JP3502278B2 - 液晶表示装置及び液晶表示装置の駆動方法 - Google Patents

液晶表示装置及び液晶表示装置の駆動方法

Info

Publication number
JP3502278B2
JP3502278B2 JP30093998A JP30093998A JP3502278B2 JP 3502278 B2 JP3502278 B2 JP 3502278B2 JP 30093998 A JP30093998 A JP 30093998A JP 30093998 A JP30093998 A JP 30093998A JP 3502278 B2 JP3502278 B2 JP 3502278B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
voltage
liquid crystal
crystal display
display device
negative
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP30093998A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2000131669A (ja
Inventor
純史 太田
竹比古 塩路
敏明 高松
敏弘 大場
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sharp Corp
Original Assignee
Sharp Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sharp Corp filed Critical Sharp Corp
Priority to JP30093998A priority Critical patent/JP3502278B2/ja
Publication of JP2000131669A publication Critical patent/JP2000131669A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3502278B2 publication Critical patent/JP3502278B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Liquid Crystal Display Device Control (AREA)
  • Control Of Indicators Other Than Cathode Ray Tubes (AREA)
  • Liquid Crystal (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は単純マトリックス型
液晶表示装置及び単純マトリックス型液晶表示装置の駆
動方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の単純マトリックス型の液晶表示装
置及び液晶表示装置の駆動方法について説明する。従来
の液晶表示装置及び液晶表示装置の駆動方法には工業調
査会編『液晶ディスプレイのすべて』第3章第2節に記
載されているものがある。この液晶表示装置のブロック
図を図6に示す。
【0003】1は2枚の透明基板間に液晶を封入し、一
方側基板にn本の走査電極Y1、Y2…Yn、他方側基
板にn本の信号電極X1、X2…Xnを設けた液晶パネ
ルである。2は信号側駆動回路であり、信号電極X1…
Xnに信号側駆動電圧を供給する。10は走査側駆動回
路であり、走査電極Y1…Ynに走査側駆動電圧を供給
する。信号側駆動電圧と走査側駆動電圧によって表示パ
ネル1は駆動される。
【0004】11は信号側駆動電圧と走査側駆動電圧を
発生する電源回路である。電源回路11は5レベルの電
圧V1、電圧V2、電圧V3、電圧V4、電圧V5を発生す
る。5は表示データ、6は表示データ5に同期したデー
タクロック、7は表示データ5の走査のラインに同期し
たラインクロックである。8は走査側駆動電圧と信号側
駆動電圧の極性を逆転させるための交流化信号である。
9は表示データ5のフレームの先頭を示す先頭クロック
である。
【0005】信号側駆動回路2は表示データ5をデータ
クロック6によって順次ラッチし、1走査電極分の表示
データ5を蓄積する。すると、ラインクロック7が信号
側駆動回路2に入力されるので信号側駆動回路2はラッ
チされた表示データ5を信号側駆動回路2の出力側にロ
ードする。このロードされた表示データ5と交流化信号
8との組み合わせにより信号側駆動回路2は電源回路1
1から入力された2レベルの電圧V2又は電圧V4のいず
れかの電圧を選択して1走査電極分の信号駆動電圧を並
列的に信号電極X1…Xnに印加する。
【0006】走査側駆動回路10はラインクロック7が
立ち下がるときに先頭クロック9が“ハイ”となってい
るのを検出することによって走査ラインを走査電極Y1
とし、走査電極Y1に走査側駆動電圧を出力する。その
後、走査側駆動回路10はラインクロック7に従って順
次走査ラインを移動させる。走査側駆動回路10は電源
回路11から入力された3レベルの電圧V1、電圧V2
電圧V3の中から1レベルを交流化信号8の組み合わせ
により選択し、走査電極Y1…Ynに順次印加する。
【0007】そして、表示パネル1の1ドットは、その
1ドットが直交する信号電極X1…Xnと、走査電極Y
1…Ynの印加電圧の差分である実効電圧Vrmsに応じ
て表示を行う。なお、電源回路11は簡単な直列抵抗回
路で5レベルの液晶駆動電圧を作成しており、V1>V2
>V3>V4>V5の関係がある。また、V3=0Vであ
る。
【0008】次に、この液晶表示装置の動作について図
7の波形図を用いて説明する。Y1は走査電極Y1の印
加電圧である。Y2は走査電極Y2の印加電圧である。
X1は信号電極X1の印加電圧である。X1,Y1は図
6における液晶パネル1の信号電極X1と走査電極Y1
の交点であるドット位置の液晶に与えられる電極X1、
Y1の印加電圧の差分である。
【0009】1フレームの期間をTとすると、電極Y1
…Ynには1フレームの中で選択走査されている1水平
期間H(H=T/N、ただし、Nはデューティ比)に選
択期間であることを示す電位である電圧V1<(1−1
/a)V0>(ただし、V0は電極X1、Y1の印加電圧
の差分の最大値、aはバイアス比である)又は電圧V5
<−(1−1/a)V0>が印加される。これに対し、
電極X1…Xnには表示データ5に応じて電圧V2<V0
/a>又は電圧V4<−V0/a>が印加される。
【0010】この結果、図6において電極X1、Y1の
交点のドットが表示オンドットであるときには、図7の
X1,Y1に示すような電圧波形が印加され、電極X
1、Y2の交点のドットが表示オフドットであるときに
は、図7のX1,Y2に示すような電圧波形が得られ
る。表示オンドットでは選択期間に電極X1、Y1の印
加電圧の差分は電圧V0又は電圧−V0となり、非選択期
間に電圧V0/a又は電圧−V0/aとなる。X1,Y2
に示すように表示オフドットでは選択期間に電極X1と
Y2の印加電圧の差分は電圧(1−2/a)V0又は電
圧−(1−2/a)V0となり、非選択期間に電圧V0
a又は電圧−V0/aとなる。
【0011】このような駆動方法を用いて単純マトリッ
クス型の液晶表示装置を駆動した場合、1フレームに1
回だけ選択期間に表示のオン/オフを区別する電圧が各
ドットに印加され、他の期間(非選択期間)には0Vに
近いバイアス電圧が印加される。液晶パネル1に応答速
度の遅い液晶が用いられると、表示オンのとき、図8
(a)に示すように選択期間に電圧V0又は−V0が印加
されて次の選択期間までの期間Tの間に矢印t1で示す
液晶の光の透過率の低下がわずかである。
【0012】しかし、液晶パネル1に応答速度の速い液
晶を用いると、図8(b)に示すように選択期間に電圧
0又は−V0が印加されてから次の選択期間Tまでの間
に矢印t2で示す液晶の光の透過率の低下が大きく、実
質的なオン状態の輝度が低くなる。このように、液晶の
高速応答化にともなって表示コントラストが低下してし
まう現象はフレーム応答現象と呼ばれ、液晶の高速応答
化にともなう本質的な欠点とされていた。
【0013】このような問題に対処し、高コントラス
ト、高速応答を両立させる駆動方法として従来では特公
平7−120147号公報に記載されるように全ライン
同時選択するAA(Active Addressing)駆動法や特開
平6−4049号公報に記載されるように複数ライン同
時選択するMLS(Multiple Line Selection)駆動法
が発明された。上記AA駆動法やMLS駆動法はメモリ
・直交関数演算回路より得るデータ信号で、1フレーム
期間に多くの選択パルスを分布することでフレーム応答
現象を解消し、高コントラスト、高速応答を実現してい
る。
【0014】また、特開平6−51272号公報に記載
されるようにメモリを用いないで信号電極又は走査電極
の駆動電圧に1フレーム期間内で複数のパルスを印加す
ることで、高コントラスト、高速応答を両立させようと
する駆動方法が発明された。この従来の駆動方法につい
て図9と図10を用いて説明する。
【0015】図9はその駆動方法の第1の駆動波形図で
ある。Xiは信号電極Xi(ただし、iは1、2…n)
の印加電圧である。Yjは走査電極Yj(ただし、jは
1、2…n)の印加電圧である。Xi,Yjは信号電極
Xiと走査電極Yjの印加電圧の差分である。
【0016】1フレームの期間Tの間に選択走査されて
いる1水平期間Hに電極Yjの印加電圧はV0又は−V0
となる。非選択期間に電圧Vfのパルス63が1フレー
ムあたり1回加えられる。電極Xiの印加電圧はフレー
ムTの期間継続してV0又はV5のいずれかとなる。これ
により、Xi,Yjは表示オンドットとなり、期間Tの
うち1水平期間Hに差分電圧はV0又は−V0となる。非
選択期間では期間Tに1つの割合でパルスが加えられ
る。このパルスによって液晶の光の透過率の低下が抑え
られる。
【0017】次に、図10は同じく特開平6−5127
2号公報に記載される第2の駆動波形図である。図9と
同じくXiは信号電極Xiの印加電圧であり、Yjは走
査電極Yjの印加電圧である。Xi,Yjは信号電極X
iと走査電極Yjの交点であるドット位置の液晶に与え
られる電極間の電圧の差分である。
【0018】1フレームの期間Tの間に選択走査されて
いる1水平期間Hに電極Yjの印加電圧はV0又は−V0
となる。非選択期間には1水平期間ごとに電圧Vhの大
きさの正のパルスと負のパルスが加えられる。電極Xi
の印加電圧はフレームTの期間V0又はV5のいずれかと
なる。これにより、Xi,Yjは表示オンドットとな
り、期間Tのうち選択期間に電極Xi、電極Yjに印加
される電圧の差分はV0又は−V0となる。非選択期間で
は1水平期間経過するごとに1組の正と負のパルスが加
えられる。これによっても、液晶の光の透過率の低下が
抑えられる。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記特
公平7−120147号公報に記載されているAA駆動
法や特開平6−4049号公報に記載されているMLS
駆動法はメモリや直交関数演算回路を用いるので液晶表
示装置の回路構成の複雑化や多値ドライバの採用により
コストが増大するといった問題があった。
【0020】一方、特開平6−51272号公報に記載
される駆動方法では、信号電極と走査電極の印加電圧の
差分である実効電圧値が表示データに依存しているため
透過率が一定とならずシャドーイング現象等を引き起こ
し表示品位を著しく損なう。また、オン絵素、オフ絵素
の実効電圧比を低下させ、さらに直流成分印加による信
頼性の低下等の悪影響を及ぼしてしまう。また、実際に
はあまりコントラストが向上しなかった。
【0021】本発明は上記課題を解決するもので、駆動
波形が表示データに影響することなく、また更なる高コ
ントラスト化を低コストで実現できるようにすることを
目的とする。
【0022】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めに、本発明は、選択期間と非選択期間を区別する走
査側駆動電圧と前記選択期間の表示のオン/オフを指示
する信号側駆動電圧によって液晶表示装置の駆動をする
液晶表示装置の駆動方法において、連続するn(nは1
以上の整数)本の走査電極に正から負又は負から正へ変
化する1組の連続した正のパルスと負のパルスを前記非
選択期間に重畳し、その直後に連続するn本の前記走査
電極に逆極性となる1組の連続した正のパルスと負のパ
ルスを同時に重畳するようにしている。
【0023】 このような構成では、非選択期間に走査
側駆動電圧に1組のパルスが重畳されているので、表示
オンのときに液晶の光の透過率の低下が小さくなる。こ
れにより、表示オン状態と表示オフ状態の輝度の差が大
きくなり、コントラストが向上する。また、以下説明す
るように、正負のパルスは2組以上重畳するよりも1組
重畳したときが最もコントラストが高い。さらにまた、
このような構成によると、連続する走査電極に正から負
又は負から正へ変化する1組のパルスを重畳し、その直
後に連続する走査電極に逆極性となる1組のパルスを同
時に重畳させることにより、データ情報電圧への悪影響
もキャンセルすることが可能となる。また、他の走査電
極ライン上の絵素への電圧印加も防ぐこともできる。
【0024】 また、本発明は、上記の構成におい
て、前記正のパルスと負のパルスの電圧の大きさを略同
一としている。このような構成によると、正負のパルス
の電圧の大きさが略同一となっているので表示オン/オ
フによらず実効電圧値が一定となる。
【0025】
【0026】
【0027】 また、本発明は、上記の構成におい
て、前記正のパルスと負のパルスを前記非選択期間のほ
ぼ中央に連続して重畳し、且つ前記正のパルスと負のパ
ルスの大きさはともに前記走査側駆動電圧と前記信号側
駆動電圧の差分の最大値の0.4倍〜0.6倍としてい
る。
【0028】このような構成では、1組の正負のパルス
を非選択期間の中央に重畳させ、かつ正負のパルスの電
圧の大きさを走査電極と信号電極の最大電圧の0.4倍
〜0.6倍とすることによって最もコントラストの向上
が図れる。
【0029】 また、本発明は、走査電極と信号電極
が液晶を挟むように設けられている液晶表示パネルと、
前記走査電極に選択期間と非選択期間を区別する走査側
駆動電圧を供給する走査側駆動回路と、前記信号電極に
前記選択期間の表示のオン/オフを指示する信号側駆動
電圧を供給する信号側駆動回路とを備える液晶表示装置
において、連続するn(nは1以上の整数)本の前記走
査電極に正から負又は負から正へ変化する1組の連続し
た正のパルスと負のパルスを前記非選択期間に重畳し、
その直後に連続するn本の前記走査電極に逆極性となる
1組の連続した正のパルスと負のパルスを同時に重畳す
る回路を備えるようにしている。
【0030】 このような構成によると、液晶表示装置
は信号側駆動回路によって信号側駆動電圧を信号電極に
供給し、走査側駆動回路によって走査側駆動電圧を走査
電極に供給する。液晶表示装置に内蔵の上記回路によっ
て非選択期間では1組の連続した正と負のパルスが走査
側駆動電圧に重畳される。これらのパルスによってコン
トラストが高くなる。また、連続する走査電極に正から
負又は負から正へ変化する1組のパルスを重畳し、その
直後に連続する走査電極に逆極性となる1組のパルスを
同時に重畳させることにより、データ情報電圧への悪影
響もキャンセルすることが可能となる。また、他の走査
電極ライン上の絵素への電圧印加も防ぐこともできる。
【0031】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
説明する。図1はこの駆動方法の回路ブロックである。
1は2枚の透明基板間に液晶を封入し、一方側基板にn
本の走査電極Y1…Yn、他方側基板にn本の信号電極
X1…Xnを設けた液晶パネルである。2は信号電極X
1…Xnに信号側駆動電圧を供給する信号側駆動回路で
ある。3は走査電極Y1…Ynに走査側駆動電圧を供給
する走査側駆動回路である。信号側駆動電圧と走査側駆
動電圧によって表示パネル1は駆動される。
【0032】4は信号側駆動電圧と走査側駆動電圧を発
生する電源回路である。電源回路4は7レベルの電圧V
1、V2、Vh、V3、−Vh、V4、V5を発生する。5
は表示データ、6は表示データ5に同期したデータクロ
ックである。7は表示データ5の走査のラインに同期し
たラインクロック、8は信号側駆動電圧と走査側電圧の
極性を逆転させるための交流化信号である。9は表示デ
ータ5のフレームの先頭を示す先頭クロックである。
【0033】信号側駆動回路2は図6に示す上記従来の
液晶表示装置に用いられていたものと同一であるので説
明を省略する。走査側駆動回路3はラインクロック7が
立ち下がるときに先頭クロック9が“ハイ”となってい
るのを検出することによって走査ラインを走査電極Y1
とし、走査電極Y1に走査側駆動電圧を出力する。
【0034】その後、走査側駆動回路3がフレームの先
頭を認識すると、ラインクロック7に従って順次走査ラ
インを移動させる。走査側駆動回路3は電源回路4から
入力された3レベルの電圧V1、V3、V5の中から1レ
ベルをこの交流化信号8の組み合わせにより選択し、走
査電極に順次印加する。
【0035】電圧Vhは正のパルスを与え、電圧−Vh
は負のパルスを与えるための電圧であり、走査側駆動回
路3には走査電極Y1、Y2のように連続する2本の走
査電極に互いに逆極性となるパルスを重畳する回路が内
蔵されている。信号電極X1…Xnと走査電極Y1…Y
nとの交点位置が表示のための各ドットとなり、各ドッ
ドの直交する信号電極X1…Xnの印加電圧と走査電極
Y1…Ynの印加電圧の差分である実効電圧値によって
表示が行われる。
【0036】電源回路4は簡単な直列抵抗回路で7レベ
ルの液晶駆動電圧を作成しており、V1>V2>Vh>V
3>−Vh>V4>V5、またはV1>Vh>V2>V3>V
4>−Vh>V5の関係がある。また、V3=0Vであ
る。
【0037】次に、この液晶表示装置の動作について図
2の波形図を用いて詳細に説明する。Y1は走査電極Y
1の印加電圧である。Y2は走査電極Y2の印加電圧で
ある。Y3は走査電極Y3の印加電圧である。Y4は走
査電極Y4の印加電圧である。X1は信号電極X1の印
加電圧である。X1,Y1は図1における液晶パネル1
の信号電極X1と走査電極Y1の印加電圧の差分であ
り、電極X1とY1の交点であるドット位置の液晶に与
えられる電圧である。X1,Y2は液晶パネル1の信号
電極X1と走査電極Y2の印加電圧の差分であり、電極
X1、Y2の交点であるドット位置の液晶に与えられる
電圧である。
【0038】1フレームの期間をTとすると、走査電極
Y1…Ynにはそれぞれ1フレームの中で選択走査され
ている1水平期間H(H=T/N、ただし、Nはデュー
ティ比)に電圧V1<(1−1/a)V0>(ただし、V
0は電極X1、Y1の印加電圧の差分の最大値、aはバ
イアス比である)又は電圧V5<−(1−1/a)V0
が印加される。
【0039】そして、非選択走査時には電圧V3<0V
>が印加される。この非選択期間の中央となるように選
択期間の開始からT/2経過後に電圧Vhの正のパルス
30と電圧−Vhの負のパルス31が連続して重畳され
る。これにより、1組のパルス30、31は非選択期間
の中央に重畳される。パルス30、31は1Hの間に重
畳される。
【0040】なお、他の走査電極Y2…Ynについても
選択走査されている1水平期間に電圧V1又はV5が印加
される。非選択期間には走査電極Y2…Ynには電圧V
3が印加され、所定のタイミングに電圧Vh又は−Vh
のパルスが重畳される。そして、交流化信号8によって
逆極性の電圧が出力される。
【0041】電極Y1の選択期間が終了すると、その直
後から電極Y2が1Hの選択期間となる。電極Y2の選
択期間が終了すると、その直後から電極Y3が1Hの選
択期間となる。選択期間では電極Y2には電圧V1又は
5が印加される。非選択期間では電極Y2には電圧V3
が印加される。この非選択期間ではパルス30、31と
同時に1組のパルス32、33が重畳される。パルス3
2は負のパルスであり、パルス33は正のパルスである
ので電極Y1に重畳されるパルス30、31とは逆極性
となる。このとき、選択期間の開始時点からパルス32
が開始されるまでの期間はT/2−T/Nである。
【0042】電極Y2の選択期間の終了直後から電極Y
3が1Hの選択期間となる。そして、非選択期間では選
択期間が開始された時からT/2経過後、正のパルス3
4と負のパルス35が順に重畳される。電極Y3の選択
期間の終了直後から電極Y4が1Hの選択期間となる。
そして、非選択期間には負のパルス36と正のパルス3
7が重畳される。パルス36、37はパルス34、35
と同時に重畳され、逆極性となっている。
【0043】 これに対し、電極Xには表示データ5
に応じて電圧V2<V0/a>又は電圧V4<−V0/a>
が印加される。このようにしてラインクロック7によっ
て電極Y1,Y2…Ynが順に選択走査される。そし
て、交流化信号8によって信号側駆動電圧と走査側駆動
電圧は逆極性となる。
【0044】この結果、電極X1とY1の交点にはX
1,Y1に示すような電圧波形が印加される。電極X
1、Y1の交点は表示オンドットである。すなわち、選
択期間では電極X1と電極Y1の印加電圧の差分はV0
又は−V0となる。非選択期間では印加電圧の差分はV0
/aと−V0/aとなる。電極Y1に正と負のパルスが
与えられることによって電極X1、Y1の印加電圧の差
分はVh±V0/aと−Vh±V0/aとなる。
【0045】表示オフドットである電極X1とY2の交
点にはX1,Y2に示す電圧波形が印加される。すなわ
ち、選択期間では電極X1とY2の差分電圧は(1−2
/a)V0又は−(1−2/a)V0となる。非選択期間
では差分電圧はV0/a又は−V0/aとなる。電極Y2
にパルスが与えられることによって電極X1、Y2の印
加電圧の差分はVh±V0/aと−Vh±V0/aとな
る。
【0046】他の交点についても表示オンドットである
ときには、X1,Y1に示す波形と類似した波形の電圧
が与えられる。表示オフドットであるときには、X1,
Y2に示す波形と類似した波形の電圧が与えられる。
【0047】このように本実施形態では走査側駆動回路
3には非選択期間に1組の連続した正のパルスと負のパ
ルスを重畳して走査電極Y1…Ynに印加するので液晶
パネル1に応答速度の速い液晶が用いられていたとして
も液晶の光の透過率の低下が阻止される。そのため、表
示オンドット表示オフドットの輝度の差が大きくなり、
コントラストが向上する。
【0048】また、パルスは電圧の大きさが同一の正の
パルスと負のパルスが連続して設けられているので液晶
には直流成分がほとんど加わらず信頼性の低下等の悪影
響が及ぶことがない。さらに、連続する電極Y1、Y2
には逆極性のパルスが同時に印加されるのでパルス電圧
がキャンセルされ、他の走査電極ライン上の絵素への電
圧印加を防ぐことができる。
【0049】次に、表示オンドットと表示オフドットに
印加される電圧波形の実効電圧値について説明する。一
般的に液晶に印加される電圧の実効電圧値Vrmsは数式
1のように定義される。ただし、tfはフレーム周期、
V(t)は印加電圧である。
【0050】
【数1】
【0051】この数式1に基づいて本実施形態の表示オ
ンドットに印加される電圧波形の実効電圧値VONは数式
2となる。ただし、Nはデューティ比、aはバイアス比
である。
【0052】
【数2】
【0053】また、数式1に基づいて表示オフドットに
印加される電圧波形の実効電圧値VOFFは数式3とな
る。
【0054】
【数3】
【0055】これにより、表示オンドットとオフドット
の実効電圧値の比VON/VOFFは数式4に示すようにな
る。
【0056】
【数4】
【0057】この駆動方法で、応答速度が25℃のとき
122msの液晶が封入された液晶パネル1で、周囲温
度を35℃に上げて見かけ上の応答速度を86msに向
上させた場合に、下記のような条件(1)〜(4)の下
でコントラスト比を測定した結果を表1と図3に示す。 (1)デューティ比(N)=404 (2)バイアス比(a)=12,14,16,18 (3)印加パルスの波高値(α)=Vh/V0=0,
0.2,0.4,0.6,0.8 (4)印加パルスの印加タイミング:奇数走査電極を選
択期間の開始からT/2、偶数走査電極を選択期間の開
始から(T/2)−(T/N)
【0058】
【表1】
【0059】表1と図3は測定の同一内容を示してい
る。これにより、非選択期間にパルスが重畳される印加
パルスを与えることによりコントラストが向上すること
が分かる。また、実験的に印加パルスを与えるタイミン
グを非選択期間のほぼ中央にし、波高値(α)が0.4
〜0.6の範囲でコントラストが最も向上した。
【0060】<比較例>上述の実施形態では非選択期間
に1組の連続した正のパルスと負のパルスを重畳した
が、上述の実施形態と比較するための非選択期間に複数
組のパルスを重畳した比較例を説明する。
【0061】図4は1フレームの非選択期間に3組の正
と負のパルスを与えた場合の動作を示す波形図である。
Y1、Y2、Y3、Y4はそれぞれ走査電極Y1、Y
2、Y3、Y4の印加電圧である。電極Y1は選択期間
ではV1又はV5となり、フレーム期間Tの間の非選択期
間に電圧Vhの正のパルスと電圧−Vhの負のパルスが
3組重畳される。
【0062】電極Y2、Y3についても選択期間がずれ
て設けられているのみで3組の正と負のパルスが重畳さ
れる。このときの表示オンドットに印加される実効電圧
値VONは数式1に基づいて数式5となる。ただし、Nは
デューティ比、aはバイアス比である。同様に、表示オ
フドットに印加される実効電圧値VOFFは数式6とな
る。
【0063】
【数5】
【0064】
【数6】
【0065】これにより、表示オンドットとオフドット
の実効電圧の比VON/VOFFは数式7となる。
【0066】
【数7】
【0067】数式7を一般化すると、パルスの組数をb
(ただし、bは1以上の整数)を与えた場合の実効電圧
の比VON/VOFFは数式8になることが分かる。
【0068】
【数8】
【0069】数式8に基づいてパルスの組数と実効電圧
の比VON/VOFFの関係を求めた結果を図5に示す。図
5に示すように、b=1のとき実効電圧の比VON/V
OFFが最大値となり、bが増えるにしたがって比VON
OFFは小さくなっている。比VON/VOFFが大きいほど
コントラストの向上につながるので、上述の実施形態の
ように印加パルスを1フレームに1組のみ与えたときが
最もコントラストが高い。
【0070】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の液晶表示
装置の駆動方法によれば、非選択期間に走査側駆動電圧
に1組の連続したパルスが重畳されているので、表示オ
ンドットでは液晶の光の透過率の低下が抑止される。こ
れにより、実質的に非選択期間短くなるので表示オン
状態とオフ状態の輝度の差が大きくなり、高速応答の液
晶を用いても高いコントラストが得られる。また、正負
のパルスが1フレームに2組以上重畳されるよりも1組
のみ重畳されているときが最もコントラストがよい。さ
らには、AA駆動法やMLS駆動法とは異なり、回路構
成が複雑とならず低コストで実現できる。
【0071】 また、本発明の液晶表示装置の駆動方法
によれば、正と負のパルスの電圧の大きさを略同一にし
ているので表示オン/オフによらず実効電圧が一定にな
る。そのため、表示品位を著しく損なうことがない。ま
た、液晶に与えられる電圧の直流成分の低減が図られ、
液晶に悪影響を及ぼすことがない。
【0072】 また、本発明の液晶表示装置の駆動方法
によれば、連続する走査電極に正から負又は負から正へ
変化する1組のパルスを重畳し、その直後に連続する走
査電極に逆極性となる1組のパルスを同時に重畳させる
ことにより、データ情報電圧への悪影響もキャンセルす
ることが可能となる。また、他の走査電極ライン上の絵
素への電圧印加も防ぐこともできる。
【0073】 また、本発明の液晶表示装置の駆動方法
によれば、1組の正負のパルスを非選択期間のほぼ中央
に重畳させ、かつ走査側駆動電圧と信号側駆動電圧との
差分の最大の0.4倍〜0.6倍することにより
実験的に最もよいコントラストが得られる。
【0074】 また、本発明の液晶表示装置には、連続
する走査電極に正から負又は負から正へ変化する1組の
正負の連続したパルスを非選択期間に重畳し、その直後
に連続する走査電極に逆極性となる1組の正負の連続し
たパルスを同時に重畳する回路を備えているので高コン
トラスト、高速応答の液晶表示装置を低コストで実現で
きる。また、データ情報電圧への悪影響もキャンセルす
ることが可能となり、他の走査電極ライン上の絵素への
電圧印加も防ぐこともできる
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態の液晶表示装置のブロッ
ク図。
【図2】 その液晶表示装置の動作を示す波形図。
【図3】 その液晶表示装置のコントラスト比の実験デ
ータを示すグラフ。
【図4】 本発明の実施形態と比較するための比較例の
動作を示す波形図。
【図5】 その比較例のパルスの組数と実効電圧の比の
関係を示すグラフ。
【図6】 従来の液晶表示装置のブロック図。
【図7】 その液晶表示装置の動作を示す波形図。
【図8】 液晶表示パネルの印加電圧と透過率の関係を
示すグラフ。
【図9】 従来の液晶表示装置の駆動波形図。
【図10】 従来の液晶表示装置の駆動波形図。
【符号の説明】
1 表示パネル 2 信号側駆動回路 3 走査側駆動回路 4 電源回路 5 表示データ 6 データクロック 7 ラインクロック 8 交流化信号 9 先頭クロック
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大場 敏弘 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シャープ株式会社内 (56)参考文献 特開 平8−304762(JP,A) 特開 平6−51272(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G02F 1/133 545 G09G 3/20 622 G09G 3/20 642 G09G 3/36

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 選択期間と非選択期間を区別する走査側
    駆動電圧と前記選択期間の表示のオン/オフを指示する
    信号側駆動電圧によって液晶表示装置の駆動をする液晶
    表示装置の駆動方法において、連続するn(nは1以上の整数)本の走査電極に正から
    負又は負から正へ変化する 1組の連続した正のパルスと
    負のパルスを前記非選択期間に重畳し、その直後に連続
    するn本の前記走査電極に逆極性となる1組の連続した
    正のパルスと負のパルスを同時に重畳することを特徴と
    する液晶表示装置の駆動方法。
  2. 【請求項2】 前記正のパルスと負のパルスの電圧の大
    きさを略同一とすることを特徴とする請求項1に記載の
    液晶表示装置の駆動方法。
  3. 【請求項3】 前記正のパルスと負のパルスを前記非選
    択期間のほぼ中央に連続して重畳し、且つ前記正のパル
    スと負のパルスの大きさはともに前記走査側駆動電圧と
    前記信号側駆動電圧の差分の最大値の0.4倍〜0.6
    倍とすることを特徴とする請求項1又は請求項に記載
    の液晶表示装置の駆動方法。
  4. 【請求項4】 走査電極と信号電極が液晶を挟むように
    設けられている液晶表示パネルと、前記走査電極に選択
    期間と非選択期間を区別する走査側駆動電圧を供給する
    走査側駆動回路と、前記信号電極に前記選択期間の表示
    のオン/オフを指示する信号側駆動電圧を供給する信号
    側駆動回路とを備える液晶表示装置において、連続するn(nは1以上の整数)本の前記走査電極に正
    から負又は負から正へ変化する 1組の連続した正のパル
    スと負のパルスを前記非選択期間に重畳し、その直後に
    連続するn本の前記走査電極に逆極性となる1組の連続
    した正のパルスと負のパルスを同時に重畳する回路を備
    えたことを特徴とする液晶表示装置。
JP30093998A 1998-10-22 1998-10-22 液晶表示装置及び液晶表示装置の駆動方法 Expired - Fee Related JP3502278B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP30093998A JP3502278B2 (ja) 1998-10-22 1998-10-22 液晶表示装置及び液晶表示装置の駆動方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP30093998A JP3502278B2 (ja) 1998-10-22 1998-10-22 液晶表示装置及び液晶表示装置の駆動方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2000131669A JP2000131669A (ja) 2000-05-12
JP3502278B2 true JP3502278B2 (ja) 2004-03-02

Family

ID=17890929

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP30093998A Expired - Fee Related JP3502278B2 (ja) 1998-10-22 1998-10-22 液晶表示装置及び液晶表示装置の駆動方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3502278B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JP2000131669A (ja) 2000-05-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2906057B2 (ja) 液晶表示装置
KR101393638B1 (ko) 표시 장치 및 그의 구동 방법
JP5341191B2 (ja) 表示装置および表示装置の駆動方法
JPH0572999A (ja) 液晶表示装置及びその駆動方法
US20020163488A1 (en) Liquid crystal display device
JP3110618B2 (ja) 液晶表示装置
KR0147590B1 (ko) 매트릭스형 액정표시소자 구동 장치 및 방법
JP3196998B2 (ja) 液晶表示装置
JPH0973063A (ja) 液晶表示素子の駆動方法
JP4585088B2 (ja) アクティブマトリクス型液晶表示装置及びその駆動方法
JP3410952B2 (ja) 液晶表示装置およびその駆動方法
JP3502278B2 (ja) 液晶表示装置及び液晶表示装置の駆動方法
JPH09159999A (ja) 液晶表示装置およびその駆動方法
JP2003029719A (ja) 液晶表示装置
JPH11218736A (ja) 液晶パネルの駆動方法
JPH02163725A (ja) 強誘電性液晶表示装置
JPH08297302A (ja) 液晶表示装置の駆動方法
JPH08136892A (ja) 液晶表示装置
JP3584045B2 (ja) 液晶素子の駆動方法
JPH0749480A (ja) 平面型表示デバイスのマトリックス駆動方法
JP3270086B2 (ja) 液晶表示装置
JPS631523B2 (ja)
JP3229450B2 (ja) 平面型表示デバイスのマトリックス駆動方法
JPH08101369A (ja) 反強誘電性液晶ディスプレイの駆動方法
JPH0894998A (ja) 液晶駆動方法

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20031202

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20031204

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20071212

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081212

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091212

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091212

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101212

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101212

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111212

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111212

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121212

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121212

Year of fee payment: 9

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees