JP3502124B2 - 研磨液飛散防止機構付き平面研磨装置 - Google Patents

研磨液飛散防止機構付き平面研磨装置

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JP3502124B2 JP20040993A JP20040993A JP3502124B2 JP 3502124 B2 JP3502124 B2 JP 3502124B2 JP 20040993 A JP20040993 A JP 20040993A JP 20040993 A JP20040993 A JP 20040993A JP 3502124 B2 JP3502124 B2 JP 3502124B2
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明は、半導体ウエハやガラス
板、金属板等の各種ワークを研磨加工するための平面研
磨装置に関するものであり、更に詳しくは、ワークの研
磨加工時に研磨液が周囲に飛散するのを防止する飛散防
止機構を備えた平面研磨装置に関するものである。 【0002】 【従来の技術】ラッピング装置やポリッシング装置等の
平面研磨装置は、一般に、水平面内で回転する定盤に半
導体ウエハやガラス板、金属板等の各種ワークを押し付
け、研磨液を供給しながら該ワークを研磨加工するもの
である。このとき、定盤上に供給された研磨液は、定盤
の回転に伴う遠心力によって周囲に飛散し、装置の色々
な部分や装置の周囲等に付着してその部分を汚染した
り、回転部分に付着して部材同士を固着させる等の不都
合を生じていた。 【0003】そこで従来では、例えば図3に示すよう
に、定盤1の側部から上部を覆うように防塵カバー2を
設けたり、図4に示すように、機体3に設けた研磨液回
収溝4に沿って定盤1を取り囲むようにカウル5を取り
付けたりしていたが、前者の場合には、防塵カバー2が
大掛かりでコスト高になるばかりでなく、ワーク6の供
給時や取出時、保守点検時等に該防塵カバー2が邪魔に
なって作業をやりにくいという欠点があり、後者におい
ては、カウル5が機体3側に取り付けられることにより
固定的に配置されているため、回転する定盤1から勢い
良く流れ落ちた研磨液が該カウル5に当ると、該研磨液
が周囲に飛び散って機体を汚染し易く、しかも、定盤1
から流れ落ちる研磨液は、定盤1から遠ざかるほど細粒
化して拡散する範囲も広がるため、定盤1から距離をお
いて取り付けられている上記カウル5では、十分な拡散
防止効果を得ることができず、更に、上記カウル5が定
盤1よりも上方に突出するように取り付けられているた
め、ワーク6の供給時や取出時、保守点検時等に邪魔に
なり、作業性が悪いという欠点があった。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、定盤
から流れ落ちる研磨液の飛散を確実に防止することがで
きると共に、ワークの供給時や取出時、保守点検時等の
邪魔にならない、簡単な構成の飛散防止機構を得ること
にある。 【0005】 【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明は、水平面内で回転する定盤にワークを押し
付け、研磨液を供給しながら該ワークを研磨加工する平
面研磨装置において、上記定盤の外周に、該定盤を取り
囲む短円筒状の研磨液飛散防止治具を、定盤外周との間
に該定盤から流れ落ちる研磨液を受け止めるための間隔
を保った状態で該定盤に一体に取り付けると共に、該飛
散防止治具を伝って落下する研磨液を受けるための回収
溝を機体に設け、かつ、上記飛散防止治具は、上端部が
上記定盤の上面と同じ高さかそれよりやや低めとなるよ
うに取り付けて、下端部を上記回収溝内に垂下させたこ
とを特徴とするものである。 【0006】 【作用】定盤の回転により該定盤外周から流れ落ちる研
磨液は、飛散防止治具に当って回収溝内に落下し、回収
される。このとき、該飛散防止治具が定盤と一緒に回転
しているため、研磨液がある程度の勢いをもって該防止
治具に当っても、該防止治具が機体側に取り付けられて
いる場合のように液が飛び散ることはない。また、研磨
液は定盤から水平方向に勢い良く飛び出すことなく、水
平よりもやや下向きに流れ落ちるため、上記防止治具を
定盤よりも高くする必要がなく、このため、該防止治具
がワークの供給や取り出し、保守点検等の作業の邪魔に
なることがない。 【0007】 【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて詳
細に説明するに、図1及び図2は片面研磨装置を示し、
図中10は機体、11は該機体10の所定の位置に水平
面内において回転自在なるように配設された研磨加工用
の定盤であって、該定盤11は、図示しないモータに連
結され、所要の速度で駆動回転されるようになってい
る。該定盤11の上部には、シリンダにより上下動自在
の加圧ヘッド12が所要の配置で複数配設され、各加圧
ヘッド12の下面にワーク13を装着して定盤11の上
面に押し付けるようになっており、該定盤11の中央部
上方位置には、研磨加工時に該定盤11上に研磨液を供
給する給液パイプ14が配設され、定盤11の上面中央
部には、上記給液パイプ14により供給された研磨液を
均等に分散させるための円錐状のコーン15が配設され
ている。 【0008】上記機体10には、定盤11の外周に沿う
ように、該定盤11の周縁部から流れ落ちる研磨液を受
けるための回収溝18が形成され、該回収溝18が回収
管19を介して回収タンク20に接続されており、該回
収タンク20内に回収された研磨液は、ポンプ21で循
環的に再使用されるようになっている。 【0009】上記定盤11の周縁部から流れ落ちる研磨
液の飛散を防止するため、該定盤11の外周には、該定
盤11を取り囲む短円筒状の飛散防止治具24が、円周
方向の複数か所に設けた取付治具25により、定盤11
外周との間に所要の間隔を保った状態で、該定盤11と
一体となって回転するように取り付けられている。該飛
散防止治具24と定盤11との間の最適な間隔Lは、定
盤11から流れ落ちる研磨液が飛散防止治具24に当た
って一旦受け止められたあと、該飛散防止治具24を伝
って回収溝18内に落下するような大きさであって、そ
れは、定盤11の回転数や研磨液の供給量等の加工条件
や、飛散防止治具24の定盤11に対する取り付け高さ
等によっても若干異なるが、該飛散防止治具24をその
上端部が定盤11の上面とほぼ同じ高さになるように取
り付けて、通常の条件下で加工を行う場合には、5〜2
0mm程度の間隔である。 【0010】 本発明者が行った実験によると、定盤1
1上に供給された研磨液は、定盤11の回転に伴う遠心
力により定盤周縁部から外方に向けて流れ落ちるが、通
常の研磨を行うときの定盤回転数(20〜100rp
m)や研磨液供給量(100〜400cc/min)等
の範囲内では、研磨液が定盤11から水平方向に勢い良
く飛び出すことはなく、水平よりもやや下向きに飛び出
すことが分った。従って、定盤11との間に適当な間隔
さえ保っておけば、上記飛散防止治具24を定盤11よ
り高くする必要はなく、定盤11の上面とほぼ同じ高さ
かそれよりやや低めに取り付けることにより、研磨液を
確実に受け止めることができる。しかも、該飛散防止治
具24がワーク13の供給や取り出し、保守点検等の作
業の邪魔になることもない。 【0011】なお、上記飛散防止治具24の下端は回収
溝18内に垂下していれば良いが、落下する研磨液が溝
底に当たって跳ね散るのを防止する意味で、できるだけ
低くしておくことが望ましい。 【0012】上記飛散防止治具24の円筒形は、図示の
ように均一直径であっても、下狭まり状又は下広がり状
をなすものであっても、あるいはその他の筒状であって
も良い。 【0013】上記構成を有する平面研磨装置において、
研磨対象であるワーク13は、各加圧ヘッド12の下面
に適宜手段により装着、保持され、該加圧ヘッド12で
回転する定盤11に押し付けられて研磨加工される。こ
のとき定盤11の上面中央部には、給液パイプ14を通
じて研磨液が供給され、コーン15で放射方向に均等に
分散されている。 【0014】定盤11上に供給された研磨液は、該定盤
11の回転に伴う遠心力により定盤周縁部から外方に向
けて流れ落ちるが、上述したように、通常の加工条件下
においては研磨液が水平方向に勢い良く飛び出すことは
なく、水平よりもやや下向きに流れ落ちるため、該研磨
液は、確実に飛散防止治具24に当って受け止められた
あと、該飛散防止治具24を伝って回収溝18内に落下
することになり、該飛散防止治具24を飛び越えて周囲
に飛び散ったり、直接回収溝18の溝底等に当たって飛
び散るようなことはない。しかも、該飛散防止治具24
が定盤11と一緒に回転しているため、研磨液がある程
度の勢いをもって該防止治具24に当っても、該防止治
具24が機体10側に固定されている場合のように液が
飛び散ることはない。 【0015】また、定盤11から流れ落ちる研磨液は、
定盤11から遠ざかるほど細粒化して拡散する範囲も広
がるが、防止治具24を定盤11に直接取り付けること
により、比較的定盤11に近い位置において、研磨液が
細粒化して拡散する前に受け止めるようにしているた
め、研磨液の飛散をより効率的且つ確実に防止すること
ができる。 【0016】なお、上記実施例では片面研磨装置につい
て説明したが、両面研磨装置であっても同様に構成し得
ることはもちろんである。 【0017】 【発明の効果】このように本発明によれば、定盤の外周
に短円筒状の飛散防止治具を所要の間隔をおいて取り付
けただけの簡単な構成により、定盤から流れ落ちる研磨
液を確実に受け止めて飛散するのを防止することがで
き、しかも、該飛散防止治具を定盤と一緒に回転させる
ようにしているため、研磨液がある程度の勢いをもって
該防止治具に当っても、該防止治具が機体側に固定され
ている場合のように液が飛び散ることもない。また、研
磨液は定盤から水平方向に勢い良く飛び出すことなく、
水平よりもやや下向きに流れ落ちるため、上記防止治具
を定盤よりも高くする必要がなく、このため、該防止治
具がワークの供給や取り出し、保守点検等の作業の邪魔
にならないように取り付けることもできる。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明に係る平面研磨装置の一実施例を示す要
部断面図である。 【図2】図1の平面研磨装置の要部拡大図である。 【図3】従来の平面研磨装置の一例を示す要部断面図で
ある。 【図4】従来の平面研磨装置の他例を示す要部断面図で
ある。 【符号の説明】 11 定盤 13 ワーク 24 防止治具 L 間隔
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B24B 37/00 B24B 55/02 B24B 57/02 H01L 21/304

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 水平面内で回転する定盤にワークを押し
    付け、研磨液を供給しながら該ワークを研磨加工する平
    面研磨装置において、 上記定盤の外周に、該定盤を取り囲む短円筒状の研磨液
    飛散防止治具を、定盤外周との間に該定盤から流れ落ち
    る研磨液を受け止めるための間隔を保った状態で該定盤
    に一体に取り付けると共に、該飛散防止治具を伝って落
    下する研磨液を受けるための回収溝を機体に設け、か
    つ、上記飛散防止治具は、上端部が上記定盤の上面と
    じ高さかそれよりやや低めとなるように取り付けて、下
    端部を上記回収溝内に垂下させたことを特徴とする研磨
    液飛散防止機構付き平面研磨装置。
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