JP3500962B2 - 光分波器の製造方法 - Google Patents

光分波器の製造方法

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JP3500962B2 JP15215798A JP15215798A JP3500962B2 JP 3500962 B2 JP3500962 B2 JP 3500962B2 JP 15215798 A JP15215798 A JP 15215798A JP 15215798 A JP15215798 A JP 15215798A JP 3500962 B2 JP3500962 B2 JP 3500962B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光導波路を用いた
光分波器に関する。特に複数の半透鏡間に光硬化性樹脂
を充填し、その複数の半透鏡を貫いて短波長光を入射さ
せることにより、光軸方向に光硬化性樹脂を硬化させ、
光導波路と半透鏡を一体に密着形成する光分波器および
その製造方法に関する。本発明は、波長多重光通信分野
における安価で低損失な光分波器・合波器に適用でき
る。
【0002】
【従来の技術】近年、一本の光ファイバに入射された波
長多重光から各波長成分毎の光を出力する光分波器が開
発されている。それらは、主に選択波長の異なる干渉フ
ィルタを複数連ねた光学素子であり、例えば、特開昭6
1−270709号公報に開示されたものがある。簡単
に説明すると、図8に示すように、斜めに切り出された
ガラスブロック102が、その切り出された傾斜面がそ
れぞれ平行に相対するように一列に配列され、かつそれ
らの傾斜面間に、異なる波長の光が選択される干渉膜フ
ィルタが介在され密着されている。
【0003】例えば、波長λ1 ,・・,λ5 が重畳され
た光114が入射側の光導波路であるロッドレンズ10
8から入射すると、第1の干渉膜フィルタ103では、
λ2,・・,λ5 の光は反射され、波長λ1 の光のみ透
過する。そして、波長λ1 の光のみ出射側の光導波路で
あるロッドレンズ109を経て外部に出力される。一
方、第1の干渉膜フィルタによって反射されたλ2 ,・
・,λ5 の光は、第2の干渉膜フィルタ104において
波長λ2 の光が反射され、第3の干渉膜フィルタ105
において波長λ3 の光が反射され、それぞれ、ロッドレ
ンズ110、111を通して外部に出力される。他の波
長成分も、同様な原理によってそれぞれ選別されて外部
に出力される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来の光分波器は干渉
膜フィルタを用いて構成されている。干渉膜フィルタ
は、図9に示すように、原理的には、光の多重干渉、即
ち、一種の等傾角干渉により波長の選別を行うものであ
る。等傾角干渉の干渉条件は、反射される光の波長をλ
i 、多重反射板の屈折率をn、その厚さをdi 、入射角
をθcとすると、干渉条件は、mを整数として、mλi
=2ndi cosθcとして表される。すなわち、反射
される波長は、厳密に多重反射板の厚さdi とその入射
角度θcによって決定される。例えば、厚さd2 を有す
る多層膜104とそれに共通入射角θcで入射する波長
多重化光を例にとると、図9に示すように、上記干渉条
件は波長λ2 の光だけその条件を満たすので、波長λ2
の光のみ反射され、他の波長成分は透過する。ところ
が、光ファイバー出端から出射される光は、広がり角△
θを持っているので、出射光をそのまま、直接この光分
波器に入射させることは出来ない。なぜなら、広がり角
△θを持つ全ての出射光について、上記干渉条件を満足
させることができず、図中点線で示すように一部は透過
するからである。従って、効率の悪い光分波器となる。
また、出射口を通過するレーザー光の面積は、この広が
り角△θとその出射口までの拡散距離に比例し、拡散距
離が大きくなるほど、その出射口の制限による損失が大
きい。そのため、通常、入射導波路あるいは出射導波路
として高価なロッドレンズを必要としていた。
【0005】また、上記干渉膜フィルタは、精密に光軸
に対して45度に切り出された光学プリズム状のガラス
ブロック上に作成され、組み合わされたものである。従
って、非常に高価な光学素子となる。また、上記ロッド
レンズの光軸と各反射光との光軸のずれも組み付け誤差
として発生する。これは、光の伝搬損失に大きな影響を
与える。従って、低損失な光分波器とはならなかった。
また、この損失を回避するためには、さらに精密な組付
けが要求され、多大なコスト増となっていた。
【0006】本発明は、上記の課題を解決するためにな
されたものであり、その目的は、光導入口、特定波長分
離手段、出射口間を光導波路で結び、光損失の少ない光
分波器を提供することである。また、他の目的は、実使
用状況に則して光導波路と特定波長分離手段を一体化し
て作成することにより、光損失が少ないにも係わらず、
組立コスト、部品コストが大幅に低減された安価な製造
方法を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段・作用・効果】この目的を
達成するために本発明の請求項1に記載の製造方法によ
光分波器は、光導入口および複数の出射口を有するケ
ース状基板と、各出射口に設けられた、各々所望の波長
成分を分離するフィルタと、そのケース状基板内に立設
された、各入射光に対して所定の角度を成し、前記複数
の出射口と連結し、前記波長多重化光の全波長成分に対
して反射又は透過させる複数の半透鏡と、光導入口から
最初の半透鏡まで密着形成された第1の光導波路と、複
数の半透鏡間に密着形成され、半透鏡によって透過され
た光を隣接した半透鏡に導き入射させる第2の光導波路
と、各半透鏡から前記各フィルタの設けられた出射口ま
で密着形成された第3の光導波路と、ケース状基板内に
充填され、第1、第2、第3の光導波路および半透鏡を
埋設する低屈折率光透過性樹脂を備えている、波長多重
化光を各波長成分に分離し、その分離された各波長成分
の光を外部に出力する光分波器である。また、請求項2
に記載の製造方法による光分波器は、請求項1の製造方
法による光分波器の構成のうち、半透鏡とフィルタの構
成に替えて、誘電体多層膜から成る複数のダイクロイッ
クミラーを設けたものである。
【0008】 このように、上記構成の光分波器は、導
入口から出射口まで光導波路が密着形成された構造とな
っており、その周囲を低屈折率光透過性樹脂によって充
填されている。よって、上記光導波路は、ステップイン
デックス型の光導波路となっている。従って、この導波
路に導入された波長多重化光は、導波路中を全反射し、
拡散することなく伝搬せられる。光導入口から導入され
た波長多重化光は、第1の光導波路中を伝搬しケース状
基板内に立設された最初の半透鏡又はダイクロイックミ
ラーに入射せられる。請求項1に係る発明の製造方法に
よる光分波器では、半透鏡で反射された光は第3の光導
波路を伝搬して出射口に設けられたフィルタで特定波長
光が分離抽出されると共に、波長多重化光の一部が半透
鏡を透過せられる。請求項2に係る発明の製造方法によ
る光分波器では、ダイクロイックミラーで特定波長光が
分離抽出されると共に、波長多重化光の他の波長光がダ
イクロイックミラーを透過せられる。透過せられた波長
多重化光は、第2の光導波路中を伝搬し次の半透鏡又は
ダイクロイックミラーに入射せられる。このように透過
せられた波長多重化光は、順次、各半透鏡又はダイクロ
イックミラーに入射せられ、請求項1に係る発明の製造
方法による光分波器ではフィルタと組み合わされて、請
求項2の製造方法による光分波器に係る発明ではダイク
ロイックミラーにより、特定波長光が分離される。そし
て、各半透鏡又はダイクロイックミラーにより分離され
た各光は第3の光導波路中を伝搬し外部に出力される。
【0009】 請求項1に係る製造方法による光分波器
構成は半透鏡とカラーフィルタ及びそれらを結ぶ第3
の光導波路を有する。入射した波長多重化光の一部は、
この半透鏡によって一部分岐され、連結された光導波路
を伝搬し出射口に設けられたフィルタに入射せられる。
それにより特定波長のみ抽出され、出射口から出力され
る。請求項2に係る製造方法による光分波器の構成は、
特定波長反射フィルタであるダイクロイックミラーと出
射口に連結された第3の光導波路を有する。反射された
特定波長光は第3の光導波路を伝搬し、出射口から外部
に出力される。
【0010】 上記構成による請求項1又は請求項2の
製造方法による光分波器は、導入口から出射口までステ
ップインデックス型の光導波路が密着形成された構造と
なっている。導波路中を伝搬する波長多重化光は、導波
路中に閉じこめられ、拡散することがない。従って、入
射光の拡散距離に依存する損失がなく、効率のよい光分
波器となる。また、導入口から出射口まで光導波路が密
着形成された構造となっているので、導入口および出射
口に拡散光を平行光に変換するコリメータレンズが不要
となる。よって、安価な光分波器となる。
【0011】 請求項1又は請求項2に記載の光分波器
の製造方法によれば、ケース状基板内に立設された複数
の半透鏡又は前記ダイクロイックミラーは、製造時には
その周囲に液状あるいはゲル状のモノマーを有する。光
導入口から所定の短波長光を導入することによって、光
軸に沿って液体あるいはゲル状のモノマーに光重合反応
が生じ、硬化せられる。これにより、第1、第2、第3
の光導波路及び特定波長分離手段の一部である光を外部
に導く光導波路が形成される。所定の短波長光を導入口
から導入させるだけで、第1、第2、第3の光導波路を
一括して作成し、かつ光導入口、特定波長分離手段およ
び出射口も一体として密着成形される。従って、光導入
口、各特定波長分離手段、出射口の間には光軸ずれがな
い。よって、光軸ずれによる光損失のない優れた光分波
器の製造方法となる。また、所定の短波長光を導入口か
ら導入させるだけで、一括して成形されるので、組立コ
ストの安価な製造方法となる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明を具体的な実施例に
基づいて説明する。尚、本発明は下記実施例に限定され
るものではない。 (第1実施例)図1に本発明の光分波器の構成断面図
を、図2にその正面図を示す。本実施例では、説明を簡
単にするためにλ1 ,λ2 ,λ3 の3波長が多重化され
た光がそれぞれの構成要素に分解される光分波器を例に
挙げる。
【0013】本発明による光分波器は、側面に光導入口
41と複数の出射口50を有するケース状基板40と、
そのケース状基板40の底板上に立設された特定波長分
離手段である特定波長分離装置71、72、73と、光
導入口41と最初の特定波長分離装置70とを結ぶよう
に形成された第1の光導波路10、さらにその特定波長
分離装置70、71、72間を結ぶ第2の光導波路11
およびケース状基板内に充填された低屈折率光透過性樹
脂42から構成されている。
【0014】ケース状基板40は、後に低屈折率光透過
性樹脂42を充填するため、樹脂を箱状に成型したもの
であり、側壁に中空の光導入口41と複数の出射口50
が設けられている。特定波長分離装置71、72、73
は、それぞれ所定の反射率に設定された半透鏡21,2
2,23と、特定波長光を抽出するカラーフィルタ5
1、52、53およびの両者を結ぶ第3の光導波路12
から構成されている。半透鏡21,22,23は、それ
ぞれの入射光に対して45度に設置され、カラーフィル
タ51、52、53は出射口50に設置されている。す
なわち、特定波長分離装置71、72、73は、それぞ
れの出射口50に連結された構造となっており、特定波
長光はこの出射口50から出力される。尚、半透鏡2
1,22,23の反射率は、その反射強度を同じにする
ため、半透鏡の数をN個、i番目の半透鏡の反射率をR
i とするとRi =1/(N−i+1)の式により決定さ
れている。
【0015】また、光導波路10,11,12は、光導
入口41から各出射口50まで密着して形成された構造
となっており、屈折率1.49のポリメチルメタクリレ
ート(PMMA)で構成されている。更に、その周囲は
例えば、屈折率1.34のテフロン系の低屈折率光透過
性樹脂40によって充填、あるいはコーティングされて
いる。従って、上記光導波路10,11,12は、ステ
ップインデックス型の光導波路となっている。この導波
路に導入された波長多重化光は、導波路中を全反射しな
がら伝搬する。よって、拡散することなく伝搬せられ
る。
【0016】次に、波長多重化光が本光分波器によっ
て、それぞれの波長成分に分解される過程を説明する。
波長多重化光の成分は、それぞれλ1 =850±20n
m、λ2 =780±20nm、λ3 =660±20nm
である。多重化された光が光導入口41よりファイバ6
0によって導入されると、第1の光導波路10中をそれ
ぞれの波長成分は全反射しながら、最初の特定波長分離
装置71に入射される。特定波長分離装置71の半透鏡
21は、その反射率が上式によって33%に設定されて
いる。従って、特定波長分離装置71に入射した全ての
波長成分は、その反射率に従い反射され、第3の光導波
路12を伝搬しカラーフィルタ51に入射する。カラー
フィルタ51は吸収型のフィルタであり、波長λ2 、λ
3 の成分は吸収される。従って、波長λ1 の成分のみ透
過せられる。このようにして、特定波長分離装置71で
は、特定波長λ1 のみが分離される
【0017】また、特定波長分離装置71を透過した光
は、第2の光導波路11を伝搬し、隣接した特定波長分
離装置72に入射される。特定波長分離装置72の半透
鏡22は、その反射率が上式によって50%に設定され
ている。従って、特定波長分離装置72に入射した光強
度(入射光の66%)の全ての波長成分は、その反射率
に従い入射光の33%の光強度となり、第3の光導波路
12を伝搬しカラーフィルタ52に入射し、同様にλ2
の成分のみ分離される。特定波長分離装置73に付いて
も同様である。但し、最後の半透鏡23の反射率は、反
射率100%の全反射ミラーである。このようにして、
本発明による光分波器では、光導波路によって結ばれた
特定波長分離装置71、72、73によって、波長成分
λ1 、λ2 、λ3 は同一強度の光に分離される。光導波
路中では、光は拡散することはない。従って、従来のよ
うに拡散距離による損失はない。また、従来例では、特
定波長成分を分離するのに干渉膜フィルタを用いたが、
本実施例では、通常の安価な半透鏡を用いている。この
半透鏡の反射率は、従来の様に広がり角△θに依存しな
い。従って、効率よく分岐させることができる。よっ
て、安価で損失の少ない光分波器とすることができる。
【0018】(第2実施例)第2実施例の構成断面図を
図3に示す。第2実施例の特徴は、上記半透鏡とカラー
フィルタによる分離機能を1つの光学素子で代用したこ
とである。その光学素子は、所定の波長以下を反射/透
過させる所謂2色フィルタであり、誘電体多層膜からな
り、通常ダイクロイックミラーと呼ばれている。ここで
は、特定波長分離装置71にダイクロイックミラー31
を特定波長分離装置72にダイクロイックミラー32を
特定波長分離装置73にダイクロイックミラー33を採
用している。
【0019】3波長が重畳された波長多重化光が同じ
く、光ファイバ60、第1の光導波路10を介して入射
されると、ダイクロイックミラー31、32は図4の透
過率分布に設計されているので、まずダイクロイックミ
ラー31で波長λ1 (850nm)以上の光のみ反射さ
れ、残りのλ2 、λ3 の光は透過せられる。透過せられ
たλ2 、λ3 の光は、同様にダイクロイックミラー32
により波長λ2 (780nm)のみ反射され、最後のダ
イクロイックミラー33では、波長λ1 が反射される。
各反射光成分は、第3の光導波路12を伝搬し、各出射
口50から出力されるのは、第1実施例と同じである。
従って、本実施例による光分波器は、第1実施例に比べ
て部品点数が少なく、組立効率の良い光分波器となる。
また、第1実施例のカラーフィルタ50は、他波長を吸
収する損失の大きい光学素子であった。本実施例では、
それに替えて他波長を吸収することの少なく、特定波長
領域の光のみを分離するダイクロイックミラーを用いて
いる。従って、光学素子による光損失を回避している。
よって、さらに低損失な光分波器とすることができる。
【0020】(第3実施例)次に、本発明による光分波
器の製造方法を図5を用いて説明する。製造方法は、液
状モノマーである光硬化性樹脂と短波長レーザーを用い
た所謂光造形法である。この液状の光硬化性樹脂には、
例えばエポキシ系、アクリル系あるいはシリコン系の光
硬化性樹脂が選ばれ、硬化用短波長レーザには、アルゴ
ンイオンレーザ(λ=488nm)ヘリウムカドニウム
レーザ(λ=325nm)あるいは超高圧水銀ランプ
(λ=380nm)等が選ばれる。
【0021】最初に、半透鏡21、22、23が底板に
立設されたケース状基板40が光硬化性樹脂の溶液に浸
漬される。次に外部より硬化用短波長レーザとして、例
えばアルゴンイオンレーザが光導入口41から導入され
る。導入された短波長レーザ光36は、反射率33%の
半透鏡21、50%の半透鏡22、100%の半透鏡2
3によって反射/透過が繰り返される。その結果、光導
入口41を起点として各出射口50までのレーザ光の経
路、すなわち第1の光導波路10、第2の光導波路1
1、第3の光導波路12が光重合反応によって硬化さ
れ、光導入口41、半透鏡21,22,23,各出射口
50が光学的に密着した状態で形成される。尚、半透鏡
に替えてダイクロイックミラ−を採用した場合は、上記
経路によってその硬化速度が異なる。なぜらなら、短波
長であるため各ダイクロイックミラ−の大部分は透過す
るからである。すなわち透過経路から硬化が始まる。し
かしながら、たとえダイクロイックミラ−といえども数
%は反射されるため、最後には同様の導波路が形成され
る。従って、この手法は両者に有効である。
【0022】この光導波路が形成されたのち、アセトン
あるいはトルエンなどの溶剤で未硬化部分の樹脂が取り
除かれる。その後、光導波路内で全反射をさせるための
クラッド層/部が形成される。クラッド層/部は、上記
光硬化性樹脂より屈折率の低い樹脂が各光導波路にコ−
ティングされるか、あるいはケース状基板40充填され
ることによって作成される。これは、熱硬化性樹脂であ
ってもよいし、同じく光り硬化性樹脂であってもよい。
この他の方法として、光重合した導波路部以外の末露光
部分を加熱により重合させてクラッド部とすることがで
きる。この場合、用いる光重合溶液は加熱硬化性が付与
されていなくてはならない。一般に光重合と熱重合が行
われた部位の屈折率が最も高くなる。
【0023】このようにして、本発明名の光分波器は所
定の短波長光を光導入口41から導入させるだけで、第
1、第2、第3の光導波路を一括して作成し、半透鏡2
1、22、23および出射口50も一体として密着成形
できる。従って、光導入口41、各半透鏡21、22、
23および出射口50の間の位置ずれがない。よって、
位置ずれによる光損失のない優れた光分波器の製造方法
となる共に、組立コストが安価で効率の良い製造方法と
なる。
【0024】(第4実施例)第3実施例では、ケース状
基板40を光硬化性樹脂の溶液に浸漬させ、外部から光
導入口41を経て、短波長レーザを入射させることによ
って作成する簡単な製造方法を示したが、これに替え、
ゲル状の光硬化性樹脂37を用いて作成することも可能
である。このゲル状の光硬化性樹脂37は、例えばアク
リルをケトン系溶剤で溶解し、さらにスチレンモノマー
を分散させたものを半乾燥させることによって得られ
る。そして図6に示すように、それを半透鏡21、2
2、23の上に重ね、それらを積層することによって、
溶液の代わりとすることができる。光導波路は、同じく
短波長レーザ光36を入射させ、その光経路上に光重合
反応を起こさせ硬化させることにより形成される。その
後、真空乾燥などで残留しているスチレンモノマーを周
囲から取り除くことにより、相対的に光導波路を高屈折
率とする。従って、第1実施例と同等のステップインデ
クス型の光導波路となる。その後、入射面および出射面
が平らに成るよう、超精密切削され、ケース状基板40
に設置される。従って、より簡単な製造方法となる。ま
た、損失に係る効果あるいは組立コストに係る効果は、
第3実施例とほぼ同等である。
【0025】(変形例)その他、本実施例には様々な変
形例が考えられる。例えば、実施例3において、短波長
レーザ光36は外部に設置された光ファイバ60を介し
て導入したが、光ファイバ60を直接光導入口41に嵌
合させ、光ファイバ60の端面を光分波器の第1の光導
波路と一体化して製造してもよい。さらに効率のよい製
造方法となる。また実施例1、2では、半透鏡あるいは
ダイクロイックミラーを一定間隔に列設し、出射口も列
状に配置したが、図6のように透過光経路が矩形状に成
るように配置しても良い。これにより、よりコンパクト
な光分波器となる。
【0026】また、実施例1では出射口50にそれぞれ
カラーフィルタを設置し、特定の波長を分離していた
が、カラーフィルタに替え、干渉膜フィルタでも良い。
なぜなら、干渉膜フィルタの透過波長誤差は、入射角θ
に比例するからである。出射口にこれを用いた場合、入
射角は0度であるため、△θによる誤差反射は極めて少
ない。従って、極めて有効な特定波長分離手段となる。
また、上記光導波路の作成は、短波長レーザを用いて説
明したが、超高圧水銀ランプの光(ピーク波長380n
m)を、コリメートした後、直径1mmのピンホールを
通過させることにより上記短波長光レーザに替えてもよ
い。
【0027】その他様々な変形例が考えられるが、光導
入口、特定波長分離手段、及び出射口間を光導波路で結
ぶことにより、拡散あるいは光軸のずれによる損失を低
減させる光分波器であればその種類を問わない。また、
上記光分波器を作成する光造形法において、実際の使用
状況に則し、短波長光を入射光軸に沿って導入し、その
経路に従って順次光硬化させ、光導波路を作成する製造
方法であればその種類を問わない。
【0028】
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例に示した光分波器の構成断面図。
【図2】第1実施例に示した光分波器の正面図。
【図3】第2実施例に示した光分波器の構成断面図。
【図4】ダイクロイックミラ−の透過率分布図。
【図5】本発明の光硬化性樹脂溶液を用いた製造方法説
明図。
【図6】本発明のゲル状光硬化性樹脂を用いた製造方法
説明図。
【図7】半透鏡を四方に配置した光分波器分波器の変形
例。
【図8】従来のガラスブロックを用いた用いた光分波器
の構成断面図。
【図9】波長多重化光と干渉フィルタの関係図。
【符号の説明】
10、11、12 光導波路 21、22、23 半透鏡 31、32、33 ダイクロイックミラー 35 光硬化性樹脂溶液 36 短波長レーザ光 37 ゲル状の光硬化性樹脂 40 ケース状基板 41 光導入口 42 低屈折率光透過性樹脂 50 出射口 51、52、53 カラーフィルタ 60 光ファイバ 70、72、73 特定波長分離装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平10−90544(JP,A) 特開 平5−249332(JP,A) 特開 昭59−75204(JP,A) 特開 昭56−122001(JP,A) 特開 平8−320422(JP,A) 特開 平7−77637(JP,A) 特開 昭59−29210(JP,A) 特開 平10−148729(JP,A) 特開 平9−218321(JP,A) 実開 平1−97302(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G02B 6/12 - 6/14 G02B 6/26 - 6/43

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】導入口および複数の出射口を有するケー
    ス状基板と、 前記各出射口に設けられた、各々所望の波長成分を分離
    するフィルタと、 該ケース状基板内に立設された、各入射光に対して所定
    の角度を成し、前記複数の出射口と連結し、前記波長多
    重化光の全波長成分に対して反射又は透過させる複数の
    半透鏡と、 前記光導入口から最初の前記半透鏡まで密着形成された
    第1の光導波路と、 前記複数の半透鏡間に密着形成され、前記半透鏡によっ
    て透過された光を隣接した前記半透鏡に導き入射させる
    第2の光導波路と、 前記各半透鏡から前記各フィルタの設けられた出射口ま
    で密着形成された第3の光導波路と、 前記ケース状基板内に充填され、前記第1、第2、第3
    の光導波路および前記半透鏡を埋設する低屈折率光透過
    性樹脂を備え、 前記各波長成分は、前記フィルタを設けられた前記出射
    口から出力される、波長多重化光を各波長成分に分離
    し、その分離された光を外部に出力する光分波器の製造
    方法において、 前記半透鏡を用意し、その周囲に液状あるいはゲル状の
    モノマーを配設して、前記光導入口相当位置から所定波
    長の光を導入することにより、光軸に沿って該モノマー
    に光重合反応を起こさせ硬化させることにより、前記第
    1、第2、第3の光導波路を形成する工程を有すること
    を特徴とする光分波器を製造する方法。
  2. 【請求項2】導入口および複数の出射口を有するケー
    ス状基板と、 該ケース状基板内に立設された、各入射光に対して所定
    の角度を成し、前記複数の出射口と連結する誘電体多層
    膜から成る複数のダイクロイックミラーと、 前記光導入口から最初の前記ダイクロイックミラーまで
    密着形成された第1の光導波路と、 前記複数のダイクロイックミラー間に密着形成され、前
    記ダイクロイックミラーによって透過された光を隣接し
    た前記ダイクロイックミラーに導き入射させる第2の光
    導波路と、 前記各ダイクロイックミラーから前記各出射口まで密着
    形成された第3の光導波路と、 前記ケース状基板内に充填され、前記第1、第2、第3
    の光導波路および前記ダイクロイックミラーを埋設する
    低屈折率光透過性樹脂を備え、 前記各波長成分は、前記各出射口から出力される、波長
    多重化光を各波長成分に分離し、その分離された光を外
    部に出力する光分波器の製造方法において、 前記ダイクロイックミラーを用意し、その周囲に液状あ
    るいはゲル状のモノマーを配設して、前記光導入口相当
    位置から所定波長の光を導入することにより、光軸に沿
    って該モノマーに光重合反応を起こさせ硬化させること
    により、前記第1、第2、第3の光導波路を形成する工
    程を有することを特徴とする光分波器を製造する方法。
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