JP3499287B2 - 熱ポンプ装置 - Google Patents

熱ポンプ装置

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JP3499287B2
JP3499287B2 JP09803794A JP9803794A JP3499287B2 JP 3499287 B2 JP3499287 B2 JP 3499287B2 JP 09803794 A JP09803794 A JP 09803794A JP 9803794 A JP9803794 A JP 9803794A JP 3499287 B2 JP3499287 B2 JP 3499287B2
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】この発明は、空調機または冷凍機
として用いる熱ポンプ装置に関するものである。 【0002】 【従来の技術】一般に、熱ポンプ装置においては、水冷
却部を有するエンジンと、このエンジンにより駆動され
る圧縮機と、冷媒を凝縮器、膨張弁、蒸発器と循環させ
る冷媒回路とを備え、圧縮機の駆動により冷媒回路の冷
媒を循環させて熱移動させている。このような熱ポンプ
装置においては、熱ポンプを駆動するエンジンの排熱を
熱源として利用することができ、従来からエンジンの排
気ガス中の排熱は排気ガス熱交換器により、また二重管
式熱交換器を用いて液相の冷媒中に、エンジンにより加
熱された冷却水を流通させて、エンジンからの排熱を冷
媒に回収するようにしている。 【0003】例えば、冷媒とエンジン冷却後の温水との
熱交換部、あるいはエンジン冷却後の温水との熱交換部
を有する温水タンク、あるいはエンジン冷却後の温水を
冷却するラジエータに温水を供給するには、切換動作す
る2つの弁があった。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】ところで、切換動作を
するのに2つの弁の切換動作が必要であるため、これら
の弁が誤動作した時、特に両方の弁が閉となる場合には
エンジンのオーバーヒートが発生する。また、エンジン
の廃熱を有効に利用できず、熱ポンプ装置の効率が低下
する等の問題がある。 【0005】この発明は、かかる点に鑑みなされたもの
で、誤動作そのものを簡単且つ確実に防止可能とし、エ
ンジンのオーバーヒートの発生防止、あるいは熱ポンプ
装置の効率低下を防止する熱ポンプ装置を提供すること
を目的としている。 【0006】 【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、請求項1記載の発明の熱ポンプ装置は、水冷却部を
有するエンジンと、このエンジンにより駆動される圧縮
機と、冷媒を凝縮器、膨張弁、蒸発器と循環させる冷媒
回路とを備え、前記圧縮機の駆動により前記冷媒回路の
冷媒を循環させて熱移動させる熱ポンプ装置において、
前記冷媒とエンジン冷却後の温水との熱交換部、あるい
はエンジン冷却後の温水との熱交換部を有する温水タン
ク、あるいはエンジン冷却後の温水を冷却するラジエ―
タの内少なくとも2つを有し、エンジン冷却後の温水配
管から2つに分岐してそれぞれ前記2つの機器に温水を
供給し、前記2つの機器からの熱交換後の温度低下した
温水を合流して前記エンジンの水冷却部への冷水配管に
戻し、前記分岐部あるいは合流部の内少なくとも一方に
三方弁を配置し、この三方弁が運転モ―ドの冷房、暖房
に基づき流れ方向を切換える機能と、運転負荷情報に応
じて弁開度を変化させて2つの温水回路の温水流量の比
が任意に制御できる機能とを備えていることを特徴とし
ている。 【0007】 【作用】請求項1記載の発明では、エンジン冷却後の温
水配管から三方弁の作動により、冷媒とエンジン冷却後
の温水との熱交換部、あるいはエンジン冷却後の温水と
の熱交換部を有する温水タンク、あるいはエンジン冷却
後の温水を冷却するラジエ―タの内少なくとも2つに分
岐し、それぞれ熱交換部、温水タンクと、ラジエ―タの
2つの機器に温水を供給する。 【0008】また、熱交換部、あるいは温水タンクと、
ラジエ―タの少なくとも2つの機器からの熱交換後の温
度低下した温水を三方弁の作動により合流してエンジン
水冷却部への冷水配管に戻している。 【0009】 このように、エンジン冷却後の温水配管
からの分岐部、あるいはエンジン冷却部への冷水配管の
合流部の内少なくとも一方に配置した三方弁の作動によ
り、少なくとも2つの機器に温水を供給し、あるいは少
なくとも2つの機器より合流することで、誤動作そのも
のを簡単且つ確実に防止可能とし、エンジンのオ―バ―
ヒ―トの発生を防止している。そして、運転モ―ドの冷
房、暖房に基づく流れ方向の切換えを該三方弁で行い且
前記分岐された2つの温水回路の温水流量の比を弁開
度を変化させることで運転負荷情報に応じて任意に制御
することができる三方弁したことで、分岐された2つ
の温水回路の温水流量のバランスを制御することがで
冷房、暖房運転時においてシステム異常を防ぐと共
に冷房・暖房能力の向上が図れ熱ポンプの効率低下を防
止している。 【0010】 【実施例】以下、この発明の熱ポンプ装置の実施例を図
面に基づいて説明する。図1は熱ポンプ装置としての空
気調和機の概略構成図である。 【0011】熱ポンプ装置としての空気調和機1には、
駆動源としてのエンジン部2、コンプレッサシステム部
3、ヒートポンプ部4が備えられ(駆動源としては電気
モータを用いてもよい)、エンジン部2とヒートポンプ
部4との間にエンジン部2の冷却水を循環させる温水回
路5が設けられ、またコンプレッサシステム部3とヒー
トポンプ部4との間にフロン等の冷媒を圧縮して循環さ
せる冷媒回路6が設けられている。これらのエンジン部
2、コンプレッサシステム部3、ヒートポンプ部4は、
操作部7からの指示に基づいて制御部8により制御され
る。 【0012】エンジン部2にはアクチュエータ部9とセ
ンサ部10が備えられ、センサ部10からのエンジン情
報が制御部8へ送られ、制御部8からの指示によりアク
チュエータ部9を制御してエンジン2が運転される。エ
ンジン部2の吸気系から空気と燃料ガスの混合気を吸入
して燃焼し、排気系から排気ガスが排出される。このエ
ンジン部2の運転によりコンプレッサシステム部3が駆
動される。 【0013】コンプレッサシステム部3には、複数の圧
縮機が備えられ、制御部8からの指示に基づきコンプレ
ッサシステム部3の圧縮機の運転数を空調負荷に応じて
制御する。コンプレッサシステム部3には、圧縮機の運
転数を検知する作動台数検知手段18が設けられ、この
作動台数検知部18から圧縮機の運転数情報を制御部8
に送る。このコンプレッサシステム部3の運転で冷媒回
路6を介してヒートポンプ部4が駆動される。 【0014】ヒートポンプ部4にはアクチュエータ部1
1とセンサ部12が備えられ、センサ部12からのヒー
トポンプ情報が制御部8へ送られ、制御部8からの指示
によりアクチュエータ部11を制御して暖房または冷房
か行われる。 【0015】制御部8には、制御手段13、記憶手段1
4及び駆動手段15が備えられ、制御手段13では操作
部7からの指示や記憶手段14に記憶された情報、さら
にセンサ部10からのエンジン情報、センサ部12から
のヒートポンプ情報に基づき駆動手段15を制御し、こ
の駆動手段15によりエンジン部2のアクチュエータ部
9、コンプレッサシステム部3及びヒートポンプ部4の
アクチュエータ部11を駆動する。 【0016】操作部7には、スイッチ部16や表示部1
7が備えられ、オペレータがスイッチ部16を操作する
ことで制御部8に指示信号が送られて熱ポンプ装置1の
運転が行われ、その運転状態が表示部17に表示され
る。 【0017】次に、熱ポンプ装置としての空気調和機1
の詳細な構成を、図2乃至図6に基づいて詳細に説明す
る。図2は熱ポンプ装置としての空気調和機の冷房運転
時の概略構成図、図3は熱ポンプ装置としての空気調和
機の暖房運転時の概略構成図、図4は三方弁の断面図、
図5は三方弁の断面図、図6は三方弁の制御特性を示す
図である。 【0018】図2及び図3において、符号1は熱ポンプ
装置としての空気調和機であり、この熱ポンプ装置とし
ての空気調和機1は室外ユニット21、室内ユニット2
2から構成されている。エンジン部2、コンプレッサシ
ステム部3、温水回路5及び冷媒回路6が室外ユニット
21に設けられ、ヒートポンプ部4は室外ユニット21
の一部及び室内ユニット22により構成される。 【0019】エンジン部2には水冷式エンジン23が備
えられ、この水冷式エンジン23に吸気管24を介して
ミキサー25及びエアクリーナ26が接続され、このエ
アクリーナ26から空気をミキサー25に供給する。ま
た、ミキサー25には配管27を介してパルスモータ2
8で作動される燃料供給量制御弁、ガバナ29及び電磁
弁30が接続され、これらの作動により燃料ガスがミキ
サー25に供給される。ミキサー25ではパルスモータ
31によるスロットルの作動で燃料ガスと空気を混合し
て水冷式エンジン23に供給する。 【0020】また、水冷式エンジン23にはオイル配管
32を介して電磁弁33及び上方位置にオイルタンク3
4が接続され、オイル量が減少時自動的に電磁弁33が
開とされ、このオイルタンク34からオイルが重力によ
り水冷式エンジン23に供給される。 【0021】また、水冷式エンジン23には排気管35
を介してマフラー36、排気サイレンサー37及びミス
トセパレータ38が接続されている。水冷式エンジン2
3からの排気がマフラー36と排気サイレンサ37を流
れる時に冷却されて、排気から分離されて酸性分のある
ドレン水が生じる。ミストセパレータ38においても、
排気から分離されて酸性分のあるドレン水が生じる。こ
れらのドレン水はそれぞれ配管39を介してドレン水処
理装置40に導かれ、このドレン水処理装置40でドレ
ン水を中和して排水する。エンジン部2にはヒータ41
が設けられ、このヒータ41により水冷式エンジン23
のオイルパン内オイル温度調節を行う。 【0022】コンプレッサシステム部3には、2個の圧
縮機A,Bが備えられ、この2個の圧縮機A,Bはそれ
ぞれ電磁クラッチ43を介して水冷式エンジン23の出
力軸44に接続される。このそれぞれの電磁クラッチ4
3は不図示のクラッチ駆動部材で接続したり、切り離し
たりの制御が行われる。45は圧縮機A,B内のオイル
温度調整用のヒータであり、低温起動に際して発熱され
る。 【0023】冷媒回路6は、冷媒を圧縮して循環させ、
気化、液化することによりヒートポンプ機能を果たすも
のである。この冷媒回路6は、コンプレッサシステム部
3の圧縮機A,Bから四方弁46までの回路を形成する
基部回路47と、室内ユニット22に配置される室内回
路48と、基部回路47と室内回路48との間に配置さ
れる室外回路49とにより構成されている。 【0024】基部回路47は圧縮機A,Bの吐出口側に
接続され、四方弁46の第1のポート46aに連通する
吐出側回路50と、四方弁46の第2のポート46bか
ら圧縮機A,Bの吸込口側に連通する吸込側回路51と
により構成されている。吐出側回路50にはオイルセパ
レータ52が設置され、このオイルセパレータ52には
ヒータ53が設けられ、このヒータ53によりオイルセ
パレータ52の温度調節を行う。オイルセパレータ52
によりオイルがストレーナ54を介して毛細管55によ
りサブアキュームレータ56の上流側に戻され、また電
磁弁57を介してアキュームレータ58の上流側に戻さ
れる。電磁弁57は主に起動後、圧縮機A,Bから多量
に流出するオイルがオイルセパレータ52に溜ると開と
なり、その他の場合は閉とされる。 【0025】サブアキュームレータ56及びアキューム
レータ58は吸込側回路51に備えられている。このア
キュームレータ58内には冷媒の液体と気体が内蔵さ
れ、気体は回路51cから毛細管60及び回路51d,
51e、51fにより、またストレーナ61及び毛細管
62、回路51d、51e、51fにより、サブアキュ
ームレータ56に送られる。また、アキュームレータ5
8内には冷媒の液体はストレーナ63及び毛細管64、
回路51d、51e、51fにより、サブアキュームレ
ータ56に送られる。ヒータ59は両毛細管62,6
4、ストレーナ61,63まわりの温度調整を行う。な
お、アキュームレータ58内の下部からオイルと液体の
冷媒が、回路51g、ストレーナ77及び膨張弁78及
びオリフィス79を通って、回路51e,51fを得て
サブアキュームレータ56に送られる。 【0026】サブアキュームレータ56にはヒータ65
が設けられ、このヒータ65でサブアキュームレータ5
6の温度調節が行われる。サブアキュームレータ56内
の冷媒の気体は、それぞれ圧縮機A,Bの駆動によって
回路51h,51i及び一方向弁67を介して吸引され
る。サブタンク56内に溜るオイル及び液体の冷媒はオ
リフィス66から少しづつ圧縮機A,Bに吸引される。
また、吐出側回路50はストレーナ68、圧力が異常に
高い時開とされる電磁弁69により吸込側回路51と連
結され、圧力の異常な上昇を防止する。 【0027】四方弁46の第3のポート46cには室外
回路49を構成する回路49aが接続されており、この
回路49aには室外熱交換器70が設置されている。こ
の室外熱交換器70と室内回路48の室内熱交換器71
との間には、アキュームレータ58に設けた熱交換器7
2、ストレーナ73、手動弁74を配置した回路49b
と、ジョイント75及び電子膨張弁76が接続されてい
る。 【0028】また、室内回路48には室内での熱交換を
行なう室内熱交換器71が接続されており、この室内熱
交換器71はジョイント80及び室外回路49を構成す
る回路49c及びその途中に配置される手動弁81を介
して基部回路47と、室外回路48の中間に配置される
四方弁46の第4のポート46dと連通している。 【0029】また、吸込側回路51は、室外回路49を
構成する回路49bと膨張弁90及びストレーナ91を
介して接続され、さらに吐出側回路50は回路49bと
ストレーナ92、電磁弁93及び毛細管94を介して接
続されている。 【0030】水冷却部を構成する温水回路5は、温水の
熱源となる水冷式エンジン23に熱交換部82と、マフ
ラー36に熱交換部99を有し、温水はポンプ86,8
7の作用によりサーモスタットを有する切替弁83、流
れ方向切換弁を構成する三方弁84、放熱器85、ポン
プ86、熱交換部99、ポンプ87を介して循環する。
放熱器85にはラジエータ96aと冷却ファン96bが
設けられている。切替弁83の操作により一部の温水は
コンダクションアセンブリ98に戻され、さらにコンダ
クションアセンブリ98から冷却水管97を介して放熱
器85とポンプ86の間に戻される。コンダクションア
センブリ98には温水を補給するためのリカバリータン
ク89が接続されている。 【0031】始動時には、サーモスタットを有する切替
弁83の作動で、温水が所定の温度になるまでポンプ8
7を介して温水を熱交換部82に戻して循環させる。ま
た、三方弁84の作動により温水がアキュムレータ58
の熱交換器88に供給され、アキュームレータ58中の
液相の冷媒に熱を伝達し、気化を促進する。 【0032】従って、図2に示すように、冷房として運
転する場合には四方弁46を操作して、第1のポート4
6aと第3のポート46cとを連通させ、同時に第4の
ポート46dと第2のポート46bとを連通させた状態
とする。 【0033】これによって、水冷式エンジン23により
圧縮機A,Bを駆動し、冷媒を圧縮し、この圧縮され、
高温、高圧になった冷媒ガスは室外ユニット21の室外
熱交換器70で、外気によって冷却され液化する。この
液化した冷媒は膨張弁76の作動で減圧され、低圧とな
った冷媒液は室内ユニット22の室内熱交換器71で室
内空気から熱を奪って蒸発する。この時の蒸発熱により
冷却効果が生じて室内の冷房を行なう。蒸発した冷媒ガ
スは再び圧縮機A,Bに戻り、同様なサイクルを繰返
す。 【0034】また、暖房として運転する場合には、図3
に示すように、四方弁46を操作して、第1のポート4
6aを第4のポート46dに連通させるとともに、第3
のポート46cを第2のポート46bに連通させた状態
とする。 【0035】これによって、水冷式エンジン23により
圧縮機A,Bを駆動し、冷媒を圧縮し、この圧縮され、
高温、高圧になった冷媒ガスは室内ユニット22の室内
熱交換器71で、室内空気によって冷却され液化する。
この時、室内空気は凝縮熱によって暖められ、暖房効果
を生じる。この液化した冷媒は膨張弁76の作動で減圧
され、低圧となった冷媒液は室外ユニット21の室外熱
交換器70で外気の熱を吸収して気化する。アキュ―ム
レ―タ58において液相の冷媒が分離され、冷媒ガスが
再び圧縮機A,Bに戻り、同様なサイクルを繰り返す。
温水回路5から三方弁84を通って温水熱交換器88を
通過する温水は、室外熱交換器70の気化作用を補うべ
く、液相の冷媒に熱エネルギ―を供給する。 【0036】図4及び図5に示すように、温水回路5の
三方弁84としてリニア三方弁を用い、この三方弁84
のポートAが84aがアキュムレータ58内の温水熱交
換器88側へ接続され、ポートBが室外ユニット21の
放熱器85側へ接続され、ポートCが水冷式エンジン2
3の熱交換器82側へ接続され、これらのポートA,
B,Cが回転弁体84aの回転で温水流量が制御され
る。 【0037】室外熱交換器70で構成される蒸発器
能力と室内熱交換器71で構成される凝縮器放熱
力の差あるいは比が大となる程、図6に示すように回転
弁体84aを回転して、ポ―トからポ―トへの温水
流量を増加させ、膨張弁76から室外熱交換器70で構
成される蒸発器を経由して圧縮機A,Bに到る低圧側に
おいて熱を加えるようにしても良い。 【0038】このように、冷媒とエンジン冷却後の温水
との熱交換部を構成するアキュームレータ58、エンジ
ン冷却後の温水を外気で冷却するラジエータ96aを有
し、エンジン冷却後の温水配管100から2つに分岐し
てそれぞれ2つの機器に温水を供給し、2つの機器から
の熱交換後の温度低下した温水を合流してエンジンの水
冷却部への冷水配管101に戻し、分岐部102に流れ
方向切換弁を構成する三方弁84を配置しているが、合
流部103に流れ方向切換弁を構成する三方弁84を配
置してもよい。 【0039】エンジン冷却後の温水配管100から三方
弁84の切替作動により、エンジン冷却後の温水との熱
交換部を有するアキュームレータ58、あるいはエンジ
ン冷却後の温水を外気で冷却するラジエータ96aの2
つに分岐し、それぞれアキュームレータ58と、ラジエ
ータ96aの2つの機器に温水を供給する。 【0040】従って、冷房、暖房に基づき切り換えると
ともに、室内機負荷、外気温に応じても、アキュムレー
タ58ヘ流れる温水の量Q1と、ラジエータ96aヘ流
れる量Q2のバランスを制御することができ、熱は、温
水から温水熱交換器88によりアキュームレータ58内
の液相の冷媒に伝達され、この液相の冷媒から循環中の
気液2相の冷媒に伝達される。この熱伝達により、凝縮
後の冷媒温度が上昇して高圧側の圧力を上げ、アキュー
ムレータ58での差圧を確保する。 【0041】例えば、室内ユニット22の負荷が大きい
程、アキュムレータ58ヘ流れる温水の量Q1/ラジエ
ータ96aヘ流れる量Q2の値を増加させる。あるいは
アキュムレータ58ヘ流れる温水の量Q1の絶対量を増
加させる。 【0042】一方、外気温が低い程、アキュムレータ5
8ヘ流れる温水の量Q1/ラジエータ96aヘ流れる量
Q2の値を増加させる。あるいはアキュムレータ58ヘ
流れる温水の量Q1の絶対量を増加させる。 【0043】このように、分岐部102に配置した流れ
方向切換弁を構成する三方弁84の切替作動により、2
つの機器に温水を供給することで、誤動作そのものを簡
単且つ確実に防止可能とし、エンジンのオーバーヒート
の発生防止、あるいは熱ポンプ装置の効率低下を防止す
ることができる。 【0044】次に、熱ポンプ装置としての空気調和機1
の第2実施例を、図7に示す。この第2実施例で、図1
乃至図6の第1実施例と同じ符号を付した部材は、同様
に構成されるので説明を省略する。冷媒回路6には、圧
縮機A,Bと四方弁46との間に圧力センサ200が設
けられている。また、室内回路48には電子膨張弁76
の両側に圧力センサ201,202が設けられ、さらに
室内温度センサ203及び冷媒温度センサ204が設け
られている。室外回路49には室外温度センサ205及
び冷媒温度センサ206が設けられている。また、温水
回路50には、温水タンク207が接続され、この温水
タンク207に温水温度センサ208が設けられてい
る。 【0045】温水タンク207の温度を温水温度センサ
208で検出して、温度が低い程、温水回路50により
温水熱交換器209への温水流量を増加する。 【0046】また、冷房時、室内温度を室内温度センサ
203で検出し、室内温度が高い程、あるいは暖房時、
室外温度を室外温度センサ205で検出し、室外温度が
低い程、温水回路50によりアキュムレータ58への温
水流量を増加する。 【0047】さらに、冷房時、室内温度を室内温度セン
サ203で検出し、室内温度が低い程、あるいは暖房
時、室外温度を室外温度センサ205で検出し、室外温
度が高い程、温水回路50によりアキュムレータ58へ
の温水流量を増加する。 【0048】また、エンジン温度が高い程、サーモスタ
ット83により温水熱交換器209、アキュムレータ5
8、あるいはラジエータ96aヘの温水流量を増加す
る。 【0049】さらに、電子膨張弁76の両側に圧力セン
サ201,202により、電子膨張弁76の両側の圧力
差が小さい程、アキュムレータ58ヘの温水流量を増加
する。 【0050】次に、アキュムレータ58、ラジエータ9
6a及び温水タンク207の制御について、図8乃至図
10に基づいて説明する。図8乃至図10において符号
50は、図7で示す温水回路である。但し、図8の実施
例では表1の組み合わせの内欠けているものは図7から
消去している。 【0051】図8の実施例は、エンジン23にA、Bの
機器を並列に配置し、A、Bの機器としては表1の組み
合わせを採用することができる。X、Yの内一方に、リ
ニア三方弁を配置する。 【0052】この実施例では、 流量x1=流量y1 流量x2=流量y2である。 【0053】Yの戻り管側にリニア三方弁を配置した場
合、圧力低下があり、シールがし易い。 【0054】 【表1】 図9の実施例は、エンジン23に並列にCを配置すると
ともに、さらに下流側において並列にD、Eの機器を配
置している。このC、D、Eの機器の組み合わせとして
は表2の組み合わせが取り得る。XA、YAのいずれか
一方にリニア三方弁を配置する一方、XB,YBのいず
れか一方にリニア三方弁を配置する。 【0055】この実施例では、 流量xA1=流量yA1 流量xA2=流量yA2=流量xB1+流量xB2=流量yB1
流量yB2 流量xB1=流量yB1 流量xB2=流量yB2である。 【0056】この実施例ではCの機器の流量コントロー
ルをD、Eの各機器の流量コントロールより優先させる
ことが可能となる。なお、C、D、Eの各機器の流量
は、いずれも最大とし得るし、いずれも最小になし得
る。つまり流量コントロールの制御の開開度が大とする
ことができる。 【0057】 【表2】 図10の実施例は、エンジン23に並列にFの機器を配
置するとともに、さらに下流側において直列にG、Hの
機器を配置している。F、G、Hの機器の組み合わせと
しては、表3の組み合わせが取り得る。X,Yのいずれ
か一方あるいは両方にリニア三方弁を配置する。この場
合、Fの機器のコントロールを優先させるとともに、H
の機器よりGの機器の熱交換の効率を大きくすることが
できる。 【0058】この実施例では、 流量x1=流量y1 流量x2=流量y2である。 【0059】 【表3】 図11の実施例は、エンジン23に直列にKの機器を配
置するとともに、さらに下流側において並列にI、Jの
機器を配置している。F、G、Hの機器の組み合わせと
しては、表4の組み合わせが取り得る。X、Yのいずれ
か一方にリニア三方弁を配置する。この場合、Kの機器
に常に高い熱交換能を維持させることができる。 【0060】この実施例では、 流量x1=流量y1 流量x2=流量y2である。 【0061】 【表4】 【0062】 【発明の効果】前記したように、請求項1記載の発明
は、エンジン冷却後の温水配管から分岐部あるいはエン
ジンの水冷却部への冷水配管との合流部の内少なくとも
一方に配置した三方弁の作動により、熱交換部、温水タ
ンク及びラジエ―タの少なくとも2つの機器に温水を供
給し、あるいは少なくとも2つの機器より合流すること
で、誤動作そのものを簡単且つ確実に防止可能とし、エ
ンジンのオ―バ―ヒ―トの発生を防止することができ
る。そして、運転モ―ドの冷房、暖房に基づく流れ方向
の切換えを該三方弁で行い且つ前記分岐された2つの温
水回路の温水流量の比を弁開度を変化させることで運転
負荷情報に応じて任意に制御することができる三方弁
したので、分岐された2つの温水回路の温水流量のバラ
ンスを制御することができ冷房、暖房運転時において
システム異常を防ぐと共に冷房・暖房能力の向上が図れ
熱ポンプの効率低下が防止される
【図面の簡単な説明】 【図1】熱ポンプ装置としての空気調和機の概略構成図
である。 【図2】熱ポンプ装置としての空気調和機の冷房運転時
の概略構成図である。 【図3】熱ポンプ装置としての空気調和機の暖房運転時
の概略構成図である。 【図4】三方弁の断面図である。 【図5】三方弁の断面図である。 【図6】三方弁の制御特性を示す図である。 【図7】熱ポンプ装置としての空気調和機の第2実施例
の概略構成図である。 【図8】熱ポンプ装置としての空気調和機の第3実施例
の概略構成図である。 【図9】熱ポンプ装置としての空気調和機の第4実施例
の概略構成図である。 【図10】熱ポンプ装置としての空気調和機の第5実施
例の概略構成図である。 【図11】熱ポンプ装置としての空気調和機の第6実施
例の概略構成図である。 【符号の説明】 6 冷媒回路 A,B 圧縮機 23 エンジン 70 室外熱交換器 71 室内熱交換器 76 膨張弁 100 温水配管 101 冷水配管
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−290365(JP,A) 特開 平1−123961(JP,A) 特開 昭61−107064(JP,A) 特開 昭59−89961(JP,A) 特開 平5−215435(JP,A) 特開 平4−148166(JP,A) 特開 平2−140567(JP,A) 特開 昭63−207963(JP,A) 実開 平3−100762(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F25B 27/02

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 水冷却部を有するエンジンと、このエン
    ジンにより駆動される圧縮機と、冷媒を凝縮器、膨張
    弁、蒸発器と循環させる冷媒回路とを備え、前記圧縮機
    の駆動により前記冷媒回路の冷媒を循環させて熱移動さ
    せる熱ポンプ装置において、 前記冷媒とエンジン冷却後の温水との熱交換部、あるい
    はエンジン冷却後の温水との熱交換部を有する温水タン
    ク、あるいはエンジン冷却後の温水を冷却するラジエ―
    タの内少なくとも2つを有し、 エンジン冷却後の温水配管から2つに分岐してそれぞれ
    前記2つの機器に温水を供給し、前記2つの機器からの
    熱交換後の温度低下した温水を合流して前記エンジンの
    水冷却部への冷水配管に戻し、 前記分岐部あるいは合流部の内少なくとも一方に三方弁
    を配置し、この三方弁が運転モ―ドの冷房、暖房に基づ
    き流れ方向を切換える機能と、運転負荷情報に応じて弁
    開度を変化させて2つの温水回路の温水流量の比が任意
    に制御できる機能とを備えていることを特徴とする熱ポ
    ンプ装置。
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