JP3501500B2 - 測距装置およびカメラ - Google Patents

測距装置およびカメラ

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JP3501500B2 JP14453094A JP14453094A JP3501500B2 JP 3501500 B2 JP3501500 B2 JP 3501500B2 JP 14453094 A JP14453094 A JP 14453094A JP 14453094 A JP14453094 A JP 14453094A JP 3501500 B2 JP3501500 B2 JP 3501500B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は被写体側へ投光を行な
い、その反射光を受光することによって被写体までの距
離を測距する測距装置に関し、特に被写体側の複数の方
向への距離を測距する多点測距装置およびこれを備えた
カメラに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より被写体側のスポット光を投光
し、その反射光を受光することによって被写体までの距
離を測定するいわゆる能動型の測距装置は種々の方式が
知られている。
【0003】例えば、一定基線長を隔てて配置された投
光・受光系よりなり、被写体から反射されてくるスポッ
ト光の位置によって測距を行う三角測距方式のものや、
単に戻ってくる光量の強弱によりその距離を推定する
もの等がある。
【0004】また、最近では、特にカメラ用の測距装置
として、被写体側の複数の方向へスポット光を投光し、
被写体が画面の中央に存在しない場合でも、いわゆる中
抜けを防止できる測距方式も種々提案されている。
【0005】この場合、カメラの撮影画角が広角であれ
ば測距の方向についても広範囲であることが望まれる。
そのためには、受光系としては複数の受光素子を有し、
夫々の測距方向に対応させていた。
【0006】
【発明が解決しようとしている課題】しかしながら上記
した従来の多点測距方式では、広範囲の被写体に対応す
る為に角度の広い多点測距を行なうと、受光素子の寸法
が大きくなり、コスト及びスペース上のデメリットが出
てくる。
【0007】一方、受光素子を大きくせずに受光レンズ
の焦点距離を短くすることによって対応すると、被写体
距離による受光スポットの受光素子上でのズレの敏感度
が低下し、従って三角測距を行なおうとすると測距精度
の低下を招くことになる。
【0008】本発明は、このような従来の問題を解決
し、測距精度を低下させることなく多点方式の測距装置
のコンパクト化を図ることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段および作用】請求項1に記
載の発明は、基線長方向に投光系と受光系とを配置し、
該投光系から被測距体側に向けて複数の方向にスポット
光を該基線長方向に沿って投光し、該被測距体側で反射
したスポット光を該受光系で受光し、被測距体との間の
距離を測距する多点方式の測距装置において、該受光系
は、受光レンズと、該受光レンズを通過した光を受光す
る受光素子と、該受光レンズを通過した該投光系からの
スポット光を該受光素子に向けて反射させる、該受光系
における投光のみに配置された反射部材とを有する
ことを特徴とする測距装置にある。
【0010】 この構成によると、能動型の多点方式の
測距装置において、投光系と受光系が並ぶ基線長方向に
沿って複数方向に投光された光が反射し、受光系に受光
される際、受光系における投光みに配置された反
射部材により反射された光が、投光系に近い受光素子に
受光される。このため、請求項2に記載のように、該受
光素子に、反射部材を介さずにスポット光を受光させ、
かつ反射部材により反射されたスポット光を受光させる
ことができる。
【0011】 したがって、投光系のスポット光の数よ
りも少ない受光素子を用いれば済み、小型でありながら
広い角度での多点測距を行うことができ、例えば広角
の画角を有するカメラに用いれば、被写体の画面内の位
置にかかわらず、常に精度の良い測距が可能となる。
【0012】
【0013】
【0014】
【0015】 また、受光素子の数が少なくなることに
より、基線長方向の長さを従来よりも短くできる。
【0016】 請求項に記載の発明は、請求項1又は
において、反射部材の反射面は曲面であることを特徴
とする測距装置にある。
【0017】この構成によると、反射光束が収斂し、受
光効率の向上を図れる。
【0018】 請求項に記載の発明は、請求項1又は
において、反射部材の反射面は平面であり、該反射面
と受光素子面とがなす角をθR 、該反射面により反射
されるべき光束の該受光レンズへの入射角をθjとする
【0019】
【数2】
【0020】であることを特徴とする測距装置にある。
【0021】この構成によると、平面鏡の使用ができ、
省スペース、ローコスト化が図れ、特に反射面と受光素
子面とがなす角と受光レンズへの入射角を所定の角度範
囲内とすることで、広角の画角を有するカメラに用いれ
ば、被写体の画面内の位置にかかわらず、常に精度の良
い測距が可能となる。
【0022】
【実施例】図1は本発明の第1の実施例を示す。
【0023】 1は投光レンズ、2は発光部2a〜2e
を有する投光素子であり、被写体側の複数の方向へ向け
てスポット光の投光を行なっている。3は内側へ向けて
凹の曲面を持った反射面3aを有する反射部材、4は受
光レンズ、4a〜4dは例えばPSD(Positio
n Sensitive evice)等の受光素子
である。受光素子4b〜4dは夫々発光部2c〜2eか
らの光に対応するようになっているが、受光素子4aは
発光部2bから被写体へ投光され、該被写体からの反射
光を受光レンズ4を通して受光する場合と発光部2aか
ら被写体へ投光され、該被写体からの反射光を受光レン
ズ4を通し、さらに反射部材3の反射面3aによって反
射された後に受光する場合とを兼用する。このことによ
って4つの受光素子で5つの方向の多点測距に対応する
ことができる。
【0024】反射面3aは内側(受光レンズ4の光軸
側)へ凹の曲面となっている為反射光束は収れんし、受
光素子4aによって効率良く受光される。また反射部材
3は基線長に対し投光系の方向にあり、一番投光系に近
い受光素子に対して光束を反射している。これは、もし
逆に反射部材3が投光系に対して遠い側にあった場合に
は、該反射部材3に入射する光束が、広い角度の多点に
対応するものであるのか、あるいは過剰に近い距離に物
体があるのかの区別がつけ難く、誤測距を招くことにな
る。このため、本実施例においては、このような状況も
鑑みて、投光系に近い側だけに反射部材を配置してい
る。
【0025】図2は本発明の第2の実施例を示す。な
お、図1に示す部材と同一の部材には同じ符号を付して
その説明を省略する。本実施例において、反射部材3’
の反射面3a’は、受光素子面とθR の角度をなす平面
であり、受光レンズ4上に入射してくる入射角度θj
光束を反射して受光素子4aへと導いている。
【0026】この時θR 、θj は夫々次の範囲を充すこ
とが望ましい。
【0027】
【数3】
【0028】式は、一定の太さを有する受光光束を効
率良く受光素子上へ折り返す為の条件であり、式は本
実施例による方式を使うことによってコスト、スペース
等実質上のメリットが生ずる多点の角度の範囲を示して
いる。θR が下限を越えると、反射部材による受光光束
のケラレが増大し、上限を越えると他の受光素子(4b
〜4d)の方の反射される光量が多くなり、結果的に光
量のロスにつながる。θj が下限を越える場合は、通常
受光素子も小さくてすむため、本実施例のような構成が
必要である場合は少なくなる。また上限を越えるような
大きな角度からの光を受光する場合は、受光スポットの
ボケが大きく、受光素子からはみでる光が多くなる為、
やはり大幅に光量のロスを招くことになる。
【0029】尚、反射部材を介しての受光は、該反射部
材の僅かな位置の変化によって受光素子上のスポットの
重心が変化する為、三角測距よりも単に光量の大小によ
っての距離の判別の方が望ましい。
【0030】図3は本発明の第3の実施例を示し、被写
体側から見た図を示す。なお、図1に示す部材と同一の
部材には同じ符号を付してその説明を省略する。
【0031】本実施例において、図3の(b)において
反射面3a”および3c”は、前記した実施例と同様
に、図3の(a)に示すように発光部2aおよび2eか
ら被写体の投光され、該被写体からの反射光を受光レン
ズ4を通してから夫々受光素子4a、4cへ反射させる
ものである。本実施例において、基線方向と略垂直に多
点測距の方向を設けてあり、過剰に近い距離に物体があ
る場合の前述の問題点は関係なくなるため、受光素子の
並び方向に対し両端に反射部材を設けている。
【0032】
【発明の効果】請求項1に記載の発明によれば、能動型
の多点方式の測距装置において、投光系と受光系が並ぶ
基線長方向に沿って複数方向に投光された光が反射し、
受光系に受光される際、投光のみに配置された反射
部材により反射された光を、投光系に近い受光素子に受
光させることができる。つまり、投光系に近い受光素子
に、反射部材を介さずにスポット光を受光させ、かつ反
射部材により反射されたスポット光を受光させることが
できる。
【0033】 したがって、投光系のスポット光の数よ
りも少ない受光素子を用いれば済み、小型でありながら
広い角度での多点測距を行うことができ、例えば広角
の画角を有するカメラに用いれば、被写体の画面内の位
置にかかわらず、常に精度の良い測距が可能となる。
【0034】
【0035】 さらに、受光素子の数が少なくなるの
、基線長方向の長さを従来よりも短くできる。
【0036】 請求項に記載の発明によれば、反射光
束の収斂し、受光素子における受光効率の向上を図れ
る。
【0037】 請求項に記載の発明によれば、平面鏡
の使用ができ、省スペース、ローコスト化が図れ、特に
反射面と受光素子面とがなす角と受光レンズへの入射角
を所定の角度範囲内とすることで、広角の画角を有する
カメラに用いれば、被写体の画面内の位置にかかわら
ず、常に精度の良い測距が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例を示す概略図。
【図2】本発明の第2の実施例を示す概略図。
【図3】本発明の第3の実施例を示す概略図。
【符号の説明】
1…投光レンズ 3,3’…反射部
材 4…受光レンズ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01C 3/00 - 3/32 G01B 11/00 - 11/30 102 G02B 7/28 - 7/40 G03B 13/32 - 13/36

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基線長方向に投光系と受光系とを配置
    し、該投光系から被測距体側に向けて複数の方向にスポ
    ット光を該基線長方向に沿って投光し、該被測距体側で
    反射したスポット光を該受光系で受光し、被測距体との
    間の距離を測距する多点方式の測距装置において、 該受光系は、受光レンズと、該受光レンズを通過した光
    を受光する受光素子と、該受光レンズを通過した該投光
    系からのスポット光を該受光素子に向けて反射させる
    該受光系における前記投光のみに配置された反射部
    材とを有することを特徴とする測距装置。
  2. 【請求項2】 請求項において、前記受光素子は、
    記反射部材を介さずにスポット光を受光し、かつ前記
    射部材により反射されたスポット光を受光することを特
    徴とする測距装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2において、前記反射部材
    の反射面は曲面であることを特徴とする測距装置。
  4. 【請求項4】 請求項1又は2において、前記反射部材
    の反射面は平面であり、該反射面と受光素子面とがなす
    角をθR 、該反射面により反射されるべき光束の該受光
    レンズへの入射角をθjとすると、 【数1】 であることを特徴とする測距装置。
  5. 【請求項5】 請求項1からのいずれか1つに記載の
    測距装置を備えたことを特徴とするカメラ。
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