JP3497548B2 - コイル巻線装置 - Google Patents

コイル巻線装置

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JP3497548B2
JP3497548B2 JP02487194A JP2487194A JP3497548B2 JP 3497548 B2 JP3497548 B2 JP 3497548B2 JP 02487194 A JP02487194 A JP 02487194A JP 2487194 A JP2487194 A JP 2487194A JP 3497548 B2 JP3497548 B2 JP 3497548B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ステータコアのスロッ
トに挿入すべきコイルを形成するためのコイル巻線装置
に関し、特に、同一スロットに挿入されるコイルのルー
プ長を巻線操作中に変更させるようにした装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来より、ステータコアへのコイルの装
着方法の一つとして、巻線機で巻線されたコイルをコイ
ル挿入治具のブレードの所定の間隙に落とし込み、この
コイル挿入治具のブレードの先端部にステータコアを嵌
合させ、ストリッパを押し上げてコイルをブレードの隙
間からステータコアのスロットに挿入する方法が採用さ
れている。
【0003】図4には、従来のコイル巻線機の一例が示
されている。このコイル巻線機について説明すると、ま
ず、巻線機の下方には、環状に配列された複数のブレー
ド1を有するコイル挿入治具2が設置されている。な
お、図4においては、ウェッジガイド等は省略されてい
る。
【0004】巻線機は、上下方向に支持された支持筒3
を有し、その内部には図示しない駆動機構により上下動
する巻枠支軸4が挿通されている。この巻枠支軸4に固
定された支持板5に前方巻枠6及び後方巻枠7が対向し
て取付けられている。前方巻枠6は、コイル挿入治具2
のブレード1の先端部が挿入される間隙8を有し、前方
巻枠6の外周に巻き付けられたコイルがブレード1の所
定の間隙に落とし込まれるように配置されている。前方
巻枠6及び後方巻枠7は、支持板5を介して巻枠支軸4
と一体に上下動する。
【0005】一方、支持筒3の外周には、電線9を繰り
出すフライヤ10が図示しない駆動機構により回転可能
に装着されている。更に、前方巻枠6にはプッシャ11
が挿通されており、このプッシャ11は図示しない駆動
機構により上下動して両巻枠6、7に巻き付けられたコ
イルを下方に落とし込むようになっている。
【0006】したがって、前方巻枠6及び後方巻枠7が
下降して、コイル挿入治具2の所定のブレード1の先端
部が、前方巻枠6の間隙8に挿入される。その状態でフ
ライヤ10が回転し、両巻枠6、7に電線9が巻き付ら
れてコイルが形成され、プッシャ11がそのコイルを下
方に落としてコイル挿入治具2のブレード1の所定の間
隙に挿入する。
【0007】その後、前方巻枠6及び後方巻枠7が上昇
して、コイル挿入治具2が所定角度回転し、再び前方巻
枠6及び後方巻枠7が下降して、今度は別のブレード1
が前方巻枠6の間隙8に挿入される。そして、上記と同
じ操作を繰り返し、ブレード1の別の間隙にコイルが挿
入される。こうして、必要数のコイルのループがそれぞ
れブレード1の所定の間隙に落とし込まれた状態とな
る。
【0008】なお、回転電機の種類によっては、前方巻
枠6及び後方巻枠7に、下方から上方に向けて順次拡径
する複数の巻段を設け、巻線時に巻枠を徐々に下降させ
ることによって、同心円状の複数のコイルを連続して形
成し、それらのコイルを順次対応するブレード1の間隙
に落とし込む方法も採用されている。
【0009】図5には、こうしてコイル挿入治具に落と
し込まれたコイルをステータコアのスロットに挿入する
方法が示されている。図において、1はブレード、2は
コイル挿入治具、12はブレード1の基部外周に配置さ
れたウェッジガイド、13はブレード1及びウェッジガ
イド12の基部を保持するホルダ、14はストリッパ、
15はストリッパ14の駆動軸、16はステータコア、
17はコイルを表している。
【0010】まず、同図(a)に示すように、コイル1
7が引き掛けられたブレード1の先端部にステータコア
16が嵌着される。このとき、ウェッジガイド12の上
端は、ステータコア16の下端面に当接される。
【0011】この状態で、同図(b)に示すように、駆
動軸15によってストリッパ14が押し上げられる。そ
の結果、コイル17は、ブレード1の間隙を通してステ
ータコア16の対応するスロットに押し込まれて挿入さ
れる。なお、その際同時に、図示しないウェッジプッシ
ャにより、ウェッジガイド12を通してウェッジがステ
ータコア16の対応するスロットに挿入される。
【0012】そして、同図(c)に示すように、ストリ
ッパ14がブレード1の上端に至ると、コイル17の上
方の端部がステータコア16の上端面から突出し、ブレ
ード1の先端から外側に抜け出す。こうしてコイル挿入
が終了すると、駆動軸15によってストリッパ14が下
降する。次いで、ステータコア16をブレード1から取
り外すことによって製品を得ることができる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】図5(a)、(b)、
(c)において、A−A’、B−B’は、コイル17の
下端及び上端のループのそれぞれ対向する点を表わして
いる。
【0014】図5(c)に示すように、A−A’のルー
プは、下端部Aがステータコア16の下端面より長く突
出し、上端部A’がステータコア16の上端面より短く
突出するように挿入される。逆に、B−B’のループ
は、下端部Bがステータコア16の下端面より短く突出
し、上端部B’がステータコア16の上端面より長く突
出するように挿入される。
【0015】ステータコア16の下端面より突出するコ
イルエンドの長さは、コイルの下端部がブレード1に引
き掛かっているのでそれ以上短くすることはできない
が、ステータコアの上端面より突出するコイルエンドの
長さは、コイルがブレード1の先端から抜けだせる長さ
であればよい。ところが、B’点のコイルエンドは、ス
テータコア16の上端面からかなり突き出た位置にあ
る。したがって、B−B’点のコイルは、もっと短い周
長でもステータコア16のスロットに挿入できるはずで
ある。
【0016】一般に、ステータコア16の端面から突出
するコイルエンドが長いほど、モータの性能は悪くなる
ことが知られている。そればかりでなく、コイルエンド
が長いと、後工程におけるコイルエンドの成形作業の手
間がかかることになる。したがって、ステータコア16
の端面から突出するコイルエンドの長さはできるだけ短
くすることが望まれている。
【0017】しかしながら、B−B’のコイルを短くす
るには、同一スロットに挿入するコイルの巻線操作の途
中で、巻枠の間隔を狭める必要がある。巻枠に巻段を設
けてコイルの周長を変える方法では、巻き始めた後にコ
イルの周長を段階的に長くすることは可能だが、コイル
の周長を短くすることは不可能である。そのようにすれ
ば、巻段が下方に向けて拡径されることとなり、コイル
を落とすことができなくなるからである。
【0018】一方、特開昭62−272846号に示さ
れるように、フライヤーの回転とは独立して巻枠支軸を
回転させ、その回転に連動するネジ機構を介して一対の
巻枠の間隔を変更できるようにした巻線装置も知られて
いる。この巻線装置では、巻線操作の途中でも巻枠の間
隔を変更できるので、上記のような要求に答えることは
可能である。しかし、この装置では、巻枠支軸をフライ
ヤーの回転とは独立して回転させ、巻枠支軸が回転して
も巻枠は固定されるような構造にする必要があるため、
装置の構造が非常に複雑化し、製造コストが高くなると
ともに、調整も難しくなる。
【0019】したがって、本発明の目的は、同一スロッ
トに挿入するコイルの巻線操作の途中でコイルの周長を
短くすることができ、それによってステータコアに挿入
したときのコイルエンドを短くすることができるように
した、構造簡単なコイル巻線装置を提供することにあ
る。
【0020】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明のコイル巻線装置は、環状に配列された複数
のブレードを有するコイル挿入治具と、このコイル挿入
治具の上方に配置された前方巻枠と、この前方巻枠に対
向して配置された後方巻枠と、前記一対の巻枠に電線を
巻き付けてコイルを形成するフライヤとを備えたコイル
巻線装置において、前記後方巻枠は、前記前方巻枠側に
位置する固定部と、この固定部に所定の距離で近接離反
可能に支持された可動部と、この可動部を前記固定部に
対して離す方向に付勢する弾性手段と、前記固定部と前
記可動部との距離を一定に保つ係脱可能な可動ストッパ
と、外側から押圧されたときこの可動ストッパの係合を
外すストッパ解除部材とで構成されており、前記フライ
ヤの巻線位置が、前記後方巻枠の前記ストッパ解除手段
より下方の位置から、前記ストッパ解除手段に当たる位
置へ変更されるように、前記一対の巻枠を巻線操作中に
下降させる昇降手段が設けられていることを特徴とす
る。
【0021】この場合、本発明の好ましい態様において
は、前記可動ストッパは、前記可動部に枢着され、その
一端が前記固定部に当接して前記固定部と前記可動部と
の距離が保たれるように、バネ付勢された第1のレバー
からなり、前記ストッパ解除部材は、同じく前記可動部
に枢着され、その一端が前記第1のレバーの他端に係合
し、その他端が前記可動部の外側に突出する第2のレバ
ーからなり、前記第2のレバーの他端を外側から押す
と、前記第2のレバーの回動に伴って前記第1のレバー
が回動し、前記第1のレバーの一端が前記固定部の当接
部から外れるように構成されている。
【0022】本発明の更に好ましい態様においては、前
記昇降手段は、前記フライヤの回転中心に配置された巻
枠支軸と、この巻枠支軸の下端に取付けられた、前記一
対の巻枠を支持する支持板と、前記巻枠支軸を軸方向に
移動させる手段とで構成されている。
【0023】
【作用】本発明においては、コイルの巻線操作の開始時
には、フライヤの巻線位置は、後方巻枠のストッパ解除
手段より下方の位置に設定される。その位置でフライヤ
が回転して前方巻枠及び後方巻枠の外周に巻線が施さ
れ、コイルが途中まで形成される。このコイルは、下方
に配置されたコイル挿入治具のブレードの所定の間隙に
順次落とされる。
【0024】そして、この巻線の途中で、前方巻枠及び
後方巻枠が下降し、フライヤの巻線位置が、後方巻枠の
ストッパ解除手段に当たる位置へ変更される。その結
果、ストッパ解除手段が巻線によって押圧され、可動ス
トッパの係合が外れて、後方巻枠を構成する可動部が、
弾性手段に抗して固定部に近接するように移動する。そ
の結果、前方巻枠及び後方巻枠の外周に巻き付けられる
コイルの周長が巻線の途中から短くなる。
【0025】こうして、ステータコアの所定のスロット
に挿入されるべきコイルの形成に際して、巻線の前半は
コイルの周長が長く、巻線の後半はコイルの周長が短く
なるように形成することが可能となる。そして、このコ
イルをコイル挿入装置によってステータコアのスロット
に押し込むと、図3に示されるように、ステータコアの
端面から突出するコイルエンドを短くすることができ
る。それによって、最終的に製造されるモータ等の性能
が向上すると共に、コイルエンドの成形作業も容易にな
る。
【0026】
【実施例】図1、2は、本発明によるコイル巻線装置の
一実施例の要部を示し、図1は可動ストッパが係合した
状態、図2は可動ストッパの係合が解除された状態を示
している。
【0027】図において、21は巻枠支軸であり、図示
しないフライヤ回転筒の中心に配置されている。巻枠支
軸21の下端には支持板22が固着されている。支持板
22には、前方巻枠23と後方巻枠24が取付けられて
いる。前方巻枠23は、支持板22に実質的に固定され
ており、図示しないコイル挿入治具のブレードが下方か
ら挿入される溝25を有している。
【0028】後方巻枠24は、前方巻枠23側に配置さ
れた固定部26と、この固定部26に対して近接離反可
能に支持された可動部27とで構成されている。固定部
26は、支持板22のガイドレール28に嵌合して、前
方巻枠23に向けてスライド可能に支持されたスライダ
26aと、このスライダ26aの下方に連接された板2
6bとで構成されている。
【0029】スライダ26aには、支持板22に取付け
られた軸受29に挿入支持されたネジ30が螺合して挿
通されており、このネジ30の端部に設けられたアダプ
タ31に、図示しない駆動装置の回転軸の端部を押し付
けて回すことによりネジ30を回転させると、後方巻枠
24が前方巻枠23に対して移動するようになってい
る。これは、ステータコアの厚さに応じて前方巻枠23
と後方巻枠24との間隔を変更し、コイルの周長を変化
させるためである。なお、フライヤが回転するときに
は、上記のような駆動装置の回転軸は退避させなければ
ならないので、この機構では巻線の途中に前方巻枠23
と後方巻枠24との間隔を変更することはできない。
【0030】固定部26には、ガイド棒32が取付けら
れており、このガイド棒32に可動部27がスライド可
能に支持されている。そして、固定部26と可動部27
との間には、本発明における弾性手段としての圧縮コイ
ルバネ40が介装され、可動部27を固定部26から常
時離す方向にバネ付勢している。ただし、ガイド棒32
の取付け部26dと、固定部26に挿入されたストッパ
ネジ26eによって、可動部27の可動範囲は規制され
ている。
【0031】可動部27には、L字状をなす第1のレバ
ー33が軸34によって枢着されている。図1の状態で
は、第1のレバー33の一端33aが固定部26に当接
し、可動部27がそれ以上固定部26に近接しないよう
に距離を保っている。この状態を維持すべく、第1のレ
バー33の一端33aと可動部27との間には、引張り
コイルバネ35が装着されている。なお、第1のレバー
33が引張りコイルバネ35に抗して回動すると、図2
に示すように、第1のレバー33の一端33aが固定部
26に形成された孔26cに入るようになっている。
【0032】また、可動部27には、同じくL字状をな
す第2のレバー36が軸37によって枢着されている。
第2のレバー36の一端36aは、第1のレバー33の
他端33bに係合している。更に、第2のレバー36の
他端36bは、第1のレバー33の他端33bの、コイ
ルバネ35による押圧力と、第2のレバー36の他端3
6bに装着された圧縮コイルバネ38の付勢力とによっ
て、可動部27の背面側に突出している。
【0033】したがって、第2のレバー36の他端36
bの突出部分を外方から押すと、第2のレバー36が上
記スプリング38に抗して回動し、その一端36aが第
1のレバー33の他端33bを押して、第1のレバー3
3がスプリング35に抗して回動する。その結果、第1
のレバー33の一端33aが固定部26に形成された孔
26cに入り、可動部27が上記押圧力によって固定部
26に近接するように移動し、図2に示すような状態と
なる。上記第1のレバー33が本発明における可動スト
ッパをなし、上記第2のレバー36が本発明におけるス
トッパ解除部材をなしている。
【0034】なお、巻枠支軸21は、図示しない移動手
段によって軸方向に移動し、それに伴って一対の巻枠2
3、24が昇降動作をするようになっている。この巻枠
支軸21を軸方向に移動させる構造としては、従来より
この種の巻線装置に採用されている構造、例えば前記特
開昭62−272846号に記載された構造を用いるこ
とができるので、その説明を省略する。
【0035】次に、この巻線装置の作用について説明す
ると、下方に図示しないコイル挿入治具が配置され、巻
枠支軸21が下降して一対の巻枠23、24が下降し、
前方の巻枠23の溝25にコイル挿入治具の所定のブレ
ードが挿入される。この状態で図示しないフライヤが回
転して巻線が開始されるが、そのとき、フライヤによる
巻線位置は、電線が後方巻枠24の第2のレバー36の
他端36bに当接しない位置、すなわち図1中のライン
1 に設定されている。
【0036】こうして図示しないフライヤが回転して前
方巻枠23及び後方巻枠24の外周に電線が巻き付けら
れてコイルが形成され、このコイルは図示しないコイル
挿入治具のブレードの所定の間隙に順次落とされる。な
お、このとき可動部27の第1のレバー33の一端33
aが後方巻枠24の固定部26に当接しているので、固
定部26と可動部27との距離は一定に保たれる。
【0037】そして、コイルが半分くらい形成される
と、巻線操作の途中で巻枠支軸21が更に下降して一対
の巻枠23、24が更に下降し、フライヤによる巻線位
置が、電線が後方巻枠24の第2のレバー36の他端3
6bに当接する位置、すなわち図2中のラインL2 に移
動する。
【0038】その結果、第2のレバー36の他端36b
が巻線によって押圧され、コイルバネ38に抗して第2
のレバー36が回動する。更に、第2のレバー36の一
端36aが第1のレバー33の他端を押して、第1のレ
バー33がコイルバネ35に抗して回動する。このた
め、図2に示すように、第1のレバ33の一端33aが
固定部26の孔26cに挿入され、可動部27がコイル
バネ40に抗して固定部26に近接するように移動す
る。こうして後方巻枠24の可動部27が前方巻枠23
に近付くので、前方巻枠23及び後方巻枠24に巻き付
けられるコイルの周長が短くなる。
【0039】フライヤが所定回数回転して目的とするコ
イルが形成されると、フライヤの回転が停止し、図示し
ないプッシャによってコイルがコイル挿入装置のブレー
ドの所定の間隙に落とし込まれる。こうして得られたコ
イルは、ブレードに引き掛けられた状態で下半部の周長
は長く、上半部の周長は短く形成されている。
【0040】次に、こうして得られたコイルをステータ
コアのスロットに挿入したときの状態について図3を参
照して説明する。
【0041】図3の装置は、既に説明した図5に示した
装置と全く同じであり、同図(a)はコイルをステータ
コアのスロットに挿入する前の状態、同図(b)はコイ
ルをステータコアのスロットに途中まで挿入した状態、
同図(c)はコイルをステータコアのスロットに完全に
挿入した状態を示している。なお、この工程は、図5で
説明した工程と全く同じであるから、その説明を省略す
ることにする。
【0042】図3(a)、(b)、(c)において、A
−A’、B−B’は、コイル17の下端及び上端のルー
プのそれぞれ対向する点を表わしている。本発明では、
コイル挿入治具2のブレード1にコイル17が引き掛け
られた状態で、下半部にあるA−A’のループの周長に
比べて、上半部にあるB−B’のループの周長の方がや
や短くなっている。
【0043】このコイル17をステータコア16のスロ
ットに挿入すると、同図(c)に示すように、A−A’
のループは、その下端部Aがステータコア16の下端面
から長く突出し、その上端部A’がステータコア16の
上端面から短く突出した状態となる。一方、B−B’の
ループは、その下端部Bがステータコア16の下端面か
ら短く突出しているが、全体の周長が短くされているの
で、その上端部B’においてもステータコア16の上端
面から短く突出した状態となる。
【0044】このように、本発明の巻線装置で形成した
コイルを挿入すると、ステータコア16の上端面から突
出するコイルエンドを全体的に短くすることができる。
その結果、このステータコア16を用いて作られるモー
タ等の回転電気機械の性能を向上させることができるば
かりでなく、後の工程におけるコイルエンドの成形作業
も容易になる。
【0045】なお、A−A’のループの周長に比べて、
B−B’のループの周長をどれだけ短くするか、言い換
えると、巻線操作の途中で後方巻枠24の可動部27を
固定部26にどれだけ近付けるかは、コイルの上半部の
ループがステータコア16のスロットに挿入でき、その
ループの上端部がブレード1の先端から抜けだせる範囲
で定められる。
【0046】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
比較的簡単な構造で、ステータコアの同一のスロットに
挿入されるべきコイルの周長が、巻線の途中から短くな
るように巻線することができる。こうして得られたコイ
ルをステータコアのスロットに挿入すると、ステータコ
アの端面から突出するコイルエンドを短くすることがで
き、それによって、最終的に製造されるモータ等の性能
が向上すると共に、コイルエンドの成形作業も容易にな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるコイル巻線装置の一実施例であっ
て、可動ストッパが係合した状態を示す要部断面図であ
る。
【図2】同実施例であって、可動ストッパの係合が解除
された状態を示す要部断面図である。
【図3】本発明の巻線装置で得られたコイルをステータ
コアのスロットに挿入する工程を示す説明図である。
【図4】従来のコイル巻線機の一例を示す正面断面図で
ある。
【図5】従来のコイル巻線装置で得られたコイルをステ
ータコアのスロットに挿入する工程を示す説明図であ
る。
【符号の説明】
1 ブレード 2 コイル挿入治具 16 ステータコア 17 コイル 21 巻枠支軸 22 支持板 23 前方巻枠 24 後方巻枠 26 固定部 27 可動部 32 ガイド棒 33 第1のレバー 35 引張りコイルバネ 36 第2のレバー 38 圧縮コイルバネ 40 圧縮コイルバネ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭56−15150(JP,A) 特開 昭51−112766(JP,A) 特開 昭48−65401(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02K 15/04

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 環状に配列された複数のブレードを有す
    るコイル挿入治具と、このコイル挿入治具の上方に配置
    された前方巻枠と、この前方巻枠に対向して配置された
    後方巻枠と、前記一対の巻枠に電線を巻き付けてコイル
    を形成するフライヤとを備えたコイル巻線装置におい
    て、 前記後方巻枠は、前記前方巻枠側に位置する固定部と、
    この固定部に所定の距離で近接離反可能に支持された可
    動部と、この可動部を前記固定部に対して離す方向に付
    勢する弾性手段と、前記固定部と前記可動部との距離を
    一定に保つ係脱可能な可動ストッパと、外側から押圧さ
    れたときこの可動ストッパの係合を外すストッパ解除部
    材とで構成されており、 前記フライヤの巻線位置が、前記後方巻枠の前記ストッ
    パ解除手段より下方の位置から、前記ストッパ解除手段
    に当たる位置へ変更されるように、前記一対の巻枠を巻
    線操作中に下降させる昇降手段が設けられていることを
    特徴とするコイル巻線装置。
  2. 【請求項2】 前記可動ストッパは、前記可動部に枢着
    され、その一端が前記固定部に当接して前記固定部と前
    記可動部との距離が保たれるように、バネ付勢された第
    1のレバーからなり、 前記ストッパ解除部材は、同じく前記可動部に枢着さ
    れ、その一端が前記第1のレバーの他端に係合し、その
    他端が前記可動部の外側に突出する第2のレバーからな
    り、 前記第2のレバーの他端を外側から押すと、前記第2の
    レバーの回動に伴って前記第1のレバーが回動し、前記
    第1のレバーの一端が前記固定部の当接部から外れるよ
    うに構成されている請求項1記載のコイル巻線装置。
  3. 【請求項3】 前記昇降手段は、前記フライヤの回転中
    心に配置された巻枠支軸と、この巻枠支軸の下端に取付
    けられた、前記一対の巻枠を支持する支持板と、前記巻
    枠支軸を軸方向に移動させる手段とで構成されている請
    求項1又は2記載のコイル巻線装置。
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