JP3496190B2 - 圧電振動ジャイロ用振動子 - Google Patents
圧電振動ジャイロ用振動子Info
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Description
手振れ防止装置や自動車のナビゲーションシステム等に
用いられるジャイロスコープであって、詳しくは棒状屈
曲振動を利用した圧電振動ジャイロ用振動子に関する。
る物体に回転角速度が与えられると、その振動方向と直
角な方向にコリオリ力を生ずるという力学現象を利用し
たジャイロスコープに属される。
る二つの方向の励振とその検出とが可能であるように構
成した振動系において、一方の振動を励振した状態で、
振動子自身を二つの振動面が交わる線と平行な軸を中心
軸として回転させると、上述したコリオリ力の作用によ
り、この振動と直角な方向に力が働き、他方の振動が励
振される。この振動の大きさは入力側の振動の大きさ及
び回転角速度に比例するため、入力電圧が一定の場合に
は、出力電圧の大きさから回転角速度の大きさを求める
ことができる。
れている振動子を斜視図により示したもので、図5は、
その振動子に備えられる電極のパターンを展開図により
示したものである。この振動子では、円柱状圧電セラミ
ック1の外周面上の円周を6等分する位置にその長さ方
向と平行に6本の帯状電極2,3,4,5,6,7が形
成されている。例えば6つの帯状電極を有する圧電振動
ジャイロを構成する場合、これらの各帯状電極を互いに
一つおきに接続することにより、2端子として分極処理
を施した後、一つおきの帯状電極2,4,6を接続して
共通アース用とし、残りの帯状電極のうちの帯状電極3
を駆動用,更に帯状電極5,7を検出用とする。
り付け支持固定した圧電振動ジャイロを斜視図により示
したものである。この圧電振動ジャイロの場合、リード
線14は合計4本必要であり、これらのリード線14は
それぞれ駆動用に1本,検出用に2本,共通アース用に
1本用いられている。因みに、リード線14の半田部1
5はそれぞれの電極上であって、振動子の屈曲振動の節
線上に設けられる。又、この圧電振動ジャイロの場合、
検出用帯状電極5,7の対称性を考慮して駆動用帯状電
極3が真下に,共通アース用帯状電極6が真上に位置さ
れるように支持固定することによって、良好なジャイロ
特性を得ている。
構造的にリード線14の半田付け位置が円柱状圧電セラ
ミック1の外周側面全体に及ぶ上、その半田付け位置が
屈曲振動の節点の位置に一致されるものであるため、振
動子を支持固定後にリード線14を半田付けすることが
できない。又、予めリード線14を取り付けて振動子を
支持固定する場合にも、リード線14の断線を防ぐため
に、取り扱いに細心の注意が必要になり、組み立て作業
に手間がかかる。
動ジャイロも開発されている。図7は、従来の他の圧電
振動ジャイロ用振動子を斜視図により示したもので、図
8はその振動子に備えられる電極のパターンを展開図に
より示したものである。
の外周面上の円周を6等分する位置にその長さ方向と平
行に6本の帯状電極8,9,10,11,12,13が
形成されている。このうち、帯状電極9,11,13は
共通アース用として、帯状電極8は駆動用として、更に
帯状電極10,12は検出用として用いられている。こ
こでは上述した圧電振動ジャイロにおける構造的問題の
回避対策として、図7に示すように各帯状電極のリード
線用取り出し端子を円柱状圧電セラミック1の外周側面
全体における片半分,即ち、その1/2の領域内に位置
されるように形成している。
り付け支持固定した圧電振動ジャイロを斜視図により示
したものである。この圧電振動ジャイロの場合、駆動用
帯状電極8の延在方向における中心線と円柱状圧電セラ
ミック1自体の中心軸線とを含む平面に対して検出用帯
状電極10,12が対称の位置に形成されている。
電振動ジャイロの場合、駆動用帯状電極8におけるリー
ド線用取り出し端子が円柱状圧電セラミック1の外周側
面における半田付け位置を引き回し、対称性が損われる
構造となるため、図6に示す圧電振動ジャイロと比較し
た場合、検出のバランスが不利になり易いという欠点が
ある。
れたもので、その技術的課題は、組み立てを容易に行い
得ると共に、ジャイロ特性及び対称性の優れた圧電振動
ジャイロ用振動子を提供することにある。
圧電セラミックの外周側面に、該円柱状圧電セラミック
の長さ方向と平行に複数個の帯状電極を形成した圧電振
動ジャイロ用振動子において、複数個の帯状電極は、駆
動用,検出用,及び共通アース用を含み、該駆動用帯状
電極を中心として該検出用帯状電極の二つのものを対称
形に配置し、且つ該駆動用帯状電極及び該二つの検出用
帯状電極の間に該共通アース用帯状電極の複数のものを
対称形に配置すると共に、該二つの検出用帯状電極の先
端部を対称性を保ったまま該駆動用帯状電極の方向に延
在させ、且つ該複数の共通アース用帯状電極の先端部を
該駆動用帯状電極の延在側とは反対側で円周方向に接続
して成り、更に、複数個の帯状電極における先端部に持
たされるリード線用取り出し端子は、円柱状圧電セラミ
ックの外周側面における片半分領域内に設けられた圧電
振動ジャイロ用振動子が得られる。
ロ用振動子におけるリード線用取り出し端子にリード線
を接続して成る圧電振動ジャイロが得られる。
イロ用振動子について図面を参照して詳細に説明する。
ジャイロ用振動子を斜視図によって示したもので、図2
はその振動子に備えられる電極のパターンを展開図によ
り示したものである。
ック1の外周面上の円周を6等分する位置にその長さ方
向と平行に6本の帯状電極16,17,18,19,2
0,21が形成されている。このうち、帯状電極17,
19,21は共通アース用として、帯状電極16は駆動
用として、更に帯状電極18,20は検出用として用い
られている。
と同様に分極処理されるが、検出用帯状電極18,20
と共通アース用帯状電極17,19,21とが駆動用帯
状電極16の延在方向における中心線と円柱状圧電セラ
ミック1の中心軸線とを含む平面に対して対称形を成す
ように、各帯状電極が円柱状圧電セラミック1の外周側
面上に形成されている。
おける対称性を確保すべく、駆動用帯状電極16には円
柱状圧電セラミック1の長さ方向と平行な位置にリード
線用取り出し端子R1を形成し、検出用帯状電極20と
検出用帯状電極18とに関ししては、それぞれ円柱状圧
電セラミック1の長さ方向と垂直な方向に対称性を持
ち、且つ互いに離間して円周方向に延在するようにリー
ド線用取り出し端子R2,R3を形成している。更に、
共通アース用帯状電極17,19,21には円柱状圧電
セラミック1の円周方向に沿うようにリード線用取り出
し端子R2,R3と反対側の位置で互いに接続されたリ
ード線用取り出し端子R4を形成している。即ち、ここ
での各帯状電極は、駆動用帯状電極16を中心として検
出用帯状電極18,20を対称形に配置し、且つ駆動用
帯状電極16及び検出用帯状電極18,20の間に共通
アース用帯状電極17,19,21を対称形に配置する
と共に、検出用帯状電極18,20の先端部を対称性を
保ったまま駆動用帯状電極16の方向に延在させ、且つ
共通アース用帯状電極17,19,21の先端部を駆動
用帯状電極16の延在側とは反対側で円周方向に接続し
て成るもので、更に、各帯状電極における先端部に持た
されるリード線用取り出し端子R1,R2,R3,R4
は、何れも円柱状圧電セラミック1の外周側面における
片半分領域内に設けられる。
て取り付け支持固定した圧電振動ジャイロを斜視図によ
り示したものである。この圧電振動ジャイロでは、駆動
用帯状電極16と、検出用帯状電極18,20と、共通
アース用帯状電極21とに関する何れのリード線用取り
出し端子R1,R2,R3,R4も円柱状圧電セラミッ
ク1の外周側面における1/3の領域内に形成され、各
リード線用取り出し端子R1,R2,R3,R4上にお
いてリード線14との間で接続を行うための半田部15
がそれぞれ円柱状圧電セラミック1の屈曲振動の節点線
上に形成されている。
置され、共通アース用帯状電極17,21が駆動用帯状
電極16を挟んでこれよりもやや下位に配置されてい
る。又、共通アース用帯状電極19は真下に配置され、
検出用帯状電極18と検出用帯状電極20とは共通アー
ス用帯状電極19を挟んでこれによりもやや上位に配置
されている。
持固定は円柱状圧電セラミック1のほぼ下半分でなされ
るため、各帯状電極におけるリード線引き出し端子R
1,R2,R3,R4をその上半分の領域内に形成すれ
ば、振動子の支持固定後にリード線14の取り付けが可
能となる。即ち、実施例では組み立ての作業性を考慮
し、リード線用引き出し端子R1,R2,R3,R4を
円柱状圧電セラミック1の長さ方向において真上に位置
される駆動用帯状電極16の中心線を基準に円柱状圧電
セラミック1の外周側面におけるほぼ1/3の領域内に
形成したが、この範囲は片半分(1/2)以内の領域で
あれば良い。
対称性を考慮した上で各帯状電極におけるリード線引き
出し端子を振動子に形成しているので、振動子を支持固
定した後にリード線を取り付けられるようになる。これ
により、圧電振動ジャイロの組み立てが簡易化されると
共に、ジャイロ特性も損なわれず、ワイヤーボンディン
グ等の量産性の高いリード線接続方法を採用することが
可能となる。結果として、圧電振動ジャイロの組立の作
業性及び生産性が大幅に改善される。
動子を示した斜視図である。
を示した展開図である。
支持固定した圧電振動ジャイロを示した斜視図である。
図である。
を示した展開図である。
支持固定した圧電振動ジャイロを示した斜視図である。
斜視図である。
を示した展開図である。
支持固定した圧電振動ジャイロを示した斜視図である。
通アース用帯状電極 14 リード線 15 半田部 R1〜R4 リード線用取り出し端子
Claims (2)
- 【請求項1】 円柱状圧電セラミックの外周側面に、該
円柱状圧電セラミックの長さ方向と平行に複数個の帯状
電極を形成した圧電振動ジャイロ用振動子において、前
記複数個の帯状電極は、駆動用,検出用,及び共通アー
ス用を含み、該駆動用帯状電極を中心として該検出用帯
状電極の二つのものを対称形に配置し、且つ該駆動用帯
状電極及び該二つの検出用帯状電極の間に該共通アース
用帯状電極の複数のものを対称形に配置すると共に、該
二つの検出用帯状電極の先端部を対称性を保ったまま該
駆動用帯状電極の方向に延在させ、且つ該複数の共通ア
ース用帯状電極の先端部を該駆動用帯状電極の延在側と
は反対側で円周方向に接続して成り、更に、前記複数個
の帯状電極における前記先端部に持たされるリード線用
取り出し端子は、前記円柱状圧電セラミックの外周側面
における片半分領域内に設けられたことを特徴とする圧
電振動ジャイロ用振動子。 - 【請求項2】 請求項1記載の圧電振動ジャイロ用振動
子における前記リード線用取り出し端子にリード線を接
続して成ることを特徴とする圧電振動ジャイロ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18624893A JP3496190B2 (ja) | 1993-07-28 | 1993-07-28 | 圧電振動ジャイロ用振動子 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18624893A JP3496190B2 (ja) | 1993-07-28 | 1993-07-28 | 圧電振動ジャイロ用振動子 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0743164A JPH0743164A (ja) | 1995-02-10 |
JP3496190B2 true JP3496190B2 (ja) | 2004-02-09 |
Family
ID=16184949
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP18624893A Expired - Fee Related JP3496190B2 (ja) | 1993-07-28 | 1993-07-28 | 圧電振動ジャイロ用振動子 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3496190B2 (ja) |
-
1993
- 1993-07-28 JP JP18624893A patent/JP3496190B2/ja not_active Expired - Fee Related
Non-Patent Citations (1)
Title |
---|
近野 正,圧電形の振動ジャイロ・方向センサー,昭和61年度文部省科学研究費補助金(一般研究(B))研究成果報告書,課題番号No.60460142,日本,1987年3月,76−77頁 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0743164A (ja) | 1995-02-10 |
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