JP3120507B2 - ドラム式洗濯機 - Google Patents
ドラム式洗濯機Info
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- JP3120507B2 JP3120507B2 JP03324196A JP32419691A JP3120507B2 JP 3120507 B2 JP3120507 B2 JP 3120507B2 JP 03324196 A JP03324196 A JP 03324196A JP 32419691 A JP32419691 A JP 32419691A JP 3120507 B2 JP3120507 B2 JP 3120507B2
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Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、水平軸回りに回転駆動
されるドラムで洗濯物の洗濯と遠心脱水とを行なうドラ
ム式洗濯機に関するもので、特に脱水時の振動を低減す
るものである。
されるドラムで洗濯物の洗濯と遠心脱水とを行なうドラ
ム式洗濯機に関するもので、特に脱水時の振動を低減す
るものである。
【０００２】
【従来の技術】従来のドラム式洗濯機は第９図に示すよ
うな構成である。図において、１はドラムであり、外周
部に多数の通水孔２を設けている。３はドラム１を内包
し洗濯水を溜める水槽である。４はドラム１駆動用のモ
ータ、５は一端をドラム１の回転中心に固定した水平
軸、６は水平軸５の他端に設けたドラムプーリ、７はモ
ータ４とドラムプーリ６を連結するベルトである。８は
水槽３を本体９より吊下げるバネ体、１０は水槽３の振
動を減衰させる緩衝体、１１は水槽３に設けた脱水時の
振動を低減するための重りである。
うな構成である。図において、１はドラムであり、外周
部に多数の通水孔２を設けている。３はドラム１を内包
し洗濯水を溜める水槽である。４はドラム１駆動用のモ
ータ、５は一端をドラム１の回転中心に固定した水平
軸、６は水平軸５の他端に設けたドラムプーリ、７はモ
ータ４とドラムプーリ６を連結するベルトである。８は
水槽３を本体９より吊下げるバネ体、１０は水槽３の振
動を減衰させる緩衝体、１１は水槽３に設けた脱水時の
振動を低減するための重りである。
【０００３】上記構成において、洗濯工程時にはドラム
１はモータ４により低速回転駆動され、ドラム１内の洗
濯物を持ち上げ水面上に落下させて洗濯を行なう。すす
ぎ工程時においても洗濯工程と同様に行なう。脱水工程
時には、ドラム１を高速回転させて衣類の脱水を行う。
このときドラム１内の衣類の片寄りすなわちアンバラン
スが生じるとドラム１および水槽３は振動し、特に脱水
起動時における共振により生じる大きな振動を、緩衝力
の非常に大きな緩衝体１０を用いることにより共振時の
振動振幅を低減している。
１はモータ４により低速回転駆動され、ドラム１内の洗
濯物を持ち上げ水面上に落下させて洗濯を行なう。すす
ぎ工程時においても洗濯工程と同様に行なう。脱水工程
時には、ドラム１を高速回転させて衣類の脱水を行う。
このときドラム１内の衣類の片寄りすなわちアンバラン
スが生じるとドラム１および水槽３は振動し、特に脱水
起動時における共振により生じる大きな振動を、緩衝力
の非常に大きな緩衝体１０を用いることにより共振時の
振動振幅を低減している。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】上記従来のドラム式洗
濯機では、脱水時にドラム１内の衣類が偏ったとき、水
槽３が大きく振動する。特に、脱水起動時における共振
によって水槽３は非常に大きく振動する。従来の緩衝体
１０の緩衝能力は、起こりうる衣類の最大アンバランス
に対しても、過度の水槽３の振動を防ぎ所定の振動以下
に抑えるため、非常に大きくする必要があった。したが
って、緩衝体１０を介して水槽３の振動が本体９に非常
に伝わりやすく、さらには洗濯機を設置している床面に
大きな振動を伝える。これにより床面が大きく振動し、
木造家屋においては家屋全体が振動し出すとともに使用
者に不快感を与え、騒音面でも大きな問題がある。
濯機では、脱水時にドラム１内の衣類が偏ったとき、水
槽３が大きく振動する。特に、脱水起動時における共振
によって水槽３は非常に大きく振動する。従来の緩衝体
１０の緩衝能力は、起こりうる衣類の最大アンバランス
に対しても、過度の水槽３の振動を防ぎ所定の振動以下
に抑えるため、非常に大きくする必要があった。したが
って、緩衝体１０を介して水槽３の振動が本体９に非常
に伝わりやすく、さらには洗濯機を設置している床面に
大きな振動を伝える。これにより床面が大きく振動し、
木造家屋においては家屋全体が振動し出すとともに使用
者に不快感を与え、騒音面でも大きな問題がある。
【０００５】そこで、本発明は脱水時の水槽の振動に応
じて必要最小限の緩衝体の緩衝能力を設定し、床面へ伝
わる振動を最小限にすることを第一の目的としている。
じて必要最小限の緩衝体の緩衝能力を設定し、床面へ伝
わる振動を最小限にすることを第一の目的としている。
【０００６】第二の目的は、脱水時の衣類のアンバラン
スに応じて必要最小限の緩衝体の緩衝能力を設定し、床
面へ伝わる振動を最小限にすることである。
スに応じて必要最小限の緩衝体の緩衝能力を設定し、床
面へ伝わる振動を最小限にすることである。
【０００７】
【課題を解決するための手段】上記第一の目的を達成す
るために本発明のドラム式洗濯機は、外周に通水孔を設
け水平軸まわりに回転するドラムと、このドラムを内包
し洗濯水を溜める水槽と、この水槽を本体から吊すバネ
体と、前記水槽の振動を抑制し緩衝能力を任意に設定可
能な緩衝体と、前記水槽の振動の振幅を検知する振動検
知装置と、この振動検知装置の出力を入力とし緩衝体の
緩衝能力を制御する制御装置とを備え、脱水開始時の脱
水共振状態前の低速回転時において、前記振動検知装置
の出力が大なるときには前記緩衝体の緩衝能力を大きく
し、前記振動検知装置の出力が小なるときには前記緩衝
体の緩衝能力を小さくし、脱水共振状態以降では、いず
れの場合にも前記緩衝体の緩衝能力を小さくして水槽の
振動振幅を所定の大きさに制御するものである。
るために本発明のドラム式洗濯機は、外周に通水孔を設
け水平軸まわりに回転するドラムと、このドラムを内包
し洗濯水を溜める水槽と、この水槽を本体から吊すバネ
体と、前記水槽の振動を抑制し緩衝能力を任意に設定可
能な緩衝体と、前記水槽の振動の振幅を検知する振動検
知装置と、この振動検知装置の出力を入力とし緩衝体の
緩衝能力を制御する制御装置とを備え、脱水開始時の脱
水共振状態前の低速回転時において、前記振動検知装置
の出力が大なるときには前記緩衝体の緩衝能力を大きく
し、前記振動検知装置の出力が小なるときには前記緩衝
体の緩衝能力を小さくし、脱水共振状態以降では、いず
れの場合にも前記緩衝体の緩衝能力を小さくして水槽の
振動振幅を所定の大きさに制御するものである。
【０００８】また第二の目的を達成するために本発明の
ドラム式洗濯機は、外周に通水孔を設け水平軸まわりに
回転するドラムと、このドラムを内包し洗濯水を溜める
水槽と、この水槽を本体から吊すバネ体と、前記水槽の
振動を抑制し緩衝能力を任意に設定可能な緩衝体と、前
記脱水時の衣類のアンバランス状態を検知するアンバラ
ンス検知装置と、このアンバランス検知装置の出力を入
力とし緩衝体の緩衝能力を制御する制御装置とを備え、
脱水開始時の脱水共振状態前の低速回転時において、前
記アンバランス検知装置の出力が大なるときには前記緩
衝体の緩衝能力を大きくし、前記アンバランス検知装置
の出力が小なるときには前記緩衝体の緩衝能力を小さく
し、脱水共振状態以降では、いずれの場合にも前記緩衝
体の緩衝能力を小さくして水槽の振動振幅を所定の大き
さに制御するものである。
ドラム式洗濯機は、外周に通水孔を設け水平軸まわりに
回転するドラムと、このドラムを内包し洗濯水を溜める
水槽と、この水槽を本体から吊すバネ体と、前記水槽の
振動を抑制し緩衝能力を任意に設定可能な緩衝体と、前
記脱水時の衣類のアンバランス状態を検知するアンバラ
ンス検知装置と、このアンバランス検知装置の出力を入
力とし緩衝体の緩衝能力を制御する制御装置とを備え、
脱水開始時の脱水共振状態前の低速回転時において、前
記アンバランス検知装置の出力が大なるときには前記緩
衝体の緩衝能力を大きくし、前記アンバランス検知装置
の出力が小なるときには前記緩衝体の緩衝能力を小さく
し、脱水共振状態以降では、いずれの場合にも前記緩衝
体の緩衝能力を小さくして水槽の振動振幅を所定の大き
さに制御するものである。
【０００９】
【作用】本発明の洗濯機は上記構成において、脱水回転
時に振動検知装置により水槽の振動を検知し、振動が大
きいとき緩衝体の緩衝能力を大とし、振動が小さいとき
緩衝体の緩衝能力を小さくし、脱水共振状態以降では、
いずれの場合にも前記緩衝体の緩衝能力を小さくするこ
とにより、槽の振動振幅を所定の大きさに制御すること
が可能となる。これにより、脱水回転起動時における共
振時のような最悪条件においても、水槽の振幅を所定以
下に抑えることができるとともに、衣類のアンバランス
量が小さいときや共振を過ぎたときなどにおいては、水
槽の振動は小さく緩衝体の緩衝能力も小さくしているた
め、床面に伝わる振動を極めて低減することができ、床
面へ伝わる振動を必要最小限にすることが可能となる。
さらに本発明の洗濯機は、脱水時にアンバランス検知装
置により衣類のアンバランスを検知し、アンバランス量
が大きいとき緩衝体の緩衝能力を大とし、アンバランス
量が小さいとき緩衝体の緩衝能力を小さくし、脱水共振
状態以降では、いずれの場合にも前記緩衝体の緩衝能力
を小さくすることにより、アンバランス量が非常に大き
い時のような最悪条件においても、水槽の過度の振動を
抑えることができるとともに、衣類のアンバランス量が
小さいときなどにおいては、緩衝体の緩衝能力を小さく
しているため、床面に伝わる振動を極めて低減すること
ができ、床面へ伝わる振動を必要最小限にすることが可
能となる。
時に振動検知装置により水槽の振動を検知し、振動が大
きいとき緩衝体の緩衝能力を大とし、振動が小さいとき
緩衝体の緩衝能力を小さくし、脱水共振状態以降では、
いずれの場合にも前記緩衝体の緩衝能力を小さくするこ
とにより、槽の振動振幅を所定の大きさに制御すること
が可能となる。これにより、脱水回転起動時における共
振時のような最悪条件においても、水槽の振幅を所定以
下に抑えることができるとともに、衣類のアンバランス
量が小さいときや共振を過ぎたときなどにおいては、水
槽の振動は小さく緩衝体の緩衝能力も小さくしているた
め、床面に伝わる振動を極めて低減することができ、床
面へ伝わる振動を必要最小限にすることが可能となる。
さらに本発明の洗濯機は、脱水時にアンバランス検知装
置により衣類のアンバランスを検知し、アンバランス量
が大きいとき緩衝体の緩衝能力を大とし、アンバランス
量が小さいとき緩衝体の緩衝能力を小さくし、脱水共振
状態以降では、いずれの場合にも前記緩衝体の緩衝能力
を小さくすることにより、アンバランス量が非常に大き
い時のような最悪条件においても、水槽の過度の振動を
抑えることができるとともに、衣類のアンバランス量が
小さいときなどにおいては、緩衝体の緩衝能力を小さく
しているため、床面に伝わる振動を極めて低減すること
ができ、床面へ伝わる振動を必要最小限にすることが可
能となる。
【００１０】
【実施例】以下、本発明の一実施例を添付図面にもとづ
いて説明する。図１から図４において、１２は本体、１
３は本体１２の前面に開閉自在に設けた衣類投入ふた、
１４はドラム１５を内包し洗濯水を溜める水槽、１５ａ
はドラム１５の外周に設けた通水孔、１６は水槽１４を
貫通し一端をドラム１５の回転中心に固定した水平軸、
１７は水平軸１６の他端に設けたドラムプーリ、１８は
ドラムプーリ１７を駆動するモータ、１９はモータ１８
とドラムプーリ１７とを連結するベルト、２０は水槽１
４を本体１２に吊り下げるバネ体、２１は振動を減衰さ
せるため水槽１４と本体１２を連接して設けた緩衝体で
あり、その緩衝能力は任意に設定可能な構成となってい
る。２２は水槽１４の振動を抑制する重り、２３は洗濯
水加熱用のヒータ、２４は制御装置であり、モ−タ１８
・緩衝体２１・ヒータ２３およびその他の制御を行な
う。２５は水槽１４に設けた振動検知装置であり、本実
施例では加速度センサーを利用して振動振幅を検知して
いる。この振動検知装置２５と制御装置２４の関係は図
４に示すとおりである。
いて説明する。図１から図４において、１２は本体、１
３は本体１２の前面に開閉自在に設けた衣類投入ふた、
１４はドラム１５を内包し洗濯水を溜める水槽、１５ａ
はドラム１５の外周に設けた通水孔、１６は水槽１４を
貫通し一端をドラム１５の回転中心に固定した水平軸、
１７は水平軸１６の他端に設けたドラムプーリ、１８は
ドラムプーリ１７を駆動するモータ、１９はモータ１８
とドラムプーリ１７とを連結するベルト、２０は水槽１
４を本体１２に吊り下げるバネ体、２１は振動を減衰さ
せるため水槽１４と本体１２を連接して設けた緩衝体で
あり、その緩衝能力は任意に設定可能な構成となってい
る。２２は水槽１４の振動を抑制する重り、２３は洗濯
水加熱用のヒータ、２４は制御装置であり、モ−タ１８
・緩衝体２１・ヒータ２３およびその他の制御を行な
う。２５は水槽１４に設けた振動検知装置であり、本実
施例では加速度センサーを利用して振動振幅を検知して
いる。この振動検知装置２５と制御装置２４の関係は図
４に示すとおりである。
【００１１】前記緩衝体２１の詳細構成を図２に示す。
２５は略楕円断面形状を成し回転自在なシリンダー、２
６は略楕円断面形状を成すピストン、２６ａはピストン
２６外周に設けた摺動部材、２７はシリンダー２５下部
に設けたギヤ部、２８はギヤ部２７と噛み合いシリンダ
ー２５を回転駆動するギヤードモータ、２９は本体１２
底部への取り付け部、３０は水槽１４への取り付け部で
ある。
２５は略楕円断面形状を成し回転自在なシリンダー、２
６は略楕円断面形状を成すピストン、２６ａはピストン
２６外周に設けた摺動部材、２７はシリンダー２５下部
に設けたギヤ部、２８はギヤ部２７と噛み合いシリンダ
ー２５を回転駆動するギヤードモータ、２９は本体１２
底部への取り付け部、３０は水槽１４への取り付け部で
ある。
【００１２】緩衝体２１を図３（ａ）に示すようなシリ
ンダー２５とピストン２６との関係になるようにギヤー
ドモータ２８を駆動すると、シリンダー２５とピストン
２６の摺動部材２６ａが最も強く接触摺動することとな
り、緩衝体２１の緩衝能力が最も大きくなる。一方、緩
衝体２１を図３（ｂ）に示すようなシリンダー２５とピ
ストン２６との関係になるようにギヤードモータ２８を
駆動すると、シリンダー２５とピストン２６の摺動部材
２６ａとの摺動力は最も小さくなり、緩衝体２１の緩衝
能力を最も小さくすることができる。また、シリンダー
２５とピストン２６をこれらの中間に位置させると任意
の緩衝能力を得ることができる。
ンダー２５とピストン２６との関係になるようにギヤー
ドモータ２８を駆動すると、シリンダー２５とピストン
２６の摺動部材２６ａが最も強く接触摺動することとな
り、緩衝体２１の緩衝能力が最も大きくなる。一方、緩
衝体２１を図３（ｂ）に示すようなシリンダー２５とピ
ストン２６との関係になるようにギヤードモータ２８を
駆動すると、シリンダー２５とピストン２６の摺動部材
２６ａとの摺動力は最も小さくなり、緩衝体２１の緩衝
能力を最も小さくすることができる。また、シリンダー
２５とピストン２６をこれらの中間に位置させると任意
の緩衝能力を得ることができる。
【００１３】次にこの一実施例における動作を説明す
る。図５に示すように、洗濯を開始すると、水槽１４に
所定量給水され所定温度になるまでヒータ２３に通電さ
れる。このとき、ドラム１５はモータ１８により低速回
転駆動され、ドラム１５内の衣類を持ち上げ水面上に落
下させて洗濯を行う。洗濯終了後、洗濯水を排水し所定
回数のすすぎを行い洗濯行程が終了する。脱水行程では
ドラム１５はモータ１８により高速回転駆動され、衣類
の遠心脱水を行う。脱水開始後、振動検知装置２５によ
り水槽１４の振動の大きさを検知する。そして、その振
動の大きさに応じた量だけギアードモータ２８を回転駆
動することにより、緩衝体２１の緩衝能力を所定の大き
さに設定できる。たとえば、衣類の量が多くまた脱水開
始時に共振点を通過するような際には、水槽１４の振動
振幅が最大となるが、水槽１４の振動が大きくなるにつ
れ、緩衝体２１を図３（ａ）に示すようなシリンダー２
５とピストン２６との関係になるようにギヤードモータ
２８を駆動し、緩衝体２１の緩衝能力を最大とすること
により、水槽１４の振動振幅を所定の大きさに抑えるこ
とができる。また、衣類の量が少なくかつ共振を通過し
終えたような場合には、水槽１４の振動は最小となる
が、緩衝体２１を図３（ｂ）に示すようなシリンダー２
５とピストン２６との関係になるようにギヤードモータ
２８を駆動し、緩衝体２１の緩衝能力を最小とすること
により、水槽１４の振動が緩衝体２１を介して洗濯機の
本体および床面に伝わる振動を大きく低減することがで
きる。このように、いかなる状況においても床面に伝わ
る振動を必要最小限にすることすることが可能となる。
る。図５に示すように、洗濯を開始すると、水槽１４に
所定量給水され所定温度になるまでヒータ２３に通電さ
れる。このとき、ドラム１５はモータ１８により低速回
転駆動され、ドラム１５内の衣類を持ち上げ水面上に落
下させて洗濯を行う。洗濯終了後、洗濯水を排水し所定
回数のすすぎを行い洗濯行程が終了する。脱水行程では
ドラム１５はモータ１８により高速回転駆動され、衣類
の遠心脱水を行う。脱水開始後、振動検知装置２５によ
り水槽１４の振動の大きさを検知する。そして、その振
動の大きさに応じた量だけギアードモータ２８を回転駆
動することにより、緩衝体２１の緩衝能力を所定の大き
さに設定できる。たとえば、衣類の量が多くまた脱水開
始時に共振点を通過するような際には、水槽１４の振動
振幅が最大となるが、水槽１４の振動が大きくなるにつ
れ、緩衝体２１を図３（ａ）に示すようなシリンダー２
５とピストン２６との関係になるようにギヤードモータ
２８を駆動し、緩衝体２１の緩衝能力を最大とすること
により、水槽１４の振動振幅を所定の大きさに抑えるこ
とができる。また、衣類の量が少なくかつ共振を通過し
終えたような場合には、水槽１４の振動は最小となる
が、緩衝体２１を図３（ｂ）に示すようなシリンダー２
５とピストン２６との関係になるようにギヤードモータ
２８を駆動し、緩衝体２１の緩衝能力を最小とすること
により、水槽１４の振動が緩衝体２１を介して洗濯機の
本体および床面に伝わる振動を大きく低減することがで
きる。このように、いかなる状況においても床面に伝わ
る振動を必要最小限にすることすることが可能となる。
【００１４】また、図６において、３１はアンバランス
検知装置であり、脱水開始時における衣類のドラム１５
内での片寄り具合、すなわちアンバランスを検知するも
のである。本実施例では、水槽１４の振動を非接触で測
定可能な光変位計を用い、脱水開始時の低速回転時（約
５０〜１００回転）の水槽１４の振動振幅を測定してい
る。一般的に、このときの水槽１４の振動振幅とドラム
１５内の衣類の片寄り、すなわちアンバランス量とは相
関があることが知られている。したがって、脱水開始時
の低速回転時の水槽１４の振動振幅を測定することによ
り、衣類のアンバランス量を検知することができる。ア
ンバランス検知装置３１と制御装置２４との関係は図７
に示しているとおりである。
検知装置であり、脱水開始時における衣類のドラム１５
内での片寄り具合、すなわちアンバランスを検知するも
のである。本実施例では、水槽１４の振動を非接触で測
定可能な光変位計を用い、脱水開始時の低速回転時（約
５０〜１００回転）の水槽１４の振動振幅を測定してい
る。一般的に、このときの水槽１４の振動振幅とドラム
１５内の衣類の片寄り、すなわちアンバランス量とは相
関があることが知られている。したがって、脱水開始時
の低速回転時の水槽１４の振動振幅を測定することによ
り、衣類のアンバランス量を検知することができる。ア
ンバランス検知装置３１と制御装置２４との関係は図７
に示しているとおりである。
【００１５】この構成において、洗濯開始から終了まで
のフローは図８に示すとおりである。脱水開始時の低速
回転時にアンバランス検知装置３１によりドラム１５内
の衣類のアンバランス量を検知する。そして、そのアン
バランス量の大きさに応じた量だけギアードモータ２８
を回転駆動することにより、緩衝体２１の緩衝能力を所
定の大きさに設定できる。たとえば、衣類の量が多くさ
らに衣類の片寄りも大きい時のように、アンバランス量
が極めて大きいとき、緩衝体２１を図３（ａ）に示すよ
うなシリンダー２５とピストン２６との関係になるよう
にギヤードモータ２８を駆動し、緩衝体２１の緩衝能力
を最大とし、その結果水槽１４の過度の振動を抑えるこ
とができる。また、衣類の量が少なくさらに衣類の片寄
りも小さい時のように、アンバランス量が極めて小さい
とき、緩衝体２１を図３（ｂ）に示すようなシリンダー
２５とピストン２６との関係になるようにギヤードモー
タ２８を駆動し、緩衝体２１の緩衝能力を最小とし、水
槽１４の振動が緩衝体２１を介して洗濯機の本体および
床面に伝わる振動を大きく低減することができる。そし
て、所定時間経過後において脱水共振状態を通過する
と、以降、緩衝体２１の緩衝力は床面に伝わる振動を極
小にするため最小に設定する。このように、脱水時の衣
類のアンバランスに応じて必要最小限の緩衝体の緩衝能
力を設定することにより、床面へ伝わる振動を常に必要
最小限にすることが可能となる。
のフローは図８に示すとおりである。脱水開始時の低速
回転時にアンバランス検知装置３１によりドラム１５内
の衣類のアンバランス量を検知する。そして、そのアン
バランス量の大きさに応じた量だけギアードモータ２８
を回転駆動することにより、緩衝体２１の緩衝能力を所
定の大きさに設定できる。たとえば、衣類の量が多くさ
らに衣類の片寄りも大きい時のように、アンバランス量
が極めて大きいとき、緩衝体２１を図３（ａ）に示すよ
うなシリンダー２５とピストン２６との関係になるよう
にギヤードモータ２８を駆動し、緩衝体２１の緩衝能力
を最大とし、その結果水槽１４の過度の振動を抑えるこ
とができる。また、衣類の量が少なくさらに衣類の片寄
りも小さい時のように、アンバランス量が極めて小さい
とき、緩衝体２１を図３（ｂ）に示すようなシリンダー
２５とピストン２６との関係になるようにギヤードモー
タ２８を駆動し、緩衝体２１の緩衝能力を最小とし、水
槽１４の振動が緩衝体２１を介して洗濯機の本体および
床面に伝わる振動を大きく低減することができる。そし
て、所定時間経過後において脱水共振状態を通過する
と、以降、緩衝体２１の緩衝力は床面に伝わる振動を極
小にするため最小に設定する。このように、脱水時の衣
類のアンバランスに応じて必要最小限の緩衝体の緩衝能
力を設定することにより、床面へ伝わる振動を常に必要
最小限にすることが可能となる。
【００１６】なお、本実施例では所定時間後に緩衝体２
１の緩衝能力を最小に設定したが、ドラム１５の回転数
を検知して緩衝能力を最小に設定してもよく、要は共振
状態を通過してから緩衝能力を最小に設定すれば良いも
のである。
１の緩衝能力を最小に設定したが、ドラム１５の回転数
を検知して緩衝能力を最小に設定してもよく、要は共振
状態を通過してから緩衝能力を最小に設定すれば良いも
のである。
【００１７】
【発明の効果】以上のように本発明のドラム式洗濯機
は、水槽の振動を抑制し緩衝能力を任意に設定可能な緩
衝体と、水槽の振動の振幅を検知する振動検知装置と、
振動検知装置の出力を入力とし緩衝体の緩衝能力を制御
する制御装置を備え、脱水回転時において、振動検知装
置の出力が大なるときは緩衝体の緩衝能力を大きくし、
振動検知装置の出力が小なるときは緩衝体の緩衝能力を
小さくし、脱水共振状態以降では、いずれの場合にも前
記緩衝体の緩衝能力を小とし水槽の振動振幅を所定の大
きさに制御することにより、いかなる状況においても床
面に伝わる振動を必要最小限にすることが可能となるも
のである。
は、水槽の振動を抑制し緩衝能力を任意に設定可能な緩
衝体と、水槽の振動の振幅を検知する振動検知装置と、
振動検知装置の出力を入力とし緩衝体の緩衝能力を制御
する制御装置を備え、脱水回転時において、振動検知装
置の出力が大なるときは緩衝体の緩衝能力を大きくし、
振動検知装置の出力が小なるときは緩衝体の緩衝能力を
小さくし、脱水共振状態以降では、いずれの場合にも前
記緩衝体の緩衝能力を小とし水槽の振動振幅を所定の大
きさに制御することにより、いかなる状況においても床
面に伝わる振動を必要最小限にすることが可能となるも
のである。
【００１８】さらに本発明のドラム式洗濯機は、水槽の
振動を抑制し緩衝能力を任意に設定可能な緩衝体と、脱
水時の衣類のアンバランス状態を検知するアンバランス
検知装置と、アンバランス検知装置の出力を入力とし緩
衝体の緩衝能力を制御する制御装置とを備え、脱水回転
時において、アンバランス検知装置の出力が大なるとき
は緩衝体の緩衝能力を大きくし、アンバランス検知装置
の出力が小なるときは緩衝体の緩衝能力を小さくし、脱
水共振状態以降では、いずれの場合にも前記緩 衝体の緩
衝能力を小とし、脱水時の衣類のアンバランスに応じて
必要最小限の緩衝体の緩衝能力を設定することにより、
床面へ伝わる振動を常に必要最小限にすることが可能と
なるものである。
振動を抑制し緩衝能力を任意に設定可能な緩衝体と、脱
水時の衣類のアンバランス状態を検知するアンバランス
検知装置と、アンバランス検知装置の出力を入力とし緩
衝体の緩衝能力を制御する制御装置とを備え、脱水回転
時において、アンバランス検知装置の出力が大なるとき
は緩衝体の緩衝能力を大きくし、アンバランス検知装置
の出力が小なるときは緩衝体の緩衝能力を小さくし、脱
水共振状態以降では、いずれの場合にも前記緩 衝体の緩
衝能力を小とし、脱水時の衣類のアンバランスに応じて
必要最小限の緩衝体の緩衝能力を設定することにより、
床面へ伝わる振動を常に必要最小限にすることが可能と
なるものである。
【図１】本発明の一実施例におけるドラム式洗濯機の側
面断面図
面断面図
【図２】同ドラム式洗濯機の緩衝体の要部側面断面図
【図３】同ドラム式洗濯機の緩衝体の動作を示す要部平
面断面図
面断面図
【図４】同ドラム式洗濯機の振動検知装置と制御装置の
関係を示すブロック図
関係を示すブロック図
【図５】同ドラム式洗濯機の洗濯開始から終了までのフ
ローチャート
ローチャート
【図６】本発明の他の実施例におけるドラム式洗濯機の
部分側面断面図
部分側面断面図
【図７】同ドラム式洗濯機のアンバランス検知装置と制
御装置の関係を示すブロック図
御装置の関係を示すブロック図
【図８】同ドラム式洗濯機の洗濯開始から終了までのフ
ローチャート
ローチャート
【図９】従来例におけるドラム式洗濯機を示した側面断
面図
面図
１２ 本体 １４ 水槽 １５ ドラム １６ 水平軸 ２１ 緩衝体 ２５ 振動検知装置 ３１ アンバランス検知装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岩切 俊一 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (72)発明者 大塚 公彦 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (56)参考文献 特開 昭54−93773（ＪＰ，Ａ) 実開 平４−36991（ＪＰ，Ｕ) 実開 平２−29674（ＪＰ，Ｕ) 特公 昭47−38111（ＪＰ，Ｂ１) (58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名) D06F 37/22
Claims (2)
- 【請求項１】 外周に通水孔を設け水平軸まわりに回転
するドラムと、このドラムを内包し洗濯水を溜める水槽
と、この水槽を本体から吊すバネ体と、前記水槽の振動
を抑制し緩衝能力を任意に設定可能な緩衝体と、前記水
槽の振動の振幅を検知する振動検知装置と、この振動検
知装置の出力を入力とし緩衝体の緩衝能力を制御する制
御装置とを備え、脱水開始時の脱水共振状態前の低速回
転時において、前記振動検知装置の出力が大なるときに
は前記緩衝体の緩衝能力を大きくし、前記振動検知装置
の出力が小なるときには前記緩衝体の緩衝能力を小さく
し、脱水共振状態以降では、いずれの場合にも前記緩衝
体の緩衝能力を小としたドラム式洗濯機。 - 【請求項２】 外周に通水孔を設け水平軸まわりに回転
するドラムと、このドラムを内包し洗濯水を溜める水槽
と、この水槽を本体から吊すバネ体と、前記水槽の振動
を抑制し緩衝能力を任意に設定可能な緩衝体と、前記脱
水時の衣類のアンバランス状態を検知するアンバランス
検知装置と、このアンバランス検知装置の出力を入力と
し緩衝体の緩衝能力を制御する制御装置とを備え、脱水
開始時の脱水共振状態前の低速回転時において、前記ア
ンバランス検知装置の出力が大なるときには前記緩衝体
の緩衝能力を大きくし、前記アンバランス検知装置の出
力が小なるときには前記緩衝体の緩衝能力を小さくし、
脱水共振状態以降では、いずれの場合にも前記緩衝体の
緩衝能力を小としたドラム式洗濯機。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP03324196A JP3120507B2 (ja) | 1991-12-09 | 1991-12-09 | ドラム式洗濯機 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP03324196A JP3120507B2 (ja) | 1991-12-09 | 1991-12-09 | ドラム式洗濯機 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH05154281A JPH05154281A (ja) | 1993-06-22 |
| JP3120507B2 true JP3120507B2 (ja) | 2000-12-25 |
Family
ID=18163140
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP03324196A Expired - Fee Related JP3120507B2 (ja) | 1991-12-09 | 1991-12-09 | ドラム式洗濯機 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3120507B2 (ja) |
-
1991
- 1991-12-09 JP JP03324196A patent/JP3120507B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH05154281A (ja) | 1993-06-22 |
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