップ
s16で、上記のように、表示部に現像剤の交換が必要
である旨の表示を行わせる。
【0068】 図10は、従来の仕切部材を用いない場
合の濃度分布の実験結果を示し、図11は図7に示され
る実施の形態の仕切部材29gを用いた場合の濃度分布
の実験結果を示す。各図中において、横軸は現像ローラ
の軸線方向の幅であり、縦軸は仕切部材29gの基準位
置からの突出量である。図10の各ラインa,b,c,
dは、濃度7.1,6.3,5.7,5.1,4.7%
をそれぞれ示し、また図11の各ラインa1,b1,c
1,d1は、濃度7.0,6.1,5.9,5.2,
4.7%をそれぞれ示し、この順序で現像剤濃度が低く
なっている。さらに、各図の横軸は、F側がフロント側
(装置の前面側)で、R側がリヤ側(装置の背面側)を
示す。
【0069】 図10では、現像剤濃度が高いときはグ
ラフに山谷が見られず、むらはさほど目立ないが、現像
剤濃度が低くなるにつれ、グラフの山谷が顕著になり、
画像のむらが目立つようになる。このムラ(グラフの山
谷)は、撹拌部材31のブレードの形に一致するように
発生している。
【0070】 これに対して、図11では、現像剤濃度
が高いときは、図10とほぼ同様であるが、現像剤の濃
度が下がっても、図10のようにグラフに山谷が顕著で
はなく、むらの発生を抑制する効果が得られることが判
る。
【0071】 現像剤の具体的な濃度としては、実用上
6%前後が好ましいが、図11に示すように、6%前後
の濃度では、むらはほとんど発生していないのに対し、
図10ではかなりのむらが発生している。このような結
果から明らかなように、本実施の形態の現像装置121
は、高品質の画像を形成することが可能である。
【0072】 さらに図12のグラフに示すように、従
来の現像装置の突出量に対する濃度を示すラインf,g
に対応する黒線・白線では、その格差が大きくなってい
るのに対し、本実施の形態の現像装置の突出量に対する
濃度を示すラインf1,g1に対応する黒線・白線で
は、その格差が小さくなっている。特に、実用上好まし
い濃度T/Dである6%前後での格差をより小さくする
ことができるので、本発明にかかる現像装置を用いれ
ば、格段に高画質の画像の形成が可能である。
【0073】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、現像剤撹
拌部側から現像ローラ部側へ現像剤を過不足なく安定供
給し、かつ、現像剤の撹拌不良を発生させないようにす
ることができる。また、現像剤の供給量を最適に制限す
ることができるので、高温・高湿環境下で放置された場
合にも充分な画像濃度を確保することができる。さら
に、撹拌部材で発生させる現像剤の流動圧が現像剤規制
部材へ直接的に及ばないようにすることができるため、
現像ローラ部における現像剤の流動圧が適度の圧力に制
御される。その結果、現像剤の交換効率が良好で、現像
ローラ上に形成される層が均一に形成されることになる
ので、形成される画像の画質をより一層向上させること
ができる。
【0074】本件発明者らは、上記現像剤撹拌部から現
像ローラ部側への現像剤の供給性能には、現像ローラ、
撹拌部材および仕切部材の相互の高さ関係、仕切部材と
撹拌部材との間隔、さらには現像ローラと仕切部材との
距離といった、現像装置内における配置関係が重要な要
素となっていることを見出した。
【0075】たとえば、仕切部材と撹拌部材との間隔が
開きすぎていたり、撹拌部材の形状がスパイラル形状で
軸方向および垂直方向の搬送力が弱いときや、仕切部材
の頂点位置に働くマグネットローラによる磁気吸引力が
弱いときは、現像剤が現像ローラに供給されない場合が
生じる。
【0076】しかしながら、上記の各従来の現像装置で
は、仕切部材の形状については考慮されているものの、
上記のような配置関係については全く考慮されていな
い。特に、上記の各公報に開示されている従来の技術
は、対向部における感光体の移動方向と現像ローラの移
動方向とが同方向の現像装置であり、感光体の移動方向
と現像ローラの移動方向とが逆になっている現像装置で
は、上記のような仕切部材の形状および配置関係につい
てはほとんど考慮されておらず、現像剤の適正な供給を
確実に実現することが困難である。本発明はこのような
従来の問題を解決し、現像剤撹拌部から現像ローラ部へ
現像剤を過不足なく安定して供給し、かつ現像剤の撹拌
不良を防止することができ、これによって画像欠けのな
い高品位の画像を形成することが可能となる。
【0077】さらに本発明によれば、仕切部材が現像ケ
ーシングの底面部における現像剤の流れを円滑で整った
流れとすることができるとともに、仕切部材の先端部で
現像剤が滞留せずに、速やかに曲面を滑落して現像ロー
ラ側へ向かうことになる。そのため、現像剤が過不足な
く安定供給され、得られる画像に撹拌斑、画像欠け等の
欠陥の発生が防止される。また、現像ケーシングの底面
が滑らかな曲面状に形成されるので、現像剤に対して抵
抗を発生することがなく現像剤がストレスを受けること
が抑制される。
【0078】さらに本発明によれば、仕切部材が現像ケ
ーシングの底面部における現像剤の流れを円滑で整った
流れとすることができるとともに、仕切部材の先端部か
ら現像ローラ側へ向かう内円筒面と現像ローラの外周面
との間隔が一定に保たれ、撹拌部材側へ向かう内円筒面
と現像剤撹拌部材の撹拌羽根先端との間隔が一定に保た
れているので、現像剤の流動状態・流動圧が安定する。
その結果、現像剤の交換効率を良好とすることができ、
現像剤を過不足なく供給することが可能となる。
【0079】また、仕切部材の形状設定が容易となるの
で、現像ローラ外周面と撹拌部材の羽根先端との間隔を
自由に設定することが可能になる。その結果、現像剤の
流動状態・流動圧をコントロールすることができる。
【0080】さらに本発明によれば、仕切部材の形状設
定が容易となるので、現像ローラ外周面と撹拌部材の羽
根先端との間隔を自由に設定することが可能となる。そ
の結果、現像剤の流動量および流動圧を適切となるよう
に制御することができる。
【0081】本発明によれば、仕切部材の断面形状を単
純な形状とできるため、現像ケーシングと一体成形して
も、または現像ケーシングから分離可能に別部品で構成
しても、その形成を容易とすることができる。その結
果、部品点数の削減、組立て工程数の削減等の設計上お
よび生産上の合理化が可能になる。
【0082】さらに本発明によれば、仕切部材の先端部
の現像ケース底面からの突出量を、画像形成枚数の進行
に伴って発生する現像剤の流動性低下に合わせて、次第
に突出量を減少できるので、現像剤の特性が劣化しても
現像ローラへ充分な量の現像剤を安定供給できるので、
長期にわたり良好な複写画像を得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態の現像装置21を示す断
面図である。
【図2】現像ローラ22、撹拌部材31および仕切部材
29の高さ関係を示す図である。
【図3】現像ローラ22、撹拌部材31および仕切部材
29の配置関係を角度によって説明するため図である。
【図4】本発明の実施の他の形態の現像装置21aを簡
略化して示す断面図である。
【図5】本発明の実施のさらに他の形態の仕切部材29
dを示す断面図である。
【図6】本発明の実施のさらに他の形態の仕切部材29
eを示す断面図である。
【図7】本発明の実施のさらに他の形態の現像装置12
1の仕切部材29gおよびその昇降駆動手段51を示す
断面図である。
【図8】昇降駆動手段51の電気的構成を示すブロック
図である。
【図9】図7に示される実施の形態の現像装置121の
制御手段57による制御動作を説明するためのフローチ
ャートである。
【図10】従来の仕切部材を用いない場合の濃度分布の
実験結果を示す図である。
【図11】図7に示される実施の形態の仕切部材29g
を用いた場合の濃度分布の実験結果を示す図である。
【図12】図7に示される実施の形態の現像装置121
と従来の技術の現像装置2との、突出量に対する濃度分
布の差異を示すグラフである。
【図13】典型的な従来の技術の現像装置2を示す断面
図である。
【図14】他の従来の技術の現像装置2aを示す断面図
である。
【図15】現像装置2aが備える仕切り板15の先端部
の拡大断面図である。
【図16】典型的な従来の技術の現像装置2bを示す断
面図である。
【符号の説明】
21,121 現像装置 22 現像ローラ 23 感光体 24 対向部 25 ケーシング 26 現像ローラ部 27 現像剤撹拌部 29,29a,29d,29e,29g 仕切部材 31 撹拌部材 36 解放位置 37 現像ローラ22の中心軸線 38 撹拌部材31の中心軸線 39 仕切部材29の先端部 56 カム 57 制御手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 谷澤 浩 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シャープ株式会社内 (72)発明者 長田 努 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シャープ株式会社内 (72)発明者 大塚 義則 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シャープ株式会社内 (56)参考文献 特開 平11−161008(JP,A) 特開 平1−319073(JP,A) 特開 昭62−244077(JP,A) 特開 昭62−83779(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03G 15/08 501 G03G 15/08 110 G03G 15/08 507

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 現像剤が収容されるケーシング内に、現
    像ローラを有する現像ローラ部と、現像ローラ部に現像
    剤を供給する撹拌部材を有する現像剤撹拌部と、上記現
    像ローラ部と現像剤撹拌部との間に水平方向に隣接して
    設けられる仕切部材とを備え、感光体と現像ローラとが
    近接して対向する現像部で感光体の移動方向と現像ロー
    ラの現像剤担持体の移動方向とが逆になるように構成さ
    れる現像装置において、 上記現像ローラの中心軸線が撹拌部材の中心軸線よりも
    高い位置に配置され、上記撹拌部材の中心軸線が仕切部
    材の上端部よりも高い位置に配置され、この仕切部材の
    上端部は現像ローラの反発磁極によって形成される解放
    位置よりも低い位置に配置されることを特徴とする現像
    装置。
  2. 【請求項2】 前記仕切部材は、上端部から現像ローラ
    の外周面に沿って現像ローラ側へ向かって下方に傾斜す
    る滑らかな第1曲面と、前記上端部から撹拌部材の外周
    部に沿って撹拌部材側へ向かって下方に傾斜する滑らか
    な第2曲面とを有し、前記ケーシングの底面に形成され
    ることを特徴とする請求項1記載の現像装置。
  3. 【請求項3】 前記仕切部材は、上端部から現像ローラ
    の外周面に沿ってこの外周面と一定の間隔を保ちながら
    現像ローラ側へ向かって形成される直円筒面の一部と、
    前記上端部から撹拌部材の外周部に沿って、この外周部
    と一定の間隔を保ちながら撹拌部材側へ向かう直円筒面
    の一部とを有し、前記ケーシングの底面に形成されるこ
    とを特徴とする請求項1記載の現像装置。
  4. 【請求項4】 前記仕切部材は、上端部に水平部分を有
    することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の
    現像装置。
  5. 【請求項5】 前記仕切部材は、上端部に、現像ローラ
    側に傾斜される第1傾斜面と、撹拌部材側に傾斜される
    第2傾斜面とを有することを特徴とする請求項1〜3の
    いずれかに記載の現像装置。
  6. 【請求項6】 前記仕切部材は、上端部に、現像ローラ
    側に向かう直円筒面の一部と、撹拌部材側に向かう直円
    筒面の一部とを有し、上端部の頂点が突出していること
    を特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の現像装
    置。
  7. 【請求項7】 前記仕切部材は、上端部が、上方に凸に
    湾曲していることを特徴とする請求項1〜3のいずれか
    に記載の現像装置。
  8. 【請求項8】 前記仕切部材は、ケーシングに一体的に
    形成されていることを特徴とする請求項1〜7のいずれ
    かに記載の現像装置。
  9. 【請求項9】 前記仕切部材は、ケーシングと別体に形
    成され、ケーシングの底面からの突出量が可変に設けら
    れることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の
    現像装置。
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