JP3495229B2 - 使い捨ての体液吸収性着用物品 - Google Patents
使い捨ての体液吸収性着用物品Info
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Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】この発明は、使い捨ての体液
吸収性着用物品に関し、より詳しくは、パンティーライ
ナー等の如き、薄手の比較的少量の体液を吸収させるこ
とに適した使い捨ての体液吸収性着用物品に関する。
吸収性着用物品に関し、より詳しくは、パンティーライ
ナー等の如き、薄手の比較的少量の体液を吸収させるこ
とに適した使い捨ての体液吸収性着用物品に関する。
【０００２】
【従来の技術】米国特許第４，９５０，２６４号公報に
は、比較的薄手の生理用ナプキンが開示されている。こ
のナプキンは、液透過性トップシートと、液不透過性の
バリヤシートと、これら両シート間に介在する吸液性コ
アとを有している。バリヤシートには、通気不透液性の
ポリエチレンフィルムを使用できる旨が記載されてい
る。コアには、木材パルプや、２枚のティッシュペーパ
ーとそれらの間に介在するハイドロゲル形成物質とから
なる積層品等が使用されている。
は、比較的薄手の生理用ナプキンが開示されている。こ
のナプキンは、液透過性トップシートと、液不透過性の
バリヤシートと、これら両シート間に介在する吸液性コ
アとを有している。バリヤシートには、通気不透液性の
ポリエチレンフィルムを使用できる旨が記載されてい
る。コアには、木材パルプや、２枚のティッシュペーパ
ーとそれらの間に介在するハイドロゲル形成物質とから
なる積層品等が使用されている。
【０００３】また、特公平６−３８８１５号公報に開示
された生理用ナプキンでは、吸収体の上面が流体透過性
カバーで被覆され、下面が通気性かつ流体不透過性のバ
ッフルで被覆されている。かかる構成のナプキンは、そ
の吸収体に当該技術分野で周知慣用の粉砕パルプが使用
されると、ナプキンの厚み方向において通気性を有する
ものになると考えられる。
された生理用ナプキンでは、吸収体の上面が流体透過性
カバーで被覆され、下面が通気性かつ流体不透過性のバ
ッフルで被覆されている。かかる構成のナプキンは、そ
の吸収体に当該技術分野で周知慣用の粉砕パルプが使用
されると、ナプキンの厚み方向において通気性を有する
ものになると考えられる。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】前記米国特許第４，９
５０，２６４号公報に記載の薄手のナプキンでは、コア
に含まれるハイドロゲル形成物質の量比が高まるにつれ
て、ナプキンの剛性が高くなり、肌への密着性が損なわ
れることがある。この物質は、通常硬い、微細な粒子で
あって、このものの含有率が高いコアは、加圧しなけれ
ば、より好ましくは湿潤状態で加圧して塊状にしなけれ
ば、コアの形状を保持することが難しくなるからであ
る。また、バリヤシートに使用されるポリエチレンフィ
ルムは、ナプキンを取り扱う際に耳障りな音をたてるこ
とがある。
５０，２６４号公報に記載の薄手のナプキンでは、コア
に含まれるハイドロゲル形成物質の量比が高まるにつれ
て、ナプキンの剛性が高くなり、肌への密着性が損なわ
れることがある。この物質は、通常硬い、微細な粒子で
あって、このものの含有率が高いコアは、加圧しなけれ
ば、より好ましくは湿潤状態で加圧して塊状にしなけれ
ば、コアの形状を保持することが難しくなるからであ
る。また、バリヤシートに使用されるポリエチレンフィ
ルムは、ナプキンを取り扱う際に耳障りな音をたてるこ
とがある。
【０００５】特公平６−３８８１５号公報に開示された
ナプキンの流体透過性カバーや吸収体は、体液を吸収す
ると、それらカバーや吸収体に形成されている通気性の
透孔が体液で塞がれて、ナプキンの厚み方向における通
気性が失われる。
ナプキンの流体透過性カバーや吸収体は、体液を吸収す
ると、それらカバーや吸収体に形成されている通気性の
透孔が体液で塞がれて、ナプキンの厚み方向における通
気性が失われる。
【０００６】かかる状況下で、この発明が課題とするの
は、体液吸収後にも良好な通気性を維持可能な比較的薄
手の使い捨ての体液吸収性着用物品の提供である。
は、体液吸収後にも良好な通気性を維持可能な比較的薄
手の使い捨ての体液吸収性着用物品の提供である。
【０００７】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
のこの発明が前提とするのは、通気性の表面シートと、
通気性の裏面シートと、これら両シート間に介在する通
気性の中間シートとによって構成されている使い捨ての
体液吸収性着用物品である。
のこの発明が前提とするのは、通気性の表面シートと、
通気性の裏面シートと、これら両シート間に介在する通
気性の中間シートとによって構成されている使い捨ての
体液吸収性着用物品である。
【０００８】かかる前提において、この発明が特徴とす
るところは、前記表面シートが、セルロース系繊維から
なる体液吸収性の親水性繊維不織布であって孔径０．３
〜３ｍｍの多数の透孔を有し、前記裏面シートが、繊度
１〜８ｄの熱可塑性合成繊維からなる繊維不織布であ
り、前記中間シートが、前記表面シートの直下に位置す
るクッションシートと、前記クッションシートの直下に
位置する補強シートと、前記補強シートの直下に位置す
る防漏シートとから形成され、前記クッションシート
が、繊度１〜８ｄの捲縮した熱可塑性合成繊維からなる
嵩高な通気疎水性繊維不織布であり、前記補強シート
が、繊度１〜８ｄの熱可塑性合成繊維からなる通気疎水
性繊維不織布であり、前記防漏シートが、繊度１ｄ以下
のメルトブローン繊維からなる通気液透過抵抗性のメル
トブローン不織布であること、にある。
るところは、前記表面シートが、セルロース系繊維から
なる体液吸収性の親水性繊維不織布であって孔径０．３
〜３ｍｍの多数の透孔を有し、前記裏面シートが、繊度
１〜８ｄの熱可塑性合成繊維からなる繊維不織布であ
り、前記中間シートが、前記表面シートの直下に位置す
るクッションシートと、前記クッションシートの直下に
位置する補強シートと、前記補強シートの直下に位置す
る防漏シートとから形成され、前記クッションシート
が、繊度１〜８ｄの捲縮した熱可塑性合成繊維からなる
嵩高な通気疎水性繊維不織布であり、前記補強シート
が、繊度１〜８ｄの熱可塑性合成繊維からなる通気疎水
性繊維不織布であり、前記防漏シートが、繊度１ｄ以下
のメルトブローン繊維からなる通気液透過抵抗性のメル
トブローン不織布であること、にある。
【０００９】この発明の好ましい実施態様においては、
前記クッションシートを形成する繊維不織布の坪量が、
１０〜５０ｇ／ｍ ２ の範囲にあり、前記補強シートを形
成する繊維不織布の坪量が、１０〜４０ｇ／ｍ ２ の範囲
にあり、前記防漏シートを形成するメルトブローン不織
布の坪量が、１０〜３０ｇ／ｍ ２ の範囲にある。前記親
水性繊維不織布が、コットン、パルプ、レーヨン、アセ
テートのいずれかからなるスパンレース不織布である。
また、前記親水性繊維不織布の坪量が、１５〜７０ｇ／
ｍ ２ の範囲にある。さらに、多数の前記透孔の隣り合う
ものどうしの中心間隔が、１〜１０ｍｍの範囲にある。
前記クッションシートを形成する繊維不織布の坪量が、
１０〜５０ｇ／ｍ ２ の範囲にあり、前記補強シートを形
成する繊維不織布の坪量が、１０〜４０ｇ／ｍ ２ の範囲
にあり、前記防漏シートを形成するメルトブローン不織
布の坪量が、１０〜３０ｇ／ｍ ２ の範囲にある。前記親
水性繊維不織布が、コットン、パルプ、レーヨン、アセ
テートのいずれかからなるスパンレース不織布である。
また、前記親水性繊維不織布の坪量が、１５〜７０ｇ／
ｍ ２ の範囲にある。さらに、多数の前記透孔の隣り合う
ものどうしの中心間隔が、１〜１０ｍｍの範囲にある。
【００１０】
【発明の実施の形態】使い捨ての体液吸収性着用物品と
してパンティライナーを例にとり、この発明の詳細を説
明すると、以下のとおりである。
してパンティライナーを例にとり、この発明の詳細を説
明すると、以下のとおりである。
【００１１】図１，２は、パンティライナー１の斜視図
と、図１のＩＩ−ＩＩ線要部断面図とである。パンティ
ライナー１は、着用者の肌に当接する表面２と、着用シ
ョーツに当接する裏面３と、表裏面２，３間の延びる厚
みｔとを有しており、厚みｔ方向において、通気性の表
面シート６と、通気性の裏面シート７と、これら両シー
ト６，７間に介在する通気性の中間シート８とによって
積層構成されている。
と、図１のＩＩ−ＩＩ線要部断面図とである。パンティ
ライナー１は、着用者の肌に当接する表面２と、着用シ
ョーツに当接する裏面３と、表裏面２，３間の延びる厚
みｔとを有しており、厚みｔ方向において、通気性の表
面シート６と、通気性の裏面シート７と、これら両シー
ト６，７間に介在する通気性の中間シート８とによって
積層構成されている。
【００１２】表面シート６は、親水性繊維、好ましくは
セルロース系繊維が互いに交絡する体液吸収性の親水性
繊維不織布から形成されている。表面シート６には、
０．３〜３ｍｍの径Ｄを有する多数の透孔１１が形成さ
れている。隣り合う透孔１１どうしの中心間隔は、１〜
１０ｍｍの範囲にある。表面シート６は、それを形成す
る親水性繊維不織布が繊維間隙を有するとともに、それ
に多数の透孔１１が形成されているので、その厚み方向
へ通気性を有する。親水性繊維不織布の坪量は、１５〜
７０ｇ／ｍ ２ の範囲にある。親水性繊維としては、コッ
トン、パルプ、レーヨン、アセテート、または、疎水性
繊維の表面を親水化した公知の吸汗性繊維等がある。親
水性繊維不織布には、コットン、パルプ、レーヨン、ア
セテートのいずれかから形成されたスパンレース不織布
を使用することが好ましい。特にコットンは、約１０〜
５０ｍｍの繊維長を有しているから、コットンウェブを
高圧噴射水流で処理して得られるスパンレース不織布で
は、繊維どうしが複雑に絡み合うことによる比較的高い
引張り強度と、繊維の抜け落ち防止効果とが得られる。
また、コットンから形成された親水性繊維不織布は、コ
ットン特有の心地好い肌触りと、すぐれた吸液性とを有
している。表面シート６の透孔１１は、公知ないし周知
の手段で形成すればよく、例えば、コットンウェブを一
対のエンボスロールで狭圧して形成したり、または、多
数の突起を有する支持体上でコットンウェブに高圧噴射
水流を施し、その突起の周縁に倣うように繊維を再配列
させて形成することができる。
セルロース系繊維が互いに交絡する体液吸収性の親水性
繊維不織布から形成されている。表面シート６には、
０．３〜３ｍｍの径Ｄを有する多数の透孔１１が形成さ
れている。隣り合う透孔１１どうしの中心間隔は、１〜
１０ｍｍの範囲にある。表面シート６は、それを形成す
る親水性繊維不織布が繊維間隙を有するとともに、それ
に多数の透孔１１が形成されているので、その厚み方向
へ通気性を有する。親水性繊維不織布の坪量は、１５〜
７０ｇ／ｍ ２ の範囲にある。親水性繊維としては、コッ
トン、パルプ、レーヨン、アセテート、または、疎水性
繊維の表面を親水化した公知の吸汗性繊維等がある。親
水性繊維不織布には、コットン、パルプ、レーヨン、ア
セテートのいずれかから形成されたスパンレース不織布
を使用することが好ましい。特にコットンは、約１０〜
５０ｍｍの繊維長を有しているから、コットンウェブを
高圧噴射水流で処理して得られるスパンレース不織布で
は、繊維どうしが複雑に絡み合うことによる比較的高い
引張り強度と、繊維の抜け落ち防止効果とが得られる。
また、コットンから形成された親水性繊維不織布は、コ
ットン特有の心地好い肌触りと、すぐれた吸液性とを有
している。表面シート６の透孔１１は、公知ないし周知
の手段で形成すればよく、例えば、コットンウェブを一
対のエンボスロールで狭圧して形成したり、または、多
数の突起を有する支持体上でコットンウェブに高圧噴射
水流を施し、その突起の周縁に倣うように繊維を再配列
させて形成することができる。
【００１３】裏面シート７には、繊度１〜８ｄの熱可塑
性合成繊維からなる坪量１０〜５０ｇ／ｍ２のポイント
ボンド不織布が使用されている。ポイントボンド不織布
は、繊維どうしが加熱加圧下で間欠的に溶着して、約
０．５〜５ｍｍ２の面積を有する溶着ポイント（図示せ
ず）を形成しているもので、通気性と高い引張り強度と
を有している。溶着ポイントでは、繊維が互いに溶着し
てフィルム化しており、かかる溶着ポイントが裏面シー
ト７の表面積の１０〜７０％を占めている。溶着ポイン
トは、裏面シート７の全体に一様に分布していることが
好ましいが、裏面シート７の通気性を著しく妨げない程
度において、特定部位に偏在していてもよい。
性合成繊維からなる坪量１０〜５０ｇ／ｍ２のポイント
ボンド不織布が使用されている。ポイントボンド不織布
は、繊維どうしが加熱加圧下で間欠的に溶着して、約
０．５〜５ｍｍ２の面積を有する溶着ポイント（図示せ
ず）を形成しているもので、通気性と高い引張り強度と
を有している。溶着ポイントでは、繊維が互いに溶着し
てフィルム化しており、かかる溶着ポイントが裏面シー
ト７の表面積の１０〜７０％を占めている。溶着ポイン
トは、裏面シート７の全体に一様に分布していることが
好ましいが、裏面シート７の通気性を著しく妨げない程
度において、特定部位に偏在していてもよい。
【００１４】中間シート８は、クッションシート１４と
補強シート１３と防漏シート１２とから形成されてい
る。中間シート８では、裏面シート７から表面シート６
へ向かって防漏シート１２、補強シート１３、クッショ
ンシート１４が順に積層されている。防漏シート１２
は、表面シート６に吸収された体液が中間シート８へ浸
透するようなことがあっても、裏面シート７にまでは達
することがないようにその浸透を防止するか、または妨
げている。かかる防漏シート１２には、ポリプロピレン
繊維等の熱可塑性合成繊維から形成された坪量１０〜３
０ｇ／ｍ２を有するメルトブローン不織布が使用されて
いる。メルトブローン不織布は、体液吸収性着用物品に
使用する場合に必要な実用上の通気性と、体液の透過を
防止または抑制する液透過抵抗性とを備えている。メル
トブローン不織布は、繊度１ｄ以下のメルトブローン繊
維から形成されていて、布様の柔軟性を有し、屈曲した
ときにプラスチックフィルムのような耳障りな音を発生
することもない。ただし、メルトブローン不織布は、一
般に体液吸収性着用物品の表面被覆材となり得るような
引張りおよび摩擦に対する強度を有していない。補強シ
ート１３は、メルトブローン不織布（防漏シート１２）
の引張り強度を向上させるためのものであり、メルトブ
ローン不織布に接合されている。補強シート１３は、繊
度１〜８ｄのポリプロピレン繊維等の熱可塑性合成繊維
から形成された通気疎水性繊維不織布、好ましくはスパ
ンボンド不織布が使用され、その坪量が１０〜４０ｇ／
ｍ２ の範囲にある。クッションシート１４は、パンティ
ライナー１を柔軟かつ嵩高にするためのものであり、繊
度１〜８ｄの捲縮した熱可塑性合成繊維からなる嵩高な
通気疎水性繊維不織布から形成されている。クッション
シート１４は、その坪量が１０〜５０ｇ／ｍ２ の範囲に
ある。使用可能な捲縮した熱可塑性合成繊維の例は、ポ
リエステル繊維とポリエチレン繊維とから形成されたシ
ース・アンド・コアタイプやサイド・バイ・サイドタイ
プがある。かかる繊維は、機械的に交絡している場合お
よび／または互いに溶着することにより交絡している場
合がある。後者の場合の不織布は、パンティライナー１
に特に高いクッション性をもたらすことができる。
補強シート１３と防漏シート１２とから形成されてい
る。中間シート８では、裏面シート７から表面シート６
へ向かって防漏シート１２、補強シート１３、クッショ
ンシート１４が順に積層されている。防漏シート１２
は、表面シート６に吸収された体液が中間シート８へ浸
透するようなことがあっても、裏面シート７にまでは達
することがないようにその浸透を防止するか、または妨
げている。かかる防漏シート１２には、ポリプロピレン
繊維等の熱可塑性合成繊維から形成された坪量１０〜３
０ｇ／ｍ２を有するメルトブローン不織布が使用されて
いる。メルトブローン不織布は、体液吸収性着用物品に
使用する場合に必要な実用上の通気性と、体液の透過を
防止または抑制する液透過抵抗性とを備えている。メル
トブローン不織布は、繊度１ｄ以下のメルトブローン繊
維から形成されていて、布様の柔軟性を有し、屈曲した
ときにプラスチックフィルムのような耳障りな音を発生
することもない。ただし、メルトブローン不織布は、一
般に体液吸収性着用物品の表面被覆材となり得るような
引張りおよび摩擦に対する強度を有していない。補強シ
ート１３は、メルトブローン不織布（防漏シート１２）
の引張り強度を向上させるためのものであり、メルトブ
ローン不織布に接合されている。補強シート１３は、繊
度１〜８ｄのポリプロピレン繊維等の熱可塑性合成繊維
から形成された通気疎水性繊維不織布、好ましくはスパ
ンボンド不織布が使用され、その坪量が１０〜４０ｇ／
ｍ２ の範囲にある。クッションシート１４は、パンティ
ライナー１を柔軟かつ嵩高にするためのものであり、繊
度１〜８ｄの捲縮した熱可塑性合成繊維からなる嵩高な
通気疎水性繊維不織布から形成されている。クッション
シート１４は、その坪量が１０〜５０ｇ／ｍ２ の範囲に
ある。使用可能な捲縮した熱可塑性合成繊維の例は、ポ
リエステル繊維とポリエチレン繊維とから形成されたシ
ース・アンド・コアタイプやサイド・バイ・サイドタイ
プがある。かかる繊維は、機械的に交絡している場合お
よび／または互いに溶着することにより交絡している場
合がある。後者の場合の不織布は、パンティライナー１
に特に高いクッション性をもたらすことができる。
【００１５】図２において積層状態にある裏面シート
７、防漏シート１２、補強シート１３、クッションシー
ト１４、表面シート６は、互いに当接する面において、
それぞれのシート７，１２，１３，１４，６の通気性を
著しく妨げることがないように、間欠的に接合されてい
る。かかる接合には、ホットメルト接着剤等の接着剤を
使用することができる他に、その接着剤に代えてシート
７，１２，１３，１４，６どうしを間欠的に溶着するこ
ともできる。積層状態にある裏面シート７の下面には、
粘着剤２１が塗布されており、その粘着剤２１の下面が
剥離紙２２によって被覆保護されている。粘着剤２１
は、パンティライナー１を着用ショーツに対して剥離可
能に止着しておくためのものであって、裏面シート７の
通気性を妨げることがないように間欠的に塗布されてい
る。
７、防漏シート１２、補強シート１３、クッションシー
ト１４、表面シート６は、互いに当接する面において、
それぞれのシート７，１２，１３，１４，６の通気性を
著しく妨げることがないように、間欠的に接合されてい
る。かかる接合には、ホットメルト接着剤等の接着剤を
使用することができる他に、その接着剤に代えてシート
７，１２，１３，１４，６どうしを間欠的に溶着するこ
ともできる。積層状態にある裏面シート７の下面には、
粘着剤２１が塗布されており、その粘着剤２１の下面が
剥離紙２２によって被覆保護されている。粘着剤２１
は、パンティライナー１を着用ショーツに対して剥離可
能に止着しておくためのものであって、裏面シート７の
通気性を妨げることがないように間欠的に塗布されてい
る。
【００１６】このように構成されているパンティライナ
ー１は、複数枚のシート７，１２，１３，１４，６をそ
れらの通気性を損なうことがないように積層したもので
あるから、厚み方向に通気性を有している。着用された
パンティライナー１では、体液が表面シート６によって
吸収され、保持される。表面シート６の下側に位置する
各シート７，１２，１３は、熱可塑性合成繊維から形成
された疎水性繊維不織布であるから、表面シート６に吸
収された体液は、表面シート６から中間シート８へと移
行することが殆どない。もっとも、体液量がパンティラ
イナー１の吸液容量に比較して過剰であったり、パンテ
ィライナー１に大きな体圧がかかったりした場合には、
この限りではないことがある。
ー１は、複数枚のシート７，１２，１３，１４，６をそ
れらの通気性を損なうことがないように積層したもので
あるから、厚み方向に通気性を有している。着用された
パンティライナー１では、体液が表面シート６によって
吸収され、保持される。表面シート６の下側に位置する
各シート７，１２，１３は、熱可塑性合成繊維から形成
された疎水性繊維不織布であるから、表面シート６に吸
収された体液は、表面シート６から中間シート８へと移
行することが殆どない。もっとも、体液量がパンティラ
イナー１の吸液容量に比較して過剰であったり、パンテ
ィライナー１に大きな体圧がかかったりした場合には、
この限りではないことがある。
【００１７】表面シート６において、透孔１１の径Ｄ
は、親水性繊維不織布を形成するコットン繊維の間隙よ
りもはるかに大きく、排泄された体液が透孔１１へ流入
すると、その透孔１１の周囲におけるシート６の吸液量
が飽和状態でない限り、体液は透孔１１の周壁からコッ
トン繊維に吸収され、透孔１１から消失する。透孔１１
の下方にあるのは疎水性のクッションシート１４である
から、透孔１１内の体液が、透孔１１からパンティライ
ナー１内部へ移行して、クッションシート１４や防漏シ
ート１２等における繊維間隙を塞ぎ、これらシート１
２，１４の通気性の妨げになるということはない。それ
ゆえ、パンティライナー１は、透孔１１から体液が消失
すると、その透孔１１で再び厚み方向への通気性が維持
される。
は、親水性繊維不織布を形成するコットン繊維の間隙よ
りもはるかに大きく、排泄された体液が透孔１１へ流入
すると、その透孔１１の周囲におけるシート６の吸液量
が飽和状態でない限り、体液は透孔１１の周壁からコッ
トン繊維に吸収され、透孔１１から消失する。透孔１１
の下方にあるのは疎水性のクッションシート１４である
から、透孔１１内の体液が、透孔１１からパンティライ
ナー１内部へ移行して、クッションシート１４や防漏シ
ート１２等における繊維間隙を塞ぎ、これらシート１
２，１４の通気性の妨げになるということはない。それ
ゆえ、パンティライナー１は、透孔１１から体液が消失
すると、その透孔１１で再び厚み方向への通気性が維持
される。
【００１８】この発明に係る使い捨ての体液吸収性着用
物品は、図示例のパンティライナー１の他に、生理用ナ
プキン、失禁者用吸尿パッド、吸血用パッド等として使
用することができる。
物品は、図示例のパンティライナー１の他に、生理用ナ
プキン、失禁者用吸尿パッド、吸血用パッド等として使
用することができる。
【００１９】
【発明の効果】この発明に係る使い捨ての体液吸収性着
用物品は、表面シートに吸液性かつ通気性のシートが使
用され、このシートに重ねられる熱可塑性合成繊維から
なる不織布が液透過抵抗性と通気性とを有しているか
ら、この物品は薄手で、通気性のよいものとなる。
用物品は、表面シートに吸液性かつ通気性のシートが使
用され、このシートに重ねられる熱可塑性合成繊維から
なる不織布が液透過抵抗性と通気性とを有しているか
ら、この物品は薄手で、通気性のよいものとなる。
【００２０】表面シートにセルロース系繊維の融着やバ
インダーによる繊維接合部を有しない、スパンレース不
織布が使用されることで、この物品は、肌触りがよく、
吸収性のよいものとなる。
インダーによる繊維接合部を有しない、スパンレース不
織布が使用されることで、この物品は、肌触りがよく、
吸収性のよいものとなる。
【００２１】表面シートは、径が０．３〜３ｍｍの透孔
において、体液排泄後にもすぐれた通気性を維持するこ
とができる。
において、体液排泄後にもすぐれた通気性を維持するこ
とができる。
【００２２】液透過抵抗性のシートとしてメルトブロー
ン不織布を使用することにより、通気不透液性のプラス
チックフィルムを使用したときのような耳障りな音の発
生がなくなる。
ン不織布を使用することにより、通気不透液性のプラス
チックフィルムを使用したときのような耳障りな音の発
生がなくなる。
【図１】パンティライナーの斜視図。
【図２】図１のＩＩ−ＩＩ線に沿った要部の切断面を示
す図。
す図。
１ パンティライナー（体液吸収性着用物品）
６ 通気性の表面シート
７ 通気性の裏面シート８
通気性の中間シート
１１ 透孔
１２ 防漏シート
１３ 補強シート
１４ クッションシート
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(56)参考文献 特開 平８−24289（ＪＰ，Ａ)
特開 平７−138865（ＪＰ，Ａ)
特開 平４−354948（ＪＰ，Ａ)
特開 平５−169575（ＪＰ，Ａ)
(58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名)
A61F 13/00 - 13/02
Claims (5)
- 【請求項１】 通気性の表面シートと、通気性の裏面シ
ートと、これら両シート間に介在する通気性の中間シー
トとによって構成されている使い捨ての体液吸収性着用
物品であって、 前記表面シートが、セルロース系繊維からなる体液吸収
性の親水性繊維不織布であって孔径０．３〜３ｍｍの多
数の透孔を有し、前記裏面シートが、繊度１〜８ｄの熱
可塑性合成繊維からなる繊維不織布であり、前記中間シ
ートが、前記表面シートの直下に位置するクッションシ
ートと、前記クッションシートの直下に位置する補強シ
ートと、前記補強シートの直下に位置する防漏シートと
から形成され、 前記クッションシートが、繊度１〜８ｄの捲縮した熱可
塑性合成繊維からなる嵩高な通気疎水性繊維不織布であ
り、前記補強シートが、繊度１〜８ｄの熱可塑性合成繊
維からなる通気疎水性繊維不織布であり、前記防漏シー
トが、繊度１ｄ以下のメルトブローン繊維からなる通気
液透過抵抗性のメルトブローン不織布である ことを特徴
とする前記物品。 - 【請求項２】 前記クッションシートを形成する繊維不
織布の坪量が、１０〜５０ｇ／ｍ ２ の範囲にあり、前記
補強シートを形成する繊維不織布の坪量が、１０〜４０
ｇ／ｍ ２ の範囲にあり、前記防漏シートを形成するメル
トブローン不織布の坪量が、１０〜３０ｇ／ｍ ２ の範囲
にある請求項１記載の物品。 - 【請求項３】 前記親水性繊維不織布が、コットン、パ
ルプ、レーヨン、アセテートのいずれかからなるスパン
レース不織布である請求項１または請求項２に記載の物
品。 - 【請求項４】 前記親水性繊維不織布の坪量が、１５〜
７０ｇ／ｍ ２ の範囲にある請求項１ないし請求項３いず
れかに記載の物品。 - 【請求項５】 多数の前記透孔の隣り合うものどうしの
中心間隔が、１〜１０ｍｍの範囲にある請求項１ないし
請求項４いずれかに記載の物品。
Priority Applications (7)
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|---|---|---|---|
| JP18490997A JP3495229B2 (ja) | 1997-07-10 | 1997-07-10 | 使い捨ての体液吸収性着用物品 |
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| JP18490997A JP3495229B2 (ja) | 1997-07-10 | 1997-07-10 | 使い捨ての体液吸収性着用物品 |
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| JP2003339761A (ja) * | 2001-06-08 | 2003-12-02 | Uni Charm Corp | 吸収性物品およびその製造方法 |
| JP4146192B2 (ja) * | 2001-09-11 | 2008-09-03 | ユニ・チャーム株式会社 | 吸収性物品 |
| JP2005193853A (ja) * | 2004-01-09 | 2005-07-21 | Yokohama Rubber Co Ltd:The | 重荷重用空気入りタイヤ及びその製造方法 |
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| JP5007157B2 (ja) * | 2007-05-31 | 2012-08-22 | 大王製紙株式会社 | 吸収性物品 |
| JP5074913B2 (ja) * | 2007-12-19 | 2012-11-14 | 大王製紙株式会社 | 吸収性物品 |
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| JP6202967B2 (ja) * | 2013-09-30 | 2017-09-27 | ユニ・チャーム株式会社 | 吸収性物品 |
| CN106420183A (zh) * | 2016-11-17 | 2017-02-22 | 广东川田卫生用品有限公司 | 一种复合多孔无纺布 |
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- 1997-07-10 JP JP18490997A patent/JP3495229B2/ja not_active Expired - Lifetime
-
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- 1998-07-09 CN CNB981154727A patent/CN1315444C/zh not_active Expired - Fee Related
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- 1998-07-09 MY MYPI98003144A patent/MY120542A/en unknown
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