JP2020158798A - 基板処理装置及び基板処理装置の製造方法 - Google Patents

基板処理装置及び基板処理装置の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】基板処理装置において、処理容器とガス導入機構を加熱したときに真空雰囲気に侵入する大気成分の量を減らす。【解決手段】処理容器及びガス導入機構4の少なくともいずれか一方は、処理時に60℃以上に加熱され、ガス導入機構は、供給源72,73,74に一端が接続された供給管71の他端が接続される接続口4aと、処理容器の蓋に形成され処理容器の外部から内部へ処理ガスを通す導入管路とを接続する接続管路が形成され、互いに異なる機能を有する複数の機能部41,42,43を備え、前記複数の機能部は、それぞれ流路を有し、それぞれが有する流路が互いに連通し接続管路が形成されるように、処理ガスの流れ方向に沿って配列され、処理ガスの流れ方向に隣接する機能部の組の少なくとも一部が一体物であること、及び、前記処理容器の蓋と当該蓋と処理ガスの流れ方向に隣接する機能部とが一体物であること、の少なくともいずれか一方を満たす。【選択図】図2

Description

本開示は、基板処理装置及び基板処理装置の製造方法に関する。
特許文献1には、その内部で基板に処理が施される真空容器において、大気中の成分ガスが真空容器の内部に混入されることを防ぐ技術が開示されている。特許文献1に開示の真空容器は、二重Oリングによりシールされるものであり、二重Oリング間に、不活性ガスを供給する導入路と、二重Oリング間の不活性ガスを、真空引きすることなく排出する排出路とが設けられている。
特開2001−15440号公報
本開示にかかる技術は、真空雰囲気下で処理ガスを用いて基板に対して所定の処理を行う基板処理装置において、処理容器とガス導入機構を加熱したときに真空雰囲気に侵入する大気成分の量を、大きなスペースが必要となるシール機構を用いずに、減らす。
本開示の一態様は、真空雰囲気下で基板に対し所定の処理を行う基板処理装置であって、減圧可能に構成され、前記基板を収容する処理容器と、前記所定の処理に用いられる処理ガスの供給源からの前記処理ガスを前記処理容器へ導くガス導入機構と、を備え、前記処理容器及び前記ガス導入機構は、前記所定の処理時に60℃以上に加熱され、前記ガス導入機構は、前記供給源に一端が接続された供給管の他端が接続される接続口と、前記処理容器の蓋に形成され前記処理容器の外部から内部へ前記処理ガスを通す導入管路とを接続する接続管路が形成され、互いに異なる機能を有する複数の機能部を備え、前記複数の機能部は、それぞれ流路を有し、それぞれが有する前記流路が互いに連通し前記接続管路が形成されるように、前記処理ガスの流れ方向に沿って配列され、前記処理ガスの流れ方向に隣接する前記機能部の組の少なくとも一部が一体物であること、及び、前記処理容器の蓋と当該蓋と前記処理ガスの流れ方向に隣接する前記機能部とが一体物であること、の少なくともいずれか一方を満たす。
本開示によれば、真空雰囲気下で処理ガスを用いて基板に対して所定の処理を行う基板処理装置において、処理容器とガス導入機構を加熱したときに真空雰囲気に侵入する大気成分の量を、大きなスペースが必要となるシール機構を用いずに、減らすことができる。
本実施形態にかかる基板処理装置としての成膜装置の構成の概略を模式的に示す説明図である。 ガス導入機構の一例を模式的に示す斜視図である。 ガス導入機構を簡略化して示す断面図である。 第1機能部の概略を説明するための上面図である。 図4のX方向視における、第1機能部の側面図であり、第2流路及び第3流路の図示を省略し第1流路のみ実線で示している。 図4のX方向視における、第1機能部の側面図であり、第3流路の図示を省略し第2流路のみ実線で示している。 図4のX方向視における、第1機能部の側面図であり、第3流路のみ実線で示している。 第2機能部の概略を説明するための上面図である。 従来のガス導入機構について説明する分解図である。 コの字状の流路を切削により形成する方法を説明する図である。 コの字状の流路を切削により形成する場合の問題を説明するための図である。 積層造形技術で形成する一体物が有する流路の他の例を説明する図である。 成膜装置の製造方法の一例を説明するためのフローチャートである。 積層造形技術で形成する一体物が有する流路の他の例を説明する図である。 積層造形技術で形成する一体物が有する流路の他の例を説明する図である。
半導体デバイスの製造工程では、半導体ウェハ(以下、「ウェハ」という。)に対して、金属膜等の所定の膜を形成する成膜処理等の各種処理が繰り返し行われ、ウェハ上に所望の半導体デバイスが製造される。
成膜処理等の所定の処理をウェハ等の基板に対して行う基板処理装置には、上記所定の処理を真空雰囲気下で行うために、減圧可能に構成された処理容器を有するものがある。上述のように真空雰囲気下で処理を行う基板処理装置において、処理容器は、上部に開口を有する本体部と、上記開口を塞ぐ蓋とを有する。そして、処理容器内に形成される真空雰囲気に、本体部と蓋との間から、大気成分が侵入するのを防ぐため、エラストマー製のOリング等を使用するシール機構が設けられている。また、基板処理装置は、成膜処理に用いられる処理ガスをガス供給源から処理容器内に導入するため、接続管路が内部に設けられたガス導入機構を有する。上記接続管路は、下流端が処理容器に接続され上流端がガス供給源からのガス供給管に接続されるものである。このガス導入機構は、複数のブロック状の部品を有し、当該複数のブロック状の部品を処理ガスの流れに沿って配列したときに、当該複数のブロック状の部品それぞれが有する流路により、上記接続管路が形成されるように構成されている。そのため、上記接続管路に大気成分が侵入しないよう、ガス導入機構のブロック状の部品間にも上述のシール機構が設けられている。
ところで、近年では、成膜処理として、低蒸気圧材料を用いる処理や、蒸気圧の低い反応副生成物が生じる処理が行われることがある。このような成膜処理を行う基板処理装置では、低蒸気圧材料や蒸気圧が低い反応副生成物の、液化(再液化)や付着等を防止するため、処理容器やガス導入機構を加熱している。しかし、エラストマー製のOリングを使用するシール機構を用いている装置では、上述のように処理容器やガス導入機構を加熱することで、大気成分、特に酸素が処理容器内やガス導入路の接続管路内に、すなわち、真空雰囲気内に侵入してしまうことがある。このように真空雰囲気内に酸素が侵入すると、成膜処理中のウェハや、成膜処理により形成された膜を、酸化させてしまうことがある。
加熱したときに酸素が真空雰囲気内に侵入することを防ぐシール機構として、メタルガスケットを用いる機構や、Oリングを二重で用いる機構方法や、特許文献1のように、Oリングを二重で用いると共にOリング間に不活性ガスを流す機構が考えられる。しかし、いずれの機構も、流路の周囲に大きなスペースが必要となるため、例えば、ガス導入機構のブロック状の部品が小型である場合等に用いることができない。
そこで、本開示にかかる技術は、真空雰囲気下で処理ガスを用いて基板に対して所定の処理を行う基板処理装置において、処理容器とガス導入機構を加熱したときに真空雰囲気に侵入する大気成分の量を、大きなスペースが必要となるシール機構を用いずに減らす。
以下、本実施形態にかかる基板処理装置及び当該基板処理装置の製造方法について、図面を参照しながら説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
図1は、本実施形態にかかる基板処理装置としての成膜装置1の構成の概略を模式的に示す説明図であり、成膜装置の一部を断面で示している。
図1に示すように、成膜装置1は、減圧可能に構成され、基板としてのウェハWを収容する処理容器10を有する。
処理容器10は、有底の円筒形状に形成された容器本体10aを有する。
容器本体10aの側壁には、ウェハWの搬入出口11が設けられており、この搬入出口11には、当該搬入出口を開閉するゲートバルブ12が設けられている。搬入出口11よりも上部側には、容器本体10aの側壁の一部をなす、後述の排気ダクト51が設けられている。容器本体10aの上部には、すなわち排気ダクト51には、開口10bが設けられており、この開口10bを塞ぐように蓋13が取り付けられている。排気ダクト51と蓋13との間には、処理容器10内を気密に保つためのOリング14が設けられている。
処理容器10内には、ウェハWが水平に載置される載置台2が設けられている。載置台2の内部には、ウェハWを加熱するためのヒータ21が設けられている。
この載置台2には、その上面のウェハWの載置領域よりも外周側の領域及びその側周面を周方向に亘って覆うように、カバー部材22が設けられている。
載置台2の下面中央部には、処理容器10の底壁に形成された開口15を通じて当該底壁を貫通し、上下方向に延在する支持部材23の上端部が接続されている。支持部材23の下端部は昇降機構24に接続されている。昇降機構24の駆動によって、載置台2は、二点鎖線で示す搬送位置と、その上方の処理位置との間とを上下に移動することができる。搬送位置とは、処理容器10の搬入出口11から処理容器10内に進入するウェハWの搬送機構(図示せず)と後述の支持ピン27aとの間で、ウェハWを受け渡している時に、載置台2が待機する位置である。また、処理位置とは、ウェハWに処理が行われる位置である。
また、支持部材23における処理容器の外側には、フランジ25が設けられている。そして、このフランジ25と、処理容器10の底壁における支持部材23の貫通部との間には、支持部材23の外周部を囲むように、ベローズ26が設けられている。これによって、処理容器10の気密が保たれる。
処理容器10内における載置台2の下方には、複数、例えば3本の支持ピン27aを有するウェハ昇降部材27が配置されている。ウェハ昇降部材27の下面側には支持柱28が設けられており、支持柱28は、処理容器10の底壁を貫通して、処理容器10の外側に設けられた昇降機構29に接続されている。したがって、ウェハ昇降部材27は、昇降機構29の駆動によって上下動自在であり、また、上下動することにより、支持ピン27aが、載置台2に形成された貫通孔2aを介して載置台2の上面から突没する。
さらに、処理容器10内における載置台2と蓋13との間には、載置台2との間に処理空間Sを形成するためのキャップ部材3が、載置台2と対向するように設けられている。キャップ部材3は蓋13とボルト(図示せず)により固定されている。
キャップ部材3の下部には、逆すり鉢状の凹部31が形成されている。凹部31の外側には、平坦なリム32が形成されている。
そして、前述の処理位置に位置する載置台2の上面とキャップ部材3の凹部31とにより、処理空間Sが形成される。処理空間Sが形成されたときの載置台2の高さは、キャップ部材3のリム32の下面と、カバー部材22の上面との間に隙間33が形成されるように設定される。凹部31は、例えば、処理空間Sの容積が極力小さくなると共に、処理ガスをパージガスで置換する際のガス置換性が良好になるように、形成される。
キャップ部材3の中央部には、処理空間S内へ処理ガスやパージガスを導入するためのガス導入路34が形成されている。ガス導入路34は、キャップ部材3の中央部を貫通し、その下端が、載置台2上のウェハWの中央部と対向するように設けられている。また、キャップ部材3の中央部には流路形成部材3aが嵌め込まれており、この流路形成部材3aにより、ガス導入路34の上側は分岐され、それぞれ蓋13を貫通する導入管路35と連通している。
キャップ部材3のガス導入路34の下端の下方には、ガス導入路34から吐出されたガスを処理空間S内に分散させるための分散板36が設けられている。分散板36は、支持棒36aを介して、キャップ部材3に固定されている。分散板36を設けることにより、ガス導入路34から吐出されたガスが当該分散板36に衝突し、処理ガスの流れ方向が変えられ、当該処理ガスが均一に分散されるため、処理ガスをより均一な濃度でウェハWの表面に到達させることができる。
導入管路35には、処理ガスとしてのTiClガス、NHガスやパージ用のNガスを、ガス供給源(図2の符号72〜74参照)から処理容器10へ導くガス導入機構4が設けられている。ガス導入機構4の詳細については後述する。なお、ガス導入機構4と処理容器10との間、具体的には、ガス導入機構4と蓋13との間には、処理容器10内を気密に保つためのOリング(図示せず)が設けられている。
さらにまた、容器本体10aの排気ダクト51には、排気管52の一端部が接続されている。排気管52の他端部は、例えば真空ポンプにより構成される排気装置53が接続されている。また、排気管52の排気装置53より上流側には、処理空間S内の圧力を調整するためのAPCバルブ54が設けられている。
なお、排気ダクト51は、縦断面形状が角型のガス通流路55を環状に形成したものである。排気ダクト51の内周面には、全周に亘ってスリット56が形成されている。排気ダクト51の外壁には、排気口57が設けられており、当該排気口57に排気管52が接続されている。スリット56は、載置台2が前述の処理位置まで上昇した際に形成される前述の隙間33に対応する位置に形成されている。したがって、処理空間S内のガスは、排気装置53を作動させることにより、隙間33及びスリット56を介して、排気ダクト51のガス通流路55に至り、排気管52を経て排出される。
また、成膜装置1には、処理容器10の内壁に処理ガスの反応副生成物が付着することを防止するため、処理容器10を60℃以上に加熱する第1加熱部61が設けられている。第1加熱部61は、例えば、処理容器10内の処理ガスに曝される面が60℃以上になるように加熱を行う。さらに、成膜装置1には、ガス導入機構4内の流路の内壁に処理ガスの反応副生成物等が付着することを防止するため、ガス導入機構4を60℃以上に加熱する第2加熱部62が設けられている。第2加熱部62は、例えば、ガス導入機構4内の流路の内壁面が60℃以上になるように加熱を行う。なお、第1加熱部61及び第2加熱部62のいずれか一方を省略してもよい。つまり、成膜装置1では、処理容器10及びガス導入機構4の少なくともいずれか一方が60℃以上に加熱されるように構成されている。
以上のように構成される成膜装置1には、制御部100が設けられている。制御部100は、例えばCPUやメモリ等を備えたコンピュータにより構成され、プログラム格納部(図示せず)を有している。プログラム格納部には、成膜装置1における後述のウェハ処理を実現するためのプログラム等が格納されている。なお、上記プログラムは、コンピュータに読み取り可能な記憶媒体に記録されていたものであって、当該記憶媒体から制御部100にインストールされたものであってもよい。また、プログラムの一部または全ては専用ハードウェア(回路基板)で実現してもよい。
続いて、成膜装置1を用いて行われるウェハ処理について説明する。
まず、ゲートバルブ12が開かれ、処理容器10に隣接する真空雰囲気の搬送室(図示せず)から、搬入出口11を介して、ウェハWを保持した搬送機構(図示せず)が処理容器10内に挿入される。そして、ウェハWが、前述の搬送位置に位置する載置台2の上方に搬送される。次いで上昇した支持ピン27aの上にウェハWが受け渡され、その後、上記搬送機構は処理容器10から抜き出され、ゲートバルブ12が閉じられる。それと共に、支持ピン27aの下降、載置台2の上昇が行われ、載置台2上にウェハWが載置される。次いで、処理容器10内が所定の圧力に調整され、載置台2が処理位置へ移動され、処理空間Sが形成される。
この状態で、ガス導入機構4を介して、処理空間Sに、パージガスであるNガスが供給されると共に原料ガス(例えば、TiClガス)と、原料ガスを還元する還元ガス(例えば、NHガス)が交互に且つ間欠的に供給され、原子層堆積(Atomic Layer Deposition:ALD)法によりウェハW上に例えば、TiN膜が成膜される。
具体的には、パージガスとして、Nガスが所定流量で常時供給されると共に、TiClガスとNHガスが交互にかつ間欠的に供給されることにより、TiClガス供給ステップとNHガス供給ステップとが、これらの間にNガスのみが供給されるパージステップを挟んで、交互に繰り返される。これにより、最初のTiClガス供給ステップでウェハW上にTiClガスが吸着され、次のパージステップで余分なTiClガスがパージされる。そして、次のNHガス供給ステップで供給されたNHガスがTiClと反応し、次のパージステップにより余分なNHガスがパージされ、ほぼ単分子層である薄い単位膜が形成される。この一連の操作を複数回行って、所定の膜厚のTiN膜が形成される。
ALD法により成膜する際には、ウェハW上に処理ガスが供給され、次いで余分な処理ガスがパージされることによって、表面反応のみを生じさせて自己制御性の膜厚制御を行うALDモードにより、ほぼ単分子膜の単位膜が形成される。
CVDモード(すなわち、表面反応のみではなくCVD成膜が生じるモード)ではなく、ALDモード(すなわち、ALD法による膜厚制御性を維持した成膜モード)で成膜可能とするため、Nガス流量は、以下のような流量とされる。
ガス流量は、処理空間Sの容積により適切な範囲が変わるところ、処理空間Sの容積は、例えば500〜5000mLとされる。処理空間Sの容積が1500〜5000mLの場合には、Nガスの流量は、例えば5000mL/min(sccm)以上とされる。また、処理空間Sの容積を500〜1500mLと小さくする場合、N2ガスの流量は例えば1000mL/min(sccm)以上とされる。上記は一例に過ぎず、例えば、処理空間Sの容積を500mLより小さくしてもよく、それに合わせた最適なNガスを流せばよい。すなわち、処理空間Sの容積の大きさに適合したNガスを供給すればよい。
なお、ALD法によりTiN膜を成膜する際の他の条件としては、例えば、ウェハWの温度(具体的には載置台2の温度)が250〜700℃、TiClガス流量が30〜1000mL/min(sccm)、NHガス流量が1000〜10000mL/min(sccm)とされる。
上述のようなALD法でのTiN膜の成膜終了後、上記と逆の手順でウェハWが処理容器10から搬出される。
次に、ガス導入機構4について、図2及び図3を用いて説明する。図2は、ガス導入機構4の一例を模式的に示す斜視図である。図3は、図2のガス導入機構4を簡略化して示す断面図である。
ガス導入機構4は、図2に示すように、供給管71の一端が接続される接続口4aを有する。図の例では、接続口4aの数は3つであるが、2つ以下であっても4以上であってもよい。
接続口4aに一端が接続される供給管71の他端には、接続口4a毎に異なるガス供給源が接続される。1の接続口4aに対応する供給管71の他端には、NHガス供給源72が接続され、他の接続口4aに対応する供給管71の他端には、TiClガス供給源73が接続され、残りの接続口4aに対応する供給管71の他端には、Nガス供給源74が接続されている。
また、ガス導入機構4は、上述の接続口4aと蓋13の導入管路35とを接続する接続管路4bを有する。
さらに、ガス導入機構4は、互いに異なる機能を有する複数の機能部として、第1〜第3機能部41〜43を備える。本実施形態では、第1〜第3機能部41〜43はそれぞれ、ブロック状に形成され、その内部に流路41a、42a、43aが設けられている。
第1機能部41(いわゆるインレットブロックに相当する部分)は、平面視における処理容器10の外側から処理容器10の中心に位置する導入管路35へ処理ガスを送る機能を有する。
第2機能部42(いわゆるフィッティングブロックに相当する部分)は、第1機能部41内の流路41aと第3機能部43の流路43aとの位置関係を調整して接続する機能を有する。
第3機能部43は、供給管71を受容する機能を有し、前述の接続口4aが形成されている。第3機能部43には、供給管71を受容するため、供給管71を固定するためのネジ穴等が形成されている。なお、第3機能部43の接続口4aには、供給管71が開閉弁(図示せず)を介して接続されてもよい。また、第3機能部43は、供給管71と第2機能部42とを断熱する機能を有する。具体的には、TiClガスやNHガスが流れる第2機能部42の流路42aを加熱するため、第2機能部42は加熱されるが、Nガスが流れる供給管71は加熱されないため、当該供給管71と第2機能部42とを断熱する。
そして、第1〜第3機能部41〜43は、それぞれが有する流路41a、42a、43aが互いに連通し、上述の接続管路4bが形成されるように、処理ガスの流れ方向に沿って配列されている。
ここで、第1〜第3機能部41〜43が有する流路41a、42a、43aについて、図3を参照し、図4〜図8を用いて説明する。図4は、第1機能部41の概略を説明するための上面図である。図5〜図7は、図4のX方向視における、第1機能部41の側面図であり、図5では、後述の第2流路及び後述の第3流路の図示を省略し後述の第1流路のみ実線で示し、図6では、第3流路の図示を省略し第2流路のみ実線で示し、図7では、第3流路のみ実線で示している。図8は、第2機能部42の概略を説明するための上面図である。
第1機能部41は、図4〜図7に示すように、流路41aとして、第1〜第3流路41a〜41aを有する。流路41aがTiClガスにより腐食することを防ぐため、第1機能部41の材料には例えばニッケルが用いられる。
第1流路41aは、縦断面視及び図4のY方向視において、直線状の流路を接続した略コの字状を有する。また、第1流路41aは、下流側において分岐し、分岐した下流端41a11はそれぞれ導入管路35に接続され、一方、上流端41a12は、第2機能部42の後述の第1流路42aの下流端に接続されている。
第2流路41aは、縦断面視及び図4のY方向視において、直線状の流路を接続した略コの字状の流路を有する。また、第2流路41aは、下流端41a21が第1流路41aに合流するように接続され、上流端41a22が第2機能部42の後述の第2流路42aの下流端に接続されている。
第3の流路41aは、直線状の流路を接続した3次元的なジグザク状の流路である。また、第3流路41aは、下流端41a31が第2流路41aに合流するように接続され、上流端41a32が第2機能部42の後述の第3流路42aの下流端に接続されている。
第2機能部42は、図8に示すように、流路42aとして、第1〜第3流路42a〜42aを有する。第1〜第3流路42a〜42aはそれぞれ、断面視において、直線状の流路を接続したコの字状の流路である(図3参照)。流路42aがTiClガスにより腐食することを防ぐため、第2機能部42の材料には例えばニッケルが用いられる。
第1流路42aは、下流端42a11が第1機能部41の第1流路41aに接続され、上流端42a12が、NHガス供給源72に対応する第3機能部43の後述の流路43aに接続されている。
第2流路42aは、下流端42a21が第1機能部41の第2流路41aに接続され、上流端42a22が、TiClガス供給源73に対応する第3機能部43の後述の流路43aに接続されている。
第3流路42aは、下流端42a31が第1機能部41の第3流路41aに接続され、上流端43a32が、Nガス供給源74に対応する第3機能部43の後述の流路43aに接続されている。
3つの第3機能部43はそれぞれ縦断面視直線状に形成された流路43aを有する(図3参照)。
NHガス供給源72に対応する第3機能部43の流路43aは、下流端が第2機能部42の第1流路42aに接続され、上流端が前述の接続口4aとして構成され、NHガス供給源72からのNHガスを供給する供給管71が接続されている。NHガス供給源72に対応する第3機能部43は、例えばアルミを用いて形成される。
TiClガス供給源73に対応する第3機能部43の流路43aは、下流端が第2機能部42の第2流路42aに接続され、上流端が前述の接続口4aとして構成され、TiClガス供給源73からのTiClガスを供給する供給管71が接続されている。TiClガス供給源73に対応する第3機能部43は、流路43aがTiClガスにより腐食することを防ぐため、例えばニッケルを用いて形成される。
ガス供給源74に対応する第3機能部43の流路43aは、下流端が第2機能部42の第3流路42aに接続され、上流端が前述の接続口4aとして構成され、Nガス供給源74からのNガスを供給する供給管71が接続されている。Nガス供給源74に対応する第3機能部43は、例えばニッケルやニッケル合金を用いて形成される。
ガス導入機構4の上述の第1〜第3機能部41〜43は、機能が互いに異なるため、好適な材料や求められる加工精度等が異なる。したがって、従来、図9に示すように、第1〜第3機能部41〜43は一体構造にすることができず、それぞれ1つの部品(第1〜第3部品401〜403)として形成されていた。例えば、第1〜第3部品401〜403を溶接で一体構造としようとしても、各ガスの供給経路ごとに溶接することができないため、一のガスの供給経路に他のガスが漏れ出してしまうことがある。また、NHガス供給源に対応する第3機能部43に相当する第3部品403に用いられるアルミ材と、第2機能部42に相当する第2部品402に用いられるニッケル材では溶接での接合ができない。さらに、第3機能部に相当する第3部品403と2機能部42に相当する第2部品402とを溶接により接続するには、溶接するためのスペース確保が必要となり、従前のレイアウト(第3部品403に接続されるバルブ間の距離)は用いることができない。
また、例えば、第3機能部43は、供給管71の端部に設けられたメタルガスケットを用いるフェースシール継手が取り付けられるが、その場合にはアルミ材ではメタルガスケットのシール構造には強度が不足するため、ニッケル合金やSUS系の材質しか使用することができない。
さらに、第2部品402と第3部品403とを切削で一体物とする場合、後述するパーティクル発生等の要因となる隙間G(図11参照)が新たに形成されてしまう。
そして、ガス導入機構として用いる際には、第1〜第3機能部41〜43に相当する第1〜第3部品401〜403を、例えば、これらの間にOリングを挟みながら組み立てていた。それに対し、本実施形態では、第1〜第3機能部41〜43は、積層造形技術により、一体物として形成されており、Oリングを用いて組み立てる必要がない。
なお、第1〜第3機能部41〜43の全てを一体物としなくてもよく一部のみを一体物してもよい。例えば、第1機能部41と第2機能部42のみが一体物とされてもよいし、第2機能部42と第3機能部43のみが一体物とされてもよい。ただし、第1〜第3機能部41〜43の一部のみが一体物とされる場合、残りの機能部と上記一体物との間には、接続管路4b内を気密に保つため、Oリング等が設けられる。
また、積層造形技術で形成する一体物に、処理容器10の蓋13を含めてもよい。例えば、処理容器10の蓋13とガス導入機構4の第1〜第3機能部41〜43全てを一体物としてもよいし、処理容器10の蓋13とガス導入機構4の第1機能部41とを一体物としてもよいし、処理容器10の蓋13とガス導入機構4の第1及び第2機能部41、42とを一体物としてもよい。
つまり、処理ガスの流れ方向に隣接する第1〜第3機能部41〜43の組の少なくとも一部が一体物であること、及び、処理容器10の蓋13と当該蓋13と処理ガスの流れ方向に隣接する第1機能部41とが一体物であること、の少なくともいずれか一方を満たせばよい。
積層造形技術で上記一体物を形成した際には、当該一体物に平滑化処理が行われる。これにより、上記一体物の処理ガスに曝される面(例えば、第1〜第3機能部41〜43の流路41a、42a、43aの内壁面や蓋13が有する導入管路35の内壁面)の算術平均粗さRaが10μm以下、0.0381μm以上とされる。
上述の平滑化処理としては、電解研磨処理や、流体を用いる流体研磨処理等の化学研磨処理が用いられる。
以上のように、本実施形態では、TiN膜の成膜処理時に処理容器10及びガス導入機構4の少なくもいずれか一方が60℃以上に加熱される成膜装置1において、ガス導入機構4が第1〜第3機能部41〜43を有する。そして、処理ガスの流れ方向に隣接する第1〜第3機能部41〜43の組の少なくとも一部が一体物であること、及び、処理容器10の蓋13と当該蓋13と処理ガスの流れ方向に隣接する第1機能部41とが一体物であること、の少なくともいずれか一方を満たす。本実施形態では、このように一体物とすることで、シールが必要な部分を減らしている。そのため、大きなスペースを必要とするシール機構を用いずに、処理容器10とガス導入機構4を加熱したときに、接続管路4bを介して処理容器10内の真空雰囲気に混入される大気成分(特に酸素)の量を、減らすことができる。したがって、膜中の酸素濃度が低く電気抵抗が低い高品質なTiN膜を形成することができる。
なお、蓋13は、積層造形技術により、ガス導入機構4以外の部材(例えばキャップ部材3)と一体物とされてもよい。
また、上記一体物を積層造形技術で形成した場合、形成直後の上記一体物の表面は、処理ガスに曝される面も含め、その算術平均粗さRaは大きい。上記一体物の処理ガスに曝される面(例えば、第1〜第3機能部41〜43の流路41a、42a、43aの内壁面や蓋13が有する導入管路35の内壁面)が大きいと、処理ガスの表面吸着が生じやすい。それに対し、本実施形態では、上述のように、積層造形技術で形成された一体物に平滑化処理が行われ、当該一体物の処理ガスに曝される面の算術平均粗さRaが10μm以下、0.0381μm以上とされる。したがって、本実施形態によれば処理ガスの表面吸着を防ぐことができる。
また、平滑化処理を行うことで、積層造形技術で形成された一体物の表面に付着していた異物を除去することができる。
上述のように、第1機能部41の流路41aや第2機能部42の流路42aは、直線状の流路を接続したコの字状の流路や、直線状の流路を接続したジグザク状の流路を有する。このようなコの字状の流路やジグザグ上の流路を切削により形成する場合、以下のような問題がある。図10はコの字状の流路Rを切削により形成する方法を説明する図である。図11は、コの字状の流路Rを切削により形成する場合の問題を説明するための図である。
コの字状の流路Rを切削により形成する場合、まず例えば、図10(A)に示すように、縦ガス流路R1、R2が、母材Mの下面から母材Mの高さ方向中央付近まで至るように、形成される。
次いで、図10(B)に示すように、母材Mの側面から、横ガス流路R3が、縦ガス流路R1の上端部を通り、縦ガス流路R2の上端部に至るように形成される。
そして、図10(C)に示すように、コの字状の流路Rが形成されるように、横ガス流路R3の外部への開放端R3aに封止材Pが嵌め込まれ、母材Mの外部から溶接される。
封止材Pを開放端R3aに嵌め込むためには、横ガス流路R3の内径を封止材の外形より大きくする必要がある。したがって、図11に示すように、コの字状の流路Rの角部において、横ガス流路R3の内周面と封止材Pの外周面との間に隙間Gが生じてしまう。
このような隙間Gがあると、処理ガスが隙間Gに滞留し、パージガスによる処理ガスの置換が不十分となりウェハW上に異常成長することがある。また、隙間Gに不要な反応生成物が生じ異物の発生の原因となることがあり、このように異物が発生すると、パーティクル等の原因になり、成膜装置のメンテナンスが必要となるため、生産性が低下する。
ジグザグ状の流路を切削により形成する場合も、上述と同様な問題がある。
それに対し、本実施形態では、直線状の流路を接続したコの字状の流路や、直線状の流路を接続したジグザク状の流路を有する、第1機能部41の流路41aや第2機能部42の流路42aを積層造形技術で形成している。したがって、直線状の流路を接続したコの字状の流路の角部の内壁面や、直線状の流路を接続したジグザク状の流路の角部の内壁面を含め、流路(接続管路4b)全体の内壁面は、上述のような隙間Gが形成されておらず、平坦である。したがって、上述した、ウェハW上への異常成長や、異物発生に起因する生産性の低下を防ぐことができる。
図12は、積層造形技術で形成する一体物が有する流路の他の例を説明する図である。
以上の例では、積層造形技術で形成する一体物が有する流路は、直線状の流路、または、直線状の流路を接続したものであった。上記一体物が有する流路は、これに限られず、例えば図12の流路R11のような曲線状の流路を含んでいてもよい。積層造形技術であれば、一体物の内部に曲線状の流路R11を形成することができる。
また、積層造形技術で形成する一体物が有する流路は、トポロジー最適化された形状を有していてもよい。トポロジー最適化された流路は、複雑な形状であり、切削では一体物の内部に加工することはできないが、積層造形技術であれば加工することができる。
ここで、成膜装置1の製造方法の一例について、図13を用いて説明する。図13は、成膜装置1の製造方法の一例を説明するためのフローチャートである。以下では、積層造形技術でガス導入機構4の第1〜第3機能部41〜43を一体物とする例、つまり、ガス導入機構4全体を積層造形技術で作製する例で、上記製造方法を説明する。
まず、上記一体物とするガス導入機構4の流路すなわち接続管路4bの形状の設計が行われる(ステップS1)。例えば、トポロジー最適化により、接続管路4bの形状が決定される。
次いで、ステップS1で設計された形状の接続管路4bを有する一体物すなわちガス導入機構4が、積層造形技術で作製される(ステップS2)。積層造形技術としては、粉末金属にレーザや電子ビームを照射して焼結させることにより造形する造形技術、粉末金属やワイヤを供給しつつ、レーザや電子ビームで材料を溶融・堆積させることにより造形する造形技術等を用いることができる。
そして、ステップS2で作製されたガス導入機構4の平滑化処理が行われる(ステップS3)。平滑化処理としては、前述のように、電解研磨処理や、流体を用いる流体研磨処理等の化学研磨処理が用いられる。この平滑化処理により、ガス導入機構4の内部に形成された接続管路4bの内壁面の算術平均粗さRaを10μm以下、0.0381μm以上とすることができる。
ステップS2及びステップS3と平行して、または、ステップS2及びステップS3の前後に、成膜装置1を構成するガス導入機構4以外の部品の作製が行われる(ステップS4)。
そして、ガス導入機構4とステップS4で作製された部品の組み立てが行われる(ステップS5)。これにより、成膜装置1が完成する。
図14は、積層造形技術で形成する一体物が有する流路の他の例を説明する図である。
図14の一体物T1の流路R21では、当該流路R21の外側に、流路R21を形成する材料より熱伝導率の高い材料で形成された均熱層R22が設けられている。均熱層R22は、流路R21の外周面R21aに沿って、当該外周面R21aに接触するように形成されている。
例えば、流路R21がTiClガスに対する耐腐食性を有するニッケルで形成されている場合、ニッケルより熱伝導率の高いアルミニウムで均熱層R22は形成される。
このように均熱層R22を形成することにより、上記一体物T1の外側にヒータを取り付ける場合において、一体物T1にヒータが全体的に密着していなくても、流路R21を所定の温度に均一に加熱することができる。その結果、処理ガスの再液化や反応副生成物の付着等をより確実に着することができ、もって、再液化物や付着物によるガス流量不安定に起因した成膜品質の面間均一性の悪化を防ぐことができる。また、異物の発生も抑制することができる。さらに、部品の形状に合わせた、多様な形状のヒータが不要となる。
積層造形技術を用いれば、上述のような効果を奏する流路R21を有する一体物T1も作製することができる。
なお、均熱層R22を接着剤により貼り付けたり、メッキ処理により形成したりすることが考えられる。しかし、前者の場合、接着剤の熱伝導率の影響で均一加熱が不十分となり、また、後者の場合、均熱層R22を薄くしか形成できないため、均一加熱が不十分となる。積層造形技術であれば、流路R21に対して直接接触するように厚い均熱層R22を形成することができるため、均一に流路R21を加熱することできる。なお、積層造形技術であれば、厚さが例えば0.1mm〜5.0mmの均熱層R22を形成することができる。
図15は、積層造形技術で形成する一体物が有する流路の他の例を説明する図である。
図15の一体物T2の流路R31は、ニッケル等の導電性材料で形成され、当該流路R31の外側に、アルミナや酸化イットリウム等の絶縁材料で形成された絶縁層R32が設けられている。また、絶縁層R32の外側に、アルミニウム等の導電性材料で形成された導電層R33が設けられている。絶縁層R32は、流路R31の外周面R31aに沿って、当該外周面R31aに接触するように形成されている。また、導電層R33は、絶縁層R32の外周面R32aに沿って、当該外周面R32aに接触するように形成されている。
このように積層造形技術で形成する一体物T2を構成することで、当該一体物T2を用いて、プラズマ生成用の高周波電力を処理容器10内に供給することができる。このように高周波電力を供給する場合、流路R31を接地電位とし導電層R33を高電位としてもよいし、流路R31を高電位とし導電層R33を接地電位としてもよい。なお、このような構成の一体物T2を用いることで、流路R31内のガスを断熱することができる。
なお、以上の例では、TiN膜を成膜していたが、アモルファスシリコン膜や多結晶シリコン膜等、他の膜の成膜にも、本実施形態にかかる成膜装置を適用することができる。成膜方法もALD法に限られない。
また、以上では、成膜装置を例に説明したが、エッチング処理等、真空雰囲気下でウェハに対し半導体デバイス製造に関する他の処理を行う装置にも本実施形態にかかる基板処理装置を適用することができる。成膜装置以外の基板処理装置に適用した場合、基板の酸化を防ぐことができる。
今回開示された実施形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。上記の実施形態は、添付の請求の範囲及びその主旨を逸脱することなく、様々な形態で省略、置換、変更されてもよい。
なお、以下のような構成も本開示の技術的範囲に属する。
(1)真空雰囲気下で基板に対し所定の処理を行う基板処理装置であって、
減圧可能に構成され、前記基板を収容する処理容器と、
前記所定の処理に用いられる処理ガスの供給源からの前記処理ガスを前記処理容器へ導くガス導入機構と、を備え、
前記処理容器及び前記ガス導入機構の少なくともいずれか一方は、前記所定の処理時に60℃以上に加熱され、
前記ガス導入機構は、
前記供給源に一端が接続された供給管の他端が接続される接続口と、前記処理容器の蓋に形成され前記処理容器の外部から内部へ前記処理ガスを通す導入管路とを接続する接続管路が形成され、
互いに異なる機能を有する複数の機能部を備え、
前記複数の機能部は、
それぞれ流路を有し、
それぞれが有する前記流路が互いに連通し前記接続管路が形成されるように、前記処理ガスの流れ方向に沿って配列され、
前記処理ガスの流れ方向に隣接する前記機能部の組の少なくとも一部が一体物であること、及び、前記処理容器の蓋と当該蓋と前記処理ガスの流れ方向に隣接する前記機能部とが一体物であること、の少なくともいずれか一方を満たす、基板処理装置。
前記(1)によれば、大きなスペースを必要とするシール機構を用いずに、処理容器とガス導入機構を加熱したときに、接続管路を介して処理容器内の真空雰囲気に混入される大気成分(特に酸素)の量を、減らすことができる。
(2)前記一体物は、積層造形技術で形成される、前記(1)に記載の基板処理装置。
(3)前記一体物における、前記処理ガスに晒される面は、算術平均粗さRaが10μm以下、0.0381μm以上である、前記(1)または(2)に記載の基板処理装置。
(4)前記一体物が有する流路の外周面に沿って、当該外周面に接触するように、当該流路を形成する材料より熱伝導率の高い材料で形成された均熱層を有する、前記(1)〜(3)のいずれか1に記載の基板処理装置
(5)前記一体物が有する流路が導電性材料で形成され、
当該流路の外周面に沿って、当該外周面に接触するように、絶縁材料で形成された絶縁層と、
前記絶縁層の外周面に沿って、当該外周面に接触するように、導電材料で形成された導電層と、を有する、前記(1)〜(3)のいずれか1に記載の基板処理装置。
(6)前記一体物が有する流路は、
直線状の流路を接続したコの字状の流路、及び、直線状の流路を接続したジグザグ状の流路の少なくともいずれか一方を含み、
前記コの字状の流路及び前記ジグザグ状の流路の角部を構成する内壁面が平坦である、前記(1)〜(5)のいずれか1に記載の基板処理装置。
(7)前記一体物が有する流路は、曲線状の流路を含む、前記(1)〜(6)のいずれか1に記載の基板処理装置。
(8)前記一体物が有する流路は、トポロジー最適化された形状を有する、前記(1)〜(7)のいずれか1に記載の基板処理装置。
(9)真空雰囲気下で基板に対し所定の処理を行う基板処理装置の製造方法であって、
前記基板処理装置は、
減圧可能に構成され、前記基板を収容する処理容器と、
前記所定の処理に用いられる処理ガスの供給源からの前記処理ガスを前記処理容器へ導くガス導入機構と、を備え、
前記処理容器及び前記ガス導入機構の少なくともいずれか一方は、前記所定の処理時に60℃以上に加熱され、
前記ガス導入機構は、
前記供給源に一端が接続された供給管の他端が接続される接続口と、前記処理容器の蓋に形成され前記処理容器の外部から内部へ前記処理ガスを通す導入管路とを接続する接続管路が形成され、
互いに異なる機能を有する複数の機能部を備え、
前記複数の機能部は、
それぞれ流路を有し、
それぞれが有する前記流路が互いに連通し前記接続管路が形成されるように、前記処理ガスの流れ方向に沿って配列され、
当該製造方法は、
前記処理容器の前記蓋及び前記複数の機能部における、前記処理ガスの流れ方向に隣接する組み合わせの少なくとも一部を、積層造形技術で一体物として成形する一体物作製工程と、
前記一体物を含む前記基板処理装置の部品から当該基板処理装置を組み立てる組み立て工程と、を有する、基板処理装置の製造方法。
(10)前記一体物における、前記処理ガスに晒される面を平滑化する平滑化工程を有する、前記(9)に記載の基板処理装置の製造方法。
(11)前記一体物が有する流路の形状を、トポロジー最適化により決定する工程を有する、前記(9)または(10)に記載の基板処理装置の製造方法。
1 成膜装置
4 ガス導入機構
4a 接続口
4b 接続管路
10 処理容器
13 蓋
35 導入管路
41 第1機能部
41a、42a、43a 流路
42 第2機能部
43 第3機能部
72 ガス供給源
73 ガス供給源
74 ガス供給源
W ウェハ

Claims (11)

  1. 真空雰囲気下で基板に対し所定の処理を行う基板処理装置であって、
    減圧可能に構成され、前記基板を収容する処理容器と、
    前記所定の処理に用いられる処理ガスの供給源からの前記処理ガスを前記処理容器へ導くガス導入機構と、を備え、
    前記処理容器及び前記ガス導入機構の少なくともいずれか一方は、前記所定の処理時に60℃以上に加熱され、
    前記ガス導入機構は、
    前記供給源に一端が接続された供給管の他端が接続される接続口と、前記処理容器の蓋に形成され前記処理容器の外部から内部へ前記処理ガスを通す導入管路とを接続する接続管路が形成され、
    互いに異なる機能を有する複数の機能部を備え、
    前記複数の機能部は、
    それぞれ流路を有し、
    それぞれが有する前記流路が互いに連通し前記接続管路が形成されるように、前記処理ガスの流れ方向に沿って配列され、
    前記処理ガスの流れ方向に隣接する前記機能部の組の少なくとも一部が一体物であること、及び、前記処理容器の蓋と当該蓋と前記処理ガスの流れ方向に隣接する前記機能部とが一体物であること、の少なくともいずれか一方を満たす、基板処理装置。
  2. 前記一体物は、積層造形技術で形成される、請求項1に記載の基板処理装置。
  3. 前記一体物における、前記処理ガスに晒される面は、算術平均粗さRaが10μm以下、0.0381μm以上である、請求項1または2に記載の基板処理装置。
  4. 前記一体物が有する流路の外周面に沿って、当該外周面に接触するように、当該流路を形成する材料より熱伝導率の高い材料で形成された均熱層を有する、請求項1〜3のいずれか1項に記載の基板処理装置。
  5. 前記一体物が有する流路が導電性材料で形成され、
    当該流路の外周面に沿って、当該外周面に接触するように、絶縁材料で形成された絶縁層と、
    前記絶縁層の外周面に沿って、当該外周面に接触するように、導電材料で形成された導電層と、を有する、請求項1〜3のいずれか1項に記載の基板処理装置。
  6. 前記一体物が有する流路は、
    直線状の流路を接続したコの字状の流路、及び、直線状の流路を接続したジグザグ状の流路の少なくともいずれか一方を含み、
    前記コの字状の流路及び前記ジグザグ状の流路の角部を構成する内壁面が平坦である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の基板処理装置。
  7. 前記一体物が有する流路は、曲線状の流路を含む、請求項1〜6のいずれか1項に記載の基板処理装置。
  8. 前記一体物が有する流路は、トポロジー最適化された形状を有する、請求項1〜7のいずれか1項に記載の基板処理装置。
  9. 真空雰囲気下で基板に対し所定の処理を行う基板処理装置の製造方法であって、
    前記基板処理装置は、
    減圧可能に構成され、前記基板を収容する処理容器と、
    前記所定の処理に用いられる処理ガスの供給源からの前記処理ガスを前記処理容器へ導くガス導入機構と、を備え、
    前記処理容器及び前記ガス導入機構の少なくともいずれか一方は、前記所定の処理時に60℃以上に加熱され、
    前記ガス導入機構は、
    前記供給源に一端が接続された供給管の他端が接続される接続口と、前記処理容器の蓋に形成され前記処理容器の外部から内部へ前記処理ガスを通す導入管路とを接続する接続管路が形成され、
    互いに異なる機能を有する複数の機能部を備え、
    前記複数の機能部は、
    それぞれ流路を有し、
    それぞれが有する前記流路が互いに連通し前記接続管路が形成されるように、前記処理ガスの流れ方向に沿って配列され、
    当該製造方法は、
    前記処理容器の前記蓋及び前記複数の機能部における、前記処理ガスの流れ方向に隣接する組み合わせの少なくとも一部を、積層造形技術で一体物として成形する一体物作製工程と、
    前記一体物を含む前記基板処理装置の部品から当該基板処理装置を組み立てる組み立て工程と、を有する、基板処理装置の製造方法。
  10. 前記一体物における、前記処理ガスに晒される面を平滑化する平滑化工程を有する、請求項9に記載の基板処理装置の製造方法。
  11. 前記一体物が有する流路の形状を、トポロジー最適化により決定する工程を有する、請求項9または10に記載の基板処理装置の製造方法。

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