JP2000131669A - 液晶表示装置及び液晶表示装置の駆動方法 - Google Patents

液晶表示装置及び液晶表示装置の駆動方法

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JP2000131669A JP10300939A JP30093998A JP2000131669A JP 2000131669 A JP2000131669 A JP 2000131669A JP 10300939 A JP10300939 A JP 10300939A JP 30093998 A JP30093998 A JP 30093998A JP 2000131669 A JP2000131669 A JP 2000131669A
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純史 太田
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竹比古 塩路
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敏明 高松
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 駆動波形が表示データへ影響することなく、
液晶表示装置の高コントラスト化を低コストで実現でき
るようにする。 【解決手段】 単純マトリックス型液晶表示装置に走査
側駆動電圧Y1、Y2…と信号側駆動電圧X1を供給し
て駆動をする液晶駆動装置の駆動方法である。走査側駆
動電圧Y1、Y2…は1フレーム期間Tの選択期間1H
と非選択期間を区別する。非選択期間に1組の正と負の
連続したパルスを重畳する。これにより、非選択期間を
実質的に短くすることができるので、オン電圧印加時に
液晶セルの光の透過率の低下を少なくすることができ
る。そして、オン状態とオフ状態の輝度の差が大きくな
りコントラストが上昇する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は単純マトリックス型
液晶表示装置及び単純マトリックス型液晶表示装置の駆
動方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の単純マトリックス型の液晶表示装
置及び液晶表示装置の駆動方法について説明する。従来
の液晶表示装置及び液晶表示装置の駆動方法には工業調
査会編『液晶ディスプレイのすべて』第3章第2節に記
載されているものがある。この液晶表示装置のブロック
図を図6に示す。
【0003】1は2枚の透明基板間に液晶を封入し、一
方側基板にn本の走査電極Y1、Y2…Yn、他方側基
板にn本の信号電極X1、X2…Xnを設けた液晶パネ
ルである。2は信号側駆動回路であり、信号電極X1…
Xnに信号側駆動電圧を供給する。10は走査側駆動回
路であり、走査電極Y1…Ynに走査側駆動電圧を供給
する。信号側駆動電圧と走査側駆動電圧によって表示パ
ネル1は駆動される。
【0004】11は信号側駆動電圧と走査側駆動電圧を
発生する電源回路である。電源回路11は5レベルの電
圧V1、電圧V2、電圧V3、電圧V4、電圧V5を発生す
る。5は表示データ、6は表示データ5に同期したデー
タクロック、7は表示データ5の走査のラインに同期し
たラインクロックである。8は走査側駆動電圧と信号側
駆動電圧の極性を逆転させるための交流化信号である。
9は表示データ5のフレームの先頭を示す先頭クロック
である。
【0005】信号側駆動回路2は表示データ5をデータ
クロック6によって順次ラッチし、1走査電極分の表示
データ5を蓄積する。すると、ラインクロック7が信号
側駆動回路2に入力されるので信号側駆動回路2はラッ
チされた表示データ5を信号側駆動回路2の出力側にロ
ードする。このロードされた表示データ5と交流化信号
8との組み合わせにより信号側駆動回路2は電源回路1
1から入力された2レベルの電圧V2又は電圧V4のいず
れかの電圧を選択して1走査電極分の信号駆動電圧を並
列的に信号電極X1…Xnに印加する。
【0006】走査側駆動回路10はラインクロック7が
立ち下がるときに先頭クロック9が“ハイ”となってい
るのを検出することによって走査ラインを走査電極Y1
とし、走査電極Y1に走査側駆動電圧を出力する。その
後、走査側駆動回路10はラインクロック7に従って順
次走査ラインを移動させる。走査側駆動回路10は電源
回路11から入力された3レベルの電圧V1、電圧V2
電圧V3の中から1レベルを交流化信号8の組み合わせ
により選択し、走査電極Y1…Ynに順次印加する。
【0007】そして、表示パネル1の1ドットは、その
1ドットが直交する信号電極X1…Xnと、走査電極Y
1…Ynの印加電圧の差分である実効電圧Vrmsに応じ
て表示を行う。なお、電源回路11は簡単な直列抵抗回
路で5レベルの液晶駆動電圧を作成しており、V1>V2
>V3>V4>V5の関係がある。また、V3=0Vであ
る。
【0008】次に、この液晶表示装置の動作について図
7の波形図を用いて説明する。Y1は走査電極Y1の印
加電圧である。Y2は走査電極Y2の印加電圧である。
X1は信号電極X1の印加電圧である。X1,Y1は図
6における液晶パネル1の信号電極X1と走査電極Y1
の交点であるドット位置の液晶に与えられる電極X1、
Y1の印加電圧の差分である。
【0009】1フレームの期間をTとすると、電極Y1
…Ynには1フレームの中で選択走査されている1水平
期間H(H=T/N、ただし、Nはデューティ比)に選
択期間であることを示す電位である電圧V1<(1−1
/a)V0>(ただし、V0は電極X1、Y1の印加電圧
の差分の最大値、aはバイアス比である)又は電圧V5
<−(1−1/a)V0>が印加される。これに対し、
電極X1…Xnには表示データ5に応じて電圧V2<V0
/a>又は電圧V4<−V0/a>が印加される。
【0010】この結果、図6において電極X1、Y1の
交点のドットが表示オンドットであるときには、図7の
X1,Y1に示すような電圧波形が印加され、電極X
1、Y2の交点のドットが表示オフドットであるときに
は、図7のX1,Y2に示すような電圧波形が得られ
る。表示オンドットでは選択期間に電極X1、Y1の印
加電圧の差分は電圧V0又は電圧−V0となり、非選択期
間に電圧V0/a又は電圧−V0/aとなる。X1,Y2
に示すように表示オフドットでは選択期間に電極X1と
Y2の印加電圧の差分は電圧(1−2/a)V0又は電
圧−(1−2/a)V0となり、非選択期間に電圧V0
a又は電圧−V0/aとなる。
【0011】このような駆動方法を用いて単純マトリッ
クス型の液晶表示装置を駆動した場合、1フレームに1
回だけ選択期間に表示のオン/オフを区別する電圧が各
ドットに印加され、他の期間(非選択期間)には0Vに
近いバイアス電圧が印加される。液晶パネル1に応答速
度の遅い液晶が用いられると、表示オンのとき、図8
(a)に示すように選択期間に電圧V0又は−V0が印加
されて次の選択期間までの期間Tの間に矢印t1で示す
液晶の光の透過率の低下がわずかである。
【0012】しかし、液晶パネル1に応答速度の速い液
晶を用いると、図8(b)に示すように選択期間に電圧
0又は−V0が印加されてから次の選択期間Tまでの間
に矢印t2で示す液晶の光の透過率の低下が大きく、実
質的なオン状態の輝度が低くなる。このように、液晶の
高速応答化にともなって表示コントラストが低下してし
まう現象はフレーム応答現象と呼ばれ、液晶の高速応答
化にともなう本質的な欠点とされていた。
【0013】このような問題に対処し、高コントラス
ト、高速応答を両立させる駆動方法として従来では特公
平7−120147号公報に記載されるように全ライン
同時選択するAA(Active Addressing)駆動法や特開
平6−4049号公報に記載されるように複数ライン同
時選択するMLS(Multiple Line Selection)駆動法
が発明された。上記AA駆動法やMLS駆動法はメモリ
・直交関数演算回路より得るデータ信号で、1フレーム
期間に多くの選択パルスを分布することでフレーム応答
現象を解消し、高コントラスト、高速応答を実現してい
る。
【0014】また、特開平6−51272号公報に記載
されるようにメモリを用いないで信号電極又は走査電極
の駆動電圧に1フレーム期間内で複数のパルスを印加す
ることで、高コントラスト、高速応答を両立させようと
する駆動方法が発明された。この従来の駆動方法につい
て図9と図10を用いて説明する。
【0015】図9はその駆動方法の第1の駆動波形図で
ある。Xiは信号電極Xi(ただし、iは1、2…n)
の印加電圧である。Yjは走査電極Yj(ただし、jは
1、2…n)の印加電圧である。Xi,Yjは信号電極
Xiと走査電極Yjの印加電圧の差分である。
【0016】1フレームの期間Tの間に選択走査されて
いる1水平期間Hに電極Yjの印加電圧はV0又は−V0
となる。非選択期間に電圧Vfのパルス63が1フレー
ムあたり1回加えられる。電極Xiの印加電圧はフレー
ムTの期間継続してV0又はV5のいずれかとなる。これ
により、Xi,Yjは表示オンドットとなり、期間Tの
うち1水平期間Hに差分電圧はV0又は−V0となる。非
選択期間では期間Tに1つの割合でパルスが加えられ
る。このパルスによって液晶の光の透過率の低下が抑え
られる。
【0017】次に、図10は同じく特開平6−5127
2号公報に記載される第2の駆動波形図である。図9と
同じくXiは信号電極Xiの印加電圧であり、Yjは走
査電極Yjの印加電圧である。Xi,Yjは信号電極X
iと走査電極Yjの交点であるドット位置の液晶に与え
られる電極間の電圧の差分である。
【0018】1フレームの期間Tの間に選択走査されて
いる1水平期間Hに電極Yjの印加電圧はV0又は−V0
となる。非選択期間には1水平期間ごとに電圧Vhの大
きさの正のパルスと負のパルスが加えられる。電極Xi
の印加電圧はフレームTの期間V0又はV5のいずれかと
なる。これにより、Xi,Yjは表示オンドットとな
り、期間Tのうち選択期間に電極Xi、電極Yjに印加
される電圧の差分はV0又は−V0となる。非選択期間で
は1水平期間経過するごとに1組の正と負のパルスが加
えられる。これによっても、液晶の光の透過率の低下が
抑えられる。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記特
公平7−120147号公報に記載されているAA駆動
法や特開平6−4049号公報に記載されているMLS
駆動法はメモリや直交関数演算回路を用いるので液晶表
示装置の回路構成の複雑化や多値ドライバの採用により
コストが増大するといった問題があった。
【0020】一方、特開平6−51272号公報に記載
される駆動方法では、信号電極と走査電極の印加電圧の
差分である実効電圧値が表示データに依存しているため
透過率が一定とならずシャドーイング現象等を引き起こ
し表示品位を著しく損なう。また、オン絵素、オフ絵素
の実効電圧比を低下させ、さらに直流成分印加による信
頼性の低下等の悪影響を及ぼしてしまう。また、実際に
はあまりコントラストが向上しなかった。
【0021】本発明は上記課題を解決するもので、駆動
波形が表示データに影響することなく、また更なる高コ
ントラスト化を低コストで実現できるようにすることを
目的とする。
【0022】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の請求項1では、選択期間と非選択期間を区
別する走査側駆動電圧と前記選択期間の表示のオン/オ
フを指示する信号側駆動電圧によって液晶表示装置の駆
動をする液晶表示装置の駆動方法において、前記非選択
期間に1組の連続した正のパルスと負のパルスを前記走
査側駆動電圧に重畳するようにしている。
【0023】このような構成では、非選択期間に走査側
駆動電圧に1組のパルスが重畳されているので、表示オ
ンのときに液晶の光の透過率の低下が小さくなる。これ
により、表示オン状態と表示オフ状態の輝度の差が大き
くなり、コントラストが向上する。また、以下説明する
ように、正負のパルスは2組以上重畳するよりも1組重
畳したときが最もコントラストが高い。
【0024】また、本発明の請求項2では、請求項1に
記載の液晶表示装置の駆動方法において、前記正のパル
スと負のパルスの電圧の大きさを略同一としている。こ
のような構成によると、正負のパルスの電圧の大きさが
略同一となっているので表示オン/オフによらず実効電
圧値が一定となる。
【0025】また、本発明の請求項3では、請求項1又
は請求項2に記載の液晶表示装置の駆動方法において、
連続するn(nは1以上の整数)本の前記走査電極に正
から負又は負から正へ変化する1組のパルスを重畳し、
その直後に連続するn本の前記走査電極に逆極性となる
1組のパルスを同時に重畳させるようにしている。
【0026】このような構成によると、連続する走査電
極に正から負又は負から正へ変化する1組のパルスを重
畳し、その直後に連続する走査電極に逆極性となる1組
のパルスを同時に重畳させることにより、データ情報電
圧への悪影響もキャンセルすることが可能となる。ま
た、他の走査電極ライン上の絵素への電圧印加も防ぐこ
ともできる。
【0027】また、本発明の請求項4では、請求項1乃
至請求項3のいずれかに記載の液晶表示装置の駆動方法
において、前記正のパルスと負のパルスを前記非選択期
間のほぼ中央に連続して重畳し、且つ前記正のパルスと
負のパルスの大きさはともに前記走査側駆動電圧と前記
信号側駆動電圧の差分の最大値の0.4倍〜0.6倍と
している。
【0028】このような構成では、1組の正負のパルス
を非選択期間の中央に重畳させ、かつ正負のパルスの電
圧の大きさを走査電極と信号電極の最大電圧の0.4倍
〜0.6倍とすることによって最もコントラストの向上
が図れる。
【0029】また、本発明の請求項5では、走査電極と
信号電極が液晶を挟むように設けられている液晶表示パ
ネルと、前記走査電極に選択期間と非選択期間を区別す
る走査側駆動電圧を供給する走査側駆動回路と、前記信
号電極に信号側駆動電圧を供給する信号側駆動回路とを
備える液晶表示装置において、前記非選択期間に1組の
連続した正のパルスと負のパルスを前記走査側駆動電圧
に重畳する回路を備えるようにしている。
【0030】このような構成によると、液晶表示装置は
信号側駆動回路によって信号側駆動電圧を信号電極に供
給し、走査側駆動回路によって走査側駆動電圧を走査電
極に供給する。液晶表示装置に内蔵の上記回路によって
非選択期間では1組の連続した正と負のパルスが走査側
駆動電圧に重畳される。これらのパルスによってコント
ラストが高くなる。
【0031】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
説明する。図1はこの駆動方法の回路ブロックである。
1は2枚の透明基板間に液晶を封入し、一方側基板にn
本の走査電極Y1…Yn、他方側基板にn本の信号電極
X1…Xnを設けた液晶パネルである。2は信号電極X
1…Xnに信号側駆動電圧を供給する信号側駆動回路で
ある。3は走査電極Y1…Ynに走査側駆動電圧を供給
する走査側駆動回路である。信号側駆動電圧と走査側駆
動電圧によって表示パネル1は駆動される。
【0032】4は信号側駆動電圧と走査側駆動電圧を発
生する電源回路である。電源回路4は7レベルの電圧V
1、V2、Vh、V3、−Vh、V4、V5を発生する。5
は表示データ、6は表示データ5に同期したデータクロ
ックである。7は表示データ5の走査のラインに同期し
たラインクロック、8は信号側駆動電圧と走査側電圧の
極性を逆転させるための交流化信号である。9は表示デ
ータ5のフレームの先頭を示す先頭クロックである。
【0033】信号側駆動回路2は図6に示す上記従来の
液晶表示装置に用いられていたものと同一であるので説
明を省略する。走査側駆動回路3はラインクロック7が
立ち下がるときに先頭クロック9が“ハイ”となってい
るのを検出することによって走査ラインを走査電極Y1
とし、走査電極Y1に走査側駆動電圧を出力する。
【0034】その後、走査側駆動回路3がフレームの先
頭を認識すると、ラインクロック7に従って順次走査ラ
インを移動させる。走査側駆動回路3は電源回路4から
入力された3レベルの電圧V1、V3、V5の中から1レ
ベルをこの交流化信号8の組み合わせにより選択し、走
査電極に順次印加する。
【0035】電圧Vhは正のパルスを与え、電圧−Vh
は負のパルスを与えるための電圧であり、走査側駆動回
路3には走査電極Y1、Y2のように連続する2本の走
査電極に互いに逆極性となるパルスを重畳する回路が内
蔵されている。信号電極X1…Xnと走査電極Y1…Y
nとの交点位置が表示のための各ドットとなり、各ドッ
ドの直交する信号電極X1…Xnの印加電圧と走査電極
Y1…Ynの印加電圧の差分である実効電圧値によって
表示が行われる。
【0036】電源回路4は簡単な直列抵抗回路で7レベ
ルの液晶駆動電圧を作成しており、V1>V2>Vh>V
3>−Vh>V4>V5、またはV1>Vh>V2>V3>V
4>−Vh>V5の関係がある。また、V3=0Vであ
る。
【0037】次に、この液晶表示装置の動作について図
2の波形図を用いて詳細に説明する。Y1は走査電極Y
1の印加電圧である。Y2は走査電極Y2の印加電圧で
ある。Y3は走査電極Y3の印加電圧である。Y4は走
査電極Y4の印加電圧である。X1は信号電極X1の印
加電圧である。X1,Y1は図1における液晶パネル1
の信号電極X1と走査電極Y1の印加電圧の差分であ
り、電極X1とY1の交点であるドット位置の液晶に与
えられる電圧である。X1,Y2は液晶パネル1の信号
電極X1と走査電極Y2の印加電圧の差分であり、電極
X1、Y2の交点であるドット位置の液晶に与えられる
電圧である。
【0038】1フレームの期間をTとすると、走査電極
Y1…Ynにはそれぞれ1フレームの中で選択走査され
ている1水平期間H(H=T/N、ただし、Nはデュー
ティ比)に電圧V1<(1−1/a)V0>(ただし、V
0は電極X1、Y1の印加電圧の差分の最大値、aはバ
イアス比である)又は電圧V5<−(1−1/a)V0
が印加される。
【0039】そして、非選択走査時には電圧V3<0V
>が印加される。この非選択期間の中央となるように選
択期間の開始からT/2経過後に電圧Vhの正のパルス
30と電圧−Vhの負のパルス31が連続して重畳され
る。これにより、1組のパルス30、31は非選択期間
の中央に重畳される。パルス30、31は1Hの間に重
畳される。
【0040】なお、他の走査電極Y2…Ynについても
選択走査されている1水平期間に電圧V1又はV5が印加
される。非選択期間には走査電極Y2…Ynには電圧V
3が印加され、所定のタイミングに電圧Vh又は−Vh
のパルスが重畳される。そして、交流化信号8によって
逆極性の電圧が出力される。
【0041】電極Y1の選択期間が終了すると、その直
後から電極Y2が1Hの選択期間となる。電極Y2の選
択期間が終了すると、その直後から電極Y3が1Hの選
択期間となる。選択期間では電極Y2には電圧V1又は
5が印加される。非選択期間では電極Y2には電圧V3
が印加される。この非選択期間ではパルス30、31と
同時に1組のパルス32、33が重畳される。パルス3
2は負のパルスであり、パルス33は正のパルスである
ので電極Y1に重畳されるパルス30、31とは逆極性
となる。このとき、選択期間の開始時点からパルス32
が開始されるまでの期間はT/2−T/Nである。
【0042】電極Y2の選択期間の終了直後から電極Y
3が1Hの選択期間となる。そして、非選択期間では選
択期間が開始された時からT/2経過後、正のパルス3
4と負のパルス35が順に重畳される。電極Y3の選択
期間の終了直後から電極Y4が1Hの選択期間となる。
そして、非選択期間には負のパルス36と正のパルス3
7が重畳される。パルス36、37はパルス34、35
と同時に重畳され、逆極性となっている。
【0043】これに対し、電極Xには表示データ5に応
じて電圧V2<V0/a>又は電圧V4<−V0/a>が印
加される。このようにしてラインクロック7によって電
極Y1、Y2…Ynが順に選択走査される。そして、交
流化信号8によって信号側駆動電圧と走査側駆動電圧は
逆極性となる。
【0044】この結果、電極X1とY1の交点にはX
1,Y1に示すような電圧波形が印加される。電極X
1、Y1の交点は表示オンドットである。すなわち、選
択期間では電極X1と電極Y1の印加電圧の差分はV0
又は−V0となる。非選択期間では印加電圧の差分はV0
/aと−V0/aとなる。電極Y1に正と負のパルスが
与えられることによって電極X1、Y1の印加電圧の差
分はVh±V0/aと−Vh±V0/aとなる。
【0045】表示オフドットである電極X1とY2の交
点にはX1,Y2に示す電圧波形が印加される。すなわ
ち、選択期間では電極X1とY2の差分電圧は(1−2
/a)V0又は−(1−2/a)V0となる。非選択期間
では差分電圧はV0/a又は−V0/aとなる。電極Y2
にパルスが与えられることによって電極X1、Y2の印
加電圧の差分はVh±V0/aと−Vh±V0/aとな
る。
【0046】他の交点についても表示オンドットである
ときには、X1,Y1に示す波形と類似した波形の電圧
が与えられる。表示オフドットであるときには、X1,
Y2に示す波形と類似した波形の電圧が与えられる。
【0047】このように本実施形態では走査側駆動回路
3には非選択期間に1組の連続した正のパルスと負のパ
ルスを重畳して走査電極Y1…Ynに印加するので液晶
パネル1に応答速度の速い液晶が用いられていたとして
も液晶の光の透過率の低下が阻止される。そのため、表
示オンドット表示オフドットの輝度の差が大きくなり、
コントラストが向上する。
【0048】また、パルスは電圧の大きさが同一の正の
パルスと負のパルスが連続して設けられているので液晶
には直流成分がほとんど加わらず信頼性の低下等の悪影
響が及ぶことがない。さらに、連続する電極Y1、Y2
には逆極性のパルスが同時に印加されるのでパルス電圧
がキャンセルされ、他の走査電極ライン上の絵素への電
圧印加を防ぐことができる。
【0049】次に、表示オンドットと表示オフドットに
印加される電圧波形の実効電圧値について説明する。一
般的に液晶に印加される電圧の実効電圧値Vrmsは数式
1のように定義される。ただし、tfはフレーム周期、
V(t)は印加電圧である。
【0050】
【数1】
【0051】この数式1に基づいて本実施形態の表示オ
ンドットに印加される電圧波形の実効電圧値VONは数式
2となる。ただし、Nはデューティ比、aはバイアス比
である。
【0052】
【数2】
【0053】また、数式1に基づいて表示オフドットに
印加される電圧波形の実効電圧値VOFFは数式3とな
る。
【0054】
【数3】
【0055】これにより、表示オンドットとオフドット
の実効電圧値の比VON/VOFFは数式4に示すようにな
る。
【0056】
【数4】
【0057】この駆動方法で、応答速度が25℃のとき
122msの液晶が封入された液晶パネル1で、周囲温
度を35℃に上げて見かけ上の応答速度を86msに向
上させた場合に、下記のような条件(1)〜(4)の下
でコントラスト比を測定した結果を表1と図3に示す。 (1)デューティ比(N)=404 (2)バイアス比(a)=12,14,16,18 (3)印加パルスの波高値(α)=Vh/V0=0,
0.2,0.4,0.6,0.8 (4)印加パルスの印加タイミング:奇数走査電極を選
択期間の開始からT/2、偶数走査電極を選択期間の開
始から(T/2)−(T/N)
【0058】
【表1】
【0059】表1と図3は測定の同一内容を示してい
る。これにより、非選択期間にパルスが重畳される印加
パルスを与えることによりコントラストが向上すること
が分かる。また、実験的に印加パルスを与えるタイミン
グを非選択期間のほぼ中央にし、波高値(α)が0.4
〜0.6の範囲でコントラストが最も向上した。
【0060】<比較例>上述の実施形態では非選択期間
に1組の連続した正のパルスと負のパルスを重畳した
が、上述の実施形態と比較するための非選択期間に複数
組のパルスを重畳した比較例を説明する。
【0061】図4は1フレームの非選択期間に3組の正
と負のパルスを与えた場合の動作を示す波形図である。
Y1、Y2、Y3、Y4はそれぞれ走査電極Y1、Y
2、Y3、Y4の印加電圧である。電極Y1は選択期間
ではV1又はV5となり、フレーム期間Tの間の非選択期
間に電圧Vhの正のパルスと電圧−Vhの負のパルスが
3組重畳される。
【0062】電極Y2、Y3についても選択期間がずれ
て設けられているのみで3組の正と負のパルスが重畳さ
れる。このときの表示オンドットに印加される実効電圧
値VONは数式1に基づいて数式5となる。ただし、Nは
デューティ比、aはバイアス比である。同様に、表示オ
フドットに印加される実効電圧値VOFFは数式6とな
る。
【0063】
【数5】
【0064】
【数6】
【0065】これにより、表示オンドットとオフドット
の実効電圧の比VON/VOFFは数式7となる。
【0066】
【数7】
【0067】数式7を一般化すると、パルスの組数をb
(ただし、bは1以上の整数)を与えた場合の実効電圧
の比VON/VOFFは数式8になることが分かる。
【0068】
【数8】
【0069】数式8に基づいてパルスの組数と実効電圧
の比VON/VOFFの関係を求めた結果を図5に示す。図
5に示すように、b=1のとき実効電圧の比VON/V
OFFが最大値となり、bが増えるにしたがって比VON
OFFは小さくなっている。比VON/VOFFが大きいほど
コントラストの向上につながるので、上述の実施形態の
ように印加パルスを1フレームに1組のみ与えたときが
最もコントラストが高い。
【0070】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に記載の
液晶表示装置の駆動方法によれば、非選択期間に走査側
駆動電圧に1組の連続したパルスが重畳されているの
で、表示オンドットでは液晶の光の透過率の低下が抑止
される。これにより、実質的に非選択期間を短くなるの
で表示オン状態とオフ状態の輝度の差が大きくなり、高
速応答の液晶を用いても高いコントラストが得られる。
また、正負のパルスが1フレームに2組以上重畳される
よりも1組のみ重畳されているときが最もコントラスト
がよい。さらには、AA駆動法やMLS駆動法とは異な
り、回路構成が複雑とならず低コストで実現できる。
【0071】また、請求項2に記載の液晶表示装置の駆
動方法によれば、正と負のパルスの電圧の大きさを略同
一にしているので表示オン/オフによらず実効電圧が一
定になる。そのため、表示品位を著しく損なうことがな
い。また、液晶に与えられる電圧の直流成分の低減が図
られ、液晶に悪影響を及ぼすことがない。
【0072】また、請求項3に記載の液晶表示装置の駆
動方法によれば、連続する走査電極に正から負又は負か
ら正へ変化する1組のパルスを重畳し、その直後に連続
する走査電極に逆極性となる1組のパルスを同時に重畳
させることにより、データ情報電圧への悪影響もキャン
セルすることが可能となる。また、他の走査電極ライン
上の絵素への電圧印加も防ぐこともできる。
【0073】また、請求項4に記載の液晶表示装置の駆
動方法によれば、1組の正負のパルスを非選択期間のほ
ぼ中央に重畳させ、かつ走査側駆動電圧と信号側駆動電
圧との差分の最大の0.4倍〜0.6倍すると、実験的
に最もよいコントラストが得られる。
【0074】また、請求項5に記載の液晶表示装置に
は、非選択期間に1組の正負の連続したパルスが走査側
駆動電圧に重畳する回路を備えているので高コントラス
ト、高速応答の液晶表示装置を低コストで実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態の液晶表示装置のブロッ
ク図。
【図2】 その液晶表示装置の動作を示す波形図。
【図3】 その液晶表示装置のコントラスト比の実験デ
ータを示すグラフ。
【図4】 本発明の実施形態と比較するための比較例の
動作を示す波形図。
【図5】 その比較例のパルスの組数と実効電圧の比の
関係を示すグラフ。
【図6】 従来の液晶表示装置のブロック図。
【図7】 その液晶表示装置の動作を示す波形図。
【図8】 液晶表示パネルの印加電圧と透過率の関係を
示すグラフ。
【図9】 従来の液晶表示装置の駆動波形図。
【図10】 従来の液晶表示装置の駆動波形図。
【符号の説明】
1 表示パネル 2 信号側駆動回路 3 走査側駆動回路 4 電源回路 5 表示データ 6 データクロック 7 ラインクロック 8 交流化信号 9 先頭クロック
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高松 敏明 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 (72)発明者 大場 敏弘 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 Fターム(参考) 2H093 NA06 NA45 NB11 NB25 NC09 NC11 ND04 ND54 5C006 AC02 AC18 AC28 AF44 BB12 BC03 BC12 BF43 FA51 FA54 GA03 5C080 AA10 BB05 DD03 DD27 FF03 FF12 JJ02 JJ04 JJ05

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 選択期間と非選択期間を区別する走査側
    駆動電圧と前記選択期間の表示のオン/オフを指示する
    信号側駆動電圧によって液晶表示装置の駆動をする液晶
    表示装置の駆動方法において、 前記非選択期間に1組の連続した正のパルスと負のパル
    スを前記走査側駆動電圧に重畳することを特徴とする液
    晶表示装置の駆動方法。
  2. 【請求項2】 前記正のパルスと負のパルスの電圧の大
    きさを略同一とすることを特徴とする請求項1に記載の
    液晶表示装置の駆動方法。
  3. 【請求項3】 連続するn(nは1以上の整数)本の前
    記走査電極に正から負又は負から正へ変化する1組のパ
    ルスを重畳し、その直後に連続するn本の前記走査電極
    に逆極性となる1組のパルスを同時に重畳させることを
    特徴とする請求項1又は請求項2に記載の液晶表示装置
    の駆動方法。
  4. 【請求項4】 前記正のパルスと負のパルスを前記非選
    択期間のほぼ中央に連続して重畳し、且つ前記正のパル
    スと負のパルスの大きさはともに前記走査側駆動電圧と
    前記信号側駆動電圧の差分の最大値の0.4倍〜0.6
    倍とすることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいず
    れかに記載の液晶表示装置の駆動方法。
  5. 【請求項5】 走査電極と信号電極が液晶を挟むように
    設けられている液晶表示パネルと、前記走査電極に選択
    期間と非選択期間を区別する走査側駆動電圧を供給する
    走査側駆動回路と、前記信号電極に前記表示期間のオン
    /オフを指示する信号側駆動電圧を供給する信号側駆動
    回路とを備える液晶表示装置において、 前記非選択期間に1組の連続した正のパルスと負のパル
    スを前記走査側駆動電圧に重畳する回路を備えたことを
    特徴とする液晶表示装置。
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