JP3500646B2 - ドラム式洗濯機 - Google Patents

ドラム式洗濯機

Info

Publication number
JP3500646B2
JP3500646B2 JP22106192A JP22106192A JP3500646B2 JP 3500646 B2 JP3500646 B2 JP 3500646B2 JP 22106192 A JP22106192 A JP 22106192A JP 22106192 A JP22106192 A JP 22106192A JP 3500646 B2 JP3500646 B2 JP 3500646B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
drum
buffer
vibration
capacity
pin
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP22106192A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0663292A (ja
Inventor
勝彦 角谷
栄治 松田
勝昭 吉田
俊一 岩切
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Corp
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Panasonic Corp
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Panasonic Corp, Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Panasonic Corp
Priority to JP22106192A priority Critical patent/JP3500646B2/ja
Publication of JPH0663292A publication Critical patent/JPH0663292A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3500646B2 publication Critical patent/JP3500646B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Main Body Construction Of Washing Machines And Laundry Dryers (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、水平軸回りに回転駆動
されるドラムで洗濯物の洗濯と遠心脱水とを行なうドラ
ム式洗濯機に関するもので、特に脱水時の振動を低減す
るものである。
【0002】
【従来の技術】従来のドラム式洗濯機は図9に示すよう
な構成である。図において、1は水平軸回りに回転する
ドラムであり、外周部に多数の通水孔2を設けている。
3はドラム1を内包し洗濯水を溜める水槽である。4は
ドラム1の駆動用のモータ、5は一端をドラム1の回転
中心に固定した水平軸、6は水平軸5の他端に設けたド
ラムプーリ、7はモータ4とドラムプーリ6を連結する
ベルトである。8は水槽3を本体9より吊下げるバネ
体、10は水槽3の振動を減衰させる緩衝体、11は水
槽3に設けた脱水時の振動を低減するための重りであ
る。
【0003】上記構成において、洗濯工程時にはドラム
1はモータ4により低速回転駆動され、ドラム1内の洗
濯物を持ち上げ水面上に落下させて洗濯を行なう。すす
ぎ工程時においても洗濯工程と同様に行なう。脱水工程
時には、ドラム1を高速回転させて衣類の脱水を行う。
このときドラム1内の衣類の片寄りすなわちアンバラン
スが生じると、ドラム1および水槽3は振動する。特に
脱水起動時に共振によって生じた大きな振動は、緩衝力
の非常に大きな緩衝体10を用いることによって低減し
ている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記従来のドラム式洗
濯機では以下のような課題を有している。つまり脱水時
の、ドラム1内の衣類の偏りに起因する水槽3の振動の
問題である。特に、脱水起動時における共振によって、
水槽3は非常に大きく振動する。従来の緩衝体10は、
起こりうる衣類の最大アンバランスに対しても、水槽3
の大きな振動を防いで所定の振動量以下に抑えようとし
て、非常に大きな緩衝力としているものである。したが
って、緩衝体10を介して水槽3の振動が本体9に非常
に伝わりやすく、さらには洗濯機を設置している床面に
大きな振動を伝えるものとなっている。これによって床
面が大きく振動し、木造家屋においては家屋全体が振動
する事態となることもあって、使用者に不快感を与える
ものである。また、騒音面でも大きな問題を有してい
る。
【0005】そこで、本発明は脱水時の水槽の振動、特
に共振回転時に必要最小限の緩衝体の緩衝能力を設定
し、床面へ伝わる振動を最小限にできるドラム式洗濯機
を提供することを第一の目的としている。
【0006】また、脱水時の水槽の振動、特に脱水開始
時から共振回転時に必要最小限の緩衝体の緩衝能力を設
定し、床面へ伝わる振動を常に最小限にできるドラム式
洗濯機を提供することを第二の目的としている。
【0007】更に、脱水時の水槽の振動を低減するため
に緩衝体の緩衝能力を調整する際に、緩衝能力の変化に
よって生じる水槽の急激な振動を最低限に抑え、調整時
に床面へ伝わる振動を最小限にできるドラム式洗濯機を
提供することを第三の目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】第一の目的を達成するた
めの本発明の第一の手段は、外周に通水孔を設け水平軸
回りに回転するドラムと、ドラムを内包し洗濯水を溜め
る水槽と、前記水槽を本体から吊すバネ体と、前記水槽
の振動を抑制し緩衝能力を調整可能とした複数個の緩衝
体と、前記水槽の振動の振幅を検知する振動検知手段
と、前記緩衝体の緩衝能力を制御する制御手段とを備
、前記緩衝体は、シリンダーとピストンとこのピスト
ンに固定したロッドを有しこのロッドに設けた切り欠き
にピンを挿入するまたは外すことにより緩衝能力を調整
する構成とし、前記制御手段は、前記振動検知手段の出
力を入力とし、脱水開始時は前記複数個のすべての緩衝
体のロッドに設けた切り欠きに前記ピンを挿入すること
により緩衝能力を大とし、前記ドラムが共振回転数以下
の第一の所定回転数に達したときで前記振動検知手段の
出力が所定の値より小であるときは前記一部の緩衝体の
ロッドに設けた切り欠きから前記ピンを外すことにより
緩衝能力を小さくし、出力が所定の値より大なるときは
前記すべての緩衝体のロッドに設けた切り欠きに前記ピ
ンを挿入したままにすることにより緩衝能力を大に維持
し、その後前記ドラムが共振回転数以上の第二の所定回
転数に達したときには前記すべての緩衝体のロッドに設
けた切り欠きから前記ピンを外すことにより緩衝能力が
小さくなるように制御するようにしたものである。
【0009】また第二の目的を達成するための本発明の
第二の手段は、外周に通水孔を設け水平軸回りに回転す
るドラムと、ドラムを内包し洗濯水を溜める水槽と、前
記水槽を本体から吊すバネ体と、前記水槽の振動を抑制
し緩衝能力を調整可能とした複数個の緩衝体と、前記
槽の振動の振幅を検知する振動検知手段と、前記緩衝体
の緩衝能力を制御する制御手段とを備え、前記緩衝体
は、シリンダーとピストンとこのピストンに固定したロ
ッドを有しこのロッドに設けた切り欠きにピンを挿入す
るまたは外すことにより緩衝能力を調整する構成とし、
前記制御手段は、前記振動検知手段の出力を入力とし、
脱水開始時は前記複数個のうち一部の緩衝体のロッドに
設けた切り欠きに前記ピンを挿入することにより緩衝能
力を大とし、前記ドラムが共振回転数以下の第一の所定
回転数に達したときで前記振動検知手段の出力が所定の
値より大なるときは前記すべての緩衝体のロッドに設け
た切り欠きに前記ピンを挿入することにより緩衝能力を
大とし、出力が所定の値より小なるときは前記複数個の
うち一部の緩衝体のロッドに設けた切り欠きに前記ピン
を挿入したままにすることにより緩衝能力を大に維持
し、その後前記ドラムが共振回転数以上の第二の所定回
転数に達したときには前記すべての緩衝体のロッドに設
けた切り欠きから前記ピンを外すことにより緩衝能力が
小さくなるように制御するようにしたものである。
【0010】また第三の目的を達成するための本発明の
第三の手段は、外周に通水孔を設け水平軸回りに回転す
るドラムと、ドラムを内包し洗濯水を溜める水槽と、前
記水槽を本体から吊すバネ体と、前記水槽の振動を抑制
し緩衝能力を調整可能とした複数個の緩衝体と、前記
衝体の緩衝能力を制御する制御手段とを備え、前記緩衝
体は、シリンダーとピストンとこのピストンに固定した
ロッドを有しこのロッドに設けた切り欠きにピンを挿入
するまたは外すことにより緩衝能力を調整する構成と
し、前記制御手段は、脱水開始時は前記複数個のすべて
の緩衝体のロッドに設けた切り欠きに前記ピンを挿入す
ることにより緩衝能力を大とし、前記ドラムが共振回転
数以上の所定回転数に達したときに前記複数個の緩衝体
のロッドに設けた切り欠きから所定時間間隔をもって順
次前記ピンを外すことにより緩衝能力を順次小とするよ
うに制御するようにしたものである。
【0011】
【作用】本発明の第一の手段は、緩衝体の緩衝能力をド
ラムの回転数と水槽の振動量に応じて調整し、床面へ伝
わる振動を最小とするよう作用するものである。つま
り、脱水開始時は起こりうるアンバランス量が最大とな
ると想定し、複数個のすべての緩衝体の緩衝能力を大と
設定しておく。その後ドラムが第一の所定回転数に達し
たときに、水槽の振動量が所定の値より小さければアン
バランス量も少ないと判断し、一部の緩衝体の緩衝能力
を小さくする。また水槽の振動量が所定の値より大なる
ときは前記すべての緩衝体の緩衝能力を大に維持する。
これによって、共振回転を通過する際の緩衝体を介して
床面に伝わる振動を必要最小限とすることができる。ま
た、共振回転数以上の第二の所定回転数に達したときす
べての緩衝体の緩衝能力を小さくすることにより、共振
回転以上では床面に伝わる振動を極めて低減することが
可能となる。
【0012】さらに本発明の第二の手段は、床面に伝わ
る振動を必要最小限とするための第二の手段として作用
するものである。つまり脱水開始時には、最も起こりう
るアンバランス量を想定して、一部の緩衝体の緩衝能力
を大とし必要最低限の緩衝能力を設定する。その後ドラ
ムが第一の所定回転数に達し、水槽の振動が所定の値よ
り大きいときはアンバランス量が大きいと判断し、すべ
ての緩衝体の緩衝能力を大とする。
【0013】また水槽の振動が所定の値より小なるとき
は前記複数個のうち一部の緩衝体の緩衝能力を大とする
ことを維持する。これによって、アンバランス量が非常
に大きいときのみ緩衝体の緩衝能力を可変するだけで、
共振回転を通過する際の緩衝体を介して床面に伝わる振
動を必要最小限とすることができる。また、第二の所定
回転数に達したときはすべての緩衝体の緩衝能力を小さ
くすることにより、共振回転以上では床面に伝わる振動
を極めて低減することが可能となる。
【0014】さらに本発明の第三の手段は、床面に伝わ
る振動を必要最小限とするための第三の手段として作用
するものである。つまり、脱水開始時は起こりうるアン
バランス量が最大となることを想定し、複数個のうちす
べての緩衝体の緩衝能力を大とする。その後ドラムが第
一の所定回転数に達したときには、複数個の緩衝体の緩
衝能力を所定時間間隔で順次小さくして、緩衝能力を徐
々に小さく調節する。これによって、緩衝能力の調整に
よって生じる水槽の急激な振動を最低限に抑えることが
でき、緩衝能力の可変時に床面へ伝わる振動を最小限に
することができる。また、共振回転数以上の第二の所定
回転数に達したときすべての緩衝体の緩衝能力を小さく
することにより、共振回転以上では床面に伝わる振動を
極めて低減することが可能となる。
【0015】
【実施例】以下、本発明の第一の手段の実施例を図1〜
図6に基づいて説明する。12はドラム式洗濯機の本体
(以下単に本体と称する)、13は本体12の前面に開
閉自在に設けた衣類投入ふた、14は水平軸回りに回転
するドラム15を内包し洗濯水を溜める水槽、15aは
ドラム15の外周に設けた通水孔、16は水槽14を貫
通し一端をドラム15の回転中心に固定した水平軸、1
7は水平軸16の他端に設けたドラムプーリ、18はド
ラムプーリ17を駆動するモータ、19はモータ18と
ドラムプーリ17とを連結するベルト、20は水槽14
を本体12に吊り下げるバネ体である。
【0016】また21aと21bは振動を減衰させるた
め水槽14と本体12を連接して設けた緩衝体であり、
本実施例ではその緩衝能力を大きい状態と小さい状態に
任意に設定可能な構成としている。22は水槽14の振
動を抑制する重り、23は洗濯水を加熱するためのヒー
タ、また24は制御手段であり、モ−タ18・緩衝体2
1a・21b・ヒータ23およびその他の制御を行なっ
ている。25は水槽14の振動を検知する振動検知手段
で、本実施例では加速度センサーを使用しており、この
出力を制御手段24に入力している。
【0017】前記緩衝体21の詳細構成を図3に示して
いる。26は円断面形状を成すシリンダー、27はピス
トンであり、ピストン27の外周部にはシリンダー26
の内面に摺動し摩擦力により緩衝力を発生する摺動部材
28を設けている。29はピストン27に固定したロッ
ドであり、切り欠き30を設けている。31は本体取付
部であり、本体取付部31はメタル32を備えロッド2
9を摺動自在とするとともに、ソレノイド33a・33
bによって前記ロッド29の切り欠き30にピン34を
挿入可能としている。35はバイアスバネであり、ピン
34を切り欠き30に挿入するよう押しつけている。3
6は緩衝体21を水槽14へ取り付けるための水槽取付
部である。
【0018】緩衝体21を図4(a)に示す状態、すな
わちソレノイド33に通電されていないときは、ピン3
4はバイアスバネ35によってロッド29の切り欠き3
0に挿入されている。この状態では、ピストン27はシ
リンダー26と摺動し、緩衝体21はシリンダー26と
ピストン27の摺動部材28とで発生する摩擦力を伴う
摩擦ダンパーとして動作する。また、緩衝体21を図4
(b)に示す状態、すなわちソレノイド33に通電して
いるとき、ピン34はソレノイド33によりロッド29
の切り欠き30からはずれている。この状態では、ピス
トン27は動かずロッド29は本体取付部31のメタル
32と摺動し、緩衝体21は極めて弱い力で摺動するこ
ととなる。
【0019】次に本実施例の動作を図6に示すフローチ
ャートに基づいて説明する。洗濯を開始すると、水槽1
4に所定量の給水を実行し所定温度になるまでヒータ2
3が通電される。このときドラム15はモータ18によ
って低速で回転駆動され、ドラム15内の衣類を持ち上
げ水面上に落下させて洗濯を行う。この洗濯工程が終了
すると、洗濯水を排水し所定回数のすすぎを行うすすぎ
工程に入る。すすぎ工程を終了して脱水工程にはいる
と、制御手段24は次のように作用して、防振を行って
いる。
【0020】脱水行程では、ドラム15はモータ18に
よって高速で回転駆動され、衣類は遠心脱水される。こ
の脱水の開始時には、起こりうるアンバランス量が最大
となっているものと想定して、制御手段24は複数個の
うちすべての緩衝体21a、21bの緩衝能力を大に設
定している。すなわち本実施例では、図4(a)に示し
ているように、緩衝体21a・21bを構成しているソ
レノイド33a・33bには通電しない状態、つまりピ
ン34はバイアスバネ35によってロッド29の切り欠
き30に挿入されている状態としている。こうして緩衝
体21a・21bを大きな摩擦力を伴う摩擦ダンパーと
して動作させる。その後ドラム15が共振回転数以下の
第一の所定回転数、本実施例では約200r/mに達し
たときに、振動検知手段25の出力、すなわち水槽14
の振動を検知する。このとき水槽14の振動が所定の値
より小さいときはアンバランス量も少ないと判断し、一
部の緩衝体の緩衝能力を小さくしている。すなわち本実
施例では、緩衝体21aを緩衝能力の極めて小さいダン
パーとして動作させている。つまり図4(b)に示して
いるように、ソレノイド33aに通電することによっ
て、ピン34をロッド29の切り欠き30から外してい
る状態としているものである。これによって、共振回転
を通過する際の緩衝体21aを介して床面に伝わる振動
を必要最小限とすることができる。その後ドラム15が
共振回転数以上の第二の所定回転数約400r/mに達
したときには、すべての緩衝体21a・21bの緩衝能
力を小さくする設定としている。こうして、共振回転以
上では床面に伝わる振動を極めて低減することが可能と
なる。
【0021】またドラム15が共振回転数以下の第一の
所定回転数約200r/mに達したときの振動検知手段
25の検知値が所定の値より大きいときは、アンバラン
ス量が大きいと判断してすべての緩衝体の緩衝能力は大
のまま維持している。すなわち本実施例では、緩衝体2
1a・21bを図4(a)に示す状態として、大きな摩
擦力を伴う摩擦ダンパーとして動作させる。これによっ
て、アンバランス量が大きいときでも共振回転を通過す
る際の水槽14の振動を最小限とすることができる。そ
の後ドラムが共振回転数以上の第二の所定回転数400
r/mに達したときは、すべての緩衝体21a・21b
の緩衝能力を小さくする設定としている。こうして、共
振回転以上では床面に伝わる振動を極めて低減すること
が可能となるものである。
【0022】なお、本実施例では第一の所定回転数を2
00r/mに、第二の所定回転数を400r/mに設定
したが、特にこれらの回転数に設定しなければならない
理由はないものである。
【0023】次に本発明の第二の手段の実施例について
説明する。本実施例の構成は前記実施例と同様であり、
制御手段24の制御手順が異なるだけである。以下図7
に基づいて、本実施例の動作について説明する。脱水開
始時は最も起こりうるアンバランス量を想定し、制御手
段24によって複数個の緩衝体の内の一部だけを緩衝能
力を大として設定している。すなわち本実施例では緩衝
体21aのみを図4(b)に示すように、ソレノイド3
3aに通電し緩衝能力を小さく、緩衝体21bは大きな
摩擦力を伴う摩擦ダンパーとして動作させている。
【0024】その後ドラム15が共振回転数以下の第一
の所定回転数約200r/mに達したときには、振動検
知手段25は水槽14の振動を検知している。このとき
水槽14の振動が所定の値より大きいときは、アンバラ
ンス量が大きいものと判断してすべての緩衝体21a・
21bの緩衝能力を大とする。そして、共振回転数以上
の第二の所定回転数約400r/m達したときは、すべ
ての緩衝体21a・21bの緩衝能力を小さくするよう
に設定変更している。こうして、共振回転以上では床面
に伝わる振動を極めて低減することが可能となる。
【0025】また、ドラムが共振回転数以下の第一の所
定回転数に達したときの振動検手段25の出力が所定の
値より小さい場合は、アンバランス量が小さいものと判
断し、複数個のうち一部の緩衝体の緩衝能力を大とする
ことを維持する。その後ドラムが共振回転数以上の第二
の所定回転数に達したとき前記すべての緩衝体の緩衝能
力を小さくする。
【0026】本実施例によれば、アンバランス量が非常
に大きいときのみ緩衝体の緩衝能力を調整するだけで、
共振回転を通過する際の緩衝体を介して床面に伝わる振
動を必要最小限とすることができる。
【0027】次に本発明の第三の手段の実施例について
説明する。本実施例の構成は前記実施例と同様であり、
制御手段24の制御手順が異なるだけである。以下図8
に基づいて、本実施例の動作について説明する。脱水開
始時には、起こりうるアンバランス量が最大となること
を想定し、制御手段24は複数個のすべての緩衝体の緩
衝能力を大として設定している。すなわち、緩衝体21
a・21bを図4(a)に示しているように、ソレノイ
ド33a・33bへの通電を行わない状態で、ピン34
をロッド29の切り欠き30に挿入した状態としている
ものである。
【0028】その後ドラム15が共振回転数以上の第一
の所定回転数約400r/mに達したときに、前記複数
個の緩衝体21a・21bの緩衝能力を所定の時間間隔
で順次小さくしていくものである。こうして緩衝能力は
徐々に小さく調整できる。
【0029】これによって、緩衝能力の変化によって生
じる水槽14の急激な振動は、最低限に抑えることがで
き、また緩衝能力の調節時に床面へ伝わる振動も最小限
にすることができる。また、共振回転数以上の第二の所
定回転数に達したときは、すべての緩衝体の緩衝能力を
小さくして、床面に伝わる振動を極めて低減することが
できる。
【0030】
【発明の効果】以上のように請求項1に記載の発明によ
れば、外周に通水孔を設け水平軸回りに回転するドラム
と、ドラムを内包し洗濯水を溜める水槽と、前記水槽を
本体から吊すバネ体と、前記水槽の振動を抑制し緩衝能
力を調整可能とした複数個の緩衝体と、前記水槽の振動
の振幅を検知する振動検知手段と、前記緩衝体の緩衝能
を制御する制御手段とを備え、前記緩衝体は、シリン
ダーとピストンとこのピストンに固定したロッドを有し
このロッドに設けた切り欠きにピンを挿入するまたは外
すことにより緩衝能力を調整する構成とし、前記制御手
段は、前記振動検知手段の出力を入力とし、脱水開始時
は前記複数個のすべての緩衝体のロッドに設けた切り欠
きに前記ピンを挿入することにより緩衝能力を大とし、
前記ドラムが共振回転数以下の第一の所定回転数に達し
たときで前記振動検知手段の出力が 所定の値より小であ
るときは前記一部の緩衝体のロッドに設けた切り欠きか
ら前記ピンを外すことにより緩衝能力を小さくし、出力
が所定の値より大なるときは前記すべての緩衝体のロッ
ドに設けた切り欠きに前記ピンを挿入したままにするこ
とにより緩衝能力を大に維持し、その後前記ドラムが共
振回転数以上の第二の所定回転数に達したときには前記
すべての緩衝体のロッドに設けた切り欠きから前記ピン
を外すことにより緩衝能力が小さくなるように制御する
ようにしたから、共振回転を通過する際の床面に伝わる
振動を必要最小限とすることができ、共振回転以上では
床面に伝わる振動を極めて低減することができる。
【0031】また、請求項2に記載の発明によれば、
周に通水孔を設け水平軸回りに回転するドラムと、ドラ
ムを内包し洗濯水を溜める水槽と、前記水槽を本体から
吊すバネ体と、前記水槽の振動を抑制し緩衝能力を調整
可能とした複数個の緩衝体と、前記水槽の振動の振幅を
検知する振動検知手段と、前記緩衝体の緩衝能力を制
する制御手段とを備え、前記緩衝体は、シリンダーとピ
ストンとこのピストンに固定したロッドを有しこのロッ
ドに設けた切り欠きにピンを挿入するまたは外すことに
より緩衝能力を調整する構成とし、前記制御手段は、前
記振動検知手段の出力を入力とし、脱水開始時は前記複
数個のうち一部の緩衝体のロッドに設けた切り欠きに前
記ピンを挿入することにより緩衝能力を大とし、前記ド
ラムが共振回転数以下の第一の所定回転数に達したとき
で前記振動検知手段の出力が所定の値より大なるときは
前記すべての緩衝体のロッドに設けた切り欠きに前記ピ
ンを挿入することにより緩衝能力を大とし、出力が所定
の値より小なるときは前記複数個のうち一部の緩衝体の
ロッドに設けた切り欠きに前記ピンを挿入したままにす
ることにより緩衝能力を大に維持し、その後前記ドラム
が共振回転数以上の第二の所定回転数に達したときには
前記すべての緩衝体のロッドに設けた切り欠きから前記
ピンを外すことにより緩衝能力が小さくなるように制御
するようにしたから、アンバランス量が非常に大きいと
きのみ緩衝体の緩衝能力を調整するだけで、共振回転を
通過する際の緩衝体を介して床面に伝わる振動を必要最
小限とでき、共振回転以上では床面に伝わる振動を極め
て低減することができる。
【0032】また、請求項3に記載の発明によれば、
周に通水孔を設け水平軸回りに回転するドラムと、ドラ
ムを内包し洗濯水を溜める水槽と、前記水槽を本体から
吊すバネ体と、前記水槽の振動を抑制し緩衝能力を調整
可能とした複数個の緩衝体と、前記緩衝体の緩衝能力
御する制御手段とを備え、前記緩衝体は、シリンダー
とピストンとこのピストンに固定したロッドを有しこの
ロッドに設けた切り欠きにピンを挿入するまたは外すこ
とにより緩衝能力を調整する構成とし、前記制御手段
は、脱水開始時は前記複数個のすべての緩衝体のロッド
に設けた切り欠きに前記ピンを挿入することにより緩衝
能力を大とし、前記ドラムが共振回転数以上の所定回転
数に達したときに前記複数個の緩衝体のロッドに設けた
切り欠きから所定時間間隔をもって順次前記ピンを外す
ことにより緩衝能力を順次小とするように制御するよう
にしたから、緩衝能力を徐々に小さく調整でき、水槽の
急激な振動を最低限に抑えることができ、緩衝能力の変
化時に床面へ伝わる振動を最小限にすることができ、ま
た共振回転数以上では床面に伝わる振動を極めて低減す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例におけるドラム式洗濯機の側面
断面図
【図2】同ドラム式洗濯機の正面断面図
【図3】同ドラム式洗濯機の緩衝体の要部の詳細断面図
【図4】(a)同ドラム式洗濯機の緩衝体のソレノイド
非動作時を示す要部断面図 (b)同ドラム式洗濯機の緩衝体のソレノイド動作時を
示す要部断面図
【図5】同ドラム式洗濯機の制御手段の関連構成を示す
ブロック図
【図6】本発明の第一の手段の実施例における洗濯開始
から終了までのフローチャート
【図7】本発明の第二の手段の実施例における洗濯開始
から終了までのフローチャート
【図8】本発明の第三の手段の実施例における洗濯開始
から終了までのフローチャート
【図9】従来例におけるドラム式洗濯機を示した側面断
面図
【符号の説明】
8 バネ体 12 本体 14 水槽 15 ドラム 16 水平軸 21a・21b 緩衝体 24 制御手段 25 振動検知手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岩切 俊一 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (56)参考文献 特開 平4−84994(JP,A) 実開 平2−29674(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) D06F 1/00 - 51/02

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外周に通水孔を設け水平軸回りに回転す
    るドラムと、ドラムを内包し洗濯水を溜める水槽と、前
    記水槽を本体から吊すバネ体と、前記水槽の振動を抑制
    し緩衝能力を調整可能とした複数個の緩衝体と、前記
    槽の振動の振幅を検知する振動検知手段と、前記緩衝体
    の緩衝能力を制御する制御手段とを備え、前記緩衝体
    は、シリンダーとピストンとこのピストンに固定したロ
    ッドを有しこのロッドに設けた切り欠きにピンを挿入す
    るまたは外すことにより緩衝能力を調整する構成とし、
    前記制御手段は、前記振動検知手段の出力を入力とし、
    脱水開始時は前記複数個のすべての緩衝体のロッドに設
    けた切り欠きに前記ピンを挿入することにより緩衝能力
    を大とし、前記ドラムが共振回転数以下の第一の所定回
    転数に達したときで前記振動検知手段の出力が所定の値
    より小であるときは前記一部の緩衝体のロッドに設けた
    切り欠きから前記ピンを外すことにより緩衝能力を小さ
    くし、出力が所定の値より大なるときは前記すべての緩
    衝体のロッドに設けた切り欠きに前記ピンを挿入したま
    まにすることにより緩衝能力を大に維持し、その後前記
    ドラムが共振回転数以上の第二の所定回転数に達したと
    きには前記すべての緩衝体のロッドに設けた切り欠きか
    ら前記ピンを外すことにより緩衝能力が小さくなるよう
    に制御するようにしたドラム式洗濯機。
  2. 【請求項2】 外周に通水孔を設け水平軸回りに回転す
    るドラムと、ドラムを内包し洗濯水を溜める水槽と、前
    記水槽を本体から吊すバネ体と、前記水槽の振動を抑制
    し緩衝能力を調整可能とした複数個の緩衝体と、前記
    槽の振動の振幅を検知する振動検知手段と、前記緩衝体
    の緩衝能力を制御する制御手段とを備え、前記緩衝体
    は、シリンダーとピストンとこのピストンに固定したロ
    ッドを有しこのロッドに設けた切り欠きにピンを挿入す
    るまたは外すことにより緩衝能力を調整する構成とし、
    前記制御手段は、前記振動検知手段の出力を入力とし、
    脱水開始時は前記複数個のうち一部の緩衝体のロッドに
    設けた切り欠きに前記ピンを挿入することにより緩衝能
    力を大とし、前記ドラムが共振回転数以下の第一の所定
    回転数に達したときで前記振動検知手段の出力が所定の
    値より大なるときは前 記すべての緩衝体のロッドに設け
    た切り欠きに前記ピンを挿入することにより緩衝能力を
    大とし、出力が所定の値より小なるときは前記複数個の
    うち一部の緩衝体のロッドに設けた切り欠きに前記ピン
    を挿入したままにすることにより緩衝能力を大に維持
    し、その後前記ドラムが共振回転数以上の第二の所定回
    転数に達したときには前記すべての緩衝体のロッドに設
    けた切り欠きから前記ピンを外すことにより緩衝能力が
    小さくなるように制御するようにしたドラム式洗濯機。
  3. 【請求項3】 外周に通水孔を設け水平軸回りに回転す
    るドラムと、ドラムを内包し洗濯水を溜める水槽と、前
    記水槽を本体から吊すバネ体と、前記水槽の振動を抑制
    し緩衝能力を調整可能とした複数個の緩衝体と、前記
    衝体の緩衝能力を制御する制御手段とを備え、前記緩衝
    体は、シリンダーとピストンとこのピストンに固定した
    ロッドを有しこのロッドに設けた切り欠きにピンを挿入
    するまたは外すことにより緩衝能力を調整する構成と
    し、前記制御手段は、脱水開始時は前記複数個のすべて
    の緩衝体のロッドに設けた切り欠きに前記ピンを挿入す
    ることにより緩衝能力を大とし、前記ドラムが共振回転
    数以上の所定回転数に達したときに前記複数個の緩衝体
    のロッドに設けた切り欠きから所定時間間隔をもって順
    次前記ピンを外すことにより緩衝能力を順次小とするよ
    うに制御するようにしたドラム式洗濯機。
JP22106192A 1992-08-20 1992-08-20 ドラム式洗濯機 Expired - Fee Related JP3500646B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP22106192A JP3500646B2 (ja) 1992-08-20 1992-08-20 ドラム式洗濯機

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP22106192A JP3500646B2 (ja) 1992-08-20 1992-08-20 ドラム式洗濯機

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0663292A JPH0663292A (ja) 1994-03-08
JP3500646B2 true JP3500646B2 (ja) 2004-02-23

Family

ID=16760883

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP22106192A Expired - Fee Related JP3500646B2 (ja) 1992-08-20 1992-08-20 ドラム式洗濯機

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3500646B2 (ja)

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100357165B1 (ko) * 1999-12-23 2002-10-19 엘지전자주식회사 드럼세탁기의 진동수 변화량 검출장치 및 이에 의한 구동부 제어방법
JP4682881B2 (ja) * 2006-03-08 2011-05-11 パナソニック株式会社 洗濯機
JP5537071B2 (ja) * 2009-05-26 2014-07-02 株式会社東芝 ドラム式洗濯機
JP5730930B2 (ja) * 2013-03-15 2015-06-10 シャープ株式会社 ドラム式洗濯機
JP6446185B2 (ja) * 2014-06-13 2018-12-26 日立アプライアンス株式会社 ドラム式洗濯乾燥機
JP5755788B2 (ja) * 2014-10-06 2015-07-29 シャープ株式会社 ドラム式洗濯機
JP5752840B2 (ja) * 2014-10-06 2015-07-22 シャープ株式会社 ドラム式洗濯機

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0663292A (ja) 1994-03-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP1396570B1 (en) Method for a vibration reducing operation of a drum washer-drier
EP1297209B1 (en) Low-speed prebalancing for washing machines
JP2755567B2 (ja) ドラム型洗濯機の洗濯槽
JPH10323489A (ja) 洗濯機の洗濯用アセンブリが発生する振動をアクティブダンピングする方法とその方法を用いた洗濯機
WO2013161251A1 (ja) ドラム式洗濯機
JP3500646B2 (ja) ドラム式洗濯機
CN110678598B (zh) 洗涤物处理设备的脱水程序控制方法
JP3865791B2 (ja) ドラム式洗濯機
JP3121640B2 (ja) ドラム式洗濯機
JP3463306B2 (ja) ドラム式洗濯機
JP3536566B2 (ja) 洗濯機
JP3120507B2 (ja) ドラム式洗濯機
JP3188230B2 (ja) 遠心脱水装置
JPH0584387A (ja) ドラム式洗濯機
JPH04371195A (ja) ドラム式洗濯機
JP3536565B2 (ja) 洗濯機
JP2000237490A (ja) 洗濯機
JP2005348804A (ja) ドラム式洗濯機
JP2005342274A (ja) ドラム式洗濯機
JPH0631090A (ja) ドラム式洗濯機用防振ダンパー装置
JPH06277390A (ja) ドラム式洗濯機
JPH04256785A (ja) ドラム式洗濯機
JP2963778B2 (ja) ドラム式洗濯機
KR101741549B1 (ko) 세탁장치 및 그 제어방법
JPH04244196A (ja) ドラム式洗濯機

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20071212

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081212

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091212

Year of fee payment: 6

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees