JP3500925B2 - 凝集処理方法および装置 - Google Patents
凝集処理方法および装置Info
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Description
用される凝集処理方法および装置、詳細には被処理液に
凝集剤を添加して凝集を行い、凝集フロックを分離する
凝集処理方法および装置に関するものである。
理液に凝集剤を添加して凝集処理を行い、生成するフロ
ックを固液分離により分離除去する凝集処理方法が行わ
れている。従来、例えば廃水の凝集処理は、鉄塩、アル
ミニウム塩等の無機凝集剤を単独、もしくはこれに高分
子凝集剤を併用して凝集を行っており、凝集したフロッ
クの分離は沈殿もしくは濾過により行っていた。この方
式では凝集沈殿の場合大きな沈殿池が必要であり、また
濾過の場合は大きな濾過器ならびに頻繁な逆洗が必要で
あった。
活性汚泥等の微生物フロックの懸濁液に磁化されていな
い磁性体粉末を添加混合し、混合液を磁化処理すること
によりフロックを凝集させ、固液分離する方法が提案さ
れている(特開昭48−42570号)。この方法は凝
集剤を添加する凝集処理法とは異なり、凝集剤を添加す
ることなく、磁性体粉末を添加して磁化処理することに
より、固液分離困難な微生物フロック汚泥を凝集させる
方法である。この方法では磁性体粉末を混合した懸濁液
を磁界を通過させることにより凝集させ、その後は沈殿
分離のような固液分離により分離される。
汚泥を凝集剤の添加なしに凝集分離する方法であるた
め、凝集剤を添加する一般の凝集処理への適用の可能性
については明らかにされていない。また磁性体粉末を添
加した混合液全体を磁化させる必要があるため、装置が
大型化し、運転費用も高くなり、磁性体の回収について
も示されていない。
せて回収し、これを曝気槽に返送する方法も提案されて
いるが(特開昭57−135091号)、この方法では
磁石に付着した汚泥を回収するために複雑な装置と操作
が要求され、また回収した汚泥から磁性体を分離する点
については示されていない。
理液に凝集剤を添加して凝集処理する方法および装置に
おいて、磁化磁性体粉末を用いることにより、凝集フロ
ックの分離を効率化し、これにより簡単な装置により凝
集処理して高水質の処理液を得ることができ、しかも磁
化磁性体粉末の回収も容易な凝集処理方法および装置を
提案することである。
方法および装置である。 (1) 被処理液に凝集剤を添加して凝集を行い、凝集
を行った被処理液を、平均粒径0.1〜500μm、磁
束密度100〜5000ガウスの磁化磁性体粉末を含む
流動床を上向流で通過させ、凝集フロックを流動床に捕
捉して分離し、分離液を処理液として取り出すことを特
徴とする凝集処理方法。 (2) 磁化磁性体粉末に捕捉されたフロックから磁化
磁性体粉末を磁石により吸引させて分離し返送する上記
(1)記載の方法。 (3) 被処理液に凝集剤を添加して凝集を行う反応槽
と、反応槽に被処理液を供給する被処理液供給路と、被
処理液に凝集剤を添加する凝集剤供給路と、平均粒径
0.1〜500μm、磁束密度100〜5000ガウス
の磁化磁性体粉末を含む流動床を形成し、凝集を行った
被処理液を上向流で通過させ、凝集フロックを流動床に
捕捉して分離し、分離液を処理液として取り出すフロッ
ク捕捉槽と を含む凝集処理装置。 (4) 磁化磁性体粉末に捕捉されたフロックから磁化
磁性体粉末を磁石に吸着させて分離する磁性体分離装置
を含む上記(3)記載の装置。
して凝集フロックを形成する凝集のための装置の基本的
な構造、および処理の基本的な操作は、従来より行われ
ている凝集と同様である。処理の対象となる被処理液は
凝集剤の添加による凝集処理が可能な液であればよく、
河川水、地下水、下水、廃水汚泥など無機および有機の
濁質を含む液があげられる。
れている無機凝集剤および高分子凝集剤が使用できる。
無機凝集剤としては、塩化第二鉄、硫酸第二鉄、ポリ
鉄、硫酸アルミニウム、ポリ塩化アルミニウム、水酸化
カルシウムなどがあげられる。これらの無機凝集剤の添
加量はその種類、被処理液の性状、その他の凝集条件に
よって異なるが、一般的には1〜1000mg/l、好
ましくは5〜200mg/l程度が適当である。
ド等のノニオン性ポリマー、ポリアクリル酸、ポリアク
リルアミド部分加水分解物等のアニオン性ポリマー、ポ
リエチレンイミン、アミノポリアクリレート、その四級
化物等のカチオン性ポリマー、これらに含まれるアニオ
ン基およびカチオン基を含む両性ポリマーなどが使用で
きる。これらの高分子凝集剤の添加量は被処理液の性
状、無機凝集剤の種類と添加量、その他の条件により異
なるが、一般的には0.1〜5mg/l、好ましくは
0.2〜2mg/l程度が適当である。
ライト等の磁性体(強磁性体)が磁化されて永久磁石と
なった粉末であって、一般には上記磁性体のブロックを
粉末化して磁化したものが入手可能であるが、磁化した
永久磁石を粉末化したものであってもよい。磁化磁性体
粉末の平均粒径は0.1〜500μm、好ましくは0.
5〜10μm、磁束密度は100〜5000ガウス、好
ましくは1000〜3000ガウスが適しており、一般
的には粉末粒子が相互に吸引して集合し、攪拌により容
易に分散する程度の粒径と磁束密度のものを用いる。
床を形成した状態で使用する。この場合磁化された磁性
体とともに、磁化されない磁性体を用いてもよい。この
場合、磁化されない磁性体も磁化されて流動床を形成す
る。このときの攪拌は磁性体粉末が分散して流動床を形
成する攪拌強度とし、攪拌機の周速で0.01〜20m
/秒、好ましくは0.05〜1m/秒程度とする。
方法と同様に行われる。すなわち反応槽に被処理液供給
路から被処理液を導入し、凝集剤供給路から凝集剤を添
加して凝集反応を行う。一般的には被処理液に無機凝集
剤およびpH調整剤を添加し急速攪拌してpH調整し、
さらに高分子凝集剤を添加して緩速攪拌してフロックを
生長させる。無機凝集剤と高分子凝集剤のいずれか一方
のみを用いることもでき、またこれらの凝集剤の添加に
より所定pH範囲になるときはpH調整剤の添加を省略
することもできる。
る必要はないがこれらの任意の段階で添加してもよい。
無機凝集剤添加後の急速攪拌は通常の凝集における急速
攪拌と同程度であるが、磁化磁性体粉末を添加した場合
の攪拌は磁化磁性体同士の付着をほぐして分散させる程
度の急速攪拌とするのが好ましく、その攪拌強度は攪拌
機の周速として1〜20m/秒、好ましくは3〜10m
/秒とすることができる。
体粉末が分散した後は、分散した磁性体同士が再付着し
ない程度の緩速攪拌に調整してフロックを生長させるの
が好ましく、特に高分子凝集剤添加後はこのような緩速
攪拌とするのが好ましい。このときの攪拌強度は攪拌機
の周速で0.1〜5m/秒、好ましくは0.2〜2m/
秒とすることができる。
を添加する場合、ならびに添加しない場合のいずれの場
合も、上記のように緩速攪拌によりフロックを生長させ
た後、磁化磁性体粉末の流動床に供給するのが好ましい
が、緩速攪拌によるフロックの生長工程を省略し、無機
凝集剤を添加して急速攪拌により凝集反応を行い、必要
によりさらに高分子凝集剤を添加した凝集反応液を直接
磁化磁性体粉末の流動床に供給することにより、フロッ
クの捕捉とフロックの生長を同時に行うこともできる。
が分散した流動床に凝集反応液を供給することにより、
フロックと磁化磁性体粉末が混合され、フロックは磁化
磁性体粉末を抱き込む形で集合して捕捉され、フロック
が生長し、フロックと磁化磁性体粉末が一体化した流動
床が形成される。この場合磁化磁性体粉末は重いため流
動床は下方に沈降する傾向があるので、フロックを含む
反応液を上向流で通液することにより、フロックは容易
に分離し、処理流を上部から取り出すことができ、従来
の凝集濾過におけるフロックを分離するための濾材は不
要になる。
クを含む状態で形成してもよく、また最初は磁化磁性体
粉末のみからなるものでもよい。いずれの場合もフロッ
クを含む凝集反応を通すことにより、フロックを有効に
捕捉することができる。最初からフロックを含む流動床
を形成する場合は、被処理液に凝集剤と磁化磁性体粉末
とを添加して磁化磁性体粉末を含むフロックを形成さ
せ、これを流動化することにより、流動床を形成するこ
とができる。
は下部に磁化磁性体粉末を充填し、その部分に攪拌器を
設置して攪拌する。充填する磁性体はすべてが磁化され
ているものでもよいが、必ずしもその必要は無く、一部
が磁化されているだけでもよい。磁性体の添加量は静置
時槽底部から5cm以上となるよう、できれば10cm
以上となるよう充填することが望ましい。
剤と混合された被処理液を槽下部より導入して攪拌する
と、凝集フロックは磁性体と混合攪拌され、磁性体を含
有するフロックとなる。このフロックは磁化磁性体がフ
ロックを捕捉して形成され、凝集反応液は磁性体部分を
通過する際、フロックが捕捉されて清澄な処理水とな
る。処理を継続すると、フロックに付着していない磁性
体は重いため、槽下部に集まり、新たに流入した凝集反
応液と接触し、フロックに取り込まれる。さらに処理を
継続すると、すべての磁性体はフロックに取り込まれ、
フロックの占める容積が徐々に大きくなる。さらに継続
すると、最後には一部フロックが処理水中に流出するよ
うになる。
せて、槽下部の攪拌部分に磁石を近づけると、攪拌によ
りフロックから離された磁性体が磁石に付着し、磁性体
粉末とそれ以外のSSや無機凝集フロックを分離するこ
とができる。分離したSSやフロックは処理水側に引き
抜いてもよいし、槽下部から引き抜いてもよい。磁化さ
れた磁性体粉末は磁石に付着し槽から出ていくことはな
い。
体粉末を含むフロックを連続的に一部ずつ抜き出し、こ
れらを磁性体分離装置に供給して、磁化磁性体粉末を磁
石に吸着させて分離し、分離した磁化磁性体粉末を流動
床に返送することにより、処理を中断することなく、連
続処理を行うことができる。
フロックの捕捉部分として作用することに加えて、砂や
アンスラサイトなどの濾材を必要としないため、きわめ
て多量のSSが捕捉できる。通常の濾過器であれば濾層
1m3あたり多くても5kg−SSが限度であるが、本
法ではこの10倍程度の除去が可能である。さらに、逆
洗も磁性体充填部分に電磁石を設置し、逆洗時のみ磁化
することにより、きわめて容易に逆洗できる。しかも、
逆洗後の逆洗排水量は、SSが容易に5%程度に濃縮さ
れるため、少ない量ですむ。さらに磁化磁性体粉末を連
続的に分離することにより、処理効率はさらに高くな
る。
加して凝集を行い、凝集を行った被処理液を、平均粒径
0.1〜500μm、磁束密度100〜5000ガウス
の磁化磁性体粉末を含む流動床を上向流で通過させ、凝
集フロックを流動床に捕捉して分離し、分離液を処理液
として取り出すようにしたので、凝集およびフロックの
分離を効率化することができ、これにより簡単な装置と
操作により凝集処理して高水質の処理液を得ることがで
き、使用した磁化磁性体粉末の回収も容易であるなどの
効果が得られる。
を磁石に吸引させて分離することにより、磁化磁性体粉
末を容易に回収し、これを凝集処理に再利用することが
でき、凝集処理を低コスト化することができる。
態を図面に基づいて説明する。図1は実施形態の凝集処
理装置を示すフローシート、図2は磁性体分離装置の正
面図である。図1および2において、1は第1反応槽、
2は第2反応槽、3はフロック捕捉槽、4a、4b、4
cはシリーズに連絡する磁性体分離装置である。第1反
応槽1には被処理液供給路5、無機凝集剤供給路6a、
pH調整剤供給路7、磁性体供給路8aが連絡し、攪拌
機9aが設けられている。第1反応槽1から移送路10
が第2反応槽2に連絡し、その途中に高分子凝集剤供給
路6bが連絡している。第2反応槽2には攪拌機9bが
設けられ、移送路11がフロック捕捉槽3の下部に連絡
している。フロック捕捉槽3は磁性体供給路8bが連絡
し、攪拌機9cにより攪拌されて下部に磁化磁性体の流
動床8が形成されるようになっており、上部に処理液取
出路12が系外に連絡し、流動床8中に設けられたコン
セントレータ3aから濃縮フロック取出路13が磁性体
分離装置4aの下部に連絡している。
示すように、円筒状の分離槽21内に攪拌機22が設け
られ、外周部にコイル状の磁石(永久磁石)23がほぼ
分離槽21の全長にわたって設けられ、攪拌機22と磁
石23はモータ18により同時に回転するようになって
いる。これらの磁性体分離装置4a、4b、4cはフロ
ック取出路14a、14b、14cによりシリーズに連
絡している。15a、15b、15cは磁性体取出路、
16a、16bはポンプ、17a、17b、17cはバ
ルブである。
に被処理液供給路5から被処理液を導入するとともに、
無機凝集剤供給路6aから無機凝集剤、pH調整剤供給
路7からpH調整剤および必要により磁性体供給路8a
から磁性体(磁化磁性体粉末)を添加し、攪拌機9aで
強攪拌して混合および凝集反応を行う。第1反応槽1か
ら移送路10を通して反応液を抜き出し、高分子凝集剤
供給路6bから高分子凝集剤を添加して第2反応槽2に
導入し、攪拌機9bで緩速攪拌してフロックを生長させ
る。第1反応槽1および第2反応槽2は省略してもよ
く、配管の途中に凝集剤を添加して凝集反応を行うこと
もできる。
11からフロック捕捉槽3に導入し、磁化磁性体粉末の
流動床8にフロックを捕捉させる。流動床8は磁性体供
給路8bから磁性体(磁化磁性体粉末)をフロック捕捉
槽3に導入し、攪拌機9cで攪拌して形成する。この流
動床8に凝集反応液を上向流で流すことによりフロック
が捕捉される。磁化磁性体粉末を抱き込むようにフロッ
クが捕捉されて生長するため、フロックの捕捉性は良好
であり、SSの少ない高水質の処理液が得られ、処理液
取出路12から系外に排出する。流動床8に捕捉され生
長したフロックは磁性体を抱き込んだ状態で、コンセン
トレータ3aで濃縮し、濃縮フロックとして濃縮フロッ
ク取出路13から磁性体分離装置4a、4b、4cに導
いて磁性体を回収し、磁性体供給路8bへ返送する。
ックは順次磁性体分離装置4a、4b、4cの分離槽2
1に入り、上向流で流れる間に攪拌機22で攪拌され
る。このときフロックが磁石23に近づくと、フロック
中の磁性体が磁石23に吸引されてフロックから分離す
る。磁石23は吸引された磁性体が下向に移動する方向
に回転することにより、吸着された磁性体が分離槽21
の内壁からはずれて底部に集められ、磁性体取出路15
a、15b、15cから取出され、第1反応槽1または
フロック捕捉槽3に返送される。磁性体が分離されたフ
ロックは順次磁性体分離装置4a、4b、4cの分離槽
21を上方向に流れる間にさらに磁性体を分離し、最終
的にフロック取出路14cから取出されて汚泥処理装置
に送られる。
に平羽タービン型(直径30mm)の攪拌機を槽底部近
傍に設置し、磁化磁性体粉末として磁化酸化鉄粉末(平
均粒径1.5μm、磁束密度1800ガウス)を10c
m充填した。攪拌機を240rpmで攪拌し、下水の生
物処理水に塩化第二鉄を鉄として20mg/lならびに
高分子凝集剤を1mg/lとなるように添加し、10m
/hrの線速度で通水した。被処理水はSS10〜25
mg/lであったが、処理水SSは0.5〜1mg/l
となった。
ある。
Claims (4)
- 【請求項1】 被処理液に凝集剤を添加して凝集を行
い、 凝集を行った被処理液を、平均粒径0.1〜500μ
m、磁束密度100〜5000ガウスの磁化磁性体粉末
を含む流動床を上向流で通過させ、 凝集フロックを流動床に捕捉して分離し、分離液を処理
液として取り出すことを特徴とする凝集処理方法。 - 【請求項2】 磁化磁性体粉末に捕捉されたフロックか
ら磁化磁性体粉末を磁石により吸引させて分離し返送す
る請求項1記載の方法。 - 【請求項3】 被処理液に凝集剤を添加して凝集を行う
反応槽と、 反応槽に被処理液を供給する被処理液供給路と、 被処理液に凝集剤を添加する凝集剤供給路と、平均粒径0.1〜500μm、磁束密度100〜500
0ガウスの 磁化磁性体粉末を含む流動床を形成し、凝集
を行った被処理液を上向流で通過させ、凝集フロックを
流動床に捕捉して分離し、分離液を処理液として取り出
すフロック捕捉槽とを含む凝集処理装置。 - 【請求項4】 磁化磁性体粉末に捕捉されたフロックか
ら磁化磁性体粉末を磁石に吸着させて分離する磁性体分
離装置を含む請求項3記載の装置。
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JP22533097A JP3500925B2 (ja) | 1997-08-21 | 1997-08-21 | 凝集処理方法および装置 |
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JPH1157310A JPH1157310A (ja) | 1999-03-02 |
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CN110577316B (zh) * | 2019-10-17 | 2024-08-02 | 辽阳博仕流体设备有限公司 | 黑臭水体处理用磁粉投加及混凝的超磁分离系统 |
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- 1997-08-21 JP JP22533097A patent/JP3500925B2/ja not_active Expired - Fee Related
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