JP3504001B2 - パーマネントウエーブ用剤第1剤 - Google Patents

パーマネントウエーブ用剤第1剤

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真一 野口
浩之 井桁
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山栄化学株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ウエーブ効率が高く、
毛髪の損傷感がなく、さらには、修復感のあるパーマネ
ントウエーブ用剤第1剤に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のパーマネントウエーブ施術は、チ
オグリコール酸塩を還元剤の主剤とアルカリ剤としてア
ンモニア、モノエタノールアミン、炭酸水素アンモニウ
ムなどを加えpHを9.6以下のアルカリ性に調整した
第1剤を用いて、毛髪の膨潤と共に毛髪中のシスチン結
合を開裂する。次いで、臭素酸塩、過酸化水素などの酸
化剤を主成分とする溶液の第2剤で酸化固定する方法が
用いられている。
【0003】しかし、アルカリ性の第1剤を作用させる
と、毛髪の膨潤が大きく、チオグリコール酸塩の還元作
用にも影響され、毛表皮の剥離、間充物質の流失などに
より毛髪が傷み、バサツク、弾力性がなくなる、滑りが
悪い、櫛通りが悪いなどと共に、枝毛、切れ毛などの損
傷が著しくなる欠点がある。
【0004】このことを少しでも防止するため、ポリペ
プタイド、多価アルコール、水溶性高分子、界面活性剤
および各種油剤などが添加されているが、効果は弱い。
また、第1剤がアルカリであると、毛髪の膨潤が大き
く、損傷度も膨潤に伴い大きくなるとの理由から、酸性
のパーマネントウエーブ用剤を用いることもあるが、ウ
エーブ効率が低く、また、損傷防止効果も弱い。他に、
L−システインが還元剤として使用されている。L−シ
ステインは、チオグリコール酸塩より損傷度は少ない
が、ウエーブ効率が低いなどの問題点を有している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、パーマネン
トウエーブ用剤において、ウエーブ効率が高く、損傷感
がなく、さらには、修復感のあるパーマネントウエーブ
用剤第1剤を提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記課題を
解決するため鋭意研究を行った結果、パーマネントウエ
ーブ用剤第1剤にS−(カルボキシメチルチオ)−L−
システイン(及び、好ましくは更にL−システインとジ
チオジグリコール酸塩)を含有すれば、毛髪がバサツ
ク、弾力性がなくなる、滑りが悪い、櫛通りが悪いな
ど、損傷感と共に、枝毛、切れ毛などの損傷が著しくな
る欠点を解決するパーマネントウエーブ用剤を見出し、
本発明を完成するに至った。すなわち、本発明は、S−
(カルボキシメチルチオ)−L−システインを含有する
ことを特徴とするパーマネントウエーブ用剤第1剤であ
る。好ましくは、本発明は、更にL−システイン及びジ
チオジグリコール酸塩を含有することを特徴とする上記
パーマネントウエーブ用剤第1剤である。
【0007】以下、本発明について詳述する。L−シス
チンは、強酸性、アルカリ性溶液中で溶解するが、中性
領域においては不溶である。チオグリコール酸またはチ
オグリコール酸塩を含み、pHがアルカリであるパーマ
ネントウエーブ用剤第1剤にL−シスチンを添加する
と、L−シスチンは瞬時にL−システインに還元されて
消失し、パーマネントウエーブ用剤中に過剰に存在する
チオグリコール酸塩の一部を酸化し、ジチオジグリコー
ル酸塩を生成すると共に、ジスルフィド領域にジチオジ
グリコール酸塩およびL−シスチンとは一致しない新規
化合物が生成されることが、高速液体クロマトグラフィ
ー分析により判明した。
【0008】この新規化合物は、チオグリコール酸塩と
L−システインを含有するパーマネントウエーブ用剤第
1剤を長期保存することによって生成する不明成分と保
持容量が一致し、イオンペアークロマトグラフィー分析
の挙動から、アミノ基を有する化合物であることが判明
したため、チオグリコール酸とL−システインが結合し
たジスルフィド化合物と推定し、合成を試みた。
【0009】上記新規化合物の推定構造式: HOOC−CH2 −S−S−CH2 −CH(NH2 )−
COOH 分子式:C5 9 NO4 2 分子量:211.26 合成は、チオグリコール酸とL−システインの混合水溶
液を作製し、過酸化水素を用いて酸化重合させた。
【0010】合成溶液を高速液体クロマトグラフで分析
した結果、新規化合物が合成されていることが判明した
ため、分析精製を行った。各種分離精製の結果、高純度
の精製物が得られ、再度高速液体クロマトグラフで分析
した結果、新規化合物と保持容量が一致したため、構造
解析を行った。構造解析には、質量分析装置、フーリエ
変換赤外分光光度計およびフーリエ変換核磁気共鳴装置
を用いた。
【0011】高速原子衝突質量分析の結果、分子イオン
ピークとしてM/Z=212(分子量+1)が検出さ
れ、(M+2)の強度比より、Sが2ケ存在することを
確認した。さらに、フィールド脱着質量分析により、分
子イオンピークM/Z=211を検出したこと、また、
分子量が奇数であることから、窒素原子を奇数個有する
化合物であることが判明した。次に、フーリエ変換赤外
分光光度計分析を行った結果、新規化合物はアミノ酸化
合物であることを確認した。最後に、フーリエ変換核磁
気共鳴装置を用いて分析を行った。
【0012】1H−NMR測定より、Sの隣のメチレン
(4.7〜5.0ppm)、アミノ基に結合したメチン
(4.3〜4.5ppm)およびアミノ基の活性水素
(3〜4ppm)が検出され、それらの積分強度比から
も推定構造は妥当である。さらに、13C−NMR測定結
果も、Sの隣のメチレン(33ppm)、アミノ基に結
合したメチン(54.5ppm)、アミノ基の隣のカル
ボニル基(172.5ppm)およびアミノ基から離れ
たカルボニル基(176.5ppm)が確認された。
【0013】以上の結果より、新規化合物は、分子量2
11を満足する分子式としてC5 9 NO4 2 が導か
れ、チオグリコール酸とL−システインが結合したジス
ルフィド化合物であり、先に示した構造を有するS−
(カルボキシメチルチオ)−L−システインであると同
定した。
【0014】なお、このS−(カルボキシメチルチオ)
−L−システインは水溶性である。損傷感を防止し、修
復感を与える成分は、この生成物中のS−(カルボキシ
メチル)−L−システインの効果が大であり、また、L
−システイン、ジチオジグリコール酸塩の相乗効果も加
味される。上述の通り、S−(カルボキシメチルチオ)
−L−システインは、L−シスチンと還元剤のチオグリ
コール酸またはチオグリコール酸塩とをパーマネントウ
エーブ用剤第1剤に配合することにより、系中にて発生
させることができる。L−シスチンの配合量について、
含有量は0.3〜4.0w/v%で、特に好ましくは
0.5〜3.0w/v%である。0.3w/v%未満で
は効果が弱く、4.0w/v%を越えても効果は変わら
ない。
【0015】チオグリコール酸としての含有量について
は、ウエーブ効率より3.0〜11.0w/v%、好ま
しくは4.0〜10.0w/v%、特に好ましくは5.
0〜9.0w/v%である。3.0w/v%未満ではウ
エーブ効率が劣り、11.0w/v%を超えても効率は
変わらない。
【0016】pHについては、毛髪が膨潤し、毛髪への
パーマネントウエーブ用剤第1剤の浸透をたやすく行
い、還元剤の働きを容易にするためには、pH8.0〜
9.6のアルカリ性がよい。pH8.0未満では毛髪の
膨潤が充分ではなく、第1剤の浸透が悪くなりウエーブ
効率が劣る。また、pH9.6を超えると毛髪の膨潤が
大きく傷み易くなる。特に好ましくはpH8.5〜9.
3である。
【0017】チオグリコール酸塩の、チオグリコール酸
の対イオンとしては、アンモニウム、モノエタノールア
ミン、トリエタノールアミン、モノイソプロパノールア
ミンなどが使用される。その他、通常用いられる原料お
よび添加剤を配合することができる。また、酸性パーマ
ネントウエーブ用剤第1剤を作るときは、アルカリ性の
パーマネントウエーブ用剤第1剤を作り、リン酸、塩
酸、カルボン酸などで任意のpHに調整できる。このパ
ーマネントウエーブ用剤の第2剤としては、過酸化水
素、過ホウ酸ナトリウム、臭素酸ナトリウム、臭素酸カ
リウムなどの水溶液を使用する。その他、通常用いられ
る原料および添加剤を配合することができる。
【0018】
【実施例】
(実施例1〜27、比較例1〜5)表1〜5に示す配合
により、パーマネントウエーブ用剤を調製した。試料の
それぞれを19〜35才の女性パネラー10名に使用
し、乾燥後の感触を官能的に判定してもらい、その結果
を下記の基準に基づいて評価し、表1〜5に示した。 10名中、8名以上が損傷感がない、または修復感があると答えたもの ◎ 10名中、5〜7名が損傷感がない、または修復感があると答えたもの 〇 10名中、3〜4名が損傷感がない、または修復感があると答えたもの △ 10名中、5〜7名が傷んでいると答えたもの × 10名中、8名以上が傷んでいると答えたもの ××
【0019】
【表1】
【0020】
【表2】
【0021】
【表3】
【0022】
【表4】
【0023】
【表5】
【0024】
【発明の効果】上記の実施例および比較例の評価結果か
ら明らかなように、本発明によれば、ウエーブ効率が高
く、毛髪の損傷感がなく、また、修復感のあるパーマネ
ントウエーブ用剤第1剤が提供される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61K 7/00 - 7/50 CA(STN)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 S−(カルボキシメチルチオ)−L−シ
    ステインを含有することを特徴とするパーマネントウエ
    ーブ用剤第1剤。
  2. 【請求項2】 更に、L−システイン及びジチオジグリ
    コール酸塩を含有することを特徴とする請求項1記載
    のパーマネントウエーブ用剤第1剤。
JP30168594A 1994-11-11 1994-11-11 パーマネントウエーブ用剤第1剤 Expired - Lifetime JP3504001B2 (ja)

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