JP3497241B2 - 炭酸ヒドロキシアパタイトの製法 - Google Patents

炭酸ヒドロキシアパタイトの製法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は炭酸ヒドロキシアパタイ
ト組成物を形成するための方法に関する。とくに本発明
は、実質的に充分に緻密な半透明の炭酸ヒドロキシアパ
タイト組成物を形成する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ヒドロキシアパタイトは鉱物(minerals)
のアパタイト群の一員であり、化学式:Ca10(P
4 6 (OH)2 で示される。ヒドロキシアパタイト
は本質的には、1.67のCa/P比を有する、水酸化
物をもつリン酸カルシウムである。
【0003】合成ヒドロキシアパタイトCa10(P
4 6 (OH)2 は、多孔性の、粒状の、プラズマ溶
射された、および密度の高い形態で骨の置換材料として
用いられるものとして報告されている。研究によれば、
ヒドロキシアパタイトは骨の鉱物と構造上類似してい
る。しかしながら、ヒドロキシアパタイトは化学量論的
なリン酸カルシウムアパタイトの領域の1つである。ヒ
トおよび動物の骨の鉱物にはかなりの量の炭酸塩が含ま
れることが示されている。カーボネートグループ(carbo
nate group) は2つの部位、すなわちホスフェート部位
およびヒドロキシル部位(以下、それぞれB型およびA
型と称する)において置換できることが証明されてお
り、骨の鉱物はおもにB型のアパタイトである。構造的
には骨の鉱物と類似しているにもかかわらず、従来炭酸
アパタイトはバイオメディカルの領域において、主だっ
た適用がなされていない。
【0004】合成B型アパタイトは、強い塩基性の環境
でカルシウムイオン、ホスフェートイオンおよびカーボ
ネートイオンの混合による沈殿法によって製造される。
この方法によれば、種々のイオン濃度および溶液温度に
依存して、アパタイトの結晶の形態およびサイズの範囲
をうることができる。
【0005】沈殿したアパタイトを緻密なセラミックに
加工するには、2つの主たる段階、すなわち圧粉体(gre
en body)の作製ならびに焼結がある。圧粉体または未焼
結成形体(unfired compact) は、主として2つの方法に
よって製造される。すなわち、スリップ鋳込みと粉末の
押型への圧縮成形であり、通常これによって圧縮体に4
0〜60%の多孔性が生じる。焼結は、通常0.5×T
m(融点)より大の温度で圧粉体を加熱して高密度化す
ることであり、拡散過程の結果、表面領域でのドライビ
ング・フォース(driving forcce)の減少を伴う。アパタ
イトはバルクおよび粒子(grain) 境界拡散メカニズムに
より高密度化されると考えられる。粒子の成長は高密度
化と同時に、ならびに高密度化ののちに生じる過程であ
る。通常、硬さおよび破壊靭性などの特性を最適化する
ために、密度を最大とし、粒子サイズを最小とすること
が好ましい。しかしながら、粒子の成長はしばしば高密
度化のあいだに起こるので、粒子間の多孔性(intergran
ular porosity)は、粒子の境界が多孔性の領域を越えて
移る(migrate) 際に形成される。粒子の成長はしばしば
この多孔性の移動(removal) よりもエネルギー的に有利
である。よって、これまでに100%緻密なアパタイト
が焼結のみによって製造されたことはない。完全な高密
度化を促進するために焼結の際に外的な静水圧圧力を適
用することができ、この工程は高温静水圧圧縮成形と称
される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、高温静水圧
圧縮形成を含まずに半透明な組成物を製造する、実質的
に完全に緻密な炭酸ヒドロキシアパタイト組成物の製法
を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、理論密度の少
なくとも95%の密度を有する炭酸ヒドロキシアパタイ
ト組成物の製法であって、該製法が実質的に大気圧で圧
粉炭酸ヒドロキシアパタイト組成物を焼結することから
なり、圧粉炭酸ヒドロキシアパタイト組成物がCO3 2-
イオンを20重量%まで含有することおよび理論密度の
25〜60%までの圧粉密度を有すること、ならびに気
体1リットルあたり0.001〜0.10gまでの水を
含有する二酸化炭素中で750〜1450℃までの範囲
の温度にて焼結を行なうこと特徴とし、圧粉炭酸ヒドロ
キシアパタイト組成物を理論密度の少なくとも95%の
密度となるまで高密度化せしめるよう焼結温度が前記温
度範囲内から選択され、圧粉炭酸ヒドロキシアパタイト
組成物が理論密度の少なくとも95%の密度となるまで
高密度化せしめるのに充分な時間焼結される製法を提供
する。
【0008】
【実施例】本発明の製法において、理論密度の少なくと
も95%の密度を有し、好ましくは理論密度の98〜1
00%の密度を有する高密度化ヒドロキシアパタイト組
成物がえられる。圧粉炭酸ヒドロキシアパタイト組成物
を焼結する際の温度は、圧粉組成物の初期の炭酸塩、す
なわちCO3 2-の濃度および圧粉組成物の密度に依存す
るであろう。通常、圧粉組成物の炭酸塩濃度がより高い
ほど、また圧粉組成物の密度がより高いほど、実質的に
完全な高密度化が惹起こされる温度はより低くなる。
【0009】比較的低い焼結温度を用いることが、明ら
かに経済的な利点を提供することは評価されるであろ
う。したがって、前記焼結温度範囲、すなわち750〜
1450℃の下限あたりの温度で圧粉組成物を焼結する
ことが好ましく、好ましくは750〜1150℃の範囲
の温度で、圧粉組成物の炭酸塩含量および密度にしたが
って所望の最終組成物を提供するよう温度を選択して、
圧粉組成物を焼結することが好ましい。さらに前記範囲
内の温度で焼結することで、粒子の成長を最小にとど
め、100%緻密な材料が製造されると考えられる。
【0010】経済的な理由から低温で焼結することが好
ましいが、本発明の製法では1450℃までの温度、た
とえば1100〜1300℃の範囲の温度を用いてもよ
い。
【0011】圧粉炭酸ヒドロキシアパタイト組成物は、
好ましくは理論密度の30〜40%の圧粉密度および3
〜10重量%の炭酸塩含量を有する。
【0012】本発明の方法によって製造された炭酸ヒド
ロキシアパタイト組成物は、好ましくは3〜10重量%
の濃度のCO3 2-イオンをもち、4〜6重量%の濃度で
あることが生物学的アパタイトと等価であるので好まし
い。
【0013】その中で焼結が行なわれる「湿潤(wet) 」
二酸化炭素雰囲気は、二酸化炭素を蒸留水中に通してバ
ブリングすることにより調製してもよい。この方法によ
って製造される「湿潤」二酸化炭素の水の含量は、前記
した範囲内にあり、好ましくは気体1リットルあたり
0.01〜0.02gの範囲内にある。
【0014】充分に緻密な組成物を製造するのに必要と
される焼結時間は、焼結温度に依存するであろう。通
常、24時間まで、好ましくは10分間〜4時間の焼結
時間が、理論密度の少なくとも95%の密度を有する組
成物を製造するのに充分であろう。
【0015】本発明の焼結方法は、実質的に大気圧下で
行なわれる。すなわち、焼結のあいだ圧力は加えない
が、用いられる炉の特定の形状によっては大気圧よりわ
ずかに高い圧力が生じるかもしれない。
【0016】本発明の方法によって製造された組成物
は、理論密度の少なくとも95%を有し、好ましくは理
論密度の98〜100%の密度を有する。充分に緻密な
または実質的に充分に緻密な炭酸ヒドロキシアパタイト
組成物は、半透明である。
【0017】圧粉炭酸ヒドロキシアパタイト組成物の調
製は、当業者により知られている技術により行なわれて
もよい。たとえば、硝酸カルシウムおよびオルトリン酸
トリアンモニウムを水系溶媒中で、約8重量%まで炭酸
塩を含有するB型アパタイトを主につくるよう、35℃
にて水酸化アンモニウムを添加して塩基性(pH9より
大)とした種々の濃度の重炭酸ナトリウムと反応させる
とよい。ほかの方法としては、リン酸水素2ナトリウム
および重炭酸ナトリウムの混合物に酢酸カルシウムを添
加することがあげられる。さらにB型炭酸アパタイトを
主に調製するのに、約5.5重量%までの炭酸塩含量が
もたらされるように1カ月よりも長く、高度に炭酸塩化
された水中に化学量論的なヒドロキシアパタイトを浸す
ことによって調製してもよい。炭酸ヒドロキシアパタイ
トを製造するには、ほかにも多くの可能な方法があると
考えられるであろうが、すべての方法に、塩基性条件に
てカルシウムイオン、ホスフェートイオンおよびカーボ
ネートイオンまたはビカーボネートイオンを組合わせる
ことが含まれる。
【0018】前記の技術によって製造された炭酸ヒドロ
キシアパタイトを、好ましくは濾過ケーキをつくるため
に濾過し、そののち圧粉体をつくるために乾燥する。そ
の表面を横切る空気の流れを排除しつつ、たとえば0.
2g/分よりも小さい乾燥速度で溶媒を除去して濾過ケ
ーキがゆっくり乾燥されればより好ましく、有利であ
る。このことは、綿ウールの厚い層で濾過ケーキを包む
ことにより達成される。この綿ウールは、乾燥速度を減
じ、表面を横切る空気の流れを排除し、そして濾過ケー
キとともに自由に動くので収縮にともなう摩擦ストレス
の形成を妨げる。
【0019】本発明をさらに実施例をあげて説明する
が、本発明はもとよりこれら実施例になんら限定される
ものではない。
【0020】本発明の実施例において、圧粉密度の測定
は±3%以内で正確であると推定された。CO3 2-含量
の測定は、5重量%までのレベルにおいては±25%ま
でに限って正確であり、5重量%より上のレベルにおい
ては±20%までに限って正確であると推定された。
【0021】実施例1 炭酸ヒドロキシアパタイトは以下の方法にしたがって製
造した。pH9以上のオルトリン酸トリアンモニウムの
0.13M溶液を継続的に撹拌しながら4水素化硝酸カ
ルシウムの0.21M溶液に3℃にておよそ2時間にわ
たって滴下した。不溶性の不純物を除くために溶液を濾
過した。前記リン酸塩溶液に0.08Mの重炭酸ナトリ
ウムを添加し、えられた沈殿を24時間熟成し、取外し
可能な底部を備えたブフナー濾過器で濾過し、蒸留水中
で煮沸して再び濾過した。ブフナー濾過器の取外し可能
な底部によって、濾過ケーキになんら圧力をかけること
なく取出すことが可能となった。乾燥のあいだ成形体は
綿ウールの厚い層で包み、それによって乾燥速度(温度
勾配)を減じ、表面を横切る空気の流れを排除し、綿ウ
ールがサンプルとともに自由に動くので収縮の際の摩擦
ストレスの形成が妨げられた。形成体はいったん固まり
始めると、乾燥速度のむらを防ぐためにクランプにて吊
した。
【0022】この方法によって製造した炭酸ヒドロキシ
アパタイトの圧粉体は、2400CHNアナライザー
(パーキンエルマー社製)を用いて測定するとCO3 2-
イオンをおよそ4.0重量%含有し、理論密度の39%
の圧粉密度を有していた。密度および圧粉密度は、水を
置換することにより測定した。
【0023】圧粉体を1600STFチューブファーナ
ンス(tube furnance) (カーボライト(Carbolite) 社
製)の中で下記の4種の雰囲気中1250℃の温度で焼
結した。
【0024】(a)空気; (b)99.995%二酸化炭素; (c)気体1リットルあたりおよそ0.015gの水を
含有する「湿潤」空気 (d)気体1リットルあたりおよそ0.015gの水を
含有する「湿潤」二酸化炭素 すべてのばあいにおいて、圧粉体は1分間あたり2.5
℃の割合で昇温し、滞留時間(dwell time)4時間で加熱
した。サンプルを樹脂のなかに置き、研磨し、エッチン
グを行ない、ついで走査型電子顕微鏡を用いて調べた。
(a)、(b)、(c)および(d)それぞれの雰囲気
中で焼結を行なってえられた炭酸ヒドロキシアパタイト
組成物の微細構造の電子顕微鏡写真を図1に示す。ここ
で用いた拡大倍率は1500倍である。
【0025】乾燥した二酸化炭素中で焼結した炭酸ヒド
ロキシアパタイト組成物は、約10%の多孔性を有する
と思われ、一方「湿潤」二酸化炭素中で焼結したサンプ
ルは実質的に充分に緻密であった。「湿潤」空気中なら
びに空気のみの中で焼結した炭酸ヒドロキシアパタイト
組成物は、粒子間多孔性についてかなり類似していた。
「湿潤」二酸化炭素中で焼結した炭酸ヒドロキシアパタ
イト組成物が半透明であるのに対し、他の焼結条件下で
はすべて白色の不透明体がつくられた。
【0026】実施例2 圧粉体を下記の3つの雰囲気中で1150℃の温度にて
4時間焼結したことを除いては、実施例1の工程を繰返
した。
【0027】(a)空気; (b)99.995%二酸化炭素; (c)気体1リットルあたりおよそ0.015gの水を
含有する「湿潤」二酸化炭素 「湿潤」二酸化炭素雰囲気中でえられた炭酸ヒドロキシ
アパタイト組成物の微細構造の電子顕微鏡写真を図2に
示す。ここで用いた拡大倍率は5500倍である。図2
に示す微細構造を有するサンプルの半透明性を図3に示
す。図3、右に示すロゴマークが、2.8m±0.4m
の厚さのサンプルで覆われたばあい、図3、左に示すよ
うにサンプルを通してマークの図柄を目視することがで
き、用いたサンプルが半透明であることがわかる。
【0028】実施例1および2においてえられた焼結し
たサンプルの密度を以下の表1に示す。
【0029】
【表1】 実施例3 モデル240 XA CHNアナライザー(CECコン
トロール エクイプメント コーポレーション(CEC Con
trol Equipment Corporation) 製)を用いて測定すると
およそ7.8重量%のCO3 2-イオンを含有し、かつ理
論密度の32%の圧粉密度を有する圧粉炭酸ヒドロキシ
アパタイト組成物を、気体1リットルあたりおよそ0.
015gの水を含有する「湿潤」二酸化炭素中、700
〜1300℃の温度にて滞留時間4時間で、実施例1に
記載の手順にしたがって焼結した。
【0030】950〜1175℃の範囲の温度におい
て、サンプルの実質的に完全な高密度化が達成され、こ
こでえられたサンプルは半透明であった。
【0031】実施例4 2400 CHNアナライザー(パーキンエルマー社
製)を用いて測定するとおよそ11.5重量%のCO3
2-イオンを含有し、かつ理論密度の36%の圧粉密度を
有する圧粉炭酸ヒドロキシアパタイト組成物を、気体1
リットルあたりおよそ0.015gの水を含有する「湿
潤」二酸化炭素中、700〜1100℃の温度にて滞留
時間4時間で、実施例1に記載の手順にしたがって焼結
した。
【0032】750〜900℃の範囲の温度において、
サンプルの実質的に完全な高密度化が達成され、ここで
えられたサンプルは半透明であった。
【0033】実施例5 モデル240 XA CHNアナライザー(CECコン
トロール エクイプメント コーポレーション製)を用
いて測定するとおよそ5.8重量%のCO3 2-イオンを
含有し、かつ理論密度の35%の圧粉密度を有する圧粉
炭酸ヒドロキシアパタイト組成物を、気体1リットルあ
たりおよそ0.015gの水を含有する「湿潤」二酸化
炭素中、700〜1250℃の温度にて滞留時間4時間
で、実施例1に記載の手順にしたがって焼結した。
【0034】750〜1050℃の範囲の温度におい
て、サンプルの実質的に完全な高密度化が達成され、こ
こでえられたサンプルは半透明であった。
【0035】
【発明の効果】本発明によれば、「湿潤」二酸化炭素中
で、実質的に大気圧下で圧粉炭酸ヒドロキシアパタイト
組成物を焼結することにより、高温静水圧圧縮形成を含
まずに半透明な組成物を製造する、実質的に完全に高密
度化された炭酸ヒドロキシアパタイト組成物の製法を提
供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)空気中で1250℃にて焼結したサンプ
ルのセラミック材料の微細構造を示す電子顕微鏡写真で
ある。 (b)二酸化炭素中で1250℃にて焼結したサンプル
のセラミック材料の微細構造を示す電子顕微鏡写真であ
る。 (c)「湿潤」空気中で1250℃にて焼結したサンプ
ルのセラミック材料の微細構造を示す電子顕微鏡写真で
ある。 (d)「湿潤」二酸化炭素中で1250℃にて焼結した
サンプルのセラミック材料の微細構造を示す電子顕微鏡
写真である。
【図2】「湿潤」二酸化炭素中で1150℃にて焼結し
たサンプルのセラミック材料の微細構造を示す電子顕微
鏡写真である。
【図3】「湿潤」二酸化炭素中で1150℃にて焼結し
た半透明のサンプルの写真である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 セレナ ミシェル ベスト イギリス国、エムケー43 0ティーエ ス、ベドフォードシアー、リッジモン ト、ハイ ストリート 17、ジ オール ド マンス(番地なし) (72)発明者 ジェイク エドワード バラレット イギリス国、ビーエス15 6ディージ ー、ブリストル、ロングウェル グリー ン、ニードル コテージ(番地なし) (56)参考文献 特開 昭63−129057(JP,A) 特開 昭63−225509(JP,A) 特開 平3−16955(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C04B 35/447 C01B 25/32 A61L 27/00

Claims (14)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 理論密度の少なくとも95%の密度を有
    する炭酸ヒドロキシアパタイト組成物の製法であって、
    該製法が実質的に大気圧下で圧粉炭酸ヒドロキシアパタ
    イト組成物を焼結することからなり、該圧粉炭酸ヒドロ
    キシアパタイト組成物がCO3 2-イオンを20重量%ま
    で含有することおよび理論密度の25〜60%までの圧
    粉密度を有すること、ならびに気体1リットルあたり
    0.001〜0.10gまでの水を含有する二酸化炭素
    中で750〜1450℃までの範囲の温度にて焼結を行
    なうこと特徴とし、圧粉炭酸ヒドロキシアパタイト組成
    物を理論密度の少なくとも95%の密度となるまで高密
    度化せしめるよう焼結温度が前記温度範囲内から選択さ
    れ、圧粉炭酸ヒドロキシアパタイト組成物が理論密度の
    少なくとも95%の密度となるまで高密度化せしめるの
    に充分な時間焼結される製法。
  2. 【請求項2】 圧粉炭酸ヒドロキシアパタイト組成物が
    理論密度の30〜40%の密度を有する請求項1記載の
    製法。
  3. 【請求項3】 焼結温度が750〜1150℃の範囲に
    ある請求項1または2記載の製法。
  4. 【請求項4】 二酸化炭素が気体1リットルあたり0.
    01〜0.02gの水を含有する請求項1、2または3
    記載の製法。
  5. 【請求項5】 焼結が24時間を上限とする時間行なわ
    れる請求項1、2、3または4記載の製法。
  6. 【請求項6】 焼結が4時間を上限とする時間行なわれ
    る請求項5記載の製法。
  7. 【請求項7】 圧粉炭酸ヒドロキシアパタイト組成物が
    3〜10重量%の炭酸塩含量を有する請求項1、2、
    3、4、5または6記載の製法。
  8. 【請求項8】 炭酸ヒドロキシアパタイト組成物が4〜
    6重量%のCO3 2-イオンを含んでなる請求項1、2、
    3、4、5、6または7記載の製法。
  9. 【請求項9】 炭酸ヒドロキシアパタイト組成物が理論
    密度の98〜100%の密度を有する請求項1、2、
    3、4、5、6、7または8記載の製法。
  10. 【請求項10】 炭酸ヒドロキシアパタイト組成物が半
    透明である請求項9記載の製法。
  11. 【請求項11】 理論密度の少なくとも95%の密度を
    有する炭酸ヒドロキシアパタイト組成物の製法であっ
    て、該製法が実質的に大気圧で圧粉炭酸ヒドロキシアパ
    タイト組成物を焼結することからなり、圧粉炭酸ヒドロ
    キシアパタイト組成物が20重量%までのCO3 2-イオ
    ンを含有することおよび気体1リットルあたり0.00
    1〜0.10gの水を含有する二酸化炭素中で1000
    〜1450℃の範囲の温度にて、圧粉炭酸ヒドロキシア
    パタイト組成物が理論密度の少なくとも95%の密度と
    なるよう高密度化せしめるのに充分な時間焼結されるこ
    とを特徴とする炭酸ヒドロキシアパタイトの製法。
  12. 【請求項12】 焼結温度が1100〜1300℃の範
    囲である請求項11記載の製法。
  13. 【請求項13】 二酸化炭素が気体1リットルあたり
    0.01〜0.02gの水を含有する請求項11または
    12記載の製法。
  14. 【請求項14】 炭酸ヒドロキシアパタイト組成物が4
    〜6重量%のCO3 2-イオンを含んでなる請求項11記
    載の製法。
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