JP3498617B2 - ガス導入管及びこれを用いた薄膜成長装置 - Google Patents

ガス導入管及びこれを用いた薄膜成長装置

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、化合物半導体の製
造に用いられるガス導入管及びこれを用いた薄膜成長装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】発光ダイオードやレーザーダイオード等
の発光デバイス又は電子デバイス等に用いられる化合物
半導体の薄膜成長装置には、液相成長装置、有機金属気
相成長装置、分子線エピタキシー装置等があり、その中
でも有機金属気相成長装置が広く利用されている。一般
的に用いられている横型の有機金属気相成長装置は、図
11に示すように、石英製の反応炉56と、基板58を
加熱するヒーター57を備える基板保持体54と、反応
炉56に原料ガスを供給するためのガス導入管55を備
え、このガス導入管55に導入される原料ガスを内包す
るボンベ53や原料の有機金属化合物を内包するシリン
ダー51a、51bのガス系を備えている。この装置の
特徴は、反応炉56内の基板保持体54に成長面がほぼ
水平になるように保持された基板58に対し、横方向か
ら原料ガスを導入する横型の反応炉56を有することで
ある。
【0003】このような構成において、まず、有機金属
化合物を内包するシリンダー51a、51b内に水素5
2bが運ばれ、水素52bのバブリングによって気化さ
れた原料ガスおよびボンベ53の原料ガスは、反応炉5
6に備えられたガス導入管55を通じて基板58に供給
される。
【0004】ここで、ガス導入管55は、中空体の一端
部に備えたガスの導入口から他端部に備えた放出口に至
るガス通路が1層あるいは複数層に積層されたものであ
る。これにより、1層あるいは複数層の偏平な層流とな
ったガスを基板58表面に流すことができ、基板58表
面に均一性のよい半導体薄膜を形成することができる。
その一例として、図12に2層のガス通路を有するガス
導入管55および反応炉56の側面断面図を示す。ガス
導入管55は二つのそれぞれ独立したガス通路55a−
1、55b−1を積層した構造を有しており、基板面を
取り囲む反応炉56に対して平行に接続されている。
【0005】図13は図12に示すガス導入管55およ
び反応炉56の平面断面図を示しており、ガス導入管5
5のガス導入路55a、55bのそれぞれの放出口55
a−2,55b−2の開口幅は基板58の外形に比較し
て十分に広げられている。この構造により、原料ガス導
入路55a、55bに導入された2系統の原料ガスG1
およびG2は、ガス通路55a−1、55b−1内で扁
平に広げられ、2層に積層された層流として放出され
る。
【0006】こうして、ガス導入管55から反応炉56
内に放出された原料ガスは、基板保持体54に備わるヒ
ーター57によって加熱された基板58上まで速やかに
運ばれ、基板58表面に均一性のよい半導体薄膜を成長
させる。
【0007】なお、このガス導入管の例は、「3−5族
化合物半導体」(赤崎 勇 編著)、P.72に掲示さ
れている。
【0008】ところで、このような有機金属気相成長法
においては、ヒーター57によって加熱されて高温とな
る基板に隣接してガス導入管55が設置されるため、ヒ
ーター57からの熱伝導または輻射によって加熱された
ガス導入管55の材料中あるいは表面から気体が放出さ
れる、いわゆる脱ガスが起こりやすい。そのため、ガス
導入管55の材料には脱ガスの少ない石英やステンレス
鋼が用いられている。
【0009】石英製およびステンレス製のガス導入管
は、複数の独立したガス通路を形成するために図14の
ような方法で作製されている。図14は2層の放出口を
有するガス導入管の組立説明図である。図に示す(a)
および(b)はいずれも上から順に平面図および側面図
と、放出口側からみた組立図であり、(c)および
(d)には放出口から見た組立図のみを示している。
【0010】図14を用いて、石英製のガス導入管の組
立方法について説明する。(a)に示す方法では、2層
のガス通路を仕切るための石英平板61を2つの凹字型
の石英部品60および62で上下から挟み込み、融着部
63a〜63dを高温で融着することによりガス導入管
が作成される。(b)に示す方法では、まず、凹字型の
石英部品65の上に支持台66を乗せ、その上に2層の
ガス通路を仕切るための石英平板61を乗せた状態で融
着部64aおよび64bを高温で融着する。次に、石英
平板61上に支持台68を乗せ、その上に石英平板69
を乗せた状態で融着部64cおよび64dを高温で融着
する。あとは、支持台66および68を取り去ればよ
い。こうして、2層の放出口を持つ石英製のガス導入管
が作製される。また、3層以上のガス放出口を持つガス
導入管の場合は、図14の(c)に示すように凹字型の
石英部品60を複数個重ねた上に石英平板69を乗せる
か、(d)に示すように凹字型の石英部品65の上に支
持台66と石英平板61を交互に複数個重ねることによ
って作製される。
【0011】なお、ステンレス製のガス導入管について
は、図14の(a)〜(d)の組立方法において、材料
を石英からステンレスに変えればよい。また、ステンレ
スの接合は電気溶接によって行われる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】有機金属気相成長装置
において、基板上に均一性のよい薄膜を形成するために
は、基板面内で原料ガスがある一定の流速になるように
原料ガスの供給量を調整しなければならない。このと
き、ガス導入管の放出口の開口高さが低いほどガス導入
管内のガス通路の容積が小さくなるので、ある一定の流
速を得るための原料ガスの供給量は少なくなる。
【0013】また、1層よりも複数層の放出口を持つガ
ス導入管に種類の異なる複数の原料ガスを分離して導入
する方が、気相反応を抑制でき、複数層で原料ガスの流
速を別々に制御できるため、より細かい面内分布の制御
が可能となる。更に、より少ない原料ガスで均一性のよ
い薄膜を形成するためには、各層の放出口の開口高さを
できるだけ低くすることが望ましい。
【0014】図14のように複数層の放出口を持つ場
合、各層のガス通路を仕切るための仕切板61が必要と
なる。従来の石英製やステンレス製のガス導入管の作製
方法においては、石英よりなる仕切板の接合は高温での
融着によって行われ、ステンレスよりなる仕切板の接合
は高温での溶接によって行われるため、融着や溶接で接
合部の仕切り板または側壁が高熱によって変形したり、
仕切り板の接合位置がずれることがある。特に、複数の
仕切板の間隔を狭くしようとすると融着または溶接によ
る接合部の変形やずれがよりいっそう大きくなる。
【0015】そして、このように接合部の変形やずれの
大きなガス導入管にガスを流した場合、放出口から放出
されたガスは基板面内で均一な層流にならないため、基
板上に均一性のよい薄膜が形成できなくなる。そこで、
現状の複数層の放出口を持つガス導入管では接合部の変
形やズレを減らすために仕切板の間隔、すなわち1層当
たりの放出口の開口高さを高くしている。そのため、ガ
ス導入管内のガス通路の容積が大きくなり、ある一定の
流速を得るための原料ガス供給量が多くなってしまう。
また、ガス放出口の開口高さが高いために複数層の均一
な層流が得られ難く、均一性のよい薄膜が形成されにく
い。
【0016】また、図15には2層のガス放出口55a
−2,55b−2を有するガス導入管55において、仕
切板59a,59bの厚みが異なる場合を示している。
(a)に示すように仕切板59aの厚みが薄い場合は、
2層のガスが放出口55a−2,55b−2から放出さ
れる際に、基板面に対してほぼ平行な2層の層流が得ら
れるため、基板面内でガスの流速がほぼ一定となり、基
板58上に均一性のよい薄膜を形成することができる。
【0017】しかしながら、現状では石英製ガス導入管
の場合、高温での融着時の熱によって仕切板が変形する
ことを避けるために、仕切板の厚みを厚くしなければな
らない。また、ステンレス製ガス導入管の場合も、溶接
時の熱によって仕切板に穴が空くことを避けるために、
仕切板の厚みを厚くしている。この場合、図15(b)
に示すように2層のガスが放出口55a−2,55b−
2から放出される際に、仕切板59bの厚みの影響によ
って2層に重なった層流が乱されてしまう。このため、
基板面内でガスの流速が変化し、基板58上に均一性の
よい薄膜が形成されにくくなってしまう。また、放出口
が3つ以上ある場合も同様の問題が生じる。
【0018】そこで本発明は、仕切り板および側壁の変
形やズレが発生することなく複数層のガス放出口の開口
高さを十分低くし、かつ仕切り板を薄くすることができ
るガス導入管を提供することによって、少ない原料ガス
流量で十分扁平した複数層の層流を得て、基板面内で均
一性のよい半導体薄膜を得ること目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明のガス導入管にお
いては、導入口から放出口に至るガス通路を複数層に積
層したガス導入管であって、複数のガス通路が金属製の
天板及び底板と、同天板及び底板の間に挟み込まれた金
属製の複数の側壁体と、側壁体に挟み込まれた金属製の
仕切板とに囲まれ形成される空間であることを特徴とし
たものである。
【0020】このように、ガス導入管を金属製の天板、
底板、複数のガス通路となる空間を有する側壁体、及び
側壁体に挟み込まれた金属製の仕切板によって構成し、
複数のガス通路を形成すれば、側壁体の厚みを薄くする
ことができるため、ガス導入管の放出口の開口高さを従
来よりも低くすることができる。また、仕切り板の厚み
も従来よりも薄くすることができる。この場合、天板
と、側壁体と、仕切板と、底板とから構成される全体の
固定は、従来の高温での融着や溶接ではなく、金属製の
部品で行い、側壁部分の変形および仕切板の変形やズレ
をなくすことができる。このような構成のガス導入管で
あれば、少ない原料ガス流量で十分扁平した複数の層流
を得ることができる。
【0021】
【発明の実施の形態】請求項1に記載の発明は、中空体
の一端部に備えたガスの導入口から他端部に備えたガス
の放出口に至るガス通路を複数積層したガス導入管であ
って、前記複数のガス通路が、金属製の天板及び底板
と、同天板及び底板の間に挟み込まれた金属製の複数の
側壁体と、同側壁体の間に挟み込まれた金属製の仕切板
とに囲まれ形成される空間であることを特徴とするガス
導入管である。これにより、必要な数だけ側壁体を天板
及び底板の間に挟み込み、それぞれの側壁体の間に仕切
板を挟み込んで複数のガス通路が積層されたガス導入管
を得ることができる。このように複数の金属板を重ね合
わせることにより形成されるガス導入管は、高温での融
着や溶接ではなく、金属あるいは石英やカーボンなどの
部品を用いて固定することにより、側壁体の厚みを薄く
して放出口の開口高さを従来よりも低くでき、仕切板の
厚みも従来よりも薄くすることができる。
【0022】請求項2に記載の発明は、前記側壁体の厚
みが、5mm以下であることを特徴とする請求項1に記
載のガス導入管であり、ガス導入管が金属平板を重ね合
わせる構造とすることにより、側壁体の厚みを従来より
も低い5mm以下としても変形することがなく、放出口
の開口高さを従来よりも低い5mm以下とすることがで
き、少ない原料ガス流量で十分扁平した複数層の層流を
得ることができる。もし、この開口高さが5mmよりも
大きい場合は、ある一定の流速を得るために必要な原料
ガス供給量が多くなると共に、複数層の均一な層流が得
られ難くなる。
【0023】請求項3に記載の発明は、前記仕切板の厚
みが、1mm以下であることを特徴とする請求項1また
は2記載のガス導入管であり、仕切板の厚みを1mm以
下にすることで、仕切板を挟む上層側と下層側のそれぞ
れの放出口から放出されるガスが合流する際に、ガスの
流れへの仕切板の厚みの影響が少なくなり、より均一な
複数の層流が得られる。仕切板の厚みが1mmよりも大
きい場合は、それぞれの放出口から放出されるガスが合
流する際に、仕切板の厚みの影響によって均一な層流が
乱されやすくなる。
【0024】請求項4に記載の発明は、前記側壁体が、
複数の平板を同一面上に並べて形成したものか、あるい
は平板の一部を切り欠いて形成したものであることを特
徴とする請求項1から3のいずれかに記載のガス導入管
である。側壁体が複数の平板を同一面上に並べて形成し
たものであれば、これらの複数の平板間に形成される隙
間によりガス通路を簡単に構成することができる。ま
た、側壁体が平板の一部を切り欠いて形成したものであ
れば、この切り欠きの形状を変化させることによってガ
ス通路の形状を簡単に変化させることができる。
【0025】請求項5に記載の発明は、前記天板、底
板、側壁体、および仕切板が、ステンレス鋼製である請
求項1から4のいずれかに記載のガス導入管としたもの
であり、ステンレス鋼を使用すれば、安価で加工性もよ
く、ヒーターからの熱伝導や輻射によってガス導入管の
温度が400℃になっても薄膜成長時において、脱ガス
の影響を受けにくくなり、原料ガスを高純度のまま放出
口まで運ぶことができる。
【0026】請求項6に記載の発明は、前記側壁体を挟
み込む面に、前記天板、底板、側壁体、および仕切板よ
りも硬度の低い材料からなる薄膜を挟み込むことを特徴
とする請求項1から5のいずれかに記載のガス導入管と
したものであり、ガス導入管を構成する金属製の天板、
底板、側壁体、および仕切板よりも硬度の低い柔らかい
材料からなる金属シートなどの金属薄膜等を金属板の間
に挟み込むことにより、この金属薄膜がシール材の役目
を果たし側壁体を挟み込む面に密着して隙間を詰めるこ
とができ、ガス通路からのガスの漏れやガス通路の外部
に存在するガスがガス通路へ浸入するのを防止すること
ができる。
【0027】請求項7に記載の発明は、前記天板及び底
板によって挟み込んだものの全体を金属製の部品によっ
て固定したことを特徴とする請求項1から6のいずれか
に記載のガス導入管であり、高温での融着や溶接等で全
体を接合することなく金属製のビスやくさび等の部品を
用いて固定することにより、側壁部分の変形および仕切
り板の変形やズレをなくすことができ、これらの部品を
取り外すだけでガス導入管の組立や分解が自由にでき
る。
【0028】請求項8に記載の発明は、前記導入口が、
前記ガス通路に面する前記天板、底板、または仕切板の
いずれかに設けた孔であり、同孔にガスを連通する配管
を接続したことを特徴とする請求項1から7のいずれか
に記載のガス導入管としたものである。このようにガス
通路に面する板上に設けた孔に配管を接続することによ
り、このようなガス通路の高さが低い場合でもガス通路
へ導入口を設けて配管が容易に接続できる。
【0029】請求項9に記載の発明は、前記ガス導入管
を冷却するための冷却機構を備えた請求項1から8のい
ずれかに記載のガス導入管であり、ガス導入管がヒータ
ーからの熱伝導または輻射によって高温にさらされた状
態でもガス導入管を冷却することによって、ガス導入管
内部からの脱ガスの防止、また、ガス導入管内部を通る
ガスの分解や気相反応を防止することができる。
【0030】請求項10に記載の発明は、加熱された基
板上で原料ガスに反応を生じさせることにより前記基板
上に薄膜を形成する薄膜成長装置において、前記基板上
に前記原料ガスを導入する請求項1から9のいずれかに
記載のガス導入管を備えたことを特徴とする薄膜成長装
置であり、このようなガス導入管を備えた薄膜成長装置
では、少ない原料ガス流量で十分扁平した複数の層流が
得られるため、薄膜成長時の原料ガス供給量を低減でき
る。
【0031】請求項11に記載の発明は、加熱された基
板上で原料ガスに反応を生じさせることにより前記基板
上に薄膜を形成する薄膜成長装置において、主に石英か
らなる反応炉と、同反応炉内に配置した基板保持体と、
同基板保持体の上面とほぼ平行に原料ガスを放出するよ
うに配置した請求項1から9のいずれかに記載のガス導
入管を備えたことを特徴とする薄膜成長装置である。こ
のようなガス導入管から放出されたガスは扁平な層流を
保った状態で石英からなる反応炉内を流れるため、ガス
導入管と基板保持体をほぼ平行に配置することによっ
て、基板上にも扁平な層流を保った原料ガスを流すこと
ができ、基板上に均一な薄膜を成長させることができ
る。また、最も高温にさらされる部分が石英となってい
るので、脱ガスが少なく、基板上に高品質な薄膜を成長
させることができる。
【0032】請求項12に記載の発明は、前記反応炉お
よび前記ガス導入管を気密性のあるチャンバー内に収納
した請求項11記載の薄膜成長装置であり、分割式のガ
ス導入管及び反応炉全体を気密性のあるチャンバー内に
収納することで外部からの大気等のガスの浸入を防止
し、薄膜成長に悪影響を及ぼすことがなくなる。
【0033】請求項13に記載の発明は、前記ガス導入
管へそれぞれ別々に供給する原料ガスが、3族元素原料
ガスと5族元素原料ガスである請求項11または12記
載の薄膜成長装置である。3族元素原料ガスと5族元素
原料ガスを用いて半導体薄膜を作製する際に、原料ガス
をあらかじめミキシングしてガス導入管に流した場合、
基板上に原料ガスが到達する前に気相反応が起こり易く
なる。そこで、3族元素原料ガスと5族元素原料ガスを
基板に近い位置で合流させることにより、基板表面上で
効率よく原料ガスの反応を起こすことができるため、得
られる薄膜の品質を高めることができ、また、薄膜成長
時における原料ガスの供給量を低減できる。
【0034】以下、本発明の実施の形態について、図1
から図15を用いて説明する。
【0035】(実施の形態1)図1は第1の実施の形態
における2層のガス放出口を有するガス導入管の構造を
示す図であり、(a)は分解した状態のガス導入管の斜
視図、(b)はビスにより固定するガス導入管の斜視
図、(c)はガス導入路への導入口を示すガス導入管の
斜視図、(d)は導入口に配管を接続した状態のガス導
入管の斜視図である。
【0036】第1の実施の形態におけるガス導入管11
は、金属製の天板12及び底板13と、天板12及び底
板13の間に挟み込まれた金属製の2つの側壁体14
a、14bと、さらにこれら2つの側壁体14a、14
bの間に挟み込まれた金属製の仕切板15等によって構
成されている。
【0037】金属製の側壁体14a、14bは、図に示
すように平板の一部を切り欠いて凹字状に形成したもの
であり、この切り欠き部分と仕切板15及び天板12あ
るいは底板13とに挟まれて形成される空間がガス通路
10a、10bを構成する。また、側壁体14a、14
bは図のように平板の一部を切り欠いて形成するかわり
に、複数の金属製の角柱や平板を同一面上に並べて同様
の形状に形成することもできる。
【0038】このような側壁体14a、14bは厚みを
薄くすることができるため、放出口の開口高さを低くで
き、ガス通路10a、10bに扁平かつ均一な層流が得
られると共に、ガス供給量を減らすことができる。ま
た、この側壁体の厚さ、すなわちガス通路の高さは約
0.5mmから5mmの間で任意の厚みとすることがで
きる。一方、仕切板15の厚みも薄くすることができる
ため、仕切板15を挟む両側のガス通路10a、10b
間の距離(仕切板15の厚み)が狭くなることにより、
ガス通路10a、10bの放出口16a、16bからそ
れぞれ放出されるガスが合流する際、ガスの流れへの仕
切板15の厚みの影響が少なくなり、より均一な層流を
得ることができる。なお、仕切板15の厚みは、仕切板
の強度を維持するためにも、0.2mm≦t≦1mmが
より望ましい。
【0039】このようなガス導入管11の組立方法は、
図1に示すように2つの側壁体14a、14bの間に仕
切板15を挟み込み、さらに天板12及び底板13にて
挟み込む。ここで、ガス導入管11の端面に現れる切り
欠き部分が放出口16a、16bを形成する。
【0040】このとき、ガスに接する部分は電解研磨し
て、ガスの流れが乱されないようにしておくことが望ま
しい。そしてガスが流れる領域以外の箇所にビス19等
の金属製の部品を用いて固定する。この方法によれば、
部品の接合を高温での融着や溶接で行わないため、複数
層のガス導入管の放出口の開口高さを接合部の変形やズ
レのない状態で低くできると共に、変形や損傷なしで仕
切板の厚みを薄くできる。
【0041】次に、図1において、ガス通路10a、1
0bにそれぞれ面する天板12と底板13に、それぞれ
のガス通路10a、10bに連通する導入口17a、1
7bを設け、この導入口17a、17bにガスをそれぞ
れ連通する配管18a、18bを溶接等により接続す
る。ここで、導入口17a、17bを溶接で接合する場
合、溶接時の熱による変形は、配管と導入口の接続部の
みであり、ガス通路内におけるガスの流れに悪影響を及
ぼすことはない。なお、導入口17a、17bは天板1
2または底板13の同一面上に複数個設けることもでき
る。
【0042】このような分割式のガス導入管11とする
ことにより、側壁体14a、14bを単体で加工するこ
とができ、側壁体14a、14bの厚み及び切り欠き幅
を変化させることによって放出口16a、16bの開口
面積を自由に変化させることができる。また、金属製の
側壁体14a、14bの厚みを薄くできることによって
放出口16a、16bの開口高さが低くできること、及
び仕切板15の厚みを薄くできることによって、放出口
16a、16bから放出されるガスを十分に扁平させた
複数層の層流とすることができるようになる。
【0043】なお、図2に示すような方法でガス導入管
を固定することもできる。図2(a)は金属製の部品と
して凹字型の固定金具19aを側面から挟み込んで固定
する例であり、ガス導入管11を構成する部品にビス孔
を設けることなく全体を固定することができる。図2
(b)は金属製の部品として金属平板19bにより天板
12及び底板13のさらに上下から挟み込み、この金属
平板19bに孔を設けてビス19cを用いて固定してい
る。これにより、図2(a)の例と同様、ガス導入管1
1を構成する部品にビス孔を設けることなく全体を固定
することができる。これらの方法によれば、溶接等で全
体を接合することなく金属製の部品を用いて固定するた
め、これらの部品を取り外すだけでガス導入管11の組
立や分解が自由にできるようになる。
【0044】ここで、図3に示すように、側壁体14
a、14bを挟み込む面には、金属よりも硬度の低いA
lやNi等の材料からなる厚み100μm以下の金属薄
膜20を挟み込むのが望ましい。これにより、この金属
薄膜がシール材の役目を果たし側壁体14a、14bを
挟み込む面に密着して隙間を詰めることができ、ガス通
路10a、10bからのガスの漏れやガス通路10a、
10bの外部に存在するガスがガス通路10a、10b
へ浸入するのを防止することができる。
【0045】(実施の形態2)図4(a)、(b)はそ
れぞれ2つ、3つのガス通路が積層された構造を有する
ガス導入管の斜視図、図5(a)は一方の面にガス通路
が積層された構造を有するガス導入管の側面図、図5
(b)は両面にガス通路が積層された構造を有するガス
導入管の側面図、図6(a)は図5のA部断面拡大図で
ある。
【0046】第2の実施の形態におけるガス導入管は、
第1の実施の形態において説明したように2つの側壁体
14a、14bの間に仕切板15を1つ挟むだけでな
く、図4(b)及び図5(a)、(b)に示すように、
さらに側壁体14及び仕切板15を交互に複数個重ね合
わせた構造としたものである。
【0047】図4(b)に示すように、上層の放出口1
6aと下層の放出口16bに挟まれた中層の放出口16
cへの導入口17cは中層部にあり、放出口16cに面
する上下の仕切板15及び側壁体14cを延長して、仕
切板15のいずれか一方に放出口16cへの導入口17
cを設け、この導入口17cにガスを連通する配管18
cを接続している。
【0048】さらに多層構造のガス導入路を有するガス
導入管を形成する場合は、図5(a)に示すように一方
の面にガス通路が積層された構造とするか、図5(b)
に示すように両方の面にガス通路が積層された構造とす
ることができる。
【0049】ここで、図1〜図4に示したガス導入管の
天板、側壁体、仕切板、底板はすべて長方形であるが、
少なくともガス通路を形成する側壁体の切欠部分の形状
は、従来の技術である図13に示すようにラッパ状にし
た方が、ガス導入口付近でガスが横方向に広がることが
なく、ガス通路内におけるガスの流れが均一になる。
【0050】図6(a)は図5のA部断面拡大図、
(b)は(a)のB−B断面図、(c)は(a)のC−
C断面図であり、図中の斜線部分はガスの通路を示す。
a1およびa2から導入されたガスは天板12の導入口
b1および仕切板15の導入口b2を通り、側壁体14
a、14bの細い切欠部分c1およびc2を通った後、
側壁体14a、14bそれぞれの広い切欠部分に込む流
れ込む。なお、ガス導入管の天板12、仕切板15、底
板13の外形はすべて側壁体14a、14bの外形に合
わせてもよい。
【0051】図4〜図6に示すように、ガス導入口を天
板12(底板13)あるいは仕切板15に設けているた
め、側壁体14a、14b、14cの厚みが薄い場合で
も容易に導入口17a、17b、17c、b1、b2等
にガスを連通する配管を接続することができる。
【0052】(実施の形態3)図7はガス導入管を冷却
するための冷却機構を備えたガス導入管の斜視図であ
り、図1に示すガス導入管11に対して冷却機構を付加
した構造のものである。
【0053】図に示す斜線部分が冷却機構としての冷却
ジャケット21であり、天板12と底板13のそれぞれ
に溶接で固定されている。それぞれの冷却ジャケット2
1には、冷却水のINとOUTの配管22、23が接続
される。また、冷却ジャケット21には水ではなく、液
体窒素、または冷却窒素を通してもよい。
【0054】こうして、ガス導入管11が高温にさらさ
れた状態でもガス導入管11を冷却ジャケット21によ
って冷却し、ガス導入管11内部からの脱ガスの防止、
また、ガス導入管11内部を通る原料ガスの分解または
反応を防止することができる。
【0055】(実施の形態4)第1の実施の形態から第
3の実施の形態において説明したガス導入管を薄膜成長
装置に適用した例を以下に説明する。ここではガス導入
管として図4に示すガス導入管11を用いている。
【0056】図8は本発明のガス導入管を備えた薄膜成
長装置の概略図である。
【0057】本実施の形態の薄膜成長装置は、反応炉3
1内に配置した基板保持体32と、この基板保持体32
上に保持される基板34上に原料となるガスを供給する
ためのガス導入管11と、反応炉31外部への排出管3
3を備えたものである。なお、図4に示すガス導入管1
1の配管18a、18bには原料ガスを供給する供給管
35a、35bをそれぞれ接続している。
【0058】このような薄膜成長装置においては、加熱
された基板34上で原料ガスを反応させることにより、
薄膜を形成する。このとき、本発明のガス導入管11を
用いれば、少ない原料ガス流量で十分扁平した複数の層
流が得られるため、薄膜成長時の原料ガス供給量を低減
できる。
【0059】図9は本発明のガス導入管を備えた別の薄
膜成長装置の概略図である。
【0060】本実施の形態の薄膜成長装置は、気密性の
あるチャンバー41内に、主に石英からなる反応炉46
と、反応炉46内に配置した基板保持体42と、同基板
保持体の上面とほぼ平行に原料ガスを放出するためのガ
ス導入管11とを収納し、反応炉46からチャンバー4
1外部への排出管43を備えたものである。なお、図4
に示すガス導入管11の配管18a、18bには原料ガ
スを供給する供給管45a、45bをそれぞれ接続して
いる。
【0061】これによれば、ガス導入管11から放出さ
れた原料ガスが扁平な層流を保った状態で石英からなる
反応炉46内を流れるため、ガス導入管11と基板保持
体42をほぼ平行に配置することによって、基板44上
にも扁平な層流を保ったガスを流すことができ、基板4
4上に均一性のよい薄膜を成長させることができる。こ
こで、基板面とガス導入管11がほぼ平行に設置され、
ガスの流れが乱されない程度であれば、基板面とガス導
入管11との高さは多少ずれていても構わない。
【0062】また、図9に示すように、分割式のガス導
入管11及び反応炉46全体を気密性のあるチャンバー
41内に収納することで外部からガス導入管11内に大
気等のガスが浸入することを防止し、薄膜成長に悪影響
を及ぼすことがなくなる。
【0063】そして、図10に示すように、供給管45
a、45bへ3族元素原料ガスと5族元素原料ガスをそ
れぞれ別に供給する。この場合、3族元素原料ガス47
aおよび47bは水素ガスでバブリングすることによっ
て気化され、2層のガス導入路を持つガス導入管11の
上段に流れる。一方、5族元素原料ガス47cはガス導
入管11の下段に流れる。ここで、原料ガスの種類は、
ガス導入管11の上段と下段で逆でも構わない。また、
図中の矢印はガスの経路を示す。このように3族元素原
料ガスと5族元素原料ガスを別に流して基板44に近い
位置で合流させることにより、ガス導入管11内での気
相反応を抑制でき、基板44表面上で効率よく原料ガス
の反応を起こすことができるため、薄膜成長時における
原料ガスの供給量を低減できる。また、気相反応で発生
したガスによる、悪影響が少ないので、高品質な薄膜を
形成することができる。例えば、3族元素原料47aま
たは47bにTMGa(トリメチルガリウム)、5族元
素原料ガス47cにアンモニアを用いた場合、ガス導入
管11の放出口で2つのガスが合流して基板44上まで
運ばれ、基板44上に高品質なGaNの薄膜を効率よく
成長させることができる。
【0064】
【発明の効果】本発明により以下の効果を奏することが
できる。 (1)請求項1記載の発明によって、必要な数だけ側壁
体を天板及び底板の間に挟み込み、それぞれの側壁体の
間に仕切板を挟み込んで複数のガス通路が積層されたガ
ス導入管を得ることができる。このようにして得られた
ガス導入管は、金属平板を重ねた構造であるため、ガス
導入管のガス放出口の開口高さを従来よりも低くでき、
仕切板の厚みも従来よりも薄くすることができ、少ない
原料ガス流量で十分扁平した複数の層流を得ることがで
きる。 (2)請求項2記載の発明によって、ガス放出口の開口
高さを従来よりも低い5mm以下とすることができ、さ
らに少ない原料ガス流量で十分扁平した複数層の層流を
得ることができる。 (3)請求項3記載の発明によって、仕切板の厚みを1
mm以下とすることができるため、ガス導入管の複数の
放出口からそれぞれ放出されるガスが合流する際、ガス
の流れへの仕切板の厚みの影響が少なくなり、より均一
な層流が得られるようになる。 (4)請求項4記載の発明によって、側壁体が複数の平
板を同一面上に並べて形成したものであれば、これらの
複数の平板間に形成される隙間によりガス導入路を簡単
に構成することができる。また、側壁体が平板の一部を
切り欠いて形成したものであれば、この切り欠きの形状
を変化させることによってガス導入路の形状を簡単に変
化させることができる。 (5)請求項5記載の発明によって、ステンレス鋼を使
用すれば、安価で加工性もよく、ヒーターからの熱伝導
や輻射によってガス導入管の温度が400℃になっても
薄膜成長時において、脱ガスの影響を受けにくくなり、
原料ガスを高純度のまま放出口まで運ぶことができる。 (6)請求項6記載の発明によって、ガス導入管を主に
構成する金属よりも硬度の小さい柔らかい材料からなる
金属シートなどの金属薄膜を金属板の間に挟み込むこと
により、この薄膜がシール材の役目を果たし側壁体を挟
み込む面に密着して隙間を詰めることができ、ガス通路
からのガスの漏れやガス通路の外部に存在するガスがガ
ス通路内へ浸入するのを防止することができる。 (7)請求項7記載の発明によって、金属製のビスやく
さび等の部品を用いて固定することにより、これらの部
品を取り外すだけでガス導入管の組立や分解が自由にで
きるようになり、ガス導入管を分解して内部をクリーニ
ングすることができる。また、分解して天板及び底板の
間に挟み込む側壁体や仕切板を他の形状のものに変更し
てガスの流れを変化させることもできる。更に、高温で
の融着や溶接を必要としないので、側壁部分の変形およ
び仕切板の変形やズレをなくすことができる。 (8)請求項8記載の発明によって、ガス通路の高さが
低い場合においても、ガス通路へ導入口を設けて配管が
容易に接続できるようになる。 (9)請求項9記載の発明によって、ガス導入管が高温
にさらされた状態でもガス導入管を冷却し、ガス導入管
内部からの脱ガスの防止、また、ガス導入管内部を通る
ガスの分解や気相反応を防止することができる。 (10)請求項10記載の発明によって、少ない原料ガ
ス流量で十分扁平した複数の層流が得られるため、薄膜
成長時の原料ガス供給量を低減できる。 (11)請求項11記載の発明によって、ガス導入管か
ら放出された原料ガスが扁平な層流を保った状態で石英
からなる反応炉内を流れるため、ガス導入管と基板保持
体をほぼ平行に配置することによって、基板上にも扁平
な層流を保った原料ガスを流すことができ、基板上に均
一性のよい薄膜を成長させることができる。また、最も
高温にさらされる部分が石英となっているので、脱ガス
が少なく、基板上に高品質な薄膜を成長させることがで
きる。 (12)請求項12記載の発明によって、分割式のガス
導入管及び反応炉全体を気密性のあるチャンバー内に収
納することで外部からのガスの浸入を防止し、薄膜成長
に悪影響を及ぼすことがない。 (13)請求項13記載の発明によって、3族元素原料
ガスと5族元素原料ガスを基板に近い位置で合流させる
ことにより、基板表面上で効率よく原料ガスの反応を起
こすことができるため、薄膜成長時における原料ガスの
供給量を低減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)第1の実施の形態における2層のガス放
出口を有するガス導入管の構造を示す図であり、分解し
た状態のガス導入管の斜視図 (b)同じくビスにより固定するガス導入管の斜視図 (c)同じくガス通路への導入口を示すガス導入管の斜
視図 (d)同じく導入口に配管を接続した状態のガス導入管
の斜視図
【図2】(a)ガス導入管の固定方法を示す図であり凹
字型の固定金具により固定したガス導入管の斜視図 (b)同じく金属平板により固定したガス導入管の斜視
【図3】薄膜を挟み込んだガス導入管の構造説明図
【図4】(a)2つのガス導入路が積層された構造を有
するガス導入管の斜視図 (b)3つのガス導入路が積層された構造を有するガス
導入管の斜視図
【図5】(a)一方の面にガス導入路が積層された構造
を有するガス導入管の側面図 (b)両面にガス導入路が積層された構造を有するガス
導入管の側面図
【図6】(a)図5のA部断面拡大図 (b)(a)のB−B断面図 (c)(a)のC−C断面図
【図7】ガス導入管を冷却するための冷却機構を備えた
ガス導入管の斜視図
【図8】本発明のガス導入管を備えた薄膜成長装置の概
略図
【図9】本発明のガス導入管を備えた別の薄膜成長装置
の概略図
【図10】図9に示す薄膜成長装置に原料ガスを供給す
る状態を示す概略図
【図11】従来の有機金属気相成長装置の概略図
【図12】2層のガス通路を有するガス導入管および反
応炉の側面断面図
【図13】図12に示すガス導入管および反応炉の平面
断面図
【図14】2層の放出口を有するガス導入管の組立説明
【図15】(a)2層のガス放出口を有するガス導入管
の仕切板の厚みが異なる場合を示す図であって、厚い仕
切り板を持つガス導入管の側面断面図 (b)同じく薄い仕切り板を持つガス導入管の側面断面
【符号の説明】
10a,10b ガス通路 11 ガス導入管 12 天板 13 底板 14a,14b,14c 側壁体 15 仕切板 16a,16b,16c 放出口 17a,17b,17c 導入口 18a,18b,18c 配管 19,19c ビス 19a 固定金具 19b 金属平板 20 金属薄膜 21 冷却ジャケット 22,23 配管 31,46 反応炉 32,42 基板保持体 33,43 排出管 34,44 基板 35a,35b,45a,45b 供給管 41 チャンバー 47a,47b 3族元素原料ガス 47c 5族元素原料ガス
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平8−139034(JP,A) 特開 平7−193015(JP,A) 特開 平5−283339(JP,A) 特開 平5−144753(JP,A) 実開 平5−29128(JP,U) 特表 平9−508890(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 21/205 C23C 16/455 C30B 25/14 C30B 35/00

Claims (13)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】中空体の一端部に備えたガスの導入口から
    他端部に備えたガスの放出口に至るガス通路を複数積層
    したガス導入管であって、前記複数のガス通路が、金属
    製の天板及び底板と、同天板及び底板の間に挟み込まれ
    た金属製の複数の側壁体と、同側壁体の間に挟み込まれ
    た金属製の仕切板とに囲まれ形成される空間であること
    を特徴とするガス導入管。
  2. 【請求項2】前記側壁体の厚みが、5mm以下であるこ
    とを特徴とする請求項1に記載のガス導入管。
  3. 【請求項3】前記仕切板の厚みが、1mm以下であるこ
    とを特徴とする請求項1または2記載のガス導入管。
  4. 【請求項4】前記側壁体が、複数の平板を同一面上に並
    べて形成したものか、あるいは平板の一部を切り欠いて
    形成したものであることを特徴とする請求項1から3の
    いずれかに記載のガス導入管。
  5. 【請求項5】前記天板、底板、側壁体、および仕切板
    が、ステンレス鋼製であることを特徴とする請求項1か
    ら4のいずれかに記載のガス導入管。
  6. 【請求項6】前記側壁体を挟み込む面に、前記天板、底
    板、側壁体、および仕切板よりも硬度の低い材料からな
    る薄膜を挟み込むことを特徴とする請求項1から5のい
    ずれかに記載のガス導入管。
  7. 【請求項7】前記天板及び底板によって挟み込んだもの
    の全体を金属製の部品によって固定したことを特徴とす
    る請求項1から6のいずれかに記載のガス導入管。
  8. 【請求項8】前記導入口が、前記ガス通路に面する前記
    天板、底板、または仕切板のいずれかに設けた孔であ
    り、同孔にガスを連通する配管を接続したことを特徴と
    する請求項1から7のいずれかに記載のガス導入管。
  9. 【請求項9】前記ガス導入管を冷却するための冷却機構
    を備えたことを特徴とする請求項1から8のいずれかに
    記載のガス導入管。
  10. 【請求項10】加熱された基板上で原料ガスに反応を生
    じさせることにより前記基板上に薄膜を形成する薄膜成
    長装置において、前記基板上に前記原料ガスを導入する
    請求項1から9のいずれかに記載のガス導入管を備えた
    ことを特徴とする薄膜成長装置。
  11. 【請求項11】加熱された基板上で原料ガスに反応を生
    じさせることにより前記基板上に薄膜を形成する薄膜成
    長装置において、主に石英からなる反応炉と、同反応炉
    内に配置した基板保持体と、同基板保持体の上面とほぼ
    平行に原料ガスを放出するように配置した請求項1から
    9のいずれかに記載のガス導入管を備えたことを特徴と
    する薄膜成長装置。
  12. 【請求項12】前記反応炉および前記ガス導入管を気密
    性のあるチャンバー内に収納したことを特徴とする請求
    項11記載の薄膜成長装置。
  13. 【請求項13】前記ガス導入管へそれぞれ別々に供給す
    る原料ガスが、3族元素原料ガスと5族元素原料ガスで
    あることを特徴とする請求項11または12記載の薄膜
    成長装置。
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