JP3495470B2 - 内燃機関制御装置 - Google Patents

内燃機関制御装置

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JP3495470B2
JP3495470B2 JP22542595A JP22542595A JP3495470B2 JP 3495470 B2 JP3495470 B2 JP 3495470B2 JP 22542595 A JP22542595 A JP 22542595A JP 22542595 A JP22542595 A JP 22542595A JP 3495470 B2 JP3495470 B2 JP 3495470B2
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【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】この発明は、内燃機関に吸入
される空気の湿度に応じて制御点火時期(ECUで演算
された制御目標となる点火時期)や制御燃料噴射量を最
適化することにより、内燃機関(すなわちエンジン)の
出力性能の向上およびノッキング(以下、ノックとい
う)の抑制を実現した内燃機関制御装置に関するもので
ある。 【0002】 【従来の技術】従来より、湿度に応じて制御点火時期や
制御燃料噴射量を最適化することを目的とした内燃機関
制御装置としては、たとえば特公平3−66511号公
報に開示されたものがある。上記公報に開示された内燃
機関制御装置は、吸入空気の湿度およびエンジンの負荷
状態を検出し、吸入空気が高湿度になると制御点火時期
を進角させるとともに、その進角の割合を負荷状態の大
小に応じて補正することにより、低負荷時の過進角を防
止するように構成されている。 【0003】次に、図18を参照しながら、従来の内燃
機関制御装置について説明する。図18は制御点火時期
を演算設定するための従来の内燃機関制御装置の概略構
成を示すブロック図である。図において、クランク角セ
ンサ1、圧力センサ2および湿度センサ5は、運転状態
を示す各種センサを構成しており、制御点火時期を演算
するための各種センサ情報を出力する。 【0004】回転数センサとしての機能を含むクランク
角センサ1は、エンジンのクランクシャフトの回転を検
出して回転角度θを出力する。負荷センサとして機能す
る圧力センサ2は、吸気通路の吸気負圧をエンジンの負
荷状態Lとして検出する。湿度センサ5は、エンジンに
吸入される空気の湿度Mを検出する。回転数検出回路3
0は、クランク角センサ1で検出される回転角度θに基
づいて、クランク角周期を演算してエンジンの回転数R
eを検出する。 【0005】基本点火時期決定手段として機能する遅角
量制御回路31は、制御点火時期の遅角量Qdを運転状
態に応じたマップデータとしてあらかじめ記憶した記憶
手段(図示しないメモリ)を含み、負荷状態Lおよび回
転数Reに応じて遅角量Qdの記憶値を読み込み決定す
るとともに、決定した遅角量Qdを補正演算用の演算回
路32に出力する。 【0006】補正率発生回路33は、制御点火時期の補
正率Ckを湿度Mに応じたマップデータとしてあらかじ
め記憶した記憶手段(図示せず)を含み、湿度センサ5
で検出された湿度Mに応じて補正率Ckの記憶値を読み
込み決定する。たとえば、高湿度状態になれば、制御点
火時期を進角させるように、遅角量制御回路31で決定
された遅角量Qdを小さくするための補正率Ckを読み
込み決定する。 【0007】補正率修正回路34は、負荷状態Lに応じ
て補正率Ckを補正し、修正された補正率Dkを演算回
路32に出力する。たとえば、負荷状態Lが低負荷を示
すほど、吸入空気の湿度Mの高低に対する補正率Ckの
変動を少なくするように、負荷状態Lに応じた所定の係
数を補正率Ckに乗じて、修正された補正率Dkを出力
する。 【0008】演算回路32は、遅角量制御回路31で決
定された遅角量Qdと、補正率修正回路34で修正され
た補正率Dkとの両方に基づいて、回転数Reおよび負
荷状態Lに応じた最終的な遅角量QD(制御点火時期)
を決定するための補正演算を行い、演算された遅角量Q
Dをイグナイタ14aに出力する。たとえば、湿度Mが
高湿度状態を示すほど遅角量QDを少なく(進角側に補
正)し、且つ、湿度Mの変化に対する変動割合が高負荷
時よりも低負荷時において小さくなるような遅角量QD
を演算する。なお、各種パラメータ記憶値の決定および
演算等を行う各回路31〜34は、マイクロコンピュー
タからなるECUにより構成されている。 【0009】イグナイタ14aは、クランク角センサ1
から入力されるクランクシャフトの回転角度θと、演算
回路32から入力された遅角量QDとに基づいて、制御
点火時期に対応した点火信号Qiを出力する。たとえ
ば、各気筒毎の圧縮行程の上死点(Top Dead
Center:以下、TDCと記す)の一定角度前(進
角側)で出力される基準信号を起点として、遅角量QD
だけクランクシャフトが回転したときに点火信号Qiを
出力し、点火コイル14bを介して点火プラグ14cに
放電を行わせる。 【0010】次に、図18のように構成された従来の内
燃機関制御装置の動作について説明する。まず、回転数
検出回路30は、クランク角センサ1から出力される回
転角度θに基づいて、所定クランク角の周期を演算する
ことにより、回転数Reを決定する。続いて、遅角量制
御回路31は、回転数検出手段30の出力信号すなわち
回転数Reと、圧力センサ2の出力信号すなわち負荷状
態L(吸気負圧)とに基づいて、回転数Reおよび負荷
状態Lに応じた遅角量Qd(点火時期)を決定する。 【0011】一方、補正率発生回路33は、湿度センサ
5の出力信号すなわち湿度Mに基づいて、高湿度状態の
場合に遅角量Qdを少なく(制御点火時期を進角)する
ための補正率Ckを記憶手段から読み出し、湿度Mに応
じた補正率Ckを補正率修正回路34に出力する。 【0012】補正率修正回路34は、圧力センサ2から
の負荷状態Lが高負荷状態を示す場合には、補正率Ck
をさらに小さい(遅角量Qdをさらに進角側に補正す
る)補正率Dkに修正し、低負荷状態を示す場合には、
補正率Ckよりも大きい(遅角量Qdの進角度を小さく
して遅角側に補正する)補正率Dkに修正し、修正済み
の補正率Dkを演算回路32に出力する。 【0013】演算回路32は、遅角量制御回路31によ
り決定された遅角量Qdを、湿度Mおよび負荷状態Lに
応じて補正率修正回路34により修正された補正率Dk
で補正し、最終的な遅角量QD(制御点火時期)をイグ
ナイタ14aに出力する。これにより、イグナイタ14
aから最適なタイミングで点火信号Qiが出力され、点
火プラグ14cにおいて、点火信号Qiに基づく実際の
点火時期の制御が行われる。 【0014】このように、回転数Reおよび負荷状態L
に応じた遅角量Qdを、湿度Mおよび負荷状態Lに応じ
た補正率Dkで補正して制御点火時期(遅角量QD)を
決定することにより、高湿度且つ高負荷時においては燃
焼遅れを補償して出力性能および燃費性能を向上するこ
とができ、高湿度且つ低負荷時においては過進角を防止
してエンジンの失火を防止することができる。 【0015】しかしながら、上記のように構成された従
来の内燃機関制御装置では、高湿度状態において制御点
火時期を進角させる制御を主体としており、高負荷状態
では、最大トルクを得る最小点火進角量(Minimu
m Spark Advance for Best
Torque:以下、MBTと記す)の設定値が、進角
側でノックが発生し易くなる理由により制限されてい
る。 【0016】したがって、高湿度状態でノックが発生し
にくい状態においては、できるだけ最小点火進角量MB
Tに近づけるために進角量を増加させ、低負荷時の基本
点火時期は、最小点火進角量MBTの設定が行われてい
ることから、制御点火時期を過進角させないように、進
角量を減少させるように制御される。 【0017】しかし、基本点火時期は、一般的に、高負
荷状態ではノック限界にわずかな余裕度を持たせて設定
されているが、高回転域では高負荷状態であってもノッ
クが発生しにくいため、最小点火進角量MBTに設定さ
れている。また、オクタン価の高い燃料使用を前提とし
た内燃機関においては、ノックが発生しにくいことか
ら、大半の運転領域で最小点火進角量MBTに設定され
ているため、高負荷域での進角量の増加や燃料性状を無
視した一定の進角補正量は、内燃機関の損傷および出力
性能の低下を引き起こすことになる。 【0018】また、湿度Mが異なった場合には、吸入空
気中の水分含有量および燃焼に寄与する酸素濃度が変化
するが、吸入空気量検出手段(図示せず)や吸気負圧検
出手段(圧力センサ2)の検出結果(負荷状態L)から
はその変化を認識することはできない。 【0019】したがって、実際のシリンダ内空気充填効
率(負荷)と、負荷検出手段すなわち圧力センサ2で得
られた負荷状態Lとは互いに異なった値を示し、異なっ
た負荷条件の基本点火時期をベースとして制御点火時期
の補正制御を実行することになる。この結果、低負荷域
においても、実際に制御される制御点火時期は、高負荷
域と同様に最小点火進角量MBTからずれるので、低負
荷域で進角量を低減した場合には出力性能を十分に向上
することができない。 【0020】また、内燃機関のアイドリング(以下、ア
イドルという)運転状態においては、消費燃料を極力少
なくするために極低回転での運転が行われるが、エアコ
ン等の電気負荷のオンオフ等による回転低下ストールや
吹き上がりを防止するために、点火時期フィードバック
制御(トルク調整)を実行して回転数Reの安定化およ
び静粛性を向上するように制御されている。したがっ
て、このようなアイドル回転数フィードバック制御中に
おいて、湿度Mに応じた制御点火時期の補正を実行した
場合には、制御性能を劣化させることがある。 【0021】さらに、湿度Mが低下すると、燃焼効率の
向上によって燃焼温度が高くなることからノックが発生
し易くなるため、負荷状態Lに応じた進角補正では対応
しきれなくなるうえ、空燃比が酸素濃度の増加にともな
ってリーン化する現象が生じるので、これらを改善しな
ければ出力性能の低下を防止することはできない。 【0022】 【発明が解決しようとする課題】従来の内燃機関制御装
置は以上のように、ノックが発生しにくい高湿度状態で
は進角量を増加させて制御点火時期を最小点火進角量M
BTに近づけ、低負荷時では過進角させないために進角
量を減少し、ノックが発生しにくい高回転域で、ならび
にオクタン価の高い燃料を使用した場合には、大半の運
転領域で基本点火時期を最小点火進角量MBTに設定し
ており、高負荷域での進角量の増加や燃料性状を無視し
た一定の進角補正量を用いているので、内燃機関の損傷
や出力性能の低下を引き起こすおそれがあるという問題
点があった。 【0023】また、吸入空気中の湿度Mが変化した場合
には、圧力センサ2からの負荷状態Lに基づいて湿度M
の変化を認識することができず、異なった負荷条件の基
本点火時期に基づいて補正制御することになり、低負荷
域での制御点火時期が高負荷域と同様に最小点火進角量
MBTからずれるので、低負荷域で進角量を低減した場
合に出力性能を十分に向上することができないという問
題点があった。 【0024】また、アイドル時の極低回転運転において
は、常にフィードバック制御が行われているので、湿度
Mに応じた制御点火時期の補正を実行した場合に制御性
能を劣化させるおそれがあるという問題点があった。 【0025】さらに、湿度Mが低下した場合には、燃焼
温度が高くなってノックが発生し易くなるので、負荷状
態Lに応じた進角補正では対応しきれず、空燃比が酸素
濃度の増加にともなってリーン化することから、出力性
能が低下するおそれがあるという問題点があった。 【0026】この発明は上記のような問題点を解決する
ためになされたものであり、全域負荷条件下における湿
度変化に追従して、制御点火時期を最小点火進角量MB
Tに近づける進角制御を行い、ノックによる損傷を防止
するとともに、出力性能を最適化した内燃機関制御装置
を得ることを目的とする。 【0027】また、この発明は、全域負荷条件下にて湿
度変化に追従して空燃比のずれを補正する燃料制御を行
い、ノックによる損傷を防止するとともに、燃焼効率の
向上および空燃比の最適化による燃費向上を実現した内
燃機関制御装置を得ることを目的とする。 【0028】また、この発明は、全域負荷条件下にて湿
度変化に追従して、制御点火時期を最小点火進角量MB
Tに近づける進角制御を行い、ノックによる損傷を防止
するとともに、出力性能を最適化した内燃機関制御装置
を得ることを目的とする。 【0029】また、この発明は、燃料の性状にかかわら
ず、ノックを発生させない進角制御を行い、ノックによ
る損傷を防止するとともに、出力性能や燃焼効率の向上
および空燃比の最適化による燃費向上を実現した内燃機
関制御装置を得ることを目的とする。 【0030】また、この発明は、補正量の学習機能を付
加することにより、環境や季節の変化および内燃機関の
経年変化によるずれを補償して最適制御を実現し、ノッ
クによる損傷を防止するとともに、出力性能の劣化を抑
制することのできる内燃機関制御装置を得ることを目的
とする。 【0031】 【課題を解決するための手段】この発明に係る内燃機関
制御装置は、内燃機関の運転状態に応じて制御点火時期
を演算する内燃機関制御装置において、内燃機関の負荷
状態を検出する負荷検出手段と、内燃機関の回転数を検
出する回転数検出手段と、内燃機関の温度を検出する温
度検出手段と、内燃機関に吸入される空気の湿度を検出
する湿度検出手段と、制御点火時期の過進角によるノッ
クが発生したことを検出するノック検出手段と、運転状
態に応じた最適な基本点火時期をマップデータとしてあ
らかじめ記憶した基本点火時期記憶手段と、負荷状態お
よび回転数に応じて基本点火時期を読み込み決定する基
本点火時期決定手段と、湿度に応じて制御点火時期を補
正するための点火時期補正量を決定する点火時期補正量
演算手段と、内燃機関の負荷状態、回転数および温度の
うちの少なくとも1つに応じて、制御点火時期に対する
点火時期補正量の反映率を決定する反映率演算手段と、
基本点火時期、点火時期補正量および反映率に基づいて
制御点火時期を決定する制御点火時期演算手段と、点火
時期補正量を修正するための学習修正値を湿度に応じた
マップデータとしてあらかじめ記憶した学習修正値記憶
手段と、運転状態により決定される学習実行条件を満足
した場合に、ノック検出手段からのノック検出信号に応
じて、学習修正値を補正して学習修正値記憶手段に更新
記憶させる学習手段とを備え、点火時期補正量演算手段
および反映率演算手段は、ノックが検出された場合に、
点火時期補正量または反映率の少なくとも一方をノック
抑制方向に補正し、学習手段は、学習修正値を用いて点
火時期補正量を修正して制御用の点火時期補正量を決定
するとともに、ノックを生じさせるノック限界のずれを
補正するための学習修正値を湿度に応じて決定し、制御
点火時期演算手段は、制御用の点火時期補正量に基づい
て、湿度に応じて補正された制御点火時期を決定する
のである。 【0032】 【0033】 【0034】 【0035】 【0036】 【0037】 【0038】 【発明の実施の形態】実施の形態1. 以下、この発明の実施の形態1について詳細に説明す
る。図1はこの発明の実施の形態1に関連した内燃機関
制御装置の概略機能構成を示すブロック図であり、回転
数検出手段1Aは、前述のクランク角センサ1および回
転数検出回路30に対応しており、負荷検出手段2Aお
よび湿度検出手段5Aは、前述の圧力センサ2および湿
度センサ5にそれぞれ対応しており、点火装置14は、
イグナイタ14a、点火コイル14bおよび点火プラグ
14cに対応している。 【0039】すなわち、内燃機関の回転速度を検出する
回転数検出手段1Aは、所定のクランク角毎にパルス状
の角度信号θを発生するクランク角センサ1(図18参
照)と、内燃機関の回転速度に応じた電圧信号を回転数
Reとして発生する回転数検出回路30(図18参照)
とを含む。回転数検出手段1Aから出力される回転角度
θ(図示せず)は、前述と同様に点火装置14に入力さ
れてもよい。 【0040】また、負圧状態Lを検出する負荷検出手段
2Aは、吸気管に流れる空気量を計測するエアーフロー
センサ(図示せず)や、吸気管内の吸気負圧を計測する
圧力センサ2(図18参照)、または、スロットル弁
(図示せず)の開度を計測するスロットルポジションセ
ンサ(図示せず)等からなり、空気量、吸気負圧または
スロットル開度等の各種センサ信号を負荷状態Lとして
検出する。 【0041】温度検出手段3は、内燃機関を冷却する冷
却水の温度を計測する水温センサ(図示せず)や、潤滑
油の温度を計測する油温センサ(図示せず)等からな
り、内燃機関の温度情報を示すセンサ信号から内燃機関
の温度Tを検出する。湿度検出手段5Aは、大気中また
は吸気管を流れる吸入空気の湿度Mを計測する湿度セン
サ5(図18参照)からなり、湿度情報を示すセンサ信
号から湿度Mを検出する。 【0042】基本点火時期決定手段10は、回転数Re
および負荷状態Lに対する標準大気条件下での最適な基
本点火時期Qo(最小点火進角量MBTに相当)をマッ
プデータとしてあらかじめ記憶した記憶手段(図示せ
ず)を含み、回転数検出手段1Aおよび負荷検出手段2
Aからの各検出値すなわち回転数Reおよび負荷状態L
に応じて、基本点火時期Qoの記憶値を読み込み決定す
るとともに、決定した基本点火時期Qoを制御点火時期
演算手段13に出力する。 【0043】点火時期補正量演算手段11は、湿度M
(基本点火時期Qoの設定時点の湿度からの偏差)に対
する点火時期補正量Qcをマップデータとしてあらかじ
め記憶した記憶手段(図示せず)を含み、湿度検出手段
5Aからの検出値すなわち湿度Mに応じて、点火時期補
正量Qcの記憶値を読み込み決定するとともに、決定し
た点火時期補正量Qcを制御点火時期演算手段13に出
力する。 【0044】反映率演算手段12は、回転数Re、負荷
状態Lおよび温度Tのうちの少なくとも1つ(ここで
は、全てのセンサ出力)に対する反映率Kをマップデー
タとしてあらかじめ記憶した記憶手段(図示せず)を含
み、回転数検出手段1A、負荷検出手段2Aおよび温度
検出手段3の各検出値すなわち回転数Re、負荷状態L
および温度Tの少なくとも1つに応じて、反映率Kの記
憶値を読み込み決定するとともに、決定した反映率Kを
制御点火時期演算手段13に出力する。 【0045】各種センサ信号に応じて設定される反映率
Kは、点火時期補正量Qcを基本点火時期Qoに反映さ
せる比率を変更する。ここでは、制御点火時期の補正制
御を細分化して最適に行うために、反映率Kを進角補正
時と遅角補正時とに分けて設定するものとする。 【0046】制御点火時期演算手段13は、基本点火時
期Qo、点火時期補正量Qcおよび反映率Kに基づい
て、最終的に設定される制御点火時期Qを演算する。す
なわち、点火時期補正量演算手段11からの点火時期補
正量Qcを、反映率演算手段12からの反映率Kに応じ
て加減補正し、補正された点火時期補正量を基本点火時
期決定手段10からの基本点火時期Qoに加えて、最終
的な制御点火時期Qとする。 【0047】なお、前述と同様に、各種センサ信号に基
づいて各種パラメータ記憶値の決定および演算等を行う
各手段10〜13は、演算処理機能およびメモリ機能を
含むマイクロコンピュータからなるECUにより構成さ
れている。点火装置14は、制御点火時期演算手段13
で演算された制御点火時期Qに応じて、内燃機関の燃焼
室に点火を行わせる。 【0048】次に、図2〜図6を参照しながら、図1に
示した内燃機関制御装置の動作について説明する。図2
は回転数Re(1000rpm〜6000rpm)およ
び負荷状態L(0%〜100%)に対応してあらかじめ
記憶手段に記憶された基本点火時期Qoの傾向を示す説
明図、図3はあらかじめ記憶手段に記憶された相対湿度
Mm(10%〜80%)と点火時期補正量Qc(−10
°〜10°クランク角)との関係を示す説明図である。 【0049】図4は回転数Reと反映率Kとの関係を示
す説明図、図5は負荷状態Lと反映率Kとの関係を示す
説明図、図6は水温Tと反映率Kとの関係を示す説明図
であり、それぞれ、各運転条件に対応した点火時期補正
量Qcと反映率Kとの関係を示す。図4〜図6におい
て、実線は進角側の反映率、破線は遅角側の反映率を示
している。 【0050】基本点火時期決定手段10の記憶手段内に
は、標準大気状態における各運転状態(負荷状態Lおよ
び回転数Re)に応じて、図2のように設定された基本
点火時期Qo(最小点火進角量MBT)があらかじめ記
憶されており、基本点火時期決定手段10は、回転数R
eおよび負荷状態Lに一致した基本点火時期Qoを読み
出して決定する。 【0051】一方、点火時期補正量演算手段11は、標
準大気状態からの湿度Mの変化すなわち相対湿度Mmに
応じて、高湿度時には最小点火進角量MBTのズレを補
正して最小点火進角量MBTが制御点火時期となるよう
に進角量を増加させ、低湿度時には燃焼効率の向上によ
って発生するノックを抑制するように遅角量を増加させ
る。 【0052】このため、相対湿度Mmに対して図3の関
係を有する点火時期補正量Qcが記憶手段内に記憶され
ており、点火時期補正量演算手段11は、湿度検出手段
5Aからの湿度M(相対湿度Mm)に一致した点火時期
補正量Qcを読み出して決定する。 【0053】たとえば、図3において、50%近傍の点
に対応した湿度MAは、標準大気状態の湿度、または基
本点火時期設定時の湿度条件を示しており、湿度検出手
段5Aで検出された湿度Mが標準大気状態の湿度MAと
一致する場合には、点火時期補正量Qcを0とする。ま
た、検出された湿度Mが湿度MAよりも高湿度となるに
つれて点火時期補正量Qcを進角側に増加させ、逆に、
湿度MAよりも低湿度となるにつれて点火時期補正量Q
cを遅角側に増加させていくように設定されている。 【0054】また、反映率演算手段12は、点火時期補
正量Qcを基本点火時期Qoに反映させるための反映率
Kを、運転状態に応じて記憶手段から読み込み決定す
る。このとき、反映率Kは、回転数Re、負荷状態Lま
たは温度Tの運転状態に対して、それぞれ図4〜図6の
関係で記憶手段内に記憶されており、進角側補正量に対
する反映率と遅角側補正量に対する反映率とが記憶され
ており、内燃機関の状態に応じて点火時期補正量Qcを
最適化するための反映率Kを読み込み決定する。 【0055】たとえば、図4に示した回転数Reに対す
る進角側(実線)および遅角側(破線)の反映率Kの関
係において、高回転時にはノックが発生しにくいため、
基本点火時期Qoが最小点火進角量MBTに設定されて
いる。このとき、高回転時においては、内燃機関毎のバ
ラツキによって過進角となった場合には、高トルクであ
ることから内燃機関が損傷する可能性が高くなるので、
高回転側の進角側(実線)の反映率Kを小さく、遅角側
(破線)の反映率Kを大きく設定する。 【0056】一方、低回転時においては、基本点火時期
Qoがノック限界によって制限されることから、最小点
火進角量MBTに設定されていないので、高湿度時のノ
ックが発生しにくい低回転時の状況下では、進角側の補
正要求を極力反映させるように、進角側(実線)の反映
率Kを大きく設定する。また、低湿度時のノックが発生
し易い状況下ではノック限界がさらに厳しくなるので、
遅角側(破線)の反映率Kも大きく設定する。 【0057】また、図5に示した負荷状態Lに対する進
角側(実線)および遅角側(破線)の反映率Kの関係に
おいて、高負荷時には点火時期1°CA(クランク角)
当たりのトルク変動が大きく、ノックも発生し易いの
で、進角側(実線)の反映率Kを小さく設定し、遅角側
(破線)の反映率Kを大きく設定する。 【0058】一方、低負荷時においては、点火時期の変
化に対するトルク変動が小さいことから、過進角による
弊害も少なく且つノックの発生も無いので、制御点火時
期Qを最小点火進角量MBTに近づけるための進角側の
補正要求を極力反映させるように、進角側(実線)の反
映率Kを大きく設定する。また、ノックの危険性が少な
い低負荷時の領域では、無駄な遅角補正によるトルク低
下を防止するために、遅角補正させないように、遅角側
(破線)の反映率Kを小さく設定する。 【0059】また、図6に示した水温Tに対する進角側
(実線)および遅角側(破線)の反映率Kの関係におい
て、高水温時には燃焼効率および燃焼温度が高くなりノ
ックの発生頻度が高くなるので、進角側(実線)の反映
率Kを小さく設定し、遅角側(破線)の反映率Kを大き
く設定する。 【0060】一方、低水温時においては、制御点火時期
Qを最小点火進角量MBTに近づけて燃焼効率を向上さ
せる。また、燃焼が不安定な低水温時の状況下において
は、制御点火時期Qを無理に遅らせると、失火を引き起
こしてエンストする可能性があるので、これを防止する
ために、進角側(実線)の反映率Kを大きく設定し、極
力遅角補正させないように、遅角側(破線)の反映率K
を小さく設定する。 【0061】次に、制御点火時期演算手段13は、基本
点火時期Qo、点火時期補正量Qcおよび反映率Kに基
づいて、各運転状態に対応して、最小点火進角量MBT
またはノック抑制用の最適点火時期となる湿度補正され
た制御点火時期Qを、以下の式(1)により演算する。 【0062】Q=Qo+Qc×K ・・・(1) 【0063】なお、上記式(1)では、反映率Kを点火
時期補正量Qcに乗算したが、反映率Kを反映補正量と
して点火時期補正量Qcに加減算してもよい。 【0064】このように、制御点火時期演算手段13で
演算された制御点火時期Qを点火装置14に出力するこ
とにより、内燃機関の燃焼室において圧縮された混合気
を点火するように、所定クランク角毎に発生される基準
信号(図18内の回転角度θに相当)からクランク角を
判断して、点火装置14を介して点火制御することがで
きる。 【0065】したがって、図1のように構成された内燃
機関制御装置によれば、制御点火時期Qを補正する湿度
変化に追従した点火時期補正量Qcに加えて、反映率K
により運転状態に対応した最適な補正がなされ、ノック
を発生させずに最小点火進角量MBTの点火時期に近づ
けることができるので、内燃機関のノックによる損傷を
防止するとともに、出力性能や燃焼効率の向上を実現す
ることができる。 【0066】なお、上記装置では、内燃機関に使用され
る燃料の性状について考慮しなかったが、燃料の性状
(たとえば、標準燃料またはハイオク燃料)に応じて点
火時期補正量Qcおよび反映率Kを可変設定してもよ
い。以下、燃料の性状の違いをも考慮した場合について
詳細に説明する。 【0067】図7は燃料の性状の違いを考慮した場合の
装置の概略機能構成を示すブロック図であり、点火時期
補正量演算手段11Aおよび反映率演算手段12Aは、
前述(図1)内の点火時期補正量演算手段11および反
映率演算手段12に対応しており、回転数検出手段1A
〜温度検出手段3、湿度検出手段5A、基本点火時期決
定手段10、制御点火時期演算手段13および点火装置
14は、前述(図1)と同様のものである。 【0068】燃料性状検出手段7は、燃料のオクタン価
や留出度等を検出する燃料性状センサ(図示せず)から
なり、オクタン価等を燃料の性状Fとして検出し、点火
時期補正量演算手段11Aおよび反映率演算手段12A
に出力する。なお、燃料性状検出手段7は、ノックセン
サ(図示せず)で構成してもよく、ノックセンサにより
検出されたノック発生頻度からオクタン価を推定判定す
ることもできる。 【0069】この場合、点火時期補正量演算手段11A
は、記憶手段として、標準燃料に対応したマップデータ
値を記憶した標準燃料値マップ11aと、ハイオクタン
価燃料に対応したマップデータ値を記憶したハイオクタ
ン価燃料値マップ11bとを含み、湿度Mおよび燃料性
状F(オクタン価)に応じて、記憶手段内に記憶されて
いる湿度Mに一致した点火時期補正量QcFを読み出し
て決定する。 【0070】すなわち、オクタン価に対応した各燃料値
マップ内11aまたは11bの記憶値を読み込むことに
より、湿度Mおよび燃料性状Fに応じた点火時期補正量
QcFを演算決定することができる。 【0071】なお、点火時期補正量演算手段11Aは、
各燃料値マップ11aおよび11bのみならず、使用燃
料の性状Fの違いに応じた任意数の燃料値マップ(図示
せず)を含んでいてもよく、または、記憶手段として、
燃料オクタン価に対する補正量修正率の関数演算マップ
(図8参照)を含んでいてもよい。 【0072】この場合、点火時期補正量演算手段11A
は、湿度Mに対する記憶値の読み込みによって得られた
点火時期補正量を、燃料性状Fにより確認されたオクタ
ン価に対応した補正量修正率(図8の関係)に沿って補
正演算し、湿度Mおよび燃料性状Fに応じた点火時期補
正量QcFを演算決定することができる。 【0073】また、点火時期補正量演算手段11Aは、
たとえば、標準燃料値マップ11aによるデータ値と、
ハイオクタン価燃料値マップ11bによるデータ値とを
用いるのみで、中間のオクタン価の燃料に対しても両者
の間の一次補間演算により、図8の補正量修正率に沿っ
た点火時期補正量QcFを決定することができる。 【0074】同様に、反映率演算手段12Aは、記憶手
段として、標準燃料に対応したマップデータ値を記憶し
た標準燃料値マップ12aと、ハイオクタン価燃料に対
応したマップデータ値を記憶したハイオクタン価燃料値
マップ12bとを含んでおり、回転数Re、負荷状態L
および温度Tの少なくとも1つに応じて且つ燃料性状F
により補正された反映率KFを読み込み決定する。ここ
では、燃料の性状Fに応じて、点火時期補正量Qcおよ
び反映率Kの両方をマップ補正するようにしたが、いず
れか一方のみを補正してもよい。 【0075】制御点火時期演算手段13は、燃料性状F
に応じて補正演算された点火時期補正量QcFおよび反
映率KFに基づいて、制御点火時期Qを演算する。以
下、点火装置14を介して、前述と同様に制御点火時期
Qに基づく点火制御が行われる。 【0076】次に、図3とともに、図8の説明図を参照
しながら、上記のように構成された装置の具体的動作に
ついて説明する。図8は燃料の性状Fたとえばオクタン
価(80RON〜100RON)と点火時期補正量Qc
の補正量修正率(50%〜100%)との関係を示す説
明図であり、ここでは、高湿度状態での進角補正量に対
する修正率を示している。 【0077】まず、基本点火時期決定手段10は、回転
数Reおよび負荷状態Lに応じて基本点火時期Qoを決
定し、点火時期補正量演算手段11Aは、湿度Mおよび
燃料性状Fに応じて点火時期補正量QcFを決定する。
すなわち、前述と同様に、点火時期補正量演算手段11
Aは、湿度Mに対応して、高湿度時には最小点火進角量
MBTのズレを補正するように進角量を増加させ、低湿
度時にはノックを抑制するように遅角量を増加させる点
火時期補正量記憶値(図3参照)から、湿度M(相対湿
度Mm)に一致した点火時期補正量Qcを読み出して決
定する。 【0078】また、点火時期補正量演算手段11Aは、
燃料性状Fから確認されたオクタン価に対応して、図8
のように補正量修正率を決定し、この補正量修正率に基
づいて点火時期補正量Qcを補正する。なぜなら、燃料
性状Fがオクタン価の低い(90RON程度の)標準燃
料を示す場合と、オクタン価の高い(100RON程度
の)ハイオク燃料を示す場合とによってノックの発生頻
度が異なり、燃料性状Fに応じた点火時期補正量QcF
を設定する必要があるからである。 【0079】たとえば、ハイオク燃料(オクタン価が1
00RON程度)を使用した場合には、点火時期進角余
裕度が高くなることから、進角補正量を大きくして点火
時期補正量QcFの制御幅を広く(100%程度に)設
定し、標準燃料(オクタン価が90RON程度)を使用
したときには、制御幅を小さく(70%程度に)設定す
るための補正量修正率を演算(または記憶値の読み込
み)によって決定する。一方、低湿度状態における遅角
補正量に関しては、標準燃料よりもハイオク燃料の場合
の方がノック発生の可能性が少ないので、遅角量が小さ
く設定される(図9参照)。これにより、補正量修正率
に沿って、湿度Mの状態および燃料性状Fに応じた点火
時期補正量QcFを決定する。 【0080】なお、上記装置では、点火時期補正量演算
手段11Aにおいて、燃料性状Fに応じた補正量修正率
(図8参照)により補正した点火時期補正量QcFを決
定するようにしたが、燃料性状Fに応じた点火時期補正
量QcFの変更方法としては、補正量修正率を用いる方
法以外にも考えられる。 【0081】たとえば、ハイオク燃料使用時と標準燃料
使用時とに分けて点火時期補正量QcFを設定可能に
し、燃料性状Fに応じて読み込む点火時期補正量QcF
の記憶値を選択するようにしてもよい。図9は相対湿度
Mm(10%〜80%)と点火時期補正量QcF(−1
0°〜10°クランク角)との関係を示す説明図であ
り、実線は燃料性状Fがハイオクタン価を示す場合、一
点鎖線は燃料性状Fが標準燃料(低いオクタン価)を示
す場合の関係をそれぞれ示す。 【0082】図9において、相対湿度Mmに対して決定
される点火時期補正量QcFは、燃料性状Fに応じてあ
らかじめ記憶手段に記憶されている。この場合も、湿度
Mが高湿度を示すときには最小点火進角量MBTのズレ
を補正するように進角量を増加させ、低湿度時にはノッ
クを抑制するように遅角量を増加させるように点火時期
補正量QcFを読み出して決定する。 【0083】但し、ハイオク燃料使用時には図9内の実
線にしたがって、また、標準燃料使用時には一点鎖線に
したがって、点火時期補正量QcFを決定する。これに
より、燃料性状Fに応じて読み込む点火時期補正量Qc
Fを選択することができる。たとえば、ノックの発生し
にくいハイオク燃料使用時の点火時期補正量QcF(実
線)を、標準燃料使用時(一点鎖線)よりも、高湿度状
態では進角量を大きく設定し、低湿度状態では遅角量を
小さく設定することができる。 【0084】一方、反映率演算手段12Aは、点火時期
補正量QcFを最適化するために、前述のように、運転
状態に応じて(回転数Re、負荷状態Lまたは温度Tに
対応した図4〜図6の関係で)記憶された進角側および
遅角側の反映率K(基本点火時期Qoに対する点火時期
補正量QcFの反映比率)を読み込み決定する。 【0085】また、反映率演算手段12Aは、燃料性状
Fから確認できたオクタン価に対応して、オクタン価の
低い標準燃料とオクタン価の高いハイオク燃料とで異な
る燃焼性能を考慮した補正量修正率(図8参照)を演算
(または、記憶値の読み込み)により決定し、燃料性状
に応じて補正された反映率KFを決定する。 【0086】次に、制御点火時期演算手段13は、基本
点火時期Qo、点火時期補正量QcFおよび反映率KF
に基づき、各運転状態Re、L、T、Mおよび燃料性状
Fに対応して、最小点火進角量MBTまたはノック抑制
に最適な、湿度補正された制御点火時期Qを、前述の式
(1)に対応した以下の式(2)により演算する。 【0087】Q=Qo+QcF×KF ・・・(2) 【0088】上記式(2)では、反映率KFを点火時期
補正量QcFに乗算したが、前述と同様に、反映率KF
を反映補正量として点火時期補正量QcFに加減算して
もよい。 【0089】以下、制御点火時期演算手段13で演算さ
れた制御点火時期Qにより、点火装置14を介して点火
制御が行われる。この結果、前述の効果に加えて、燃料
性状Fに対応した制御点火時期Qの補正が可能となり、
点火時期制御精度の向上を実現することができる。 【0090】なお、上記装置では、アイドル運転時の制
御について特に言及しなかったが、アイドル運転状態が
検出されたときには、エンジンストールや回転数変動を
防止するために、制御点火時期Qの補正制御を禁止する
ようにしてもよい。 【0091】以下、アイドル運転時の制御を考慮した
について詳細に説明する。図10はこの場合の概略機
能構成を示すブロック図であり、制御点火時期演算手段
13Aは、前述の点火時期演算手段13に対応してお
り、回転数検出手段1A〜温度検出手段3、湿度検出手
段5A、基本点火時期10〜反映率演算手段12および
点火装置14は、前述と同様のものである。 【0092】内燃機関のアイドル状態を検出するアイド
ル検出手段4は、スロットル弁の開度を計測するスロッ
トルポジションセンサ(図示せず)、スロットル弁の全
閉状態を検出するアイドルスイッチ(図示せず)、また
はギヤ位置等から無負荷状態を検知するノーロードスイ
ッチ等からなり、アイドル状態検出時にアイドル信号D
を制御点火時期演算手段13Aに出力する。 【0093】この場合、制御点火時期演算手段13A
は、アイドル検出手段4からのアイドル信号Dに応答し
て、制御点火時期Qの設定を切り換えるようになってい
る。すなわち、湿度Mに基づく点火時期補正量Qcを採
用せずに、基本点火時期Qoに点火時期フィードバック
補正量ΔQを加えて制御点火時期Qとする。 【0094】次に、図11のフローチャートを参照しな
がら、図10に示した装置による動作について説明す
る。図11はアイドル運転状態時に制御点火時期Qを切
り換え設定するための制御処理を示している。まず、基
本点火時期決定手段10は、ステップS100におい
て、あらかじめ標準大気状態での各運転状態に応じて設
定され且つ記憶された最小点火進角量MBTの点火時期
記憶データから、回転数Reおよび負荷状態Lに一致し
た基本点火時期Qoを読み出して決定する。 【0095】同様に、点火時期補正量演算手段11は、
ステップS101において、標準大気状態からの湿度M
の変化に応じて設定され且つ記憶された点火時期補正量
記憶データから、湿度Mに一致した点火時期補正量Qc
を読み出して決定する。また、反映率演算手段12は、
ステップS102において、内燃機関の運転状態に応じ
て設定され且つ記憶された反映率(点火時期補正量Qc
の基本点火時期Qoに対する反映比率)記憶データか
ら、回転数Re、負荷状態Lおよび温度Tの少なくとも
1つに一致した反映率Kを読み込み決定する。 【0096】続いて、制御点火時期演算手段13Aは、
ステップS103において、アイドル検出手段4からの
アイドル信号Dの有無に基づいて、内燃機関がアイドル
運転状態であるか否かを判定する。もし、アイドル信号
Dが出力されておらず、アイドル運転でない(すなわ
ち、NO)と判定された場合には、ステップS104に
進み、前述の式(1)により、湿度Mおよび運転状態に
一致した最適な制御点火時期Qを決定する。その後、最
終の点火制御ステップS107に進む。 【0097】一方、アイドル検出手段4からアイドル信
号Dが出力されており、ステップS103でアイドル運
転中である(すなわち、YES)と判定された場合に
は、湿度補正制御ステップS104を実行せずに、ステ
ップS105に進む。ステップS105においては、一
般的なアイドル運転時の点火時期フィードバック補正量
ΔQを決定する。 【0098】すなわち、回転数Reとアイドル運転時の
目標回転数Reoとの回転数偏差ΔRe(=Re−Re
o)を演算し、回転数偏差ΔReが負の場合には、エン
ジン出力トルクを上昇させる進角補正量を点火時期フィ
ードバック補正量ΔQとし、回転数偏差ΔReが正の場
合には、エンジン出力トルクを低下させる遅角補正量を
点火時期フィードバック補正量ΔQとして決定する。 【0099】続いて、ステップS106において、ステ
ップS105で決定された点火時期フィードバック補正
量ΔQを、ステップS100で決定された基本点火時期
Qoに加算補正し、以下の式(3)により、制御点火時
期Qを決定する。 【0100】Q=Qo+ΔQ ・・・(3) 【0101】こうして、制御点火時期Qが演算された
後、最終の点火制御ステップS107に進み、ステップ
S104またはS106で決定された制御点火時期Qに
より点火装置14を駆動する。これにより、イグナイタ
14a(図18参照)から点火信号Qiが発生し、所望
の点火制御が行われる。 【0102】図10のように構成された内燃機関制御装
置によれば、前述の効果に加えて、アイドル運転状態に
おいて湿度補正制御が禁止されるので、アイドル運転時
の電気負荷のオンオフ等による回転数Reの低下ストー
ルや吹き上がりを防止することができる。したがって、
点火時期フィードバック制御において、何ら弊害を生じ
ることなく、エンジンの回転数Reの安定性および静粛
性を向上させることができる。 【0103】なお、上記装置では、実際にノックが発生
しているか否かを検出しなかったが、ノック検出手段を
設け、ノックが発生したときにはノック抑制方向に制御
点火時期Qを補正制御してもよい。 【0104】以下、ノック検出手段を設けた場合につい
て詳細に説明する。図12はこの場合の概略機能構成を
示すブロック図であり、点火時期補正量演算手段11B
および反映率演算手段12Bは、前述の点火時期補正量
演算手段11および反映率演算手段12に対応してお
り、回転数検出手段1A〜温度検出手段3、湿度検出手
段5A、基本点火時期10、制御点火時期演算手段13
および点火装置14は、前述と同様のものである。 【0105】内燃機関のノック発生状態を検出するノッ
ク検出手段6は、ノック発生時に生じるエンジン振動を
検出する圧電素子を用いたノックセンサ(図示せず)、
または、シリンダ内の圧力を検出する圧電素子を用いた
圧力センサ(図示せず)等から構成されており、振動や
圧力レベルに比例した電圧値からなるノック検出信号N
を点火時期補正量演算手段11Bおよび反映率演算手段
12Bに出力する。 【0106】この場合、点火時期補正量演算手段11B
は、前述のように点火時期補正量記憶値を読み込み暫定
的な点火時期補正量とした後に、ノック発生強度に対応
したノック検出信号Nに応じて、暫定的な点火時期補正
量をノック抑制側すなわち遅角側に補正し、ノック抑制
用の点火時期補正量QcNを決定する。 【0107】また、反映率演算手段12Bは、前述のよ
うに反映率記憶値を読み込み暫定的な反映率とした後
に、ノック検出信号Nに応じて、暫定的な反映率を、遅
角反映時には大きく補正し且つ進角反映時には小さく補
正して、ノック抑制用の反映率KNを決定する。 【0108】したがって、制御点火時期演算手段13
は、ノック強度に応じた点火時期補正量QcNおよび反
映率KNを用いて制御点火時期Qを決定し、点火装置1
4を用いて点火制御を行う。 【0109】次に、図3を参照しながら、図12に示し
装置の具体的な動作について説明する。まず、点火時
期補正量演算手段11Bは、図3のように、標準大気状
態での標準湿度から現在の湿度Mまでの湿度差すなわち
相対湿度Mmに応じて、高湿度時には最小点火進角量M
BTのズレを補正して進角量を増加させ、低湿度時には
ノックを抑制するように遅角量を増加させる。これによ
り、湿度Mに一致した基本的な点火時期補正量Qcを読
み出して暫定的な点火時期補正量とする。 【0110】また、点火時期補正量演算手段11Bは、
ノック検出手段6からのノック検出信号Nに基づいて、
内燃機関のノック発生状態を判定し、もし、内燃機関を
破損する危険性のある所定レベル以上のノックを検出し
た場合には、ノック強度に応じて補正修正された制御用
の点火時期補正量QcNを決定する。たとえば、暫定的
な点火時期補正量Qcを5°〜10°クランク角だけ遅
角側に補正することにより、ノック検出信号Nにより修
正された制御用の点火時期補正量QcNを決定する。 【0111】また、反映率演算手段12は、運転状態
(回転数Re、負荷状態Lおよび温度T)に応じた図4
〜図6の関係から、点火時期補正量Qcを最適化する基
本的な反映率Kを読み出して暫定的な反映率とする。ま
た、ノック検出信号Nから上記所定レベル以上のノック
を検出した場合には、ノック強度に応じて補正修正され
た制御用の反映率KNを決定する。たとえば、暫定的な
遅角側の反映率が10%〜20%だけ大きくなるような
定数を乗算し、暫定的な進角側の反映率が10%〜50
%だけ小さくなるような定数を乗算することにより、制
御用の反映率KNを決定する。 【0112】続いて、制御点火時期演算手段13は、基
本点火時期Qo、点火時期補正量QcNおよび反映率K
Nから、各運転状態に対応して最小点火進角量MBTま
たはノック抑制に最適な湿度補正された制御点火時期Q
を、以下の式(4)により演算する。 【0113】Q=Qo+QcN×KN ・・・(4) 【0114】こうして演算された制御点火時期Qによ
り、また、所定クランク角毎に発生される基準信号(角
度信号θ)からクランク角を判断して、内燃機関のシリ
ンダ内の燃焼室で圧縮された混合気が点火するように、
点火装置14を介して点火制御が行われる。 【0115】したがって、制御点火時期Qを湿度Mの変
化に追従して補正し、且つ運転状態に応じて最適に補正
するとともに、環境条件の違いや経年変化等によってノ
ックが発生し易い状態となった場合でも、ノック検出信
号Nに応じて適正な遅角制御を行うことができる。この
結果、ノックを発生させずに最小点火進角量MBTの点
火時期に近づけ、内燃機関のノックによる損傷を防止す
るとともに、出力性能や燃焼効率の向上を実現すること
ができる。 【0116】なお、上記装置では、ノック検出信号Nに
応じて点火時期補正量Qcおよび反映率Kを遅角補正し
たが、ノックの有無に応じて学習修正設定される遅角補
正量を用いて点火時期補正量Qcを修正することが望ま
しい。以下、ノック検出時の遅角補正量を学習して点火
時期補正量Qcを修正するようにしたこの発明の実施の
形態1について詳細に説明する。 【0117】図13はこの発明の実施の形態1の概略機
能構成を示すブロック図であり、回転数検出手段1A〜
温度検出手段3、湿度検出手段5A、ノック検出手段6
および基本点火時期決定手段10〜点火装置14は、前
述と同様のものである。 【0118】ノック抑制レベルの遅角量を学習する学習
手段15は、点火時期補正量Qcを修正するための学習
修正係数Kgを湿度Mに応じたマップデータとして記憶
する学習修正係数記憶手段(図示せず)を含み、点火時
期補正量演算手段11と制御点火時期演算手段13との
間に挿入されている。学習手段15は、回転数Re、負
荷状態L、温度T、湿度Mおよびノック検出信号Nから
なるセンサ信号とともに、点火時期補正量Qcを取り込
み、点火時期補正量Qcを学習修正演算して得られた制
御用の点火時期補正量QcGを制御点火時期演算手段1
3に出力する。 【0119】学習手段15は、回転数Re、負荷状態L
および温度Tのいずれかに基づいて内燃機関の運転状態
を判定し、判定された運転状態があらかじめ決定された
学習実行条件を満足している場合に、ノック検出信号N
により所定強度以上のノックが検出されると、点火時期
補正量演算手段11で決定された点火時期補正量Qcに
対して、ノックを抑制可能なレベルの遅角補正を行い、
その遅角補正量を決定する学習修正係数Kgを更新記憶
するとともに、遅角補正された制御用の点火時期補正量
QcGを決定する。 【0120】次に、図14のフローチャートを参照しな
がら、図13に示したこの発明の実施の形態1による学
習手段15の具体的な動作について説明する。図14は
ノック発生に応じて点火時期補正量Qcの学習補正を行
うための制御処理を示し、ステップS110は前述(図
11内)のステップS101に対応している。 【0121】まず、ステップS110において、標準大
気状態からの湿度Mの変化に応じてあらかじめ設定され
た点火時期補正量記憶値から、湿度Mに一致した基本点
火時期補正量Qcを読み出して決定する。 【0122】続いて、ステップS111において、湿度
Mに一致したノック抑制用の学習修正係数Kg(学習に
より更新記憶されるマップデータ)を読み出し、一定の
修正遅角量Qgおよび学習修正係数Kg(修正遅角量Q
gの反映率として作用する)を用いて、制御点火時期演
算手段13に出力される制御用の点火時期補正量QcG
を、以下の式(5)により求める。 【0123】QcG=Qc−Qg×Kg ・・・(5) 【0124】これにより、制御用の点火時期補正量Qc
Gは、前回までの学習修正係数Kgによりノック抑制レ
ベルに遅角され、内燃機関および各種センサに経年変化
等が生じなければ、制御点火時期演算手段13は、ノッ
クを発生することなく、点火時期を制御することができ
る。 【0125】次に、ステップS112において、回転数
Re、負荷状態Lおよび温度Tのいずれかのセンサ情報
から、内燃機関の運転状態を示す各種パラメータを検出
し、続いて、ステップS113において、運転状態を示
すパラメータが点火時期補正量QcGの学習実行条件を
満足しているか否かを判定する。 【0126】このときの学習実行条件としては、たとえ
ば冷却水温(温度T)が80℃以上、エンジンの回転数
Reが3000rpm以下、且つ、負荷状態Lが60%
以上のノック発生領域(ノックが発生し易い領域)にあ
る状態が、所定期間にわたって変化しない場合があげら
れる。もし、学習実行条件が成立している(すなわち、
YES)と判定されれば、以下の学習処理が行われる。 【0127】すなわち、ステップS114において、ノ
ック検出信号Nの電圧値に比例したノックレベルを検出
し、続いて、ステップS115において、所定レベル以
上のノック検出信号N(ノックセンサの出力電圧値)で
あるか否かにより、式(5)の点火時期補正量QcGで
遅角された今回の制御点火時期Qによりノックが発生し
たか否かを判定する。 【0128】もし、種々の経年変化等に起因するノック
限界のずれにより、ノックが発生した(すなわち、YE
S)と判定されれば、ステップS116において、次回
の制御時にノックを抑制するために、ステップS111
で演算された点火時期補正量QcGからさらに修正遅角
量Qgを減算して、制御用の点火時期補正量QcGを更
新する(QcG←QcG−Qg)。続いて、ステップS
117において、修正遅角量Qgによる遅角処理の実行
回数をカウントするためのカウンタ値CGをインクリメ
ントする(CG←CG+1)。 【0129】次に、ステップS118において、カウン
タ値CGが所定回数に達した時点で一定周期毎に、次回
の学習修正係数Kgの学習値を決定して学習修正係数記
憶手段(バックアップRAM)に更新記憶する。すなわ
ち、基本的な点火時期補正量Qcに対する学習修正係数
Kgを湿度Mに対応させて複数学習し、学習実行条件の
運転状態が維持されている期間にステップS116で実
行した点火時期補正量QcGの遅角補正回数を、遅角処
理実行回数のカウンタ値CGから認識する。 【0130】そして、カウンタ値CGが所定回数(たと
えば、3回)以上となったときに、バックアップRAM
領域に記憶された学習修正係数Kgの前回値を、今回の
学習値に更新し、同時に、カウンタ値CGをゼロにリセ
ットする。 【0131】以上のように、学習修正係数Kgおよび制
御用の点火時期補正量QcGが決定された後、ステップ
S120において、点火時期補正量QcGが制御点火時
期演算手段13に入力される。したがって、制御点火時
期演算手段13は、点火時期補正量QcG、基本点火時
期Qoおよび反映率Kから制御点火時期Qを決定し、点
火装置14を用いて内燃機関の点火制御を行う。 【0132】一方、ステップS113で学習実行条件が
成立していない(すなわち、NO)と判定された場合、
または、ステップS115でノックが発生していない
(すなわち、NO)と判定された場合は、ステップS1
19において、遅角処理実行回数のカウンタ値CGをリ
セットした後、直ちにステップS120に進む。 【0133】この結果、制御点火時期Qは、湿度Mの変
化に追従した点火時期補正量QcGにより最適に補正さ
れ、また、運転状態および経年変化等に対応して最適に
補正される。 【0134】すなわち、内燃機関の生産バラツキや経年
変化等によって、あらかじめ湿度Mに対応して設定され
た点火時期補正量Qcが不適正となり、ノックが発生し
易い状態となった場合でも、ノック発生に応じて適正な
点火時期補正量QcGに修正補正することができる。こ
のとき、学習修正係数Kgを学習により更新記憶するこ
とができるので、内燃機関の生産バラツキや経年変化等
に起因する制御性能の悪化やノックの発生を確実に防止
することができる。 【0135】ここでは、学習修正値として、一定の修正
遅角量Qgに乗算される学習修正係数Kg(反映値)を
用いたが、あらかじめ記憶された点火時期補正量Qcを
直接更新する遅角量そのものとしてもよい。この場合、
修正遅角量Qgの設定は不要となる。 【0136】なお、上記装置では、各種センサ信号に応
じて制御点火時期Qを補正する場合について説明した
が、制御燃料噴射量を補正してもよい。以下、制御燃料
噴射量を補正するようにした場合について詳細に説明す
る。 【0137】図15はこの場合の概略機能構成を示すブ
ロック図であり、回転数検出手段1A〜温度検出手段3
および湿度検出手段5Aは、前述と同様のものである。 【0138】基本燃料係数決定手段20は、運転状態に
応じた最適な基本燃料係数Aoをマップデータとしてあ
らかじめ記憶した基本燃料係数記憶手段(図示せず)を
含み、回転数Reおよび負荷状態Lに応じて基本燃料係
数Aoをデータ記憶値から読み込み決定する。すなわ
ち、回転数Reおよび負荷状態Lに応じた標準大気条件
下でのストイキ(理論的に完全燃焼する14.4〜1
5.0の空燃比)運転またはエンリッチ(14.4以下
の空燃比)運転が可能な基本燃料係数Aoを決定する。 【0139】燃料係数補正量演算手段21は、湿度Mに
応じた燃料係数補正量Acをマップデータとしてあらか
じめ記憶した記憶手段(図示せず)を含み、温度Tおよ
び湿度Mに応じて、内燃機関の温度Tが所定温度以上と
なったときに、基本燃料係数Aoの設定時湿度からの偏
差Mmに応じた燃料係数補正量Acを、データ記憶値か
ら読み込み決定する。 【0140】制御燃料噴射量演算手段22は、負荷状態
L、基本燃料係数Aoおよび燃料係数補正量Acに応じ
て、最終的な制御燃料噴射量Aを演算により決定する。
すなわち、燃料係数補正量Acを用いて基本燃料係数A
oを補正し、湿度Mに応じた適正な燃料係数を求めた
後、定数KAおよび負荷状態Lに基づいて最終的な制御
燃料噴射量Aを決定し、これをインジェクタからなる燃
料噴射装置23に出力する。これにより、燃料噴射装置
23は、制御燃料噴射量Aに応じた燃料量を内燃機関の
燃焼室に供給する。 【0141】次に、図16および図17を参照しなが
ら、図15に示した装置の動作について説明する。図1
6は基本燃料係数Aoの記憶値の切り分け関係(エンリ
ッチ設定またはストイキ設定)を示す説明図であり、横
軸は回転数Re(0〜6000rpm)、縦軸は負荷状
態L(0〜100%)である。 【0142】図16において、回転数Reおよび負荷状
態Lの関係は、エンジン出力要求や排気温度等の制約に
よって、エンリッチ設定領域とストイキ設定領域(斜線
部)とに切り分けられる。図17は相対湿度Mm(0〜
90%)に対する燃料係数補正量Acのマップ記憶値
(−5%〜5%)の関係を示す説明図である。 【0143】まず、基本燃料係数決定手段20おいて、
標準大気状態で各回転数Reおよび負荷状態Lにより分
割された運転状態に応じてそれぞれ設定されたストイキ
運転またはエンリッチ運転を実行するための基本燃料係
数Aoが、図16の関係となるように、あらかじめ記憶
手段内に記憶されている。したがって、基本燃料係数決
定手段20は、回転数Reおよび負荷状態Lに一致した
基本燃料係数Aoを記憶値の中から読み出して決定す
る。 【0144】また、燃料係数補正量演算手段21におい
て、標準大気状態からの湿度Mの変化に応じて、燃料係
数補正量Acが、図17の関係となるように、あらかじ
め記憶手段内に記憶されている。したがって、燃料係数
補正量演算手段21は、高湿度時には、吸入空気中の酸
素濃度が低下して空燃比がリッチ化するのを補正してス
トイキ設定または目標エンリッチ設定となるように、リ
ーン化できる燃料係数補正量Acを設定する。 【0145】一方、低湿度時には、燃料係数補正量演算
手段21は、上記高湿度時の場合とは逆に、リッチ化で
きる燃料係数補正量Acを設定するために、リッチ化に
よる排気ガス濃度の悪化を抑制するとともに、リーン化
によって発生し易くなるノックを抑制するように設定さ
れた燃料係数補正量Acを読み出して決定する。また、
燃料係数補正量演算手段21は、温度Tに応じて燃料係
数補正量Acを変更することにより、内燃機関が低温時
にはリッチ化させるように設定することができ、さらに
効果のある燃料制御を行うことができる。 【0146】図17中の50%近傍の点に対応した湿度
MAは、標準大気状態の湿度または基本燃料係数Aoを
設定したときの湿度条件を示しており、検出された湿度
Mが標準大気状態の湿度MAと一致する場合には、燃料
係数補正量演算手段21は、燃料係数補正量Acを0に
設定する。また、検出された湿度Mが湿度MAよりも高
湿度となるにつれて、燃料係数補正量演算手段21は、
燃料係数補正量Acを小さくしてリーン化設定し、逆
に、湿度MAよりも低湿度になるにつれて、燃料係数補
正量Acを大きくしてリッチ化設定する。 【0147】次に、制御燃料噴射量演算手段22は、基
本燃料係数Aoおよび燃料係数補正量Acに基づいて、
各運転状態に応じたストイキ設定または目標エンリッチ
設定となるように、湿度Mに応じて補正された制御燃料
噴射量Aを、以下の式(6)により演算する。 【0148】A=Ao×Ac×KA×L・・・(6) 【0149】但し、式(6)において、KAは制御燃料
噴射量Aを演算するための定数である。こうして制御燃
料噴射量演算手段22で演算された制御燃料噴射量Aに
より、また、所定クランク角毎に発生される基準信号
(角度信号θ)に同期して、燃料噴射装置23を介して
内燃機関の燃焼室に燃料が供給される。 【0150】このように、制御燃料噴射量Aを湿度Mの
変化に追従した燃料係数補正量Acで補正することによ
り、環境や季節の違い対応して最適な補正がなされるの
で、リッチ化による排気ガス濃度の悪化を抑制するとと
もに、リーン化によって発生し易くなるノックを抑制す
ることができ、出力性能を最高に維持することができ
る。 【0151】なお、上記装置では、燃料噴射制御のみに
着目し、標準大気状態からの湿度Mの変化に応じた燃料
係数補正量Acを制御燃料噴射量Aの演算に反映させ、
最適な燃料噴射制御を行うようにしたが、前述の装置に
おける点火時期制御と組み合わせ、制御点火時期Qの補
正機能を兼ね備えてもよい。 【0152】この場合、湿度Mの変化に追従した燃料係
数補正量Acにより、制御燃料噴射量Aを環境や季節の
違い対応して最適に補正し、リッチ化による排気ガス濃
度の悪化やリーン化によるノックの発生を抑制するのみ
ならず、点火時期を適正化することにより、ノックを発
生させずに制御点火時期Qを最小点火進角量MBTに近
づけることができ、出力性能や燃焼効率の向上を実現す
ることができる。 【0153】以上のようにこの発明(図1)によれば、
湿度Mの変化に追従した点火時期補正量Qcを、全域負
荷条件下に対応した反映率Kでさらに補正することによ
り、湿度Mおよび運転状態に応じて最適に進角制御され
た制御点火時期Qを決定するようにしたので、ノックを
発生させずに制御点火時期Qを最小点火進角量MBTに
近づけることができ、内燃機関のノックによる損傷を防
止するとともに、出力性能および燃焼効率の向上を実現
することができる。 【0154】また、この発明(図7)によれば、使用燃
料の性状Fからハイオク燃料と標準燃料との差を認識
し、点火時期補正量Qcまたは反映率Kの少なくとも一
方を変更するようにしたので、燃料の性状Fに応じた適
切な制御点火時期Qの補正制御により、点火時期制御の
精度をさらに向上させることができる。 【0155】また、この発明(図10)によれば、アイ
ドル信号Dによりアイドル運転状態が検出された場合に
は、湿度Mに応じた制御点火時期Qの補正制御を禁止す
るようにしたので、アイドル運転状態での電気負荷のオ
ンオフ等による回転数Reの低下ストールや吹き上がり
を防止することができ、点火時期フィードバック制御に
弊害を与えることなく、回転数Reの安定化および静粛
性を向上させることができる。 【0156】また、この発明(図12)によれば、ノッ
ク検出信号Nによりノックが検出された場合には、点火
時期補正量Qcまたは反映率Kのうちの少なくとも一方
をノック抑制方向に補正し、ノックに応じて進角量を遅
角補正した制御点火時期Qを決定するようにしたので、
湿度Mの変化に追従した制御点火時期Qの補正制御に加
えて、運転状態に応じて最小点火進角量MBTに近づけ
た最適な補正制御を行うことができ、環境条件の違いや
経年変化等によってノックが発生し易い状態となっても
ノックの発生を確実に抑制し、ノックによる損傷を防止
するとともに出力性能および燃焼効率を向上させること
ができる。 【0157】また、この発明(図13)によれば、運転
状態が学習実行条件を満足した場合に、ノック検出信号
Nおよび湿度条件に応じて複数の学習を実行し、点火時
期補正量Qcに対する学習修正値(Qg×Kg)の記憶
値を修正して更新記憶するようにしたので、環境や季節
の変化および内燃機関の生産バラツキや経年変化等によ
りあらかじめ設定された湿度Mに対応した点火時期補正
量Qcが不適正となった場合でも、ノック限界のずれを
確実に補償することができ、制御点火時期Qに対する最
適な湿度補正制御を行い、制御性能の悪化やノックの発
生を防止して出力性能の劣化を抑制することができる。 【0158】また、この発明(図15)によれば、温度
Tおよび湿度Mに応じて高湿度状態では燃料量を減少さ
せ且つ低湿度状態では燃料量を増加させるように燃料係
数補正量Acを決定して基本燃料係数Aoを補正するこ
とにより、湿度Mの変化に起因する空燃比のずれを補正
した制御燃料噴射量Aを決定し、負荷状態Lに適合した
制御燃料噴射量Aを各種係数演算により決定するように
したので、制御燃料噴射量を湿度変化に追従した補正量
で補正するため、環境や季節の違い対応して最適な補正
がなされるため、リッチ化による排気ガス濃度の悪化や
リーン化によって発生し易くなるノックを抑制すること
ができる。したがって、内燃機関のノックによる損傷を
防止するとともに、出力性能および燃焼効率を最高に維
持し、空燃比の最適化による燃費向上を実現することが
できる。 【0159】また、この発明によれば、湿度Mの変化に
追従して、制御点火時期Qのみならず制御燃料噴射量A
をも補正制御し、環境や季節の違いに対応して最適な補
正を行うようにしたので、制御点火時期Qを適正化して
ノックを発生させずに最小点火進角量MBTに近づけ、
出力性能および燃焼効率を向上させるとともに、リッチ
化による排気ガス濃度の悪化やリーン化によるノックの
発生を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】 【図1】 この発明の実施の形態1に関連した第1の内
燃機関制御装置の概略的な機能構成を示すブロック図で
ある。 【図2】 図1の装置による回転数Reおよび負荷状態
Lと基本点火時期Qoとの関係(マップ記憶値)を示す
説明図である。 【図3】 図1の装置による相対湿度Mmと点火時期補
正量Qcとの関係(マップ記憶値)を示す説明図であ
る。 【図4】 図1の装置による回転数Reと反映率Kとの
関係(マップ記憶値)を示す説明図であり、実線は進角
側、破線は遅角側の各反映率を示す。 【図5】 図1の装置による負荷状態Lと反映率Kとの
関係(マップ記憶値)を示す説明図であり、実線は進角
側、破線は遅角側の各反映率を示す。 【図6】 図1の装置による水温Tと反映率Kとの関係
(マップ記憶値)を示す説明図であり、実線は進角側、
破線は遅角側の各反映率を示す。 【図7】 この発明の実施の形態1に関連した第2の内
燃機関制御装置の概略的な機能構成を示すブロック図で
ある。 【図8】 図7の装置による燃料の性状Fと点火時期補
正量Qcの補正量修正率との関係(マップ記憶値)を示
す説明図である。 【図9】 図7の装置による相対湿度Mmと点火時期補
正量QcFとの関係(マップ記憶値)を示す説明図であ
り、実線はハイオク燃料の場合、一点鎖線は標準燃料の
場合をそれぞれ示す。 【図10】 この発明の実施の形態1に関連した第3の
内燃機関制御装置の概略的な機能構成を示すブロック図
である。 【図11】 図10の装置によるアイドル運転時の制御
点火時期Qの切り換え設定制御処理を示すフローチャー
トである。 【図12】 この発明の実施の形態1に関連した第4の
内燃機関制御装置の概略的な機能構成を示すブロック図
である。 【図13】 この発明の実施の形態1の概略的な機能構
成を示すブロック図である。 【図14】 この発明の実施の形態1によるノック発生
時の点火時期補正量Qcの学習補正制御処理を示すフロ
ーチャートである。 【図15】 この発明の実施の形態1に関連した第5の
内燃機関制御装置の概略的な機能構成を示すブロック図
である。 【図16】 図15の装置による基本燃料係数Aoの記
憶値の切り分け関係(マップ記憶値)を示す説明図であ
り、回転数Reおよび負荷状態Lに対する設定空燃比の
関係を示す。 【図17】 図15の装置による相対湿度Mmと燃料係
数補正量Acとの関係(マップ記憶値)を示す説明図で
ある。 【図18】 従来の内燃機関制御装置の概略的な機能構
成を示すブロック図である。 【符号の説明】 1A 回転数検出手段、2A 負荷検出手段、3 温度
検出手段、4 アイドル検出手段、5A 湿度検出手
段、6 ノック検出手段、7 燃料性状検出手段、10
基本点火時期決定手段、11,11A,11B 点火
時期補正量演算手段、12,12A,12B 反映率演
算手段、13,13A 制御点火時期演算手段、14
点火装置、15 学習手段、20 基本燃料係数決定手
段、21燃料系数補正量演算手段、22 制御燃料噴射
量演算手段、23 燃料噴射装置、A 制御燃料噴射
量、Ac 燃料係数補正量、Ao 基本燃料係数、D
アイドル信号、F 燃料の性状、K,KF,KN 反映
率、Kg 学習修正係数、L負荷状態、M 湿度、N
ノック検出信号、Q 制御点火時期、T 温度、Qo
基本点火時期、Qc,QcF,QcN 点火時期補正
量、Qg 修正遅角量、QcG 制御用の点火時期補正
量、Re 回転数、S100 基本点火時期を決定する
ステップ、S101,S110 点火時期補正量を決定
するステップ、S102 反映率を決定するステップ、
S103 アイドル運転状態か否かを判定するステッ
プ、104 湿度に応じて制御点火時期を補正制御する
ステップ、S105 点火時期フィードバック補正量を
決定するステップ、S111 制御用の点火時期補正量
を決定するステップ、S112 運転状態パラメータを
検出するステップ、S113 学習実行条件を満足する
か否かを判定するステップ、S115 ノックが有無を
判定するステップ、S116〜S118 学習修正値を
湿度に応じて補正して更新するステップ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI F02P 5/15 Z (56)参考文献 特開 平3−185238(JP,A) 特開 平5−79439(JP,A) 特開 平3−105063(JP,A) 特開 昭59−49369(JP,A) 実開 平4−19668(JP,U) 特公 平3−66511(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F02P 5/15 F02D 41/14 330 F02D 45/00 360 F02P 5/152 F02P 5/153

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 内燃機関の運転状態に応じて制御点火時
    期を演算する内燃機関制御装置において、 前記内燃機関の負荷状態を検出する負荷検出手段と、 前記内燃機関の回転数を検出する回転数検出手段と、 前記内燃機関の温度を検出する温度検出手段と、 前記内燃機関に吸入される空気の湿度を検出する湿度検
    出手段と、 前記制御点火時期の過進角によるノックが発生したこと
    を検出するノック検出手段と、 前記運転状態に応じた最適な基本点火時期をマップデー
    タとしてあらかじめ記憶した基本点火時期記憶手段と、 前記負荷状態および前記回転数に応じて前記基本点火時
    期を読み込み決定する基本点火時期決定手段と、 前記湿度に応じて前記制御点火時期を補正するための点
    火時期補正量を決定する点火時期補正量演算手段と、 前記内燃機関の負荷状態、回転数および温度のうちの少
    なくとも1つに応じて、前記制御点火時期に対する前記
    点火時期補正量の反映率を決定する反映率演算手段と、 前記基本点火時期、前記点火時期補正量および前記反映
    率に基づいて前記制御点火時期を決定する制御点火時期
    演算手段と、 前記点火時期補正量を修正するための学習修正値を前記
    湿度に応じたマップデータとしてあらかじめ記憶した学
    習修正値記憶手段と、 前記運転状態により決定される学習実行条件を満足した
    場合に、前記ノック検出手段からのノック検出信号に応
    じて、前記学習修正値を補正して前記学習修正値記憶手
    段に更新記憶させる学習手段とを備え、 前記点火時期補正量演算手段および前記反映率演算手段
    は、前記ノックが検出された場合に、前記点火時期補正
    量または前記反映率の少なくとも一方をノック抑制方向
    に補正し、 前記学習手段は、前記学習修正値を用いて前記点火時期
    補正量を修正して制御用の点火時期補正量を決定すると
    ともに、前記ノックを生じさせるノック限界のずれを補
    正するための前記学習修正値を前記湿度に応じて決定
    し、 前記制御点火時期演算手段は、前記制御用の点火時期補
    正量に基づいて、前記湿度に応じて補正された前記制御
    点火時期を決定することを特徴とする内燃機関制御装
    置。
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